子育て情報交換
sunclinicの日記

2006年07月30日(日) 伝説になる

夏本番。
朝から暑い日ざしが地上を暖めています。

昨年同じように暑い日に若くしてなくなった知人の一周忌が催されました。
小児科医の彼女は椿が好きだったようです。
ご主人は彼女をしのび、椿園を作られました。
そして今日、そのお披露目をされました。

大勢の人たちが彼女をしのんで参加しました。
赤い椿の花がみんなを出迎えました。
もちろんこの季節に咲くはずはありませんから造花ですが、あたかも咲いているように見事でした。

人は2度死ぬといいます。
1度目は肉体的生命がなくなる時。
2度目は人々の記憶から完全に消えた時。

椿園は彼女を、ご主人と共に伝説にしました。
長く語り継がれることでしょう。



2006年07月29日(土) 中心を取る

梅雨明けを待ちかねたように、この2〜3日は朝からせみ時雨です。今年の梅雨は例年に比べ随分長く居座り、各地に人命を含む大きな被害をもたらしました。

今日の吹きガラスは中心を取るのがテーマでした。
器のそこにガラスをつけるとき、中心がずれると全体の形がゆがんでしまいます。鉛筆の先ほどにガラスをつけるのも、大きな器につけるのも、中心は中心なのです。目だけを頼りに、心の中にイメージが確立していないと中心が取れないことに、やっと納得しました。

心が決まらないとリズムが狂い、勢い適温を逃してしまいます。
人生も吹きガラスによく似ています。



2006年07月28日(金) 女性の強さの秘密

昼食時、中山先生との会話です。
カレーうどんをすすりながら、「・・・アイデンティティを確認する仕方は男と女で違うような気がする。」と私。「男の人のほうが会社など、組織の中にいることが多いので、アイデンティティを確立しやすいのでしょう」と中山先生。
会話のきっかけは四方山話をしている流れで、戦前のように明確な父親像を作れない、新しい基準のようなものが要るのではないか?という話の途中です。
中山先生、「女性はすべてを失う経験を何度かしますから、腹をくくらざるを得ないのです。結婚や出産によって、それまで築いたキャリアをすべて失って、ただの人、おばちゃんになってしまいます。そのなかでアイデンティティを感じていくのはなかなか大変です」

なるほど、子育てを経験した女性の強さは、すべてを失う経験から築かれているわけです。納得!!

夕方入院された二人目出産のお母さん。陣痛を感じながら、「上の子が今日生まれるといったから」とつぶやいていました。聞けば、2日前にお子さんに「赤ちゃんはいつ産まれるんだろう?」というと、「明後日!」と答えたのだそうです。
赤ちゃんと打ち合わせをしているのでしょうか。



2006年07月13日(木) 蒸し風呂講演

近くの高島中学校で全校生徒および一般参加の講演に招かれました。

会場は体育館だったので、広いのですが500人を超す生徒さんたちなどでほとんどいっぱいになり、スライドを使ったため一部暗幕を張らざるを得なく、蒸し風呂のような暑さになりました。

今日の主題は「ひとにこころができるしくみ」というものでした。
内容は、ほぼ10ヶ月間羊水という水の環境から、一瞬にして空気の世界に来る不思議さというところからはじめて、人間の心のはじまりが「仲良くなりたい!」という<ネットワーク思考>であるところまで、お話しました。

蒸し風呂のような中での1時間は、生徒さんたちにとって大変な苦行だったろうと思います。しかし、本当によく聴いてくれました。眠った人もほとんどいませんでした。
その態度に感動しました。

もっと感動したのは先生方の態度です。
姿勢が乱れた生徒が少し目立つようになると、すっと近寄って傍らに座ります。時にはその子と一時席をはずし、一緒にまた戻ってきます。
実に自然な流れでした。

先生方の日ごろの指導理念を見た思いがしました。



2006年07月12日(水) 家族関係親子調査

昨日の新聞に面白い記事が載っていました。

大阪にサントリー次世代研究所という機関があるようですが、そこで行なった親子関係についての意識調査の結果について論評していました。

対象は小学4年から中学3年までの743家庭です。

〜親に対しての質問〜
両親の余暇時間の過ごし方を聴いた項目では、「子どもと過ごす」が母親5.9%に対し父親13.9%という結果から、論評では<父親にとって子育ては余暇活動?!>というとらえ方をしていました。

内容はともかく、その見出しから身につまされるものがありました。

「どんな父親でありたいか?」に対し、
小学生では<頼りがいのある>、中学生では<やさしい>がトップ。
「どんな母親でありたいか?」に対し、
小・中学生とも<やさしい>がトップ。

〜子どもに対しての質問〜
「家族がすきか?」に対し、
小学生では<とても好き>63.5%、<まあまあ好き>31.1%、<どちらでもない>4.6%、<あまり好きではない>0.5%
中学生では<とても好き>35.1%、<まあまあ好き>44.8%、<どちらでもない>16.6%、<あまり好きではない>1.6%、<嫌い>1.3%

「悩み事の相談相手」に対し、
<誰にも相談しない>が、
小学生では17.8%(6年生は21.2%)、
中学生では21.2%(3年生は28.8%)でした。
ちなみに<親に>は、小学生47.8%、中学生25.2%
    <友達に>は、小学生25.1%、中学生44.2%
    <先生に>は、小学生1.1%、中学生0.5%

皆様はどのように解釈されますか?



2006年07月11日(火) 気が合う

朝、診察を始めるので外来へ降りていくと、10ヶ月くらいの女の子が保健師の鶴川さんに抱かれ、お母さんを待ちながら大声で泣いていました。

階段を降りたところで、お母さんを探しているその子と目が合いました。
その瞬間、ピタッと泣き止んだのです。
私が伸ばした右手にあわせて両手を伸ばし、笑顔さえ浮かんできました。しばし感情の交流を楽しみ、中に入りました。もう泣き声は聞こえてきませんでした。

気が合うというのはとてもうれしいことです。
これは相手が赤ちゃんでも同じです。
こどもはおおとなの何倍もセンサーが敏感ですから、気が合う瞬間の感動は大きい。

気が合うといえば、乗馬の話を思い出します。

乗馬の際、決して、してはいけない思考があるというのです。

「支離滅裂、優柔不断、意志薄弱」

この3つは馬にすぐ伝わり、動かなくなるそうです。

親の、してはいけない態度のようですね。



2006年07月10日(月) マグロ3切れの意味

今日午後、船越康弘氏の食養講演会がありました。

先生は自然食という本来の食養を世界に広める活動をされています。
お話はとてもわかりやすく、単なる健康のためというのではなく、人生そのものを変える食の意味を、噛んでふくめるように、しかも笑いいっぱいの中で語られます。

その中のひとつ。
「今日夕飯でマグロ3切れ食べるとしましょう。それだけのマグロの身が育つために、イワシ1000匹が命をささげました。イワシ1000匹を育てるために、オキアミ3億匹が命をささげました。オキアミ3億匹を育てるために、動物性プランクトン5兆匹が命をささげました。みんな喜んで命をささげました。それらの生命を私たちはいただいているのです。いただき方が大切です」

夜、4人目を出産されたお母さんと裸の赤ちゃんを囲んで、小学校のお兄ちゃんと小学生と中学生の2人のお姉ちゃん、お父さん、おばあちゃんとおじいちゃんが群がっていました。朝早くから陣痛が来ていたのですが、みんながそろうまでなかなか生まれようとせず、みんなの顔がそろって初めて本格的陣痛に変わり、あっという間に生まれてきました。
大感動の中に男の赤ちゃんはとても幸せそうでした。

家族はみんないい笑顔をしていました。



2006年07月07日(金) 七夕サプライズ

6月末からサプライズ委員会がなにやら活発な活動を始めました。
模造品の笹の葉がたくさん積まれていました。そして本物の大きな竹が数本やってきました。

7月に入り飾り付けが始まりました。
例年は中くらいの竹にささやかな飾り付けをするのですが、今年は少し違っていました。笹の葉が枯れると台無しですので、竹の節に穴を開け、模造品の笹をあたかも本物のように埋め込んだのです。これでいつまでも新鮮な印象を出すことが出来ます。

待合ロビーのベランダ花壇部分と入院用食堂に短冊をたくさんつけて飾られました。スタッフの目論見どおり、ほとんど本物と見分けが付かない緑の笹の葉があざやかです。

ベランダと食堂の大きな窓ガラスには天の川を渡って出会った、織姫と彦星が仲良く出会っている様子が、楽しいタッチで描かれています。

なんと今日、我が中山先生が織姫と彦星に赤ちゃんを授けてくれました。二人の間に星のゆりかごに乗ってかわいらしい眠りについていました。

七夕もなかなかいいものです。



2006年07月06日(木) ツバメの会話

お産が一段落し、クリニック裏の駐車スペースに出ると、新しい巣の脇につがいに見える2羽のツバメが、あたりに響き渡るようなさえずりで何事かを相談していました。

今年はこれで3つ目の巣作りになります。
どうやらつがい夫婦は同じカップルのようですから、3回目の子育てのようです。しかも同じ巣は使わないのです。ダニなどの関係でしょうか、新しい巣に新しい卵を産んでいるようです。
しかし、これだけ綿密に打ち合わせをしているのは、意思疎通が出来る言語に似た交信手段を持っているのかもしれないと思うほどです。

午後お母さんの妊婦健診に付いてきた2歳の女の子が、超音波で赤ちゃんを見ている間、お母さんのおなかをじっとみつめて、なにやら嬉しそうにぶつぶつ言っています。

お母さんはその子に「テレビを見てご覧!赤ちゃんが見えるよ!」と何度も言うのですが、「ウン、ウン」とうなずくばかりで顔をあげようとしません。「赤ちゃんが見えてるよ!」という呼び声にもあまり関心がなさそうでした。

そして一言「見えてる」といいました。

子どもには超音波など必要ないのかもしれませんね。


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