2002年06月30日(日)
聞いた話によると、三歳までは自分が生まれた時の記憶を覚えているらしい。
ある母親が、自分の息子にその時の事を聞いてみたところ、
「おじさんに足を引っ張られて、パパがいた」
と、答えたらしい。
実際、その子は逆子で医者に足を引っ張られたし、父親もその場に立ち会っていたそうな。
これだけでも充分不思議なのだが、更に「子供はこの問いに一度しか答えてくれない」と云う謎のセオリーまで存在するらしい。
この事をアタシに教えてくれた人は、
「だから結構タイミングが難しいのよ。子供の語彙が少ない内に聞くと面白い返事は期待できないし、かといって待ちすぎると聞く前に子供は産まれた時の事を忘れちゃうからね〜」
と言っていた。
何だか眉に唾をつけたくなる話だが、彼女の話しぶりが上手かった所為もあって、自分に子供が出来たら是非試してみようと思ってしまう今日この頃。
そういえば、アタシの一番古い記憶って何だろう?
流石に産まれた時の事は覚えていない。
何となく覚えているのは、部屋の真ん中辺りにいた自分が、隅に呼び寄せられて何かを貰った記憶が微かにある。
以前ちょっとした調べ物をしていた時に、この記憶はアタシが三歳と十ヶ月の頃(日付は父の当時の日記参照)に地元の合唱団に入団した当日のモノらしいと云う事が判明した。
部屋は、合唱団の練習部屋。
貰ったモノは、合唱団指定の楽譜を入れるバッグ。
なんでこんな事を覚えているのか、自分でも分からない。
確か、ある時ふっと思い出したのだ。
他に残っているのは、幼稚園の年少組か保育園の時の記憶がひとつ、ふたつ。
テレビの影響か何かで、幼なじみにキスを迫り、当然の如く拒否されて、先生に言いつけようとしたら(何を言いつけるつもりだったのか…)先生が忙しくて、全然相手をしてくれなかった事と、
幼稚園(保育園?)のお昼寝の時間、ちっとも眠くないので毛布を頭からかぶったのをヴェールにみたててお姫様ごっこをしていたら、先生(多分女性)が怖い顔でやって来たので慌てて寝た振りをした事くらい。
………自分の記憶ながら、本当にろくでもない。
まるで、小さい時に拾った「きれいな石」を見つけた様な気分だ。
きれいと云っても所詮はただの小石。
こんなん持ってても仕様がないとは思うのだけれど、何故か捨てるのは惜しく思えてしまったりするんだよね。
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