空虚。
しずく。



 雨。私。

飛び出していた。

いられなかった。いたくなかった。

大丈夫じゃ、なかった。

雨は、やまない。

**************

宛てもなく、歩いていた。

私は、パジャマのままだった。

裸足だった。

雨が、どんどん服を濡らしていく。

身体が、冷えていく。

飛び出す前に、胸のポケットに入れた、カッター。

刃を、少し出した。


近くの公園まで、来た。

入ろうとして、やめる。

走った。

へたり込んだ。

息もあがらない。身体も疲れない。

曇った眼鏡が邪魔で、外した。

泣きたかった。

涙は、出なかった。

カッターで、頬を切った。

「代わり。」

笑った。

『風邪引くよ。』

「いいよ。」

濡れた服が、身体に纏わりつく。

体温が、奪われる。

指先は、真っ白だった。


雨の道。

何もない。

ただ、雨音がうるさいだけ。

『帰ろう?』

「嫌。」

意識を、失いかける。

足を地に踏ん張り、止まった。

瞳を閉じる。

大嫌いな、雨。

でも、いい。

何も、見えない。

「止まないね。」

もう、笑えなかった。

2002年06月30日(日)



 約束の日、そして。

約束の日が近づいています。

あの人と、他の人と、出掛ける。

しかも、泊まる・・・旅行の日が。


私は、行かないつもりです。

・・・いいえ、行けません。


絶対に、冷静な自分でいられない。

あの人を、彼女を、他人を。

見られない。言い切れます。


異常な程嫉妬しても、

その矛先を向ける事ができない。

ただ、笑うしかないんです。


そんなの、出来ません。

笑うことも、苦しいのに。


先日から何度も連絡があります。

一度も、返事を返していません。

・・・嫌われても、仕方ないかな。

なかば、そんな気持ちです。


「逢いたくない。」

それが本音です。

苦しいし、辛いし。

・・・努力次第で、なんとでもなるのにね。

********************

最後にあなたと逢ってから、

何度が誘いがありましたよね。

でも、それは彼女と一緒だった。


私が断り続けたのは、

「私」でいられる自信がなかったから。


あなたとしばらく逢わない間に、

私は変わってしまいました。


人とろくな会話すら出来ません。

感情は凍りついて、

今では笑うことにも疑問を抱いてしまいます。


その何も、あなたには言えなかった。

・・・さらけ出すのって、勇気が要りますよね。


きっと私は、あなたが、一番嫌う人間でしょう。

だから、怖かった。


もうすぐ、約束の日ですね。

その日までに、死ぬつもりでした。

・・・馬鹿ですね、私。

「逃げ」だ。って、重々解かってますけど・・・。

生きて、あなたと言葉を交わすより。

死んで、あなたに罵られる方が、楽だ。と思いました。


明日、外に出ます。

私は、迷うでしょうか?

それとも、躊躇うでしょうか?

ゴミに、なることを。


私が死んだら、泣いてくれる人がいる。

なんて、微塵も思わない、思えない薄情な人間です。

誰かに愛されていても。

その愛を否定するくだらない人間です。


・・・ゴミになれなければ、

そのまま消えてしまいたいと思います。


正直、再びこの場所に戻るのは嫌ですから。


あなただけに、言おうと思ってたんです。

「ごめんなさい」って。


でも、やめておきます。

それでは。

2002年06月28日(金)



 結局。

泣きたい時には流れないくせに。

嫌だと思うときは勝手に溢れる涙。


一生こんな負い目を抱えていかなきゃいけないの?


一度でいい。

何気ない言葉の効力を考えてください。


そして、あなたの優越感は。

私たちの努力の上にあることも。


結局、何も変わってなどいないんですね。

2002年06月27日(木)



 私は変態です。

必死に何も考えまいとしていた頭に。

突然、先日交わした会話がよみがえる。



『交通事故のビデオでね。
 事故にあって飛ばされた人が電柱の突き出たとこに・・・。』

「ああ、ひっかかったんでしょ?(笑)」

『・・・』


ああ、いけない、いけない。

少し、さらけ出し過ぎたかな。

もっと、慎まなければ。

でも、冗談ぽく言ったから、気取られてはいないはず。



次に、その場面を、想像した映像が再生された。


あっけなく飛ぶ人間。

嫌な音。頬を突きぬけた、鉄。

意外に白い、脳。

(ああ、これは一昨日に見た写真だ)


それは・・・あの人。



ドクン。

心臓が反応したのがわかった。

想像、想像よ。でも・・・。


興奮する。


私にかかる血、肉片、脳漿。

舌で舐め、味わう。


ああ、すごく・・・興奮する。


そこ。に、手が伸びそうになる。


!抑えなきゃ・・・。

僅かに残っていた理性が再び増大し、抑える。


「変態」

死体で興奮してオナニーしようなんて。


・・・いよいよ私も、やばいかな。

2002年06月26日(水)



 泣くな。笑え。

する事はたくさんある。

出来る事は何もない。


苦しさをどう表現すればいいか、

解からなかったから、とりあえず、切った。


追記。

・・・少し、冷静さを取り戻した。

ああ、腕が痛い。・・・幸せな事だ。

きっかけは、またも親。

解かってはいたものの、

はっきりと言葉であらわされると堪えた。


部屋の扉を閉めると同時に、震え、泣いた。

すぐに涙を抑え、「笑ってやる!」と呟いた。


・・・今更、「何を」「どう」「言え」と?

強いて言うなら、もう一度。

『私が、馬鹿でした』


どうして憎めないんだ。

どうして自分で追い詰めるんだ。


原因は解かっているのに。


・・・やっぱり、死んだほうがいいのかな。

反吐が出るほどの綺麗事をのし付けて。


そして最後まで、「自分が悪い」としか思えないんだね。

・・・はは、笑うしかない。

2002年06月25日(火)



 死体。

そこに生命が宿っていないものは、

ただの肉槐に過ぎないことを認識した。

・・・ぐちゃぐちゃでどうなってるか解からないもの。


写真で見慣れた私でも、本物だったら違うかな?


・・・ああ、本物の死体を見たのは一度だけだ。

幼稚園の頃の近所の人間の葬式で。

真っ白くて、冷たかった。・・・怖かった?

かは、忘れたけど。


あれは、綺麗に清められたものだから。


他人の死体にはあまり思いを抱かない。

けれど、その顔を見知った者に挿げ替えただけで。

・・・ひどく、可笑しく、笑い、興奮する。

あの人は、尚更。

友人なら、それなりに。


晩御飯の唐揚げを、口にした瞬間に過ぎった思い。

「・・・あの人の。」(肉)

ゆっくり、咀嚼する。・・・心なしか、血生臭い。

それは、鳥のものだけれど。

「ああ・・・。」

少し湧き起こった吐き気。

頭を過ぎっていく映像、写真。

・・・飲み込む。


鼓動は変わらない。

精神はひどく落ち着かない。


(・・・喰べたい?)

箸を置く。

「・・・ごちそうさま。」


二階に上がり、また、切った。

2002年06月24日(月)



 相反。

誰かと会う、約束をした。

その時は、すごく楽しみだった。

安堵もした。

独りでいるより、誰かといたほうが楽だ。

特に、今は。


・・・自分自身に、踏み込まれないようにはしているけど。


約束の時間が近づくたび、憂鬱になる。

気分がどんどん滅入ってきた。・・・行きたくない。


どうして笑えもしないのに約束なんかしたんだろう。

曖昧な愛想笑いで乗り切る事すら出来なくなったのに。


気合いを入れなおすために、シャワーを浴びる。

大きくため息をついて、「よし」小さくつぶやく。


湯上がりの肌にカッターを当てて、軽く切る。


いけるかな・・・これで。


会いたくない。行きたくない。

・・・約束を取り付けた安堵感が嘘みたいだ。


!メールが来た。

・・・仕度しなきゃ。


ちくちく痛む胸を抑えて、笑顔の練習。

・・・大丈夫、頑張れ、頑張れ。


ああ・・・なんだか、虚しい。

2002年06月23日(日)



 少し。

少し、力を込めるだけで。

切れます。

少し、気合いを入れるだけで。

演れます。

少し、何かを思うだけで。

狂えます。

少し、あの人を思うだけで。

壊れます。


少し、目をつぶるだけで。

死ねます。

2002年06月22日(土)



 無題 七。

夜、「八つ墓村」を見た。

狂った人間の所業は面白い。そう思った。

泣いていた赤ん坊に日本刀を突き刺していた。

「ぴぎゃ」と泣いて、赤ん坊は死んだ。

私は笑った。

刀で切られて捩り飛んだ首が転がった。

また、笑った。


桜吹雪の中を駆け抜ける狂人は美しかった。

悲鳴と、散乱する死体も、綺麗だった。


真夜中、「黒い太陽七三一」を見た。

様々な実験はとても興味深かった。

歴史として勉強する側ら、趣味としても楽しめた。


女の悲鳴はうるさいと思った。

肛門から飛び出した内臓と糞は汚いと思った。

生体解剖中の血が妙に赤かった。


見終わった。夜が明けていた。

寝た。


起きた。


昨夜を思い出した。

恐怖も、嫌悪も感じなかった。

ただ、見ていた。

もう、少し、忘れかけていた。


・・・なんだったら、残せるんだろう?


夜になった。

する事がなかったから腕を切った。

気持ち悪い腕だ。紅い線が一杯走っている。


ため息をついた。

自分が何を感じているのか解からない。


死んでいるわけじゃない。

生きていると認識しているわけでもない。


ぶよぶよとした不透明な粘膜のようなものが、

身体の周りを覆っているような感じがする。


それに嫌悪はしないが。

「何故だろう」という気にはなる。

知った所で、何の解決にもならないけれど。


・・・仕方ない。また、腕でも切ろう。

2002年06月21日(金)



 私に、殺される。

あの人のそばで、笑う。

私が創りだした、幻覚の彼女らは。

いつだって、勝ち誇ったように笑うんだ。


また、奪うのか。

やっと、見つけたと思ったのに。


感情が、昂ぶる。

殺してやる、殺してやる、殺してやる!


カッターを刻み付けるたび、

少しずつそれは薄らいでいく。

もう少し、もう少しだ。


「いーち、にー、さーん。」

さあ、カウントダウン。

「死ね、みんな死ね。殺してやる!」


笑顔と、残った腕の傷。

やっと、消え失せた。


よかった。

安堵感が、包む。


また、現れる。

また笑う。

また、消し去る。


涙も、流れない。

・・・死んじゃえ。

誰でもいい。

死んじゃえ。死んじゃえ。

2002年06月20日(木)



 メロディ。

すぐにあなただと解かるよう。

着信メロディを変えていた。

その音が鳴るたび、胸がドキドキした。

ボタン一つ押すだけで、声が聞ける。

・・・、

あなただと知らせる、着信メロディ。

心臓が、冷たく波打つ。

携帯電話を壁に叩きつけて、耳をふさぐ。

音が止むと同時に、電源を切った。


いつから、だろうね。

あなたの音が、ただ痛いだけに変わったのは。


机の引き出しから、替え刃を取り出す。

一本を選び、紙で表面の脂を取る。

カッターの底を外し、使い古した刃を取り出す。

新しい刃をはめ、元どおりに底をはめた。


ゆっくりと、上にスライドさせる。

まだ血を吸ってない、鈍く光る刃。


すっ。

肉が裂けて、血が出て。

「・・・満たされるはずもないけど。」

左の二の腕、左腕。

右の二の腕、右腕も。

手の甲、頬にも刃を当てる。


流れ出る血を手のひらですくう。


ざり、ざり、ざり。

「生臭い。」


『俺、死んでいいか?』

・・・勝手に死ねば。

声の主も、詮索しない。


こんな手でも、ピアノが弾ける?

「弾けるよ。」

選んだ一曲。弾いて。


醜く隆起した、紅い線が残った両腕。

手元に残った、約四十錠ほどの薬。

「どうして飲まなかったのだろう。」

あの人から、連絡があれば。

飲めたはずなのに。


畜生、畜生、畜生。


夢か、現か、幻覚か。

自分の内臓を引っ張り出した。

垂れ下がった腸を持ったとき、とても興奮した。

このままオナニー出来そうなくらいだ。


泣きたくなってきた。

父親も、母親も、弟も。

泣きたくなってきた。

その、一言一言が突き刺さる。

泣きたくなってきた。

ああ、殺したい。こいつら、殺したい。

泣きたかった。

こんなやつら。こんな。


全部お前らのせいだ。

嫌いだ。畜生、死ね。


あんたもだ、みんなだ。


ほら、壊れてきた。

2002年06月19日(水)



 SAKURAドロップス。

"止まらない胸の痛み超えて"
"もっと君に近づきたいよ"
"一周りしては戻り"
"青い空をずっと手探り"

"恋をして 終わりを告げ"
"誓うことは:今日が最初のgood day"
"桜まで風の中で揺れて"
"そっと君に手を伸ばすよ"

"好きで好きでどうしようもない"
"それとこれとは関係無い"

(SAKURAドロップス/宇多田ヒカル)


・・・ああ、切ない。


彼女は今でも、あの人が好きなのかな。

私は今でも、あの人が好きだけど。


何も出来ない自分の弱さを、

責めるだけで、やっぱり何も出来なかった。


最初で最後の「愛してる」

口にしたのはいつだっけ?


全てを過去に追いやって、未来から目を背けよう。


好きだ、好きだ、大好きだ。


呪いのような、呪縛の言葉。

2002年06月18日(火)



 見えない、見ない。

脳内が空になると同時に。

腕に傷が増えていった。


右手に握られたカッター。

それは、私の身体の一部のように。


頬を切るのは、涙の代わり。

腕を切るのは、心の代わり。

足を切るのは、ただの、気まぐれ。


そのどれも正しくて、間違い。


生きているのは、生命。

死んでいるのは、ゴミ。


邪魔だから、捨てたのに。

何故、あの人は泣いたのだろう?


解かっていたはずの理由は、消えた。


ああ、耳鳴りがする。

まるで誰かの声のような。


目を閉じて、見えるものは何もない。

目を開けて、見えるものが何もない。

・・・映っているはずなのに。


止めよう。それに固執する事。

見えないんだ。見たくないんだ。

・・・そうだろ?


誰に問うでもなく、呟いて。

笑った。

2002年06月17日(月)



 吐き気。

気持ち悪い。

声はまだ出ない。

薬を飲もうかと伸ばした手を止める。

「・・・(お酒買ってきたらよかった)」


オーバードーズする気、満々。


飲む、飲まない、飲む、飲まない。

花占いみたいに薬と水を行ったり来たり。


結果、「飲まない」に落ち着いた。


・・・取って置こう、まだ、足りない。


これも自傷と同じ、意味のない行為なんだけど。

意識が飛んでくれれば、少しは、楽になる。


『逃げたくせに。』

罵る声は、止まないけれど。


・・・目覚めてしまった時の罪悪感はすごい。

だから、あまり、オーバードーズはしたくない。

2002年06月16日(日)



 復活・無題 六。

無事に風邪も治った。

また、悩んでいこうか。

答えの出ない問いを、一生考え続けよう。

馬鹿は、馬鹿らしく、ね。


風邪の時に書いた日記は、やっぱり私の文じゃない。

でも、書いた記憶も残ってないから、消さない。

・・・脆くなると読み手のことを考えるのか。

弱い人間だな、変わらず。


自分の欲望を満たせるならば、

他人がどうなろうとかまわない。

世の中はそんな人間の宝庫だ。

現実に絶望感は抱いていない。

現実に希望も抱かない。

ならば、無関心に、逃げよう。


いつだって、

夜は暗く、昼は明るく、闇は深く、光は輝く。

だけど一日たりとて同じ日はなかった。


毎日一つの答えに結論が出る。

次の日に、その答えを否定する。

その次の日に、またその答えを否定する。

それは、無限、という名のループだけれど。


考える、ということで、立ち向かっている、フリをしたかった。


例えば今、ここで。
例えば、もし。

それは、想像という妄想に過ぎない。

現実はいつだって予想した通りにはならない。

むしろ、残酷な妄想など遥かに凌ぐ冷酷さをみせる。


妄想など、現実の無慈悲さには及ばないのだ。

それにも関わらず、私は妄想を止めない。


しかしもっとも大事な、核となるモノは、

意識的、もしくは無意識のうちに避けている。

それは、それこそが突きつけられる現実だからだ。


道が二本あった。

私はその二本しか見えていなかった。

でも、もし、目をこらせば?

・・・他の道も、見えたかもしれない。


それも、遅すぎた妄想。後悔なのではあるが。


「思い描いた妄想を、現実に。」

それを実行にうつすべく行動を起こしたとき。

私はやっと、自らが狂ったことを自覚できるのかもしれない。

2002年06月15日(土)



 微笑。

私が笑うなんて、ろくな事じゃありませんけど。


久しぶりにタイピングソフトを起動して、
とりあえずチュートリアルモードで腕慣らし。

そこで出た例文が、これ。


『ひとり殺すもふたり殺すもおなじ』


思わず、笑ってしまった。
そしてぽつりと言葉を漏らす。

「・・・まさに、その通り。」


でもそれは、私が人を殺してないから言える言葉なので。

ああ・・・未遂、ならありますが。
(君も強姦未遂だからおあいこよ、弟君)

それじゃあ、やっぱり物足りない。

完全犯罪の自信などないし、
・・・むしろ何を隠蔽する事がある?

まったく関わりのない人間なら、
多少の罪悪感も湧き起こるのでしょうが。

それが、見知った人間なら、どう違うのでしょうか?

それとも、一晩寝れば、忘れますか?私のこの頭は。


私も一応人間ですし、
鮮血に免疫があるわけでもないので、
大量の血を目にすれば失神してしまうかもしれません。

それとも、吐いてしまうかも。

そしたら、かけてあげますね。

ゴミになった、あなたに。

2002年06月14日(金)



 熱、上昇。

一晩経ったら治るかと思ったけど。

どうやら甘かったらしく更に熱が上がった。

人間って不思議なもので、

高熱で意識が朦朧とするかと思ったら、

意外にハッキリしたままだ。


母親が薬を買ってきてくれて、

六錠ほど飲んではみたんだけど、全然効きやしない。

やっぱり市販薬は効果が薄いんだなあ・・・。


久しぶりに喉をつたう錠剤の固さが、

なんだか妙に懐かしかったけれど。


額が熱い。何度ぐらいだろう?

多分、38度ぐらい。

幼稚園の時に40度の高熱を出した事があったっけ。


昔は一日寝たら治ったんだけどなあ・・・。

やっぱり体力&抵抗力は相当落ちてるらしい。ははは。


普段冷たい自分の身体が、

こんなにも熱を持ってるのが変な気持ちだ。


喉が痛い。声が出ない。

ぬるい水道水で喉を湿らせるだけでも痛みが走る。


ああ、ちくしょう。

2002年06月13日(木)



 溶けかけのココアアイス。

うちの冷蔵庫が壊れました。

まだ、ご飯も食べてないのにアイスを食べる羽目に。

半分溶けかけてました。

でも、そのアイスがすごく美味しかった!

滅多につけない感嘆符つけるくらいに(笑)


まだ熱が下がりません。

体もだるいままです。今日、出かけました。

余計悪化しました。馬鹿です(笑)

でも自傷しようかな、とか、

死にたいな、って気にもなりません。

風邪って、ちょっといいかもです。

・・・ますます幼児化してくけど。


アザラシのぬいぐるみを抱きしめて、

「みゅ〜★」なんて鳴いてます。

アイス食べながら満面の笑みです。

・・・ああ、キモチワルイ(^-^;)


いつもならこの辺で、ふっと我に返るはずなんですが。

まだまだこの状態は続きそうです。


速く熱が下がって欲しい反面、すごく楽な感じもします。

やっぱり、私の精神はまだまだガキんちょなようです。


きっと、今日の日記は、

熱が下がってから見たら消したくなるような文でしょう。

でも、まぎれもなく私が書いた文です。友紀じゃないよ★


イイ気持ちのまま今日は寝ようと思います。

でもちょっとだけムラムラしてるのは何故?(笑)


「ねむ〜★ねりゅ〜★」

・・・16歳の女が言う台詞じゃないですね。

2002年06月12日(水)



 無題 五。

風邪を引いた。

喉が痛い、身体がだるい。

けれどどうしても眠る気がしない。

部屋のあちこちから変な気配を感じる。眠れない。


ぽてん、と倒れたまま、額に手を当てる。

さして熱くない。

「・・・平気かな?」

起き上がろうとすれば、世界が暗転した。

「うみゅ。」

あきらめて、横になる。

こういう体勢は、あまり好きじゃない。

いろんなものが頭の中を駆け巡ってしまうもの。


普段の自分を知ってるだけに、

風邪に弱った自分というのは嫌いだ。

妙に甘えるし、子供っぽくなるし。


「・・・気持ち悪。」


我ながら、と苦笑した。


ふに、と自分の胸をいじる。

・・・昔から、寂しくなったらいじってたっけ。

やーらかくて気持ちいいもん。

あの人の胸も暖かかったなあ・・・。


熱は自分を素直にさせるらしい。

でも、行動に責任を持ってはくれない。


だから、こんな自分を好きにはなれない。


容姿がこうだから。なんて所詮言い訳なんだけれど。

私はやっぱり、怖い。

自分が独りだからこういうことが出来るのであって。

もし、他人がいたならこんな自分は絶対に出せないと思う。

それは、家族もそうだし、友人もそうだ。


・・・そろそろ、止めておこう。

いつもの自分の文章じゃ、ないな。


ある意味冷静に見つめられているけど。

明日、読み返してみれば私はどう思うだろうか。


きっと、記憶の片隅にも、残っていないだろうから。

2002年06月11日(火)



 無題 四。

立ち上がるたびに、貧血を起こす。

もう、慣れた。

どこか柱につかまって、目を閉じる。

すぐに、おさまる。


・・・床に倒れこんでいた。

さっきまで壁を見ていた目が、今度は天井を見ていた。

「立ち上がれるか?・・・無理だ。」

耳に届く音に合わせて、詞を口ずさむ。

こんなことは前にもあった。すぐにおさまる。


「1、2、3、4、5、6・・・。」

手で床を打ち鳴らしながら、数字を数える。

目的など何もない。何故か口をついて出てきた。

「14、15、16、17、18、19、・・・20。」

そこで、止めた。


まだ、身体は言うことを聞かない。


ハーケンクロイツ旗を、見上げる。

「・・・Sieg Heil」

口にする。

「Sieg Heil Sieg Heil Sieg Heil」

何度も、口にする。

「Sieg Heil! Heil Hitler!!」

叫びに近い、声。笑い。

しなだれた手を、口にあて抑える。

まだ、理性はある。


何分、そうしていただろう。

再び立ち上がり、笑んだ。


まとった白衣を、脱ぎ捨てて。

2002年06月10日(月)



 無題 三。

また、発作を起こした。

身体に力が入らなかった。

目の前が真っ暗になった。

だるい体を引きずって刃物を探した。

「二の腕、二の腕・・・。」

つぶやきながら、切った。

力が入らないから上手く切れない。

思い切って力を入れた。血が出た。


喉がひどく乾く。

呼吸はどんどん速くなった。

少しだけ、涙が出てきた。

泣きたくなかった。笑った。

泣いてるのか、笑ってるのか解からなくなった。


また、発作が起きた。

身体を抱き締めた。

肌が真っ白になっていた。

「・・・Sieg Heil」

そうつぶやいた後、もう一言を口にした。

「Heil Hitler」


「絶対的な権力が欲しかったんだ。」

「あの人を支配したかった・・・他の、全ても。」

2002年06月09日(日)



 無題 二。

一人で繁華街に出かけた。

頭がおかしくなるかと思った。

電車の中もそうだった。

とにかく、落ち着かない。


あの人の香りがした。

振り返った。・・・いるはずもない。

駆け出した。いられなかった。


『嫌だ!』

ふらふらと足がホームに向く。

前から来た列車が突風を起こして髪を揺らした。

飛び込まなかった。

階段を駆け上がって、胸を抑えた。


覚えたてのドイツ語を呟きながら、

うろ覚えた知識のファシズムにすがった。

生体実験の場面を想像して、笑った。


少し、落ち着いた。


父親の会社の、もっとも大きな取引先がつぶれた。

とても大きな、罪悪感が湧く。


私は働ける歳だというのに。

働きもせずに家に塞ぎこんでいる。

無駄に生きるばかりだ。

死んだほうがいい。


出来ない自分に苛立ちが増す。

気持ち次第で出来ることなのに、

その気持ちにどうしてもなれない。


生きているのが申し訳ない。

だから、死にます。


そう誰かに伝えれば、

まるで不幸自慢じゃないか。

止めて欲しいみたいじゃないか。


自分がしっかりしなければいけないのに。

他人に、救いを求めてはいけないのに。


誰かに、言葉を口にしたいのに。

言葉を口にする事は、いけないことなのに。


・・・どうしたら、いいんだ。

2002年06月08日(土)



 無題 一。

カッターを取り出して、二の腕を切ってみた。

痛みがまったくなかったから、徐々に力を込めていった。

申し訳程度の血が出た。

まだ力が足りない。

もっと深く切らなければ。


目の前が暗くなってきた。

貧血だろうか。

身体の動きが鈍ってくる。

太ももに刃を当てて、適当に動かした。

切れた。血が出た。


掲げた旗に目をやった。

「・・・Sieg Heil」

この場にそぐわない言葉を呟く。


少し気分を変えようと、シャワーを浴びた。

乱暴に、傷口をこすった。

あまりにも痛みを感じない身体に腹が立った。

バスタオルで身体を拭きながら、またこすった。

ちりっと、痛みが走って、血が出た。

少し、満足した。


「手に入らなければ、壊す」

悪名高き独裁者はこう言った。

その言葉と生き方に少しだけ何かを動かされた。


自分が転がり落ちそうな、嫌な予感がした。

2002年06月07日(金)



 3.2.1。

怪物と闘う者は、
その過程で自分自身も怪物になることがないよう、
気をつけなければならない。
深淵をのぞきこむとき、
その深淵もこちらを見つめているのだ。

―――ロバート・K・レスラー著作より抜粋。



止めるものなど、何一つない。

・・・drei zwei eins・・・

狂え!


・・・すがりたいことはありませんか?

すがるものなどないけれど。

2002年06月06日(木)



 やっぱり、私は。

あなたが好きだ。

でも。
あなたの口から、
彼女の事を伝えられるコト。
それは、他人から言われるよりも痛いんだ。

受け止められなかったよ。
だから、受け流して、消した。
泣けないから、笑って。
二の腕に、刃を滑らせた。

小気味良い音がして、一本の線が走って。

白い肉が見えて、血が溢れた。

痛みは、ない。


妄想が暴走してね、
現実みたいにリアルな映像が再生されるの。

多分、またしばらく眠れない。


・・・死のうと思ってた。
自分を制御できなくなって、狂っていくのが解かってて。
だけど、止められなくて。

もう、死ななきゃ止められない。

それぐらい心が弱くなってたんだ。

・・・どうしよう。
また、生きたくなっちゃったよ・・・。


目的もない。
ただ、無駄に生きる日々。

ずっと、何かに対しての負い目がある。

頑張ってる人を見るたび、
自分が何も出来ない事を認識してしまう。

どうして、・・・どうして出来ないんだ。


でも、きっとだいじょうぶ。
またすぐ、傷ついて、元どおり。

あなたの言葉の効力は、
私自身の消去によって消え失せる。

でも、今は・・・生きたい。

2002年06月05日(水)



 決断。

もしも今。
私があなたの目の前で、
自らの心臓を抉り出し、それを齧ってみせたら。

あなたは狂っている、と。言ってくれますか?

もしも今。
私があなたの目の前で。
笑顔で彼女を殺してみせたら。

あなたは壊れている、と。言ってくれますか?


そしたら、私も休めます。


・・・お願いだ。

そう言って。
そう、言って。
・・・言え。言えよ!


自分の言葉などなんの効力も持たない。
あなたでなきゃ。君でなきゃ。お前でなきゃ!


不安定な海の上。
あなたと言う波が訪れる度に。
私は揺らぎ、のみ込まれる。

すがれるのは、狂気だけ。

笑ってやる。笑うんだ。笑え!


手の届かない力に、笑みを浮かべたよ。
絶対的な権力、暴力による支配。恐怖。

君を支配し、殺す空想に精神を昂ぶらせた。
昂ぶった精神を自らの血によって鎮め。

今度は、どう殺そうか?

君に笑顔で「死ね」と言った。
少しずつ君を切り取っていくんだ。
真っ赤な雫が滴り落ちて、僕はそれを飲んで。

君のは美味しいよ。
だけど僕のは、まずいんだ。
ほら、君も飲んでみて。
ね、まずいだろ?

彼女に盗られるくらいなら・・・。

(誰のものでもない、君を)

すべて愛しいよ。

肉、骨、・・・排泄物すらね。

全部僕が食べてあげる。
誰にも渡さない。
全部、全部だ。


カニバリズムは理解できない行為、だと。
ずっとそう思っていたのに・・・。


狂いたくない?

自ら望んで狂気に身を堕としたくせに。


早く、はやく、速く、速く、はやく。

死ね。死ぬんだ!

2002年06月04日(火)



 限界。

暇つぶしに、
精神系のホームページを巡ってみる事がある。

精神系とは言っても、
精神病の症状なんかを解説したページの事だ。

メンタルヘルス度チェック、
ストレス度チェックなど色々なチェックがある。

興味が湧けば、やってみる。

大抵。中から、それ以上の結果が出る。

その度、信憑性のないことだ。と切り捨てる。

これを信じて、素直に病院に行ければ楽になれるのか?


ある、チェックで。

『限界』とディスプレイに表示された時。

限界など自分が決める事だ。と吐き捨てた。

・・・その直後に、発作が起きたけれど。


心の容量は多くない。
「もう、限界だ。」と何度も思った。
その度、ハードルを高く設定しなおす。

もう限界点に達している容量の数字を、書き直す。

「まだ、大丈夫。まだ、大丈夫。」

そうして、心をだまし続けて。

限界点を越えたそれは、
溢れ出そうとするのに、その場所がない。
仕方ない。ギリギリまで詰め込むしかない。

小さな、サインを出し続けていた。

「もう入らないよ。もうダメだよ。」

そんな警告など、聞こえないかのように。

再び数字を書き直す。


いつしか心は麻痺した。

何も感じなくなった。

「好都合だ」と、笑った。


少しずつ、
発散出来ていれば感じなくなるまでにはならなかった?


いや。・・・過去を悔いても、仕方ない。

現実に私はこうなってしまっているのだから。


限界。違う。
限界。違う。
限界。違う!
限界。・・・そうだ。


まだ、頑張れる?
まだ、頑張る。
まだ、頑張らなきゃ。
まだ、まだ・・・。

・・・いつまで?

2002年06月03日(月)



 熱い身体・冷たい心。

臭いものに蓋をするように、
嫌なものには触れていなかった。

触れたくなかった。

自分の精神が歪んでいくから。


別に誰にされたわけでも無いのに、
ただただ他人を傷つけたくて。

自分が、笑うために。


過去の歴史に触れるたび、
人の狂気に触れるたび、
人間の負の部分を垣間見るたび、

残虐な笑みを浮かべる自分に気づく。


こういう手段でしか笑えない自分が、"悲しい"?

『むしろ、喜ぶべきだろう。』


常に熱を持って冷めない身体。
熱を持つ事がなくなった冷めた心。

様々な手段で、熱を得ようと試みて。

行き着いた先は、"狂気"。


自分は、特別じゃない。異常でもない。
だけど、普通じゃない?


今。
目の前で笑う友人を、線路に突き落としたら。


彼女はどんな顔をするだろうか。

私は、どんな顔で彼女を見下ろすんだろうか。


妄想を、笑顔の裏に包み隠す。

想像の中で彼女を殺し、その顔に、笑う。

狂気じみた笑いをあげて、叫んで。

すこしだけ、安らぐ。


本当にやる勇気はない?

人を殺すのに勇気なんているの?


・・・私が、狂っていく。


いつまで、理性は持つのだろう。

・・・早く、決着をつけなければ。


最後まで、偽善者を貫き通して。

2002年06月02日(日)



 Darkness。

眠ろうと目を閉じた視界に、
白い影が横切り、幻覚が走る。

泣きたいほどの孤独が襲い、
それに耐えることの出来ない私は、
ただ身体を抱きしめた。

・・・所詮、自己陶酔だというのに。

『泣け、笑え、狂え!』

響く、声。高笑い。

唇から、微かな笑いが漏れる。

狂人の、それ。


「はは・・・ふ、あはは・・・。」

力なく漏れた声を抑え、皮膚に爪を立てた。


笑いたくもないのに。

笑えない苦しみよりも、

意志と無関係に笑う、その方が苦しい。


涙が流れる。笑い声を上げる。

何のために。


独り静かに私は狂って、
ある日突然いなくなるんだろう。


誰に何を言えばいい?

交わす言葉など何もない。

言いたい、言葉が見つからない。

言えない、言葉が見つからない。


どうすれば・・・言える?


枯れた声。「助けて」も、もう言えない。


このまま、静かに・・・狂え。

2002年06月01日(土)
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