午前中、岡山県灘崎町(玉野市に隣接)両親学級に仕事に行ってきました。3組の初産のご夫婦が来られており、熱心に親子の絆や、赤ちゃんの能力、育児の基本などのお話を聴いてくれました。10年来、年間3回のお手伝いをさせてもらっています。 今日は町のお祭りの日とあって、福祉センターの大きな中庭ではいろいろな催しものが開かれていました。あいにくの雨でしたが、焼き肉のおいしそうな匂いがあたりに漂い、音楽がにぎやかに響き、いかにもお祭り気分でした。しかし人が集まっていません。祭りが盛り上がらないのはとても残念です。帰り道、近くのファーマーズヴィレッジが定例のフリマやイベントでにぎわっているのを横目で見ながら、なんとも割り切れない気分になりました。 自分たちの地域をもっと大切に育てていきたいものですね。 午後から夕方まで岡山道産子会役員会でした。先日観風会を赤坂町の赤坂ワイナリーで楽しんだばかりですが、もう新年会の相談です。
夜、息子と一緒にテレビの洋画劇場でジョージ・ルーカス監督「スターウオーズ2」を久しぶりに観ました。皆さんの方がよほど詳しいと思いますが、あの帝国軍と反乱軍の設定はおもしろいですね。帝国軍とは宇宙の全支配をねらっている勢力、反乱軍は宇宙の平和を願って戦う地下勢力です。ほとんど壊滅状態にある反乱軍が、数分の差で逆転勝利をする勧善懲悪ストーリーは洋の東西を問わず、わかりやすく、気分がよくなるもののようです。 科学技術や兵器がどんなに発達しても、最強なのが“フォース”という宇宙の気のエネルギーというのは、人間の精神エネルギーそのものへの信頼でしょうか。 それにしても、ありそうなお話です。
朝なにげなくテレビを見ていたら、文化勲章受章のニュースが流れていました。受賞者の紹介で歌舞伎の中村雀右衛門氏がお話しされていました。 「これといって立派なことをやってきたわけではありません。ただ好きな歌舞伎一筋に生きてきただけです。歌舞伎は傾く(かぶく)ことにありますから」 「かぶく」、いい言葉ですね。我を忘れるという忘我の境地なのでしょうか。
中野裕美さんのCDレターを聴いているとき、共感と同情という言葉を耳にしました。介護やボランティアをしているとき、一生懸命相手のたっめに尽くしていてもなかなか受け入れられないときがある。多くの場合、思わず同情していることが多いというのです。同情は相手を傷つけてしまい、かえって怒りを買ってしまいます。それに対し共感は対等の立場に立つことですから、感情の共有ができて、人間関係を円滑にします。 共感と同情は似て非なるものですから、普段から自分の感情を吟味していないと判断が難しいように思います。ボランティアの難しさはその辺にありそうですね。
繰り返し日本を襲った天変地異のとどめを刺すように、今回の中越地震がおこりました。多くの村が壊滅状態になり、ある程度避難が終了するのに地震発生4日目の今日までかかったようです。この地震で沢山の方々が亡くなりました。ただただご冥福をお祈りいたします。 そんな中、崖の崩落で完全に土砂の中に埋まった車の中から、4日ぶりに2才の皆川優太ちゃんが無事に助け出されました。奇跡の生還です。偶然というよりは何か大きな力が働いたとしか思えません。感動しました。 同時に感動したのは、東京都と新潟県のレスキュー隊の活躍です。余震が頻発する中、今にも崩れ落ちそうな巨大な岩盤の下で、非常に落ち着いた態度で救助活動をしている姿は、拝みたいくらいでした。
30代の不定愁訴を持った方が来院されました。日常的に疲れやすく、時にイライラする、やる気が出ない等があり、更年期障害ではないかというのです。年齢的に見て更年期障害ではないことを説明し、自律神経失調状態と思われるというお話しをしました。言葉は比較的馴染みがあるようでしたが、内容は少しわかりにくいようでした。 自律神経とは、意志とは無関係に働く生命維持装置です。心臓の働き、呼吸の調整、胃腸や肝臓をはじめ内臓の働きなどに関係しています。自律神経は2種類あって、交感神経と副交感神経と名付けられています。私たちの身体を自動車にたとえると、それぞれの神経の役割はアクセルとブレーキです。運転するとき、アクセルとブレーキだけでは車はスムーズに走りません。クラッチが必要です。人間の身体でクラッチに相当するのが「気」です。元気、気分、気力、短気など、日本語には気の状態を説明する言葉がたくさんあります。気はこころ(感情)の動きと密接に関係しています。いわばこころはからだという乗り物の運転手といえるでしょう。 私たちの身体はオートマチック車が休むことなく走り続けているようなものです。いつも緊張していると、運転手(こころ)も疲れます。時には車(からだ)も疲れます。そのような状態ではクラッチがうまく働かなくなります。このクラッチが効かなくなった状態を自律神経失調症といいます。 現代はとてもストレスに満ちています。それだけに「こころの自己管理」が必要になります。キーワードは癒しと楽しさです。その方法がわからなければ、「育てる」ことを試みてはいかがでしょうか。植物やペットの生命に触れることは、こころのやすらぎに結びつくでしょう
妊婦検診などで毎日お話しする一つに便秘の対処法があります。今日も「私の便秘は何とかなりませんか?もともと私が便秘だとは知らなかったのです。妊娠前は1カ月ほどお通じが無くてもそれが普通だと思っていたので、妊娠して1週間くらいお通じがないのは平気でした。妊娠についての本などを読んでいると、そんなにお通じがないのは赤ちゃんによくないと書いてあったので、私が便秘だということを初めて知ったのです。いろいろ試してみて2〜3日ごとになんとか少しづつ出るようになると、今度は出ないと気持ちが悪くなってしまいました。何かいい方法はありませんか。バナナや芋類を食べたり、牛乳を冷たいまま飲んだり努力はしているのですが、なかなかスムーズにいきません」と困り切った方がおられました。 1カ月お通じがないのは普通とは、滅多にいないと思うのですが、それでも日常生活に支障が無いという方が、もっと驚きです。新人類か?! それは冗談として、一般的に広まっている便秘対処法はおなかを冷やすようにして、下痢を起こす手段が多いようです。日本人の場合草食動物に似た腸の構造であることが知られており、野菜を中心の生活が基礎になっているようです。いかに現代の食生活が変わったとはいえ、たかだか100年あまりで、肉体の構造が変化することはありませんから、便秘をはじめ、いろいろな不調が出るのは当たり前といえそうです。 便秘にいいのは繊維ものと相場が決まっています。童謡にあるようにゴボウさん,レンコンさん、すじのなが〜いフキといったものが基本です。意外と有効なのはもやし、エノキダケのようなきのこ類、こんにゃくです。要するに消化しない繊維のかたまりです。 また、おなかはストレスの影響を最も受けやすいところです。気の巡りがよくなくて便秘をしていることがかなり多いのです。朝起きがけに、また夜寝るときに、合わせた手で、時計方向に50回以、上丸く丸く円を描くように、意識を手に集中してさするようにすると腸の動きがかなりよくなります。 試してみてはいかがでしょう。
| 2004年10月24日(日) |
研修2日目ランドの異常熱 |
新潟地震のニュースが気になりましたが、早朝から身繕いをして2日目のコース、デズニーランドに向かいました。8時開園の努力もすごいものですが、早朝からたくさん待っているファンもまたすごいと思いました。8時半過ぎには駐車場がほとんど埋まっているのを見てほんとびっくりでした。 ランドは3回くらいきているのでそれほど目新しい感じはしませんが、シンデレラ城の美しさは、まさにシンボリックな存在の維持の確かさを感じさせてくれました。 スタッフ6人がチームになって動きました。お互いに携帯で連絡を取り合っては、効率よくアトラクションをまわりました。ここはまさしく「おとぎの国」です。多くの愛好者はキャラクターになりきって非日常の世界を楽しんでいます。しかし、場内機関車の窓から見る園内は人また人で、ごった煮状態というか、刈り入れ前の田圃状態というか、ラッシュアワーでもこうはいないというほどでした。後で聞けば10半にはチケット販売中止で、午後5時までは入れないというではありませんか。今日は特別かもしれませんが、異常ですね。他に行くところはないのかと聞いてみたいものです。(私たちが訊かれるかも!)あまりの熱気のせいか、デズニースタッフの方々の笑顔はほとんど消えかかっていました。しかしさすが、案内をどのスタッフに聞いても、実に正確に、親切に教えてくれました。もちろん嫌な思いはしませんでした。恐るべしデズニーランド。 それにつけても新潟地震はすごい被害ですね。今年は地球警告隊から日本がターゲットにされている感があります。いかがでしょうか。
今年の職員研修はデズニーワールドです。今日は朝5時起きで支度を整え、次男と一緒に6時15分に家を出ました。7時45分のフライトのため、スタッフの皆さんと岡山空港で待ち合わせです。今日はデズニーシーの予定で、眠い目をこすりながら出発しました。飛行機を利用したのは羽田から直行バスがあるという(あまり意気込みが感じられませんか?)ただそれだけのことのようなので、まー、ゆったり行こうと久しぶりの休暇気分でした。 9時前に羽田着、バスに乗り込み、シーへついたのが11時前、入場できたのが12時頃でした。センター オブ ジ アースの山の大きさに驚きましたが、噴火するのにまたびっくりでした。人気のアトラクション、「インディジョーンズ」のファーストパス(優先券)に時間が3時頃だったので、夕飯のため第1斑のおすすめ、「マゼランズ」を予約した後、自由行動となりました。とにかくものすごい数の入園者です。東京駅のラッシュアワー時を歩いているような感がありました。しかもパレードがあるというので、ほとんど歩けない状況でした。息子と私は喧噪を避けて昼食にしました。デズニーランドとは違い、デズニーシーの売りは大人が楽しめるエンターテイメントとエレガントな食事ですから、それを楽しまないわけにはいきません。コロンビア号にレストランがあるというのを小耳に挟んだので、どこからでも見える大きな赤い煙突に向かって移動しました。途中、軽食の売店や、食事の予約では長蛇の列が出来ているのを見て、前述の入園者の胃袋を満たすことに思い当たって、半ばあきらめの境地になりました。 豪華客船コロンビア号の3階にレストランがありましたので階段を上っていくと、わずか30人ほどの列です。意外に思ったのですが、パレードのおかげだったようで、20分ほど待っただけでテーブルにつくことが出来ました。当然満席で、200人以上の人たちが食事を楽しんでいました。しかし実にゆったりです。子ども連れも何となくのんびりしています。行楽地のレストランとは全く違う風情にまず驚きました。音楽はピアノの生演奏です。歌手志望の息子の弁ではなかなかの弾き手のようでした。 いろいろメニューに迷った末、4000円のスペシャルメニューにしました。ワインリストは各国の中から上級レベルがある程度そろっていましたが、赤のグラスワインにしました。アトラクションの前ですので、軽く食べようというわけです。まずは前菜、「フレッシュフィッシュ(えび、貝柱、小魚、野菜)フルーツドレッシング添え」食べてみるとなかなか美味しい。自家製パンが3種類(フランスパン、五穀パン、バターパン)、非常に美味しかった。グラスワインはロッソ社のイタリアワインで、1杯800円でやや高いのですが、息子の表現を借りると、軽やかで、あでやかでした。驚いたのはムラサキイモのスープ、クリーム添えでした。ほのかに甘い、ムラサキイモ独特の薫りがただよい、味わいは舌にとろけるように流れる舌触り、かすかに粉っぽいが、程良い甘さにほんのりとクリームの香りが心地よいものでした。二人とも顔を見合わせ、思わず「うまい!」と口をついて出ました。メインディッシュのローストビーフはレアに焼き上げてもらったのですが、とても柔らかく、上質な肉の味がジューシーさと相まって噛むごとに美味しさが口中に広がり、肉の線維を感じさせないものでした。デザートのケーキは3種類、シャーベット、チョコレートベース、スフレにわずかなフルーツソースで美しさを演出しておりました。食後のコーヒーもまた薫り高いブレンドでした。約1時間半かけて十分堪能しました。この間のスタッフサービスは実に満足すべきものでした。誰かがいつも傍を通っています。何か頼むと、「お待ち下さいと」一度も言われませんでした。必ず、「かしこまりました」と言う言葉が返ってきました。そしてほとんど数分で完結でした。 その後、インディジョーンズを皮切りにアトラクションめぐりにほとんど園内を何回も歩き回りました。10m以内に必ずいる美化係の掃除のスキル、案内係の声の出し方、新人が先輩を見る目線、笑顔の表現力、キャラクターグッヅ販売店の店員の所作、動線の作り方、目配りの範囲、どれをとっても日常的にかなりのトレーニングが行われていることや好きだからデズニーにいるという見逃せない部分などを感じることが出来ました。 見つつもりの無かった最後の水中イベントを少しではありましたが見物し、花火を楽しみ8時50分から夕食に「マゼランズ」に集合し、スタッフで疲れを癒すフルコースのディナーを楽しみました。内容はもちろんコロンビアを上回るものでした。ワインはサンテミリオンの赤を楽しみました。 10時閉園のところ、10時半になってしまいましたがスタッフは全くいやな顔をしませんでした。園内はライトアップしたままになっており、夜の散歩が楽しめる状態でした。 11時過ぎにホテルに戻ってびっくり!新潟地震です。6時過ぎのアトラクションの至る所で地震のため点検作業中となっていたのと、食事中自宅から娘が大きな地震があったが大丈夫かとの電話があったのである程度は知っていましたがこれほどとは思いませんでした。 合掌。
今日は朝から大忙しでした。お産、様々な処置、もちろん外来診察、緊急帝王切開、などが続きました。何か行事があると、不思議なことに、様々な出来事が一気に起こります。 明日から2日間スタッフ研修でデズニーワールド見学です。一時やや入園者吸うが減ったかに見えたデズニーランドが、デズニーシー開園を期に以前にも増して賑わっている、その秘密を垣間見ようというわけです。日本のテーマパークは元祖デズニーランドを除いてほとんど赤字続きのようです。どの企業も様々な営業努力をしているのですが、日本人の熱しやすくて冷めやすい気質もあって長続きしないようです。 常勝デズニーの秘密はどこにあるのか。世界中の子どもたちに夢を与えているミッキーをはじめたくさんのキャラクターの効果はもちろんですが、デズニー伝説といわれるくらい沢山の逸話があり、多くの本も出版されています。しかし、誰にもウオルト・デズニーマジックは解けないでいます。 7年前にもそのマジックを体験するため、デズニーランドへスタッフ研修に行って来ました。今回はデズニーシーを含めた感動体験をしてきたいと思います。サン・クリニックマジックが作れるといいのですが・・・。
昨日、日本全土にほとんどまたがる巨大台風に今日の秋祭りは出来ないのではないかと心配したが、台風一過の秋晴れに祭りが執り行われました。各地の大変な被害状況を見ると、祭りが出来るだけでも幸いです。今日の目玉は総社宮で奉納される武道です。居合い、古武道、太極拳、空手などなかなか勇壮です。 帰宅後、日中こども御輿が町内を練り歩いて、「こんなに子どもがいたんだ!」と町内住民(とくにお年寄りの方々)を喜ばしたという娘の話すのを聞きながら、地の祭りの大切さに思いをめぐらせながら総社宮の境内へと移動しました。今年は古武道の参加がなかったので少し寂しかったのですが、見物人は結構多かったようです。年中行事秋祭りを今年も楽しむことが出来ました。
10個目の日本直撃超大型台風が朝、四国に上陸しました。9時頃まではそれほどでもなかったのですが、風雨がどんどん強まり、10時くらいにはもう暴風です。クリニックの周りは空き地になっているので、窓がみしみしゆれて今にも割れそうな勢いです。雨もひどく、午後には窓のサッシから吹き込んでくる始末で、これまできた台風のうちまさに最大級です。これを書いている午後7時現在もなお強風が吹き荒れています。直前のテレビで台風の雲の渦をみると、なんと日本列島がすっぽりはいっているではありませんか。恐るべし。 そんな中、60人あまりの方々が受診してくれました。本当にご苦労さまでした。さすがに今日は、午後6時ピッタリに診察が終了しました。無事お帰りになったことをお祈りします。 皆様のお宅は大丈夫でしたか? 刈り入れ前の稲がほとんど倒れています。この分ではおそらく日本各地の被害は甚大なものとなるでしょう。天候は年々激しい変化をしています。毎年、今年は異常だよね、と言い合っている気がします。いかがでしょうか。
昨夜来秋雨前線のため雨。 子宮癌検診に来られた方が、生命と向き合うお話を聞かせてくれました。 お一人はつい最近ご主人を病で亡くされた方です。お二人で築いてきた家業を意志を継いでお一人で頑張って切り盛りされているということです。とても明るく生き生きされているのですが、ご自分の家系の中に癌の方が何人かおられるということで、お母様がとても心配されると話してくれました。普段は忙しさにまぎれてはいるのですが、ご主人の急転直下の経過に、不安を隠せないようでした。 もうお一人は数ヶ月前当院で婦人科検診を済ませたばかりで、その後の内科検診で癌が見つかり、幸いに初期癌だったので、すぐ手術を受け完治された方です。自覚症状は全くなかったため、治ったといわれてもどこかにまだ潜んでいるのではないかと毎日が不安なようです。朝目覚めてホッとするのですが、胸の内は不安でいっぱいになり、日常生活は身の回りを整頓したり、いつもまにか旅立つ身支度をしている自分に気づくというのです。 50才を越えると誰しも身近に死と出会います。死は存在の消失です。生物は存在が基本条件ですから、消失は不安そのものであるのは自明ですね。死とだんだん仲良くなっていくことで、少しずつ旅立つ準備が出来るのかもしれません。出来れば、我を忘れるくらい仕事に没頭しながら、心おきなく旅立ちたいというのはおそらく誰しも思うことでしょうね。
妊婦健診に来られた方が「上の子におっぱい吸われるのが痛いのですが、そのまま吸わせていていいですか?」と尋ねられました。「もちろん、お母さんがイヤでなければ大丈夫です」とお話ししますと、「ああ、よかった。でもこの頃、でんでんごろりなんですよ!」と楽しそうに言われました。 「でんでんごろりって?」と聞くと、「お乳があまりでなくなったので、吸いつくんですけど、出ん!出ん!と言って、ゴロンと横になってそのまま寝てしまうんですよ」とニコッと笑いました。 ほほえましい光景が目に浮かび、思わず私もニッコリでした。
衣替えに いそしむ妻に感謝しつつ ひとりの時間を楽しまんとす
秋晴れの午後、朝から衣替えにかかりっきりの妻に後ろめたさを感じながら映画に出かけました。何カ月ぶりかのゆったりした街歩きです。まず市役所で県知事選挙の不在者投票を済ませ、シネクレールへ行きました。 目当ては前から観たかった「ディープブルー」です。7年もの歳月をかけて、世界中の海を、水際から深海まで、南極から北極にいたるまで、美しい映像に仕上げたドキュメンタリーです。“生きる”というただ一点に集約される海の動物たちの姿は、生きることにたくさんの説明が要る私たち人間に、言葉を差しはさませない圧倒的迫力でした。 満足。感謝。
| 2004年10月16日(土) |
孫育てセミナーがありました。 |
今日孫育てセミナーの前半が開かれました。すっかり定番になったこのセミナーに、今回も約30人あまりの出席がありました。朝から様々な出来事があり、外来も込み合って、私の分担を最後に回していただきました。 1時間半のセミナーを聴講したとは思えないほど元気いっぱいの雰囲気で、熱心にお話を聞いてくれました。3組の方は若夫婦と一緒に参加されていました。育児に対して共通認識を持っていただくことは、世代のちがいを埋める良い方法だと思います。 今回は、(1)たのしい沐浴、(2)生まれたヒトを人にするための母乳とおばあちゃんの関わり方、(3)妊娠と産後のお母さんのこころとからだ、という内容でした。いわば出産周辺のお話しです。 セミナー終了後わずかな時間ですが息子とガラスふきを楽しみました。 夜は予定の会があり、なかなか御用繁多な一日でした。
3日連続の秋晴れ。台風続きで風雨にさらされたここしばらくの悪天候に、雲一つない朝はまさに日本晴れ、天晴れ(あっぱれ)と言いたいほど美しいものです。こんなときよく口をついて出る歌があります。
秋だ、秋だ 風にゆれて光るススキ 風にゆれてなびくススキ 秋は野原に満ちる
単純な歌詞ですが、透明感の高い秋の情景がありありと目に浮かんでくる、大好きな歌です。 いかがでしょう。野原に出かけてみませんか!
| 2004年10月14日(木) |
おねむの時のお話しタイム |
妊娠後期のはいったお母さんが訴えました。「2才近い上の子が寝るときどうしてもおっぱいをさわりに来るんです。拒んだらいけないと思いながらも、ついイジイジして、やめて!といってしまうのです。我慢して触らせた方がいいでしょうか?」と困った顔です。 妊娠すると、お母さんの気持ちがおなかの赤ちゃんに向くことが多くなります。上の子はそんなお母さんの気持ちに敏感に反応します。急に赤ちゃんのまねをしたり、おしっこをもらしたり、おっぱいに執着を示すようになったりします。もちろんこれは意識的なものではなく、衝動として自然に出るものです。いうなれば、子どもにお母さんへの信頼感(=絆)がちゃんと出来ていることの証拠でしょう。 でもお母さんはそのような子どもの行動をなかなか受け入れることが出来ません。お兄ちゃん(お姉ちゃん)になるのに、こんなことでどうしようなどと思ってしまいます。また生理的におなかの赤ちゃんを守ろうとするので、たとえ我が子でも遠ざけてしまう衝動がおこります。 そんなわけで子どももお母さんも当然の行動なので、解決策の一つは寝物語つまり、お話しタイムです。本の読み聞かせでももちろんいいのです。お話しは昔話でもいいですし、即興でもいいのです。(お母さんの想像力が試されるかも?) 子どもと向き合う時間がなかなかとれないお母さん、お父さんにはこの30分の時間は貴重なものになるでしょう。
日本中を不安の渦に巻き込んだ、埼玉県皆野町(みなのちょう)と東京でおこった集団自殺のニュースに唖然としました。 インターネットを通じて集まった死にたいという願いだけで結ばれた、お互い面識もない若者達が感情の交流もないまま、静かに次の世界に旅立つ。生きたい、死にたくないという、生物は生きるために存在するという原理を根底から覆す行為です。決して死後の世界に希望を託すカルト集団などではありませんし、いつの時代にでもある稀な心理状態の持ち主というわけでもありません。 自殺はほとんど追いつめられた行為とで、人間に最後に残された権利、もしくは本能的選択と思われてきました。しかし今回の非生物的ともいえる現象は生命体として異次元的混乱を感じます。 ただ現実には、肉体としては生きているのに、こころが生きようとしない、いわばこころの萎えた状態なのだろうと思います。もしかしたら青少年犯罪にもつながる無感動症候群が、日本の社会に密かに蔓延しており、氷山の一角のような事件として表面に出てきているに過ぎないのかもしれません。 そう考えると、生命を産み、育てる場の感動創造とその支援がいかに意味深いものかに思い当たります。 それにしても皆野町はみんなの町とも読めますね。
しばらく健診に見えなかった経産婦さんが、転院したいので紹介状を書いて欲しいと来院されました。 初診時、ご夫妻のどちらもが県外出身で、実家からのお手伝いを期待できないということで、上のお子さんと一緒に入院したいと相談されました。日中はご主人がお仕事なので、上のお子さんのお世話と、赤ちゃんのお世話をお母さんお一人ですることになります。狭い入院室で上のお子さんがじっと我慢することはむずかしいのと、個室をキープすることも不確定要素であることをお話ししました。 今日来られてやはりお手伝いが難しいので、転院を希望されました。申し訳ない気持ちで紹介状を書きました。時々お子さま連れ入院を希望される方がおられますが、この方のように申し訳ないのですが紹介させていただいております。医療サービスを考えるとなんとかご希望に添うべきなのですが、一方で、安全性もまた考慮せねばなりません。 いつかご希望に添えるように改善することを心に願って、紹介状をお渡ししました。
| 2004年10月11日(月) |
日本母乳の会運営委員会 |
大阪国際会議場で、日本母乳の会運営委員会が開かれました。お母さん、助産師、小児科医、産科医など、すべてボランティアからなるこの会は、年数回開かれ、母乳育児推進運動に取り組んでいます。 世界母乳週間の母乳育児シンポジウム開催、ユニセフ/WHOに依嘱されたBFH(赤ちゃんにやさしい病院)認定作業、母乳育児のワークショップ開催、各地域の母乳の会への支援、すこやか親子21への参画、母乳育児に関する書籍販売、ニュースレター発行など、多くの仕事を背負っています。 実際は運営委員会事務局が実務のほとんどを請け負っているのが現状で、24時間休む間もないようなその作業たるや、大変な仕事になっています。 仕事の合間を縫って集まり、ほとんど一日がかりの運営委員会を終えたときは、みんなぐったりの表情です。これも母乳育児推進のためと頑張っています。
恒例のニコニコサンクラブが岡山県生涯学習センターで開かれました。今年は当院のBFH認定記念講演会も兼ねて、聖マリアンヌ大学小児科学教室、堀内勁教授をお招きし、「子育て親育ちの親心」という講演を聴きました。106人のお母さん方が参加され、子どもの育ち方、子育て事情、子供と親のこころ、子育ての楽しみ方など、お母さんと子どもを包む先生の優しく、ユーモアに満ちた語り口に、日頃のつらさも忘れたかのように、皆さんうっとりと聴きほれていました。 第2部はおしゃべりタイムです。10人前後のグループに分かれて、各グループに当院のスタッフ1人がファシリテーターとしてはいります。スタッフも8回目ともなるとさすが落ち着いたもので、日頃のトレーニングが十分生かされたスムーズな盛り上げ方が出来ているようでした。それ以上にお母さん方の日頃の子育てや人間関係の思いがどんどん吐露され、充実した分かち合いの時間が持てたようでした。 第3部は質問コーナーで、中山先生の司会で、堀内先生と私が答えるという時間を少し持ちました。 こうして3時間があっという間に過ぎていきました。託児の子どもたちもおおむね楽しく遊んでいたようで、お母さんのもとに嬉しそうに戻っていきました。お母さん方の満足そうな、名残惜しそうなお顔を見送りながら、この会を続けていて本当によかったと、お母さん方に感謝いたしました。 夜は堀内先生を囲んでスタッフの交歓会で労をねぎらいました。
今日は2時間半、ブローグラスに浸りました。私の唯一の忘我の時間です。今日はポンテのお話をしましょう。 もし手作りガラスの個展などに出会うことがあったら、ぜひグラスなどの底を触ってみてください。中央に少しザラッとする感触があるはずです。ひっくり返してみると、削った丸い白い部分に気がつくはずです。ガラスがくっついていた後です。 グラスづくりはまず中が空洞の細い鉄棒に少量のガラスを巻き取り、下玉を作ります。それを元に様々な作品を作るのですが、基本的な形ができたところで、形を完成させるため、ガラスを切り離さなければなりません。それをするために細い鉄棒に少量のガラスを巻き取り、形を棒状に整えたもので、カラスの底の部分にくっつけて、それを支えにガラスを切り離します。このガラスのついた鉄棒をポンテといい、ガラスを受け取ることをポンテ取りといいます。 実はこのポンテが作品の出来を大きく左右します。器の底の中心につけなければ常時回し続けるので、何度も回しているうちに形がゆがんでしまいます。これがなかなかうまく行かないのです。休み休みですが、2年余り週一回作品づくりをしていても、満足したポンテとりはまだ一度もありません。 今日もついに成功しませんでした。 継続は力なりでしょうね
私の好きな言葉に“神は抱えられない重荷を負わせることはしない”というのがある。確かに過ぎてきてみれば、そのとおりだと思う。しかし、診察室を訪れる方たちとお話ししていると、なぜ健康を害してまでひたむきに重荷を負い続けるのだろうと思ってしまうときがあります。 10年以上、自律神経失調症状に悩まされ続けているその人は、生命を保つことの出来るぎりぎりの体重で、見るからに張りつめた神経繊維で、何十にも自分の身体をぐるぐる巻きにしている、想念だけの存在とさえ言えそうでした。その人を支えている想いは“つらいと泣いている人を放ってはおけない”という、ただ一つのものでした。もしかして、重荷を共に背負って泣き続けたこれまでの人生が、自分の肉と骨を削ってしまったのかもしれません。 私たちには誰しもとらわれ、つまり癖があります。思考と行動の癖は、人生行路さえ決めてしまうかもしれません。重荷はまさにその癖の積み重ねといえるでしょう。ですから重荷は自分自身なのかもしれません。 その方が、サン・クリニックが唯一日常のなかのオアシス、と言われたことをとても重く受け止めました。
4時過ぎアイナリーホールへ行くため外に出ると、駐車場公園にいつもより多い20人あまりの幼児から小学生までの子どもたちが群がるように遊んでいました。たまに学童保育などでまとまって遊びに来ることがあるのですが、そうではないらしく近所の子どもたちが三々五々集まっているようです。よく会う子どもたちばかりで、2/3は当院で生まれた子どもです。お母さんたちも2〜3人小さな子どもに付き添っているようですが、お母さん方で井戸端会議をしています。私に気がついた子どもたちからヤマガタセンセイ!コールが合唱のように聞こえてきました。 嬉しいですね。フッと、開院以来の子どもたちに思いを馳せました。多分ここに遊んでいるのは半径300m以内に住んでいる子どもたちでしょうから、私の意識の中では“うちの子”達です。まさにサン・クリニックファミリーを実感しました。そういえば、ここしばらく、こんなに群れて遊んでいる子どもたちの姿を他では見ることがありませんでした。 以前「子どもの時間」という映画を自主上映したことがありました。自然育児を続けている幼稚園の活動を撮ったノンフィクション映画です。子どもたちが自然に親しむ遊びの中で、友情、忍耐、ルール、生命の輝きなどを学んでいく感動が伝わってくる映像でした。 子どもは一人では育ちません。大人達に教えられただけでは育ちません。子どもの時間の中に生きている仲間達が必要です。少子化が心配なのは子どもの仲間が少なくなるということ、子どもの時間が少なくなるということです。 群がって遊んでいる子どもたちを見ながら、ああ、開院してよかったと、子どもたちに感謝しました。
妊婦健診に来られた方が、感動した面もちで、少し興奮した声で「健診に来始めてから中学、高校の同級生に5人も会ったんです。みんな住んでるところも違うし、卒業してから会ってないのに、健診に来るたびに声をかけられて、もうびっくりです。岡山も結構広いのに、不思議なものですね!」と嬉しそうに言われました。 人生の中で再会のチャンスに恵まれることは、一度別れてしまうとそう多いものではありません。普段で会うことのない友人に再会したときの気分は格別です。 この方が特別というわけではなく、出産の場という施設の性格上、お父さん同士、祖父母同士など様々な再会に恵まれます。しかも話題の中心が子どもや孫のことになりますから、倖せ気分を分かち合います。 そんな感動のラッキーチャンスに出会える私たちもラッキーです。
妊婦健診に来られたお母さんについて兄弟二人でやってきました。お兄ちゃん5才、妹は3才でした。お兄ちゃんが大好きで、すべての仕草をまねしています。 二人とも赤ちゃんにとても興味があるようで、心音に懐かしそうな表情を浮かべ、超音波のモニターを身ながら「顔だー」とお兄ちゃんが言えば妹も同じように指をさして、オウム返しに繰り返します。 2人目までとは違い、3人目の妊娠は少し余裕があるようです。確かに上の子(2人目)は赤ちゃん帰りをするのですが、お兄ちゃんやお姉ちゃんが遊び相手になってくれるのと、憧れの対象になるということもあります。その分お母さんは子育てを楽しむことが出来るわけです。 ただ、表面的には出ないのですが、上の子たちがかなり我慢していることもまた忘れないようにしなければなりません。忍耐という、人間関係や創造性に必要な要素を養うチャンスでもあるのですが、放って置かれたという感情はない方がいいですね。子育ての忙しさの中にあってなかなか難しいものがありますが、意識だけは持っておきたいものです。
今日は雨。夜回診をしていますと、お母さんが座っているベッドに中学生の女の子が横になっていました。傍の赤ちゃん用ベッドには赤ちゃんが、傍にはお父さんが座っていました。 すこしうたた寝していたのでしょう、私に気がついたお父さんとお母さんの気配に、あわてて起きあがったその子は目をこすりながらちょっと恥ずかしそうでした。 「赤ちゃんはかわいいでしょう!」と声をかけると小さくうなずきました。「抱っこしまくりで困るんです」とお母さん。聞けばずっと一人っ子で、下の子がなかなか出来ず、今回待望の赤ちゃんに恵まれたというのです。お父さんは「年令がすすんだせいでしょうか、何とも言えずにかわいいですね」と嬉しそうに話します。 傍で以後心地の悪そうな大きなお姉ちゃんに「よかったね、とってもいいプレゼントが来たね。君ぐらいになって赤ちゃんに会える人は滅多にいないよ」というと、少し嬉しそうでした。 どんなに大きくなっても、下に赤ちゃんが生まれてくると、かわいいと思うかたわら赤ちゃん帰りもおこります。このお姉ちゃんのようにお母さんのお布団に寝かせてもらえるのはとっても嬉しいことです。よかったですね。
仙台の朝です。なんと昨日とはうって変わって雨。 今日は宮城県立こども病院の見学です。今回お招きいただいた堺武男先生の想いのこもった施設です。ホテルまですてきな助産師さん二人がお迎えに来てくれました。 病院の外観は薄いピンク色でまるでリゾートホテルのようです。中に案内されてびっくり!なんとおとぎの国です。中庭は4階まで吹き抜けで、エレベーターはヘンゼルとグレーテルのお菓子の家です。様々な遊び道具が用意され、子どもがいくらでも遊べるようになっていました。 外来部門はとても病院とは見えない色とりどりのお部屋で、全体が海の中のイメージです。魚や蟹さんなどが壁に書かれています。教文館がコーディネートした図書館はたくさんの童話や児童図書が収められていました。おもちゃ館があり、貸し出しするそうです。 入院棟がまた驚きです。子ども一人一人のプライバシーに配慮したすてきな造りで、童話の世界そのままのデザインです。事故を防ぐ様々なアイディアが生かされていました。その一方で、最先端の現代医学が実践されていました。医療機器もため息が出るほどすぐれたものばかりでした。未来映画でよく見る宇宙船の中のようです。 中でも心うたれたのは祈りの部屋でした。子供を失った家族に配慮したまさに祈りの空間を演出したもので、お見送りまでが厳粛さを失わない工夫がなされていました。 日本にもこのような施設が出来たことを嬉しく思いました。
今日は仙台へ出張です。朝7時半頃の新幹線で大阪へ出て、伊丹から仙台へ1時間のフライトでした。近いものですね。岡山は雨だったのですが、仙台は秋晴れで暑いくらいのいい季候でした。宮城母乳の会主催の講演会に招いていただきました。120人余りの医療者と一般のお母さん方が集まってくれました。嬉しいことに、岡山から仙台に嫁がれている方が、お子さんとご主人と共に懐かしい顔を見せてくれました。生まれてからなかなか大きくならなくて、母乳育児をしたいお母さんは大変な努力でした。特にご主人の支えは大きなものでしたし、ご両家の祖父母様方の応援には頭が下がるものでした。 宮城母乳の会は12年前に現在宮城こども病院副院長堺武男先生を中心に結成されたもので、助産師、お母さん方が中心に大変な熱気でした。 夜は仙台の銘酒に心ゆくまで心豊かな方々と語り会いました。
| 2004年10月01日(金) |
いま、会いにゆきます |
久しぶりにこころが洗われる小説を読みました。市川拓司作「いま、会いにゆきます」を息子に勧められるまま、そのうちにと思って書棚の上に置いておいたものを、ふと手にとって読み始めました。巧という名の主人公と、一人息子裕治君の何気ない日常生活からはじまる物語は、読み進むうちに不思議なファンタジーの世界に引き込んでいきます。行間に鮮明となる親子の愛、夫婦の愛の形は心の最も細い琴線をふるわせ、こころの底に眠っていた愛情の泉からつるべのように涙を汲み出します。 少ない登場人物はいずれも心象世界の住人のような雰囲気をただよわせています。 この作品の巧みさは、最後にビッグプレゼントを読者に用意していることです。若きお父さんに贈りたい本です。
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