V字経営研究所・酒井英之の4行日記
DiaryINDEXpastwill


2002年03月31日(日) 最も困難な仕事

「3歳までに思いっきり遊ぶ日を作ると、子供は自分を平気で出せるポジティブな人に育つ」とのカミサンのアドバイスで、一日子供と大阪に遊ぶ。大リーグのホームラン記録を塗り替えたボンズは、「もう目標がないのでは?」の質問に「良い父親になるという最も困難な仕事が残っている」と答えたが、良い父親になることはビジネスの何倍も難しい。


2002年03月30日(土) 経営=経理+営業

「経営=経理+営業」と聞いて目から鱗が落ちた。なるほど企業は「経理+顧客」で成立する。勝ち組の社長は経理に明るく、いろんな質問にテキパキと応える。これに対し、ふた言目には「その点は総務部長に任せてあるから…」「経理部長に言ってやらせますから」という社長。このような人は「やばい」と気付くことはなく、気付いた頃にはもう遅いのだ。


2002年03月29日(金) 促成栽培の限界

講演会後に某都銀の次長と懇談。彼曰く「最近の若い行員は皆、促成栽培だ。入行以来、研修続きでロクに現場を体験しない。顧客の工場見学は自分の仕事じゃないという。なのにソリューションなどできるはずがない」。銀行は非財務の部分でこそ差別化が図られる時代。現場重視とスピード。勝負を分けるこの2点は机上では絶対に身に付かない。


2002年03月28日(木) 5人へのサイン

先日お逢いした秋田県大館市の社長。拙著を5冊も申し込んでくれたのだが、その下に5人の社員の名前が書いてある。そして「サインと先生が心に留めておられる言葉を書いて下さい」とあった。仕方がないので各社員の肩書きを見ながら、個々の人に別々の贈る言葉を探す。普段考えたことのないこんな要求は、自分の考え方を整理する良い訓練だ。


2002年03月27日(水) ビジネスを支えるのは「愛」

漆器卸の最大手企業で講演会。その後の懇親会で印象的だったのは漆器の製造だけでなく漆器の修理もビジネスにしているA社長。いただいた名刺には「思い出をもう一度」の文字。ニッチもニッチなこの商売、A社長の漆器とそれを使う人への「愛」が支えている。愛は抽象的だが、人は愛のない人物をすぐに見破る。愛こそ事業の成否を分ける重要な要因だ。


2002年03月26日(火) 耐えるだけでは嵐は消えない

セミナーの受講生から「管理部門が理屈で赤字部門を問い詰めたとき、嵐が過ぎるのをただ待っている態度をとられたらどうしたらよいか」との質問が来た。そんな人には宿題を出すしかない。改善策を出させ、赤を入れて突き返す。合格するまで改善策を考えさせる。人の考え方を変えるにはTV『愛の貧乏脱出大作戦』の達人並にやるしかないのである。


2002年03月25日(月) 全国ツアーを終えて

本日の金沢講演で、全国11都市縦断セミナーツアーは終了。500人以上に聞いて頂いた。回収したアンケートでは「良い」「大変良い」が95%以上。本も思いの他売れた。「来場者のセミナーへの期待値」こそライバルと思い、それを上回ればまた来てくれるし、下回れば二度と来ない。この結果に自分のやってきたことは間違っていなかったと確信できた。


2002年03月24日(日) 眠っていた自分を呼び覚ます息子

3歳の息子との遊びはもっぱら運動。公園に行ったり、取っ組み合いをしたりだ。すると「パパは工作が嫌いなの?」と言われた。そこで「嫌いじゃない」を証明するために、ボール紙や色紙を買ってきて工作にチャレンジ。動く電車・車・重機などを作る。作りながらいつの間にかこっちが夢中になっている。息子に知らない自分を引き出してもらっている。


2002年03月23日(土) 子供が評価する人物

小学校教師の友人と会う。彼はかつて世界各地を一人で旅して回っていたが、「旅が非常に良い財産になっている」と行っていた。1年間で最も印象に残った授業を聞くと、写真やVTRを交えた自分の旅の話だったそうだ。体験をベースにオリジナルな話を作り、そこから普遍性を導く。教育でもビジネスでも顧客に好かれるのはそんな話のできる人物だ。


2002年03月22日(金) 外資系の能力開発目標設定

外資系に務めるの友人から目標管理の手法を聞いた。能力開発の目標設定は、まるでスポーツ科学だ。例えば柔道選手の目標設定は「体力を付ける」ではなく、「身体を丸める力を付けるため腹筋を鍛える」だ。その腹筋を鍛えるために「毎日腹筋を100回行う」が目標なのだ。このレベルまで目標をブレイクダウン。これに比べれば我々の目標設定は実に甘い。


2002年03月21日(木) 計画作りは短期間に楽しんで

新しい期を迎えるに当たり、事業計画を創れと指示が出た。このような指示が出るたびに思い出すのは恩師水谷研治の言葉である。「計画を立てることは、未来について考えるのだから実に楽しいことのはずだ。楽しいことはダラダラやるものではない。短期間で一気にやるものだ」。数年先のビジョンが見えていれば計画作りは早く、楽にできるはずだ。


2002年03月20日(水) 4Pから4Cへ

現場主義でやっていると、大局を捉えた表現をとても新鮮に感じることがある。今日見た本には、21世紀マーケティングの基本は4Pから4Cへ移行したとあった。即ち、Product→Customer、Price→Cost、Promotion→Communication、そしてPlace→Convenience。上手いことを言うなァと感心しつつ、そのような俯瞰的な才がないのが情けなくなった。


2002年03月19日(火) 墓で分かる偉大さ

尊敬しているコンサルタントの墓所を知る人に出会った。お墓の場所を教えていただいたメールには「墓碑の横に名刺入れがあります。そこに御名刺を入れていただければ幸いです」とあった。墓の横に名刺入れは、いかにこの人が多くの人の役に立ったかを物語っている。願わくは自分もそこまでのコンサルタントになりたい。修行意欲が一層強くなった。


2002年03月18日(月) 抵抗勢力と戦うには

同世代の友人から『抵抗勢力』という言葉をよく聞く。古い体質を一掃しようと努力しているが社内の反対が多いのだ。「お前は黙っとれ!」と言われても黙ってはいけない。「いいえ言わせていただきます」だ。話にならないと思ったら、何段階か飛び越えて社長に直訴してもよい。嫌われるが「いつか分かってくれるだろう」。それを支えに頑張るしかない。


2002年03月17日(日) 上には上がある

大先輩コンサルタントの話。ヾ覿箸鮓るときは裏口から入れ。出荷される商品の印象を頭に焼き付け、それがどのように作られるかを見ると分かり易い。工場や食堂横のトイレを見ろ。本社や社長室を飾っても会社の真の姿がそこにある。ヒヤリングするときは警戒心を解くために90度の位置に座れ。真を突いた教訓にしばし絶句してしまった。


2002年03月16日(土) 成長が分かる手帳

某信用金庫の土曜講座で講演。入り口で受講生が『成長の記録』なる手帳を主催者に出していた。母子手帳のようなもので、取得した資格、検定、修了した通信教育、研修、そしてどんなジョブができるか記されている。今日の講義も受講すればハンコがひとつ増える。転勤した時にこの人は何ができるか、それを示すの道具。自分にもあったらな…と思う。


2002年03月15日(金) 若い頃の苦労の価値

機械商社の社長の話。大企業の一社員の頃、どうしても自動車メーカーと取引したかった。そこで毎朝自動車メーカーの工場の前に立ち出社する人に「おはようございます」と挨拶し続けた。すると「あの人誰?」「機械商社の人らしいよ」と噂になり、ある日「機械屋、一度カタログ持って来い」と言われ商売に結びついたという。若輩には脱帽するしかない話だ。


2002年03月14日(木) 九州アドベンチャー大学

社会人の勉強会が盛んに行われている。継続しているものは少ないが、九州アドベンチャー大学は計100回を超える。九州に縁のあるユニークな経営者・マネージャーを呼んで毎回講演会を開いているが、面白いのは「ドタキャン歓迎」「途中退席可」であることだ。勉強会は何よりも参加者の学ぶ意思を尊重するもの。この主催者は主役が誰かを心得ている。


2002年03月13日(水) 近くまで来たら顔を出す

広島での講演を終えたとき、以前知り合った社長が、息子さんを連れて講演会場にひょっこり現れた。私が今日広島に来ることを伝えただけで約束していたわけではないので、突然の登場に驚いたし、嬉しかった。社長達もその後会合があるらしく、約1時間一緒にお茶をする。「近くまで来たら是非顔を出す」。単純なことだが、本当にできる人は少ない。


2002年03月12日(火) 肉体NG+精神NG

某上場企業の32歳の女子社員から転職の相談を受ける。彼女は仕事に悩み、身体を壊し、挙句に車を運転していたときに「このままぶつかれば会社を休める…」とまで夢想したそうだ。以前にも「私は犬になりたい。犬はいいですね、何も考えなくて」という同僚がいた。肉体がNGを出し精神がNGを出し始めたら要注意。健康のためには転職した法が良い。


2002年03月11日(月) 根底にあるものは何ですか?

某社長から冗談交じりに5年先の貴方に投資したいと言われた。法人に例えれば「貴社の経営理念は何?」と同義である。投資したい先の信条を聞くのは当然だろう。しかし胸を張って答えられない。このサイトと同じ「感動の創造のお手伝い」と答えるのがやっとだ。さらにその根底は…この質問、経営理念と同じく凝縮されるまで繰り返す必要がある。


2002年03月10日(日) 情報化の罠

ソリューションは「情報収集・情報整理・情報分析・問題解決・情報発信」の繰り返しである。昨日の質問と併せて考えれば、データ=情報収集、情報整理=インフォメーション、情報分析=インテリジェンス。利益においてプロフィットとゲインを混同する企業が負け組であるように、この3つを混合すると情報もITもあるが活用できない負け組になる。


2002年03月09日(土) 3種類の情報を使い分ける

某社長の質問。「情報化の情報にはデータ、インフォメーション、インテリジェンスの3つの意味があるが、どれが大切か?」。データは生情報でインフォメーションはそれを整理した時刻表。インテリジェンスは「○○に行くならこの手順一番便利」というアドバイス。今必要なのはインテリジェンス。そこから逆算して必要なデータを集めることが肝要だ。


2002年03月08日(金) グループ会社の人材育成

大手傘下のグループ企業28社の代表社員勉強会で講義。グループ会社を組織している企業は多いが、有料の合同勉強会を催している企業は稀だ。感心したのは参加者のモチベーションが高いこと。皆、目つきが真剣なのだ。終了後のアンケートはなく主催者が参加者に直に感想を聞いて回るという。それもモチベーションを高める素晴らしい仕組みである。


2002年03月07日(木) リスク回避はプロの技

仙台での講演後、駅前拾ったタクシー。最終のフライトに間に合うよう空港まで飛ばしてもらう。ラッシュ時でもあり混雑しているメインルートを回避。途中「空いていれば早く着く。混んでいればアウト」の分岐点に到達したが「イチかバチかのリスクは避け」迂回路の高速を選択。結果は滑り込みセーフ。リスクを回避したその選択にプロらしさを見た。


2002年03月06日(水) 不作法を矯正する方法

某市役所で講演。終了後課長他と役所の施設内でお茶を飲む。このとき、ウエイトレスの対応が拙く課長は「教育がなっていない」と憮然とし「『市民はオーナーだと思え』と説いてはいるのですが…」とつぶやいた。考え方は正しい。そしてなぜ市民=オーナーか。市民=神様との違いは何か。良い振る舞いは作法+そこを教えないと定着しない。


2002年03月05日(火) 社員が参加するビジョン開発

選抜した社員で自社の将来像を描かせる委員会を作りたい企業からの相談。この試みを成功させるコツは2つ。第1は委員に任命するときに「この仕事は君にやらせてあげるのだ」と言うこと。この一言でエリート達は任務の重要性を理解する。第2は委員会終了直後に彼らを昇進させること。出世することで彼らは「自分で達成せねば!」と自覚するからだ。


2002年03月04日(月) 中小企業のリスクヘッジ

200人の土木資材メーカーは倒産した佐藤工業との取引を現金に限っていたため、今回の被害もひと月程の損失で済んだ。また30人の問屋S社は、顧客別に与信限度基準を示し、営業担当者がそれ以上の取引をしたい場合はそのリスクを個人責任としている。中小企業でも大手に堂々とリスク回避を要求する。その毅然とした姿勢こそ身を守る最大の防御だ。


2002年03月03日(日) 経済成長率△24日

またゼネコンが倒産した。2002年度末の景気予測によると、97年度末比で名目経済成長率は△6.7%、実質経済成長率は+0.2%。これに365を乗ずると、名目で△24日、実質で+1日となる。つまり97年に比べ1日分仕事が増えるのに、売上高は24日=2月ひと月分消えて無くなるということだ。97年と同じことをしていれば倒産するのは当然なのだ。


2002年03月02日(土) ウソばかりのTV番組

最も嫌いなテレビ番組のひとつに『クイズ日本人の質問』がある。司会者の問いに対し4人の解答者が答え、ゲストが正解を選ぶもの。他の3人はウソを言っているわけで、単純に考えれば30分のうち3/4が実に巧妙なウソを放送していることになる。そんなウソを考える時間と、そのウソを放送する無駄。クイズでも国会でもウソは本当につまらない。


2002年03月01日(金) 部下に感動を与える上司

先日行った某銀行の若手ソリューション研修のアンケート結果が届いた。それを見た弊社の常務から「銀行員研修の研修報告を読むと彼らの驚き・感動がビビッドに伝わってきて元銀行員の小生も感動しました」とのメールが届く。ビジネスマンになって15年。はじめて上司から『感動した』と誉められた。こんな上司だから部下はついていきたくなるのだ。


酒井英之 |MAILHomePage

My追加