みのるの「野球日記」
==すいません、ちょっと宣伝です==

●『中学の部活から学ぶ わが子をグングン伸ばす方法』(大空ポケット新書)

新刊が発売になりました。
しらかし台中(宮城)の猿橋善宏先生の
指導法などが掲載されています。
詳しくは、大空出版HPをご覧ください。
http://www.ozorabunko.jp/book/gungun/

●『グラブノート』(日刊スポーツ出版社)
BBA梅原伸宏さんのグラブ本。構成を担当しました。
親指かけ・小指かけの結び方、グリスの入れ方など、
グラブをよりよくするための方法が書かれています。

*ツイッター始めました
@mino8989 です。

2004年06月26日(土) 「マウンドでぜんぜんストライクが入らないとき」

 取材を終え、東急東横線に乗った。つり革に手をかけ、ふと前を見ると、日能研の額面広告が目に入った。ご存知(?)日能研の「シカクいアタマをマルくする」シリーズ。私立中学の入試問題を紹介する広告だ。1ヶ月ごとに問題が変わっているようで(おそらく)、今日、目にした問題はこんなもの。

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【2004暁星中入試問題】

「マウンドで、ぜんぜんストライクが入らないとき」について、
これと同じような君自身の経験を具体的に教えてください。

(あさのあつこ著 小説『バッテリー』の一節を読んでの問いです)

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(ん? こんな問題が中学入試で出るの?)とびっくり。しかも『バッテリー』を読んだばかりだったので、飛びついてしまった。
 しかし、この問題難しいなぁ…。おそらく、「自分の思い通りにできずイライラしたりすること」を書けばいいと思うのだが…。具体例が浮かんでこない。。
 そもそも、「ストライクが入らない」のって、単なる力不足なんじゃないの? と思ってみたり。一応、現役時代投手をしていたワタシはそう思った。緊張云々じゃなくて、単にストライクをとれる実力がないから。
 といっては、元も子もないけど。

 日能研のHPで見ると、解答例と解説が出ていた。
http://www.nichinoken.co.jp/mondai/fsm_ind.html

 ほ〜これが解答例なのか。ん、何かちょっと違うような気がしないでもないけど。。



2004年06月23日(水) 最近読んだ本などなど

 母親曰く、「小さい頃から本好きな子供」だったそう。思い返してみれば…、確かに本はよく読んでいた(と思う)。母親は「本が好きだったから、いまの仕事やってるんじゃない」と言うが、それはどうでしょう?! 読むのと、書くのは繋がるのでしょうか。「本を読めば文章もうまくなる」という人もいるけど、ホントですかね…。

 そんなわけで、今でも本を読むのは大好き。年に5回くらい「活字中毒」に陥る時期があります。今がまさにその時期。古本屋に行っては、何かしらの本を買ってきて、読んでいます。『野球小僧中学野球特別号』の原稿で追われていたときは、忙しい中、古本屋で5冊ほど小説を購入。「早く原稿終わらせて、本を読む!」というモチベーション(?)で書いていました。

 で、ここ1ヶ月ほどで読んだ本はこんな感じ。

『真夜中のマーチ』              奥田英朗   集英社
『イチロー×北野武キャッチボール』   北野武     ぴあ
『イチロー、聖地へ』             石田雄太   文藝春秋
『アフリカと白球』               友成晋也   文芸社
『誰か』                     宮部みゆき  実業之日本社
『バッテリー』                  あさのあつこ 角川書店
『文章をダメにする三つの条件』      宮部修     PHP文庫
『スポーツジャーナリストで成功する法』 小林信也    草思社
『監督と甲子園』              藤井利香 日刊スポーツ出版社
『キング』                    堂場瞬一    実業之日本社
『審判は見た!』                織田淳太郎  新潮新書

 改めて見ると、1週間で約2冊読んでいる…。暇人? という突っ込みを受けそうだが…。そんなことないっす。読むの早いんです。もちろん速読ができる人ほど早くはないが、普通の人よりは早いはず(と思っています)。

 最近、好きな作家が『真夜中のマーチ』を書いた奥田英朗と、『キング』の堂場瞬一。奥田英朗の本はバカバカしくて、面白いです。ホントに。特に『ウランバーナの森』という小説は、最高にバカバカしいです。スポーツエッセイ『延長戦に入りました』もお薦め。

 『キング』は五輪代表を争うマラソンランナーの話。じつは昨日、読み終わったんですが面白かった。堂場瞬一の小説を読むのは『キング』が初。やっぱり、何事も最初が肝心で…、一発目が面白いと、ほかの作品も気になりますよね。そんなわけで、今日早速、『天国の罠』(徳間書店)を買ってきました(もちろん古本屋で)。ほかに『いつか白球は海へ』『8年』『マスク』と話題作があるので、近々読んでみたいです。

 ここ1ヶ月読んだ中では『バッテリー』もよかったです。読み終わったあと、「いい話だったなぁ」と素直に思える、そんな小説。小学校を卒業し、中学1年になるまでのわずか数日を描いた作品なんですが、その間の心の成長がうまく表現されています。中学生の野球部員にも読んで欲しい本です。 
 
 で、いま読んでいる本が『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫・文藝春秋)。ずっと読みたかった本で、今日やっと古本屋で見つけました。新刊、とくにハードカバーはめちゃくちゃ高いんですよね。古本屋で買えば半額以下です。まぁ、そのため、話題作をタイムリーに読めることは少ないですが。書店に行っては、好きな作家の新刊をチェックして、「早く古本屋に並ばないかな」と思っています。

 というわけで、めちゃくちゃ読みたい新刊(古いのもあるが)。
『ICO −霧の城ー』      宮部みゆき 講談社
『ブレイブ・ストーリー(上下)』 宮部みゆき 角川書店
『幻夜』               東野圭吾  集英社
『空中ブランコ』          奥田英朗  文藝春秋 
『ぼくのボールが君に届けば』 伊集院静  講談社

 え〜、もし既に読み終わり書棚に眠っているという知人、友人の方いましたら、貸してください〜。




2004年06月20日(日) 日台親善試合

■6月19日 保土ヶ谷球場
高苑工商 000050000|5
横浜商業 010010100|3

 日台親善試合の第4戦が保土ヶ谷球場で行われた。台湾代表の高苑工商は台湾高校野球界の名門。卒業生にはコロラド・ロッキーズの曹錦輝投手がいる。
 恥ずかしながら、台湾の野球を生で観るのはこの日が初めて。先日、少年野球国際交流協会の方に「海外の中学野球」について話を聞いたこともあり、台湾がどんな野球をするのか興味津々。台湾野球初心者のワタシとしては、「バントやるの?」「スクイズやるの?」と低レベルな視点。そんなものはオリンピック予選を見ていれば、ある程度、野球スタイルは分かるのだが…。
 
 先に試合を見た感想から書いてしまうと…、「日本と全然変わらない野球」だった。もっとパワフルで、破天荒で、荒れ狂っていて(どんなイメージだ?)、豪快な野球を期待していたのだが、日本の高校野球で見るスタイルと変わらなかった。走者一、二塁ではバント守備を敷いてきて、しっかりと三塁で刺す場面もあり、4番打者に犠牲バントをさせる場面もあった。そんなことで感心していては、台湾野球に失礼だが…、何せ見るのが初めてだったもので。
 細かな点で違いを感じたところは、日本人よりも動きがモッサリしている。ひとつひとつの動きが機敏ではない(機敏には見えない)。守備が雑などなど。
 もちろん、これは高苑工商から感じたことであり、台湾のすべての高校が当てはまるとは思っていない。ただ、「守備が雑」というのは台湾プロ野球でも顕著に目立つことのよう。

 この試合で驚いたというか、「え?」と思ったことが5つ。

〇邱臍阿竜啓亜瞥戮蝓
 高苑工商は試合前、ニュージランド代表チームが行う「ハカ」のような踊りを披露した。「ハカ」に、とても良く似ていたが…、「ハカ」じゃないですよね?

⊆蠻鏤劼伐里捻援
 1回表の攻撃が始まると、高苑工商のベンチの中から手拍子に合わせた歌が聴こえてきた。それは1回の攻撃中ずっと歌われていた。この日はトランペットなど鳴り物がなかったため、グラウンドによく響き渡っていた。

4篤弔マウンドへ
 7回途中で先発投手が掴まりはじめると、背番号28をつけた監督(コーチだったかな)がマウンドへ上がった。日本の高校野球を見慣れたものにとっては、あってはならない光景! しかも、2番手投手が出てくると、規定の球数が投げ終わるまでしっかりと監視。あたかも、プロの投手コーチのように、ジッと見つめていた。監督がマウンドに上がってはいけない高校野球は、日本だけ?!

こ位郤蠅魯好肇譽奪
 で書いた投手交代のとき、内野手は一塁から投げられるゴロをさばき、ゴロ練習を繰り返していた。が、外野手は…、3人とも芝生に座りこみ、おのおのがストレッチを始めた。びっくりしました、これには。気持ちよさそうに芝生に寝そべって、ストレッチをする選手もいて、日本では見ることのできない光景だった。

チ肝麓請はなし?
 攻守交替はダラダラと。キビキビやりなさい! と思ってしまうほど、のんびりしたものだった。

 試合は親善試合ということもあったのか、全体的にのんびりしたもの。Y校も守備のミスが続出し、スタンドからかなりキツイ野次を受けていた。あまりにもひどい野次もあり…、そこまで言うなよとも思った。「野球部辞めろ!」なんて、悲しすぎる野次もあった。

 高苑工商は今日20日に拓大紅陵と試合を行い、通算3勝2敗で親善試合の全日程を終了した。

第1戦 6月12日(土) ○高苑工商5−3星林
第2戦 6月13日(日) ○高苑工商4−3神港学園
第3戦 6月15日(火) ●高苑工商1−2常葉菊川
第4戦 6月19日(土) ○高苑工商5−3横浜商
第5戦 6月20日(日) ●高苑工商6−7拓大紅陵

 なお、高校世代の台湾はどれほどの力を持つのか、AAAアジア選手権の成績を調べてみると、過去5回で優勝1回(日本は2回)を経験。ちなみに大会での対戦成績は台湾が予選リーグでの戦いも含めて5勝4敗とリードしている。

(左から優勝、準優勝、第3位)
1994 第1回 日本 豪州 台湾
1996 第2回 韓国 台湾 日本
1998 第3回 日本 台湾 韓国
2001 第4回 台湾 日本 韓国
2003 第5回 韓国 台湾 日本

 



2004年06月19日(土) 第1回中学生軟式野球世界大会

 先日、少年軟式野球国際交流協会(IBA-boys)の事務局に足を運んだ。目的は、第1回中学生軟式野球世界大会の取材。この大会は「第1回」と名がつく通り、軟球を使った初めての世界大会である。
 といっても、軟球は軟球でもローバウンド軟球B号という種類を使う。草野球や中学野球部で使われる、「よく弾む」軟球はハイバウンド。ローバウンドとは、構造が違う。

 大会は7月21日から24日まで、東京都江東区の夢の島球場で開催される。参加は以下の12チーム。

アメリカ、ブラジル、メキシコ、フィリピン、シンガポール、チャイナ、
チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、ベルギー、
富山クラブ(千葉)、福島のだまクラブ(福島)、オール江東(開催地)

 事務局の方によれば、海外チームは州の選抜であったり、全県選抜だったり、さまざまだと言う。ちなみにチャイナは全県選抜。「みんな、190センチ以上あるよ!」と仰っていた。ホントデスカ…? アメリカはもちろん、メキシコやチャイニーズ・タイペイが強豪とのこと。
 世界大会よりも前に、01年からパン・パシフィック大会が開催されているが、そこで01年、02年と連覇を遂げたのがチャイニーズ・タイペイ。結構、スクイズやバントなど日本に近い野球をやるそう。

 しかし…、ベルギーってどんな野球をやるんだろう。ヨーロッパでは、イタリア、オランダ次ぐ3番目の力を持つそうだ。そもそも、ベルギーが野球をやっているなんて、それだけでびっくり。

 なお、世界大会に関する詳細については、7月10日発売の『野球小僧』をご覧くださいませ。





2004年06月16日(水) 横須賀から甲子園

 本日は軟式クラブチーム・横須賀スターズ(神奈川)の本萱今朝信監督の取材。
 
 横須賀スターズは軟式クラブを代表する強豪チームで、夏の全日本少年軟式野球大会には8度出場している。一昨年は早坂圭介(横浜商工ー千葉ロッテ)が卒団生として初のプロ入りを果たした。
 今年も卒団生である横浜創学館(旧・横浜商工)の高橋徹(3年)がプロ注目の投手。昨日閉幕した大学選手権で八戸大の4番サードで出場していた内藤雄太(3年)も卒団生のひとり。もしかしたら、高橋ー内藤と2年続けて、スターズ出身者がプロ入りという可能性もある。

 この横須賀スターズのある横須賀市はまだ一度も甲子園出場校が出ていない。「日本の人口40万人以上の都市で、甲子園出場がないのは横須賀市だけ」という有難くない表現をされることもある。
 記憶では…、横須賀市の学校が近年もっとも甲子園に近づいたのは86年(近年ではないか…)。神奈川県立津久井浜高が夏の神奈川大会でベスト4にまで進出した。私は当時9歳。おぼろげながら覚えている。ただし、津久井浜が横須賀の学校だったと知るのはあとになってからだが。

 その横須賀市で、いま甲子園に一番近いといわれているのが湘南学院。数年前までは女子校だったが、共学にしてから運動部に力を入れ始めた。野球部やサッカー部の専用グラウンドを作り、強豪私立に負けない設備を持つ(ちなみに、湘南学院は女子サッカー部が全国レベル)。
 野球部は昨夏創部以来、最高成績となるベスト16に進出。5回戦で優勝した横浜商大に0−1で惜敗したが、「湘南学院」の名を県内に大きくアピールした。今年の春はプロ注目の三田智仁を擁してベスト16入り。第3シードで夏に挑む。

 さて、横須賀スターズの本萱監督。じつはもうひとつの顔がある。スターズの監督とともに、湘南学院の総監督を務めているのだ。現在の湘南学院・岡本監督は社会人野球時代の教え子にあたる。その関係もあり、湘南学院にはスターズの出身者が多い。去年のベスト16メンバーにも、スターズの選手がいた。

 先に紹介した、早坂、高橋、内藤の3選手は、横浜創学館(旧・横浜商工)の出身、あるいは在籍している。創学館は住所こそ、横浜市金沢区だが、最寄り駅は京浜急行線の追浜駅(or金沢八景駅)。横須賀スタジアムのすぐ側にあり、「ここは横須賀じゃないの?」と去年初めて学校を訪れたとき、思ってしまった。そのため、スターズの選手にとって、「横浜」創学館といわれても、意外に違い場所にある。
 ちなみに、横浜高校に進む選手も多い。横浜高校も最寄り駅は京急の能見台駅。京急に乗ってしまえば、乗り換えなしでいける。

 スターズは2年前、全国中学生軟式野球大会(IBA主催)で初優勝し、8月にはシンガポールで行われた第2回パンパシフィック大会に出場。決勝で中華台北に負けたが、見事準優勝を果たした。
「この代がみんな湘南学院に進めば、かなり強いチームになった」と本萱監督。しかし、主力選手は横浜、創学館、湘南学院などにばらけた。

 今後、湘南学院が本当に甲子園を狙えるようなチームになったとき、横須賀の中学生が京急に乗って横浜に出るのではなく、地元にとどまるかもしれない。そんなことを思った。いずれにしても、横須賀市の高校が甲子園に出場するには、スターズも湘南学院も指導する本萱監督の力が大きいのは間違いない。

 横須賀スターズは19日の土曜日、全日本少年軟式野球大会の代表決定戦を行う。相手は同じ横須賀の池上中。先日の春季神奈川大会で準優勝を遂げた中学だ。チームを指導する河合先生と本萱監督はお互いによく知る間柄で、「やりづらいなぁ」と本萱監督。3年前にも決定戦で対戦しており、そのときはスターズに軍配があがっている。じつは、スターズには池上中の生徒も主力選手として在籍している。そのため指導者だけでなく、子供たちにとってもやりにくい相手である。

 高校野球では横浜市や川崎市、相模原市、藤沢市などに差を付けられている横須賀市だが、このように中学野球では神奈川トップレベルの力を持つ。新興勢力の湘南学院が、全国最激戦区の神奈川で頂点を極めるのは容易なことではないが…、いまのように中学野球からしっかりと土台を作っていれば、いずれ、甲子園が見えてくるかもしれない。
 



2004年06月15日(火) 内竜也 1軍デビュー戦

 試合前、守備につくマリーンズの選手が場内のBGMに乗って紹介される。「ピッチャー、内竜也」とアナウンスされると、ライトスタンドと一塁側内野スタンドから大きな拍手が沸いた。
「すごいなぁ。信じられないなぁ」
 拍手を聞きながら、隣に座っていた高山裕一先生(川崎市立西中原中野球部監督)がポツリと呟いた。

〜〜〜〜〜〜

 試合の2日前、高山先生から電話を頂いた。
「明後日の試合で内が先発します!」
 驚きで声が出なかった…。
「3年くらいファームでじっくりやって、それから1軍に上がればいいなぁと思っていたんですけど、まさかこんなに早くとは思っていませんでしたよ。明後日は部活休んで、マリンまで行きますよ!プロ初登板は一生で一回のことですからね」

 高山先生は前任の川崎市立川中島中で、2年秋から3年秋まで内を指導した。すでに知られているように、内は中学入学時はバスケットボール部に所属。野球部に入ったのは2年の秋からだった。
「ピッチングを1球見ただけで、これはモノが違うと思いましたね。腕のフリなんて、天性のもの。すごいしなりでした」
 それでも、素材だけがよくても試合ではなかなか勝てない。3年春、夏ともに市大会で早々と負け。東林中や桐蔭学園中との練習試合ではコテンパに打ちのめされたという。
「本格的に見始めたのが2年の秋で遅かったですからね。本当に力が付くまで時間がかかりました。ようやく、開花したのが3年の秋。全試合完封で川崎市大会優勝でした」

 内は川中島中を卒業し、県川崎工に入学。2年時からエースを任され、140キロを超えるストレートと、高山先生が伝授したスライダーを武器に、最後の夏は神奈川ベスト8まで進んだ。そして、秋のドラフトではマリーンズから1位指名。
「指導者になったとき、いつかはプロ野球選手を育てたいという夢がありました。それが叶って本当に嬉しい」
 ドラフトから2ヵ月後、高山先生はしみじみと話していた。

 内にとっては、「高山先生との出会いがなければ、いまの自分はない」と思えるほど、大きな存在だった。

〜〜〜〜〜〜〜
 
 6月16日、対日本ハム戦。内はプロ入り初めて1軍のマウンドへ上がった。
「こっちが緊張するよ。ドキドキするなぁ」
 マウンドをジッと見つめながら、高山先生は言った。
 先頭の小田に対する初球。143キロのストレート。止めたバットに当たりファウルとなった。
「よ〜し!よし!」
 ホッと一安心の先生。
 2球目も143キロのストレートでストライク。3球目は142キロのストレートがボール。そして4球目。内角に切れ込んでくるスライダーで見逃しの三振。小田のバットはピクリとも動かなかった。オーロラビジョンに映った内は、安堵の表情を浮かべたように見えた。
 次ぐ新庄を143キロのストレートでセンターフライ。小笠原を低めのスライダーで一塁ゴロに打ち取り、初回をわずか11球、完璧なピッチングで終えた。

「性格なんだろうね。内のやつ、全然緊張してないもんなぁ」
 内は笑顔で小走りにマウンドを下り、ベンチ前では先輩と拳を突き合わせていた。

 2回。内は得意のスライダーでセギノールと木元から三振を奪った。しかも、ともに見逃しの三振。コースが素晴らしかったわけでもない。それでもバットが出てこなかった。初めて見る投手の球道に打者が面食らっているように見えた。
「1巡目は何とかなりそう。でも、2巡目からかな」
 
 3回。初ヒットを打たれながらも、ゼロで切り抜け、4回へ。先頭の新庄を打ち取るも、小笠原に142キロのストレートを左中間に打たれ、1死二塁のピンチ。迎えたセギノールには、スライダーを3球続けたが、3球目がド真ん中に入り、センター前へ運ばれた。スライダーが初めて真芯で捉えられた打球だった。

 4回を三者凡退で終え、迎えた5回。先頭の新庄に制球が定まらず四球。小笠原にはライト前ヒット。徐々に球がバラツキ始め、キレもなくなってきた。何せ、イースタンでも最長イニングは5イニングまで。1軍と2軍の精神的プレッシャー、そしてプロ初登板ということを考えれば、いつも以上に疲れているはず…。だが、4番セギノールには内角ストレートを3球続け、ライトフライに。

 ここで一塁ベンチから、投手コーチが出てきて、マウンドの内のもとへ歩み寄った。「あ〜交代ですかね」と先生と話していると…、投手コーチは交代を告げずにベンチへ戻っていった。そのとき、ライトスタンドと一塁ベンチからは大きな拍手とともに、「う〜ち! う〜ち!」という大きな歓声が上がった。内の続投を、多くのファンが期待していたのだ。
「こんなに応援してもらって、嬉しいよね…」
 しかし、直後に迎えたエチェバリア。スライダーで1ストライクをとったあと、内角を狙ったストレートが真ん中低めへ入り、軽々と左中間スタンドへ運ばれた。

 6イニングを投げ、6安打4失点7三振で内のデビュー戦は終わった。

「デビュー戦にしてはよく投げたよ。これからは本人がどれだけ努力していくか。長く野球をやりたいなら、今から先のことを考えて野球に取り組んで欲しいね」
  
 翌日(16日)の新聞を読むと、「よく投げた。次も先発のチャンスを与える」とバレンタイン監督のコメントが載っていた。次戦の登板で内がどんなピッチングをするのか、楽しみにしたい。
 



2004年06月13日(日) 大学選手権(4) 〜東海大・筑川利希也〜 2年ぶりの神宮

■6月13日 2回戦 第1試合
東海大 100201002|6
札幌大 000200000|2

 筑川利希也(4年・東海大相模)は今春の首都大学リーグ最終節(対城西大戦)に登板し、2年春以来遠ざかっていた実戦マウンドを踏んだ。リーグ戦後、社会人チームとのオープン戦でも登板。ともに無失点に抑え、復活をアピールした。

 今日の札幌大戦。東海大4点リードで迎えた9回裏、筑川は2001年6月18日以来、約2年ぶりに神宮のマウンドへ上がった。先頭打者に二塁打を打たれ、ピンチを迎えたが、後続を抑え、無失点で切り抜けた。ただ、ストレートは右打者の外角へ引っかかり、スライダーはキレがなく、あっさりと打者に見送られる。全盛期には程遠いピッチングだった。

 試合後、ベンチ裏に出てきた筑川は終始苦笑いを浮かべていた。
「反省しようがないくらい、最悪のデキ。恥ずかしいピッチングでした。自分のことで精一杯でバッターを見れて投げられていなかったです」

 筑川は2年春に右ヒジに痛みを感じ、その年の8月30日に手術。手首の靭帯を右ヒジに移植する大手術だった。

 記者から「全盛期を100とすると、今はどれくらいの状態?」と訊かれると、「30〜40くらいですね」と筑川。まだまだ、完全復活は遠い。それでも実戦で投げられたことは、大きな第一歩。ストレートは手術後、最速となる142キロを記録した。
「(復活は)気持ち次第でどうにかなるって周りから言われていたんですけど、本当その通りでした。城西大戦で監督から、『行け!』って言われて、思い切って投げてみたら、投げることができた。自分ではいつ投げようか、迷っていたところがあって…」 
 手術後、初めて実戦で投げることの怖さや不安…、足踏みしていた筑川の背中を伊藤監督が押してくれた。

 今年の正月、筑川は東海大相模の同期が集まった新年会で、「プロに行く!」と宣言した。
「ふざけながらでも、みんなの前で宣言して、自分にプレッシャーを与えないと、自分はやらないタイプなんです」
 春の三保キャンプでは、吐きそうになるほど走りこみを行い、体幹を鍛えるために毎日腹筋1000回をこなしている。
 「やると決めたら、とことんやる性格」と自らを分析する筑川。子供の頃から夢見ていたプロ野球の世界へ。「まずは大学での結果が一番欲しい」と話す。ドラフトまで残された期間は残りわずか。筑川の一日も早い完全復活を期待したい。



2004年06月10日(木) 大学選手権(3) 〜東海大・芹沢成光〜 城北中対決制す


■6月10日 1回戦 第1試合
旭川大 000000000 | 0
東海大 20100001/ | 4

 選手権の開幕前、東海大ファンの知人から「芹沢も城北中でした!」という連絡が入る。芹沢とは東海大の投手・芹沢成光(2年・東海大甲府)のこと。中学野球好きとしては、マジデスカ? という心境。先日の日記で紹介した通り、旭川大の内山雄介(2年・相洋)も小田原市立城北中の出身。しかも、ともに2年生ってことはチームメイトか?! 
 城北中の過去の成績を調べてみると、芹沢と内山が中学3年の春に神奈川県大会準優勝を果たしている。そりゃ、もし、このふたりが野球部だったら強いだろうよ。。でも、芹沢は東海大甲府に進んだことを考えると、シニアかボーイズか? そんなことを考えながら、今日は神宮に向かった。
 すると、外苑前駅から神宮球場に向かう途中、「先発、芹沢です!」とメールが入ってきた。城北中対決じゃないっすか!(旭川大の先発は内山だと勝手に決め付けていた) 同じ中学の選手が、大学選手権で投げ合うなんて、すごいこと! 高校なら分かるが、中学となると…、そうはないと思う。「城北中対決」…マニアックな対決にワクワクしながら、神宮球場へ入った。
 
 予想通り、旭川大の先発は内山。高校3年の対桐光学園戦が鮮烈な印象として残っているだけに、期待した今日の登板。ただ…、ちょっと期待外れだった。高校時代に見られたいい意味での荒々しさがなく、どこかまとまってしまった感じ。ストレートも141〜2kmが最速。唯一光っていたのは、キレ味抜群のスライダー。右打者の外角へビシビシと決まっていた。
 ただ、そのスライダーを使い始めたのは3回頃から。1〜2回は(おそらく)自信のあったストレートで攻めた。そのストレートを初回、村山修二(4年・東海大相模)に弾丸ライナーでライトスタンドに放り込まれ、2失点。ちなみに試合後分かったことだが、村山には春のオープン戦でも一発を浴びていたそう。
 3回裏には村山に再びストレートを捕らえられ、タイムリー二塁打。その後はスライダーを中心に配球を組み立て、何とか要所を抑え、7回3失点でマウンドを相洋高校の先輩・関根立成(3年)に託した。

 一方の芹沢は130km中盤のストレートにスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォーク、カットボールと多彩な球種を組み合わせ、好投を見せた。特に右打者の内角を突く左投手特有のクロスファイアーは見事。旭川大の打者を詰まらせる場面が多く見られた。
 多彩な球種を駆使し、8回までヒット2本、三塁を踏ませぬほぼ完璧なピッチング。このまま完封で終わるか…と思ったが、最終回にヒット、四球で無死一、二塁のピンチ。ここで小松晋太朗(4年・高萩工)に投手交代。惜しくも完封勝利はならなかった。

 芹沢は試合後、笑みを交えながら話した。
「今日は全部の球が良くなかった。でも、その中で悪いなりのピッチングができたと思います。最後は疲れてしまったんで、交代はしょうがないです」
 相手の内山投手のことを訊くと、
「同じ中学の野球部でやってました。だから、今日は内山のことをめちゃくちゃ意識しましたよ。大会が始まる前までは連絡とっていたんですけど、初戦で当たると分かってからは、連絡とらなくなりました。今日勝てて、本当に嬉しいです」
 芹沢は硬式ではなく中学の軟式野球部だった。このふたりがいれば、県準優勝も頷ける。はて、どっちがエースだったんだろう。
「2枚看板でしたけど、エース番号はぼくがつけていました。春の県大会も全部ぼくが投げて、決勝で負けたのもぼくでした(笑)。当時から内山は球が速くて、ぼくは遅い。スピードタイプとコントロールタイプで正反対でした」
 高校も同じチームでやろうとは考えなかった?
「相洋から誘いはありました。でも、内山と違うチームでやりたいと思ったんです。違うチームでエースになって戦いたいなって」

 高校で叶わなかった思いが、大学で実現した。まぁ、まだふたりともエースと呼べる存在ではないが…、先発での公式戦初対決は芹沢に軍配が上がった。

 



2004年06月09日(水) 『野球小僧 中学野球特別号』

 今日は珍しく(?)宣伝です。明日6月10日、白夜書房より『野球小僧 中学野球特別号』(1200円・税込)が発売されます。日本初の中学野球特集です!
 といっても、中学関係者だけでなく、全ての野球関係者、野球ファンが読んでも面白い内容になっています。もちろん、保護者の方々にもタメになる内容盛りだくさん! 大きな書店には必ず(…多分)置いてあるはず…です。ぜひぜひ、宜しくお願いします。ちなみに今回は中学生も読みやすいように、通常号より字が大きくなっていますので、小さな活字が苦手な中学生(&先生)でも問題なしです!
 以下が詳細です。
 
『野球小僧中学野球特別号』

【特集1】プロ野球選手養成講座

■2004年、中学野球に注目せよ! 〜中学軟式野球用語集付き〜

■【野球小僧ルポルタージュ】
松井秀喜物語・中学生編
 〜怪物スラッガーのルーツと知られざる中学時代の転機〜
取材・文/戸部良也

■プロ野球選手、中学時代を語る
体が小さくてもプロになれるんだ!
小坂誠(千葉ロッテマリーンズ)&石川雅規(ヤクルトスワローズ)
 「ずっとやってきた好きな野球だから、やめる勇気がなかったし、ここまで来られたんだと思う」

■バッティングセンターから復活した伝説の男
カズ山本バッティング道場 〜バッティングセンターでの秘密特訓法教えます〜

■野球小僧コンディショニング・中学生編
立花龍司が語る「高校で伸びる選手」
 野球と一生関わりたい中学球児のためのトレーニング&理論

■野球眼を鍛えてレベルアップ!
ビジョントレーナー・田村知則
イチローの“内の眼”って何だ?
 イチローの動体視力は一般人以下!? 本当に使える眼とは?

■もっと野球を見よう!
「流しのブルペンキャッチャー」のスカウト的観戦術
野球技術向上につながる、ナマ観戦&テレビ観戦のツボ
 講師=安倍昌彦(流しのブルペンキャッチャー)

■データスタジアム・行木茂満作成のデータ用紙付き
ジュニア版・野球アナリスト養成講座
データつけから処理までの悩みを見事解決!
 講師=行木茂満(データスタジアム)

■中村順司・名古屋商科大学監督インタビュー
こんな選手がプロへ行く!
甲子園通算最多勝利監督が見てきた球児たち

■ドラフト候補&中学時代の監督直撃インタビュー
 〜今明かされる、ドラフト候補高校球児たちの中学時代!〜
江川智晃(宇治山田商業高校)&山田卓監督(現・度会中学校)
鶴川将吾(明徳義塾高校)&狭間善徳監督(明徳義塾中学校)
中山健蔵(遊学館高校)&山本雅弘監督(現・遊学館高校)
上本博紀(広陵高校)&柳生豊晴監督(松永ヤンキース)

■センバツを湧かせた2年生エース
大前佑輔(兵庫県立社高校)の選択
中学軟式のエースが選んだ「地元公立高校」という進路

■異業種指導者インタビュー・原田隆史(天理大学人間学部講師)
「心作り」でナンバーワンを目指せ!
中学陸上日本一13回を誇るカリスマ体育教師の熱血指導論

【特集2】中学野球テクニカル〜全国有名指導者12名の技を盗め!〜

■デジタル指導編・山本雅弘(石川・遊学館高校監督)
 野球科学入門編 投げるも打つも「コリオリの力」
 回転の軸となる体幹を鍛えよう

■打撃編・佐相眞澄(神奈川・相模原市立東林中学校監督)
 硬式でも打てる!  佐相バッティング理論の極意
 トップの通過点は「45度」が合言葉だ

■守備編・小野寺信介(東京・修徳学園中学校監督)
 狭いグラウンド有効活用 驚異の守備力が育つキャッチボール
 鉄壁のディフェンスを誇るチームの練習大公開

■戦術編1・弓桁義雄(静岡・東海大翔洋中学校監督)
 スクイズ不要! 世界に通じるセーフティーエンドラン
 絶対に1点取れる究極の作戦はメジャーリーグでも使われた

■戦術編2・武内信治(神奈川・相模原市立内出中学校監督)
過酷な無死満塁 特別延長戦に勝つ技術とメンタル
セットされた絶体絶命を乗り越えろ!

■チームマネジメント編・大川和正(神奈川・桐蔭学園中学校監督)
 一発勝負の中学野球 トーナメントに勝つ秘策集
 準備と工夫と気配りを徹底して追い風を呼ぼう!

■全国制覇3回! 中学球界の怪物チーム潜入レポート
高知・明徳義塾中学の強さに迫る
 小学生で覚悟を決めて「明徳野球道場」入門

■高校硬式野球に身を投じる中学野球指導者からの言葉
小田川雅彦(東京・修徳高校監督)
石井忠道(千葉・市立船橋高校監督)
 “野球頭”は中学生で作れる

<資料編・1>
完全保存版!
中学軟式野球勢力図過去の全国大会結果を一挙大公開!

<資料編・2>
指導者参考本&ビデオ紹介

■勝利と育成を両立! 日本野球を支える存在これにあり
もうひとつの中学野球・軟式クラブチームを行く
門真クレイジーボーイズ(大阪)&松永ヤンキース(広島)

■【野球小僧ルポルタージュ】
学校外で行われる中学野球 硬式リーグの世界
ダイレクトに甲子園を目指す中学球児たち

■全国交歓会、トレーニング講習会スケジュール

■プロ野球OB会活動情報、野球小僧塾情報


ちなみに表紙は松井くん!
http://www.byakuya-shobo.co.jp/kozo/



2004年06月08日(火) 大学選手権(2) 〜阪南大・池内大輔〜 筑川と3たび対決?

■6月8日 1回戦 第3試合
国際武道 010000000 | 1
阪南大学 01100001/ | 3

 1−1の同点で迎えた3回裏。阪南大・池内大輔(4年・今治西)は国際武道大先発の比嘉幹高(4年・コザ)の内寄りストレートを完璧に捕らえ、右中間スタンドに放り込んだ。「今季、公式戦初」(池内)となるホームランは値千金の勝ち越し打となった。

「チームの大黒柱として仕事ができて嬉しい」
 試合後、池内は笑みを浮かべた。打っては3番打者、守っては要となる捕手。部員135名をまとめる主将も務めている。
「主将は大変?」と訊くと、「大変なときもあるけど、選んでもらって初めてできることだから光栄に思う。今日みたいに勝ったときは、最高に嬉しいです」

 じつは池内は小学校で野球をはじめてから、ずっと主将を務めてきた。そして、驚くことに全ての年代で全国大会を経験しているのだ。
「小学校も中学校も高校も全国に出てるんです。で、今年、大学でようやく全国に出ることができた。それぞれの年代で最高の舞台に上がることができて、本当に幸せものだと思います。周りのチームメイトに感謝したい」
 
 小学校では城東野球少年団(愛媛)でマクドナルド杯出場。
 中学校では今治市立美須賀中(愛媛)で全中出場。
 高校では今治西高(愛媛)で2年春、3年春とセンバツ甲子園出場。
 そして、この春、阪南大で大学選手権出場。

 記者から「この大会対戦したい投手は?」と訊かれると、「また筑川くん(東海大)とやりたい。中学では勝って、高校では負けてる。だから、大学でもう1回対決してみたいです」とキッパリと答えた。
 美須賀中で4番捕手を務めていた池内は、地元愛媛で行われた全中準々決勝で、筑川利希也のいた相模原市立東林中(神奈川)と対戦し、延長戦にもつれ込む熱戦の末、サヨナラ勝ちを収めている。
 3年後の春。今治西高の3番捕手・池内、東海大相模のエース筑川と立場を変え、2000年センバツで再び対戦。今度は筑川の東海大相模が6−5でサヨナラ勝ちを収めたのだ。

「中学では5打数2安打。高校でも5打数2安打でした。甲子園では同点に追いつくタイムリーも打って、でも自分のパスボールで負けちゃったんですけどね…」
 ともにサヨナラ決着となった2度の対戦。不思議なことにバッテリーミスで試合終了を迎えている。中学では筑川のサヨナラワイルドピッチ。高校では池内のパスボールだった(記録はワイルドピッチ)。
「大学入ってからも、筑川くんの活躍は気にしていました。向こうはセンバツで優勝してるから、僕なんかより有名人。雑誌にもたくさん出ていましたよね。そういうのを読みながら、羨ましいなぁと思っていましたね」

 中学、高校と全国大会で対決してきた池内と筑川。大学で3たびの対決はあるか。ともに決勝まで勝ちあがれば、対決の可能性がある。

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「第二球場の結果も気になりましたよ」と池内。第二球場では東都大学野球の入替戦、駒大対専大が行われていたが、駒大のピッチャー永井裕二(4年・今治北)は美須賀中時代のチームメイト。バッテリーを組み中学日本一を成し遂げている。
「で、明日は永井の兄が福井工大の内野手で出るんですよ」。「え?兄?」 と聞き返すと、「永井は双子で、兄が福井工大の野球部なんです」。 永井裕二の兄・永井慎一。美須賀中から今治北に進み、福井工大へ。もちろん、池内とは中学時代のチームメイト。全中日本一を果たしたメンバーである。
 明日、福井工大が勝てば、2回戦で池内対永井慎一の対決が実現する。

 しかし…美須賀中の優勝メンバーが神宮に3人も集う(?)って何だかスゴイ! 



2004年06月06日(日) 全日本少年軟式野球大会 東海予選

 第21回全日本少年軟式野球大会の東海予選が6月5日、岐阜県各務原市で行われ、愛知代表の岡崎市立岡崎南中が初優勝を飾り、8月23日から横浜スタジアムで開催される全国大会への出場権を得た。

 東海大会は東海4県の優勝校が参加。
・愛知 岡崎市立岡崎南中
・静岡 東海大翔洋中
・三重 松阪市立松阪中部中
・岐阜 海津町立日新中

 午前中の準決勝で岡崎南中が日新中を、東海大翔洋中が松阪中部中をそれぞれ下し、午後からの決勝へ進出。
 決勝は7回を終えて、0−0。大会規定により、特別延長戦が行われ、岡崎南中が2−1で東海大翔洋中に競り勝った。

岡崎南中 0000000|0
東海翔洋 0000000|0
 (特別延長 岡崎南2−1翔洋)

 東海大翔洋中は昨夏2年生ながらエース番号をつけ、全中ベスト8を経験した左腕・大村豊が最終学年となり、更に成長。金沢交歓会で見たときは、変化球の使い方も覚え始めたなぁ…と見ていたが、全国大会まであと一勝のところで涙を飲んだ。

 さて、愛知県勢の全日本少年軟式野球大会出場となると…、じつは意外なことにかなり久しぶりのこと。過去の記録を調べて見ると、これがびっくり。1988年の豊山中クラブ以来となる。当時の豊山中クラブのエースといえば、あのイチロー(マリナーズ)。もちろん、この頃は「鈴木一朗」。3番投手として活躍し、チームをベスト4にまで導いている。

 というわけで、イチロー以来の愛知県勢の出場となる岡崎南中。これで、第21回全日本少年軟式野球大会の代表校は4校が決まりました。

=====

 石川県では本日、準決勝・決勝が行われ、津幡町立津幡南中が優勝を飾った。津幡南中は7月3〜4日に長野県上田市で開催される第21回全日本少年軟式野球大会北信越予選に出場。なお、北信越の他地区は富山で魚津市立東部中が優勝し、すでに出場権を獲得している。新潟、福井、長野は…? もし予選状況をご存知の方がいましたら、情報お寄せください!


 最後にお知らせ。
『神奈川県中体連軟式野球専門部』のホームページがリニューアルされました。歴代の春夏優勝校の一覧や、県大会の速報など充実した内容になっています!
http://www5f.biglobe.ne.jp/~homata/index.htm



2004年06月04日(金) 宝立中23年ぶりに全能登地区大会制す

 5月30日から6月2日まで行われた全能登(石川県)地区中学校野球大会で珠洲市立宝立中が23年ぶりの優勝を飾った。
*詳細は「野球小僧ハロー君」HPへ
http://www.nsknet.or.jp/~hellobc/index.htm

 宝立中は全校生徒67人の小さな小さな学校。平成元年度には191人いた生徒数も少子化の流れとともに、減っていった。学校HPによれば、平成16年度の男子生徒数はわずか30人。学校の運動部は軟式野球部と軟式テニス部だけである。

 野球部を今年3月31日まで率いていたのが、山岸昭彦先生(現珠洲市立緑丘中野球部顧問)。毎年3月下旬に行われる金沢交歓会の事務局長を務めている。ちなみに山岸先生も宝立中のOB。
 今年、3月27日から29日まで開催された金沢交歓会では、もちろん宝立中を率いて参加した。すでに緑丘中への異動は決まっていたが、いつもと代わらぬスタイルで選手に檄を飛ばしていた。
 
 部員は新2年と新3年を合わせてわずか12人(今は新入部員が入ったので増えていると思う)。3年前に赴任した頃は9人のときもあった。試合中は山岸先生自らスコアブックを書き、ボール回しが終わったボールを拾う役を務めた。何せ、守りのとき、ベンチにいるのは先生だけだ。
「サインも出して、スコアも書いて、大変だったなぁ」
 と、以前お話を伺ったとき、懐かしそうに振り返っていた。
 そんな先生の姿を見て、「先生大変だから、私たちがやりますよ」と保護者の方がスコア書きをするようになったそうだ。

 山岸先生が赴任し、チームは着実に強くなっていった。昨夏は石川県大会ベスト8に進出。チームの目標である「『全員野球で日本一』に挑戦する!」が現実のものとして見えてきた。

 金沢交歓会で見た宝立中は、中学生らしからぬ落ち着きがあった。先生の言葉を借りれば、「経験値が高い」。部員数が少ないために、どの試合も出ずっぱり。試合経験だけは、周りのどのチームよりも豊富。全ての選手が試合慣れしていて、野球を楽しんでやっているように感じた。

 宝立中は明日5日から石川県中学校選抜野球大会(兼第21回全日本少年軟式野球大会県予選)に臨む。初戦となる準々決勝の相手は名門・星稜中。昨夏の石川大会の準々決勝で敗れた相手である。
 石川県を制すれば、次は7月に行われる北信越。北信越の頂点に立てば、横浜スタジアムの切符を掴むことができる。



2004年06月01日(火) 大学選手権(1) 〜旭川大・内山雄介〜

 8日から神宮球場で開幕する全日本大学野球選手権。北海道学生野球連盟の代表として臨むのが2年連続2度目の出場の旭川大。最終節までもつれ込んだ混戦を制し、昨春に続く大学選手権出場を果たした。

<04春リーグ戦(6勝3敗1分) *右端が投手リレー>
5月 2日 ● 4−8 苫小牧駒沢大  ●内山
5月 3日 ● 2−3 苫小牧駒沢大    関根、●内山
5月 8日 ○13−4 函館大       ○関根、内山、岡
5月 9日 △ 3−3 函館大        伊藤、辻、関根、内山
5月15日 ○ 9−1 道都大       ○内山
5月16日 ○ 8−3 道都大       ○関根
5月22日 ○ 2−0 北海道東海大   ○内山
5月23日 ○ 6−1 北海道東海大   ○関根、伊藤
5月29日 ● 0−2 東農大生産学部  ●内山
5月30日 ○ 4−0 東農大生産学部  ○関根

 計10試合中、7試合に登板したのがエース内山雄介。
 神奈川・相洋高校出身で、3年夏にベスト8進出。保土ヶ谷球場で行われた準々決勝で優勝した桐光学園に0−1で敗れはしたが、ストレートでグイグイと押してくるピッチングは「大会ナンバー1投手」と呼んでもいいほど気迫のこもったものだった。
 恥ずかしながら、その試合まで内山の存在は全く知らなかった。それが桐光戦で観た瞬間、衝撃を受けた。投球の8割くらいはストレートだったと思うが、駆け引きやテクニックは一切なし。ストレートをズドンズドンと投げてきて、桐光打線をほぼ完璧に封じた。
 投球フォームは「全身バネ」という言葉がまさにピタリと来るような躍動感溢れるフォームだった。聞けば、小田原市立城北中学時代は陸上でも名を馳せた選手だったようだ。

 その内山、大学はどこに進学したのだろうと思っていたら、何と北海道の旭川大。それを知ったのは、昨春の大学選手権のプラグラムを眺めていたときだった。「何で旭川大?!」とびっくり仰天。でも、メンバー表を見てみると、現在内山と二本柱を形成している関根立成(3年)も相洋高校出身。内山の前の代でエースを務めていた。また、学生コーチも相洋出身の学生で、そんな繋がりから旭川大に進んだのであろう。

 ま、進んだ理由は別にいいんですが…、プログラムを見ると、1年でメンバー入りを果たしていた。そのことに驚いていたら、いきなり緒戦の早稲田大戦、エース麻生の二番手で登板。しかし、早稲田大打線に打ち込まれ、コールド負けを喫してしまった。
 この試合、ワタシは生観戦はできなかったのだが、球場にいた知人によれば、試合後、内山は号泣していたという。桐光戦のピッチングを見て、非常に気になる投手だったが、その話を聞いて、なおさら気になる投手に。というより、内山ファンになってしまった。

 麻生の抜けた今年は内山がエース格に。成績を見る限りでは2勝3敗と満足な結果ではないが、1年前からどれほどの成長を遂げているか。また、ワタシからすれば、内山を見るのは高校3年の夏以来のこと。初戦は全日本の常連・東海大…。東海大も東海大相模時代から応援していたセンバツ優勝メンバーが最終学年を迎えている。内山にもがんばって欲しい、東海大にも負けて欲しくない…そんな複雑な気持ちで旭川大vs東海大を見ることになりそうだ。

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 旭川大のメンバー表を見ると、神奈川と茨城出身が多い。神奈川は相洋はじめ、百合丘や湘南工大付。茨城は土浦湖北や水城。
 なお、神奈川からは相模原総合(旧・大沢高校)の井澤匡貴(1年)も進学。だ〜れも知らない選手だと思うが…、東林中・佐相眞澄先生の教え子。相模原総合の野球部を引退後、ワタシが東林中に顔を出すたびに、東林中の練習に参加していた。特に冬場は中学生と一緒に走ったり、後輩にトスを上げてあげたりと。「野球好き」という言葉がピタリと似合うような選手であった。その頃、すでに旭川大で野球をやることが決まっており、大学野球を見据えてトレーニングをしていた。
 この春はさすがにまだベンチ入りは果たせなかったようだが、いずれ神宮でプレーする姿を見てみたい。


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