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しもさんの「気になる一言」
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2018年06月10日(日)
今の私があるのは、図書館の偉人伝を読んだから

講師「水野隆徳」氏(国際エコノミスト・僧侶)・我が町出身)
演題「『為政三部書に学ぶ』志と倫理」から。
東京大学卒業後、国際エコノミストとして活躍、
その後「水野塾塾長」や富士常葉大学学長などを歴任、
現在は、お寺の僧侶としても活動も行なっている彼が、
自分のことを語った僅かな部分を見逃さなかった。
「今の私があるのは、図書館の偉人伝を読んだから」
とにかく、図書館の棚に並んでいた「偉人伝」を、
片っ端から読んだ、という。
その中から、いろいろな世界を知り、知識を習得し、
いつかは、私もこんな人間になりたい、と感じたようだ。
この話には、私にとって多くのヒントを与えてくれる。
図書館に「偉人伝」が多く配架されているだけでも、
その町の図書館の特色になる気がする。
「一流の人を目指すなら、超一流の人に学べ」
そんなフレーズが、ふっと頭に浮かんだ。
「偉人伝」が溢れる図書館・・うん、いいな。

P.S. これは個人的感想ですので、ご理解願います。(汗)



2018年06月09日(土)
上手に枯れる方がずっとカッコいい

書籍「終わった人」(内館牧子著・講談社文庫刊・540頁)から。
近くに住む妹が「誕生日祝い・還暦祝い、映画公開前に」と、
プレゼントしてくれた書籍である。
「トシ」という中年男性が、定年を迎えた主人公にこう呟く。
「壮さんの定年もそうだけど、
どんな仕事でも若いヤツらが取ってかわる。
俺は「生涯現役」ってあり得ないと思うし、
それに向かって努力する気もまったくないね。
あがくより、上手に枯れる方がずっとカッコいい」
この1年、ずっと考えていたことだったので、
抵抗なく、そしてやっぱり・・と腑に落ちた。
自分が迎えて実感するのは、60歳って意外と高齢。(汗)
60歳はまだまだ若い、なんて思っているのは、
周りの人たちのリップサービスであり、
「現役バリバリ」で働くことは、体力的に無理を自覚する。
もちろん、やりたいことは山ほどあるし、夢もある。
ただそれを実現する為に、自分が先頭に立って・・は、
社会のお荷物になりかねないことも、理解しておきたい。
自分がコツコツ貯めてきた、知識、知恵、人間関係を、
若い人たちに伝えながら、枯れていく。
それこそが、定年を迎えた人たちの心構えかもしれない。
書籍名「終わった人」は、決してマイナス用語ではない。
絶頂期は過ぎた、輝く年代は終わった、
ただそれだけを意識して、シフトチェンジすれば、
まだまだ社会に必要とされる存在として活躍できる。
そう理解して、読み終えた。
スッキリした気持ちで、映画を観ることが出来そうだ。



2018年06月08日(金)
皆が「幸せの株主」になるの

映画「僕らのミライへ逆回転」(ミシェル・ゴンドリー監督)から。
発電所に忍び込んで大量の電磁波を浴びた若者が、その電磁波で
レンタルビデオ店のビデオテープの中身を全て消してしまう。
それを隠す(笑)為に、自分たちで、名作を思い出しながら、
ハチャメチャな映像のリメイク版を制作して、店頭に並べると、
大好評でお店も大賑わい。
そんな、ありそうでありえないストーリーに、なぜか感激した。
若者2人では対応しきれないほど人気になって、
これまた、苦肉の作として、あることを思いつく。
それが「皆(お客・住民)も出演させること」
「そうすればもっと短い映画がたくさん撮れて、
お客さんたちをだますことにもならない」
「お客をだまさずに済んで、町の皆が参加できる、
皆が『幸せの株主』になるの」と叫ぶシーン。
この「幸せの株主」という表現、気に入ってメモをした。
そして「おれたちでおれたちの映画を作ろう、
オリジナルなら誰にも訴えられない」と物語は展開していく。
市民参加の映画づくりは「皆が『幸せの株主』」が基本だな。



2018年06月07日(木)
定期的に神様はリセットするんだよ。

書籍「AX(アックス)」(伊坂幸太郎著・角川書店刊・307頁)から。
読み出す前に、目次を眺めて気になったこと。
「AX」「BEE」「Crayon」「EXIT」「FINE」
あれっ「D」で始まる単語と、その「章」がない、だった。
さて、全体のストーリーとの関係はないかもしれないが、
気になったメモは「FINE」に登場する、マンション管理人の台詞。
マンションを探していた主人公との会話が、なぜか引っかかった。
「シェルターは必要かもしれないなぁ、
核戦争やら環境破壊やら、何が起きてるか分からないからなぁ」
「そうなんですか?」
「定期的に神様はリセットするんだよ。断捨離はみたいなもんだろ、
部屋がごちゃごちゃしてきたら、全部捨ててやり直す。
で、また荷物が増えて、収拾がつかなくなる。
地球が、できてきて、たぶん、ずっとそうだろうな」
だから、誰も望んでいないのに戦争が起きているんだ、
それも、世界のあちこちで、定期的に」そう教えられた気がする。
地球全体の人口が増え過ぎないように・・なるほどなぁ。



2018年06月06日(水)
苦境と思わない、思わせない、そういう雰囲気を醸し出す

誕生日のメッセージで励まされることってある。
自分の中で、勝手に60歳なのだから、少し自重しなければって
勝手に思い込んでいたら、後輩からお祝いメッセージをいただき、
よ〜し、もう一踏ん張りするか、という気持ちになった。
「下山さんにはマイナス思考は似合わないです。
誰もが苦境と思うことでも、苦境と思わない、思わせない、
そういう雰囲気を醸し出す、それが下山さんだと思います」
そうか、そう感じていてくれたのか・・と、ちょっと感激し、
涙腺が緩んだ。(最近、特に涙もろくなった気がする)
自分の住んでる町を良くする為には、不平・不満は言うけど、
仕事に対しては、どんなに大変でも泣き言は言わない、と
決めているので、余計に嬉しかったのかも。
私の場合、どんなに無理難題をふっかけられても、
「大丈夫だよ、命までは取られないから」が信条だからかな。
さて、あと10ケ月「終わった人」にならないよう頑張ろうっと。



2018年06月05日(火)
60歳からの日常生活は「力を抜く」

健康診断(特に「特に「心電図測定」)で毎回言われる台詞、
「下山さん、もう少し、力を抜いてください」
「えっ、これでも抜いているつもりなのですが・・」
「とても緊張していますよ、もっとリラックスして」
「先生、リラックスしているつもりですが・・」
この会話を何度繰り返したことか。(笑)
そう言えば最近、マッサージ師さんにも同じことを言われた。
「異常なくらい張ってます。もう少し力を抜けませんか」
「すみません・・どうやって力を抜くのですか?」
始末が悪いのは、自分ではその抜き方がわからないということ。
たぶん、今に始まったことではなく、小さい頃から
「何事にも全力であたる」を信条にしてきたから、
力を入れるところ、抜くところのポイントがわからない。
ゴルフや野球でも、ボールが当たる瞬間だけ力をいれる、
そのコツがわからずに、上達の壁になっていた気がする。
60歳を迎えて、生き方のテーマ「お裾分け」は決まったが、
日常生活の過ごし方に迷いがあったのも事実だから、
この言葉を選んでみた。
もちろん目指すところは、意識せずに、力が抜けていること。
さて・・まずは意識して「力を抜く」ところから始めよう。

P.S
「手を抜く」「脱力感」などとは違うんだよなぁ。(笑)



2018年06月04日(月)
60歳のテーマは「お裾分け」

毎年、誕生日を迎えると、今年はどんな1年にしたい、と決め、
多くの人にコミットメントしながら生活してきた。
(守れないことも多々あったけれど・・)
さらに今年は還暦、60歳。
60歳代の大きなテーマも決めたいな、と随分前から悩んでいたが、
ぼんやりであるが、見えてきた気がする。
孔子は「論語」の中で、自分の人生を振り返り、こう言っている。
60歳は「六十にして耳順い」(耳順・じじゅん)と表現し、
「60歳になった時、耳にどんな話が聞こえても、
動揺したり、腹が立つことはなくなりました」と。
う〜ん、私にはまだその境地どころか、
15歳で学問を志す事も、30歳で自信がつき自立する事も、
40歳で心に惑いがなくなり、50歳で自分が生まれてきた天命を
知る事も、実はできていない。
けれど、それを嘆いていても、私は孔子ではないし、(笑)
一度きりの人生、残された日々をどう過ごそうか、と考えたら、
「お裾分け」という単語が浮かんできた。
「気になる一言」も、私だけのものにしておくには勿体無い言葉を、
知人・友人らに「お裾分け」しているだけだし、
柿田川の写真や映像も、全国の(今では外国の)方々に向けて、
その魅力を「お裾分け」する感じで、情報発信しているに過ぎない。
だから今年は、公務員生活の総決算として、微力ながら
自分の溜めてきたノウハウを、後輩達に「お裾分け」したいと思う。
まぁ、そんなに役に立つ情報はないかも知れないけれど。(汗)



2018年06月03日(日)
ええ、夫は忘れてしまいましたとも。で、それが何か?

書籍「長いお別れ」(中島京子著・文藝春秋刊・263頁)から。
知人の紹介で読み始めた、老いに対する向き合い方を
誰でもなりうる「認知症」を題材に描かれているが、
切ない・やるせない、という感情よりも、
しっかり繋がっている夫婦愛に心打たれた。
特に、少しずつ記憶を失くしていく認知症の夫に、
最後まで寄り添った妻の呟きに、感動してしまった。
「時折、意のままにならないことにいら立って、
人を突き飛ばしたり、
大きな声を出したりすることはあるけれど、
そこにはいつも何らかの理由があるし、
笑顔が消えうせたわけではない。
この人が何かを忘れてしまったからといって、
この人以外の何者かに変わってしまったわけできない。
ええ、夫は忘れてしまいましたとも。で、それが何か?」
何も知らない周りからは「あなたも大変ね」とか
「よく頑張っているわね」と言われたに違いない。
それを気丈に振舞う、妻の力強さみたいなものを感じた。
やはり「夫婦のことは、夫婦にしか分からない」
いや、そこに夫婦だからこその繋がりがあるから、
「夫婦」と呼ぶんだろうなぁ、きっと。



2018年06月02日(土)
勝利を決めるのは、民衆の行動だ

映画「アルジェの戦い」(ジッロ・ポンテコルボ監督)から。
1967年に日本初公開。製作国が「イタリア・アルジェリア合作」
当時は、ものすごく話題になったらしい。
2016年に、オリジナル言語版のデジタルリマスター版が公開。
これだけでも、好奇心旺盛の私は、興味をそそられた。
観賞後の感想は、よくフランスがこの作品を許したなぁ、だった。
フランスからの独立戦争を、アルジェリア側の視点で描いたこと、
それも、独立して間もない時期に製作されたこと、
まだ当時の興奮が続いている中での撮影であったことなど、
リアルすぎる表現に驚きを隠せなかった。
こんな台詞がメモされた。
「戦争も革命も同じだ」「テロが有効なのは、最初だけ」
「勝利を決めるのは、民衆の行動だ。ストの意味もそこにある」
「結果がどうあろうと、世界に我々の存在を知らせることはできるはず」
そして、この台詞で、幕を閉じる。
「革命を始めるのは簡単ではない。続けるのは、さらに難しい。
勝つのはそれ以上だ。
だが本当の困難が始まるのは、戦いに勝利したあとだ」
当時から「テロが有効なのは、最初だけ」という台詞を残し、
テロは、きっかけに過ぎないことを明言していることにも驚いた。
戦争映画って、どちらの立場で描くか、大事な要素だし、
是非、フランス側から描いた「アルジェの戦い」を観てみたい。



2018年06月01日(金)
1年ごとの老化は、こどもの成長と同じ。

ちょっと前に産まれた・・と思っていた子どもが、
久し振りに見ると、予想以上に成長して驚くことがあるね、
そんな話をしていたら、ある先輩がこう言った。
「男性の老化は、予想以上に速いよ、
特に、60歳から1年ごとの老化は、他人からもわかるくらい。
だから、誰が先生か生徒か、分かるうちに同窓会を開くんだ(笑)」
なるほどねぇ、それは名言だ・・とさっそくメモをした。
自分は、自分の容姿をそんなにじっくり観察することもないし、
家族だって、毎日顔を会わせているから、そんなに感じない。
しかし、1年ぶりにあった知人、友人たちは、その変化に驚く。
ただ口にしないだけなのかも知れない。(汗)
こどもの成長に驚くと同じように、高齢者の老化に驚く日も近い。
私の場合、60歳過ぎても、童顔は童顔だけど、
やはりその老化の速さは、自分が一番自覚している。
本を読んでも、映画を観ても、長い時間は集中できないし、
疲れまで残ってしまう始末だ。
これから、その老化を楽しみながら、歳を重ねて行こうっと。