嗚呼!米国駐在員。
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2005年04月30日(土) 突然の質問に窮する

上司から、「アメリカは気に入っているか?どうだ?」というような事を突然聞かれた。赴任して2年、初めてのことである。

自分は答えに窮してしまった。

言葉通りにとらえれば、「気に入っている」とはっきりといえると思う。ところが、聞いてきた相手は職場の上司だ。言外に含まれた「仕事は満足しているか?」というメッセージを見逃すわけにはいかない。

実は、今の仕事内容は色々な事情があってあまり満足してはいないのである。
この言外のメッセージに気がつかずに、バカ正直に「気に入っていますよ」なんて答えようなら、アイツは仕事も生活も伸び伸びやっている、なんて勝手な判断をされかねない。

本来なら、アメリカは気に入っていますが、今の仕事内容については・・・などとしっかり自己主張すべきなのだろう。ただ、この会話を交わしたのは、酒も入った晩飯の時の出来事であった。この上司の性格からして、所詮酒の席で何を主張しても翌日にはすっかり忘れてしまうだろうし、たとえ覚えていても酒の席での事だから、などと体よく片付けられるのがオチである。それより、そんな大事な事は、こんな席で気軽に話したくはないのである。

また、仕事についてもたかだか2年程度の実務経験しかしておらず、現時点でたやすく不満を口にしたくないという事情もある。しかも利害関係バリバリの上司に対して。あと1年は取り組んでみなければ見えてこない事だってあるだろう。

ほろ酔い加減の中、頭をフル回転させてそんな事を考えていると、いつしか別の話題に変わっていた。

所詮、こんなものである。
考えすぎて損をした。


2005年04月29日(金) ホワイトニングで歯をキレイに

今日は歯医者でホワイトニングをしてもらった。
初めてやったのは約2年前、赴任した直後に行った日本人向け歯医者で先生に勧められた。最初は、ええ〜野郎が白い歯なんてなんかキザやなあ(?)と思ったのだけど、アメリカでは歯が命、せっかくなのでやってみた。これがなかなか良くて非常に自己満足だったのだ。

約90分、歯に液体を塗って光線を当てられる。その間、「画面つきメガネ」で好きな映像を見て過ごせるのでそんなに苦痛ではない。リストの中から、ジャンクスポーツを選択。CMを見ていると、去年のアテネ五輪後の映像のようだけど、何もかも新鮮であった。

そのうちに終了。数日間は色が定着しないので、カレーやコーヒーといった色の濃い飲み物、食べ物は控えるようにと注意を受ける。これも言われてみるとなかなか難しいのだけど。実は治療中もたまに歯がしみたのだが、時間が経つにつれて顕著になってきて、これがチト辛い。もっとも、こういう症状が2,3日続くと聞いていたから、心配はしていないのだけど。今も多少ズキズキしてる。

このホワイトニング、日本の歯医者では見たことも聞いたこともなかったのだけど、今では普及しているのだろうか。汚れた歯よりは白くキレイな歯の方がいいに決まっている。私は営業マンであるから、こういう身だしなみには気を配りたい。歯医者は悪いところを直しに行くだけでなく、こうした美容歯科として活用するのもいいのではないだろうか。

ちなみに価格は170ドル。
これを高いと思うかどうかは本人の価値観。


2005年04月28日(木) コミュニティカレッジでの充実感

日本はもう連休ムードのようで、仕事の連絡が明らかにペースダウンしている。
そして今日、中国も来週一週間休みと知って愕然。アメリカって意外と休日がないから、「強制的連休」というのはやっぱりうらやましいよな。
こうなったら、来週は適当にサボってゴルフだな。と思いながらも、結局はマジメに働いてしまいそうだ。

午後7時から、コミュニティカレッジで中国語の授業。
今日で6回目の授業。初回に20人近くいた生徒はもはや6人。台湾出身の先生による英語による丁寧な授業なのだけど、テキストの内容が濃厚すぎて毎回駆け足の授業。予習復習をしっかりやっても、ついていくだけで必死なのだが、非常に充実した2時間である。

生徒の1人に中国系アメリカ人の若い男性がいる。中国語をマスターして、中国人の母親と話がしてみたいそうだ。なんだか不思議なのだけど、オヤジがアメリカ人だとやっぱり英語しか家庭内で喋らないものなのだろうか。なんとも応援したくなるような受講理由である。

また、アメリカン航空のアメリカ-中国線のスチュワーデスの女性もいる。
時間の読み方のレッスンの際、先生が「中国人のお客さんに、目的地の時間は何時ですか?と聞かれても、これで中国語で返事できますよね。」と話しかけたところ、「機内にはスクリーンがあって、常に現在の時刻と目的地の時刻が出ているから、それを見れば分かる、といえばいいだけよ。中国語で言う必要ないわよ。」とのたまっていた。そうじゃないだろって!

たまには仕事から離れた世界も面白くていいものである。

午後9時半、カレッジの駐車場はまだまだ車で一杯であった。
ほとんどの人が仕事を終えて、何かを勉強しにやってきているのだろう。夜も遅いのに、不思議と駐車場を出てくる車はのんびり譲り合いながら走っていた。どの車も、車外にまで運転している人の充実感があふれている気がした。


2005年04月27日(水) 列車事故に対する米人のコメント

今日は朝7時の便でクリーブランドに日帰り出張。
朝4時に起きて自宅で中国からのメールチェック。あれだけ前の晩に頼んでいたのに、やっぱり何も来ていない。今日の商談で必要なのに。空港に着いて飛行機に乗り込む直前に、ようやく中国企業の社長をつかまえて情報を入手。ちょっと嫌味を言おうかと思ったけど、向こうも一生懸命やっていることだろう、よくお礼を言って電話を切った。

米人スタッフと一緒にクリーブランドでレンタカーのピックアップ。なんと、用意されていたのは、5万ドルは下らないリンカーンのNavigator !!
法人契約ではエコノミーカーを指定しているのでいつもはファミリーカー。今日は適当な車がなかったのか、アップグレードしてしてくれたんだ。こうなると出張も楽しい。でも、気がつくとちゃっかりハイクラス料金が契約書に記載されている。なんだこの勝手な判断は!どうしてこういい加減なんだ、Hearts!!


商談先まで1時間のドライブ。
同行の米人と、尼崎の列車事故について話をした。ここアメリカでも、今朝の全国紙、地元紙、そしてテレビでも生々しい事故が報道された。

米人が言う。「結局、俺はいつも全く理解出来ない事があるんだけど、」

続きをなかなか言わない。「続けろよ、気にしないから。」


「どうして日本人ってそんなに何でもかんでも細かいんだ?異常だよ。電車が遅れて文句言う乗客がいるんだろ?今回の事故だって、電車の運転士が30秒だか1分だかの遅れを取り戻そうと頑張ったからだろ。それで被害者90人もだして、全くStupidだよ。そういう日本人の性格が引き起こした事故じゃないのか?」


アメリカ人から見るとそうなるのかもしれない。確かにヤツの言った事は外れてはいないのだろう。ただ、何の他意もないアメリカ人の素朴な感想なのである。

もっとも、アメリカ人の国民性というものが引き起こした事件事故というのも、これまでに数え切れないほど起きている事を、彼はもっと知るべきである。

この話を聞いて、他国民を理解する事、理解しあう事というのは、本当にたやすいことではないのだと改めて実感した。


2005年04月26日(火) 列車事故

今日出社して駐在員の先輩から言われるまで、悲惨な列車事故の事は知りませんでした。

そして、すぐにネットで詳細を調べて驚きました。
自分が社会人生活を初めて約5年間過ごした尼崎、塚口。あまりにも身近な地域。毎週のようにバスケットをしたあの体育館は、遺体の安置所となっています。
そしてこの電車は、我が母校行きでした。乗客には学生さんもいたことでしょう。

言葉も出ないとはまさにこの事でした。

原因はなんだかはっきりしていませんが、あってはならない事を起こしてしまったJRの責任は当然重いですし、2度とこんな惨事を起こさないように対策を立ててもらわねばなりません。

生存者の方々の一刻も早い救出を願うとともに、犠牲者の皆様の御冥福をお祈りしたいと思います。


2005年04月25日(月) 日本食スーパーで米人が買う意外なもの

先週末は30度に達するかという強烈な日差しが照りつけていたかと思ったら、この週末は0度付近の寒風が吹き付ける街へと逆戻り。しまおうとしていたコタツがまだ活躍するとは。4月も終わりなのに、どういうこっちゃ。

我々在米日本人にとって日本食スーパーは命綱。
納豆にラーメンにとB級フードを週末の度に買いに行く。客筋は9割がアジア系なのだけど、やっぱりコテコテのアメリカ人だって買い物している。

レジの前にアメリカ人なんて並んでいると、ついついカゴの中を見てしまうのだけど、意外とアメリカ人の子供なんがが買っているのが「ラムネ」である。あの夜店で売ってた、ビー球が入っていてちっともうまく飲めないラムネなのだが、やっぱり小さい頃から炭酸まみれのこちらの子供は、目ざとく同じ匂いのするものをみつけるのだろう。親も、「日本食スーパーで売ってるんだから身体には悪くないでしょ。」なんて思って買い与えているのだろうか。

とにかくラムネ販売率はかなり高い。ひょっとして日本よりも売れてるんじゃないか、と思うくらいである。というか、ラムネなんて日本でまだ売っているのだろうか。

その他は、気に入ったお菓子類のピンポイント購入。
今日は白人のオっサンが、1人で柿の種を8袋まとめ買い。それだけを買いに来ていた。何かのきっかけで柿の種を口にして、その味にはまったんだろうな。なんだか居場所がないようにそそくさと買い物しているサマがよかった。
こうした1点買いというパターンも多い。

そうそう、日本人がみんな買っているからと言って、訳も分からず糸こんにゃくを買った白人がいて、茹でて食べたけど不味かったとぼやいていた。
ラーメンか何かと思ったらしい。


2005年04月24日(日) イチロー革命

野球を題材にした日米比較文化論に関する著作で知られるロバート・ホワイティング。名作、「和をもって日本となす」は、私の卒論の参考にもさせてもらった。

彼の著書、「THE MEANING OF ICHIRO」を読了。日本では、「イチロー革命」というタイトルで発売されている。




まあ、野球好き、メジャー好きにはたまらない一冊。原書はいつもほとんど途中で挫折するのだけど、この本だけは、本当に読み応えがあるが、そのボリューム感をものともせずに最後まで読みきれた。

タイトルはイチローだけども、日本人メジャー選手のほとんどに焦点を当てている。著者の細かい取材力、洞察力には感服。どうでもいいけどイチローが遠征先に女を連れ込んだとかのスキャンダルまで細かく記述してある。

自分のグローブを毎日自分で磨くメジャーでただ1人の選手といわれるイチロー。野球に対する尊敬の念でプレーするイチロー、松井、野茂と、お金のためにプレーするアメリカ人選手。
この本は、日本人選手がアメリカの国民的スポーツに与えた影響、という観点で書かれており、正直、日本人としてはこれを読むと少々鼻が高くなる。

ただ、アメリカに住んでいる立場から見ると、実際は日本人選手がそこまでメジャーリーグに影響を与えているとは思えない。この本はどこまでアメリカで売れたのだろうか、と思ってしまう。
確かにメジャーの日本人は、日本プロ野球における韓国や台湾の選手よりかは、影響は大きいとは思うけど、メジャーの野球を変えてしまうほどの影響力というのは、少し違うだろう。

生粋のアメリカ人からすれば、コツコツ単打を重ねるイチローよりもやっぱりホームランを量産するボンズだろうし、フォークの野茂や佐々木よりも、ストレートでビシッと勝負できるクレメンスなんだろう。日本人が数年活躍しただけで、長い歴史を持つアメリカの国民的スポーツは揺るがない。

この本は、人生の大半を日本で過ごし鎌倉に居を構える著者の日本に対する思い入れもあるのかもしれない。でも、アメリカ人に対してここまで奥深く日本人選手、日本プロ野球の本が書けるのは、やっぱりロバートホワイティングしかいない。

保存版の一冊。


2005年04月23日(土) 良い週末を / ゴルフづく

会社を終えて6時からゴルフレッスン。
わずか30分だけども結構な額を払っている。レッスンプロのアドバイスを一言ももらさず聞くよう集中集中。今日で3回目だけど、毎回目から鱗が落ちるような指導をしてもらっており、新たな自分を発見するようで本当にこのレッスンは楽しい。ここの良いところは、3方向からの自分のスイングがカメラで客観的にチェックでき、後でインターネットでも確認できること。コーチのアドバイスの音声も聞けるので、家でゆっくり復習出来る。アドバイスは意地でも聞こうとするから、英語の勉強にもなるのだ。

レッスンから家への帰り道にふらふらと寄ったゴルフショップ。
早速今日の指導の成果を試そうと(?)、デモクラブを借りてショップの一角で何発も何発も試打。そのうち、店の韓国人マスターがやってきて、よせば良いのに、調子はどうだい?ロフトは?シャフトは?と聞きやがる。気がつけば、Nike Ignite 460ccをお買い上げ。 弱い、弱すぎる…。

というわけで、今日は気温3度の雨だったけど、会社が終わってからは不思議な充実感。
家に帰って他の日記サイトを閲覧。毎日毎日、難し〜い文章を更新している人、ほんとうにスゴイよなあ。ああいうのは、ネタが浮かぶ浮かばないというより、やっぱり日ごろから色々考えているということなんだろうか。

やっと金曜日。Have a nice weekend! ってよく米人とのメールの結びに使うのだけど、米国在住の日本人からも日本語で「よい週末を。」ってメールの最後に書いてある場合がある。でも、日本人のオッサンにそう書かれても、違和感あるよなあ。「あなたもね」なんて回答したら、たまげるだろうな。


2005年04月22日(金) 米人 大喧嘩

うちの支店の米人スタッフ(男)の中の2人。どうしても馬が合わないのか、何か話せばすぐに言い合いを始める。お互いが全く譲らないので、毎日同じような繰り返し。

年齢は、Aは30歳くらいでもう1人のBは40歳くらい。
Aは、マイペースで仕事をするBの事を全くバカにしきっており、いくら年が上で経験があっても全く聞く耳をもたずに食いつく。BはBで、うちの会社に来てわずか数年のAにあれこれ言われて黙っちゃいない。今日なんか、お互いに叫び声を上げて、ののしりあっていた。

お前ら、いい年してアホか。

何度かお互いの言い分を聞いてみたのだけど、まるで子供のわがままのぶつけあい。どちらの主張が正しいとかそんなレベルでもない。低レベルすぎる。

この米人のどちらかと自分と2人きりになった時、彼らは必ずいかに自分が正当かを言って、日本人の自分を味方にしようとしてくる。

こんな時、決まってお互いにこう言うことにしている。「相手が叫んでも叫び返しちゃ駄目だよ。それじゃ、レベルが一緒だ。放っておきゃ、いいんだよ。」

「俺はアイツと違うんだから、いつだって冷静だよ。」奴らは決まってこう返してくる。

それでいて、やっぱりギャアギャアと2人の白人が真っ赤な顔して怒鳴りまくってる。今日は、たまりかねた日本人ボスが間に入って言い分を聞くと会議室に消えた。しばらくして、その3人が入った部屋からまた米人2人の怒鳴り声が聞こえてくる。

他の日本人駐在員と目が合った。「早く帰りたいよな、日本(笑)。」

この米人、結局似たもの同士の2人なんだろうな。
どちらも反省も後悔も無し。会社を出て数秒で全てを忘れ、翌日同じ事の繰り返し。正直、こんなのは日本ではお目にかからないから、どう対処していいのかも分からない。

君達、そのエネルギーを仕事に注げっての。


2005年04月21日(木) 駐在員選定の基準とは

昨日まではすっかり暑くなってクーラーが必要、夏の到来と思いきや、今日は一気に気温が下がってとても肌寒かった。会社帰りの車では暖房が必要だった。夏どころか春もまだまだ。やっぱり裏切られたか。


米国在住日本人を対象とした機関紙の中の特集記事で、「駐在員選定基準」、つまり求められる人材の条件というのがあったので抜粋してみる。

- 自己啓発、チャレンジする人
- 明るい人
- 社交性のあるフレキシブルな人
- 無理が利く人
- 仕事をよく頼まれる人
- 慕われているか
- 仕事はちゃんと着地しているか
- 仕事が丁寧か
- この分野は彼だと言われるものを持っているか。
- 叱られることを恐れない、根に持たない
- しかられても落ち込まない、早く平静を取り戻す。
- 奥さん - 現地に溶け込むことに抵抗のない、フレキシブルな人

げっ、自分に当てはまる項目が数えるほどしかない・・・。

というより、これが全部当てはまる人がいたら知りたい。いても、とっくに自分で事業を起しており、駐在員になんてなる訳ない。と思って勝手に納得。

そういえば、うちの会社は海外駐在の候補を選ぶにあたって、こうした明確な選定基準があるのだろうか。聞いたことがないな。

1つ言えるとすれば、ここにはなかったけど「本人が希望している」というのは重要な要素だと思う。
初めて海外で仕事をする場合、まずうまくいくはずはなくて、仕事だけでなく生活面でも必ず色んな壁にぶつかる。その時に、「自分で希望して来たのだから。」と思って前向きになれるのと、「来たくて来たわけじゃない。何で俺がこんな目に合うんだ。」と悲観的になるととでは、大きな差が出る。

何でも悲観的になったら最後、もう仕事どころではなくなって、家族ともどもノイローゼ、任期を全うせずに帰国となって、会社に多大な損害を与えるだけでなく、本人そのものも大きく自信を失う事になる。
そういった例が、何年に一度は出てくる。自分の知らない所では、もっといるはずだ。

思うのは、駐在員だからどうのこうのではなく、日本でもしっかり仕事の成果を出している人は、どこの国で働いてもキチンと結果を出すと思う。よって、たかだか駐在員ごときに選定の基準なんか必要ない。


2005年04月20日(水) 途絶えた中国企業からのメール

中国企業との間で大事な仕事の案件がある。

が、この4日間、全く返答がない。担当している米人がイライラして言う。「一体、どうしたっていうんだ!?」

信じたくはなかったけど、日本人の自分だけはひっそりとこう思わざるを得ない。「まさか、こちらが日系企業だから、取引停止?嫌がらせ?」 

そこで米人スタッフ達に今中国で起きている反日デモの話をした。
「えっ、何それ?」というのがほとんどのスタッフの反応。新聞をマメに読んでいる1人のスタッフが、得意げに教科書問題などの出来事を周りの米人に説明する。そして、話を聞いたアメリカ人は、反日デモをしている中国、デモを容認する中国国家を大いに非難した。

もしかしたら、これは日本人の自分を目の前にしているからの反応かもしれないし、それとも日本企業に勤めているからの中国非難なのかもしれない。でも、誰がどう見ても、何のメリットもない暴動で損害を与えている中国人達の味方になるのはナンセンスだろう。

今日の夜になって、朝を迎えた日本に電話した。
大手取引先は一斉に中国出張禁止の通達が出たという。うちの会社では中国出張はまだ禁止ではないけど、「気をつけるように」という通達が出たようだ。何を気をつけろっての。相変わらず中途半端である。

上海の駐在員はどうしているのか、と心配になって電話したけど、普段どおり出社して働いているようだ。中国ではそれほどこの事件がテレビや新聞で大きく報道されていないとの事で、ネットをチェックする人だけが実態を把握しているようだ。日本で流れる中国の反日デモのニュースを見てビックリしたという話もあった。

そして、冒頭の連絡が来ない中国企業に電話。
携帯にかけて相手をつかまえたところ、「いや〜、先週末から出張中でメールがチェックできてないんだ。すまない、すまない。で、用件は?」
その後はいつも通り、少しでも金儲けしてやるぞ、という貪欲な交渉をしてこられ、こちらは大いにほっとした。 

まともな人間はデモなんて行ってる暇はない。

それにしても、いくら反日暴動で大暴れしたって、中国には何のメリットもないどころか、国益を損なうだけだ、と暴動している奴らに理解させるようにもっていけないのだろうかね。


2005年04月19日(火) 駐在員の長電話

なかなか電話を切ろうとしない人がいる。だらだらだらだら。

こちらが、あの手この手を使って「もう切ってくれや!」というサインを送るのだけど、全くお構い無しにしゃべりまくる。こういうお方は、大体話題は自分の事ばかりだから、聞いている方はもううんざりしてしまう。

もちろん、アメリカ人とそこまで長電話できれば自分を誉めてあげたいくらいなのだけど、残念ながらそこまで語学も話題も追いつかない。やっぱり相手は日本に住む日本人、特に社内の人間である。

日本で仕事していたとき、海外駐在している人に長電話のお方が多かった。こちとら朝一の忙しいときに、夜になって一仕事終えたアメリカの駐在員が、駐在の心寂しさも手伝ってかダラダラとしゃべりまくる。あれには本当に参った。

今日の午後7時(つまり日本時間の午前9時)、会社の後輩から事務所に電話が入った。仕事の連絡自体は簡単な事で数分あれば十分だった。しかし、ふと気がつくと1時間近く喋ってしまっており、電話を切った瞬間、

「えっ、もしかして俺って嫌なやつ!?」

と1人だけ残ったオフィスでひっそり反省。
相手が年下だとどうしてこうなるんだろうか。ごめん、高木。


2005年04月18日(月) ドライバーを2本も破損させた1日

春の陽気に誘われて、昼から近所のドライビングレンジでゴルフの練習。

今年に買ったばかりのナイキのドライバーを振り上げて、ボールをたたこうとしたその瞬間、 「バチン!」という爆音が。
あまりに強烈な音だったので、周りの人は慌てて一斉にこちらを見る。自分も何が何だか分からない。

どうやら、自分の後方に立てかけてあったクラブ(これまた別のドライバー)に、ダウンスイングに入った自分のクラブヘッドが当たったようだ。
気がつくと、自分の持っていたドライバーはヘッドがなくてシャフトだけになっていた。

人間、パニックで訳も分からなくなると、何をするか分からない。
何を思ったか、自分は別のクラブを掴んで、何事もなかったかのようにそのまま練習を再開しようとしてしまった。

そこで、5席ほど前方で練習していたおじさんが、ドライバーのヘッドを持ってこちらに歩いてきた。
「これ、君のだろ。」
「だ、大丈夫だったでしょうか・・・。」

どうやら他人様に怪我はさせていないようだ。そこではじめて我に帰って冷静にドライバーをチェック。

1.自分が手にしたドライバーは完全にヘッドが吹っ飛んだ。
2.後ろに立てかけてあったドライバーも、このヘッドが当たったのか、スチールシャフトが真っ二つに折れていた。

お、俺は一体何をやってしまったのだ!わずか数秒で、2本のドライバーを駄目にしてしまった。1本は去年買ったもので、もう一本は今年買ったばかり。大ショック。

これがメーカー側の製造ミスなら補償してもらえるだろうけど、どうみたって故意ではないけど不注意による損失だからなあ。おまけに、日本のようなゴルファー保険なんてアメリカでは聞いたこともないし加入もしていないからなあ。

と、一瞬あきらめてけど、ここはアメリカ、言うだけ言ってみよう。
というわけで、今年ドライバーを買ったゴルフショップに車を走らせた。

店員に、シャフトとヘッドを見せて、「ここで買ったクラブだけど、メーカー補償受けられると思う?」と聞いた。原因も理由も何も言わず。
そしたら、「この用紙に名前と電話番号書いて。ナイキが修理してくれるから。」だって。

ラッキー! もう一本はしょうがないけど、一本はこれで助かるかも。それでも修理は2ヶ月くらいかかるから、その間はドライバー無しだな。といいつつ、またもや新品を買う気マンマンであった。

冷静に振り返ると、ヘッドが周りの人に当たらなくて本当によかった。ドライビングレンジでは注意しましょう。


2005年04月17日(日) 日本人メジャーリーガー観戦

木曜の夜、取引先の人から電話。「チケット余ってるんだけど」

という訳で、行ってきましたホワイトソックスとマリナーズ戦。

何といってもこの2チームは、日本人メジャー4人が全員登場するチャンスがある。イチローと井口に打ってもらって、マリナーズの長谷川が中継ぎで抑えつつ、最後はホワイトソックスの高津が締めるというのが理想。
日本でも衛星中継されていたのだろうか、バックネットには日本企業の広告も。




「イチロー席」と呼ばれるライト側は、さすがに日本人密集度が高かったようだ。自分は3塁内野席で観戦。それにしても、人気度今ひとつの両チームでは、せっかく天気のいい土曜のデーゲームというのに客が集まらない。当日券が余りまくりじゃ寂しいものだ。

1回の表、一番イチロー。
観客からのブーイングなど我関せずと、いきなりセンター前ヒット。結局この日は3安打。全身がバネのような身体でとにかく足が速い速い。打率もヒット数もメジャートップの“指定席”。満足満足。




対する井口は全く元気がない。何だか打席で迷っているようだった。3打席で音なしで打率も2割2分まで下がってしまった。これからこれから!

試合の展開は、両ピッチャーの調子がよく、2対0でホワイトソックスがリードしてテンポよく最終回へ。ブルペンの高津も準備万端。
先頭で3塁打を打ったイチローが戻って1点差。押えの高津が登場すれば、日本人観客からみて理想の展開だったのだけど、前日1アウトも取れずに2失点で降板した高津は当番の機会がなかった。

結局、2対1でホワイトソックス勝利。試合時間は、わずか2時間。マリナーズのヒットはイチローの3本だけ。何だかイチローは自分だけの世界に入っちゃってるように見えたけど、他の選手が不甲斐ないしチームが元気ないからそう見えるだけだったのだろうか。

イチローのような選手が、もしヤンキースのような常勝軍団に入ったとしたら、そこでどんなプレーが出来るかというのは実に興味があるのだけど、そんな話にはならないだろうか。

試合が終わり球場すぐ横の駐車場から車を出して、そのままハイウェイを走って40分で自宅。それにしても贅沢な環境だ。


2005年04月16日(土) 歯医者 / 中国語 / Friday

会社に行く前に、歯医者で定期健診。
やっぱり虫歯があったようだ。俺の歯は一体どうなっているのだろう。朝晩の歯磨きはかかした事がないんだけど、これまで治療していない歯なんてないんじゃないか。見た目はキレイといわれるけど中身はボロボロですわ。目と歯は遺伝するといわれるけど、原因はそれだけじゃないよな、絶対に。

水曜日に通っている大学の中国語講座。
最初20人近くいた生徒が、4回目の授業にして6人だけになってしまった。面白いのが、この出席者は全員アジア系。
アメリカ人には中国語ってのはやっぱり難しかったようだけど、やはり漢字が分からないと辛いだろう。授業では一切漢字を使わないのだけど、自分だって予習して中国語の文字を調べていかないと、テキストの発音記号の羅列を見ていても、何が何だかさっぱりわからない。


今日は金曜日。
It is Friday - 普段は仲が悪い米人同士が世間話をしたりしているのを見て、春の訪れと共に人の心も穏やかになっていくのを感じた。


2005年04月15日(金) アメリカで感じる中国反日デモ

アメリカの新聞やCNNでも、わずかながら中国反日デモのニュースが出ている。テレビのインタビューや新聞記事は、「日本を批判しまくる中国人」しか出てこない。そこには、日本サイドの反論や意見は全く見られない。

日本ではどんな“温度”でこの事件が取り上げられているのだろうか。
アメリカにはよく伝わってこない。

こんなニュースを見た自分の周りのアメリカ人達は、「日本に悪いことされた中国が怒っている」と信じているようだ。そこには何の他意もなく、単にニュースを知って純粋にそう信じてしまっているだけだだから、少し状況がよくない。

一方、先日までBIG 3のお膝元であるデトロイトに出張していたのだけど、「これで中国人が日本車買わなくなって、日本車も売れなくなるんじゃないか。」と言う人が多かった。アメリカ自慢のBIG 3のシェアが日本車に食われて面白くない連中からすれば、まあ、日本ざまあみろ、みたいな所は正直あるのかもしれない。

そして、中国。
毎日のように中国企業の中国人達とは電話やメールをしているのだけど、普通の中国人たちは金儲けに必死であり、そんな政治活動をしている暇はないように思える。一部の奇特なお方だけの反日行動だと思うのだけど、違うだろうか。

去年、中国人と飲んだときに、過去の日本の戦時下の侵略の話とか思い切って振ってみたのだけど、「過去は過去。世界が異常な状態だっただけ。現在の日本、今を生きてる日本人を批判したって何も得られないし意味がないよ。」なんていう回答だった。こちらが日本人だから気を使ってくれたのかとも思ったけど、外国と商売して一儲けしようなんて考えている奴らは、反日行動なんて自分に関係ないどうでもいい事、というのが正直な所じゃないのだろうか。

金儲けの面白さに目覚めてしまった大半の中国人は、政治活動にうつつを抜かしている暇なんてないよ、というのが本音ではないかと思うのだが、違うのだろうか。

でも、何だか中国人というのもよく分からないよな。
日本に来る中国人は、いかにも日本人をだまして悪いことしよう、っていう感じがあるし、実際に中国人犯罪は多い。でも、アメリカに移民してきた中国人は、マジメそのもので本当によく働く控えめな人が多い気がする。こちらで中国人の犯罪なんて聞いたことがない。

結局、日本が単になめられているだけなんだろうかね。


2005年04月14日(木) 出張先での1人飯はささやかな楽しみ / 日系企業訪問

今日の夕刻に出張から戻った。
先ほど、東京から来たアメリカンエアラインの機内トイレで死体が見つかったというニュースがあったけど、この事件の前に空港を脱出していたので特に混乱はなく順調に帰宅。それにしても、気味が悪い話だ。

昨晩は思い立ってホテルから日本食レストランへと車を走らせた。1人だったので「カウンターでいいよ」と、出てきた米人のウェイトレスに伝えたのだけど、「えっ、何?カウンター? ああ、SUSHI BARの事ね。」だって。
何が、スシバーじゃ!日本じゃそんな言い方しないぞ。
サッポロビール大瓶2本に、アンキモ、サーモンサラダ、牛スジ煮込みに寿司の盛り合わせを食べたら腹いっぱい。1人飯もすっかりなれた。満足満足。

ホテルに戻って、午後11時にチェックインした同じ会社のサウスカロライナの同期駐在員とホテルのバーで合流。
同じ米国内の駐在員同士でも、年に1回か2回しか会わないからこうして会うのは貴重である。適当に情報交換やら近況報告やらしているとあっというまに午前1時半。世代が同じというのは実に話が合って疲れない。上下関係がないというのは、こんなにいいものだったんだ。

今日は、その彼に連れられて日系企業を訪問。
普段は訳の分からない米系企業ばかり担当しているので、こうして久しぶりに日系企業を訪問すると本当に新鮮であった。

1)当たり前だけど言葉が通じる。そして、文化が通じる。つまりは相手の言っている内容が分かる。
2)米系のように、「私はその担当じゃないから知らない」という無責任な言葉は出ない。当たり前か。
3)米国に駐在しているもの同士なので、妙な共通意識があって色々丁寧に対応してくれる。
4)最後は、「ではちょっと検討してみます」というおきまりの言葉も懐かしくてよかった。

それにしても、応対してくれた日本人はとにかく忙しそうであった。もっとのんびりすりゃいいのに、あせったってあせらなくたって変わらないぜ、そんな事を少しでも考えてしまった自分は、やはり日本では既に通用しなくなっているのかもしれない…。


2005年04月13日(水) 全米で繰り返し放送されたあのシーン

つい先日書いたばかりなのだが、未だに冷めやらないマスターズのウッズの話題。

例の16番のマスターズ史上に残るであろう芸術的なチップイン(見ていない人は画像→クリック!)
このシーンは、当日の夜のニュースではもちろん、2日経った今日でも繰り返しテレビで放映されている。何度見ても鳥肌が立つシーン、それがマスターズの最終ラウンドの大一番で出てしまうのが、ウッズである。

ところで、ボールがグリーン上をゆっくり転がるシーン、そしてカップの淵で止まるシーンに注目して欲しい。何度も何度もテレビで放映された17秒間。ボールについたナイキのマークが嫌でも目に入る。

この宣伝広告効果はいかほどであろうか。

1500万人が見たと言われるマスターズの生中継だけでなく、ニュースでも何度も放映されているから、その効果は計り知れない。日本でもこのシーンは放映された事だと思う。このボール、NikeのOne Platinum ballで来月から発売される新製品。1ダース54ドルと、とても自分のようなゴルファーには必要のない高価なボールだけど、早くも問い合わせが殺到しているようだ。ちなみにチップインを決めたのは、60度のウェッジ。

他にも、ウッズが使い始めた460ccのNike Igniteドライバー、300ヤード飛ばした3番ウッド、毎日変わったシャツ、どれも広告としては絶大な効果だ。

ゴルフ道具なんて自分も含めてイメージと好みで決める人が多いと思う。よって、新興のナイキがこの数年、タイトリストやキャロウェイといった老舗ゴルフブランドにひけをとらない売上げを記録しているのは、こうしたタイガーの活躍とは無縁のはずがない。

ナイキとタイガーの契約料は年間でUS$25Million!! それでもナイキに損をさせないタイガーは、広告塔としても立派なスターである。





おまけ→ 1分間バージョン(画像)こっちの方が好きだ、オススメ。 
もうええって!


2005年04月12日(火) デトロイトでのヤバイ地域

午前のフライトでデトロイトへ。
街中から外れた取引先までレンタカーを走らせたのだが、一目でヤバイような地域に飛び込んでしまった。

1.家がボロボロ。そして決まって家の前にゴミが山積みでそのまま。
2.街中で、意味もなく突っ立って道行く車をにらみつけるクロちゃんがあちこちに突っ立っている。
3.車がどれもボロい。よくこんなの走っているな、と思うほど。
4.車通りが異様に少ない。道はろくに舗装されておらずにボコボコ。
5.あちこちに焼き討ちにあったような廃墟と化したビルが点在している。

別に普通に車を走らせている分には何の問題もないのだけど、やはりこんな地域を通るのは何となく嫌なものである。そして、こんな街中でランチを1人で取らねばならない事に気がついた。目につく小さなレストランは個人経営のようで全く入ろうとも思わない。こんな時に限って頼みのマクドナルドも見つからない。

10分ほど車でうろうろして、ようやく見つけたタコベルに入る。
店の前にタムロっている学生らしき黒人が異様な迫力。目に付く場所に車を停める。なんと店のカウンターは前面防弾(?)プラスチック張り。小さな穴を通して注文をして、お金を下の隙間から入れる。そして、小さな引き出しを通してハンバーガーを渡される(何でタコベルにハンバーガーがあったんだろう?)。
こんなファーストフードありかいな?店も汚なかった。

小さなテーブルに座ってそそくさとハンバーガーとコーラでランチをしていると、突然入り口から10人くらいの若者クロちゃんが入ってきた。若いんだろうけど、みんなバスケットのユニフォームみたいなのを着ていて異様にデカイ。態度も身体も。

どうやら店内で食事をしていた友達に会いに来たようだけど、よせばいいのにソイツは我のすぐ後に座っていた。おかげで、こちらも囲まれるような圧迫感を感じて、慌てて残りのハンバーガーを口に放り込んで退散した。どうみてもスーツにネクタイの日本人はこんな場所に似つかわしくない。

危害を加えられたわけではないし、個別で話すといい人もいるというのに、黒人街で集まっている彼らの圧迫感は何ともいいようがない。

それにしても、今日アポイントを取っていた取引先は従業員数万人の大企業なのに、何もこんな場所を選ばなくてもと思うのだけど。そこのビルだけピカピカで目立っていたけど、駐車場含めて高い鉄柵で囲まれてしかもガードマン付きで、周りの風景からかなり浮いていた。


2005年04月11日(月) マスターズ、やっぱウッズだ!

なんといっても今日は4度目のマスターズを制したTiger Woodsにつきる。
くらいつくChris Dimarcoと12アンダーで並んだプレーオフ。Woodsが下りの難しいウィニングパットを沈めた(というより突っ込んだ)瞬間には鳥肌が立った。あのスピード、はずれていたらかなりカップをオーバーしていたんじゃないか。あの場面であんな強気なパットを打てる精神力。もうカップしか見えていない気持ちの入ったパット。今更でもないけどプロを感じた。






プレーオフの18番ホールは数千人のギャラリーに囲まれているのにも関わらず、小鳥のさえずりだけが聞こえる緊迫した光景。テレビの解説者、アナウンサーは全く何も話さず、画面はウッズの一挙手一動だけをじっととらえる。このアナウンサー、本当によく分かっているプロだ。この数分間は見ているこちらもしびれた。

大会前には、‘OVERDUE’なんて新聞に書かれたウッズだけど、これで完全復活といってもいいだろう。通算4度目のマスターズ制覇。優勝して美人の嫁さんとキス、その前にオカンと抱擁。
ウッズはいつもドライバーがあちこちに曲がるけど、グリーン周りの小技が実にうまい。今日も16番ホールのチップインには驚いて言葉も出なかった。カッコよかったなあ、これでナイキもまた売れるんじゃないか。あの赤シャツはいくらだろうか?
ディマルコは去年もミケルソンの優勝を目の前で見届けて、今年もあと一歩で残念だった。でも、敗れた直後、煮えくり返るほど悔しい気持ちだろうに、テレビでインタビューに答える姿を見て非常に立派だと感じた。

それにしても、ケーブルTVのゴルフチャンネルよ。
朝7時から「Masters Live」って、選手もコースも放映せずにおっさんがゴルフ場の林の前で喋るだけの生中継なんて何にも意味がないぞ。放映権がないなら無理するなって。ゴルフ番組で選手のプレーも見せずにオッサンの顔アップでうんちく喋られてもしょうがないんだって。おかげで早起きして損した。


2005年04月10日(日) カラオケで歌わされる苦痛 / 土曜日

昨日は出張者と共に、名門ステーキハウスで食事の後、そのまま2次会へ。

案の定、歌いたくもないカラオケを歌わされて気分が悪かった。
カラオケは、歌いたい人が歌えばいいのだと思うのだけど、そういう人は必ず参加者全員に歌わせようとするのはなんでだろうか。「何々クンの歌が聞いてみたい」だなんて思ってもない事をいいながら、どんなに断っても絶対に絶対に歌わそうとする。彼らは自分だけ歌うのはマヌケだと思っているからだろうか。人の歌を聴く事や、その雰囲気は嫌いではないのだけど、歌うのが嫌いな人間からすればこんなのに巻き込まれて歌わされるのは本当にいい迷惑である。なら行かなければいいではないか、とも思うけど、自分は支店内で一番年下。たまの付き合いを断るのも難しい。それにしても30過ぎてなんでこんな目にあうんじゃ!

昨日は午前2時に帰宅。今日はせっかくの土曜日なのに起きたらもう12時。
ジムにいってからゴルフの練習、マスターズ観戦、中国語の勉強と、昼からは充実。マスターズは、久しぶりにウッズの猛追が期待できそうで明日が楽しみ。唯一の招待選手、片山晋吾のTV露出度が意外に高い。あのカウボーイハットは似合っていないけど、まあ目だっていいんじゃないか。


2005年04月09日(土) 日本人は俺達3人分よりも高い給料だ

社内で各国にまたがる現地法人の現地スタッフを選抜し、彼らを日本の本社に呼び寄せて研修が行われた。そのプログラムの一環のフリートークで、某国の現地スタッフが言った。

「日本人と俺達と待遇が違いすぎる!駐在員のXXなんて1人で現地スタッフ3人を合わせたよりもっと高い給料をもらってる!」

その場にいなかったので雰囲気は分からないけど、居合わせた本社のお偉いさんはどんな応対をしたのだろうか。
でも、彼の言うことはその通り、なのである。確かに我々駐在員というのは、現地スタッフと比較すると金銭的には恵まれていると言えるだろう。ただ、当然ながら責任の範囲だって異なる訳であるし、日本を離れて異国で生活するリスクだってあるわけで、目先の給与は単純比較する訳にはいかない。

この発言、どこの国の駐在員でしょうか?
アメリカではない。アメリカ人駐在員は心の中で同じような事を思っているのかもしれないけど、残念ながら日本人の追い込むような気概のある連中はいない。もしいても、さっさと日系の会社なんて愛想をつかして会社を移っているだろう。
という事はアジア、そしてやっぱりあの国の現地スタッフの発言である。敵意むき出し、こんなのと一緒にやるのは厳しいよなあ。

日本にいたとき、外資系に勤める友人が言ってた。海外本社から来た人間が、広尾の高級住宅街から運転手付きで出社している、個室にこもってなにやってるかもよく分からないが定時でピタリと帰る、それでいて年収数千万だ。なんてぼやいていたけど、我々駐在員も異国の地では同じように見られていると言ってもいいだろうな。


2005年04月08日(金) 高級?ゴルフレッスンへ

会社を5時ピタリで出て、そのままゴルフレッスンに向かった。
そう、今日はレッスン初日。実は迷いに迷って受けることにしたのだけど、大いに迷った理由はその価格。聞いて驚くなかれ、10回のレッスンで700ドル。それも1回30分だ。つまり30分7000円!まるで風俗。

いくら全米チェーンでコーチがPGA公認といっても、この値段体系にさすがに躊躇した。これはスコア80台の人が70台を狙うためだけのレッスンかとも思ったけど、システムとフォロー体制を丁寧に説明してくれたので、まあこれだけ金出せば自分もやる気になるだろうとも思って入ることにした。ここはコーチが4人いて、それぞれのコーチでレッスン料が違う。実は、自分が入ったのはこれでも一番料金が安いコーチであった。

後方、側方、前方から3台のカメラに囲まれてスイングを撮影。実に理論的にスイングを分析してくれる。今日初めて自分のスイングを客観的に見たのだが、自分の意識とはあまりに違っており驚いた。プロの動画と比較するとその差は顕著だ。当たり前だが。わずかな時間で的確にポイントを指摘され、大いに為になった(ような気がする)。教えられた通りのスイングが継続できるかどうかがポイントだけど、慣れるしかない。

ここのシステムのすごいところは、レッスンが終わっても家で復習できるようにインターネットで自分のスイング画像をチェック出来ることだ。おまけに、コーチの指導も録音されており、動画でスイングを見ながら指導内容を確認することができる。レッスンを受けているときは英語がよく分からなかったときもあったけど、これならば後で何度でも見直す事ができて安心である。

「現段階で練習場でボールを打つ必要はない。家でゆっくり習ったことを復習すればそれで十分。」

果たして投資の成果はいかほどだろうか。不安でもあり楽しみでもあり。


2005年04月07日(木) 「危機感を募らせている」なんて嘘だ

天気はいいし上司はいないしで平穏無事な1日。こうなると、いつものようにおばちゃん達が、あれこれと理由を並べて帰るのだが、すっかりこれも慣れた。これで、数字も勝手に上がってくれれば言うことないんだけどな。

今日レポートを書いていて、我々にとってアゲインストな政治的な流れ(商売上で)に対して、何となく「危機感を募らせている」という言葉を書いてしまった。恐らく自分の中では初めてのことかもしれない。

そして、すぐに、ハッと思った。

実際、言葉とは裏腹に自分にはこの件に関して全然危機感がなかった。
本当に危機を感じており何とかしなければと思ったのであれば、とっくに具体的行動に入っているわけであり、つまりは「危機感」なんて単語は報告書用の、何ら具体性のない埋め合わせの言葉に過ぎないのだな、と気がついた。

何だか、小さく無難にまとめるサラリーマンに変化してきた自分を見たようで、とても後味が悪かった。でも、体よく報告書をまとめるには悪くない言葉だな、これは。


2005年04月06日(水) 中村ノリのメジャー挑戦

今日はコネチカットまで日帰り出張。
天気はいいし、連日松井は大活躍だし、高津もきっちり抑えたしで、気分がいい(単純)。取引先の社長と打ち合わせ後にランチ。中国人は犬を食べるか、という話題で盛り上がった。定刻通りのフライトで戻る。


近鉄からメジャーを目指してアメリカに来た中村ノリ。
全く好きな選手ではなかったけど、日本に残ればもらえたであろう莫大な年俸を捨てて、メジャーに「挑戦」した姿勢は評価したい。ずいぶん迷っただろう。現実的な話として昨年の年俸5億円の税金だって大変だろう。でも、年俸にこだわって結局どこからも声のかからなかった巨人の仁志とは対照的だ。

ところが、ドジャースのチーム事情もあって、オープン戦でそこそこ活躍したにも関わらず、中村ノリはメジャーには呼ばれなかった。

「ココは実力の世界じゃないんか!」

ノリは怒って、日本球界への復帰を含めた移籍希望まで口にした。

プライドの塊、初めての挑戦、新天地での不安。
ノリなんて誰も知らないアメリカでのプレーが認められずに、ついつい古巣に戻りたい、安心したいという気持ちが出たのはよく分かる。楽天が獲得か、なんてて報道もされて、どうするのか気になっていたが、結局マイナーで頑張って這い上がっていく道を選んだようだ。これを知ってほっとした。

アメリカだって実力だけの世界とは思わない。
理不尽な事だって多い。
でも、どこの国籍の人でも変化を引起こす事の出来る土壌の広さがそこにはある。

何かを捨てたら、後はやるしかない。
あえて何も約束されていない世界に踏み出した中村ノリ。本物の男になれ。


2005年04月05日(火) 久しぶりの出張者アテンド

今日は本社からの出張者が来た。
本当に久しぶりの来客である。暖かくなった途端に出張者が突然増えるというのも困ったもので、 何故かと言うとサマータイムは駐在しているこちらはこちらで色々やる事(遊び、趣味)が増えるからである。もっとも、出張者にすれば、せっかくアメリカに行くのだからゴルフも出来るいい季節に、と思うのはしょうがないことか。

どうでもいいが、アメリカへの出張者は役職づきのオッサンばかりだ。アジアは若手がどんどん出張しているのに、どういう事だろうか。アメリカは成熟社会だから日々状況が変わるようなアジアに若手は行くべきと考えているからか、それともやはり日本から遠いという事で、オッサンが出張る(デバる)と考えているからか。そういえば、自分も赴任前はアメリカに出張した事がなかったな。

昼に空港までピックアップ。
そのまま中華でランチの後、事務所に戻って打ち合わせ。こちとら、出張者が来たことを理由に会社の金でうまいもの食べたいので、「時差もあるし疲れているから今日は晩飯まで付き合わなくていいよ」と言う出張者を強引に連れ出して、夜はステーキハウスへ。

すっかり情報から遠ざかった我々に、出張者は何かと動きの早い東京の本社事情など話をしてくれるのだが、正直言えば全く別世界のこと。2年離れると、海の向こうで何が起きていようと、もうどうでもよくなってくる。

まあ、たまにはこうして本社の人間と話しておかないと、とは思うのだが、もはや東京の社内事情には全く興味のない自分がいた。


2005年04月04日(月) サマータイム / ローラーブレード購入

今日からサマータイム。
昨晩寝る前に時計の針を1時間早めたのだが、その名の通り今日は最高の天気となった。気候は一気に冬から夏。Tシャツと短パンで十分。先日まで雪が降ったのに、このうれしい変わりようは少々戸惑うくらいだ。

午前中にジムに行ってヨガ、その後予約していた散髪。
家に戻ろうかと森林保護地域(バカでかい森林公園)の横の道をドライブしていると、サイクリングロードでローラーブレードを楽しむ人たちが目についた。気持ちよさそうだなあ、アメリカって感じだなあ、と思った瞬間、そのままスポーツショップへと車を走らせていた(単純!)。

一気に夏が訪れたためか、スポーツ店はお客で一杯。
いつも顔を出している店だけど、ローラーブレードがどこに置いてあるのか分からずに店内をウロウロ。ようやく見つけてまずは値段を見る。60ドルから150ドルまで種類は一杯だけど、何がいいのか全く分からない。適当にデザインがよかった靴をためしにはいてみる。両足はいて立った瞬間、するっと滑って転倒。情けない。

まあ、とりあえず買わなきゃはじまらんだろ、と思ってそのままレジに直行。130ドルが99ドル。早速家に帰って履いてみる。

ん、ブレーキ(?)ってかかとの方に付いているんだ、それも右側だけか。知らなかった。なんだか分からないまま、とりあえずはいて近所を一周。のろい、よろける、転倒1回。人が来ると恥ずかしいので走行中止。何やってるんだか。

それでも諦めずに走っていると、何とか雰囲気はつかめてきた。が、上体が安定せずに自分でも格好悪いのが分かる。普段使わない筋肉を使うようで、予想以上に体力消耗。

まだまだこれからだな。音楽を聴きながらスーイスイとなるにはどのくらいかかるのだろうか。でも、この夏の楽しみがひとつ増えたな。


2005年04月03日(日) 気がつけば4月

気がつけば4月。外はまだ肌寒いのだけど、太陽の光が少し強くなったのを感じる。

日本では入社式があったのだろうか。街は電車は、慣れないスーツ姿の若者が目立っているのだろうか。
入社して5年くらいは、毎年入ってくる新人を楽しみにしていたのだけど、いつのまにかどこの部署に誰が来たのか、新人の名前を聞いても誰だか全く分からなくなっていた。自分もこうしてオヤジになっていくのかね、はは。

アメリカには、日本のような「新卒一斉就職」はないようだ。
うちの米国組織も、人数が足りなくなったら募集をかけて採用するだけ。アメリカでは「経験」を重視されるので、卒業したててで就職するのはかなり難しいようだし、たとえ入社しても新人研修なんていうものもない。うちの会社だと、最初の3ヶ月は試用期間として時間給待遇、その間のPerformanceがよければ本採用をする。

こう見ると日本は、面接だけクリアすれば本採用が決定するので、正社員への道はアメリカよりも遠くない。一旦正社員になれば、4月は黙って研修受けているだけで初任給として新卒で20数万円。
当時は「いいのかな?何もせずにこんなにもらって?」なんて謙虚な気持ちもなく、パアッと使ってしまったな。

ただ、この日本のシステムが本人と会社にとって正しいのかどうかは別問題である。


2005年04月02日(土) ガソリン高騰はどこまで続く?

NY原油が過去最高値更新し一時57・70ドルを記録した(記事)。

近所のスタンドではPlus(Regular)で、ガロン2ドル30までガソリン代が急騰している。2年前に赴任してきた時は確か1ドル80程度だったから、その間30%も上昇した事になる。

テレビをつけても新聞をつけても、連日ガソリン高騰が話題になっており「庶民のライフスタイルが変わるだろう」としている。

確かに、顧客の平均年収が3万5千ドル、顧客の2割が銀行口座を持たないというウォルマートなどは、売上げが思わしくないようだ。確かにこの層というのは、ガソリンの値上げがダイレクトに懐に響いて購買意欲に影響を与えるだろう。

一体、具体的にはガソリン高騰はどれくらいの金銭的負担になるのだろうか。
例えば、アメリカで売れているSUV、FORDのEXPLORERだと、満タンにするのに現在43ドルかかる。これは、前月比5ドル、1年前から比べると8ドルの上昇という。これだけ見ると、一見たいした事がない金額のように思えるかもしれないけど、自分からすれば、これはどちらかというと心理的に結構痛手なのだ。

自分の場合は、毎日通勤に自動車を使用。往復30マイル、約50キロ。週に一度、場合によっては週に2度ガソリンを入れねばならないのだが、その都度、「ああ、こんなにお金を使ってしまった。」と思わねばならない訳で、ガソリン代が高くなるにしたがって、たかだか通勤だけで何故自分の金銭負担が増えなきゃいけないんだ?という余計な感覚も合わさって本当に嫌な気分になる。よって、乗り合い出勤を増やしたり電車通勤に変えたりする人がアメリカで増えてきているという報道はとても納得が出来る。
ただ、電車やバスで通勤するのはアメリカではLAやNYなど大都市以外では難しい。

労働組合の海外担当、頼むよ賃上げ交渉。
まあ、例のごとく「日本でもガソリン代は上がってる」って会社側は言うのだろうけど、日本で毎日自動車通勤しているヤツがわが社でどれだけいるんだっての。


2005年04月01日(金) ピッツバーグでおもうこと

3月も今日で終わり。朝7時発のフライトでピッツバーグに日帰り出張。

アメリカ人ってのは、Vacationだか仕事だか服装だけでは全く分からないけど、とにかく朝6時前から空港がごったがえしていた。いつもの事だ。それでも、気温が上がってきてコート無しで過ごせたので、心持ち気持ちにゆとりが出来ているのを感じた。春はいいねえ。

ピッツバーグの本当に方田舎の米企業の社長と購買と面談。その後、ランチ。
これまた「イタリア系おばちゃんの家庭料理」的なレストランに入ったのだが、スープ1ドルとかラザニア4ドルとか、これでいいのか?というような値段だった。でも、なかなかボリュームたぷりでうまかった。

話を聞くと、このあたりの人たちは、みんな家からすぐ近くの職場で働いているようだ。
通勤時間も車で5分とか。多くの日本人のように職場で家を選ばずに、彼らは家を基準に職場を選んでいる。だから、「こんな田舎でクソ面白くないんじゃないか?」なんて思うのは思うほうの勝手であり、彼らは夕方毎日決まった時刻に家に帰って、家族で食事をして家族で過ごすことが幸せなのである。こういう生活を「実践」している人に実際会って話をしていると、よく分からないけど、自分の小ささというか器の狭さというか、つまりずいぶんとつまらない事にこだわって毎日生きている自分を感じてしまう。

帰りのフライトも順調。今日は何となく会社に寄る気もせずに、そのまま自宅へ戻った。


Kyosuke