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2006年01月29日(日)

悲壮な決意をして家出をしたわりに(親友には「プチ家出」と笑われた)、家に戻ればいつもと同じように振舞ってしまう。
不満が消えたわけじゃない。
家を出た日と同じように、いやそれ以上に深深と降り積もる雪のように重くずっしりと、私を押しつぶしそうなのに。




2006年01月28日(土)

真昼の公園。
空は高く青く、風はさすように冷たい。
私たちはまるで似つかわしくない格好をしていたのに、なぜか不思議と溶け込んでいた。
1組の親子と私。
私は赤ちゃんを遊ばせながら写真を撮る、幸せな家庭の絵をぼんやりと見ていた。
ついこのあいだまで同じようなところにいたと思っていたのに。とても離れてしまったようで、少し淋しく、うらやましく。
でも私にはまだ、誰かを許容できるほど大人ではなくて。それは自分が一番分かっていた。




2006年01月27日(金)

恋人に絶望することはたびたびあって、私はそのたびに小さな反逆に出る。
たとえばそれは何も言わずに家を出ること。

仕事が終わったら急いで家に戻り、メイクポーチとメガネだバッグにいれて。夜のバイパスを西へ。
流れていく無数の光たち。海の底に溜まったヘドロのような感情を流していくシャワーのような。
無意識にアクセルを踏み込んでしまう。

許してくれる人々のいる町。
滅多に帰らないくせに、こういうときばかり逃げ込むように帰るなんて。
卑怯だ。
そう思うけれど。

親友はいつも優しく迎えてくれる。
部屋にあがるとキッチンからはいい匂いがして、私は一気に高校生に戻る。




2006年01月08日(日)

誰もいない事務所。
自分のキーボードの音だけが響いて、一人だと思い知らされる。
ダイジョウブかな。
大丈夫だよ。
頭の中で意味もなく繰り返す。

いつまでも子供じゃないって言い聞かせてきた去年の夏。
少しは変わったつもりでいたけれど全然変わっていない。立ち止まったまま。
いつまでも助けていて欲しいんだ。臆病なわたし。




2006年01月07日(土)

仰向けに横になって、ただじっと天井を眺める。
上の方では霧のようなものがしゅわしゅわと髪を包み、いい匂いが辺りを覆う。

美容院は緊張する。
変に気も使う。
でも嫌いじゃない。
髪形を変えるだけで、とても変わったように思えるから。
もともと髪の扱いが下手なので、なおさら。

美容院を出て、鼻をくすぐる青りんごの香りにいつもなんだか嬉しくなる。




2006年01月02日(月)

赤ちゃんは甘いにおいがする。
母乳の匂い、それとは別な、何かわからないけどあまやかな匂い。

昔、子供が大嫌いだった。
無秩序でうるさく、無邪気。
同じ空間にいるだけでイライラした。

それなのに。
今は笑顔であやして、自分から触れてしまう。
泣いたときはやっぱりまだ苦手だけれど、昔に比べれば明らかな変化。

大事な人たちの子供だから?
自分が大人になったから?

理由はわからないけれど。




2006年01月01日(日)

初詣は毎年同じ神社へ行く。
人のあまりこない、とは言っても淋しくはないくらいに人が集まる神社に。
12時ぴったりにお祈りをして、おみくじをして(ちなみに私は中吉で恋人は小吉だった)、屋台で何かを買って帰る。毎年同じ、恒例の行事。
違うのは今年は2人とも同じ家に帰るということ。元旦、2人でお雑煮を食べるということ。
昔、広瀬香美の歌にあったみたいに。
いつかは二人で帰り道。
忘れていた当たり前のシアワセを思い出す。




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