嗚呼!米国駐在員。
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2006年01月31日(火) 世界で最も儲けた会社

今朝の新聞で石油大手エクソンモービルの2005年通年決算が発表された。


純利益は前年比43%増の361億3000万ドルで過去最高を記録。日本円にして約4兆2270億円(利益)!

堂々の米企業史上最高の水準だ。一企業としては世界一だろう。驚くのは、これでもハリケーンの影響による精製施設の一時閉鎖を受けた生産量の減少により、利益が大幅に減った結果という。


361億ドルの利益と言ってもピンと来ない人の為に、新聞は分かりやすい例えを用意してくれた。

1.エクソンが2005年に一秒あたりに稼ぎ出した利益は$1146
2.世界最大の自動車会社、GMの総資産が138億ドル。
3.GDPがエクソンの利益を下回る国が世界125カ国。


石油メジャーは下手な国家より力があるといわれている。

しかし、いくら石油、原油が高騰したからと言って、4兆円は設けすぎだ。
原油の高騰分以上の値上げをガソリン代に転化してきたんだろうか。いかに庶民に犠牲を強いて莫大な利益を貪っていたかが良く分かる。

一般企業であれば稼げるときに稼いでもらって結構なのだが、石油会社なんてのはろくに競争も無いし、穴掘って加工するだけ、悪く言えば横流しで大した技術革新もなさそうなだけに、やっぱりこんだけ暴利を貪られると面白くない。代替燃料が無いことをいい事にやりすぎだ。しかも裏社会や政治家との結びつきが強くてどうにも抵抗がある。ブッシュなんて戦争してまで利権欲しがっているから。

今年は2005年以上に利益が出せる見込みという。実際にこの1週間でガソリン代も上がってきた。夏にはガロン3ドルになると言われている。いい加減にしやがれ。



先日テレビを見ていたら、「ブッシュを支持しますか?」という街中でのインタビューがあった。

マイクを向けられた白人はこう怒鳴った。


「ガソリンを安くしてくれる奴であれば、俺達にとって大統領なんか誰だっていい。」


実のところ、アメリカに住む大多数の庶民の考えはそんなものなのかもしれない。


エクソンモービルの社長、ガソリン代半額にして大統領になりませんか?




2006年01月30日(月) E-Mailの転送ミス

日本にある取引先企業から直接メールが入った。

相手は顔見知りであり、メールをもらうこと自体は珍しいことでもないのだが、本来は彼らの窓口となるべく我が社の大阪支社のアドレスがCC(Carbon Copy)には入っていなかった。両者の間に何か問題でもあったのだろうか。単に忘れただけならいいのだが、何か意図があるのだろうか。

日本にいれば電話一本で済む話なのだが、日本とは昼夜逆転しているアメリカではこんなメールを抱えて悶々としなければならない。内容は大した事がない。単なる問い合わせだ。

だから尚更、不思議に思った。


先方は急いでいるようだったので、とりあえず問い合わせに対する回答を書いてメールを返信した。

その際、我が社の担当のアドレスもCCに入れようと思ったが、取引先の相手は自分に対して個人的に問い合わせしたかったという意図があったならばそれは失礼かも、と思って、そのまま何もアドレスに加えずに返信した。こういう時、bcc(Blind Carbon Copy)というのは便利な訳だが、突然こちらの返信がメールされても我が社の担当も困惑するだろうと思って、担当に対しては後でこちらの注釈を付けた上で取引先に返信したメール内容をそのまま転送しようと思った。いずれにしても、このやり取りを大阪の担当窓口が知らないというのはマズイ。


そして顔見知りでもある我が社の大阪担当への転送メールを作成した。
直接こちらに問い合わせが来たので取りあえず回答しておいたこと、CCにアドレスが入ってなかったので内容を全て転送すること、を伝えた。そして、そちらに聞けば早い話しだったのに何で直接こちらにメール来たんだろかね?何かあったの? と、野次馬根性と嫌味を最後に加えた。


文章を書き終え、勢いよく“SEND”をクリック。
と、送信先アドレスがチラッと目に入った。見覚えのあるメールアドレスだが何かおかしい。




ゲゲっ、取引先に返信したかも・・・。




慌ててSent ItemsのBoxを見る。自分が見たのは何かの間違いであってくれ、という願いもむなしく、送信先は元々メールをもらった取引先だ。社内あてに書いた文章を出してしまった。情けない限り。

FAXならこのタイミングならキャンセル出来るが、どんなに後悔しても送ったメールは戻ってこない。
知らん振りしようかとも思ったけど、考えた挙句、丁重に苦しい言い訳を書いて取引先に謝罪のメールを入れた。よりによって相手は堅物オヤジで全くまった〜く冗談が利きそうも無いタイプだ。いや何とも見苦しいというか情けない。

まあ内容的には機密事項もなく大した事がないので大した問題にはならないだろうが、人間関係を心配する余計な文章が取引先に行ってしまったのは失敗だったと深く反省。


実は、これと逆のケースで、ある取引先からエエっというような機密事項が入ったメールが届いた事もある。
その場合は、相手から何も来なかったのだけど、相手は送信先を間違えたことに気が付いていたんだろうか?こういう時、こんなメール来ましたよ、と返事するのもどうかと思ってもらいっ放しでそのまま放っておいた。内容はもちろんじっくりと見させてもらったけど、何だかあまりいい気分でもなくすぐに削除した。



いやいや、メールというのは本当に怖い。



2006年01月25日(水) なんちゃって日本メシ

昨日は日本からの来客を連れてデトロイトに出張。うちのアメリカ人スタッフも同行させて取引先へと車を走らせた。

途中、昼飯を食おうか、という事になった。来客は、度重なるアメリカのジャンクフードに辟易しており、出来れば日本食で御願い出来ませんかね、とのリクエストがあった。控えめだったが確固たる意思を持った要望であった。ちなみに、ファーストフードだけでなくて普通のアメリカンレストランでも、日本人からすれば立派なジャンクフードである。

幸いにもお勧め出来る日本飯レストランを知っていた。
店員もカウンターの職人も全て日本飯。値段は張るけど、会社の経費だし、安心しておいしいランチにありつける。

運転中のスタッフに、その店まで行くよう道順を指示した。

すると、「もっと近くにいい日本食レストランがあるのを知っているよ。本当にオススメ。何度も行ったことがある。」と言う。


確かに、自分の知っている店は少し遠回りであった。雪もちらついてきており、余計なドライブは避けたかったので、そのオススメとやらに言ってみることにした。このスタッフはうちの会社で働いて6年。日本出張もしているし何度も日本食に連れて行っているので、まあ日本食の何たるかくらいは十分知っている。車中では、久しぶりに日本飯にありつけるお客が、この数日間でどんなにひどいアメ食を食べてきたかを語り、やっぱり日本飯が一番ですよね、いや〜久しぶりの日本飯ですよ、と、本当に楽しみにしている様子であった。

幹線道路を曲がると、先の方にレストランらしきものが見えてきた。何だか東洋風の大きな建屋である。


嫌な予感がした。



近づいてみると、 「SEOUL HOUSE」というレストランの名前だ。

あ〜よかった、韓国飯だった。店は近づいてきたけどウィンカーも出さずに曲がる気配もない、



と、安心した瞬間に、キュっと右折してレストランの駐車場に車を舞い込ませやがった。

「オイオイ、ここ!? これって韓国レストランだよ。」

「いや、日本飯だ。心配するな。俺は何度も来ているから知っている。ほら見てみろ。」 と指差した先には、SUSHI BAR の看板。




...絶望的だ。




入るのも恥ずかしくなるような、いかにもオリエントな作りの店構え。
店の入り口にはハングルと英語で書かれたメニューだ。日本語のかけらもない。とはいえ他に選択肢もない。

韓国レストランと思いきや形だけの寿司カウンターがありメキシカンの板前がおかしなハッピをきている。日本人店員の気配は全く無い。

昼時なのにバカでかい店内には客が数組しかいない。テーブルに通されメニューを見た。韓国、中華、日本、と豊富なレパートリーだ。どうも韓国系臭い店だから、ビビンバあたりにしておけば良かったのだが、いざ目の前にある日本食メニューを素通りすることは出来なかった。

出張者はてんぷらソバ、自分と米人スタッフは寿司セットをオーダー。

お茶がマグカップに入って運ばれてきた。続いて、寿司セットに付く味噌汁が来た。とてつもなくヌルいし、レンゲが突っ込んであるのが気に食わない。よく見れはナルトが入っている。しばらくして来た寿司セット。皿の隅にはワサビが山のように大量にもってあるアメリカンスタイル。見た目は確かに寿司の握りだが、冷え切ったシャリの塊とその上に申し訳なさそうに乗った釣りえさのようにネタは、明らかに冷蔵庫から出してきたものだ。

出張者のソバには具が何もない。しばらくするとべチャベチャのてんぷらが皿に盛られて運ばれてきた。


隣で「EXCELLENT!」と叫びながら、ワサビを大量に溶かした醤油に浸された寿司ネタを口に運ぶ(アメリカ人流)スタッフを横目に、異国の地で日本食に恋焦がれた出張者には申し訳ない気持ちだった。「意外とまあまあいけますよ」と気を使っていってもらったが、案の定ソバも天ぷらも残っていた。自分も、エビを残した。


アメリカ在住間もない日本人がよくだまされる“なんちゃって日本メシ屋”。全米のどこにでもそれは見つかるが、日本食ではない。厳密には日本食を見た目だけ真似して作った料理だ。赴任以来3年を迎える自分がこんな日本食屋に入ってしまったことに大きな後悔を感じた。

そして、どんなに日本メシ通といってもアメリカ人の舌はやはり絶対に信じてはならない、と再認識した。




2006年01月24日(火) 日本人女性からの飛び込みセールス



「高橋さんですか?」

その若い声の女性は電話口で突然そう言った。


「えっ!?」 ちなみに私は高橋ではない。

「高橋さん・・・?」

「いいえ、高橋ではありません。弊社にそのようなものは居りませんが・・・。」と答えると、

「えっ、高橋さんではないんですか。 私は○○社の鈴木というものですが、お世話になっております。」 

まるでこちらの回答が分かっていたかのように畳み掛けて来た。なんじゃ、セールスか。



しかし、口にした会社名が日系の大手ゼネコンだったので、電話を切るのをやめて耳を傾けてみると、「オフィスの改築や改装等、御予定はありませんでしょうか?」と聞いてきた。

「特にそんな予定ありません。オフィスビル,賃貸だし。」

「では、自社ビル御建設の御予定は?」


・・・・(笑) あきれて反応も出来ず。


「では、今後とも宜しくお願いしま〜す。」 えっ、勝手にまとめやがった。


なんだなんだ、このアプローチは。
電話を切って思った。この出来事がまず異様なのは、ここがアメリカであること。しかも月曜の午前中に若い女性からこんな飛び込みの電話が入るとはどう予想出来ただろう。


振り返って思うに、こんな事だろうか・・・。
‘アメリカで働きた〜い、しかも絶対営業職。でも米系企業じゃやっぱハードル高くて面接で全滅だったから、しょうがなく日系企業で採用してもらったの。’という感じの現地採用の女性が、
たまたま上司となってしまったコテコテ日本人オヤジに、「営業は飛び込みしてナンボや。わしの新入社員の時は朝から晩までビルの1階から最上階までアポ無しで訪問していくつも仕事を取ったものじゃ。キミもとにかく手当たり次第に電話せい。えっ、相手の担当?そんなモンは適当に名前を言いながら相手とまず会話せい。アメリカかて日本かて、営業の仕方っちゅうのは変わらへんで。」と、古きよき浪花節営業を押し付けられ、言われたほうも、日本を飛び出しアメリカの大学を卒業してとにかく負けず嫌い。何だか訳が分からないがとにかくそれを実行していた、という感じだろうか。



それにしても、ビル建設の予定はありませんか?何て聞いてきた飛込みセールスはこれが最初で最後だろう。

この女性がこの1ヶ月以内に離職する可能性は相当高いと見た。現地採用の方の現実と理想の違いは大きい(と勝手に背景を決め付ける)。まあ、駐在員の現実と理想の違いも大きいが・・・。







2006年01月23日(月) 針とカッピングの効果

土曜日は昼から医者に行き、生まれて初めて針と吸玉(カッピング)というものを体験した。

中国人のドクターは、中国以外にアメリカと日本で医学の勉強を重ねており、患者に対して非常に熱心であり信頼が出来そうだ。

最初の30分は仰向けになって針治療。ツボを確認しながら手際よく、トントントンと針を入れていく。初めてなので浅くしてもらったけど、全く痛みは無い、と言うと、少しずつ深く入れてくれた。頭のてっぺんから足の方まで針が刺さっているはずなのだが、自分ではどこに何本入っているかさっぱり分からなかった。顔にもいくつか刺さっている。うっすらと刺激を感じながら横になっていると、あっという間に30分立ち、次はうつ伏せになってカッピング。ガラスの吸い玉に火(煙?)を入れて背中に付着させるるのだけど、熱くもなければ痛くもない。なんとなく背中が吸盤のようなもので吸われるのを感じながらリラックスしていると、これまたあっというまに時間が経過して終了。

カッピングを取ってもらうと、「ああ〜すごい色ですねえ」とドクター。
鏡を自分の背中を見てびっくり。場所によっては丸く切ったサラミのように吸玉の後がどす黒くクッキリ。ところが全く色がついていない部分もある。吸玉は、体内から対外に向けて刺激を与える唯一の治療法という。色の濃さで内臓の状態などが確認できると言われたが、どす黒い部分は明らかに内臓の機能が弱っているのだろう。


確かな実感はなかったのだが、血液がきれいになったような気がして帰宅。と、突然全身に疲労感が押し寄せてきてベッドへ直行。ちょっと横になるつもりが3時間も寝てしまった。突然血行がよくなって身体がびっくりしたのだろうか。それにしても実に気持ちのいい睡眠であった。こうして海外で生活していると、自分では意識しなくても神経をすり減らしていたのかもしれない。この治療はハマりそうだ。

これからもたまには身体の手入れをしてやらなければ、と思うけど、結局一番効果があったのは肉体的な変化よりも、自分の気持ちがリラックスしたことだろう。




(カッピングの効果)
皮膚の若さを保つ
ホルモンや血を調整する
内臓諸器官を活発にする(内臓の活性、消化不良、便秘など)
自律神経を調整する (自律神経の失調、不眠症など)
筋肉に対して強力なマッサージ(肩こり、腰痛)
血液を綺麗にする( 糖尿病、リウマチ、内分泌疾患)
末梢血管の血行をよくする (冷え性、高血圧、低血圧など)
ツボの刺激範囲が広い(健康管理、慢性疲労、予防医学など)


2006年01月20日(金) ホリエモンとか牛肉とか

こちらで普通に生活していると、普段はほとんど日本のニュースなんぞお目にかかる機会はないのだが、今週に入りライブドアショックが全国紙のみならず地元紙にまで掲載され、そして今日は日本が再び牛肉の輸入停止を決めた事がニュースで流れた。


ホリエモンとやらは名前はよく知っているが、ネットや新聞上だけでのことだ。いわゆる、動いて喋るホリエモンは未だに見たことがない。だから、世間では色々非難をされているようなのだが、自分の中では彼に対して嫌悪感はない、というより何も印象がない。どちらかといえば、そのスケールの大きな行動力をうらやましくも思っていた。30前半でプロ野球の球団オーナーになろうとしたり、政治家になろうとしたり、どんなに卑しい野心があってもなかなか出来ることではない。

今回の件でネットを見て気になったのは、ライブドアが株式分割を繰り返してきた事が問題だ、という論調が多い事だけど、それ自体は問題ではないはずだ。まあ、確かにライブドアは違反をしたのだろうけど、米国のローカルニュースにまで報道されるほどの大きな影響を日本経済に与えたというもともとの原因は、結局、日本という狭い世界でこのホリエモンとやらが調子に乗りすぎて睨まれただけのような気がするのだが。ホリエモンを知らないアメリカの人は果たして今回の件を伝える新聞記事を理解できたのだろうか。

それにしても何度関連記事を見たところで、なんでこの会社がいつのまにか8千3百億もの時価総額を持つようになったのか未だによく理解出来ない。何のため会社を急にこんなに大きくしたのかもよく分からない。
しかし、この会社の強制捜査で東証が取引停止にまで追い込まれ、ホリエモンはアメリカの新聞にまで登場するようになった。何だか実体の無いような会社が、知らない間にここまで影響力を持っていた、というのがとても不思議に感じる。

日本では何が起きていたのだろうか。

短期の売却益を狙ってライブドア株を買っていた個人投資家はお気の毒だけど、自業自得だな。


そして、今朝のラジオニュースでは、日本の米牛肉輸入前面禁止が流れた。
輸入された米国産牛肉にBSEの病原体が蓄積しやすい特定危険部位の脊柱が混入していたからだ。ニュースでは、理由も説明せずに、日本が輸入禁止した、日本は大きな市場だから大きな打撃だ、と報道していた。

これは結局、米国側のずさんな対応がそもそもの問題だったのだが、BSEも何もなく毎日牛肉バンバン食って消費される国で、日本だけの為にそれだけ細かい対応しろっていっても出来ないだろう。こうしたいい加減な対応に対して、アメリカの野郎!と日本は怒るのだろうけど、まあ現実としてアメリカなんてこんなもんだ。自分さえ牛肉食えればいい、ヨソなんて知るかって。

これでしばらくはアメリカから日本に牛肉が輸出されることもないのかもしれない。アメリカに住んでいれば牛肉は食べざるを得ないけど、おかしな病原菌が当たらぬよう祈るしかない。



2006年01月18日(水) 夜間クラスでの‘同じ思い’

就業後に大学の夜間ビジネスコースに通うことにした。

ESLコースの一環なので、南米、欧米、アジア、中東から様々な人種が集まることになる。みんな仕事を終えてから通うだけあって、クラスの中にはそれなりにPOSITIVEな空気が流れており心地よい。

自分の番になって初めて口を開くアジア人(特に私を含めたJAPANESEであるが)に対し、南米系、インド系の人たちはいつだってどんな場面だって積極的に発言をする。そんな人種の違いを感じるのも面白い。


さて、自分がやっているビジネスについて他の生徒と話をしろ、という指令が出た。

お隣はブラジル人のエンジニア。メガネをかけたオッサンで実に真面目そうだ。英語は物心ついた時から話しているとかでペラペラなのだが、如何せんアクセントが強くて途中から何を言っているか分からなくなった。まあ、化学プラントの専門的な技術の話は日本語でも分からないかもしれないが、とにかくひどいなまりであった。放っておくといつまでも喋りまくってそうなので、途中で区切ってこちらからも一通りの紹介をした。


会話が終わると、講師が生徒全員を前にして感想を聞いた。


「どうだった? 全く違う分野で働く異国の人と会話をして、どう感じた?」



例のブラジル人エンジニア、すかさずためらわずに言いやがったさ。

「異国の人はアクセントが強くて聞き取りに苦労します。」




テメー!!





でも、お互い同じように思っていたとは笑えてきた。




2006年01月16日(月) 企業は人材、と偉そうに語る前に

「企業は人材である、やっぱり人材が大事だ」と、偉そうに語る中間管理職のオッサンはどの会社にでもいると思うのだが、そんなとってつけたような言葉を聞くたびに、そういうアナタの人材価値はどのくらいなんですか?と質問したくなる。人材、人材、と叫ぶ裏には、優秀な部下がもっといればもっとスムーズにうまくいくのに、という、いかにも他人任せの真意が汲み取れる。



部下をうまくコントロールしたいなら、まずは自分がもっと努力して自分の仕事をしっかり完結できるようになる事、そして、人間的にも魅力的になる事だ。
そうすれば自然と部下はついてくるものだ。こんな事も分からずに、とにかく部下を操縦する事が自分の使命、とばかりに部下への指示ばかりに躍起になるオッサンが多いものだが、誰だって無能な上司の下では働きたくない。経験があるのは認めるが、経験だけでは人は引っ張れない。今や、上司にも付加価値が必要な時代だから、年功序列で何となく昇進したオッサンの居場所はない。


どうも情報が下から入ってこない、とお嘆きの管理職がいるならば、それはアンタに話しても意味がないって思われているからである。



2006年01月12日(木) STARBUCKSは好きですか?

ランチの後に、社内の事務の子がSTARBUCKSに行くと行ったのでついて行った。オフィスの隣にあるSTARBUCKS。

コーヒーを買うなんて本当に珍しい、というか、平日では初めてのことかもしれない。これまでの人生でもスタバは2、3回行ったかどうか程度なのだけど、今日はある理由があって何となく行ってみたくなった。その理由は後述。



それにしてもSTARBUCKSはいつでも大人気だ。

CMでも見たことがないし宣伝している印象もないのに、この人気ぶりはどういう事だろう。店に入るとレジの前には4,5人が並んでいた。ただ、その誰もがメニューなんか見ない。迷うことなくお決まりの一品を手際よくレジの姉ちゃんに伝えて会計していくので、すぐに自分の番が来てしまった。

こういうとき、初心者は辛い。
商品名が羅列された大きなボードを見ながら、「エ〜、あ〜」。

せっかく来たのにただのコーヒーもなあ。と言っても、他の商品もなんだか分からないしなあ。イメージも沸かないまま、右端の上から2番目にあったMocha Frappuccinoを頼んだ。


「Which size ?」 すかさず聞かれた。


Medium と答えようとしたが、メニュー表のどこにもそんな標記は無かった。

サイズ標記らしきものにTall、Grande、Venti という見慣れぬ3種類が目につき、その中で発音に間違いなさそうなTallを注文。値段からすると、Tallとはいえ一番小さなサイズのようだ。レジとは別の受け渡しカウンターから出てきたMoca Frappuccino。クリームが上にたっぷり乗っていたが、それを先に食べるべきか、コーヒーと混ぜるべきなのか迷ったが、一緒に行った事務所の子が、そのまま飲めと行ったのでストローをさして飲んだ。案の定、最後に味気ないクリームだけが残ってしまったが、本当にこれが正解だったのだろうか。

モカは甘かったがしつこくなくてうまい。
でも、3.5ドルは高いような気がする。多分自分はそこまでコーヒーが好きではないのだろう、と思ったが、日本にいた時にはよく缶コーヒーを買っていたから、嫌いではない。スタバがなんとなく女性っぽいイメージなのに対し、缶コーヒーは男の小道具というか、それを飲んでいると切れ味のある仕事(?)が出来そうな気がしたものだ。


やっぱり自分は缶コーヒー派。
アメリカの朝。通勤してきたアメ人が車を降りてからオフィスビルに向かうとき、ほとんどの人がコーヒーのカップを手にしているが、どうもその光景はカッコ悪い。ダラダラとぬるいコーヒーをちびちび飲んで、おまけに同じカップで何度もRefillする。タバコを吸うときも会議をする時も、どこに行ってもそれを手放さない。日本でも丸の内で昼食後にスタバ片手にさっそうと歩くサラリーマンをよく見たけど、何だか似つかわしくなかった。

やっぱり日本男児は小さな缶コーヒーをぐいっと、である。でも、売ってないんだよなあ。アメリカで缶コーヒーは。一時帰国の時にコンビニで羅列してあったあの缶コーヒーの種類には本当に驚いたが、アメリカじゃああんな小さな缶は売れないかな。
どうでもいいが、出張に向かうサラリーマンといえば、新幹線に新聞と缶コーヒー。出張帰りのサラリーマンといえば、新幹線に週刊誌と缶ビール。懐かしいけど戻りたくないような・・。




で、なんで今日スターバックスに行ったか。

たまたま今朝、ネットで以下の記事を見つけたのだが、街にあふれる商品の9割がパクリの中国を相手に著作権侵害の裁判で外国企業が勝訴する事はほぼ不可能と思っていたのだが、見事勝訴したのがスターバックスであった。


[北京 ロイター] 上海の裁判所は、中国のコーヒー会社が米コーヒーチェーン大手スターバックスの著作権を侵害したという判決を下した。2日付チャイナ・デーリーが報じた。 同紙によると裁判所は、上海Xingbakeコーヒーに50万元(6万1900ドル)の損害賠償を支払うように命じた。スターバックスを中国語に翻訳すると、Xingbakeとなる。
 判決は「上海Xingbakeコーヒーがスターバックスの中国名を社名に使い、さらにコーヒーショップのデザインにも似たモチーフを使用して、不当な競争力を得た」としている。
 Xingbakeは1999年に登録。スターバックスはその前に中国で商標登録を済ませていたが、上海での共同事業登録は2000年だった。
 スターバックスは2003年、Xingbakeが同社そっくりの白と緑の商標を使用しているとして提訴していた。
 スターバックスは1998年に中国市場に参入した。地元企業との共同事業で約140店を出店したが、最近では外国企業に対する政府の規制緩和に伴い、直営店も開設している。



中国、そして確か台湾でもスターバックスもどきのコーヒーショップをたくさん見つけたが、したたかなもので彼らは本当に目がこえており、いいものしかパクらない。異国民にもマネされるスターバックスはそんなにいいのか、試してみたかったというわけ。







結論 :スタバ1杯3.5ドルは高い気がしたのだが、中国で1ドルなら毎日飲んでもいい ⇒ 結局自分はコーヒーを語る資格なし。





2006年01月11日(水) それでアンタは残業つけるか!?

我が社内には、いつでも食物と飲み物がそばにないとストレス死してしまうアメ人スタッフの為に、コーラとチップスがどっさりと買い置きしてある。もちろん会社の経費なのだが。

自分の仕事はいつまでも放っておいても何も気にしないくせに、オフィスの台所にこうしたお菓子と炭酸がなくなりそうになると、あまりにも手際よく率先して買い込んでくるのは驚きだ。彼らもやれば出来るのである。(その他、定時を迎えた瞬間の彼らの帰宅ぶりも、仕事では見られない迅速ぶりであるが・・。)

社内のベテランオバサンがこれらを近所のスーパーで買ってくるのだが(買うだけで車から事務所までの運搬はやらされるのだが・・)、そうした買い物も仕事の一環だ、として、残業代を請求してきた。



まあ、なんというか。情けないというか、あきれたというか。
コーラとチップス買って、1時間の残業請求。アンタはこれだけの買いモノにどれだけ時間をかけるんや。



このオバサマが申請してきた残業を却下するとなると色々ややこしいので、この分は残業として(しぶしぶ)会社に認められたようだけど、残業とするなら今後はそんなもん要らん、と日本人ボスが言った所、それ以降は買うのを止めてしまった。

何だか日本人からするとバカみたいな話なのであるが、こんなささいに思える事がアメリカでは意外と訴訟などの大きな問題となるかもしれないから要注意である。



2006年01月09日(月) 日本の大雪ニュースがアメリカでは・・・

ようやく冬休みが終わったと思った日本がこの週末は3連休だったなんて。今朝出社するまで気がつかなかった。



日本は大雪が深刻なようだ。
こちらの地元紙にも、屋根まで雪にうずもれた家の写真付きで記事に出ていた。日本で13フィート(約4M)も雪が積もるとはさすがにアメ人も驚いたようだ。オフィスの米人が記事を見て得意げに、「日本は大雪なんだろ」と言ってきた。

「日本は大雪で70人以上が亡くなったらしい。こちらの雪とは質も違うし、日本では除雪車は一晩中動く訳ではないから後から後から雪が積もって大変なんだ。」というと、

「いや、新聞記事によれば、市町村は除雪にちゃんと協力したようだし、雪は宝のようだ、と書いてあるから、そんなに深刻じゃないんだろう。」と言ってきた。


確かに記事には死亡者が出たとは一言も書いていない。また、津南村では百万ドル(1億1千万円)を費やして除雪作業をした、とあり、“雪のおかげで水の純度が高くなり、うまい米と酒が出来る ”、- The snow is our treasure - という住民の声まで紹介されていた。なんだか、市町村が一段となって大雪に対処、住民も雪を歓迎、みたいなトーンである。


書き手がアメリカ人だとこれだけ視点が変わってしまうのである。


2006年01月08日(日) 井口のWBC辞退について

ヤンキースの松井に続いて、ホワイトソックスの井口がWBC出場を辞退した。


ギーエン監督が早々と辞退を表明した時に、井口も辞退するんじゃないかな、と思っていたのが現実になった。

オフを過ごした日本では初の世界一選手としてチヤホヤされていたのかもしれないけど、こちらでは井口の知名度は地元であってもそれほどでもないし、結構試合には引っ込められていたりしていたので完全なレギュラーという事ではなかった。たまたま器用なバッターで、2番打者という役割がチームにぴったりフィットしたので出場機会が与えられたのだが、これが中長距離バッターを狙っていたならば、これほど試合には出られなかっただろう。

井口はメディアに対しても、‘俺はこんなもんじゃない。2番じゃなけりゃ、打率だってホームランだってもっとすごいんだぜ’というアピールをしていたし、実際に翌シーズンはは2番なんか嫌だ、もっと主軸を打たせろと、監督に訴えるのだろう。そうなると自分の実力で試合に出るには相当厳しいということが、自分でもうすうす分かっていて不安になったはず。大きいのも打てますよ、とかなりキャンプでアピールが必要になる。そんな時期に、日本代表チームで2番バッターなんてやってられねえよ、というのが本音ではないか。

そんな状況で辞退したのは分かる気もするが、日本という国から見ればこの辞退は国賊モノ扱いなのでは?と心配になってしまう。
松井と違って井口は一旦引き受けている。なんでこの時期に断るか。メジャー行ったからって付け上がるなよ、っていう思いをする人も多いだろう。また、井口は王監督には8年間も世話になっているはずで、その王監督にファックスで辞退を申し入れるとはちょっと失礼か(松井は手書きの便箋だったからなあ)。

井口だって日本代表で戦っていれば、シーズンに入って少々成績が悪くても日本の人からは暖かく見守ってもらえるだろうに。逆にイチローは間違いなく好感度アップ。まあ、松井の辞退でWBCに対する注目度が一気に下がってしまったから、もはやそこまで井口の参加に議論があるのかどうかは分からないが。


それにしても、WBCの日本代表は小粒だな。松井、井口が辞退。城島も出ない。オリンピックにイチローが加わっただけ。そういえばイチローがこの代表入りにノリノリだが、マリナーズはチーム崩壊状態だから、チーム一丸となって勝利に突き進む本来の野球にイチローは飢えているんじゃないか、と思う。こうなったら代表選手に親分役で、清原と金本あたり加わると面白いんじゃないかな。


いろいろ選手の個人的事情はあったのだろうが、メジャーで活躍する一流選手が日本代表でプレーする姿が見たい、というのはファンからすれば当然の事だ。
その意味で、今回の辞退というのは本当に残念。
ドライにいえば、本人の自由なんだが、結局こんな事ではベースボールでワールドカップ開催は無理だな。

ちなみにアメリカでは、全くWBCの話題なんか出てません・・・。


2006年01月06日(金) 自動車ディーラーからの失礼なメール

アメリカ人はインターネットで車も買ってしまう。
まあ、ディーラーで受けられるど素人によるPoorなサービスを考えれば、それもうなずける話だ。各ディーラーには、Internet Managerという専任者までいる。

某BMWのディーラーのホームページに、「メールアドレスを登録しておけば、希望車種が入ったら情報送りますよ」という宣伝文句があった。自動的に情報を送ってもらえれば、それはそれで参考になるので、希望車種を記載してメールを送った。

何日かしてディーラーからメールが届いた。
ウェブサイト上と対して変わらない情報が記載されており、出来れば予算など詳細情報を教えてください、とあった。それから数回同じようなメールが届いたのだが、ネットで車を買う気などはさらさらなかったし、結局は店舗にいかなきゃ何も分からないので、そのまま返事もせずに放っておいた。


と、今日届いたメールのタイトル。


You Never Call ! You Never Write!


中を開くと、Come on we're feeling a little lonely. と始まって、あとはこちらが返事をしなかった事への不満がタラタラタラタラ〜。



俺は何か悪いことやったか?
年末年始挟んでたかだか10日ほどで返事がない事でこの逆切れ模様。強引なセールスに慣れていないアメリカ人は、人がいいから、こんなメールを見ると返事をしてしまうかのかもしれない。しかし、こんなメールを送りつけられた方は非常に不愉快だ。ちょっと店にも寄ってみようかとも思ったが、もうやめた。


それにしてもバカだな、このセールスマン。




2006年01月05日(木) 従業員のトイレ休憩を監視

フォードはミシガン・トラック工場で、従業員のトイレ休憩を監視することを決めた。トイレ休憩に費やした時間を生産現場の監督者が週単位で集計するという。統計によると、従業員3500人の多くが1シフトで48分以上をトイレ休憩に費やし生産所要時間を長引かせているという判断があったようだ。

「競争の激しい今日の環境で、安全、品質、出荷、コスト、モラルに関わるリスクを避けるため、工場として、この問題を取り上げることは重要」と従業員に説明している。

燃費の悪い大型SUVの販売不振は、ガソリン高騰などの原因も大いにあるはずだが、その責任を押し付けられた作業員はたまったものではない。あの、全米自動車労組が黙っちゃいないだろう。


しかしながら、トイレ休憩の監視というやり方がどうかは別にして、フォードの苛立ちはアメリカで働く日本人からすれば理解出来るのではないだろうか。アメリカ人の勤務中の気長な休憩振りにはストレスを感じる。やたらと言い訳をつけて、タバコを吸ったりトイレに行ったり。それもだらだら、と。メリハリが利いているといえば聞こえがいいが、職場に戻ってきたところでそれまで自分が何をやっていたか忘れてしまうから非効率この上ない。
こちらの自動車工場を見学した事があるのだが、ガンガンに音楽をかけてチップスをつまみながら黒人がノリノリで電気バーナーで部品の取り付けをしていた。そりゃ、走行中に部品も取れるわ。権利権利を振りかざすだけで反省と責任感のない人間には何を言っても無駄だという判断で、フォードは従業員を家畜のように縛り付ける事で効率化を目指そうと思ったのだろう。


だが、そんな事をしても効果はないと思う。


日本の会社員というものは、与えられた仕事は責任を持ってやる、という基本的な仕事に対する姿勢が老若男女問わず全社員に染み付いているが、一方、アメリカでは一部の経営トップと一般従業員の能力と考えか方の差が大きく開きすぎている。

所詮、フォード経営陣の対応は従業員の不満を煽るだけであって、「ああ、一流大学卒のエリートがまたバカな事考えやがって」という程度にしか受け取られないだろう。モラルだとかやる気とかを従業員に求めても、上昇志向を持った本当にごく一部の人間だけがその必要を理解してがむしゃらになるだけであって、その日が楽しけりゃいいや、という大部分の雇われお気楽アメリカ人に取っては、如何にややこしい事に巻き込まれずにその日の定時を迎えるかしか考えてはいない。いや、たちが悪いのは、もしかしたら無駄な時間を使っている事は全く意図的ではなく、ゆっくり時間を取って何が悪いのか、何故いけないのか、を全く自覚していない事なのかもしれない。


こうなればフォードは訴訟される可能性だって大きい。
先日も、ウォルマートが従業員に昼休みを与えなかった、として提訴されて、結局総額1億7200万ドルの損害賠償を払わされることになったばかりだ。まあ、昼休みを与えなかった、ってのも、それだけ聞くとひどい話だと思うが。

日系自動車メーカーはこの手の米人対応をうまくやっているようだ。
過去の日米貿易摩擦の経験を生かし、今では現地従業員の理解を得ながら確実にアメリカでの影響力を高めている。万一、トヨタがフォードのようにトイレ休憩を監視したらどうなるだろうか。アメリカ中でトヨタの集中砲火と非買運動が展開され、政治問題にまで発展する可能性はあると思う。そんなバカな事は、日本車メーカーは絶対にしないだろう。

いずれにしても、効率性に優れた日本車との競争の中で、シェアをじりじり落としているフォードの焦りが感じられる訳で、かなり追い込まれている印象を受ける。こんな事で効率化を図ろうとしている時点で、日本車との競争は勝負あった、のではないか。




2006年01月04日(水) 今年の初出社 - 本日モ反省ノ色ナシ


今年の初出社。
1月3日はまだ正月気分、などあるわけもなく、いつもと同じ週明けの出勤という感じだ。日本でやってた挨拶周りなどのかけらもない。



そして今年もまたもやスタッフのオバサマ女性との攻防が始まった。

ある取引先に電話をして確認事項を頼んだのだが、午後3時40分を過ぎたら東海岸の取引先との電話を一切したがらない。

こちらの午後3時40分というのは東部時間では午後4時40分に当たり、つまり、「相手が退社時間を目の前にしてもうすぐ帰宅するというのに、そんなタイミングで仕事の話で電話しちゃ申し訳ないわ。」という都合のいい勝手な思い込みと、「あと1時間少々でこちらも終わりだから、今から動いて下手に余計な仕事増やす事ないわ。」という本音が入り混じった見事な決断だ。まあこれがウチの会社だけなら問題なのだが、困ったことにどこの取引先も似たような輩が多いのか、ウチの会社にも午後4時になるとぱったり連絡がなくなる。

実はアメリカ人だけに「退社30分前には電話禁止しましょうや」みたいな暗黙のルールでもあるのだろうか。もちろん、日系企業の日本人は別であって、午後7時でも午後8時でもお構いなし。

こんな事があって、ふと自分が新入社員の頃、隣の席に座っていたオヤジが文句を言っていたことを思い出した。
いつも午後12時から午後1時の昼休み中に平然と電話をかけてくる取引先がいたのだが、それに対して、「なんて失礼な会社だ。どの会社も昼休みで誰も席に付いていない事が分かっているだろが。」と怒っていた。確かに、話はいつも緊急でもなんでもないような内容だったから、ああ、昼休みに電話をかける方が失礼なのだな、と漠然と思った記憶があるのは確かだ。


ところで、そのオバサマ女性は電話をかけるという単純作業を今日も断った。「今日はもう終わりだから、明日朝一でやるわ。」

最初はそんな言葉を信じて「オッケー」の安売り大売出しをしていたが、もう騙されない。

どうせそのまま家に帰って午後6時からブタ飯を食いながら旦那とツマラン団らんして、食後に砂糖の塊であるオバケケーキを食べてお湯のような水っぽいコーヒーを飲んで、その後にデザートでポテトチップスの大袋などを食いながらテレビ見て大笑い、そのまま午後10時に寝てしまえば、キレーさっぱりとそんな事は忘れてしまうはずだ。翌日会社に来ても絶対にゼッタイに自らフォローしてくれない。

「オッケー」を出した翌朝、こちらは気になってどうなったか聞こうと思うのだが、“もしかして緊急案件があってそれから処理するつもりという既に1日の予定がプランニングされているのなら、あえてこちらから指摘するのも悪いしな〜、まあもうちょっと待ってみっか”なんて日本人特有の躊躇をしたりもする。すると、気が付けばオバサマ、どこから持ってきたのかクッキーとコーラを片手に団らんを始めてやがる。

ゲッ、やっぱり忘れてる。

慌てて、「昨日の件、電話して確認したの?」 と聞くと、「オー、オー!忘れてたわ。フォッフォッフォ〜。」と大笑いする。毎回こんな繰り返しだ。

まさに、「本日モ反省ノ色ナシ」。


毎回これではやるせない。なめるな、Japenseサラリーマン。たかだか電話一本だ。そもそも、こちらの企業の電話は個人直通が多いから、相手が電話に出たくなけりゃ出てこないだけの話だ。

という訳で、「Do it, right now (, please.....) !!」と叫んだ。

だからJapaneseは・・・、という心の声が聞こえてくるほど不満げな表情をしながら、オバサマはしぶしぶ受話器を取って電話をした。と、相手が出てきたようで、疑問点はあっさり解決した。 「GJ(グッジョーブ!!」


オバサンは、「私もやれば出来るわ。これからも大事な案件はすぐに解決するようにしなくちゃ。」なんて思うわけもなく、今日も全てを忘れて豚メシを食べる為にそそくさと会社を退社してしまった。本日モ反省ノ色ナシ・・・・・。



2006年01月02日(月) 「ALL TIME SUPER BEST」 布袋寅泰

「ALL TIME SUPER BEST」布袋寅泰 購入。


やってくれた、HOTEI TOMOYASU。


BOφWYとして活動を始めてから来年で25周年を迎えるにあたり、全てのファンへの感謝の気持ちが込められたオールタイム・ベスト。BOφWY時代の名曲「BAD FEELING」や「BEAT SWEET」のリテイク、吉川晃司と共に一世を風靡したCOMPLEXの「BE MY BABY」を現在の布袋サウンドとして新たな命を吹き込んだセルフカヴァーは必聴である。もちろん、言わずと知れた布袋寅泰の数々の代表曲―もちろんキルビルで世界的な大ヒットとなったあの曲(アメリカではジャガーのCMでも有名)も収録されている。

特にアルバムの1曲目、BOφWY初期の名曲である『BAD FEELING』がたまらない。イントロのカッティングは余りにも有名、布袋のギタリストとしての評価を決定付けた曲と言われる。DVDでは布袋本人によるこの曲のギター教則映像がある。ギターがさっぱり分からなくても、布袋の技術、才能、そして成長を十分感じ取ることが出来る。氷室のボーカルも旨かったが、俺でも出来るぜ、という布袋の意地を感じる1曲。サウンド的には当時よりはるかに進化していてかっこいい。


日本で買うなら、初回限定版はDVDが2枚ついて4800円(税込み)とお買い得。と思ったら、AMAZONでは税、送料込みで4320円というタタき売りをしていた・・。楽天では、既に売り切れていたので、アマゾンならまだチャンスあり。ちなみにDVDのライブはあまり面白くなかった。地球博のオープニングとはいえ、日本フィルとのジョイントコンサートは、ちょっと違うだろ、という感じだった

アメリカライブやらないかなあ。やらないだろうな。





2006年01月01日(日) ブッシュと小泉の2005年回顧

Happy New Year !!

といっても、アメリカでは明日2日から仕事始め。
さすがにわが社も含めて日系は2日に特別休暇を取る会社が多いが、3日からは仕事が始まる。まあ1月1日といっても、店もオープンしているしテレビもいつもと一緒だし、アメリカ人にとってはただの日曜日と変わらない。

新年初出社といえば、多くの会社同様に我が社でも社長が訓示を発表する。
発表するだけで、内容が社内ネットで公開されるだけなのだが、日本ではその地区のお偉いが社員を集めて代読したりする。対して毎年代わり映えのないような内容だったような気もするが、そこに社長の考えや意思、思いが凝縮されていたはずだ。



そこで、ブッシュと小泉の2005年回顧を見てみた。

まずはブッシュ米大統領。
2005年の回顧は定例のラジオ演説(全文クリック)

「世界の自由と平和、そして米国の繁栄に向け、力強く前進した年だった」と総括。
米国を語る前にイラクとアフガニスタンでの選挙の成功に触れ、2006年も世界各地の自由拡大に努めていく姿勢を示した。米経済を巡っては、減税と歳出削減によって成長、2006年には税負担軽減の恒久化と自由貿易などの推進によって、引き続き経済成長を後押しする方針を示した。




日本のようにやたらと悲観的になって不景気だ、と騒ぐのもどうかと思うが、ここまで何でも前向きに考えられてもそれはそれで大丈夫かいな、と思ってしまう。なんといっても景気を上向かせるために戦争をやってしまう国だから、‘Help Iraqis’ という言葉が、本当に白々しい。が、逆にブッシュらしい演説だったのではないか。アメリカ人はこんな強気のブッシュを支持したというのも分かる気がする。




一方の小泉首相。メルマガをそのまま以下抜粋する。

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大変革の年を振り返って

 小泉純一郎です。

今年も残すところ一週間あまり、年内最後のメルマガになりました。

思い出してみると、今年はスマトラ沖地震と津波による大災害に日本はどうやって支援の手を差しのべるか、愛・地球博、クールビズ、そして思いがけない国会解散と総選挙、国民のみなさんの支持を受けての郵政民営化法の成立と、まさに激動の1年でした。

外堀、内堀を埋めてまず本丸を攻め落とそうといって改革を進めてきましたが、「本丸」が落ちたことで、二の丸、三の丸でも改革への抵抗はなくなった。ここで一気に改革を加速しようと、三位一体の改革、政府系金融機関の改革、医療制度改革、公務員改革についても明確な改革の方針を決めることができました。また、「来年度予算では、国債発行を30兆円にできるだけ近づけるように」との指示を出しました。

この結果、来年度予算には、改革の方針を具体的なかたちで盛り込むとともに、あらゆる分野の歳出を徹底的に見直し、一般会計歳出を8年ぶりに70兆円台に抑えることができました。税収は、経済の回復を反映して2年連続して増加する見込みとなり、私の指示したとおり来年度の新規国債発行額は30兆円以下に抑えることができました。

「改革なくして成長なし」という方針を堅持して改革を進めてきたことが、成果となって表れてきました。日本の社会全体に出てきた「やればできる」という気持ちをさらに力強いものにしていくように来年も努力していきたいと思います。

19日の月曜日、大学が中心になって企業と共同で開発した電気自動車に試乗しました。タイヤが8つ、その一つひとつに100馬力の電動モーターがついていて、合計800馬力、時速370キロも出るそうです。動力源は携帯電話の電池と同じリチウム電池。SF映画に出てきそうなスポーツカーにもかかわらず、1キロ1円で走るというから驚きです。早く実用化できるように政府もこれから支援していきます。

小さな子供たちが被害者となった痛ましい事件が各地で相次いで起こりました。子供たちの安全と家族の安心を守るため、警察だけでなく、行政や地域の力を合わせていかなければなりません。午後2時から10時までは子供たちにとって「魔の8時間」と言うそうです。働いているなどの理由で親がいなくて、子供が犯罪に巻き込まれたり、犯罪に染まる危険がある時間帯。民間のボランティアの力なども活かして、犯罪防止のためにできる限りのことをしていくことを決めました。安全で安心な国をつくるために、国民のみなさんにも地域の安全を守るための活動に積極的に参加いただきたいと思います。

みなさん良い年をお迎え下さい。



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2005年を振り返った感想としては、なんだかなあ、という感じである。
何故イラクへの自衛隊派遣や年金、増税の問題、北朝鮮拉致問題に全く触れてないのだろうか。小泉さんに取っては電気自動車の方が大事だったのだろうか。

せっかくやっている事は評価出来るのに、1年を振り返った感想がこの内容ではもったいないというか残念だ。

メルマガという事で気が抜けたのかね?






Kyosuke