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2006年02月13日(月)

朝。目を覚ますと体が重かった。

昨日の夜、私は恋人と食事に行った。
韓国料理の店。目の前で料理を作ってくれる。
私たちはまるでデートのようにカウンターに座り、料理を食べた。

一緒に暮らしだして、デートと呼ばれるようなことが何か分からなくなった。
二人で出かけることはあっても、それは生活の一部で、デートと呼べるような甘やかなものではなくなってしまったから。
買い物も食事もドライブも。
特別なことではなくなってしまった。
何の約束もなく、それらはできてしまう。
それは幸せなことなのかもしれないけれど、それが不意に淋しくなる。




2006年02月12日(日)

ランチを会社の先輩と取る。

駅から少し離れた、路地の奥の小さなバーガーショップ。アメリカンなインテリアと窓辺に置かれたおもちゃたち。カウンターに置かれたリキュールたちと大きなガチャピン。歩くと床がきしんだ。
私たちは一番奥のテーブルに陣取る。狭く、私はテーブルからはみ出してしまう。
メニューを見ながら嬌声をあげて。
私はテリヤキバーガーを頼んだ。
柔らかなバンズに挟まれたジューシーなパティ。力を加えると形を保っていられなくて力なくしなだれる。

帰り道。
窓の外は曇り空で、今にも泣き出しそうだった。風は冷たく、時折日が差すのを心待ちにしながら歩いた。




2006年02月11日(土)

最近カフェを巡るのが好きになった。
食べ歩きとか、そういうことは好きではなかったし、そんなことばかりに心血を注いでいるOLなんか軽蔑していたのに。今では情報誌を買い、会社の先輩から情報を仕入れ、いろいろなカフェに足を向ける。
食べることにそれほど興味ない恋人(でも食べることは好きらしい。ようするに食べるのに支障がないおいしさがあればいいのだという)をつき合わせる。幸いコーヒーは好きなので文句は言わないのをいいことに。

今夜のカフェは天井がとても高い。
周りは問屋の町なので夜はとても静かで、木に巻きつけてある青い光だけが煌々としていた。
ふかふかのソファーに体を沈めて、私は桃とカシスのスムージーを、恋人はブレンドを頼む(恋人はどこでも同じものを頼む)。

恋人は優しい。優しくないときもあるけれど、基本的には。
私はとても甘やかされている。愛されている、過不足のない日々。
けれど。
恋人には恋人の世界があって、私は決して近づけない。
私たちは何もかも正反対で、一緒にいてもとても遠い。
そんなことに気付く夜が、気付かされる夜がたまに訪れる。
今夜はそんな夜で、私は絶望的な気持ちになる。
なにもかも一緒なんてありえないのに。そうであればよかったのに、と。

さんざめく店内で、不思議に黙ったままで、夜がふけていく。




2006年02月05日(日)

いつまでも謝ってこない恋人に業を煮やして、いつものように私から会話のきっかけを作る。
ケンカをするたびに、今度こそ恋人から謝って欲しい、と思うのだけれど、結局折れるのはいつも私で(恋人は恥ずかしいからだという)。

夕方。
二人でカフェに行く。
エビと明太子のクリームパスタとカルボナーラ。
当たり前の生活。




2006年02月02日(木)

昨日、恋人とケンカをした。
くだらない理由で。
それからお互いに一切を無視する生活が始まる。
同じ家にいるのに。まるで一人で暮らしているような。
家庭内別居とはこういうことを言うのなら、こんな生活を何年も続けていくなんて私には無理だ。そんなことをするくらいなら、いっそ別れて二度と会わないほうがいい。

恋人はもう寝室で寝息をたてている、と思う。




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