Howdy from Australia
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2005年04月23日(土) sea kayaking

病院のアドレスには毎日かなりの量のメールが届き、結構うんざりするのだが、なかにはお得な情報もあったりする。その一つがカヤッキングツアーで、通常だったら75ドルの所を割引価格でなんと45ドル。友達にも声をかけてみたところOKの返事がすぐに来たので、早速電話で予約を入れ、参加することに。

半ズボンなど動きやすい格好で来ること。日焼け止め、水着、帽子、タオル、着替えを忘れずに!とのことだった。

当日は朝から快晴で、すがすがしい気分。初心者でも全然問題ないよ〜という言葉を信じ、二人乗りのボートに乗り込む。しかし、見よう見まねでパドルを操作するも、方向転換も、一時停止も出来ず、あれ、思ったより難しいかも…と今更ながら焦りだす。

一緒に参加した病院関係のグループ(総勢25名)は皆、岸を離れて一箇所に集まっているというのに、私達といえば全然違う方向に進んでしまい、あたふたともがくだけ。

指導員のお兄さんに「今日が初めてでさっぱり何が何だか分かっていない」という切羽詰った状況を伝え、やり方を教えてもらう。そのお陰で何とか前に進むようになったけれど、同じグループの姿はすでにはるか彼方…。

また、あまり深く考えずに二人乗りのボートの先頭に乗ってはみたけれど、果たしてよかったのだろうかと思うこともしばしば。

「右に行くときは、左をこぐんだよね?」

と、後方の友達に話しかけながら、思いっきり右をこいでいたり。

「ど、どっちに行くの?逆、逆!」

と、後方から何度も声がしたり、障害物にことごとく向かって行ったり。前方に大型客船が見えたときは、パドルを握る手にも力が入ったけれど、何とか無事に回避。

天候にも恵まれたというのに、目の前に広がる景色を楽しむ余裕すらなく、ただひたすらこぎ続ける。

無事に午前のお茶休憩の地点に着いたときは、自分達の進歩に感動するほどだった。

そこから折り返して、出発地点まで戻ったのだが、帰りは行きと違って湾内を見下ろす高級住宅の数々や緑豊かな景色を楽しむことが出来た。

「いい出会いがあるかもよ〜」と友達を誘っておきながら、病院からの参加者は女性や子供連れが大半で、その点でいまいち期待に応えることは出来なかったのだが、初体験のカヤッキングは大満足だった。

ちなみに、次回参加するときは、友達が先頭になるということで話はすでにまとまっているのであった…。



2005年04月12日(火) venipuncture

今朝は自分の机につくなり、隣の部屋から上司が元気よく現れ「昨日は伝言を残してくれてありがとう!」と一言。そういえば、昨日上司が大学の講義で留守にしている間に電話があったので、メモを残しておいたのだった。そんな朝一番にお礼を言われるようなことではないのだけど、言われて悪い気はしないし、こういう些細なことでもお礼は欠かさないという所はいわゆる外人ぽいね!と思う。同じように上司も私の言動に「日本人ぽい」と感じることが多々あるのかもしれない。(ちなみにこの国では私が外人。)

今日は研究生Vに頼まれて血液採取に協力することになっていたので、実験の合間に、研究生S(産婦人科医)に採血してもらったら、途中で針がずれてしまって、反対側の腕でやり直しになってしまった。

両腕にバンドエイドがしてあるのを目にした上司が、「誰がやったんだ?」と怒ったような口調で聞いてきたので、思わず一瞬ぎょっとしてたら、病院には血液採取の専門スタッフがいるからそこに行って血液を取ってもらったらいいよ、万が一次に頼まれた場合は、ということだった。いや、私、いよいよ何かやらかしたかと。

今日は驚くべきことに研究所所長Jの年齢が発覚した。昨日女子学生から30歳に見えるなんて言われてね〜とかなり上機嫌であった41歳の上司が、「ところで、Jは何歳に見える?」と聞いてきたので、ちょっと考えたあとで60歳!と答えたら、ぼそっと「彼まだ、44歳だよ」だって。

慌てて「話し方が落ち着いているし、大学の教授だし、年齢的にもかなり上だと思って。」と、言い訳を並べるも、時すでに遅し。その後は、「話し方はね、あれは、職業病だね。教授職もね、誰もやりたがらないんだよね。」と、上司節が炸裂していた。男性の年齢当てクイズには気をつけよう。


2005年04月10日(日) drongo

金曜日のこと、上司が自分自身のことを指してdrongo だと言い、がははと豪快に笑っていたが、どうせ独り言のようなものなのだからと特に気にも留めず軽く聞き流したら、頼んでもいないのに説明してくれた。私の英語力は彼には痛いほど見抜かれているらしい。オーストラリア英語で、連敗続きの競走馬が語源らしく、間抜けという意味で使われるのだそう。金曜日の午後でも、上司は相変わらずテンションが高い。

今週は上司が二日有給を取るので、その間代理で仕事を頼まれることになった。内線電話で別の部屋から上司が産婦人科医を装い電話をかけてきて、それに私が対応するという模擬練習もやり、準備も万端なはずなのだが、かなり憂鬱。一回も電話が鳴りませんように!と心の底から願っている私こそ正真正銘のdrongo かも。


2005年04月08日(金) energetic

フィットネスクラブの会員になった翌日からなんと四日連続で通ってしまうほどはまっている。飽きっぽいので最初から飛ばすのはよくないんじゃないかと思いつつ、これがいいストレス発散になっている。毎月一定額が銀行から引き落とされるので、回数行かないと元が取れないというせこい根性も手伝って、長続きしそうである。インストラクターにも事前に、今日初めてなんです!と売り込んでおくと、特別丁寧に教えてもらえたりしてとってもお得。

でも、水曜日のアクアというクラスは普通に泳ぐより辛くてどうしようかと思った。体操みたいなのを期待して参加してみたものの、水中を全速力で走らされてへとへと。

また、色々な形の浮きを使うのだけど、私にはちょっと強力過ぎというか、他の参加者は細長い浮きを足で踏みつけてその上を歩く練習をしているというのに、私はその浮きが自分の体重で沈んでくれないので、まず、踏みつけることすらできない始末。どんなに一生懸命足で押さえても、ぷかーって浮かんでくる。あたふたと悪戦苦闘している間にその練習は終了。インストラクターが親切な方だったので、思わず帰り際に「楽しかったのでまた来週も来ます」なんて口走ってしまったが、あの浮きは曲者である。

遠距離恋愛は自分には絶対無理だし、性格的に不向きであろうと思っていたら、そういう状況にやむなく置かれてしまった。唯一身近でわがままを言える相手だったので、たまにどうしようもなく切なくなったりする。それなのに、毎度毎度のことながら、電話では何故か憎まれ口しか叩けない。

日本人同士細かい所まで言葉が通じるせいで議論になったらごまかしは一切通用しないし、どんなに長く海外生活をしていても「ダーリン」だの「ハニー」だのという甘いささやきとは無縁だったりする。ま、細胞相手に愛を語られても困るけど。


2005年04月04日(月) bizarre

先週の土曜日のこと。週末の浮かれた気分から一気に奈落の底に突き落とされたような絶望的な出来事が起こり、しばしショックで呆然としていたのだけど、会う予定になっていた友達にだけはキャンセルの連絡をしなくてはと電話をかけたら、留守電になっていて、数分後にかけなおしてくれた友達に状況を説明すると、とっても親身になって聞いてくれ、「今から行くよ!」と優しい言葉をかけてくれたのだけど、泣いたせいで鼻は赤いし、気持ちの整理もついていないし、「大丈夫、大丈夫。それよりどたキャンしてごめんね〜」と電話を切った。

午後になったら、ようやく涙も枯れて、無理やり自分を奮い立たせ、友達にも「お心遣いありがとう。まぁ、いい年して泣いてばかりもいられないし、へこんだまま週末が過ぎてしまっても平日が辛いだけだし。今出来ることを頑張ってやります」と、前向きなメールを送った。自分でも立ち直りが早いじゃないかと驚いた。

夕方になり、わざわざトイレに入っている時に、玄関のチャイムの音が。

こんな時間に誰?と思いつつ、慌ててドアを開けると、そこには友達が立っていた。

私がちゃんと食事を取っていなかったらと心配して、夕食を届けに来てくれたのだという。

私はストレスがたまると、不健康にも過食してしまう。食べた後に後悔の念に襲われるのも分かっているのに、止められない。実は彼女が来る前にクラッカーを一袋食べていたのだった。普段だったらチーズでも添えて何日にも分けて食べる量なのに、ものの数分でなくなった。

それから、「お届け物が済んだので、もう帰るから…」という友達を半ば強引に引き止めて、夕食を共にした。そばに誰かがいるのがすごく有難くて、心強かった。この場を借りて、本当にありがとう!

絶望的に思えた問題も時間が経つにつれて、望みのようなものが見えてきた。見方を変えれば、これはじっくりと考えるいい機会なのかもしれないとも思えるようになった。

今日は友人・知人に公言していた通り、職場近くのフィットネスクラブの会員になった。家でエクササイズをした方が毎日続けられるからという理由で、昨年バイクを購入。これまで、三日坊主ということもなく継続して使っていたし、論文の執筆をしていてやや過食気味だった当時に比べると体重にして4キロは減った。しかし、気になる部分が引き締まったかというと、それがいまいち。一人でもくもくとやっていると、どうしても目標設定が低くなってしまう。それで、今回の決断にいたった。苦手だけれど、時には行動的にならないと。パーソナルトレーナーの方が最初の三回指導してくれるらしい。楽しみなような、恥ずかしいような、逃げ出したいような、そんな心境。


yumiko |mail

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