Howdy from Australia
目次


2005年06月25日(土) a pleasant surprise

ウーロンゴン留学時代の友達Kから、遅ればせながらお誕生日おめでとう!とメールが来た。キャンベラの病院で働いている彼女とは普段なかなか会えないけれど、大学の専攻も同じだったし、何より一つ屋根の下で共同生活をした貴重な仲間の一人。旅先から絵葉書を送ってくれたり、毎回毎回見習わないとなぁ〜と感心させられるほど、まめな性格の持ち主。

今は一人暮らしをしているが、ウーロンゴンに住んでいた頃はずっと学生寮に住んでいた。三回場所を変えた中で一番居心地がよかったのが、最終学年に住んでいた寮。大学の敷地内にあったので便利もよかったし、各自個室が与えられ、居間や台所、洗面所は5人一組で共有する完全自炊というスタイルもなかなかであった。このとき一緒に住んでいたのが、今回メールをくれたK、日本人Y、タイ人T、そして今はちょっと音信普通になりつつあるもう一人のオーストラリア人KS。

Kから今年はどうやって誕生日のお祝いをしたの?とあったので、これまたウーロンゴン時代からの長い付き合いになる日本人Yに夕食をご馳走になったことを自慢げに報告。

当日まで内緒にされて、わくわくしながら連れて行ってもらったお店はロックスにある魚介類で有名なレストラン。新鮮な生牡蠣を前菜に、そのお店の看板料理(ヒラマサ)をメインにいただいて、とてつもなく幸せな気分に浸り、さてとデザートでも注文しましょうかと思っていた所へ、注文していない料理が運ばれてきた。え?と思いながら見ると、大皿の縁にチョコでHappy Birthdayの文字が!アイスとフルーツがかわいらしく添えられたブラウニーにはロウソクがちょこんと乗っている。

めちゃくちゃ感動してしまった

写真に収めたい衝動に駆られたけれど他のお客様の迷惑にもなるのでぐっとこらえる。記憶に焼き付けようとじっとロウソクの炎を見つめ、願い事をしてから吹き消す。年を取るのも悪くないかも〜と思えるほど、最高のプレゼントだった。Yさん、本当にありがとう!料理も本当に美味しかったし、お店の雰囲気もこじんまりとした感じで落ち着けたし、接客態度も素晴らしかった。ここまで完璧なお店を選ばれてしまうと、彼女の誕生日の時はどこへ招待したらいいのか…。

名前の通ったレストランでも、実際に行ってみたら値段の割に料理が「???」だったということが、ここのところ立て続けにあった。期待外れ度第一位から第三位まで全て日本人シェフだったりする。三軒ともシドニー在住の日本人だったら必ず耳にしたことのあるお店だとは思うのだけれど、値段と満足度が必ずしも比例しない所が腑に落ちない。レストラン選びもなかなか難しい。


2005年06月17日(金) FAQ

たかが記事を一つ選んで研究グループ内で発表するだけだというのに、準備にかなり時間がかかってしまい、発表の前の晩は寝たのが1時近かった。毎日7時間半は睡眠時間を確保している自分としてはかなり辛かった。なるべく用意した台本を見ないように努めたけれど、やっぱり全てを頭に入れるのはちょっと無謀だった。でも、質問にも何とか答えられたし、久々に「終わった〜!」という達成感を味わった。

次に自分の番が来るのは12月なので、まだまだ先!その頃までには研究の結果もかなりまとまっているはずだし、知識もかなりついているはず。

いきなり研究の路線変更を告げられた時は辛かったけれど、あそこで腐らないで本当によかった。以前はちんぷんかんぷんで何が何やら分からなかった事柄が、今では簡単に説明できたりして、我ながらやればできるじゃ〜ん!

前の上司も私を見るとすぐに話しかけてくるのだが、以前彼の元で働いていた時のように全身全霊耳を傾け相槌を打つという感じではなく、適当にあしらうこともできるようになった。元上司は話題豊富で、いったん勢いづいたら誰も止められないいわゆる暴走型。

また、以前から教科書問題や首相の靖国神社参拝のことなど、日本がニュースで話題になる度意見を求められ、私もこの年になって「分からない」とだけは言いたくないので、つい意地になって返答しまい、何気ない会話がいっきに深刻化することも。

最近では捕鯨についてどう思うかと聞かれ、捕鯨は日本の文化の一部であるから尊重されるべきだの、環境や生態系を破壊しない範囲内で商業捕鯨の道が開かれるべきだの、オーストラリアの報道は偏っているだのと率直な意見を述べていたら、「他のオーストラリア人には言わない方がいいかも」と、冗談交じりに言われてしまった。

日本語教師や通訳など、日本人であることを武器にできる職業についているわけではないし、職場で日本人ゆえに重宝がられることもないのに、常に「日本人」ということを意識させられる毎日だったりする。

ちなみに、「日本の若者はなぜ髪の毛を染めているのか」というものよく聞かれる質問のひとつ。芸能人やスポーツ選手の影響もあるだろうし、お洒落なんだと説明しても、何故か納得してもらえない。金髪はさすがに不自然に映るみたいだけれど、こればかりは本人に直接聞いてみたら?と思ってしまう。


2005年06月11日(土) something I can only dream of

今日は先輩科学者Sの家で引っ越し祝いに招待されていたので、職場から直行した。車だと15分程度の距離なのだが、バスで行くとなると乗換えが二回あって1時間はかかってしまう。研究生Vが車で送ってくれて本当に助かった。

前の晩に作っておいた鶏のから揚げとシャンパンのボトルを持参し、同僚の皆で鉢植えの植物をお祝いに贈る。

引っ越して四週間という新居は、敷地の広い一軒家で、木目の床が暖かい印象を与えていた。家具も同色の木目のもので揃えてあって、壁には写真や絵が飾ってある。ゆったりとしたリビングには座り心地のよいソファのセットと8人掛けのダイニングテーブルが置いてあり、何もかもセンスがよくて、くつろげる空間になっている。15人近く集まって、部屋が狭く感じられないというのもすごい。細長い食器棚には様々な大きさのワイングラスが何段にも並べてあって、目を惹かれた。

テーブルに所狭しと並んだ料理をつまみながら、色々な話に花が咲く。女性先輩科学者Sはスコットランド出身で、旦那さんはベトナム出身。結婚前は「私の将来の夫となるべき人はスコットランド出身でなければ絶対だめ」と豪語していたらしいが、なかなかお似合いのご夫婦。

結婚式のアルバムも見せてもらったら、ため息の出るような写真ばかり。一日目はベトナムの民族衣装を着ていて、新婦のドレスも真紅。帽子のような髪飾りが独特だった。二日目は新婦は白のウェディングドレス、新郎はスコットランドの民族服だった。これもまた素敵。二人の輝くような笑顔の後ろに見えるのがハーバーブリッジだったりして、シドニーでの挙式はやっぱり絵になるなぁと実感。

長居をしてしまい、結局家に帰ったのは22時過ぎていたが、研究所では見たことのなかった先輩科学者Sの一面を垣間見ることが出来てよかった。

来週の月曜日は祝日なので貴重な三連休!なのに、来週の金曜日に発表があるため、準備をしなくては…。今の研究所は医者も院生も研究者も皆発表が上手で、台本を手に持って発表している人はかなり稀。頭の回転が早いというか、早口な人が多いのも特徴的。私には真似も出来ないけれど、ここは一つ見せ場だと思って、頑張らねば!


2005年06月09日(木) Amenorrhoea

研究生Vにまた彼女の研究の被験者になってほしいと頼まれた。被験者集めの苦労は知っているので、頼まれると断れない。前回産婦人科医Sが採決をしてくれたときは、両腕に注射針を刺さるはめになったのだが、「今回はSには絶対血液採取は頼まないから!」と念を押されたのには笑ってしまった。

彼女の研究には生理から一週間後の卵胞期にあたる女性の血液が必要なので、「生理が来たらとりあえず連絡するね」と言っておいた。しかし、来るべきものがいつまで経っても来ない。今まで定期的に来ていたので余計に心配になる。予定していた日を何日か過ぎても来ないので、Vにも伝えたら、

「彼は日本にいるんじゃなかったの〜?」

と、からかわれてしまった。

先輩の女性科学者Sにも話したら、「最近運動を始めたんだったら、それが原因かもしれないし。新しい仕事がストレスになっているのかもしれない。心配ないわよ。」と、笑い飛ばされてしまった。

しかし、運動が原因かもしれないと言っても運動性無月経になるほど過酷な運動をしているわけでもないし、大体ストレス発散のために始めた運動で生理が止まってしまうなんて、何て皮肉!

こうなると、とことん調べたくなってしまうのが一種の職業病。PCOSの疑いがあるのではないか、専門家に相談して検査してもらった方がいいのではないかと、不必要なまでに不安に駆り立てられる始末。

無月経が女性の体に及ぼす影響は軽視できないけれど、一週間程度遅れたぐらいで病院に行っても誰も真剣に取り合ってくれないだろうから、とりあえず基礎体温を毎朝計ることにした。

そして、計測から一週間が経過した日、待ち焦がれていたものがやってきたのだった。いつもは憂鬱の種なのに、勝手なものでこの日ばかりは喜びの源だった。

それから何週間か経った今も、基礎体温を測るのは毎朝の習慣となっている。ただ、私の基礎体温計は電子のものではなく古風な水銀のもの。電池が要らないところが素晴らしいが、寝ぼけて温度を読まずにぶんぶん振ってしまい、気が付いたら目盛が35度以下になっていたこともある。

いい年しているのだから、自分の体の信号を読み取る努力をしないとなと思う今日この頃。


2005年06月07日(火) far better

オーストラリアでは6月が会計年度末なので、至る所で在庫処分&冬季セールが行われている。大手百貨店などでも衣類から台所用品、電化製品に至るまで大体3割引きから半額になっている。私が欲しかったウェブカムは安売りになっていなかったのだが、日本にいるMと買う約束をしていたので、迷わず購入。

そして、本日初めてMSNでビデオチャットを試みた。最初接続が悪く、会話も画像もぶつ切れ状態で、こんな程度なのかとがっかりしていたのだが、少しするとコンピュータの画面右端にカメラを覗き込むMの姿があらわれた。

「ちゃんと俺の言っていること聞こえる?」と言いながら、マグカップを口に運んでいる。「聞こえるよ!」と返事をしながら、小さな画面に映るMの姿に釘付けになった。やっぱり顔が見えるのと見えないのとでは全然違う。日焼けしてタンクトップを着ているMと、ヒーターをつけて重ね着をしている私。

「なんだかすごく嬉しそうじゃん」

と、画面の向こうでMが笑っている。嬉しいよ、すごく。


2005年06月04日(土) four times a week

シドニーもすっかり寒くなってきて、手袋やマフラーをしている人の姿も見かけるようになった。フィットネスクラブの会員になって早いもので二ヶ月。寒いので正直億劫なときもあるけれど、今のところ週に四回は必ず通っている。

ずっと続けて参加しているクラスもあれば、二度と行くまいと誓ったクラスもある。一番自分に不向きだと思ったのはステップというクラス。踏み台昇降のように単純な動きを期待していたのだが、くるくると回ったり、段の反対側に飛び移ったり、方向を瞬時に変えたり、動きが複雑で目が回りそうになった。あとは、ピラテスも苦手。動きが単調というか、繰り返しが多く、あまり汗もかかないので、途中で退屈になってしまう。

ここ二ヶ月で進歩したことといえば、バランス感覚。苦手だったアクアというクラスの細長い浮きも克服し、その上を綱渡りのように歩けるようになった。体重や体脂肪にはそこまでの変化は見られないけれど、上腕に筋肉がついてきた!(腕が太くなったとも言う…)

今日は午前中キックボクシングのクラスに行って、続けてヨガのクラスにも参加。帰りに日系の食材屋に足を運ぶと、お米が安売りになっていた。

「お米安くなっているけど、今日は車で来なかったね。」
「どうしよう。知ってたら歩いてこなかったのに。」
「それじゃ、取り置きしておいてもらおうか?」

と、相談している日本人カップルを横目に、10キロのお米(1300円)を購入し、肩にかついでバスで帰宅。甘える相手もそばにいないので、いいのか悪いのか、たくましくなってきた。

そういえば、日本製の炊飯器(海外電圧対応)を手にしてから、麺類やパスタを作ることがめっきり少なくなった。同じお米なのに炊飯器によって炊き上がりが全然違う。しかも、一合だけでも美味しく仕上がるので、重宝している。海外生活必須アイテムかも。


yumiko |mail

My追加