井口健二のOn the Production
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2019年01月27日(日) パペット大騒査線(漂うがごとく、私の20世紀、ぼくの好きな、ジ・アリンズ、少年たち、ザ・プレイス、Be with You、セメント、ワイルドT)

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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)』
               “The Happytime Murders”
『セサミ・ストリート』や『マペット・ショー』などで人気
を博したマペッツの創始者ジム・ヘンスンの息子で、1992年
『マペッツのクリスマス・キャロル』の監督を務めたブライ
アン・ヘンスンが、1996年“Muppet Treasure Island”以来
の監督を手掛けた作品。
舞台は人間とパペットが共存している世界のロサンゼルス。
主人公は、その町で私立探偵を開業している元LAPD刑事
だった男性パペット。彼は人間の女性秘書と共に、人間とパ
ペットの間で起きるトラブル解決を生業としていた。
そんな彼の許に超セクシーな女性のパペットが仕事の依頼に
現れる。それは彼女の生命を狙う脅迫状が届いたというもの
だった。そしてその文面からポルノショップが絡んでいると
睨んだ主人公はショップを訪ねるが…。
そこに突然乱射魔が現れ、主人公以外のその店に居合わせた
パペットの客や店主が全員射殺されてしまう。このため警察
が出動し、主人公は元同僚たちと再会、自らの嫌疑を晴らす
ために元同僚との共同捜査を余儀なくされる。
しかも続けて主人公の弟が突然自宅に現れた犬に咬み殺され
る事件が起き、そこで主人公は被害者に共通する過去に気が
付く。それは彼らがあるテレビ番組の共演者で、その番組の
権利者だったということだ。
こうして残る共演者への捜査が始まるが、それでも殺人は続
いてしまう。

共演は“Can You Ever Forgive Me?”で今年のオスカー主演
女優賞にノミネートのメリッサ・マッカーシー。因に彼女は
今年のラジー賞主演女優賞にもノミネートされており、この
W・ノミニーは稀有だそうだ。
他に、2016年11月27日題名紹介『マギーズ・プラン 幸せの
あとしまつ』などのマーヤ・ルドルフ、2011年9月紹介『ス
パイキッズ4D/ワールドタイム・ミッション』などのジョ
エル・マクヘイル、それに2017年5月紹介『パワーレンジャ
ー』などのエリザベス・バンクスらが脇を固めている。
最初のポルノショップのシーンで『ディープ・スロート』と
並ぶポルノの名作“Behind the Green Door”のパロディも
登場し、かなり思い切った作品だと想像される。しかもその
直後の殺戮シーンの強烈さ。ただし吹き出すのは血糊ではな
く、白い綿というスタンスの作品だ。
実は映画の冒頭では子供にいじめられたり、犬に吠えられる
パペットのシーンもあって、これらは容易に人種差別を想起
させる。つまりこの作品は、アメリカ社会の陰の部分をいろ
いろ突いているものだが。その作品にラジー賞で作品、助演
男優、監督、脚本など大量のノミネートとは了見が狭い。
なお、人間の俳優と対等に共演するパペットは、間違いなく
ジム・ヘンスン名付けのマペッツだが、実はこの名称は作品
の権利と共に2004年にディズニーに売却されており、本作は
Henson Alternative製作であるにも拘らずその名称が使えな
い。従ってパペットと強調されているものだ。
それにしても映画の中でのパペットへの差別表現は、有名な
レイシストだったウォルト・ディズニーへの揶揄のようにも
取れるし、その辺の忖度でのレジー賞大量ノミネートなのか
な? とも勘ぐれる。

公開は2月22日より、東京は渋谷のシネクイント他にて全国
ロードショウとなる。

この週は他に
『漂うがごとく』“Chơi Vơi/Adrift”
(「ベトナム映画祭2018」で上映された2009年製作の作品。
ハノイでタクシー運転手の男性と通訳兼観光ガイドの女性の
新婚カップルを主人公に若い男女の暮らしぶりが描かれる。
2人は出会って3ヶ月で結婚するが、結婚式で酔い潰れた新
郎は初夜もままならない。そんな新婦は式に来られなかった
友人を訪ね、友人に頼まれた手紙を届けに行った先の男性に
襲われる。その場は逃れた彼女だったが、その男性と徐々に
逢瀬を過ごすようになり…。フランス映画人の支援を受けて
いるそうだが、映像や音響にも高い芸術性を感じる作品で、
内容もこれが社会主義国の映画かと思うほどのものだった。
また特に後半に流れる音楽が不思議な雰囲気を漂わせて僕に
は印象的に感じられた。監督は非営利団体「ベトナム映画発
展支援センター」を運営するブイ・タク・チュエン。脚本は
同センター卒業生のファン・ダン・ジー。公開は3月23日よ
り、東京は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)

『私の20世紀』“Az én XX. századom”
(2018年1月28日題名紹介『心と体と』でベルリン金熊賞受
賞のイルディコ・エニュディ監督による1989年デビュー作。
1880年、トーマス・エジソンによる白熱電球の発明と同じ年
に生まれた双子の女児が孤児となり、クリスマスの夜に別々
の家庭に引き取られ、1人は結婚詐欺師、もう1人は革命家
に育つ。そんな2人がオリエント急行に偶然乗り合わせ、ブ
ダペストで下車した2人を1人の男性が見初める。その男性
は彼女らを1人と思い込み…。出演は、現在は母国の国立演
劇アカデミーで学長を務めているというドロタ・セグダと、
1975年のタルコフスキー監督『鏡』などのオレーグ・ヤンコ
フスキー。エジソンに対してニコラ・テスラも登場するなど
科学的な思い入れも感じられる作品で、上記の受賞作同様、
ファンタシーではないけど、ちょっとメルヘンでファンタス
ティックな雰囲気も漂う。公開は3月30日より、東京は新宿
シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)

『ぼくの好きな先生』
(山形県にある東北芸術工科大学で教鞭を執りながら、日本
中を駆け巡って創作活動を続けている画家・瀬島匠を追った
ドキュメンタリー。その作品は、ブリキをキャンバス状に成
型して絵具を塗りたくったり、あるいは浜辺にキャンバスを
立てて描いたり、さらに車の中を画廊にして飾ったり、まあ
破天荒という言葉が当て嵌まりそうな行動力だ。そして描か
れる絵は30年間に亙って全てRUNNERと題されている。そんな
画家は、成功した商業画家を父親に持ち、パリなどへの留学
経験はあるものの、特に絵画を学んだ訳ではない。それでも
大学の学生には「もっと自由に生きていいんだよ」「失敗を
恐れずに楽しもうよ」などとエールを贈り、それは聞いてい
るだけで、生徒には良い先生だろうと思わせるものだが…。
光には影もある。監督は、2018年12月2日題名紹介『こんな
夜更けにバナナかよ』などの前田哲。公開は3月23日より、
東京は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)

『ジ・アリンズ 愛すべき最高の家族』“The Allins”
(舞台上で排泄したり、汚物をばら撒くなど過激なパフォー
マンスで物議を醸したパンクバンドThe Murder Junkiesの元
ヴォーカルで、1993年に薬物の過剰摂取により36歳で夭逝し
たGGアリンの姿を、アーカイヴの映像と弟の遺志を継いで
今も活動を続ける兄マーク及び母親へのインタヴューなどで
綴ったドキュメンタリー。兄弟と母親は反社会的な父親と共
に水も電気もない山奥で暮らしていたが、虐待に耐えかねて
脱出、しかし兄弟は中学時代からドラッグの販売や窃盗など
に手を染める。そんな中からGGは音楽活動を開始、才能を
開花させて行くが…。ドラッグへの依存は収まらず、毎年の
ように刑務所に入れられる。それでも母親は優しい目で見つ
め続ける。それは彼の真の姿がそうではないと知っていたか
らだ。監督は、2003年『メイキング・オブ・ドッグヴィル』
などのサミ・サイフ。公開は2月23日より、東京は渋谷シア
ター・イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)

『映画 少年たち』
(ジャニー喜多川の企画・構成・総合演出で1969年に初演さ
れた舞台を、ジャニー喜多川の製作総指揮の許、ジャニーズ
Jr.内のグループ SixTONES、Snow Manらの主演で映画化した
作品。舞台は少年刑務所。そこでは刑に服す少年たちがいく
つかのチームに分れ、抗争を繰り返しながら生活していた。
そこに新任の所長が着任し、規律が厳しくなる。そんな中で
少年たちには親の病や妻の出産などで、脱獄を試みる者が現
れる。それはチームを超えた動きになるが…。監督は2018年
5月13日題名紹介『空飛ぶタイヤ』などの本木克英。映画の
巻頭8分に及ぶ歌と踊りによるワンカットのシーンが登場、
これは中々の迫力だった。撮影は、1908年に建築され、戦後
は少年刑務所としても運用されて2017年に閉鎖、同時に国の
重要文化財に指定された「旧奈良監獄」で行われ、放射状に
延びた収容棟などが映像に収められている。公開は3月29日
より、東京は新宿ピカデリー他で全国ロードショウ。)

『ザ・プレイス 運命の交差点』“The Place”
(街角のカフェ、その奥の席に1人の男が座っている。男の
前には様々な男女が入れ替わりに座り、男に願い事を語る。
男は彼らにある使命を告げ、それが達成されれば願いは叶う
と語る。そんな物語が座席の周囲だけで展開される。使命は
かなり過激なもので、直感的には男は悪魔とも思えるが、結
末は必ずしも不幸ではないようだ。オリジナルはテレビの連
続ドラマだそうだが、映画は各エピソードが複雑に絡み合っ
て、それは見応えのある作品だった。脚本と監督は、2017年
1月紹介『おとなの事情』などのパオロ・ジェノヴェーゼ。
今回も一筋縄ではいかない作品だ。出演は前作にも出ていた
バレリオ・マスタンドレア。他にも同作に出ていたマルコ・
ジャリーニ、アルバ・ロルバケルらが脇を固めている。男は
奇跡を起こしているかもしれないが、またそれは偶然かもし
れず。ただ、ある仕掛けは施しているが…。公開は4月5日
より、東京は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)

『Be with You いま、会いにゆきます』“지금 만나러 갑니다”
(2004年に竹内結子、中村獅童主演で映画化された市川拓司
原作大ヒット作品の韓国版リメイク。雨の日に夫と幼子を残
して逝った妻が、1年後の梅雨の始まった日に甦ってくる。
しかし彼女は記憶を失っていた。それでも家族の献身で元の
生活が戻ってくるが…。それは梅雨が続いている間だけのこ
とだった。出演は、2009年1月紹介『映画は映画だ』のソ・
ジソブと、2013年5月紹介『ザ・タワー』などのソン・イェ
ジン。女優は2005年7月紹介『私の頭の中の消しゴム』にも
主演している。他に新人子役のキム・ジファン、2012年8月
紹介『高地戦』などのコ・チャンソクらが脇を固めている。
脚本と監督は、8年前に原作本を読んで以来企画を温めて来
たというイ・ジャンフンのデビュー作。そこにチョ・サンユ
ン撮影監督、チェ・ギホ美術監督、パン・ジュンソク音楽監
督ら韓国映画の精鋭が結集した。公開は4月5日より、東京
はシネマート新宿他で全国ロードショウ。)

『セメントの記憶』“Taste of Cement”
(復興の建設バブルに湧くレバノンの首都ベイルートで働く
シリア人労働者の目を通して、戦争による破壊と再建を描く
ドキュメンタリー。監督のジアード・クルスームはシリア出
身、過去には政府軍に徴兵されたことで悲惨な自国民同士の
殺し合いも目撃したという。そんな監督が語るのは、戦闘で
破壊された瓦礫に埋もれた時に口に入ったセメントの味と、
出稼ぎでベイルートに行った父親が持ち帰った海を描いた絵
画の思い出。その監督のモノローグに重ねて建設現場の景観
と激しい戦闘の模様が対比的に描かれる。それは所謂ナレー
ションを排した映像詩とも言える手法だが、描かれる内容は
激烈だ。そして建設現場では32階からのオーシャンヴューと
共に、「シリア人労働者の外出を禁止する」の張り紙の下、
建設中のビルの地下空間で寝食を取る出稼ぎ労働者たちの過
酷な姿が映される。そこには何の説明もない分、直に心への
揺さぶりを感じさせる作品だ。公開は3月23日より、東京は
渋谷のユーロスペース他で全国順次ロードショウ。)

『ワイルドツアー』
(2018年6月24日題名紹介『きみの鳥はうたえる』などの三
宅唱監督が山口情報芸術センター(YCAM)からの依頼の許
で、約8カ月間現地に滞在して制作したドラマ作品。舞台は
山口県山口市にあるアートセンター。そこでは「山口のDN
A図鑑」というワークショップが開かれており、そこに参加
した中学生と、その進行役として参加する女子大生を中心と
した青春物語が描かれる。物語自体は極々有り勝ちなものだ
が、そこに山野の風景や最新鋭のDNA研究室などの映像が
織り込まれて、少しドキュメンタリーなタッチにもなってい
る。ただ上映時間が67分ではいずれの部分も舌足らずなのは
否めないところで、特に男子中学生と女子大生の話が正に定
番中の定番の青春ドラマをなぞっているだけなのには残念な
感じもした。公開は2月8日からの「第11回恵比寿映像祭」
で東京初上映の後、3月30日より渋谷のユーロスペース他で
全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。



2019年01月20日(日) 山(モンテ)、チャンブラにて(道草、シスターフッド、空の瞳とカタツムリ、翔んで埼玉、芳華、ヒトラーVS.ピカソ、L♡DK)

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『山(モンテ)』“Monte”
2011年10月紹介『CUT』などのイラン出身アミール・ナデ
リ脚本、監督、編集、音響による2016年の作品。
舞台は中世イタリア。山に遮られて日差しのない山腹の村に
は墓地に十字架ばかりが並んでいる。そして今も幼子の埋葬
が行われている。その葬儀の後、村人たちは村を離れる準備
を始める。しかし葬儀を行った一家は頑なだった。
そして村には一家だけが取り残され、一家の主人は無け無し
の作物を麓の町に売りに行く。ところが町では彼の存在自体
が疎まれており、作物が売れる様子もないばかりか、追い返
されるように帰宅を余儀なくされる。
さらに町人は一家が山腹に住み続けること自体も禁止し、妻
と息子の家族も散り散りとなってしまう。それでも山腹に居
座った主人公は…! 荒涼とした風景の中で、社会や自然に
も見放された男の山に対峙する決意が描かれる。

出演は、2006年『ミッション・インポッシブル3』に出てい
たというアンドレア・サルトレッティ、2013年イタリア映画
祭で上映『南部のささやかな商売』などのクラウディア・ポ
テンツァ。他に若手のザッカーリア・ザンゲッリーニ、セバ
スティアン・エイサスらが脇を固めている。
『CUT』を日本人俳優を使って日本で撮影したナデリ監督
は、本作ではイタリア系の俳優を起用して全編をイタリアで
撮影している。それはイタリアン・ネオリアリスモをも想起
させる作品になっている。
その一方でナデリ監督は、本作では黒澤明監督を念頭に置い
て映画製作を行ったと語っているとのことで、確かに後半の
狂気を感じさせる主人公の姿は、黒澤作品を髣髴させるもの
にもなっている。
さらにその映像には、風や巨石の転がる音、それに山全体が
軋むような凄まじい音響がナデリ監督自身の手によって付け
られており、それがファンタスティックとも言える結末を呼
び込む。
その結末は、東洋人としては「列氏」の説話が思い浮かぶも
のだが、同様の話は聖書のマタイ伝第17章20節にも有るよう
だ。ただし「列氏」が書かれたのは紀元前5世紀頃と言われ
るから、東洋の方が歴史は古い。
そんな古くからある物語だが、それを長編映画として描くの
には、内容のシンプルさから普通では中々難しいと思わせる
ものだ。そんな物語をナデリ監督は、黒澤流の演出を織り込
むことで見事に克服したとも言える。
映画は、前半はまだしもドラマティックに展開されるが、後
半は正に狂気に取り憑かれた男の姿のみが描き尽されるもの
で、その力強さにも圧倒される作品だ。

公開は2月9日より、東京は三鷹市のアップリンク吉祥寺他
にて全国順次ロードショウとなる。

『チャンブラにて』“A Ciambra”
「イタリア映画祭2016」で上映された『地中海』という作品
で数多くの受賞に輝いたジョナス・カルピニャーノ監督が、
2017年のカンヌ国際映画祭で「Label Europa Cinemas」賞を
受賞した作品。
映画の舞台はイタリア南部のラブリア州レッジョ・カラブリ
ア県にあるコムーネ(共同体)のジョイア・タウロ。その町
でスラム化した街区のチャンブラには、定住したロマの人た
ちが暮らしている。
ロマ=ジプシーと言われると、流浪の旅を続けながら音楽や
踊りで日々の糧を得ている…、そんなイメージだったが。国
境や紛争などの影響もあって現代では定住している人たちも
多いようだ。
しかしその暮らしぶりは豊かではなく、また多くの迫害や差
別にも遭っている。そのため真面な職に就くことも叶わず、
生業は窃盗しかないというのが現実の姿のようだ。そんなロ
マの一家で14歳の少年が本作の主人公だ。
主人公の名前はピオ。彼は祖父母と両親、さらに兄弟や甥姪
たちの大家族の中で暮らしている。そんな少年はすでに酒や
たばこも口にしているが、家族の中ではまだ大人とはみなさ
れていない。
ところが父親と兄が警察に捕まり、少年の肩に一家の支えの
任が覆いかぶさってくる。そんな中で少年はアフリカからの
難民の青年などと交流を持ち、彼の助けも得て何とか家族を
支えて行こうとするが…。
少年の行動が兄たちの逆鱗に触れ、さらに祖父の死で釈放に
なった兄からある究極の選択を迫られることになる。

主人公を演じているのは役名と同じ名前の少年で、実は彼の
両親や兄弟を演じているのも役名と同じ、さらに苗字も同じ
という人たち。つまり彼らは実の家族で、そんなロマの一家
がそのまま出演しているものだ。
因に監督は、2014年にも同じ主人公の短編でカンヌの受賞を
果たしている。
物語では追い込まれた主人公の前に謎めいた人物が現れるな
どファンタスティックな展開もあるが、それは古き良き(?)
時代への郷愁にもなっている。しかし現実の描写はそれを上
書きするように厳しいものだ。
そんな切実なロマの人たちの境遇が克明に描かれた作品とな
っている。ロマ=ジプシーに関心のある人には是非とも見て
貰いたい作品だ。

公開は、1月26日より東京は新宿武蔵野館でロードショウ。
また東海地区では名古屋の名演小劇場にて3月9日より上映
となる。

この週は他に
『道草』
(2009年8月紹介『犬と猫と人間と』飯田基晴監督の製作指
揮による続編『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』で商業
デビューした宍戸大裕監督が、重度の知的・精神障害の人々
の日常を追ったドキュメンタリー。2014年の制度改正によっ
て重度の障害者にも介護者付きのひとり暮らしが可能になっ
た。本作ではそんな形でひとり暮らしをしている3人の障害
者の生活がユーモラス且つシビアに紹介される。実は映画の
中心は東京都練馬区のNPOで、僕は同じ区に住んでいてこ
の活動を全く知らなかったのだが。介護者との散歩の途中で
道草を食う(文字通り途中で摘んだツツジの花を食べる)など
微笑ましい描写もある反面、突然奇矯な態度にも出るなど予
測の付かない行動が、優しく温かい目で撮影されている。そ
してそれらの総てに対処する介護者の献身ぶりには、全く頭
の下がる思いもする作品だった。公開は2月23日より、東京
は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)

『シスターフッド』
(2017年7月2日題名紹介『もうろうをいきる』などの西原
孝至監督が、ドキュメンタリーとドラマを混在させる手法で
若い女性の生き様を描いた作品。登場するのはヌードモデル
の兎丸愛美と独立レーベルで活動を続ける歌手のBOMI。2人
がドキュメンタリー監督の次回作に向けた資料映像用のイン
タヴュー取材に応じる形式で彼女たちの現実が語られる。そ
の一方で監督自身のドラマが展開される。この監督の姿には
西原監督自身が反映されているのかもしれないが…。正直に
言ってこのドラマで何が言いたいのか判らなかった。ドラマ
の途中にインタヴューを挟む手法が斬新とも思えないし、何
よりドキュメンタリーとドラマの間にメリハリがないから、
これではドキュメンタリーの部分も作り物に見えてしまう。
それは本作の中で真実を語っている人たちに失礼なようにも
感じられた。それが壮絶なだけに…。公開は3月1日より、
東京はアップリンク渋谷他で全国順次ロードショウ。)

『空の瞳とカタツムリ』
(故相米慎二監督が遺した映画タイトル案から着想されたと
いう作品。虚無感から誰とでも寝るが一度寝た男とは二度と
寝ないという女と、極度の潔癖症で性を拒絶する女。そんな
2人と大学時代から長く付き合っている男。男は虚無感を抱
える女への思いを捨て切れずにいるが…。微妙なバランスの
中で過ごしてきた男女3人の関係が少しずつ崩れて行く。そ
して新たな男が潔癖症の女に近づいてくる。そんな物語がピ
ンク映画の上映館を舞台の一つとして繰り広げられる。出演
は、2016年1月紹介『女が眠る時』に出ていたという縄田か
のん、舞台女優の中神円と、三浦貴大。他に藤原隆介、内田
春菊、クノ真季子、柄本明らが脇を固めている。脚本はテレ
ビで『深夜食堂』などを手掛ける荒井美早。監督は、PFF
出身で2000年中田秀夫監督『カオス』の脚本を担当した斎藤
久志。公開は2月23日より、東京は池袋シネマ・ロサ他にて
全国順次ロードショウ。)

『翔んで埼玉』
(『パタリロ!』などの漫画家・魔夜峰央が1982年〜83年に
発表し、2015年に復刻されて12月の売れ行きランキング1位
にもなったという原作の映画化。舞台は歴代の東京都知事を
輩出する名門校。その生徒会長は現都知事の息子で、彼は周
辺各県、特に埼玉県を完全に見下していた。そんな名門校に
アメリカ帰りの転入生がやって来る。その転入生を最初はう
さん臭いと思っていた生徒会長だったが…。映画は武蔵国が
東京、神奈川と埼玉に分割された歴史に始まり、「ダサい」
の語源ともされる埼玉県が、最新のデータも加えて徹底的に
ディスられる。出演は二階堂ふみとGACKT。その脇を伊勢谷
友介、中尾彬、武田久美子、麿赤兒、竹中直人、京本政樹、
間宮祥太朗、加藤諒、益若つばさ。さらにブラザートム、麻
生久美子、島崎遥香らが固めている。監督は『テルマエ・ロ
マエ』シリーズなどの武内英樹。公開2月22日より、東京は
丸の内TOEI他で全国ロードショウ。)

『芳華 Youth』“芳華”
(2008年12月紹介『花の生涯/梅蘭芳』などの脚本を手掛け
たゲリン・ヤンが自らの原作を脚色し、2015年1月紹介『唐
山大地震』などのフォン・シャオガン製作、監督で映画化し
た作品。1976年、周恩来、毛沢東の相次ぐ死去や唐山大地震
があったその年、軍隊を慰問する「文工団」に入団した17歳
の少女を中心に、文化大革命終結後の解放され行く中国と、
その一方で中越戦争の勃発などに翻弄された若者たちの激動
の青春が描かれる。2018年11月3日付「東京国際映画祭」で
紹介『詩人』もそうだったが、最近の中国映画ではこの時代
背景が多いかな。これは中国人にとってノスタルジーなのか
もしれない。そこには文革に対する批判的な論調もあるが、
それ以上に後の経済解放路線への賛美は気になるところだ。
出演は北京舞踊学校卒のミャオ・ミャオと、2018年1月紹介
『空海』で白楽天役のホアン・シュアン。公開は4月12日よ
り、東京は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)

『ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ』
         “Hitler contro Picasso e gli altri”
(ジョージ・クルーニー監督、主演による2014年『ミケラン
ジェロ・プロジェクト』で描かれたナチスが行った美術品の
掠奪と、ヘレン・ミレン主演の2015年『黄金のアデーレ』で
描かれたその返還を巡る物語、その実態を追ったドキュメン
タリー。ナチスはユダヤ人の多くを殺害すると同時に、その
ユダヤ人たちが所蔵した美術品の数々を掠奪し、アドルフ・
ヒトラーやヘルマン・ゲーリングの収集品とした。ルーブル
美術館や大英博物館の所蔵品の多くも戦時下などに掠奪した
ものではあるが、成り上がりのナチスもそれを真似て虚栄の
ために収集を行ったとされる。そんな背景と、1937年に開催
された「大ドイツ芸術展」及び「退廃芸術展」の模様。さら
に2012年に世紀の発見と言われた1500点に及ぶ隠匿された芸
術品の行方など、未解決の案件も含むナチスと美術品の様々
な関りが描かれる。公開は4月9日より、東京は新宿武蔵野
館他で全国順次ロードショウ。)

『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』
(2014年に剛力彩芽、山崎賢人の主演で公開された渡辺あゆ
原作コミックスの再映画化。ひょんなことから学園一のイケ
メン男子と同居することになった女子高生。しかしその事実
がばれたら退学の恐れもある。そんな戦々恐々な状態で暮ら
す2人の許に、さらにアメリカから彼の従兄弟が転入してく
る。そしてその従兄弟はイケメン男子をアメリカに連れ戻そ
うとしていた。出演は上白石萌音、杉野遥亮、横浜流星。脚
本はテレビで『1リットルの涙』、『ごくせん』や『タンブ
リング』などの江頭美智留。監督は2014年版も手掛けた川村
泰祐が再度担当した。いやはや、ラヴコメの映画化も最近は
それなりに捻りの利いた作品も見るようになってきたが、本
作は正に王道の作品。因に2014年版は「壁ドン」ブームの火
付け役となったものだそうで、その王道が再度力を発揮する
かどうかというところだ。公開は3月21日より、東京は新宿
バルト9他で全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。



2019年01月13日(日) ダルライザー、まく子、マイ・ブックS(多十郎、ビール・S、イップ・マン外伝、12か月の、盆唄、眠る村、天国でまた、ウトヤ、バーニング)

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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ライズ ダルライザー−NEW EDITION−』
新年の1本目は、2018年12月23日に題名紹介した作品だが、
再度鑑賞して何カ所か気付いたところもあったので、改めて
紹介させてもらう。
映画は福島県白河市のご当地ヒーローが町の支配を狙う悪と
戦うアクション作品。
主人公は東京で挫折した俳優志望の男性。糟糠の妻の妊娠で
田舎に還り再起を図るが実業家の父親には疎まれる。しかし
自らデザインしたご当地ヒーローのコスチュームで少しずつ
認知されるようになるが…。
一方、町では謎の団体が陰謀を進めていた。それは市民に無
料で配布された器具を使って市民の思考を支配しようとする
もの。その危機を察知した主人公は、町で暮らす武術家を師
と仰ぎ、会得した技で悪との戦いを決意する。

原作・製作・主演は地元出身の和知健明。脚本と監督は日活
芸術学院卒業で、現在は大学で教鞭も執る佐藤克則による、
本作が長編デビュー作となっている。また武術指導を2005年
『バットマン ビギンズ』などに採用の格闘術KEYSIの創始者
フスト・ディエゲスが初来日で担当し、出演もしている。
その他の出演者は、主に舞台で活躍の三浦佑介、山口太郎、
山��さやか。さらに2015年『リアル鬼ごっこ』などの桃菜、
2017年1月15日題名紹介『真白の恋』などの佐藤みゆきらが
脇を固めている。
ヒーローの名前は白河市の特産品とされるダルマを基に、ダ
ルマの代名詞である「七転び八起き」の起きる=riseを併せ
て命名されているそうだ。それに対する悪の組織のダイスは
dice=骰子で、こちらは転がって止まったら動かないもの。
これは中々洒落たネーミングだ。
そして作品のコンセプトは、どんな困難からもめげずに立ち
上がること、となっているものだ。
ところで、映画では原作が製作、主演の和知。脚本は監督の
佐藤とクレジットされているものだが、実際の物語はどちら
の発案なのかな。実はこれがSF的にはかなりしっかりと作
られていて、相当に好きな人の作品と思えるのだ。しかも展
開に破綻も少ない。
特にキーとなるハル(!)の存在と、陰謀との関りも上手く
繋げられているし、そこから逆転して行く展開も、これなら
SFファンとしても納得できるものとなっていた。
また造形では、1926年『メトロポリス』を髣髴とさせるもの
もあるなど、ファン的には見所も多い作品だ。因にこの造形
では2018年に開催された第1回タイ国際映画祭での受賞も果
たしている。
この他に映像では、カットの切り替えでの俳優の動きなどが
細かく演出されているなど、さすが大学で教えている監督の
作品と思える面もあり、このように周到なところがSF映画
には向いていると判断もできたところだ。
完璧に完結している本作の続編は希望しないが、新たに別の
SF作品には挑戦して欲しいとも思えた。

公開は2019年3月9日より、東京は池袋シネマ・ロサ他で全
国順次ロードショウとなる。

『まく子』
直木賞作家の西加奈子が受賞翌年の2016年に福音館書店から
発表した同名小説を、2016年8月28日題名紹介『うつろいの
標本箱』などの鶴岡慧子脚本・監督で映画化した作品。
主人公は、温泉街で旅館の経営者を両親に持つ小学5年生。
母親は働き者の女将だが、料理人の父親には浮気癖があり、
店を抜け出しては女に会いに行く。そしてその現場を目撃し
た主人公には大人への不信感が植え付けられ、そのため大人
にはなりたくないと思っていたが…。
そんな主人公のクラスに不思議な魅力を持った美少女が転校
してくる。しかも彼女の母親は主人公の旅館に住み込みで働
き、母子は旅館の別棟で暮らすことになる。こうして登下校
も一緒に行かざるを得なくなった主人公は、その道で彼女か
らある秘密を教えられる。
多感な男子の子供から大人への成長を描いた作品だが、実は
予備知識を何も入れずに観ていた僕には、立場上でかなり衝
撃の展開が待ち受けていた。

出演は、映画は初主演の山��光と、モデル出身の新音。他に
須藤理彩、草��剛、つみきみほ、お笑いコンビしずるの村上
純。さらに橋本淳、内川蓮生、根岸季衣、小倉久寛らが脇を
固めている。
SFファンの目で観ていると、まさかからの驚愕に繋がる展
開だが、演出ではそこに外連を挟むこともなく、児童劇映画
として巧みに作られている。しかもそれがクライマックスに
すんなり繋げられているのも見事と言える作品だ。
映画の配給は日活で、製作幹事もアミューズ/日活となって
おり、この記載には以前の日活児童映画のことも思い出して
いた。実際に日活はロマンポルノの他に児童劇映画の系譜も
有していたのだ。そんな歴史も踏まえる作品に思えた。
児童劇映画というと、僕個人の記憶では幼い頃に観た『五円
の天使』という作品が忘れられない。これはたまたま自分の
家に六浦光雄著の原作本もあって印象が深かったのだが、物
語に巧みにファンタシーが織り込まれた作品だった。
昨年は、2018年8月5日題名紹介『若おかみは小学生!』の
ような作品もあったが、以前には1955年『ノンちゃん雲に乗
る』のようなしっかりとしたファンタシー系の児童劇映画も
多く作られていた。
いたずらに闘争意識を掻き立てるようなアクション系の作品
ではない、じっくりと落ち着いた児童劇映画。本作を観なが
らそんな作品の復活も期待したくなった。

公開は3月15日より、東京はテアトル新宿他にて全国ロード
ショウとなる。

『マイ・ブックショップ』“The Bookshop/La librería”
1979年ブッカー賞を受賞した英国の作家ペネロピ・フィッツ
ジェラルドがその前年に発表し、ブッカー賞最終候補作にま
で登った原作を、2006年11月紹介『あなたになら言える秘密
のこと』などのスペイン人監督イザベル・コイシェが脚本も
手掛けて映画化した作品。
舞台は1959年、イギリスの海辺の小さな町。戦争未亡人の主
人公はその町で、亡き夫との夢だった書店を開こうとする。
ところがその町には街の全てを支配している有力者の婦人が
おり、保守的な婦人は進歩的な書店に反対だった。
そこで婦人は、主人公が店舗に選んだ家屋に芸術センターの
計画を立てて妨害を開始。最初は話し合いでの解決も図られ
るが、それを拒絶した主人公には銀行や弁護士も巻き込んだ
様々な手段に訴え始める。
その一方で主人公には支援者も現れる。その最初は港の漁師
で、彼は配下の海洋少年団に家屋の改装を手伝わせる。そし
て町外れの邸宅に住む老紳士に招待された主人公は、老紳士
から新たに読む本の選択を依頼される。
こうして開店した主人公は、老紳士には最初に勧める本とし
て“Fahrenheit 451”、続いて“The Martian Chronicles”
を贈り、老紳士からは“Dandelion Wine”が待ち遠しいと伝
えられる。
しかし主人公はその前に“Lolita”を贈って、物議を醸す作
品への意見を聞いたりもするのだったが…! これに対する
婦人の妨害策は、遂に新たな法律も制定する究極のものへと
なって行く。

出演は、2017年12月17日題名紹介『ベロニカとの記憶』など
のエミリー・モーティマーと、2014年6月紹介『アバウト・
タイム』などのビル・ナイ。それに2013年10月紹介『ザ・イ
ースト』などのパトリシア・クラークソン。
他に、2016年9月25日題名紹介『マイ・ベスト・フレンド』
に出ていたオナー・ニーフシー、2003年8月紹介『レッド・
サイレン』などに出ていたフランシス・バーバーらが脇を固
めている。
因に主人公が老紳士に勧めるレイ・ブラッドベリの著作で、
1冊目は1953年の出版、2冊目は1950年の出版だが、取っ付
き易さを考えるとこの順番が正しいだろう。そして3冊目は
1957年出版のもので、これは映画の時代背景にもピッタリの
ものだ。
それにしても映画の中で、老紳士が「小説を読むのに作者の
履歴などは必要ない」と称して、ペーパーバックの裏表紙を
ちぎったり、単行本のカバーを外して暖炉にくべるシーンが
あり、それに続いて最初の題名が出たのにはニヤリとしてし
まった。
ただしこの題名が、字幕で「華氏451」というのはフラン
ソワ・トリュフォー監督による1966年の映画のもの。書籍の
題名としては「華氏451度」として欲しかった。その後も
3冊目には「タンポポのお酒」と字幕が付いたが、2冊目は
字幕で無視というのも奇異に感じられた。
しかし試写会で渡されたプレス資料には、それぞれ早川書房
版の題名で紹介記事があったもので、これらの字幕は試写の
上映だけで公開までには改訂されるのかもしれない。

公開は3月より、東京はシネスイッチ銀座他にて、全国順次
ロードショウとなる。

この週は他に
『多十郎殉愛記』
(日本映画界のレジェンド・中島貞夫監督が20年ぶりに発表
した長編劇映画。幕末の京都を舞台に長州藩を脱藩した浪人
と、居酒屋を切り盛りする若い女将の困難な恋が描かれる。
浪人は剣の腕は立つが争いは避けていた。しかし奉行所の町
方に素性が知られ、新選組に対抗する見回り組が動き出す。
そこへ浪人の義弟が長州から上京、長州藩の隠れ屋敷が襲わ
れるなど、否応なしの戦いが始まるが…。出演は高良健吾、
多部未華子、木村了。多部の着物姿は2018年7月29日題名紹
介『日日是好日』に続いてだが、今回は衿を抜いた大人びた
着付けも魅力的だ。劇中からは「ええじゃないか」も聞こえ
正に大政奉還目前の時、それに伴う哀れさも描いた作品にな
っている。町中から竹林まで様々なチャンバラが展開され、
伝統を繋ごうとしてるかのような作品。そこに監督補として
2017年4月2日題名紹介『武曲』などの熊切和嘉監督の名前
があるのも気になる所だ。公開は4月12日より。)

『ビール・ストリートの恋人たち』
            “If Beale Street Could Talk”
(米国の黒人作家ジェームズ・ボールドウィンが1974年に発
表した小説を、2017年2月5日題名紹介『ムーンライト』の
バリー・ジェンキンス監督が映画化。1970年代のハーレムに
暮らす黒人の男女が、警察のでっち上げによる逮捕などと闘
いながら、信念を胸に生き抜いて行く姿が描かれる。出演は
オーディションで抜擢された新人のキキ・レインと、2016年
7月3日題名紹介『栄光のランナー』などのステファン・ジ
ェームズ。他にディエゴ・ルナ、本作でゴールデン・グロー
ブ賞に輝いたレジーナ・キングらが脇を固めている。2018年
12月紹介『グリーンブック』に続く20世紀後半の人種差別を
描いた作品だが、本作がより過激な差別を描く半面、物語と
してはちょっと判り難いかな。特に時間軸を入れ替える構成
が混乱を助長している感じもした。しかし差別の深刻さは鮮
烈なものだ。公開は2月22日より、東京はTOHOシネマズシャ
ンテ他で全国ロードショウ。)

『イップ・マン外伝 マスターZ』“葉問外傳:張天志”
(2017年1月29日題名紹介『イップ・マン 継承』で詠春拳
の正統を争った張天志のその後を描いた作品。イップ・マン
を描いた作品では複数のシリーズが錯綜しているが、本作は
ドニー・イェンが製作に関る2010年11月紹介『葉問』からの
シリーズに繋がるものだ。そして本作では一旦は詠春拳を捨
てた張天志が、英国支配の香港が麻薬の脅威に曝される中、
再び立ち上がる姿が描かれる。出演は『継承』で同役を演じ
たマックス・チャン。その主人公にミシェル・ヨー、2018年
7月8日題名紹介『ブッシュウィック』などのデイヴ・バウ
ティスタ、2016年11月紹介『ドラゴン×マッハ!』などのト
ニー・ジャーらが対決する。物語は相も変わらずの勧善懲悪
だが、派手目のアクションで気楽に楽しめる。なおイェンは
クレジットでは製作のみで出演はない(?)ものだが、すでに
“葉問4”は進んでいるようだ。公開は3月9日より、東京
は新宿武蔵野館他で全国ロードショウ。)

『12か月の未来図』“Les grands esprits”
(2018年6月17日題名紹介『オーケストラ・クラス』でも扱
われたフランスの学校教育で、一流の教師が底辺の学校で授
業を行う姿を描いた作品。主人公は一流校の教師だったが、
パーティの席でふと口にしたことが教育省のトップの耳に届
き、一流の教師が困難校の授業を支援すべしという持論を実
践する羽目に陥る。こうして郊外の貧困層や移民の子供が通
う学校に赴任するが…。展開は想像できるものだが、そこに
散りばめられたユーモアや実践的アイデアが光る作品になっ
ている。脚本と監督は元ジャーナリストのオリヴィエ・アヤ
シュ=ヴィダル。彼は2年の歳月を掛けて取材し脚本を書き
上げたとのことだ。出演は2012年9月紹介『最初の人間』な
どのドゥニ・ポダリデスと、2018年11月11日題名紹介『ジュ
リアン』などのレア・ドリュッケール。また監督が取材で出
逢った生徒たちが自身の役で出演している。公開は4月6日
より、東京は岩波ホール他で全国順次ロードショウ。)

『盆唄』
(2007年2月紹介『恋しくて』などの中江裕司監督が、3/11
以降途絶えていた福島県双葉町の盆踊り「やぐらの競演」の
復活までを追ったドキュメンタリー。中江監督は2003年6月
紹介『白百合クラブ 東京へ行く』などドキュメンタリーで
も手腕を見せるもので、本作でもそんな力量が活かされる。
そして被写体は富山やハワイ・オアフ島にまで及び、避難生
活に移住や移民の苦難が重ねられて、それは驚きの作品にも
なっていた。その一方で本作には、すでに幾つかの作品でも
取り上げられた双葉町の桜の満開の様子も登場し、その映像
には自分の故郷を観ているような感慨も生じてしまった。そ
れは何度も見てきたせいもあるかも知れないが、それがこの
後もずっと続いて行くことにも心が揺らいだ。中江監督の捉
え方には今まで自分が気付かなかった新たな面も提示され、
再度気持ちが引き締まる想いもした。公開は2月15日より、
東京はテアトル新宿他で全国順次ロードショウ。)

『眠る村』
(2013年1月紹介『約束』、2015年『ふたりの死刑囚』に続
き、東海テレビが追ってきた「名張毒ぶどう酒事件」のドキ
ュメンタリー。2019年の現在は第10次再審請求で異議申し立
てが審理中の事件だが、物証なき裁判で戦後唯一、一審無罪
から二審で逆転死刑判決となった奥西死刑囚は、2015年に獄
死。再審請求はただ1人の肉親である実妹の名で行われてい
るものだ。実際に過去の2作を観ても、裁判所が何故ここま
で自白に固執するのかも判らないが、確か前作では棄却した
判事の個人の問題も指摘していたのに対して、本作では原点
に戻って事件の全容が再検討される。そこで生じる疑問は、
奥西死刑囚が犯人でないなら真犯人は誰か、になるが。実は
本作ではほぼ1人に特定して追及が行われている。それは当
然本人は否定しているものだが、犯罪自体は時効が成立して
おり、今後の取材にも興味が繋がる。公開は2月2日より、
東京はポレポレ東中野他で全国順次ロードショウ。)

『天国でまた会おう』“Au revoir là-haut”
(2011年発表の『その女アレックス』で多数の受賞に輝いた
フランスの推理作家ピエール・ルメートルが2013年に発表し
たゴンクール賞受賞作を、本作主演のアルベール・デュポン
テルとの共同脚本、さらにデュポンテルの監督で映画化した
作品。第1次大戦で負傷した才能豊かな男性が父親との確執
から戦死を偽装。しかし負傷に追いやった元上官の悪事を暴
くため、偽装に加担した元戦友と共に大掛かりな詐欺を目論
む。物語は元戦友への取り調べの形で進められるが、回想で
時間軸が前後する割には判り易く展開される。そして見事な
復讐劇が描かれるものだ。共演はカンヌ映画祭のグランプリ
作“BPM”に主演したナウエル・ペレーズ・ビスカヤート。
他に、2015年『ミモザの島に消えた母』などのロラン・ラフ
ィット、2017年12月紹介『ロープ』などのメラニー・ティエ
リーらが脇を固めている。公開は3月1日より、東京はTOHO
シネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)

『ウトヤ島、7月22日』“Utøya 22. juli”
(2011年に北欧ノルウェーのキャンプ地を襲ったテロ事件を
描いた実話に基づく作品。同じ題材からはNETFLIX の製作で
ポール・グリーングラス監督の作品もあるようだが、本作は
2017年10月1日題名紹介『ヒトラーに屈しなかった国王』な
どのエリック・ポッペ監督が、72分間の犯行を実時間、ワン
カットで撮るという強烈な作品になっている。事件は極右主
義者の犯人が、左翼の青年団主催のサマーキャンプを襲った
というもの。しかし作中ではそのような政治的な背景はほと
んど紹介されず、ただ暴漢に襲われて逃げ惑う若者たちの姿
が、その中の1人の少女の姿を通して描かれる。それは尋常
でない緊張感に漲ったものだ。因に犯人は自らの行為を語る
物語に権利を主張しているそうで、本作はそれに対する回答
でもあるようだ。政治的な背景は複雑だが、描かれたメッセ
ージは鮮明な作品。公開は3月8日より、東京はヒューマン
トラストシネマ有楽町他で全国ロードショウ。)

『バーニング「劇場版」』“버닝”
(2008年4月紹介『シークレット・サンシャイン』などのイ
・チャンドン監督が、村上春樹が1983年1月号の雑誌に発表
した短編小説「納屋を焼く」を映画化した作品。と言っても
物語には大幅な肉付けがされているようだ。主人公は兵役が
終って作家を目指している男性。そんな彼が街で幼馴染みの
女性と出会い、アフリカに行く彼女の留守中に猫の世話を頼
まれる。こうして彼女の家に出入りするようになった主人公
だったが、帰国した彼女には旅行先で出会ったという男性が
いて、その男性は主人公にビニールハウスを焼く話をする。
しかし男性の言う時期に火災は発生しなかったが…。一応は
ミステリーなのだろうけど、事件が起きる訳でもなく、不思
議な作品だ。出演は2016年『王の運命』などのユ・アイン、
2012年6月紹介『ウォーキング・デッド』などのスティーヴ
ン・ユン、それにオーディションで選ばれた期待の新人チョ
ン・ジョンソ。公開は2月1日より全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。



2019年01月01日(火) 2018年Best 10 & INDEX

 明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いいたします。
 今回は新年1月1日ということで、昨年の僕的ベスト10を
発表したいと思います。選考対象は2018年度の公開作品で、
試写を観せて貰った中から選びます。
 まずはSF/ファンタシー映画:
1位:イカリエ−XB1(2月25日紹介)
2位:ザ・リング/リバース(2017年12月24日紹介)
3位:テルマ(8月12日紹介)
4位:不能犯(2017年9月17日紹介)
5位:風の色(1月14日紹介)
6位:ワンダーストラック(1月21日紹介)
7位:ガーディアンズ(2017年11月12日紹介)
8位:エターナル(2017年11月26日紹介)
9位:霊的ボリシェヴィキ(2017年11月19日紹介)
10位:シェイプ・オブ・ウォーター(2017年11月12日紹介)
番外:500ページの夢の束(6月24日紹介)

 1位の作品に関しては、製作から半世紀以上も経ってこの
作品が観られたことを素直に喜びたい。それにしても、本作
と『2001年宇宙の旅』との類似点がこれほど明確だったこと
も衝撃だった。
 2位の作品は、シリーズ再構築に当っての作り方として、
これ以降に『らせん』『ループ』への継続が伺えるもので、
それを期待してこの順位とした。
 3位〜5位は、それぞれテーマや趣向も異なる作品だが、
それぞれの監督の指向がこちらに向いていることを期待して
各順位に選んだ。
 6位は、この原作者の作品を観る度に映画とファンタシー
への想いを感じ、これからも映画化を期待したいものだ。
 7位はロシア映画。まだまだ粗削りな作品だが将来性は感
じられる。ここからの発展にも期待したい。
 8位は韓国映画。テーマ自体は過去に何本もの名作が記憶
されるが、これは何度見ても感動してしまうものだ。
 9位は日本映画。久し振りにこのようなタイプのオカルト
映画を見た感じで、嬉しくもなってしまった。
 10位は、オスカーも受賞して、多分2018年のSF/ファン
タシー映画を代表する作品だと思うが、僕的にはこの順位と
したい。
 番外はSF映画でもファンタシー映画でもないが、ファン
的には納得できる作品だろう。特にダコタ・ファニングが、
『スタ・トレ』以外のSF作品へのオマージュも表現したこ
とには、称賛を贈りたい。

 続いては一般映画のベスト10で、
1位:ロープ 戦場の生命線(2017年12月3日紹介)
2位:1987、ある闘いの真実(7月15日紹介)
3位:ウインド・リバー(5月13日題名紹介)
4位:ペンタゴン・ペーパーズ(2月4日題名紹介)
5位:ラブレス(1月21日題名紹介)
6位:万引き家族(5月20日紹介)
7位:ダンガル(2月18日題名紹介)
8位:メアリーの総て(11月11日紹介)
9位:願いと揺らぎ(1月28日題名紹介)
10位:あいあい傘(8月26日紹介)
 内容はそれぞれの紹介記事を参照してください。

 ベスト10は以上です。
 なお1月の第1週は正月休み中で試写がありませんので、
次回の更新は1月13日になります。

INDEX
◆1月14日
ジオストーム
風の色
東の狼
ラッキー
デトロイト
あなたの旅立ち、綴ります
曇天に笑う
◆1月21日
見栄を張る
ワンダーストラック
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎
花は咲くか
名前のない女たち〜うそつき女〜
悪女 AKUJO
神さまの轍
リメンバー・ミー
ラブレス
かぞくへ
ROKUROKU
◆1月28日
リビング・ザ・ゲーム
さよならの朝に約束の花をかざろう
心と体と
坂道のアポロン
願いと揺らぎ
欲望の翼
おみおくり
君の名前で僕を呼んで
SHOGO HAMADA ON THE ROAD 2015-2016
honey
ジェイン・ジェイコブズ
ニッポン国vs泉南石綿村
◆2月4日
ゴーストスクワッド
Sea Opening
香港製造メイド・イン・ホンコン
ANIMAを撃て!
ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書
ボス・ベイビー
きみへの距離、1万キロ
ハッピーエンド
トレイン・ミッション
グレート・アドベンチャー
◆2月11日
ヴァレリアン 千の惑星の救世主
Infini-T Forceガッチャマン さらば友よ
ばぁちゃんロード
男と女、モントーク岬で
しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス
15時17分、パリ行き
ラーメン食いてぇ!
Oh Lucy!
犯罪都市
ザ・キング
◆2月18日
バケツと僕!
放課後戦記
おもてなし
ダンガル きっと、つよくなる
私はあなたのニグロではない
さよなら、僕のマンハッタン
◆2月25日
イカリエ−XB1
私は絶対許さない
聖なるもの
名もなき野良犬の輪舞
いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち
ミスミソウ
ブラックパンサー
ロンドン、人生はじめます
29歳問題
大和(カリフォルニア)
熊野から イントゥ・ザ新宮
フェリーニに恋して
友罪
◆3月4日
SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬
ベルリン・シンドローム
蝶の眠り
ラスト・ワルツ
大英博物館プレゼンツ 北斎
獄友
ラッカは静かに虐殺されている
ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた
ザ・スクエア 思いやりの聖域
ダリダ あまい囁き
港町
◆3月11日
ワンダー 君は太陽
ビューティフル・デイ
アンロック 陰謀のコード
アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル
タクシー運転手 約束は海を越えて
マルクス・エンゲルス
終わった人
ラスト・ホールド!
◆3月18日
映画プリキュア・スーパースターズ
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
ラジオ・コバニ
家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。
ガザの美容室
女と男の観覧車
天命の城
猫は抱くもの
枝葉のこと
ザ・ビッグハウス
カトマンズの約束
フジコ・ヘミングの時間
◆3月25日
オンリー・ザ・ブレイブ
50回目のファーストキス
モリーズ・ゲーム
焼肉ドラゴン
海を駆ける
ホース・ソルジャー
スーパーシチズン 超級大国民
最初で最後のキス
オンネリとアンネリのおうち
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星
◆4月1日
リディバイダー
それから
ママレード・ボーイ
レザーフェイス 悪魔のいけにえ
◆4月15日
死の谷間
妻よ薔薇のように 家族はつらいよ��
ゆずりは
毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル 最期に死ぬ時。
さらば青春、されど青春
四月の永い夢
TOKYO LIVING DEAD ID♡L
サバービコン 仮面を被った街
キスできる餃子
ウィンチェスターハウス
虹色デイズ
リズと青い鳥
◆4月22日
名前
縄文にハマる人々
仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判
カメラを止めるな
母という名の女
ルイ14世の死
明日にかける橋 1989年の想い出
バトル・オブ・ザ・セクシーズ
レディ・バード
30年後の同窓会
犬ヶ島
ゼニガタ
◆4月29日
審判
告白小説、その結末
アメリカン・アサシン
兄友
ガチ星
ゲティ家の身代金
◆5月6日
クジラの島の忘れもの
ミッドナイト・サン タイヨウのうた
ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷
◆5月13日
モダン・ラブ
世界でいちばん長い写真
空飛ぶタイヤ
ウタモノガタリ CINEMA FIGHTERS project
エヴァ
ウインド・リバー
君が君で君だ
菊とギロチン
チャーチル ノルマンディーの決断
◆5月20日
沖縄スパイ戦史
万引き家族
V.I.P. 修羅の獣たち
アーリーマン ダグと仲間のキックオフ!
ほたるの川のまもりびと
ニンジャバットマン
インサイド
クリミナル・タウン
◆5月27日
第二警備隊
英国総督最後の家
ヒトラーを欺いた黄色い星
高崎グラフィティ
国家主義の誘惑
輝ける人生
祝福〜オラとニコデムの家〜
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス
◆6月3日
パンク侍、斬られて候
スペースバグ
若い女
子どもが教えてくれたこと
ブレス しあわせの呼吸
人間機械
スウィンダラーズ
グッバイ・ゴダール!
大人のためのグリム童話 手をなくした少女
妻の愛、娘の時
榎田貿易堂
北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ
ゲッベルスと私
◆6月10日
アラーニェの虫籠
きらきら眼鏡
最後のランナー
2重螺旋の恋人
性別が、ない!
ストリート・オブ・ファイヤー
◆6月17日
ワンダーランド北朝鮮
私の人生なのに
7号室
悲しみに、こんにちは
ポップ・アイ
ラ・チャナ
バッド・ジーニアス 危険な天才たち
オーケストラ・クラス
スターリンの葬送狂騒曲
◆6月24日
500ページの夢の束
インクレディブル・ファミリー
SHOCK WAVE 爆弾処理班
寝ても覚めても
ゲンボとタシの夢見るブータン
わがチーム、墜落事故からの復活
きみの鳥はうたえる
モアナ 南海の歓喜
ヴァンサンへの手紙
クレイジー・フォー・マウンテン
◆7月1日
教誨師
タリーと私の秘密の時間
バンクシーを盗んだ男
追想
夏、19歳の肖像
詩季織々
マイナス21℃
ディヴァイン・ディーバ
祈り
◆7月8日
プロヴァンス物語 マルセルの夏
プロヴァンス物語 マルセルのお城
かごの中の瞳
ブッシュウィック 武装都市
ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪
MEGザ・モンスター
春画と日本人
愛しのアイリーン
スペースバグ 7話〜12話
◆7月15日
1987、ある闘いの真実
世界が愛した料理人
ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男
青夏 きみに恋した30日
ダウンレンジ
いのちの深呼吸
顔たち、ところどころ
リグレッション
太陽の塔
判決、ふたつの希望
オズランド 笑顔の魔法おしえます。
チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛
◆7月22日
ミッション:インポッシブル フォールアウト
愛と法
ウスケボーイズ
パーフェクトワールド 君といる奇跡
食べる女
◆7月29日
バーバラと心の巨人
ウルフなシッシー
テル・ミー・ライズ
母さんがどんなに僕を嫌いでも
DTC 湯けむり純情篇 from HiGH&LOW
止められるか、俺たちを
黙ってピアノを弾いてくれ
純平、考え直せ
デス・ウィッシュ
日日是好日
僕の帰る場所
あのコの、トリコ。
◆8月5日
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
                       en film
劇場版 仮面ライダービルド Be The One
嘘はフィクサーのはじまり
ガンジスに還る
3D彼女 リアルガール
モルゲン、明日
アントマン&ワスプ
若おかみは小学生!
スカイライン−奪還−
ギャングース
彼らの原発
パパはわるものチャンピオン
◆8月12日
テルマ
運命は踊る
Workers 被災地に起つ
プーと大人になった僕
エンジェル、見えない恋人
銃
カスリコ
スカイスクレイパー
クワイエット・プレイス
◆8月19日
ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間
ニューヨーク、ジャクソンハイツヘようこそ
ごっこ
いつもの月夜に米の飯
◆8月26日
あいあい傘
赤毛のアン初恋
赤毛のアン卒業
音量を上げろタコ!
       なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!
バルバラ セーヌの黒いバラ
ビブリア古書堂の事件手帖
ボーダーライン ソルジャーズ・デイ
ライ麦畑で出会ったら
あまねき旋律
ファイティン!
心魔師
ういらぶ。
死霊館のシスター
◆9月2日
青の帰り道
INGRESS THE ANIMATION
栞
飢えたライオン
あの頃、君を追いかけた
エリック・クラプトン 12小節の人生
クレイジー・リッチ!
恐怖の報酬
人魚の眠る家
ブレイン・ゲーム
◆9月9日
BD−明智探偵事務所−
十年 Ten Years Japan
西北西
IT COMES AT NIGHT
ステータス・アップデート
ピッチ・パーフェクト ラストステージ
いろとりどりの親子
旅猫リポート
ナミヤ雑貨店の奇蹟−再生−
ザ・アウトロー
◆9月16日
A GHOST STORY
殺る女
13回の新月のある年に
遊星からの物体X
アンクル・ドリュー
シャルロット−すさび−
◆9月23日
ルイスと不思議の時計
生きてるだけで、愛
Merry Christmas! ロンドンに奇跡を起こした男
宇宙の法 黎明編
モダンライフ・イズ・ラビッシュ
             ロンドンの泣き虫ギタリスト
ポルトの恋人たち 時の記憶
MAKI
アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語
シシリアン・ゴースト・ストーリー
第三世代
暁に祈れ
◆9月30日
single mom 優しい家族。 a sweet family
ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる
ピアソラ 永遠のリベルタンゴ
おかえり、ブルゴーニュへ
アラン・デュカス 宮廷のレストラン
ハナレイ・ベイ
ぼけますから、よろしくお願いします
選挙に出たい
アジア三面鏡・Journey
ヨーロッパ横断特急
◆10月7日
ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲
ヘレディタリー 継承
バグダッド・スキャンダル
おとなの恋は、まわり道
家族のはなし
山中傳奇
快楽の漸進的横滑り
世界で一番ゴッホを描いた男
ハード・コア
走れ!T校バスケット部
不滅の女
夜明け
◆10月21日
ヒューマンフロー 大地漂流
アリー スター誕生
アメリカン・ミュージック・ジャーニー
セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!
MOST BEAUTIFUL ISLAND
キックス
マシュー・ボーン IN CINEMA シンデレラ
TAXiダイヤモンド・ミッション
愛と銃弾
まぼろしの市街戦
それだけが、僕の世界
この道
◆10月28日
かぞくわり
デイアンドナイト
ムトゥ 踊るマハラジャ
マダムのおかしな晩餐会
ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス
猫カフェ
ボヘミアン・ラプソディ
共犯者たち
◆11月3日
詩人
堕ちた希望
ホワイト・クロウ
翳りゆく父
三人の夫
アマンダ
テルアビブ・オン・ファイア
シレンズ・コール
ザ・リバー
氷の季節
ヒストリー・レッスン
大いなる闇の日々
ヒズ・マスターズ・ヴォイス
愛がなんだ
ブラ物語
◆11月4日
家族のレシピ
それぞれの道のり
カーマイン・ストリート・ギター
十年 Ten Years Thailand
プロジェクト・グーテンベルク
ノン・フィクション
武術の孤児
ミス・ペク
冷たい汗
音楽とともに生きて
BNK48: Girls Don't Cry
悪魔の季節
◆11月11日
ふたつの昨日と僕の未来
世界一と言われた映画館
メアリーの総て
ポリス・ストーリーREBORN
ジュリアン
春待つ僕ら
ファースト・マン
めんたいぴりり
輪違屋糸里 京女たちの幕末
LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て
かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発
バハールの涙
◆11月18日
描きたい、が止まらない
トラさん 僕が猫になったワケ
revisions
マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!
赤い雪 Red Snow
サイバー・ミッション
あの日のオルガン
jam
喜望峰の風に乗せて
マチルド、翼を広げ
家へ帰ろう
◆11月25日
牧師といのちの崖
デッドエンドの思い出
半世界
アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング
ちいさな独裁者
ナポリの隣人
ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー
宵闇真珠
雪の華
◆12月2日
ジャンクション29
フロントランナー
エマの瞳
ゴールデンスランバー
シネマ歌舞伎・沓手鳥孤城落月/楊貴妃
ラ
こんな夜更けにバナナかよ
ノーザン・ソウル
ブラック・クランズマン
◆12月9日
マイル22
クマ・エロヒーム
ねことじいちゃん
世界でいちばん悲しいオーディション
バジュランギおじさんと、小さな迷子
ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー
あまのがわ
ひかりの歌
ともしび
◆12月16日
岡本太郎の沖縄
歯まん
君がまた走り出すとき
母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。
誰がための日々
500年の航海
記者たち 衝撃と畏怖の真実
君から目が離せない Eyes On You
女王陛下のお気に入り
THE GUILTY ギルティ
クリード炎の宿敵
◆12月23日
チワワちゃん
グリーンブック
サムライ・マラソン
こどもしょくどう
ソローキンの見た桜
洗骨
がんになる前に知っておくこと
ライズ ダルライザー−NEW EDITION−
サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所
◆12月30日
あした世界が終わるとしても
緊急検証!THE MOVIE
       ネッシーvsノストラダムスvsユリ・ゲラー
コンジアム
サスペリア
美人が婚活してみたら


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井口健二