子育て情報交換
sunclinicの日記

2006年03月30日(木) 大人になるということ

テレビで5男6女の長女さん奮闘記を放映していました。
高校3年生の彼女は、学校以外は家事に明け暮れている。

何しろ3才から中学生まで育ち盛りのやんちゃな子達の、食事の支度から後片付け、山のような洗濯、幼い子供の世話など、両親が夜遅くまで働いているため、一手に引き受けているので自分の時間などまったく取れない日々が続いている。

両親の助けになろうと、経理を学ぶための短大受験に失敗、でもめげない。お母さんを助けたいという強い思いがある。そこにはお父さんの行き方、お母さんの生き方が彼女を支えているようです。

お父さんは建築関係の自営。朝早くから、夜10時を過ぎるまで、お母さんと一緒に働いている。それでも生活は苦しい。お母さんは受験に失敗した彼女を家族旅行で慰めようと、苦しい生活費の中から工面して実現させました。10年以上前にイチゴ狩りに行ったきりだったので、みんな大喜び。

帰ったその日からまた同じ日常が続くわけですが、彼女の前向きな姿勢に、自分のことしか考えられない人たちを目にすることが多いこの国で、久しぶりに、まっとうな大人に脱皮していくこどもの姿を見る思いがしました。

同時に、両親の生きる姿勢がこどもに与える影響の大きさを思いました。



2006年03月29日(水) こどもの夜泣き

広島テレビから電話がかかってきました。
先日放送した「孫育て」にいろいろな問い合わせがあって、それについての取材をしたいというのです。

おっぱい大好きの2歳半の男の子が、夜泣きをして困っているというのです。
お母さんは仕事を持っていて、昼間は託児所に子供を預けています。
できるだけ睡眠をとり、仕事の疲れを取りたいのですが、激しい時は3〜4回夜泣きで起こされ、おっぱいをあげ、体力的にきつく、寝不足で困っているようです。

質問1:夜泣きの原因はなにか?赤ちゃんの頃と2〜3才でちがうのか?
答え:まったく違う理由があります。生後1年くらいまでの夜泣き(泣くこと自体)は生命を守る生理的叫びといえるものです。これに対し、2〜3才は心理的夜泣きといえるでしょう。

質問2:2歳過ぎても授乳しているのは問題なのか?
答え:まったく問題ではない。むしろこどもにとって、昼間お母さんからはなれて不安に満ちた環境で過ごしたストレスはおっぱいを含むことで癒されるでしょう。お母さんが自分のところへ帰ってきた安心感は共感できます。
ときに小学校入学までのんでいる子がいますが、お母さんがいやでなければ何も問題はありません。

質問3:子のお母さんの悩みの解決へのアドバイスは?
答え:夜泣きは日中過ごす状況で変わるでしょう。
可能であれば勤務時間を短くする。託児所へ迎えに行った時、まず子供を抱きしめて、かわいいという言葉をかける。帰宅したら、家事に入る前に、5〜10分でいいからこどもとの時間をすごす。おっぱいをあげるともっと落ち着くでしょう。お父さんに30分でいいから早く帰ってもらい、子どもと遊んでもらう。寝る時は添い寝、沿い乳、川の字などがこどもを安心させる。

などをお話しました。
日常は沢山の小さな歯車が、かみ合って回っていくものですね。歯車一つ一つを大事に回したいと思いながら、ついつい回っていないのに気づかないことがよくあります。



2006年03月28日(火) 赤ちゃんの匂い

回診中、ベッドで赤ちゃんを抱いて、くんくん匂いをかいでいるお母さんがいました。
目が合うと、少し顔を赤らめながら「赤ちゃんっていい匂いがしますよね。おっぱいの匂いでもないし、不思議な匂いです」といいました。

そうなのです。生まれて2〜3日までの赤ちゃんの匂いは特別です。“産まれたての生命の匂い”とでも言いましょうか、まじりけのない、うっとりするほどいい匂いです。

上の子たちが会いに来ると、よくするのがこのクンクンです。
よくいわれるおっぱいの匂いとか、甘酸っぱい匂いとかではありません。
こどもたちは懐かしそうに、“いいにおい、いいにおい”と言いながらクンクンします。

匂い談義で盛り上がりました。



2006年03月27日(月) 「安心して敗者になれる社会」

尊敬する友人に、浦崎太郎氏という高校の先生がおられます。
彼のメルマガにとても印象深い、思いのこもった意見が載っていましたので、紹介いたします。

「安心して敗者になれる社会」浦崎太郎
 昨今の「学力向上キャンペーン」は,指導する方もされる方も,腹の底か
 らエネルギーが湧いてきません。
 
  それは,その背景には「勝ち組になることを是」と風潮があり,たとえ
 一時的に勝ち組になったとしても,いつ負け組に転落するか分からない
 不安から逃れられないことを,誰もが薄々察知しているからだと思いま  す。
 
  私は,時代の底流は「勝ち組になっても不安な社会」ではなく「安心して
 敗者になれる社会」に向かって流れているような気がしています。
 
  別の表現をすると「競い合って疲れ果てる社会」ではなく「助け合って力
 が湧いてくる社会」への流れです。
 
  もっと単純に「絆を断ち切る社会」から「絆を深める社会」への流れ,と
 言ってよいでしょう。

「安心して敗者になれる社会」とは勝ち負けのない社会です。先生の視点は人間存在の深い本筋を見ておられるような気がします。

先生の個人ホームページは以下のURLです。

http://urasaki.web.infoseek.co.jp/



2006年03月26日(日) ほろほろと

時間が取れたので、妻と倉敷に出かけました。
敬愛している方のお元気な笑顔に迎えられ、少し歓談した後、二人で美観地区にあるお蕎麦屋さんに入りました。美味しい肴を味わいながら少しお酒をいただき、四方山話などをしながら心休まるひと時をすごすことができました。

この貴重な時間は、日ごろの疲れをほろほろと落としてくれました。

鴨南蛮を食べたのですが、柔らかい鴨とお汁の絶妙なバランスは見事でした。



2006年03月25日(土) 潤君

昨夜半から朝までに次々と3人のこどもたちを迎えました。
みんなとてもスムーズに生まれてくれました。

先日生まれた潤君のお話です。
性別は生まれてからのお楽しみだったのですが、産まれるまで、お姉ちゃんはいつも「じゅんくん!、じゅんくん!」と呼びかけて、おなかの赤ちゃんとお話ししていたそうです。

生まれたこどもは男の子、お母さんはすぐさま「じゅんくん、いらっしゃい!」と叫ぶように呼びかけました。赤ちゃんもその声に呼応するように、元気に泣いてこたえました。いつの間にかおとうさんは「潤」という名前に決めていました。
お姉ちゃんはそっと潤君の手を握りました。

お母さんの胸に安らいでいる潤君に、お父さんは名前の由来である聖書「イザヤ書」の一節を、ゆっくりと語りかけました。壁に架けてあるイコンの母子像とあいまって、荘厳な光景でした。おとうさんは牧師です。



2006年03月24日(金) 「君に読むものがたり」

久しぶりに小説を読んで感動しました。何気なく店頭で買った「君に読むものがたり(原題:The Notebook)という、すでに話題になっている作品です。作者はニコラス・スパークスで、すでに映画化されています。
この小説はいくつかの特徴があります。
まず筋立てですが、読み始めの情景がまさに日本語訳どおり、老人が知り合いの老婦人に本のようなもの(The Notebook)読み聞かせる日課から始まります。それがあまりに淡々とした描写なので、その意味の大きさが完全に隠されてしまっています。

中盤まであえてそうしているかのように、よくある青春ドラマが展開されます。その後物語りは一気に高みに駆け上る、息もつかせぬ展開になります。

終盤、崇高な愛の姿が淡々と、しかも興味深くつづられます。そしてなんと物語の始まりに続いていきます。淡々と思っていたことが、実は深い感動に包まれるのです。

主人公の一人アリーは人生の選択をする時に、「わたしらしく生きる」ことと、「生き続けたい」という身体の叫びとの間で揺れ動きます。心の深いうねりが見事に描かれていることにも感動を覚えました。

映画をまだ観ていないので、早速DVDを購入しましたが、そのこころの表現がどこまで演技として可能なのか、興味あるところです。



2006年03月09日(木) 未知のと遭遇

めったに経験できないことに遭遇しました。

昨夜診療が終わって、午後9時頃東河原にあるベーカリーレストラン・サンマルクへ買い物に出かけました。
わずか10分足らずで買い物が終り、駐車していた車に近づいて車の異変に気がつきました。

はじめ、何が起こったのか一瞬判断に迷いました。
助手席の窓が粉々に割られ、固定されていたナビが引き剥がされて、かろうじて配線で車につながっている状態でした。
うわさに聞いていた車上狙いにやられたのです。

お店から出て車に近づく際、手前に止まっていた白いセダンの乗用車が急発進し、北の方向に去って行ったのですが、その車の死角になっていたせいでしょうか、わずか10分の出来事が店内から察知できませんでした。

暗かったこと、通りとお店から死角になっていたことなどが、ねらい目だったのでしょうね。
もうひとつ、自分だけは大丈夫という緩んだ心こそ、油断大敵なことを教えられました。



2006年03月08日(水) 早春の恵み

早朝、お産があり家を出ると、あたりがぼんやりかすんでいます。祇園名物“朝もや”です。
クリニックへ続く道は視界50mほどしかない霧の中でした。
近所の菜の花畑にはもう30cmほどに伸びた菜の花が、黄色の花をつけ始めました。
霧の中でほのかに浮かび上がった菜の花の群生は、幻想の中に引き込むような力を持っていました。

早春のこの季節の楽しみの一つが始まりました。



2006年03月04日(土) 子供の察知能力

日記にたびたび登場する、お母さんより先に妊娠に気づくこども達のお話です。

今日来られたお母さんのお話を聞いて、いつもとは違った感動を覚えました。
診察が終り、無事に成長している赤ちゃんを確認して、おはなしをしていると、
「実は不思議なことがあったのです。最近体調が悪く、内科に検査しにいこうと思ったのですが、予定月経が近かったので、念のため妊娠診断テープでおしっこの検査をしてみると陰性でした。気分の悪そうな私を見て、4歳になる上の子が、“あかちゃんがきたんだよ!”というんです。“検査したけど違うみたいよ!”というと、“ちゃんときてるよ!”というので、1週間我慢してもう一度妊娠反応をしてみると、陽性でした。こんなことってあるんでしょうか?」

この日記に何度もお母さんより早く妊娠を察知する子供のことを書きましたが、妊娠反応より早く受胎を知らせる例は初めてでした。

こどもの察知能力は想像以上です。


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