コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2003年07月30日(水) わたしは“投資家”という言葉がキライです


○○家 というと、
資本家、作家、評論家 というように

「なにか特定のジャンルの、特定の人を指す呼び名」
のように聞こえますよね。

例えば、一般生活者 と 投資家 は、
イコールでは結べません・・。

でも、投資を行うのに
「特別な資格」は要りませんし、

投資する マインド というのは、
人間であれば誰もが持っている 資質 なのです。

したがって、
投資をする人 = 一般生活者 です。

投資をすることは、
日常生活の中に含まれているのです。
       

そうやって考えてみますと、
投資をする人の 潜在需要 は
莫大(ぼうだい)なのです。

実にいろいろなタイプの
『投資をする人』がいてしかるべきだと思います。

しかし日本では、投資をする人
= 頻繁に【取引】をする人
という『思い込み』があるようです。


取引したがる人々・・ そのタイプ。


1.自信過剰のひと。

(単純に)取引しすぎる。
→ 自分は市場に勝てると思ってしまう。

わかりやすい例でいうと、単に上昇相場に乗れたのを
「自分の洗練された選択の結果だ」と思ってしまう・・(笑)


2.後悔したくないひと。

後悔 を避ける傾向にある。 
例えば、利益が出ている時は

「今、これだけの利益が出ている。このあと株価が下落して
あー、あの時売っていればなあー、という後悔だけはしたくない!」
ということで、早々に 利益 を確定する。 

つまり、売却してしまう・・。
(5年後の勝ち組企業かもしれないのに・・)

そのくせ、損失 は確定したくない。

つまり、こういう人は、
自分にとって都合のいい「基準」を
作っているだけの自己チューなのです。


3.ドラマを求めるひと。

劇的な場面に遭遇したい、
違う人、違う風景と出会いたい・・

それを求めて ひたすら移動する。
つまり、売り買いする>>>>

新しい人に出会うとつい
「魅力的だな、小悪魔的だな」
と思ってしまう。

そしてまた、移動する。 
つまり、売り買いする。

もちろんこういう人には、
ドラマの最終回はありません・・(笑)


(実は)上の3例は、投資をする人のうち、
ごくわずかな【取引をしたがる人々】です。

いいですか、

投資をする人 と 取引をしたがる人 は、
全然イコール ではありません。

投資をする人(わたし)から言わせてもらうと、
“一緒にされるなんて甚だ迷惑”なのです。


◆ 自分の人生設計(ライフプラン)に
  運用 という作業を載せる、

つまり、長期的な 戦略投資 を実践する人が
今後増えてくるでしょう。

これこそが【投資の常識】なのです・・。


もしわたしが、

「取引する回数が多いほど、
失敗する確率も高くなるのでしょうか?」
と訊かれれば、

はっきり イエス と答えます。

投資とは、そんなに甘いものではありません。






2003年07月29日(火) ポイントは、自分に対する投資 と 金融資産に対する投資 との「バランス」です


【お知らせ・・】

● 弊所 代表 姜(かん)が 日経マネー9月号 にて
【読者の家計・資産運用 ズバリ診断】を執筆しています。

< 今回は 起業準備中の会社員に対するアドバイスです・・ >


こんにちは、カン です。

「灯台下暗し」と云いますが、
なにやら根本のところで勘違いされている方がおられます。

皆さん、それぞれ
お仕事 を持っておられますよね。

(実は)資産運用にとっていちばん大切なことは
【お仕事の充実】なのです。

(言うまでもなく)皆さんの生活の源 は
“お仕事からの収入”であり、

皆さんの『 キャリアプラン』 が
順調に推移することで収入の安定が図られ、
それが資産運用にもよい影響を与えるのです。

つまり、

【お仕事の充実】→【収支の健全化】
→【資産運用の原資作り】 ですね。


ちなみに、ライフプランニング とは、
キャリア・プランニング + ファイナンシャル・プランニング 
のことです。

(ベクトルとしては)『キャリアプラン』→
『ファイナンシャルプラン』であり、

『ファイナンシャルプラン』 →
『キャリアプラン』では決してないのです。


(そんなところで)
Aさん に登場していただきましょう。

Aさんは今、
資産運用 に強い興味を抱いています。

自分なりに勉強して、
金融商品もいくつか購入してみました。

「そうか・・。やっぱり 株式 だな。
へえー、こんなに儲かるのか。

よし、仕事はいいかげんにして、
資産運用にもっと時間を割いてがんばろう!・・」

皆さん、どう思われますか?

これって 本末転倒 ですよ。


Aさんはまず、自分の
「メインのお仕事」を馬鹿にしています。

そして「毎月給料をもらうように
資産運用 でお金儲けができる・・」

と思い込んでいる点では、
資産運用自体も馬鹿にしていますね。

< こういう方は(お仕事でも、資産運用においても)
成功するはずがありません・・>


お仕事 とは
自分に対する投資 であり、

その「投資効率」は(努力しだいで)
非常に高くなり得るのです。

いいですか、
【皆さん自身が 最強の資本 なのです・・】


毎月25万円のインカムをもたらし、
年に2回 特別利息(ボーナス)が期待できる
金融商品 なんて存在しません。

金融資産に対する 投資
(資産運用)は、あくまで サブの仕事 です。

ただし、メインの仕事 の
「不確実性」に備えるため、
また将来の「不確実性」に備えるため、

「サブの仕事にも、時間と労力 をかけてくださいよ!」
とわたしは主張しているのです。

(ほんと)お仕事 に割かれる 時間と労力 の
10分の1ほどで結構なのです。

ただし、(メインの仕事と同じで)
継続して取り組む姿勢 が大切ですよ。


はい、ここで Bさん の登場です。

「サブの仕事も大切だとは思うけれど
(メインの仕事が忙しいから)
サブの仕事に割く時間はとても作れないよ・・」

フム、フム・・。

(実は)Bさんのような方のために、
私どもの仕事が 存在するのでしょうね。

どういうことか・・?


【サブの仕事に 時間と労力 をかける代わりに、
信頼できるアドバイザーに 時間と労力 をかけさす】
ということです。

< これって、一種のアウトソーシングですね・・>

この場合、
当然『コスト』がかかってくるのですが、

ポイントは、

かけるコストの大きさ と
効率的にサブの仕事が管理できる、

そのベネフィット(便益)の大きさ を
天秤にかけてよ〜く考えてみることなのです。


長い目で見て、信頼できる
(もちろん技術を持った)アドバイザーに

かけるコスト以上のベネフィットが
期待できると思うのならぜひお試しください(笑)

そして、サブの仕事にかけていた 時間と労力 を
削っていただき、メインのお仕事 に全力投球するのです。


そして、

【お仕事の充実】→【収支の健全化】→
【資産運用の原資作り】の 王道 を突き進む、
というわけです。

今日のお話の 分水嶺・・。

要は、皆さん自身が 資産運用 を
(長きにわたって関わることになる)
サブのお仕事 と思えるかどうかなのです・・。


カン・チュンド



2003年07月24日(木) 猪突猛進・・


こんにちは、カン です。

皆さんが意識する、しないに関わらず、
競争 というものは存在します。

なにも大げさなことではありません。

消費者の立場から言えば、
(商品・サービスにおいて)複数の選択肢がある、
ということです。 それが、競争・・。

わたしはこの 競争 こそが、
『付加価値』を生み出す源泉だと考えます。

ひとりの人間と、
もうひとりの人間の 競争。

A社と、B社の 競争。

コンビニと、
スーパーマーケットの 競争。

焼酎と、
ビールの 競争。

岩手県と、
宮崎県の 競争。

富士通 FMVと、
NEC バリュースターの 競争。

足裏マッサージと、
スーパー銭湯の 競争・・。


競争 が期待できるのは
「公正なマーケットが存在する」からです。

もちろん、
ファイナンシャルプランナー もそうです(笑)

(広く)金融サービス業者 もそうです・・??

業界の 発展史的 に言えば、

金融サービス業者の間で
「公正なマーケットが存在している」とは
未だ言い切れません。

しかし、
そうなるのは目に見えています。

< 消費者の強い 要望 があり、
  時代の強い 要請 があるのですから・・ >


さて、わたしのような個人事務所は
(金融サービス業界でいうところの)【すき間】です。

なにも謙遜して
言っているのではありません。

ビル がたくさんできれば、
【すき間】もたくさん発生します。

【すき間】には、
【すき間】の役割があります。

宿泊施設でいえば、高級ホテルでも、
シティホテルでも、大型の旅館でもありません。

強いて言えば、
こだわりの宿 です。

決して大きくはないですが、
「こんなサービスがユニークだ」
「こういう提案は 私どもにしかできない」

といった評価ですね。


要するに「小さくてもオンリーワンを目指す」
ということです。

確か、以前に narrow margin という
言葉を使いました。

日本語に訳せば
< 非常に限られた 余地 > という意味になります。
        
言葉だけ聞くと
(なんだか)ネガティブですね。

しかし、その本質は
【自分の居場所を見つける】ということなのです。

当事務所が、どんな方に、
どのようなサービスを、どういう形で
提供させていただくのか・・、

その特徴は? 売りは? その効用は・・?

わたし自身が一点の曇りもなく
「自己規定」できることが、

自分の居場所を見つける大前提 となります。


その作業を今
ホームページのリフォームを通じて
模索しているところです。
           
(ほんと、延び延びになっていますが・・笑)

平均・標準 という「物差し」に
縛られる必要はありません。

サービス業として(良い意味で)
お客さまの期待を裏切る『演出』を
していきたいと思っています。

(わたしの 個性 を
前面に出していけばよいのです・・)


結局、わたしはA社のファイナンシャルプランナー、
あるいは B銀行 と競争するのではなく、

自分にふさわしいサービスを求めている
潜在のお客さま と「競争」することになるのですね(笑)


カン・チュンド



2003年07月23日(水) (何度目かの)わたしの 金融政策提言


こんにちは、カン です。

(久しぶりの)政策提言 の時間がやってきました。
えー、まずは・・

● 銀行さん、預金口座管理料、取ってください。

(その代わり、社員の報酬体系をはじめ抜本的なリストラを
行ってください。← もう 行員 という言い方は止めましょう)

● 郵便局さん、税金・預金保険料 を払ってください。

これ以上、社会主義を跋扈させるのはよしましょう。
預金限度額は 一人当たり500万円 にしてください。

上記と同じく、社員の報酬体系をはじめ
抜本的なリストラを行ってください。

投資信託の販売 は大いに結構だと思います。

と、ここまで書いて・・


●(大事な一提言)

そもそも、預金・保険・債券・株式・投資信託などの金融商品を
「ひとつの窓口」で購入できるようにしてください。 金融庁さん!


●(それから、)

ふつうの会社では以下のような
「手続き」が自然に行われていますね。

フィットネスクラブにて・・。

「すいません、わたしAコースから
(料金がもう少し安い)Bコースに変更します」

「はい、わかりました」

「すいません、このフィットネスクラブ、退会します」

「はい、わかりました」


生命保険会社さん、

保険商品の契約者が減額をしたり、
解約したりする際の「手続き」をスムーズに行ってください。

(契約者には契約内容を変更する 権利 があるのです)

それから(いいかげん)
死差益・費差益・利差益 の内訳を公表してください。

社会的影響の大きい 金融機関 が
『基本的な情報開示』を未だに渋っておられること自体、
信じ難いことです!


● 政府系金融機関さん、低利の貸出しを止めてください。
  (民業圧迫です!)

それよりも、金融機関が「貸出し債権」を
証券化する際の受け皿になってください。
(住宅金融公庫のように・・)

要は、民業の邪魔をするのではなく、
縁の下から支えていただきたいのです・・。


● 金融庁さん、○○銀行、○○証券、
○○保険 という 名 を(金融機関の名前として)
付けないといけないのはおかしいのではないですか。

○○金融会社 という
金融機関があってもいいではないですか。


● 財務省さん、証券税制 は、
金融税制 として一本化してください。

銀行の利子も、債券の利息も、
株式の配当も売却損益も、

投資信託の分配金も売却損益も、
「損益通算」できるようにしてください。

そして フラットな税率を適用してください。

あっ、それから、
相続時における「不動産の評価額」の優遇を
止めてください(アンフェア、です)


● 日本証券業協会さん、はやくジャスダック指数、
あるいはJストック指数の ETF を組成してください。

(投資の選択肢 を広げることが、
投資家に対するサービスだと思いませんか?)


● 東京証券取引所さん、東証上場の企業群で、
バリュー株式、グロース株式の指数 を開発してください。

それから、日本証券業協会さん と協力して、
全上場企業 のトータル・ストック・インデックス(指数)を
開発してください。


それと(取りあえず)S&P500 との連動を目指す
ETF(スパイダーズ等)が売買できるようにしてください。

今現在、東証 外国部 にいったい
何社の 海外企業 が上場しているのですか?

このままでは「東京マーケット」だけが
世界から取り残されてしまいます。

日本に住む投資家の不利益を考えてください!


● あっ、それから金融庁さん。 

投資信託の 販売手数料の多様化 を促してください。

Aファンドを 店頭 で購入しても、
オンライン証券 で購入しても、
購入手数料が同じだなんておかしいです!


● 政府さんへ。

株価対策など要らないことはしないでください。
マーケットに精通している人をもっと抜擢してください。

それから「ペイオフ」の完全解禁は
予定通り2005年4月に行ってくださいね。

個人的には「当座預金」についてのみ、
全額保護 を継続させればよいと思います。

あー、なんだか疲れてきました(笑)


また思いつくことがあったら、
提言をさせていただきます・・(カン)



2003年07月22日(火) 資産運用の入り口 なのです


「姜(かん)さん、
 ○○という金融商品ってどうなんですか・・?」

この言葉は 相談業務 の中で
よくお客さまからお聞きします。

わたし自身、
自分のことを「資産運用設計に特化したFP」
だと思っています。

しかし、わたしの本管は
ファイナンシャルプランナー です。

お客さまの『家計の状況』を把握することなしに、
資産運用のお話はいたしません。

毎月の収入・支出の内訳 をお聞きするのは、
それが相談業務の“前提”だからです。

「お金を殖やしたい」
「金融商品について知りたい」
「投資のノウハウを学びたい」・・

そういうお気持ちはよくわかるのですが、
資産運用はそれがすべてではありません。


まずは【収支の健全化】です。
(一にも二にも 収支の健全化・・)

例えば、毎月30万円の支出体質であった家計が、
27万円に改善されたのなら、
これ自体が立派な『資産運用』です。

(約 10% の支出削減・・)

よく考えてみてください。

6%の利回りを獲得するのは至難の業ですが、
6%の節約はそれほどむずかしいことではありませんよね?

(リスクもほとんどありませんし・・)


さて、皆さんは 支出の削減 と聞いて
どんなことをイメージされますか?

スーパーの特売日をチェックする。
お風呂の残り湯を洗濯に利用する。
電気のスイッチをこまめに切る、など。

わたしは思うのですが、
「何に使ったか 思い出せない支出」を追跡し、

それを削減することが(実は)
いちばん効果が大きいのです。
    
『その他の支出』と呼ばれるものですね。

例えば、外食・お茶代・交際費。 
レジャー・遊興費・ショッピング・・。

最近1ヶ月でどんなモノをいつ消費したのか、
皆さんちょっと思い出してみてください。

「何に使ったか 思い出せない支出」は、
(実は)いちばん節約しやすい支出 です。

< 何に使ったか思い出せないほど、
  家計の中で 重要度 が低いのですから・・ >


そしてもうひとつ、
【収支の健全化】で大きな役割を果たすのが、
生命保険の見直し なのです。

皆さん、生命保険の保険料も
「立派な支出」ですよ。

また、皆さんと『金融商品』の関わりにおいて、
いちばん身近に存在するのが 生命保険 だと思います。

この生命保険としっかり向き合うことが
(広義でいうところの)資産運用の入り口 なのです。


27日のなっとくセミナーでは
この生命保険について、
ファイナンシャルプランナーの小幡 賢治さん に
お話をいただきます。

わかりやすいトークに定評のある
保険のスペシャリストです。
ぜひ、ご参加ください!


   なっとくセミナー Vol.27
  【あなたの保険が危ない!?】
〜 超デフレ時代の保険見直し術 〜

ライフナビゲーションシステム有限会社 
代表取締役  CFP ファイナンシャルプランナー 
講師: 小幡 賢治(おばた・けんじ)さん


< 講師からのメッセージ >

生命保険の「予定利率引き下げ」が
いよいよ視野に入ってきました。

自分の保険だけは大丈夫!!と思っていても
果たして本当にそうなのでしょうか?

これまでの 常識 が通用しなくなってきた今・・。

ほんとうに安心できる“保険の加入方法”を
検証していきます。

     【セミナー内容】

● 意外と簡単、生命保険のしくみ(3つの基本形)
● 保険会社がつぶれたら・・(ズバリ、どこが危ない?)
● 予定利率の引き下げ・・何がどうなる!?

● 自分にピッタリの保険とは?(必要な保障額の見積もり方)
● クオリティーの高い保険商品の選び方
● ほんとに良いの?(最近TVや新聞などで話題の保険商品たち・・)
● これからの時代、保険で本当に安心するためには?


日時: 7月27日(日) 14:00〜16:00
会場: 神戸生活創造センター 6F 講座研修室     
    (JR神戸駅 南口 クリスタルタワー内)
定員: 20名  参加費 1,000円(要予約)  



2003年07月17日(木) お客様からのお便り・・


少し前のお話になります。

3月のなっとくセミナーで、

「お金を育てる! まるごとビギナー編
ポートフォリオゲームも楽しめるよ!」
を開催しました。

その時、ポートフォリオゲームで優勝したお客さまに
【金持ち父さん 貧乏父さん】の本をプレゼントしたのです。

そのお客さまからメールでいただいたお便りを、
ご本人の許可をいただいて掲載させていただきます。

(ご紹介するのが遅くなってしまいました・・苦)


〜 以下 30代 女性のお客さまの感想 です 〜
 (Y・A さん)

【金持ち父さん 貧乏父さん】

私は以前、
セミナーに参加した時にこの本を頂きました。

とっくに読み終わっていたのですが、
いろいろ忙しく感想を送るのが遅くなってしまい
申し訳ありません。

(忙しい人が一番の怠け者、です)

この本を読んでいて、
何度かフッっと笑いました。

私は《お金》について、
“恐怖と無知”のかたまりだったからです。

まさに“貧乏父さん”そのものが私です。

自分自身の事を言われているようで、
苦笑いってやつでしょうか・・。


投資について、お金を増やそう!って
考えるようになったのは最近のこと。

それまでは、お金を失うこと、
損をする事が恐くて、
一歩を踏み出す事すら考えていませんでした。

まさに、金持ちになる喜びよりも
損をする苦しみの方を考えてばかりいました。
(でも金持ちにはなりたかった(笑))

そんな私が姜さんのセミナーに参加し、
この本と出会い、
お金について学ぶ事の大切さを知りました。

お金に旅をしてもらう・・。

でもその前にお金について
勉強しなければならない。

その通りですよね・・。


いま私は、お金についての
“知識”を得る為に自分に投資しています。

お金について学ぶのは、楽しいです。
いろんな本も読み始めました。

姜さんのセミナーでのお話や、
この本と出会い、
一歩踏み出せたことを感謝しています!

今は二歩目を踏み出す準備中というところです。

乱文で申し訳ありませんが、
次のセミナーも楽しみにしています。



ありがとうございます、Y・A さん。

上記のお便りは、
ひとりの女性の“新鮮な驚き”で満ちています。

人間というのは、
なにか新しい発見がある、

新しいことを始めるという【新陳代謝】があるからこそ、
かくも長い 生 を乗り切れるのではないでしょうか。

昨日のわたしは、

資産運用自体を
システマティック(合理的)に捉えるなら、

将来のリターンに貢献しない
その会社固有のリスクなんて
引き受けるべきではないのです。

というような「硬い文章」を書いていましたね(笑)


資産運用が、システマティックが、
ポートフォリオが、と言う前に、

お金と真正面から向き合えたことの喜び を
忘れないようにしないといけませんね・・。

【お金と真正面から向き合える・・】

んー、これって、
けっこう難しいことです。

しかし、ふとした『きっかけ』で
それが叶えられたりもします。

わたし自身、
その『きっかけ』にならせていただきたくて、
26回もセミナーを行っているわけです・・(笑)


皆さん、よく考えてみてください。

「お金と真正面から向き合う」ことができれば、
お金について学びたくなるのは自然なことです。

もっともっとお金というものの
“素顔”に迫りたいと思うのです。

私たちは皆、その 素養 を持っています。
それはなぜでしょう?

答えはカンタンです。

◆ 私たちは皆、お金について
  ほとんど学んでこなかったからです。


私たちは皆、小学校1年生のような
“ピュアな好奇心”を持って
お金 に向き合える素養を持っているのですね。

そのものから遠ければ遠いほど、
発見できた喜びは大きくなります。

「お金について学ぶのは、楽しいです」

と言い切れる
Y・A さんはすばらしいと思います。


そして(Y・A さんも書かれているように)

なにかを発見できて、
学ぶことの楽しさを実感できることこそが、

自分に磨きをかけている
= 自分に投資する、ということなのですね。


資産運用とは ひとつの「発見」にすぎません。

ぜひ皆さん、今まで知っていたようで
知らなかった新たな「発見」をしてみてください(笑)




2003年07月16日(水) これが【突発型の破たん】です


【ごあいさつ・・】

日頃は弊所ホームページをご愛顧いただき、
ありがとうございます。

お蔭をもちまして、晋陽FP事務所は
開設3周年を迎えることができました。
んー、特別な感慨は ありません(笑) 

振り返るには
短すぎる時間と思うからです。

今後も「これは○○であるべきだ」
という 固定概念 に囚われず、

お客さまが真に求める『サービス提供』を目指して、
大胆&繊細に 自己改革 を進めてまいります。

10人の方すべてから好かれることを求めず、
10人のうち1人の方に愛される方を選ぶ・・、

そんな気持ちで
このホームページを育てていきたいと思います。


というわけで(話ががらりと変わるのですが)

昨日、店頭市場に上場している 日本コーリン が
民事再生手続き開始を東京地裁に申し立てました。
      ↓
実質上の『経営破たん』です。

日本コーリンの株価は
昨日 553円 となりました。 

前日から100円安となっています。
(値幅制限 があるため、これがストップ安です)

昨日午後4時ごろ、
店頭市場(ジャスダック)のHPを覗いてみましたら、


日本コーリン(株)株式(店頭管理銘柄・コード:6872)に係る
平成15年7月16日(水)の制限値幅については、
下記のとおりといたします。

基準価格(参考):553円 制限値幅 :1 円 〜 653円  

(参考)「店頭売買有価証券の売買その他の取引に関する規則」に
     関する細則別表3 参照

と記載されていました。


上記の 制限値幅 :1 円 〜 653円 は
いったい何を意味するのでしょうか?                         

● 経営破たんした会社の株価は
  限りなく1円 に近づく、ということです。

ここでは『登録取消し』や『店頭管理銘柄』の
詳しいご説明はいたしません。
(それはわたしの役割ではない、と考えるからです)

わたしの役割は、ひとつの企業のみを保有する
「その潜在リスク」の大きさをお伝えすることです。

確か 2001年11月の
「大成火災海上」の破たん時にも
日記に書いたと思いますが、

この種の“突発型破たん”は時折起こります。

では、

< 株価 が反応しないうちに
企業破たん が起こるとは、どういうことなのでしょうか? >

             
それは、一般的な情報開示の裏に隠されている
ビジネスリスク・ファイナンシャルリスク が
顕在化する(発生する)ということなのです。

日本コーリンは今年の5月に、
在庫処理に伴う特別損失計上などで

2003年11月期の業績予想を、
従来の黒字から大幅な赤字予想に修正していました。


以下「日経ネット」からの引用ですが、

その後の財務の精査でリース関係での引当金を
積み増さざるを得ないことが判明した。

と記されています。

この その後の財務の精査で、
というのがクセモノで、

中間決算の監査を行っていた監査法人が
「これではダメです」と宣言したのだと思います。

したがって、債務超過 → 自力再建を断念
ということになったのです。

日本コーリンの中間決算は5月です。 

5月で会計を締めて、
ちょうど監査が大詰めを迎えていたのでしょう。

そうです。

● 「その会社の決算を承認するかどうか」という
  監査法人との折衝の時期が、
  企業破たんが発生する確率が高いのです。



私たちは 日本コーリン の一件で、

「一投資家 が知り得る
個々の企業の情報 には限界があるのだ」

ということを学ばなければなりません。

公表されている情報と云えども
(例えば、財務諸表ですが)

毎日毎日 更新して
開示されているわけではないですよね。


さて、先ほどお話した

個別企業の ビジネスリスク・
ファイナンシャルリスク ですが、

これらは【非システマティック・リスク】と呼ばれ、

● その会社に特有のリスクであり、
将来のリターンに貢献しない種類のリスクです。


私たちが資産運用を行う際には、

如何にして引き受ける
『リスクの総量』を抑えるかに苦心しますが、

資産運用自体を
システマティック(合理的)に捉えるなら、

将来のリターンに貢献しない
その会社固有のリスクなんて
引き受けるべきではないのです。

えっ、どういうこと?

● (つまり)株式市場という
『いちば』そのものに投資すべき、ということ。


わたしは投資の一手法として
個別株式 を保有することを否定しません。

(現に、わたしのお客様に
「ポケット・マネー枠」を設定することで、
個別株式を保有することをご提案したりもします)

また、
投資のエッセンスを理解するうえで、

個別企業の詳細(株式のしくみ)を
把握しておくことは必須です。

しかし、資産形成という
本来の目的に立ち返れば、

● 方法論(スタイル)決定 を
シビアに行う必要があるということなのです。


もしあなたが「個別株式」を
用いて投資を行うのなら、

最低20企業 に
分散投資する必要があります。

できるだけ長期のチャートを見ながら、
値動きが異なる度合いの大きい企業を
組み合わせることです。

ただし「日本株式」のみで投資を行うのなら、
日本という国の カントリー・リスク を
一身に背負うことになります。


世界的に分散投資を行うなら、
100社以上の個別株式が
必要になってくるでしょう。

ということは・・(結局)、
効率的な分散投資を行うためには、

投資信託 という『道具』の力を
借りなければならない、
ということなのです。




2003年07月14日(月) 世界の期待成長分布とは?


こんにちは、カン です。

わたしはホームページを通じて

「資産運用に用いる道具として
一番ふさわしいのは 企業(株式)です」

と申し上げています。

会社 というところは【利益】を
上げることをその存在理由とし、
常に 競争 に晒される宿命にあります。

(これを世間では 資本主義 といいます・・)


会社を作っているのは(当然)あまたの人間ですね。

毎日さまざまな場所で、
たくさんの人たちが知恵を絞りあい、
競いあっています。

また、会社は(人間と違って)長く存続する、
つまり「老い」から逃れることが可能です。

たとえ創業者の世代が亡くなっても、
会社自体が“ひとつの人格”を持って、
長く発展していく可能性があるのです。
   ↑
この点が「債券」という金融資産と
大きく異なるところです。

(当然、会社という人格には 相続 がありません・・)     


このような 特殊な緊張感 に覆われる
企業 という集合体(生き物)は、
期待成長 においても「淘汰の海」に晒されます。

アメリカなどは、毎年10%の会社が死に、
10%の会社が生まれている
(典型的な)多産多死型の社会 です。

したがって、株式市場 という公の『いちば』に
上場できる企業群の期待成長率 は、
(当然)その国の GDPの期待成長率 を上回るのです。
(ここ、重要!)

   
一国の 株式市場 そのものに投資する
ダイナミズム がご理解いただけますでしょうか?

さて、株式 という資産の『期待成長』を
イメージしていただいたら、

次のステップは、

「では どの国・地域の企業 が、
より高い期待成長率を内包しているのか」
を考えることです。

んー、つまり、どの海で
よりたくさんの魚が釣れるのか、
ということですね。

ここで考え方は大きくふたつに分かれます。
実績主義 と 未来(期待)主義 です。


実績主義 に基づけば、

「今まで アメリカやヨーロッパ で
たくさんの魚が釣れてきた。

これら地域の株式を保有することで、
利益成長の分け前を頂戴できた。
今後もこれら地域は(投資対象として)重要だ」

という考え方ですね。

アメリカ、ヨーロッパ、日本などの 先進国群 は、

今後も世界経済に大きな影響を与える
ビッグプレーヤーたちです。

一方、未来(期待)主義 に基づけば、

「これから先、どの地域で
よりたくさんの魚が釣れるのか」を
【予測】することが何より大切なのです。

アメリカ・ヨーロッパ における
『経済規模の大きさ』に疑いを持つ人はいません。

しかし、「今までたくさんの魚が
釣れてきた大きな漁場」と、

「これから先、たくさんの魚が釣れる漁場」は
まったく同じではありません。

◆ 投資 とは 変化 を見据えて
【未来の漁場】に 釣竿 を垂らすことだからです。


今後の『世界の潮流』を読み解くことが、
(実は)いちばん大切なのではないでしょうか。


経済発展の礎は、その国に住む
あまたの人々、つまり「人的資源」です。

人口が多い、あるいは適度な
人口成長が期待できるということは、
経済発展にとってたいへん重要です。

< 世界の人口 を眺めてみましょう・・ >

まず顕著な 傾向 として、

発展途上地域の 人口増加率 が、
先進地域のそれよりも高いため、

(世界人口に占める)発展途上地域の人口割合 が
大きくなっていることが挙げられます。
     
(1950年の 67.8% から、
2000年には 80.3% へ増加しています・・)

皆さんご存知のように、
世界でいちばん人口の多い国は 中国
(約12.6億人)ですね。

しかし、中国の人口増加率は
近年下がってきています。
(直近の人口増加率は 約0.9% です)

一方、
インド(約9.8億人)はどうでしょうか?

人口増加率は 1.7% です。 
中国のほぼ 2倍 ですね。 

◆ つまり、早晩 インド が
世界でもっとも人口の多い国になるのです。

(インドの「人的資源」について
考えを巡らす必要あり、です)


はい、では世界で3番目に
人口が多い国はどこですか?

(なんと)アメリカ なのです(約2.7億人)

そして、アメリカの
人口増加率は 0.9% です。

→ そうです、中国 と同じなのですね(ここ、重要!)


アメリカ という国の特殊性、
それは、経済レベルでは 先進国 そのものですが、
人口増加率でいえば 発展途上国型 なのですね。

この点、わたしが『アメリカ経済』に対して
楽観的な大きな理由なのです。


以下、(人口順位では)インドネシア、
ブラジル、ロシア となっています。

人口の多さ を根拠に
「ポートフォリオ」を作成すると、

中国・インド・アメリカ・インドネシア
・ブラジル・ロシア となります。

これら地域は“消費マーケット”としても
(世界経済の中で)重要な位置を占めることになります。


例えば、こんな ポートフォリオ が
あってもいいのではないでしょうか。


< 実績主義 >       

ヨーロッパ アメリカ(メイン)

補完として)
中国(中華経済圏として)・インド・インドネシアなど


< 未来(期待)主義 >

中国(中華経済圏として)・インド
・ブラジル・ロシア(メイン)

補完として)
ヨーロッパ アメリカ


もう一度申し上げます。

私たちは何も 3年後 のために
投資を行っているのではありません。

20年後の 変化 を見据えて、
【未来の漁場】に 釣竿 を垂らすべきなのです・・。




2003年07月10日(木) サッカーの普遍性 と 健全な資本主義・・


日本において
スポーツの雄といえば 野球 ですが、

野球 がメジャーなスポーツとして認識される国は
わずか十カ国程度しかありません。

日本、アメリカ、カナダ、メキシコ、キューバ、
ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラ、韓国、台湾、
オーストラリア? ぐらいではないでしょうか。

(それにしても
阪神ファンにとっては久々の 春 ですね・・笑)


(意外に思われるかも知れませんが)
アメリカにおいては 野球 よりも、バスケットボール、
アメリカンフットボール の人気の方が高いのです。

では、世界の大部分の地域、
ヨーロッパ、南米のほとんどの国々、アフリカ、
西アジア、中央アジアの国々などで、

メジャーなスポーツとして
君臨しているのはどんなスポーツでしょうか?

そうです。「サッカー」ですね。

ボール1個と、幾ばくかの空間 があれば
すぐに始めることができるスポーツ・・。

サッカーはまた、
『なかなか点が入らない』スポーツとしても有名です。
(3点も入れば、大量得点!)
             
それはなぜかというと
オフサイド というルールが存在するからです。

このオフサイドというルール が、
安易に得点が入ることを抑制しているのですね。
(サッカーをサッカーたらしめている・・)


サッカー好きな人は、
(なかなか入らない)点 が入った瞬間の
“高揚感”がたまらない、と言います。

(昔の ハレの日 みたいなものですね・・)

例えば、名もない農民だったわたしの祖先の
「生活」を垣間見てみますと・・、

毎日毎日 田んぼ に出て、
朝から晩まで仕事をすることが
彼/彼女らの「人生」でした。

お酒を飲んだり、羽目を外したりできるのは、
年に数回の「ハレの日」のみだったと思います。

サッカー というスポーツは、
シュートが入る という“到達点”を
意識的に引き伸ばしているのではないでしょうか?

(その点)昔の「時間リズム」を
忠実に継承しているのです。


例えば、つい50年前までの『人生ステージ』って
どんなものだったかというと・・、

生まれる → 働く → 結婚する → 働く
→ 子どもをもうける → 働く → 子どもが独立する 
→(自分は)亡くなる・・。


(ある意味)シンプルで、劇的な要素(到達点)が
少ない「人生」だったのですね。

当然、経済のしくみ、そして、その動き
(時間リズム)も緩やかであったはずです。

つい50年前までは、「消費の機会」は
それほど多くはなかったですし、
その 選択肢 も限られていたのです。

そう、わたしは サッカー というスポーツに
(ある種の懐かしさを含む)

古典的 資本主義 を垣間見るのです。


翻って、アメリカにおいてなぜ、
バスケットボール があれほどの人気を
博しているのでしょうか?

バスケットボール は
“点が入ることの連続”です。

(もちろん、オフサイドのルール もありません。
 逆に、オフサイドすることがバスケットの醍醐味なのです 笑)

得点も 89 対 105 とか・・。

シュートを入れる、得点が入るという
“高揚感”を何度も何度も求めます。

そんな【現代的 資本主義】が、
バスケットボール の中に象徴されていると
わたしは思います。


消費 でいえば、常に「なにかが欲しい」、
そして「手に入れた!」という
気持ちの連続 とでもいいましょうか・・。

そこでは、緩やかな時間リズム 、
限られた到達点 というものは
自覚しにくくなります。

短い 時間リズム への偏重、
そしてそれを繰り返すことへの執着が、
バスケットボール には感じられるのです。

そして、アメリカにおいて
バスケット が人気を博しているのは、

アメリカ が 現代的な 資本主義 の
『先頭』を走っているからなのです。


わたしがひそかに恐れていること・・。

それは、サッカーにおける
オフサイドルール の変更・・。

「もっと 攻撃型の、
点 が入りやすいスポーツにしようよ!」
というパラダイムへの変換です。

あるいは、日本において
バスケットボール の人気が高まること。

◆ スポーツへの嗜好は、
その時代の 人間の本性 を表すのですね・・。


変わらないことへの 価値観 も
大切にしたいものです(笑)




2003年07月09日(水) 実はわたし、英語を習っています


こんにちは、カン です。

あと10年も経てば、
「インターネットがない世の中がホントにあったの?」
という感慨に耽るとわたしは思っています。

わたしの仕事において、
インターネットは紙や鉛筆と同じように
なくてはならない『インフラ』となりました。

移動時間 と、地理的場所 が消滅する、
ということの「インパクト」を毎日実感しているのです。

特に 英会話学校 で・・?

(実は)イングリッシュタウン というオンライン上の 英語学校 があります。


わたしはこの学校に入って
まだ2ヶ月なのですが、ハマっています(笑)

まず、最初に簡単なテストを受けて
「自分のレベル」を把握する必要があるのですが、
(とにかく)いつでも(24時間)、自分のペースで、

reading、listening、writing などのレッスンを
受けることができるのです。

メールで質問をすることもできます。

Writing のクラスでは添削もしてくれます。

ETVと呼ばれる
“ショートムービー”を観ることもできます。

(これを観るだけでも
立派な listening の勉強になります)

しかし、なんと言っても
メインは「会話のクラス」です。

インターネットで繋がった先生、
そして生徒たちが、決められた『トピック』をもとに
ライブで会話をしていくのです。

(注 ヘッドホンマイク が必要)


< まず驚いたこと・・ >

中国人の方がすごく多い・・。

中国では、英語を話せるようになろうという
機運が高まっているようです。

また、中国の人たちは発言も積極的です。
(発音には独特のものがありますが・・)

それから、日本人、韓国人 も多いですね。

あとフランス、ドイツ、イタリアや、
ブラジルなどのラテンアメリカの人たち・・。

会話クラスの『トピック』は毎日変わります。

休暇のすごし方、社会問題について、
興味があるゲーム、旅行の思い出、

今ハマッていること、ビジネス(起業について)、
お金の使い方・払い方etc・・。


レッスンの最初に必ず『自己紹介』をするのですが、

I am a financial planner
(わたしはファイナンシャル・プランナーです)
という言い方にも(ようやく)慣れてきました。

なにか不思議ですね。

英語 という「媒体」を通じると、
自分の職業を「客観視できる」という効用があります。

先日は、カナダ出身で現在は
バリ島に住んでいる先生と、1対1の
プライベートレッスンになりました。

(これは滅多にありません。
すごく得した気分になれます・・)


このイングリッシュタウン、
さまざまなレッスンが受けられて
(なんと)定額5,900円/月 です。

Why don't you try it ? 



2003年07月04日(金) 骨の入った バナナ になりたいのです


こんにちは、カンです。

日常業務の忙しさにかまけて、
ホームページのリニューアル作業を
さぼっています(笑)

人間というのは、情報 が入りすぎると
混乱するのですね・・。

そもそも HP とは、
わたし自身が立つ「フィールド」を明らかにし、

わたしにしか発信できない情報を真摯にお伝えする、
そのための「道具」なのです。

ですから、
「自分らしさ(オリジナリティー)がなければ、
HP を作る 意味 はない」と考えます。


ただ、わたしの場合、
仕事の一環として HP が存在しますから、

有益な 方法論 は取り入れる、
マーケティング をしっかり行う、

サービスの イノベーション を常に意識する等の
「努力」も必要なのです。

自分 という 芯 は(もちろん)必要・・、
でも 柔軟性 も大切、ということですね。

ですから、
骨の入ったバナナ になりたいのです。と書きました(笑)


それにしても、
自分が立つ「フィールド」を自己規定するのは
(案外)難しいことです。

人間というのは、
(実は)自分のことがいちばんわかっていない
のではないでしょうか?

わたしは袋小路に陥ると、
いつも次の言葉を思い出します。

Everything is better than nothing.


どんなこと、どんな状態でも、
ゼロ(何もなし)よりは、ましなんだよ。

つまり、なにかひとつでも感じるものがあれば、
それで十分 価値 はあるのだよ、
ということを言っているのですね。

私たちはつい、表面的、
一方通行的な 解釈 をしがちになります。
(それで物事がわかったような気になる・・)


ただそこにあるように見える草花も、
光合成 を繰り返し生きています。

地面の下では、上下水の 道 があり、
絶えず水が流れています。

1万メートル上空では、
快晴の世界 があります。

あなたにとっては午後9時でも、
ブラジルでは朝の9時です。

蒸し暑さに喘いでいるわたしと同じ時刻に、
寒さで震えている人たちがいるのです。

人が生きる 状況 は実に多種多様です。


今、という一瞬であらゆる
「人生場面」が説明できてしまったりします。

ただ、あなたの人生というのは、
あなたにしか描けないですよね。
(これは、唯一無二の 時間の流れ なのです・・)


人の 生 はしばしば 航海 にたとえられますが、
今あなたは(突然ですが)大洋のど真ん中 にいます・・。

海図 を手に水平線の彼方を眺めても、
陸地 はまったく見えません。

そもそも 海図 が“白紙”なのかもしれません。

いやそれよりも、「どの港」に向かって
帆を進めているか定かではありません。

私たちは、どの方向に、
どんなタイミングで進んでいくべきなのか、
いくつもの「選択」に迫られます。

その「選択」の連続が 人生 なのですね。


また、時間 というものを主人公にしてしまうと、
私たちの人生は違ったものに見えてきます。

私たちは 100年前 にこの世に存在しませんでした。
100年後 にも(きっと)この世にはいません。

わたしたちの 生 は、
永遠に続く“時間”の営みの中では、
ひとつの「つなぎ目」にすぎないのですね・・。

つなぎ目 であれば、つなぎ目 として、
あなたにしか描けない海図(ライフプラン)が
あった方がいいと思いませんか?


背伸びすることはないのです。
わたしは 骨の入ったバナナ でやっていきますよ(笑)

では、よい週末をお過ごしください。



2003年07月03日(木) 悪いやつほどよく眠る その2)


こんにちは、カンです。

「エベレスト」のお話の続きをします。

金融資産 を用いた『運用スタイル』には、
実にさまざまなものがあります。

最近よく聞かれる ロング・ショート戦略 とは、
信用取引 を用いて

(マーケットが下落する局面においても)
絶対的利益 を獲得しようとする投資手法です。
   ↑
上記のように書くと
「なにか画期的な投資方法」のように思えますが、

要は 人間が マーケットのタイミング と 銘柄
(上がるものと下がるもの)を選択する
『運用スタイル』なのです。
    ↑
(当然、人間の 目利き力 に頼っています)


また、ブル・ベアファンド と呼ばれる投資信託は、
オプション取引 を利用して
大きなリターンを狙う『運用スタイル』です。

(当然、大きなリスクを引き受けます・・)

またこんな 例 もあります。

ふつう、私たちが 企業(株式)を購入する時は、
市場(いちば)に上場している会社を選びますよね。

しかし、上場していない企業でも
すばらしい会社はたくさんあります。

これらの会社に投資をするのが
ベンチャー・キャピタル と呼ばれる投資母体です。

大抵はファンドのカタチを取って、
投資家から出資を募ります。


では、上場している株式を購入することと、
ベンチャー・キャピタル に出資することの
「決定的な違い」は何なのでしょうか?

リスクの大きさ? 

はい。もちろんそうです。

もうひとつは、
【流動性の大きさ】なのですね。

流動性 とは、
その資産の“売り買いのしやすさ”を指すのですが、
上場している 株式 は流動性が高いですね。

(1分、1分、価格 が形成されています。
いつでも売り買いできます・・)


また、情報開示 においても
厳しい取り決めがあります。

本来、ひとつの会社の価値判断を
するのは難しいことです。

ですから、株式市場 という
公の『いちば』を作ったのですね。

公の『いちば』は
ガラス張りの舞台 であり、

誰でも参加しやすいように
明確なルール を定めています。

(その代わり、血も涙もない。自己責任の世界・・)


『いちば』は フェア(公正)である
という信頼感のもと、
多種多様なリスクマネーが 流入しているのです。

注)わたしは決して ベンチャー・キャピタル を
否定するつもりはありません。

しかし、ベンチャー・キャピタル に投資するとは、
エベレストに登ろうとすることであり、
それなりの 知識と経験 が要求されるのです。


エベレストに登る困難さ、またその困難の
大きさを具体的にイメージできる人が、
投資の対象として考慮するものだ、と考えます。

金融ビッグバン以降、
金融商品の選択肢は格段に広まりました。

(それ自体はすばらしいことです)

しかし、金融ビッグバン が浸透すればするほど、
実体が不透明な金融商品・投資手法 が
増えてくるのも事実なのです。


その際、皆さんがぜひとも
持っていなければいけないもの。

それは 健全な懐疑心(常識)です。

今から申し上げることは < 保存版 > ですよ。

プリントアウトして、
冷蔵庫にでも貼っておきましょう(笑)



「へえ〜、良さそうな金融商品だなあ・・」
とウキウキする前に読んでいただきたい11条

●(その金融商品が)いったい 何に 投資しているか理解できますか?
● その金融商品の 投資手法 が理解できますか?

●(その金融商品は)途中で現金に戻すこと(解約)が可能ですか?
● その金融商品はタイムリー&継続的な 情報開示 を行っていますか?

●(その金融商品にかかる)トータルの費用&コストの内訳 は
  明らかにされていますか?

● その金融商品の販売会社、運用会社等は
  どんな 法律 を根拠にその金融商品の紹介を行っているのですか?

● その金融商品は 高い金利 をポップアート的に表示していませんか?   (プラス堂々と 元本保証 を謳っている?)

● その金融商品は少し落ち目の、しかし知名度はある
  有名人 を宣伝に使っていませんか?

● 大学教授の個人的な 賞賛コメント がでかでかと載っていませんか?   (ファイナンシャルプランナーもしかりです・・)

● 文字、映像などを用いた奇抜な 演出・装飾 が見受けられませんか?

● 見た目は洗練されている、が 意味不明瞭 の カタカナ用語 が
  溢れていませんか?

例)スイスの○○、オフショアの○○、プライベートバンクの○○、
ヘッジ・ファンド、オルターナティブ、デリバティブ、ギヤリング、
TAA(タクティカル・アセット・アロケーション)、
コンピュータシステムを用いた○○・・。


皆さん、
世の中はけっこうシビアな現実で動いています。

“おいしい話”は残念ながら存在しません・・。

いや、仮にあったとしても、
その種の話 は決して広まらないものです。


< だって“おいしい話”は、
たくさんの人間に共有されればされるほど、
  おいしくなくなるのですから・・ >


「あなただけに教える 特別な情報 なんです・・」
と云われたら、

「じゃあ、あなたが真っ先に買えばいいじゃない」と
 切り返してください(笑)



      Do ライフプランセミナー
     第7回【お金をめぐる冒険】

  〜 ポートフォリオゲームも楽しめるよ! 〜
  < 資産運用ビギナーの方におすすめです >

本セミナーでは【カネゴン】と【お金くん】に登場してもらい、
皆さんと一緒にお金を働かせる 術(すべ)を楽しく学んでいきます。

日時) 7月9日(水) 10:00〜12:00
会場) 神戸市勤労会館 406号室
   (各線三ノ宮駅東へ徒歩5分 サンパル南側)
講師) ファイナンシャルプランナー カン・チュンド
資料代・お茶代) おひとり様 1,000円 



2003年07月02日(水) 悪いやつほどよく眠る・・


【本日の一句】

シャツの袖  めくって  空は  夏化粧  


こんにちは、カンです。

先月の日経新聞に

「外国為替取引(信用取引)のトラブルが絶えない」
旨の記事が載っていました。

信用取引 とは、手持ちの資金に
レバレッジを効かせて(借入れをして)
大きな 取引 を行うことですね。

(皆さんご存知のように)
債券 や 株式、それに 外貨 といった
金融資産は、その価値が常に変動します。

外貨の場合は 為替レート が変わる、
という意味においてです。

価格の振れ幅の大きさを リスク と規定すれば、
「これら金融商品には
大なり小なりのリスクがあるんだなあ」と実感できますね。


しかし、いくばくかの『証拠金』を積むことで、
保有資金の何倍もの「取引」が可能になる
信用取引 においては

引き受ける“リスクの大きさ”が
実感しにくくなってしまいます。

(プラス 決済時期が○○まで、
というように 時間の制約 もあります)


< だいじな基本 >

債券、株式、外貨 そのものを
「現物」で持ち続けることと、

一定期間内に レバレッジ を効かせて
取引することを目的とする「信用保有」とは、

金融資産を保有するカタチとして、
まったく異なるのです!


外国為替証拠金取引 は、
手持ちの『証拠金』の10倍程度の
外貨 を売買できるそうですが、

これは皆さんの利益・損失の“振れ幅”が、
ジェットコースター並みに大きくなり得る、
ということです。


(突然、話題は変わりますが)
わたしは朝起きて 散歩 するのが好きです。

私たちは健康ならば、誰でも歩けますよね(笑)

しかし、散歩 ができるからといって、
いきなり「エベレストに登ろう」
と判断するのは 間違い です(笑)

エベレストに登れるのは、
ほんの一握りの人たちだからです。

実際にエベレストに登るまでに何度も経験を重ね、
プラス 高度な訓練を受けることが要求されます。

そもそも 一般的な「登山」と云えば、
1,000m未満の山に登って
爽快な気分に浸ることではないでしょうか?


そして、一般的な「登山」にこそ、
最大の 需要 があるはずなのです。

資産運用における 一般的な「登山」とは、
ミドルリスク・ミドルリターン を標榜することであり、

本来この種の“資産運用”に、いちばんの需要 が
あってしかるべきなのです。

◆ しかし、日本における“資産運用”とは
「散歩か、エベレストに登るか」なのですね。


真ん中 が欠落しているのです。
(なんとも滑稽なこと・・)

散歩をする人は、
「わたしにはエベレストなんて登れないわ」
と思いますし、

エベレストに登る人は、
内輪だけに通じる高度な話に終始しがちです。

わたしは以前、某オンライン証券会社の
株式 を保有していたのですが、

その会社がこの「外国為替証拠金取引」に
参入すると聞いて、株式 を売却しました。

その会社のCEOが言っていた

「資産運用における 膨大な潜在需要者層 を取り込んでいく」
という言葉 とまったく異なることをしている!
と思ったからです。


ふつうの「登山」を普及させる努力をしないで、
何が「皆さん、登山を楽しみましょう」だ!

(怒っています、)


日本の資産運用業界は、
それほど 歪んでいるのです・・。



 < 過去  INDEX  未来 >

作者 カン・チュンド に熱いメッセージを。 [MAIL]

晋陽FP事務所 [ホームページ]

My追加
-->



Copyright (C) 2000-2004 SINYO FP OFFICE. All Rights Reserved.
HOME BACK