ATFの戦争映画観戦記



【File068】堕戦士たちの魂の犧埜紊両覘・・・前編【ネタバレ警報】

2002年11月30日(土)

今日で11月も終わり、いよいよ明日からは犹嫣甦┐気皸戝覆噺靴靴なりつつある今日この頃ですが、観戦武官の皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか?さて名古屋の刑務所で、刑務官による受刑者への暴行事件が発覚しました。何でも牾彈蠑瓩覆觜澗器具を使用し無抵抗状態にして殴る蹴るの暴行を加えていたとか・・・こんな事、戦前の犂胴瓩筌▲瓮螢の刑務所を描いた映画の中だけでの出来事かと思っていたら、日本の刑務所でも行われていたんですね・・・最近は過疎の町や村で、刑務所を誘致(国からの特別援助金や刑務官家族の移住による経済効果が見込まれる)して地域振興を計画しているところが幾つもあるそうです。日本で刑務所がニュースの話題になるなんて、受刑者が所内の工場で製作した家具や工芸品の即売会が行われたとか、大物受刑者が収監された&釈放されたとかぐらいだったのですが、こんな暴行事件が話題になるなんて・・・猜修涼罎猟┐蠅覆ぬ漫広瓩麓刑者だけじゃなかったって事ですか・・・!
さて前回は当初の予定を変更して爛献А璽爛此Ε灰弌璽鹹錨虍猫瓩鬚贈りしました。そんな訳で今回は、当初前回の【File067】でお贈りする予定だった作品観戦記をお贈りします。その作品・・・ATFをして久しぶりに感動の涙を流させ、観戦記を書かずにはいられない・・・と居ても立ってもいられずに爛ーボード瓩妨かわしめた作品。生きながらにして、既にハリウッドで神話的人物として語られている、あの俳優が主演した作品・・・厳密に言えば戦争映画ではありませんが、コレは一見の価値あり・・・軍刑務所を舞台にした囚人(=元兵士=堕戦士)たちと看守との攻防戦。それでは開演《開演ブザー》です。いつものように携帯電話の電源はお切り下さい。

【爛蹈弌璽函Ε譽奪疋侫ード畉嚢發〜すぅよ!】
と、いう訳で先日(公開初日)『ラスト・キャッスル(原題:THE LAST CASTLE)』を観てきました。私ATFの世代にとって爛蹈弌璽函Ε譽奪疋侫ード瓩噺世┐「明日に向かって撃て!1969」「ホット・ロック1971」「候補者ビル・マッケイ1972」「スティング1973」「華麗なるギャッビー1974」「コンドル1975」「華麗なるヒコーキ野郎1975」「大統領の陰謀1976」「遠すぎた橋1977」「ブルベイカー1980」「ナチュラル1984」など70〜80年代のハリウッドを代表するトップ俳優でした。特に戦争映画ファンにとっては「遠すぎた橋」での米第82空挺師団の爛淵ぅ瓠璽悒鷆驚ゼ荳鄒鎰瓩琉戞敵攻撃下の白昼強行渡河を実施する爛ック少佐疚鬚離ぅ瓠璽犬強いのではないでしょうか・・・なんでも並み居る出演スター俳優中最も高額なギャラだったとか・・・。でも戦争映画への出演はそれ位か・・・と思っていたら、なんと初出演作品が停戦直前の朝鮮戦争を舞台とした「戦場の追跡1962」そして続く第二作目が、第二次大戦を舞台にした戦争コメディ「戦場はどこだ!1965」と言う事で、戦争映画には非常に縁が深い俳優だったんですよ!ここ最近は、映画監督や製作プロデューサーに専業していましたが、昨年末に公開された「スパイ・ゲーム2001」では久しぶりに主演、今やハリウッドを代表する爛屮薀奪鼻Ε團奪畢瓩箸龍Ρ蕕(実はレッドフォードとブラピ「リバー・ランズ・スルー・イット1992」では監督と主演という立場で顔を合わせています)伝説のCIA工作員とその教え子工作員を演じていました。将にキャラクターと、それを演じる俳優との融合・・・新旧トップ対決ってところですか・・・。そう言えばレッドフォード主演の「ブルベイカー1980」では腐敗・堕落した州立刑務所の実態を探る為、囚人として刑務所に潜入調査し囚人達の待遇改善に奔走する新任刑務所長って役だったよなぁ!

【軍刑務所を舞台にした狠豊瓩燭舛劉犖悗雖瓩鯏劼韻神錣ぁ
実戦経験のない冷酷な大佐が管理する軍刑務所に、無謀な作戦で部下を無駄に戦死させたとして歴戦の陸軍中将(主人公)が収監されて来る。最初は刑務所長の理不尽かつ横暴な囚人たちの管理には無関心・・・無事に刑期を勤め上げ、孫との平穏な生活を夢見ていた主人公だったが、囚人たちの猜嫉里箸靴討虜欧筝悗雖瓩泙任眞イぜ茲蹐Δ箸垢觀彩浬蠶垢寮貔的な管理方針に反発、バラバラだった囚人たちを組織的にまとめ上げ、軍刑務所の支配権を奪取する作戦を開始する・・・ってあらすじです。最近は猖題ダメじゃん疆作品が多かったのですが、この『ラスト・キャッスル』は及第点!『大脱走』や『第17捕虜収容所』は連合軍捕虜vsドイツ軍警備隊を描いた捕虜脱走ストーリー『ハーツ・ウォー』は連合軍捕虜間で起きた人種差別を根源とした殺人事件を描いたサスペンス・ストーリー・・・と猜修涼罎寮鐐莟撚茘瓩録瑤△譴鼻△海痢悒薀好函Εャッスル』の様に、アメリカ陸軍管理下の刑務所を舞台に、同じく米軍人(方や看守、方や囚人と立場は正対するが)同士が敵味方として描かれた作品は珍しいです。囚人って言っても収監されているのは陸軍だけでなく海軍や海兵隊、確認は出来ませんでしたが空軍の兵士もいるようです。また人種的にも流石はアメリカ・・・アングロサクソン系、アフリカ系、ラテン系・・・将に人種の坩堝。軍人でありながら、所長の方針によって階級や所属は否定され、みな一律に犲人瓩箸いΕテゴリーに押し込められ、日夜無意味な労働(昔の刑務所の石塀を復元する作業とか・・・)を課せられる事によって、軍人としての犖悗雖瓩筬猝祥性甅狠蘋真喚瓩鮗困辰討い囚人たち・・・。そこに登場するのが、将に犒蛙佑隆姚疆人物である歴戦の英雄・・・。そして当然の如く如実に表面化して行く、常に最前線で過ごしていた牘冤催軍人瓩噺緤勤務一筋の犂盈重軍人瓩箸隆屬梁侘構造・・・。

【囚人代表】ユージン・アーウィン/元陸軍中将(ロバート・レッドフォード)
主人公は、ベトナムから湾岸戦争にかけての幾多の戦闘に参加(ベトナムでは苦しい捕虜・拷問生活をおくっている)その指揮・統率能力が高く評価されており、戦術に関する著作まである、将に現代の生きている牘冤梱(軍服の胸の略綬は伊達じゃない)・・・ところがある発展途上国での戦闘で、大統領直々の撤退命令を無視した作戦を実施、それによって8名の部下が死亡した為に軍法会議に掛けられるが、自ら罪状を認めた為、階級、勲功を剥奪、軍刑務所に収監された人物。本人は無事刑期を終え、孫と幸せに暮らす事を夢見ていたが・・・(今まで家庭を顧みず仕事一筋だった為、娘との関係には溝があるのだが・・・)。最初は囚人たちから一歩置かれた存在だったが、次第に囚人の中での中心的人物となって行く・・・。
このアーウィン元中将役は、将にレッドフォードの為にあるような役です。生きながらにして伝説となっている軍人と俳優。共演した俳優たちは、作品中の囚人がアーウィン元中将に接するのと同じ様にレッドフォードに接していました。将に犇甦鵑蠧颪き畭減澆世辰震です。しかし反面牴兇魯譽奪疋侫ードと共演してるんだ瓩繁萋興奮の高まりの中、演技していた俳優もいたそうです。

【看守代表】ウィンター/陸軍大佐、軍刑務所長(ジェームズ・ガンドルフィーニ)
軍歴は長いみたいだが実戦経験は無く、軍服の胸の略綬にも実戦によるものは無く後方勤務・演習によるものばかり。そのコンプレックスの為か、有名な戦闘の記念品や名将の遺物、著書などを収拾・コレクションしており、本人もそれを自慢している。歴戦のアーウィンに言わせれば、戦闘の経験の無い者ほど、そんな記念品(サーベルや古銃、弾丸等)を集めたがるのだそうだ・・・実際、アーウィン元中将もウィンター大佐にとっては尊敬の対象であった。しかしアーウィンの登場によって、次第に今まで自分が創り上げた軍刑務所の秩序が脅かされるに至って、アーウィンを敵視、様々な懲罰(ただ石を別の場所に運ばせるだけ・・・のように軍隊の懲罰には無意味な事を長時間やらせる行為が多い)を与え始める。しかし、それが逆にアーウィンをして囚人たちを結束させ、囚人vs看守の対立を助長させていく事となる・・・。
この作品に登場する狹役瓩箸靴討離Εンター所長ですが、観ていてそれほど狒憎しい疚鬚砲牢兇犬蕕譴覆なってしまいました。彼は彼なりに堅実に職務を遂行していただけなのです。ただ自分自身の価値観念を囚人たちに押し付け過ぎただけではないか・・・現在の軍組織の中で、特に戦功もないのに狢膾喚瓩箸いΤ級まで達するのは結構大変なことです。家庭を顧みなかったアーウィン元中将に対して、きっと家庭では猯匹夫・良き父瓩世辰燭里任呂覆い任靴腓Δ・・・。演じるガンドルフィーニがいい味だしてました。

この作品では3つのキーワード‐覘敬礼4が重要な意味を持っています。
【第一のキーワード:現代の戦士たちによる狆覘瓩鮟笋訐錣ぁ
この作品の舞台は言わずと知れた犒碍彩浬雖瓩任垢、言い換えれば狆覘瓩任后狆覘瓩箸聾詰茵外敵に対する作られた物ですが、ここでは内敵(囚人)に対する物として描かれています。囚人たちに対し威圧的に聳える猜宗畩詈畢甅狃蠶梗爾里△詼槁管理棟=本丸・天守閣瓩修Ω世┐『キープ(THE KEEP1983)』に登場する爛ープ(天守閣)も内なる敵への護りでしたな・・・。ウィンター所長が懲罰的に囚人たちに課していた旧刑務所の石壁の再建作業(まったく無意味な作業・・・一種の懲罰)に対し爐海諒匹麓分達の誇りを守る壁だ瓩醗嫐を持たせ、囚人たちの団結に成功するアーウィン元中将。やっと完成した石壁をブルドーザーで破壊しようとするウィンター所長の強硬手段によって、一人の囚人(元海兵隊員・・・収監されたアーウィンと最初に親しくなる囚人)が命を落とす・・・彼の死を悼む為、所長の制止命令を振り切り集合する囚人・・・いや兵士たち。元先任曹長の囚人の号令一下、整列、敬礼そして海兵隊賛歌の合唱「モンテズマの宮殿からトリポリの海岸まで、空と海と大地で祖国のために・・・(二番の歌詞が分らずスキャットになるのはちょっと残念・・・)」遂に爆発する囚人たちの怒り・・・あくまでも軍の規則に従がってウィンター所長を解任させる為には、刑務所内で暴動を起こして刑務所内の実権を奪取しなければなりません。アーウィン元中将の下に結束した囚人たち(流石は元兵士・・・組織的行動には慣れています)は、アーウィン元中将立案の作戦に従がって行動を起こします。銃火器などの有効な武器のない為、手に入る資材を武器に改造した戦い・・・古代・中世の戦いが繰り広げられます。
ヾ納蕕量砧浪
策略によって奪った所長室の星条旗を餌に、捜索の為に看守たちを囚人雑居房棟内におびき寄せ、閉じ込める事により守備兵力を無力化します。
∨標羶愧蓮λ標翳軸錙ε┻鯏世量砧浪
監視塔(強力ゴム弾を発射するショットガンを持った看守がいる)に対しては、可燃性の液体(ガソリンか)の入ったビニール袋に点火し後、ゴム紐製簡易パチンコ(こ、これが爛リシアの火瓩〜ッ)による投射攻撃とガスボンベを利用した簡易ロケット弾発射器(ほんとにボンベが飛んでいく・・・凄げーッ)。強力な放水装置を搭載した装甲車に対しては、食事用トレーを利用した楯を翳したファランクス隊形によって立ち塞がり、同時に別働隊が水源を断つ(バルブを閉めるだけだけど)。看守側の拠点(所長室)には、バスケのゴールの支柱を改造した反動式投石器で、十数キロはあろうかという石(壊された石壁の破片)を叩き込み・・・死んだ元海兵隊員の名前が彫られた石・・・見事直撃!火炎弾を続けて打ち込み、所長の大事なコレクションも木っ端微塵に・・・。
E┐龍力鎮圧兵器の無力化
看守側の最終鎮圧兵器はヒューイヘリコプター。上空で旋回し、搭乗した狙撃手が地上を制圧する。ところが嘗てナム戦では、ベトコンが前近代的な武器で多くの米軍ヘリに損害を与えていた・・・それは狠櫃離僖船鵐貝瓮蹇璽廚魴劼い醒櫃笋蠅鮹櫃糧親阿鰺用したパチンコで打ち上げ、低空飛行するヘリのローターに絡ませるというもの。この作品では爛▲鵐ー瓩鯊任曽紊押▲悒蠅飽っ掛けて引き釣り降ろそうとします。結局は元ヘリパイの囚人が乗り込み奪取するのですが・・・。

勢いの余って書き込み字数がオーバーしてしまいましたので、以下後編に続きます。


【File067】Auf Wiedersehen Steiner・・・【追悼ジェームズ・コバーン】

2002年11月24日(日)

身の回りの忙しさとPCの不調の為、更新を2週間近くもほったらかしておりまして、観戦武官諸卿に対しては誠に申し訳ない次第であります。さて今回は前置きはさて置いて、早速本題に入らせていただきます。

【突然の訃報・・・】
皆さんも既にご存知の通り、11月18日戦争映画ファンを自称する方々にとって最も著名な俳優の一人が世を去りました・・・そう彼の名は爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚自宅で夫人と一緒に音楽を聴いて寛いでいる時に心臓麻痺に襲われ、搬送先の病院で息を引き取られたそうです(享年74歳)戦争映画ファンなどと自称していると、過去様々な俳優の訃報に接して来ました・・・ジョン・ウェイン、スティーブ・マックィーン、三船敏郎・・・しかし正直言うと、今回のジェームズ・コバーンの訃報に接した時ほどの衝動が沸いた経験はありませんでした・・・何故・・・いろいろ考えた挙句に思いついた結論・・・それは狎鐐茲里呂蕕錣伸という戦争映画の存在なのでした・・・。

【戦争のはらわた】
1977年、それまでの戦争映画のイメージを変えたエポック・メイキング的作品と言っても過言ではない作品・・・爛丱ぅレンスの帝王甅犹戮と鮮血の美学甅爛好蹇璽癲璽轡腑鵑留覗美瓩覆匹巴里蕕譴織汽燹Ε撻ンパー監督による『戦争のはらわた(原題:CROSS OF IRON)』が日本で公開されました。内容に関しては今さら言うまでもありませんが、ドイツ軍の敗色の色が見え始めた1943年の東部戦線黒海戦区を舞台に、歴戦の古参下士官と彼の率いる小隊が、狹棺住章瓩箸いμ祥斥澆剖遒蕕譴織廛蹈轡貴族出身の中隊長の策略によりロシア軍後方に取り残され、多くの犠牲を払って脱出するまでを、ドロドロに汚れきった人間模様と肉弾と鮮血が飛び散る激しい戦闘を絡めて描いた、戦争映画のみならず映画史上にも残る名作です。主役のシュタイナー軍曹(伍長や曹長などと表記される場合もありますが、ここでは犒柿皚瓩謀一させていただきます)は、寡黙だが体の奥底から真の男の強さを醸し出し、戦功よりも日々生き残る事を重視する古参下士官、対する中隊長シュトランスキー大尉はプロシア貴族出身で旧体制の呪縛に捕われ、名誉欲に取り付かれており、部下を顧みない実戦経験の無い将校。この二人を核にした人間臭さ溢れる登場人物たち、一癖も二癖もあるシュタイナー小隊の兵士たちや、シュタイナーを見守る連隊長や連隊司令部付参謀、シュトランスキーに取り入る同性愛者の部下など、戦場という極限の状況下で爛哀張哀牒瓩肇献奪リ煮込まれた犂鵑仔(人間ドラマ)瓩爐海譴任發・・・瓩噺世δのペキンパー流味付で仕上げられています・・・う〜む、ゲップ!戦後、西ドイツで製作される作品以外では、余りメインキャラとして取り上げられる事の無かった爛疋ぅ跳格嫉劉瓩鮗膺邑に描いた事、大半の戦争映画における狹(ここではロシア軍)瓠甅牋役(憎まれ役)瓩箸いΩ式を崩し猝J瓩涼罎豊牋役瓩鯢舛出した斬新な設定、血を噴き上げ肉片を飛び散らせながら倒れていく兵士の姿、銃火器の発射炎や弾倉交換・排莢シーン等を、お得意の爛好蹇璽癲璽轡腑鶚瓩筬爛▲奪廰瓩梁人僂砲茲辰憧儺劼量椶望討付ける手法、余りの残虐描写の連続から当時流行っていたスプラッター映画犹猯遒里呂蕕錣伸瓩望咾辰凸震召気譴伸犧把祗瓩碧題、凝った登場人物設定やそれぞれの軍装、二次戦当時の実物兵器の数々・・・「プライベート・ライアン」を遡る事20年以上も前に、これ程の作品が作られた事に感動と共に驚愕を禁じ得ません。
戦争映画史上最大の謎についてはコチラ

【その男・・・ジェームズ・コバーン】
この『戦争のはらわた』を語る上で忘れる事が出来ないのが、主人公である爛轡絅織ぅ福七柿(Sergeant Steiner)瓩任△觧を否定される方は、まずいないでしょう・・・その強烈な個性溢れる主人公を演じ切ったのが爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚瓩別です。過去何度か爛轡絅織ぅ福七柿皚瓩鬮爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚甍奮(上)に演じる事が出来た俳優がいるか、と言う事を考えた事があります。答えは・・・猗櫚畤多くの戦争映画において、個性豊かなキャラクターを演じた俳優は他に多々おりますが、やはり爛轡絅織ぅ福七柿皚瓩廊爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚瓩任覆韻譴个覆蕕覆・・・と言うのがATFの達した結論でした。
爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚瓩1928年アメリカはネブラスカ州生まれ。大学卒業、2年の兵役後演劇に興味を持ち、オフブロードウェイでの舞台、テレビCMの端役を経て、1959年「ネバダの決闘」で映画デビュー。翌年映画史上に残る名作西部劇「荒野の七人」に出演し、寡黙なナイフ投げの名人爛屮螢奪鉢瓩魃蕕(最後、ナイフを突き立てて死ぬシーンは印象的)以後、数多くの作品に出演。40年近い芸暦の中で、初期〜中期までは190cmの長身と長い手足を駆使した多くのアクション系作品への出演が多かったのですが、後期では演技面も評価され、1998年には「白い刻印」で念願のオスカー像(助演男優賞)を受賞しました。またブルース・リーの弟子で空手の使い手、ヨガや禅、仏教の研究など将に文武両道の俳優でした。映画以外では、日本で1983年からテレビで放映された煙草「LARK」のCMでの「スピーク・ラーク!」の台詞が流行語となった事が記憶に残っています。

【戦場の爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚瓠
「荒野の七人」他爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚瓩僚弍藝酩覆録多くあるのですが犲称戦争映画ファン瓩裡腺圍討六椎阿覆ら「荒野の七人」や「スノー・ドック(遺作?)」を含めた一部作品しか観ていません。それも殆んどが戦争(戦闘)映画!と言う訳で、ここではATFが過去観賞した爛献А璽爛此Ε灰弌璽鶚畚弍蕕痢慇鐐茲里呂蕕錣拭抂奮阿寮鐐(戦闘)映画作品の想い出によって彼を偲ばせていただきます。
【突撃隊1961】
「荒野の七人」で共演した爛好謄ーブ・マックィーン畆膠蕕砲茲襯疋鵝Ε掘璽殴覺篤頂酩福マックィーン演じる人間付き合いは下手だが歴戦の兵士(元下士官だが降等)爛蝓璽広瓩汎韻己隊で、ちょっと気弱で大人しい(眼鏡ッ子・・・爆)が、手先が器用(ジープ改造戦車は傑作)な爛悒鵐轡隋叱狡広瓩鮃ケ蕕靴泙靴拭リースたちが独断で行ったジークフリード線独軍トーチカ夜襲作戦に参加するも、トーチカ前面の地雷原で被爆、背負っていた火炎放射器が誘爆して壮絶な戦死を遂げるシーンは、戦争映画でも有数の悲惨なシーンのひとつです。
【コンバット】
言わずと知れた超人気テレビシリーズの2nd Season(1963年10月〜)に放送された中の一話「第33話/仮面のドイツ兵」にゲスト出演し、米兵に変装しサンダースたちの部隊に潜入する非情なドイツ兵を演じました。賭けポーカーをやる時の「ハッヴァ、ハッヴァ」という口癖の掛け声が印象的・・・最後はサンダースに射殺されるんでしたっけ?(記憶無し・・・失礼)
「コンバット」には他にゲストスターが多く登場していますが、有名な所では「第31話/また、一人減った(リー・マービン)」「第38話/老兵は死なない(エディ・アルバート)」「第43話/落ちた偵察機(ジェームズ・カーン)」「第54話/戦争と植物学(ボー・ブリッジス)」「第92話/爆破命令(チャールズ・ブロンソン)」「第137話/生と死の間(ジェームズ・フランシスカス)」「第141話/助けを呼ぶ声&第152話/さらば戦場(ロバート・デュバル)」「第144話/砦と化した教会で(テリー・サヴァラス)」「第146話/恥知らず(トム・スケリット)」「第148話/戦場のジャズメン(デニス・ホッパー)」等があります・・・。
【大脱走1963】
前回の観戦記でも書きましたが、オーストラリアからの義勇兵・・・セジウィックを飄々と演じています。トンネル用の送風機など、手先の機用さを活かして何でも作る通称狎渋げ悪瓠Cα時に持っていた大きなトランクには爛ンガルーへの土産瓩任い辰僂い世箸戦友に言われていましたが、実際は自転車を盗むのに便利な工具とか入っていました・・・脱走に成功する3名の内の一人・・・最も距離の長いスペインルートを選んだのが狢臉飢鬮・・・。
【ダンディー少佐1964】
『戦争のはらわた』と同じく、ペキンパー監督による南北戦争を舞台にした傑作アクションです。アパッチ族に襲われ誘拐された開拓民の子供を救出する為、北軍兵士と南軍捕虜との混成部隊を率い、執拗に追跡する北軍将校をチャールトン・ヘストンが名演。南軍捕虜のリーダー役のリチャード・ハリスも先日惜しくも世を去りました・・・。本来敵同士である南北両軍兵士を、共通の敵(アパッチ族)に立ち向かわせる設定が秀逸・・・ただ中盤プレッシャーから酒に溺れるダンディー少佐はちょっと・・・。ジェームズ・コバーンが演じたのが、片腕ながら乗馬や短銃身ショットガンを巧みに操り、先住民の内情に詳しいプロのスカウト(斥候)である爛汽潺絅┘襦Ε櫂奪牒・・・どこか後年のシュタイナーに通じる役どころではないか・・・と思うATFなのでした。
【地上最大の脱出作戦1966】
イタリア戦線の町パレルモで、やる気の無い典型的ヤンキー米軍部隊と、町の守備隊である伊軍部隊(同じくやる気が無くサッカー試合の真っ最中)・・・が意気投合し、今さら戦争なんてバカらしいと飲めや歌えのバカ騒ぎに突入・・・味方偵察機を騙す為に戦闘ゴッコを繰広げたり、アホな中隊長をやっつけたり、ドイツ軍の捕虜になって奇想天外な脱出作戦を展開したり、とハチャメチャなストーリーが繰り広げられます。二次戦後、監督のブレイク・エドワーズが息子に「パパは戦争で何してたの・・・What did you do it the war,dadoy?」と聞かれたのが、そのままタイトル(原題)になった傑作風刺戦争コメディ。ジェームズ・コバーンは米軍のクリスチャン少尉を好演。喜劇なんですが妙に考証が凝ってたりします。
【ダーティ・セブン/要塞攻防戦1972】
「ダンディー少佐」と同じく南北戦争を舞台にしたアクション作品。南軍の難航不落の砦を攻撃する北軍爐覆蕕瑳(脱走兵、殺人者、強盗等)部隊瓩里話。ジェームズ・コバーンが演じるのは、この爐覆蕕瑳塢隊瓩鯲┐い襯撻鵐屮襯奪元北軍大佐。実はペンブルックは元砦の守備隊長。南軍のワード少佐(テリー・サヴァラス)の策略によって妻子を人質に取られた為、止むを得ず砦を放棄、その罪により軍籍を剥奪され絞首刑になる寸前という設定(妻子は殺された)。まあ復讐絡みの作戦な訳です。味方の裏切などお定まりの設定ですが、ジェームズ・コバーン演じるペンブルックは、復讐心を内に秘めたプロの軍人って設定でした。テリー・サヴァラス演じる悪役、南軍のワード少佐が意外な程爛悒織讚瓩覆里・・・勘弁な!
【ミッドウェイ1976】
太平洋戦争の帰趨を決した大海戦を描いた超大作。実写シーンや他有名作品の使い回しシーンばかりだとか、実は犹晃螻こだ鎰瓮掘璽鵑あるのだがカットされてるとか、日系人女性と主人公の息子とのラブストーリーは無用とかいろいろ言われていますが・・・とにかくオールスター登場でアメリカ建国200周年を記念して製作された作品です。ジェームズ・コバーンが演じたのはマドックス大佐・・・余りにオールスター総出演の為、ちょっと影が薄いのが難点・・・。
【スカイ・ライダース1976】
ジェームズ・コバーンが、テロリストに誘拐された実業家の妻子(実は別れた妻と子で実業家と再婚していた)を救出する為、ギリシア山中の切り立った断崖絶壁の上に聳える難攻不落のギリシア正教修道院に、ハンググライダースタントマンを雇い急襲するプロフェッショナルを演じた傑作スカイ・アクション。将にジェームズ・コバーンの本領発揮と言える作品で、ハンググライダーによる夜襲シーンは秀逸・・・それ以上に、あんなところに修道院を建てた昔の人は凄い・・・としか言いようがない!
【犠牲-ある兵士の死-1985】
太平洋戦争下のオーストラリアを舞台に、猟奇連続殺人犯の米兵と、彼を精神異常者として弁護する米軍法務士官のお話。ジェームズ・コバーンが演じるのが法務士官ダネンバーグ少佐。オーストラリアの国民感情を危惧した総司令官マッカーサー将軍の判断により、軍法規を無視した死刑判決を覆そうとあらゆる手段に訴えます(大統領に直訴したり・・・)が、結局死刑判決は覆せず処刑が実施されてしまいます。他のジェームズ・コバーン演じる役柄と異なりアクションシーンは無く、一種の法廷サスペンス劇で、法解釈の正義と軍人としての命令の間で苦悩する軍人を好演していました。

その他未見の作品なんですが・・・
【卑怯者の勲章1964】
ジェームズ・ガーナー、ジュリー・アンドリュース主演による戦争ラブコメディ。ひょんな事から英雄になってしまう米海軍将校のお話です。なんと1964年のアカデミー賞で撮影賞と美術監督・装置賞にノミネートされています(白黒だけど・・・)ジェームズ・コバーンが演じるのは主人公の同僚のカミングスという少佐らしいのですが・・・実は今ネット通販で注文中なので、詳細は後日・・・
【ダーティー・ソルジャー/野良犬軍団1981】
未見の為、南米コロンビアで麻薬カルテルの上前を刎ねる連中を描いたアクション映画・・・としか解りません・・・謝

以上、今までにATFが観た(観てないのもあり・・・汗)ジェームズ・コバーン出演の戦争(戦闘)作品について感想(って程じゃないですが・・・)を書いてみました。でもやっぱり『戦争のはらわた』っすねぇ・・・その余りのインパクトの強さに他の作品は霞んでしまいます。物語の終盤、恨み重なるヤツながら、ろくにシュマイザーの弾倉も交換出来ない爐悗辰圓蟾瓩離轡絅肇薀鵐好ー大尉を引き連れ、あの独特な犢眈个き瓩魘舛せながら、PPsh41サブマシンガン爛丱薀薀ぅ瓩魴發膳るラストシーン狹棺住章の獲り方を教えてやるぜ・・・(虚覚え)の台詞が、あたかも狎鐐莟撚茲辰討發里鬚前たちに教えてやるぜッって台詞に聞こえてしまうATFなのでした・・・
Auf Wiedersehen Steiner!・・・【続く】


【File066】祝・製作四○周年記念特別編発売・・・俺♪穴ぁを掘るッ♪わぁき目も振ぅらずに掘るッ♪・・・前編

2002年11月12日(火)

全く以ってさびぃ〜すよ!早いもので、今年も残すところ50日ばかりとなってしまいましたなぁ。ここでひとつ無駄話を・・・先日の事、この秋の新番組である某韓国製TVドラマを観たのですが、あの吹き替えって何か物凄く違和感がありませんか?。同時刻に放送してた○HKの「ホワイトハウス」は全然吹き替えに違和感なかったので、やっぱこの韓国製ドラマに限ったことなんでしょうが、中国語や朝鮮語の日本語吹き替えってこんな風だったろうか?最後まで観なかったので、著名な声優の方が吹き替えていたかどうかは知らないですが、嘗て「○イタニック」のTV放映の時、某若手人気俳優と女優のコンビで吹き替えをやった様に単なる吹き替えが下手なだけなのか、或いは意図的な演出なのか・・・あれほど違和感があると続けて観る気にはなれず、5分も経たずにチャンネルを切り替えてしまいました。
さて吹き替えと言えば・・・ここから本日のお題が始まります・・・なんと狎什遑苅絢年瓩覆鵑世修Δ任・・・よ。戦争映画ファンのみならず映画ファンにも人気の高い名作のひとつ・・・誰もが知ってるあのテーマ曲、子供の頃の年末のテレビ映画劇場の定番作品・・・それでは(開演ブザー)いつものように携帯電話の電源をお切り下さい。

と言う訳で、今回のお題は『大脱走』前編で〜すぅ。【オープニングテーマを聴いてくれ】

【年末の風物詩・・・製作40周年記念特別編DVD発売】
もう40年も経っちゃたんですね・・・『大脱走』が製作されてから!てな訳で、待ってました日本語吹替版(しかも昭和46年のテレビ放映当時の声優陣によるオリジナル吹替音源を使用!・・・ただし短縮版音源らしくフル吹替ではないらしい・・・でも現在発売中の2500円廉価版字幕のみよりはマシか!)を収録した2枚組(本編172分/メイキング・ドキュメンタリー他の特典映像約2時間と100枚以上収録したフォト・ギャラリー収録)DVDが登場です!!やっぱ『大脱走』は吹替だぜ・・・特に英語読解力が限りなく爛璽蹲瓩剖瓩ぃ腺圍討砲箸辰討呂Δ譴靴じ造蠅任后ところでATF的には、戦争映画を映画館で観る場合、画面に映る字幕を読んでいる間に、画面上の狷佑湛み畚蠅魎册┐掘後日ビデオやDVDで観直して初めてソレに気付く、と言う経験を結構している為、映画は画面に集中できる吹替版が好きです。
ところで戦争映画ファンなどと自称していますが、誠に恥ずかしい事に私ATFは『大脱走』を映画館のスクリーンで観た事はありません。40年前の1963年の初公開時は未だ生まれてなかったので仕方無いのですが、その後のリバイバル上映でも一度も観た事がありません。大方の方々と同じように、ATFが始めて『大脱走』を観たのは、物心が尽いた小学生の頃。年末のテレビ映画劇場特番で前・後編2週に渡って放送されたものを、殆んど年末の風物詩のような感覚で、自宅の居間の炬燵に潜り込んでワクワクしながら観ていた記憶があります。長閑なドイツの田園地帯を進む捕虜護送部隊の映像をバックに流れる爛┘襯沺次Ε弌璽鵐好織ぅ鶚瓩砲茲覬撚荵望紊傍韻「大脱走マーチ」とともに始まるオープニングに続き、登場人物の役割やエピソードが語られ、脱走計画が着々と進められていく前編・・・後編を待ち遠しく思いながら過ごす一週間・・・そして狒以圓里△蕕垢賢瓩閥Δ忙呂泙蝓脱走計画もクライマックスに達し、いよいよ大脱走開始・・・その後の物語が綴られていく後編!エンドロールと共に映る登場の人物紹介。そして観終わった後のなんとも清々しい爽快観。爐發今年も終わり・・・待ち遠しい冬休み甬憶の中にしっかり刻み込まれた想い出です。同様に「トラ!トラ!トラ!」や「バルジ大作戦」も観た記憶があります。しかし両作品とも『大脱走』と並ぶ戦争映画の大作&名作戦争映画ではありますが『大脱走』の方が記憶の中で上位にあるのは、何故なんでしょう・・・かね?

【猯瑳瓩涼僂しめを狠α瓩農磴・・・】
狎犬て虜囚の恥かしめを受けず瓩紡緝修気譴覘狎鐃愀鵜瓩砲茲辰騰猜疥困砲覆覘瓩箸い行為を精神的に否定された日本兵と異なり、欧米諸国家においては爛献絅諭璽崗鯡(日本は捕虜の待遇に関する条項だけ批准してなかった)瓩紡緝修気譴襪茲Δ豊猜疥困砲覆覘甅猜疥困鰺ザする瓩箸い行為に対しては比較的寛容でした。古来より戦時捕虜に対しては_鯤身代金の獲得奴隷労働力の獲得という二次目的の考え方があった事が大きく影響していると思われます。しかし19世紀以降、大規模な総力戦が繰り返されるようになると、戦時捕虜の数も増大し、捕虜を捕らえた側にとっても、その扱いは重大な問題となります《・・・で、都度ジュネーブ条約は改定され続けます・・・締結1864(10条項)→改定1899(海戦14条項)→1906(陸戦33条項)→1907(海戦28条項)→1929(陸戦39条項)→1949(4条約成立)→1977(2議定書追加・・・日本は批准せず)》
\鏤捕虜への衣食住物資の供給負担
∪鏤捕虜の逃亡行為(脱走)を抑止する為の警備戦力負担
戦時捕虜の逃亡行為(脱走)が発生した場合の捜索戦力の負担
だ鏤捕虜の逃亡行為(脱走)が引き起こしす自軍及び民間の混乱

従がって欧米諸国においては、捕虜になった自軍の兵士も、戦略上では敵に対する重要な戦力と考えられていた為、自軍の兵士に対して奮戦空しく捕虜になった場合の対応について
/厂笋砲論名・階級・認識番号(生年月日)のみを応え、利敵情報は伝えない
∧疥瑳容所において敵警備戦力の注意を退き付け、物資を大いに消費する
Cα計画立案及び実行によって敵戦力・民間の後方を混乱させる

と指導していました。(まあ捕虜を管理する側も〆把禪造癖資支給二線級部隊による収容所警備E╂衫涼楼茲ら遠距離に捕虜収容所を設置などで対抗した訳ですが・・・。)捕虜を否定し爐發景疥困砲覆譴于搬欧砲箸辰討眞儉瓩閥気┨み、多くの兵士が自ら命を断ったり、特攻、玉砕、斬り込みなど自滅戦法を取らざるをえなかった日本軍とは大きく考え方が異なります。反面、日本兵は一端捕虜になると、一部は自決行為に走った者もいましたが、多くは無気力となり、また連合軍情報部によって氏名を日本に知らせると脅されると自分の知っている情報を簡単に喋った者も多かったそうです。この為多くの日本兵捕虜は偽名を名乗っていました。大陸方面を除き、南方、ハワイ、米本土、豪州など各地に収容された日本兵は|αしても周辺住民に紛れ込めない▲譽献好織鵐硬地下組織の支援を仰げないF本勢力地域までの距離が長すぎる・・・。などの理由から、大規模な脱走計画は無かったようです。(日本本土などに収容された連合軍捕虜にも同じ事が言えますが・・・)豪州シドニーから西方約200kmにあった爛ウラ日本兵捕虜収容所瓩砲いて1944年夏に集団脱走事件(トンネル掘ったりなどという極秘なものではなく、鉄条網を突破する強行脱出)が発生しましたが、この事件は事前に綿密な計画が立てられたというようなものではなく、捕虜間に生じた集団ヒステリーが引き起こした突発事故のように考えられています。
この様に多くの場合、連合国捕虜収容所では捕虜生活を運営する自治委員会と共に狠α委員会瓩作られ、実行の如何に関わらず多くの脱走計画が立案されていました。自由を制限された捕虜生活の中で狠αして自由になるという希望瓩鮖たせ猖萋を無気力に過ごすのではなく疚槁犬鮖たせ日々を過ごさせ訳です。困難な状況下にあって、計画が立案・実行される・・・まさに現代企業におけるプロジェクトにも通じるものがあります。そして、これらの事実を基にして戦争映画のジャンルにおける数々の狠αもの甅犲容所もの瓩量昇遒数多く製作されている訳ですが、その最高峰がこの『大脱走』と言えるのではないでしょうか・・・。

【狢臙α瓠畉瑤涼罎猟┐蠅覆ぬ漫溝臀弦・・・】
さて『大脱走』です。ナチス・ドイツは日本と違ってジュネーブ条約捕虜待遇条項を批准していました。ドイツ軍の連合軍捕虜収容所は、陸軍管理下の将校専用収容所(Oflagen)と下士官兵専用収容所(Stalagen)空軍管理下の航空兵専用収容所(Stalag Luft)があったようです。特に空軍管理下の捕虜収容所はドイツ本土空襲が激化する事によって増大。この『大脱走』の舞台となる空軍第3捕虜収容所もそんな収容所のひとつですが、他と大きく異なるのは、他の収容所で持て余した問題児や脱走常習者の専門収容所である事・・・腐った卵は一ヶ所に集めるに限る・・・逆に言えば脱走のプロ中のプロが集められた事になります。しかしドイツ軍側も通常はニ線級部隊が当てられる警備部隊に優秀な空軍兵士が配置され、脱走不可能な収容所と豪語しています(しかし結構脱走不可能などと自称してる収容所は映画の中にはいっぱいあるぞ・・・)プロとプロ、互いの知力と能力の限りを尽して戦う男のドラマ・・・自由を求めて日夜戦う有刺鉄線の中の懲りない面々(脱走常習捕虜)プロジェクトX・・・狢臙α風の中の昴ぅ〜ッ♪星の中の銀河ぁ〜ッ♪
演じるは名作戦争映画の常連たち!
代表取締役社長
バートレット(RICHARD ATTENBOROUGH)《通称》ビッグ・エックス
→Squadron Leader Roger BartlettBig X
脱走計画の総責任者。今や映画監督としての方が有名なアッテンボロー、ちょっとボケ〜ッとしています(やっぱ対ゲシュタポの演技でしょう!)が、不屈の闘志を持ったBigX瓩魃蕕犬討い泙后
《他の戦争映画出演(監督)作品》天国への階段1946.暁の出航1949.封鎖作戦1952.熱砂の海1958.激戦ダンケルク1958.ハダシの鬼軍曹1964.キングラット1965.砲艦サンパブロ1966.素晴らしき戦争1969.最後の手榴弾1969.戦争と冒険1972.軍旗の陰影1975.遠すぎた橋1977.ラブアンドウォー1996
渉外担当・名誉会長
ラムゼイ(JAMES DONALD)《通称》大佐(捕虜先任士官)
→Group Captain Rupert RamseyThe SBO
収容所の捕虜の責任者。准将一歩手前で昇進を焦って出撃搭乗したら撃墜され足を負傷したらしい。ジョンブル魂溢れる英国軍人です。
《他の戦争映画出演作品》船団最後の日1944.最後の突撃1944.封鎖作戦1952.ジェット機M7号1953.戦場にかける橋1957.キングラット1965.巨大なる戦場1965.脱走山脈1968.空軍大戦略1969
外部嘱託顧問
ヒルツ(STEVE McQUEEN)《通称》独房王
→Captain Virgil HiltsThe Cooler King
ご存知マックィーンの当たり役。一匹狼的アウトローですが、どこか飄々とした性格です。伝説とも言えるバイクによるスイス国境の柵越えは、撮影最終段階で保険会社の許可が下りず、マックィーンの親友が吹替スタントを行い撮影されました。設定ではヒルツは従軍前大学生で化学を専攻していたとか・・・あの蒸留酒の製法はやはり、ヒルツの発案か・・・
《他の戦争映画出演作品》戦雲1959.突撃隊1961.戦う翼1962.雨の中の兵隊1963.砲艦サンパブロ1966
企画分析担当常務取締役
マクドナルド(GORDON JACKSON)《通称》情報屋
→Flight Lieutenant Andy MacDonaldIntelligence
企画立案の影の立役者・・・必要な情報は何でもござれ!個人的には狷蛋榿稗達鼻檻記瓩好きでした・・・関係ないかッ
《他の戦争映画出演作品》船団最後の日1944.捕われた心1946.クロスボー作戦1965.巨大なる戦場1965.トリプルクロス1966.将軍たちの夜1966.スコットランドは死なず/戦場をかけぬけた男たち1971.影の軍隊1986
資材部長
ヘンドリー(JAMES GARNER)《通称》調達屋(かっぱらい)
→Flight Lieutenant Bob Anthony HendleyThe Scrounger
閉鎖された収容所の中で、ミルクからカメラまで何でも調達してくる狷罩瓩離▲瓮螢人。ちょっと惚けた役をジェームズ・ガーナーが見事に演じていました。
《他の戦争映画出演作品》特攻決死隊1958.潜望鏡を上げろ1959.卑怯者の勲章1964.36時間1964.ミスタータンク1984.
総務部長
ブライス(DONALD PLEASENCE)《通称》偽造屋
→Flight Lieutenant Colin BlytheThe Forger
趣味の野鳥観察が高じて(本業の偵察写真判別も・・・)身分証明書から切符まで何でも偽造してみせるぜ・・・。演じるプレザンスはちょっと歳取り過ぎか・・・と思ったら、彼は戦時中実際に捕虜としてドイツの収容所にいたそうです。でも脱走計画には参加していません。
《他の戦争映画出演作品》将軍たちの夜1966.ソルジャー・ブルー1970.スコットランドは死なず1971.鷲は舞いおりた1976.パワープレイ1978.西部戦線異状なしTV版1979.ハンナ・セネシュ1988.グランドゼロ1988.ラストプラトーン1988.大脱走2/脱出編・復讐編1989.カサブランカエクスプレス1989.愛と戦火の大地1992
取締役営業第一部長
ダニー(CHARLES BRONSON)《通称》トンネル王
→Flight Lieutenant Danny WillinskiThe Tunnel King
ポーランド義勇パイロットでトンネル掘りの名人・・・実は閉所暗所恐怖症牋鼎い茵繕垢い茵蘇櫃い・・・疔刹弔箸靴真擁舛鬟屮蹈鵐愁鵑巧みに演じていました。ブロンソンは戦時中B29に搭乗し機銃手をしていた・・・との事。
《他の戦争映画出演作品》攻撃目標零(ゼロ)1954.戦雲1959.バルジ大作戦1965.特攻大作戦1967.戦うパンチョ・ビラ1968.サン・セバスチャンの攻防1968.特攻サンダーボルト作戦1976
営業第一部長補佐
ウィリー(JHON LEYTON)《通称》トンネル屋
→Flight Lieutenant William DickesThe Tunneller
実はこの爛Εリー疚鬚爛献腑鵝Ε譽ぅ肇鶚なる人物は「霧の中のジョニー」などのヒット曲で知られる歌手だそうです。なんでも狢臙α瓩離董璽渕臑蟆里魏里辰討い襪箸いΡ修・・・
《他の戦争映画出演作品》脱走特急1965
設備維持開発課長
セジウィック(JAMES COBURN)《通称》製造屋(Manufacturer)
→Flying Officer Louis SedgwickThe Manufacturer
オーストラリアからの義勇兵・・・指先の機用さを活かして何でも作って見せます。あのでっかいトランクは爛ンガルーへの土産瓩任い辰僂い世箸・・・。
《他の戦争映画出演作品》突撃隊1961.卑怯者の勲章1964.ダンディー少佐1964.地上最大の脱出作戦1966.ダーティーセブン1972.戦争のはらわた1975.ミッドウェイ1976.犠牲-ある兵士の死1985
産業廃棄物処理担当課長
アシュレイ-ピット(DAVID McCALLUM)《通称》始末屋
→Lieutenant commander Eric Ashley-PittDispersal
最近まで爛▲轡絅譽き瓩名前で爛團奪鉢瓩姓だと思ってましたが爛▲轡絅譽-ピット瓩箸い姓だったのですね。たぶん爛▲轡絅譽げ鉢瓩鉢爛團奪伐鉢瓩一緒になったものかと・・・北海で捕虜になった海軍航空隊所属・・・バートレットたちを助ける為に自らを犠牲に・・・オヨヨ
《他の戦争映画出演作品》戦場の七人1960.奴隷戦艦1962.モスキート爆撃隊1968.コルディッツ大脱走(TV)1972〜74.OSSダブル特攻指令1985.ホテルリッツ/戦争と愛(前後編)1988
営業第一部第ニ課長
カベンディシュ(俳優NIGEL STOCK)《通称》測量屋・合唱担当
→Flight Lieutenant Denys CavendishThe Surveyor
測量担当・・・6m短かったけど・・・って言うよりは合唱隊のリーダーの方が目立っていたような気がしますが・・・ベットに飛び乗ったのは良かったが・・・「おら知らね!」マックィーン(談)
《他の戦争映画出演作品》マルタ島攻防戦1953.暁の出撃1954.戦艦デファイアント号の叛乱1962.将軍たちの夜1966.合言葉は勇気1962.冬のライオン1968.暁の七人1976
その他
アイブス(俳優ANGUS LENNIE)《通称》もぐら
→Flying Officer Archibald IvesThe Mole
身長160cmと短躯ながら並み居る長身の欧米俳優たちにも負けないくらいの存在感がありました。ヒルツとともに狷繁次瓮ーラー瓩両鈩◆D垢な疥裟験茲農鎖静に参っており爛肇爿瓩発見されたショックで錯乱し・・・合掌。この方「633爆撃隊」で隊長(クリフ・ロバートソン)機の航法士やってましたねぇ・・・そこで捕虜になったのか?
グリフィス(俳優Robert Desmond)《通称》仕立屋
→GriffithTailor
軍服や毛布から、スーツや作業服を仕立ててしまうプロ・・・ちょっと気が弱そうですが、腕は一流です。
ヘインズ(俳優Lawrence Montaigne)《通称》牽制屋
→HaynesDiversions
ニモ(俳優Tom Adams)《通称》牽制屋
→Dai NimmoDiversions
唯一ドイツ空軍兵士に変装して脱走する方でしたっけ・・・
《他の戦争映画出演作品》レッド・バロン1971
ゴフ(俳優Jud Taylor)Goff《通称》ヒルツの相棒の米国人爐Δ遒ッ
ヒルツ、ヘンドリーとともに第3捕虜収容所の中で3人しかいないアメリカ人。それなりの脱走常習者なのでしょうが、ヒルツのグラブとボールの保管担当者と猝造芋焼酎ムーンシャイン瓩飽てたイメージしかないんですが・・・
ソレン(俳優William Russell)Sorren《通称》警戒屋
いつもドアの孔から除いている人・・・それともパイプ咥えていた人、どっち?

因みにドイツ軍側の収容所警備陣は・・・
フォン・ルーガー(Hannes Messemer)収容所長
→Colonel Von LugerThe Kommandant
胸元の爛屮襦璽泪奪ス(プール・ル・メリット勲章)瓩お洒落な貴族出身の空軍大佐。やや高圧的な面もあるが、連合軍捕虜たちには至って好意的。
《他の戦争映画出演作品》鉄条網1958.ロベレ将軍1959.バベット戦争へ行く1959.野獣兵団1963
ウェルナー(Robert Graf)《通称》白いたち
→Sergeant WernerThe Ferret
ヘンドリーに爛モ瓩砲気譴覯聴チ曚平佑世爛肇爿疊見の功労者(火傷の功名だけど)
クーン(Hans Reiser)バートレットを連行して来たゲシュタポ
→Herr Kuhn
シュトラハビッツ(Harry Reibauer)准尉
→Sergeant-Hauptmann Strachwitz
軍服の胸に挟んだ爛轡好謄犲蠶↓瓩目印・・・歴戦の捕虜たちも一目を置く叩き上げ古参准士官。
ポーセン(Robert Freitag)フォン・ルーガー所長の副官の大尉
→Captain Posen
ディートリッヒ(George Mikell)中尉?
→Lieutenant Dietrich
スタイネック(Karl-Otto Alberty)更迭されたフォン・ルーガー所長を連行する親衛隊将校。こんなとこにも出演してたのですね、フォン・ディーベルSS少佐殿
→Steinach, German SS Officer

狠α瓠甅爛廛蹈献ДトX甍鼎成りがちな感動の実録ストーリーを、爽やかに、かつ所々に笑いを交えて描き、これだけの蒼々たるオールスター・キャストを狢茖格疥瑳容所瓩箸いι饌罎両紊如△劼箸蠅劼箸蠅僕召校無くスポットを当て、生き生きと描き出した監督ジョン・スタージェスによる最高傑作エンタテインメント!「バルジ大作戦」や「トラ!トラ!トラ!」もオールスター・キャストですが、それぞれのスターが全員ひとつの舞台上には居ず、それぞれの幕ごとで演じているんですよね・・・そこが狢臙α瓩箸楼磴Ε肇海任垢・・・。でも爛廛蹈献ДトX瓩覆鵑同討盞舛發覆ったあの頃。これ程までにATFたちをテレビの前に釘付けにした理由は、一体何だったんでしょうか・・・謎を残し後編に・・・【続く】


【File065】これを観て何を想う・・・何だコ〜リャ 愛のタリホー【ネタバレ警報】

2002年11月03日(日)

めっきり寒くなりまして(懐も寒いですが・・・いつもネ!泣)北○鮮との国交回復交渉・・・もの別れですか。でも拉致被害者の皆さん、本当に北○鮮に帰国するんですかね・・・家族の皆さんは帰したくないでしょうが・・・その内、北○鮮に残された子供たちが狷本人が親を《拉致》している瓩辰童世そ个気覆いが心配です。そんな訳で相変らず慌しい一週間でしたが、先週あの宮崎○先生も大絶賛の『ダーク・ブルー』を堂々初日に観て来ました。私ATFは、いつも場末の鄙びた(入りの悪い)映画館で観戦しているのですが、今回は都内単館上映(関東では神奈川のもう一館のみ・・・配給があのアル○トロスなので「ア○リ」効果を狙ってるのか(しかもジ○リ後援だし!)銀座4丁目にある爛洒落瓩扮撚茣・・・観に行く前から、なんだか猝な予感がしていたのです・・・予感は的中・・・実は観戦中に、非常に不愉快な想いをする派目になりました・・・が字数の関係でココでは省略させていただきます。まあ一週間も経ってるので狹椶雖瓩眷らいでしまいました・・・それでは本題に入りましょう【開演ブザー】いつものように携帯電話の電源はお切り下さい。

【その壱:またしても・・・出て来いや猖題疚震召靴織筌・・・怒の事】
どうしてこうも国内公開時の爛織ぅ肇覘瓩鯤僂┐燭るかな〜ッ。原題「Dark Blue World」でしょー。劇中登場人物たちがピアノ弾き語りで歌う歌詞中の一節なんですが・・・「ダーク・ブルー」と「Dark Blue World」じゃ全然イメージ違ってくるんです・・・他に観戦された方々は如何なもんでしょうか?ATF的には、やっぱ「Dark Blue World」の方が、祖国を追われ遠い異国で戦う主人公たちの心情を表していると思うんですよ。それに戦中(ナチ併合)戦後(共産化)の時代も・・・。それが「ダーク・ブルー」だけだと、一体何を言いたい作品なのか解らない・・・(なんか牾い棒る映画みたい・・・だ)「Cross of Iron」を「戦争のはらわた」と名付けた時のような事情(当時犹猯遒里呂蕕錣伸瓩辰同撚茲ヒットしてた・・・)「Saving Private Ryan」を「プライベート・ライアン」って言い切った効果(ライアン兵卒を救え・・・じゃ何か安ッぽ過ぎるんじゃないか・・・「プライベート・ベンジャミン」って前例もあるしーッ)は解る・・・とにかく「ダーク・ブルー」って邦題は納得できません・・・(怒)まだ邦題初期案の「この空に君を想う」だったらよかったのに・・・これは宮○駿先生が気に喰わなかったそうで・・・ボツったそうですが。でもアル○トロスの担当者の方、どうしてまたこんな邦題になったのか・・・じっくり説明して貰いたいですな!

【その弐:牘儿颪寮錣き瓩罰姐饋裕鼠θ行隊・・・の事】
「Battle of Britain:=英国の戦い」まあ今さら説明の必要もないでしょう。フランス降伏(1940)により英国は孤立、苦しい戦いを続ける事になります。ヒトラーはソ連と事を構える(1941)前に、後背の憂いを絶つ為の英国侵攻(あしか作戦)を計画。その前哨戦として制空権確保を狙った英国本土上空での一大航空戦が開始されます。これが「Battle of Britain=英国の戦い」(以下略BOBBand of Brothers瓩任鰐気)と呼ばれる戦いです。主な戦闘は1940年7月初旬から10月末まで行われますが、その前後でも幾つかの空戦が行われているので「英国上空での戦闘」は大体半年ほど続いた事になります。戦闘は英空軍戦力の壊滅を狙った独爆撃機隊(ハインケルHe111・ドルニエDo17・スツーカJu87)と護衛戦闘機隊(メッサーシュミットBf109・Bf110)の攻撃を英戦闘機隊(スピットファイヤMk・ホーカーハリケーンMk機砲迎撃すると言う形で繰り返されました。初期には2倍近くの航空戦力を有する独空軍の奇襲作戦と英空軍の戦闘機戦力の不足、迎撃態勢不備などにより、独軍側が大きな戦果を上げました。しかし戦闘が経過するにつれレーダー網を主とした、英軍の早期警戒システムの整備や迎撃戦闘機の増産、英連邦各国や米義勇兵、ポーランドやチェコ、フランスからの亡命兵士によるパイロットの増強で防空体制が強化され、独空軍の損害が急増、当初は世論を気にしたヒトラーが躊躇していたロンドン空襲も実施されますが、独空軍への戦力補充が続かず制空権の確保に失敗、遂に英本土攻撃は無期延期となり、戦局は独ソ開戦へと転換されます。BOBは英首相チャーチルをして「有史以来・・・これほど多くの人間が、これほど少ない人間に、これほど多くの恩を被ったことはない」と言わしめた、将に戦史に残る戦闘だったのです。
「ダーク・ブルー」(以下略DBW)に登場するチェコ義勇パイロットたちは、ドイツによるチェコ併合(1939)後、独軍への帰順を拒み国外に亡命した人たちですが、その後亡命先のポーランドやフランスも独軍に屈した為、英国へと再亡命して来た訳です。しかし会話の問題や誘導管制方式による迎撃戦や戦闘機に慣れる為、当初は戦闘に参加できませんでした。合計86名のチェコ人パイロットがBOBの戦闘に参加、幾つかの飛行中隊(英空軍飛行中隊:初期は12機編成→後半16〜24機編成)が編成され、また幾人かは英国人中隊に配属され戦いました。チェコ人義勇飛行中隊で最も活躍したのが、リー・マロリー空軍少将指揮下第12戦闘機集団(英国中部守備)所属の第310飛行中隊(ハリケーン装備)で、ロンドンに近いダックスフォード基地より連日迎撃に出撃していました。軍用機マニアの間では、その無骨なスタイルからスピットに較べ人気が低いハリケーンですが、装備機数はスピットよりも多く、実際熟練パイロットであればメッサーとも互角の戦闘が出来たようです。このDBWの主人公フランタ中尉以下のチェコ人義勇パイロットたちは、英国人との混成中隊に配属されており、ハリケーンでなくスピット装備という設定です。
なおBOBに参加した各国パイロットの内訳は(「空軍大戦略」エンドロールより)
英国空軍及び英連邦各国空軍 1822名(内戦死339名)
英国海軍 56名(内戦死9名)
オーストラリア 21名(内戦死14名)
ニュージーランド 73名(内戦死11名)
カナダ 88名(内戦死20名)
南アフリカ 21名(内戦死9名)
南ローデシア 2名(戦死無し)
アイルランド 8名(戦死無し)
アメリカ合衆国 7名(内戦死1名)
ポーランド 141名(内戦死29名)
チェコ 86名(内戦死8名)
ベルギー 26名(内戦死6名)
自由フランス 13名(戦死無し)
イスラエル 1名(戦死無し)・・・でした。

【その参:BOBを扱った映画と外国人義勇パイロットが登場する作品の事】
『空軍大戦略1969』 
BOBを題材とした第一級の戦争映画大作。多少の創作や脚色、誇張はありますが、ほぼ忠実に戦闘の経過を描いており、何と言っても飛行可能なスピットやハリケーン、さらにはスペイン空軍で二次戦後もライセンス生産されていたイスパノ・メッサーやカサ・ハインケルが登場・・・実機の雰囲気満点!CGなど無い時代、実写と合成のみによる空戦シーンが満喫できる作品です。外国人義勇パイロットとしては、訓練中に空戦に巻き込まれるポーランド人パイロット部隊が登場。英国人指揮官の英語の命令を無視して独爆撃機を見事撃墜、司令官から実戦部隊と認められます。また空戦で撃墜され降下脱出したポーランド人パイロットが、英語下手な為、英農民に独パイロットと勘違いされ連行されてしまうシーンがありました。
『フライト・ジャケット1988』
BBCが制作、英米加で全6話のテレビドラマとして放映された作品。原作(原題)は「PIECE OF CAKE」・・・英国人パイロットが使ったスラングで狡飯前瓩箸牾攵´瓩辰動嫐。英空軍ホーネット飛行中隊の隊員たちを主人公に、前4話は開戦前からフランス戦まで、後2話がドーバー海峡に面した前線基地での迎撃戦を描いています。空戦シーンなど「空軍大戦略」の使い回しも多いですが、飛行シーンでの実機のスピットを使用したオリジナルシーンも豊富。地上滑走のみ可能(飛行不可)のレプリカ機も登場・・・このレプリカを制作した会社がDBWの撮影も協力していたそうです(一般にも販売しているそうです・・・欲シィ〜!)そうそう外国人義勇パイロットは、隊員の一人として米国人中尉が登場してます。
『パール・ハーバー2001』
言わずと知れた大ブーイング映画・・・詳しく述べる必要はないでしょう・・・甚だ軍オタや戦争映画ファンには不評の極みでしたが、まあ一般大衆にはそこそこ受けたようで、興行的には成功?・・・ディズ○ー恐るべし!前半部分でベン・アフレック演じる主人公の米空軍パイロットが、空戦技術の腕を磨く為に遥々派遣されるのがBOB真っ最中の英空軍イーグル飛行中隊。米国人義勇パイロットとして参戦しスピットを操り、メッサー(両方ともCG)と大空戦を繰広げます。このドーバー空戦シーンは、後半の真珠湾シーンや東京空襲シーンと比較すると、並み居る戦争映画ファンや軍オタ諸氏の評価も良いようで、私ATFの目にもCGはそれほど異様には見えませんでした。
『荒鷲戦隊(Eagle Squadron)1942』
前述の「パール・ハーバー」でベン・アフレック演じる主人公が義勇パイロットとして入隊するのが英空軍イーグル飛行中隊なのですが、この作品はそのイーグル飛行中隊に入隊した3人の米国人パイロットを描いた作品。主演はロバート・スタック。原作は海洋冒険小説の巨匠C・S・フォレスター。未見の為、詳細については不明。BOBを舞台にしていると思われますが、実際にスピットやハリケーンが登場しているかは解りません。
『A YANK IN THE R.A.F.(英国空軍のヤンキー)1941』
前述の「荒鷲戦隊」の前年に制作されたハリウッド映画。主演はタイロン・パワー。共演はベティ・グレーブル。正確に言うとBOBを舞台にした作品ではなく、ダンケルク撤退までが舞台です。どう見てもお調子者の米国人主人公が英国空軍に志願、最初は爆撃機に搭乗しフランス戦線に出撃・・・その後はスピットに乗り換え、ダンケルク撤退の上空掩護に出撃します。登場する航空機はAT6テキサン、ハドソン哨戒爆撃機、そしてスピットの実機。特にスピットの機銃弾装填シーンがアップで映っていて興味深いです。空中戦シーンは模型を使った特撮や合成・・・特にダンケルク上空のスツーカ&メッサーとの大空戦シーンは、もう空いっぱいに赤トンボが乱舞しているような大混戦・・・空中衝突しないのか不思議なくらいです。輸入版で観た為、語学力の無いATFには詳細は解りませんが・・・どうやら英国人の飛行隊長を絡めた男女の三角関係話みたいです。
『ザ・パイロット1994』
まだ今ほど売れてない頃のラッセル・クロウ主演作品。二次戦下のカナダにある英連邦飛行訓練基地を舞台に、オーストラリアからやって来た志願兵の主人公が一人前の爆撃機パイロットに成長するまでを描いています。これも正確にはBOBとは関係無し。ただ物語中では、地元の女性(夫が出征中)と不倫関係になるストーリーが主軸のひとつ。複葉の練習機やロッキード・ハドソンっぽい爆撃練習機が登場。お察しの通り戦闘シーンはありません。練習中に墜落した教官を炎に包まれた機体から助け出す事が出来ない為、小銃で安楽死させるシーンが印象的。
『壮絶303戦闘機隊1960』
原題は「HISTORIA JEDEGO MYSLIWCA」第二次大戦開戦直後、英国に亡命したポーランド人で編成された自由ポーランド第303飛行中隊の戦いを描いた作品です。ポーランドで製作された為、なんとソ連の代表的戦闘機爛筌灰屮譽妝截瓧襦檻浩鐺機瓩スピットファイア役で登場しているそうですが・・・まあこの戦闘機自体珍しいので価値はあるのでしょうか・・・未見の為、詳細不明。

【その四:これを観て何を想う・・・の事】
このDBWの主な物語構成は、下記の3つのストーリーと言えます。それでは、それぞれについて言いたい放題書いてみましょう・・・。

。贈錬損の英国空軍におけるチェコ人義勇パイロットの戦い 
これについては及第点!宮崎○先生を始め、多くの批評家、軍事・模型関連HP、映画鑑賞・批評HPを観ても、飛行シーンや空戦シーンについて貶してる批評は殆んど見られません。そして殆んどの場合、比較の対象が「パール・ハーバー」なんですよ・・・大爆。って言う事は、もし「パール・ハーバー」が公開されていなければこれほど賞賛されなかったって事?いやいやそんな事はないでしょう。以前にも書きましたが、戦後60年近く経った今日、飛行可能な二次戦機を使って映画を撮影する事自体が非常な困難に成りつつあります。そんな状況下で、ハリウッドの様に豊富な資金を持っていないチェコの制作会社が、劇中に実機(後期生産タイプだけど)を登場させたって事自体が素晴らしいのです・・・。戦闘シーンでは多少のCGや「空軍大戦略」「フライト・ジャケット」の使い回し的部分はありましたが、そんな事は些細な事で、例えば航空映画史上最も美しい離陸シーンと言われる「キャッチ22」でのB25の編隊離陸シーンの様に、これらの実機がただ離陸するだけのシーンや飛行しているシーンだけでも、充分評価できるのと同じ事だと思います。迎撃の為に緊急発進したり、独軍用列車を攻撃し撃墜された戦友を救うため、畑に着陸、狭いコクピットに二人乗りして森の木スレスレで離陸したり(「空軍大戦略」の最初にも二人乗りシーンあったなぁ)・・・CGや現用ジェット機では到底味わえない爛廛蹈撻蕕空気を掻き回す感触瓩伝わってくるような観じ・・・「パール・ハーバー」や「スターリ・・・」「コレリ大尉・・・」では、やっぱ味わえませんな・・・。このDBWでは、それが堪能できるのです。因みに実機飛行には「太陽の帝国」「メンフィス・ベル」「エア・アメリカ」等の制作に参加した「THE OLD FLYING MACHINE COMPANY」(代表:元英国空軍曲技チーム「レッドアローズ」のリーダーだったレイ・ハンナ氏)が協力しています。

⊆膺邑と戦友と英国人女性との三角関係の恋愛ストーリー
映画も商売ですから制作コストを回収するのが前提。戦争映画という枠に捕われていては、女性観客の動員が見込めません・・・。戦争映画のパターンのひとつ、ひたすら戦闘の経過を時系列式に描くだけなら、余程の話題性が必要です。近年この傾向を全面にして男女の色恋模様を排した作品は「プライベート・ライアン」や「ブラックホーク・ダウン」ですか・・・。それに準ずる作品としては「ワンス・アンド・フォーエヴァー」と「ウインド・トーカーズ」・・・ですかね。これら共通の特徴としては、戦闘場面を極度に強調している事・・・観客が目を離せない程、ド派手な戦闘シーンの連続で一般観客を圧倒し、銃火器・兵器を描き込んでマニア受けを狙った作品。ただ大道具や小道具、特殊撮影に経費負担がかかる為、大資本が後ろ盾にないと制作が難しい。ハリウッド資本と違い、資金が潤沢でない制作会社によって戦争モノの映画が製作される場合、どうしても男女の色恋シーンをシナリオに組み込まざる得なくなる訳です・・・「パール・ハーバー」はハリウッド映画でありながら爛蒜票蠅弊鐺シーン瓩鉢狠暴の三角関係瓩鯑麕榁譴箸靴討い泙靴・・・やはり制作が燹ィズニー瓩世らでしょうか・・・。このDBWでも主人公とその戦友と英国人女性(ヒロイン:夫が従軍中行方不明)との三角関係が描かれています。いや主人公にはチェコに残してきた許婚がいるので、間接的には四角関係か・・・。発端は撃墜され脱出した戦友(まだ幼さの残る少年パイロット・・・ヌード写真を猯人瓩箸靴涜膸に持っている。そう言えば「塹壕-トレンチ」でもヌード写真のエピソードがあったなぁ)とヒロインの一夜の過ち?だったのに、何時の間にか主人公がその間に・・・って言うかヒロインが主人公に一目惚れして話がややこしくなります。結局は主人公とヒロインの関係が戦友にバレ、二人の友情は破局・・・この辺りの描かれ方はラブ・ストーリー的にはそれ程でもないのでしょうが、戦争映画的には戦友の友情がかくも脆いものかと、ちょっとガッカリな演出でした。最後は二人の友情は修復されるようですが、それもはっきりしないまま。戦友は、被弾しドーバー海峡に脱出降下した主人公を助ける為、操縦席の中で救助ゴムボートを膨らませてしまい、操縦不能になって墜落・・・呆気ない死。その後の物語の悲惨さ・・・行方不明だった夫が生還し、ヒロインとの関係は破局・・・戦後祖国に戻った主人公を待っていたものは・・・観てて想像つきましたが、消息不明の主人公を見限り、実直な男と結婚し子供を産んだ許婚・・・。この手の悲恋モノを観慣れていない戦争映画ファンとしては、居たたまれないくらい悲惨なストーリーですわ・・・。そう言えば、前述の「ザ・パイロット」も主人公と既婚女性との不倫が破局するストーリーだなぁ〜。基地から女性の家まで忍んで行くシーンなんかソックリです!

戦後の共産化したチェコにおける元義勇パイロットたちの強制収容の悲劇
観終わってから、観戦中の不愉快な思いの為に怒り心頭で映画館を出た時、まず最初に思ったのは、観客に主人公が強制収容(これすら刑務所と思っていたかもしれない)されていた理由が理解できたか、という事でした。まあパンフ読めば解るんですが、多くの方々は映画観る前に予備知識なんて仕入れていかないでしょ・・・。ネタバレの批評は読まないですよね。そんな訳で共産政権下で、主人公たちが思想的に問題ありとして強制収容された事をどれほど理解できていたか・・・特にATFの隣や斜め後ろでヘラヘラ笑い&爆笑していた兄ちゃん&姉ちゃんには絶対理解出来ていないと思う・・・。そうだよね・・・自由のために戦った英雄がなんで強制収容されるの・・・DBWは強制収容された主人公が、戦前・戦時中を回想する形で物語が進んで行きますが、回想シーンの比重が大きい為に、強制収容された主人公の悲哀が余り感じられない・・・それも強制労働シーンより元親衛隊の医師(昔人体実験かなんかやってた悪いヤツかと思ったら、そうじゃなく止むを得ず親衛隊に入隊、今では共産政権に帰順し収容される傍ら収容所付医師を兼務してるらしい)の診療所のシーンが殆んど。看守の横暴や暴力、リンチ、獄死した囚人なども描かれてはいますがね・・・余り強烈に反共産を打ち出していない。逆に観客へジンワリと訴えようとした意図なんでしょうか・・・居眠りしている看守を他所に、ステンドグラス越しに射す陽の光に映し出された主人公の穏やかな顔が意味するものは・・・やっぱ解らんなぁ・・・。

このDBW・・・偏屈なATF的には以上書いてきた通りです。とにかく飛行シーンは素晴らしい・・・色恋シーンや強制収容所シーンは、観戦される皆さん個人の判断にお任せします。出演してる俳優、女優の皆さん、結構良い演技してますが、何と言っても一番の役者は犲膺邑の愛犬です。・・・【続く】
【一部修正】2002/11/05加筆、2003/05/02「壮絶303戦闘機隊」の記事を加筆

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