つれづれ日記
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2004年05月31日(月) さくら、コロン、新黒欠席

午後4時前、準メンバーのS木さんと一緒に近所のセルプ杜(もり)でパンを買おうと店に入ってみると中にM上さんがいた。彼女は毎朝「プリンス猫階段」で猫たちに給餌を続けている。去年の11月初旬から今年の4月下旬までは新黒も彼女から餌をもらっていた。

「プリンス猫階段」から姿を消した新黒が山手に戻ったことを彼女はS内さんから聞いていたが、その後山手からもいなくなったことは知らなかった。

彼女は西公園の捨て猫、野良猫たちにも給餌しているというが、その中に最近、新黒のような柄の懐っこい猫が加わったという。然し、そもそも新黒の顔はよく分からないとも言っているので、その猫が新黒である可能性は薄いと思う。思うが、一度見に行ってみよう。

M上さんは西公園に捨てられていたボロボロの2歳の猫を拾い、南戸塚動物病院に長期間入院させた後、家に引き取ったという。飼い犬とも何とか折り合いをつけて共存しているとか。ともあれ、その猫が救われてよかった。

「プリンス猫階段」のノンちゃんが目やにを出しているとのことだが(そのことはS内さんから掲示板に報告もあった)、食欲はあるそうだ。食欲がある限りほぼ大丈夫だと思うが、よほどのことがあればS内さんから連絡があるだろう。

********

7時45分ごろ出発。「山手猫階段」の下まで行くとハイシローとゲンキがニャーニャーと出迎えてくれる。ポオもいる。ワカメも駆け下りてくる。コロンはいないようだ。

今日も風があるので床をきれいにして直置きだ。猫は9匹。コロン、さくら、バニーがいない。500grだけ出す。

水容器を見ると2個とも何かが入って濁っている。ご飯粒かなあ?こんなことは即刻止めてもらいたい。「山手猫階段」の踊り場では、猫嫌いの酔っ払いにイヤガラセを受け、猫たちの安全を求めて餌場を学院内に移したのだ。心優しい生徒さん(だと思う)、どうか、猫たちにきれいな水を飲ませてやってね。

水を入れ替えると、今日は暑かったので猫たち、懸命に飲んでいる。

花子はかなり空腹だったようだ。自分の分を食べ終えて一旦餌場を離れる。タニー、ポオ、ワカメ、かりんが甘える。

本館の方からバニーがニャニャニャ!と鳴きながらやって来た。タニーと並んで好きなだけ食べるとさっさと立ち去る。バニーを慕うタニーも一緒に行ってしまった。

花子が戻ってきて待機している。花子の前の敷石にカリカリを置くとすぐに食べ始めた。ある程度食べたところでゲンキに邪魔され、また行ってしまった。

ポオ、ワカメ、ハイシロー、ゲンキが残った。時計を見ると8時半だ。みんなを撫でてから立ち去る。

途中何度も振り向くと4匹が絵画のような構図を作ってこっちを見ている。池の手前で道が曲がり、餌場は見えなくなる。ゲンキがこっちに駆けてくるのがチラッと見えた。

5月12日、餌場にじっと座っていた新黒を何度も振り返りながら立ち去った時のことを毎日思い出す。あの日は何だか、新黒が三つ指ついて「長い間お世話になりました。」と言っているような気がしてならず本当に後ろ髪を引かれる思いだった。案の定、翌日からはふっつりと消息を絶ってしまった。

新黒が半年振りに山手に戻って18日間。そして再び姿を消してから今日で18日。2年半ほど前、どこからか突然ふらりと「プリンス猫階段」や山手に現れたのだ。その前はどこかで頑張って生きてきたのだろう。そしてまた旅に出たのだと思おう。食べなかったとはいえ、全然弱っていなかったのだから、思うところあって旅に出たとしか考えられない。明日からは「新黒欠席」と書くのを止める。

タビーだって生まれ育って10年間過ごした山手を、何故か突然離れて若竹山手で幸せな顔をしている。アニーだってそうだ。山手では私の膝の上に乗っかっていたのに、若竹山手では私を見ても声をかけずに通ると知らん顔をしている。でも幸せそうなのでよかった。

山手から道路を渡ったところで、猫の鳴き声が聞こえる。さくらか?!戻って山を見上げていると再び、鳴き声がはっきり聞こえる。ちょっとドラ声だ。さくらじゃないな。見ると、白っぽい猫が小桃の駐車場からこっちへやって来る。丁度車が来たが、私が挙動不審なので最徐行している。車が動き出しヘッドライトの中を白っぽい猫が横切る。トニーだ!

「何であんなところに行くんだよ!トニー!」と山手へ追い返す。石垣の上にカリカリを置き、トニーが食べている間に立ち去ろうとするとカリカリの音を聞きつけてゲンキがやってきた。もう2匹を放っておいて帰ることにする。


2004年05月30日(日) さくら、新黒欠席。

午後7時半出発。オヤ?!今夜はゲンキが出迎えない。「山手猫階段」を見上げると踊り場のいつもの場所にポオだけがいる。

「ポオちゃ〜ん!」と声を掛けると猫たちがゾロゾロ出て来た。コロンも脇の植え込みで待機していたようだ。猫たちは踊り場でゴロゴロしていてすぐには庭園内に入らない。

私がホウキを手にして行ってしまうと勿論みんなやって来た。かなり風があるので床をきれいにして直置きだ。水容器がひとつ吹っ飛んでしまったようだ。

9匹しかいない。さくらとハイシロー、花子が欠席だ。時間がちょっと早いせいかな。ハイシローと花子はそのうちにやって来るだろう。

甘える猫たちをみんな可愛がる。コロンは私にも甘えながらワカメに舐めてもらっている。ポオとタニーは素直に目やにを取らせる。ゲンキの右目の涙も拭っておく。

さて、散らばったカリカリを2箇所に集めながら♪コロン、コ〜ロン、コロコロコロ〜ン♪などと節をつけて歌っていると、こちらにお尻を向けて座っていたコロンが私の傍にやって来た。呼んだわけではないのに。ちゃあんと自分の名前がコロンだと分かっているのだ。可愛いなあ。時々私の顔をじっと見つめる。おとなしい良い家猫になれるだろうに。

ワカメの歌もよく歌っているのできっとワカメも自分の名前が分かっているだろう。

ハイシローがやって来た。空腹ではないようで少しだけ食べて脇の植え込み内で座っている。少し離れたところにはコロンが。

そろそろ帰ろうかと思っていたら花子がやって来た。が、ゲンキが威嚇する。踵を返す花子をハイシローが追って行った。植え込みに逃れた花子に声を掛けておくと、しばらくして出てきてカリカリを食べている。花子はさくらやコロンのように弱々しいところがないので大丈夫だ。

時計を見ると8時20分。ちと早いが引き上げることにする。ワカメの背中を撫でて「また明日!」と言っておく。


2004年05月29日(土) さくら、新黒欠席。

今夜は遅くなってしまった。午後8時ちょっとすぎに出発。山手への道路を渡るとゲンキが駆け寄ってくるのがこのところの日課だ。ハイシローも「遅いじゃないか!」と石垣から降りてきている。

みんなを連れて庭園餌場へ。ワカメとトニーは私よりも早くギャロップで餌場に向かう。餌場に到着するといじわるなハイシローがトニーをパンチしている。思わず割って入りホウキの柄で軽くハイシローをコツンしてしまった。

ゆっくりと丁寧に床を掃き新聞紙を取り出すと猫たちがその下に入り込んだりして準備の邪魔をする。みんなが並んで食事している姿を見るのは嬉しいが、猫たちは嬉しくなくて、はっきり別々のところで食べたいようなのだ。

今日も新聞紙2枚に11匹は多すぎるようで、花子とタニーは弾き出されている。上の段で別に給餌する。明日からは新聞紙を3枚にしてみようか。

水容器のひとつは昨日と同じく、何かパン?のようなものが入っていて白っぽく濁っている。以前にも同様のことがあったのだが、同じ人物が同じことをしているのだろう。止めてもらいたい。

ワカメ、コロン、かりん、トニー、ポオ、バニーなどを順ぐりに可愛がる。コロンは小さくて体重もすごく軽い。私が座っていると足元で寛いでいる。コロンの頭にもダニイボのような米粒大の袋がくっついている。おかしいなあ。5月10日にフロントライン投与をしたのに。

今夜も蚊が多くて大分刺されたが、6匹はやっつけた。こないだハイシローは鼻の頭を2匹から吸われていたのに全く反応なしなのには驚いた。1匹をむしり取るとハイシローの鼻の血をたっぷり吸っていた。痒くないのだろうか?

今夜も700grくらい出して100grくらい余った。が、猫たち、戻ってきてはチビチビ食べたりするし、もしかしたらパーキーやキジーが来て食べるのかもしれない。万が一残ってしまっても明け方にはカラスがきれいに平らげる。

ワカメをマッサージしていると喜んでいたが、何を思ったか目の前で食べていたかりんをパンチ。さすがのかりんも驚いて1メートルほど離れる。コロンは脇で母親を見守っている。

さあて、時計を見ると8時55分。引き上げよう。ワカメ、コロン、かりん、ゲンキだけが残っている。


2004年05月28日(金) さくら、バニー、新黒欠席。キジー出席

7時50分出発。道路を渡り正門に近づくとゲンキがガニマタで駆け寄って来るのはいつも通り。そして正門側の石垣の角にハイシローが待機。「山手猫階段」を駆け下りてくる猫たちもいつも通り。今夜はコロンがいる。1日置きか。

庭園内に入り餌場に向かうのは毎日のことなのに、猫たちは昨日も今日も会談踊り場でグズグズしている。構わず行くと追っかけては来るのだが。

新聞紙2枚を敷き、カリカリを700grくらい出す。キジーには下の段で、と思っていたら新聞紙トレイから他の猫2匹もやって来たので3箇所にカリカリを盛る。さくらとバニーが来ていない。

ポオとタニーの目やにを取る。ゲンキも捕まえて右目をティッシュで拭く。

本館の方から若い教員数名が声高に談笑しながら坂を降りてくる。その後もバイクや徒歩で次々に若い教員が通りかかる。学院のみなさんはホウキを持った魔女の如き猫おばさん(私)の存在には驚くことなくすっかり見慣れたようだ。

コロンはある程度食べ終わると脇に寄って座っていたが、ワカメが私に可愛がられているのを見て傍にやって来た。これは以前と同じだ。コロンの身体をくまなく撫で回してみると痩せている。ガリガリというのではないが、現在の山手猫はみな丸々しているので目立つ。さくらも痩せていたが、どうしているのだろうか。

キジーは下の段とその上の段の新聞紙の間を往復している。好きなカリカリを選んでいるのだろう。花子が戻って来て隣で食べ始めるとクンクン花子の匂いを嗅いだりしている。

みんなが一旦食べ終わったので新聞紙を片付ける。下の段の脇ではキジーが寛いでいる。下の段に私が降りてもキジーは逃げない。食べ散らかされたカリカリを集める。キジーからは1メートルくらいの距離だが逃げない。が、キジーのすぐ前のカリカリを集めようとすると、さすがに逃げて2段下へ行って座っている。それでもずい分慣れてきたと思う。

花子が池の近くまで来たのを見てキジーは脇の茂みで花子を追う構えを見せている。両者しばらく動かなかったが、花子が踵を返して走り去るのを見たキジーは猛然と追いかける。ガサゴソ音がしていたが叫び声も聞こえないので花子は逃げおおせたのだろう。或いは結構仲良しで遊んでいるだけなのかも。

適当に猫たちを可愛がり、時計を見ると8時40分。そろそろ引き上げよう。3匹くらいが従いて来たが踊り場までは来なかった。


2004年05月27日(木) さくら、コロン、新黒欠席。キジー出席

午後7時35分出発。山手への道路を渡るとここ数日、ガニマタのゲンキが出迎えてくれるのが恒例となっている。ハイシローたちもニャーニャー鳴きながら私を歓迎する。キジーもいる。今日は学院を抜けてくる通行人が多い。

庭園餌場に行き、適当に床を掃いて新聞紙を敷こうとバッグの中を探すとアラ、新聞紙がない。仕方がない、もう一度ホウキで丁寧に敷石を掃く。今日は直置きだ。カリカリは700grくらい出したかな。

キジーの為には1段下にカリカリを置く。ハイシローが横取りするが、キジーは「そいつはオレの分だぜ!」と言っている。ハイシローが『何をこしゃくな!新参者のくせして!』と威嚇するとキジーは全く怯まずそれどころかハイシローに襲い掛かかる姿勢を見せる。筋肉質の身体がとっても強そうだ。そこでさしもの暴れん坊、ハイシローも床に伏せて降参している。

水容器が一つ無くなっている。勿論替えを持参しているので問題ないが。

ワカメとタニー、トニーが甘える。バニーはいつもすぐにいなくなってしまう。今日はポオもいなくなった。ポオとタニーの目やには取ったが。

ハイシローの目やにがひどい。ピンク色で、ゲンキたちの目やにと同じものだ。拭き取ってやりたいがハイシローには無理だ。よく見るとハイシローの鼻に蚊が2匹並んで留っている。両方ともむしり取ろうとしたが1匹だけ取れた。ハイシローの鼻の血をたっぷり吸っている。2匹も留って吸われているのにハイシローは全然感じないのか?

今夜は蚊が多く6匹くらい潰した。ソックスやズボンの上からも刺す。蚊だけでなく、様々な小虫が行き交う。ゴキブリや蝿でなければOKだ。

本館前の池の辺りで猫の唸り声が聞こえる。見に行ってみるとパーキーがいる。山手猫の誰かがパーキーを威嚇していたようだ。

餌場に戻り、1匹分のカリカリを持って戻るとまだ池の周りにパーキーがいた。が、近づくと逃げてしまう。そのうちに他の山手猫たちもやって来て、パーキーは追われて道路に飛び降りお向かいの植え込みに逃げ込んだ。

ハイシローもゲンキも来ている。そしてハイシローはゲンキが降参しているのに苛めようとしている。

通行人が次々通るが、私も植え込みから降りてパーキーを探しに行ってみる。彼の姿はもう見えないが、バニーがやってきた。彼は行動範囲が広いしパーキーを苛める張本人でもある。

カリカリをいい加減なところに置くことはやめて餌場に戻る。バニーは従いてきた。ワカメは途中まで従いてきていたが餌場には戻らなかった。ゲンキもハイシローも戻ってきている。

時計を見ると8時35分。さあ帰ろう。トニーが従いてきたが途中でどこかへ行ってしまった。

パーキーが後でこの餌場に来て残ったカリカリにありついてくれるといいのだが。お食事タイムに近くまで来るのだからここに餌があることは知っているはずだ。自分たちもどこからかここへ流れ着いて餌にありついたのに、先住猫たちの排他性には困ったものだ。

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帰宅してパソコンを開くとJ先生からコロンの消息を知らせるメールが入っていた。

≪・・・今日T野先生とお話をしました。「わかめは来ないけど、娘は毎日来ている」とのことでした。1週間くらい行方不明だったとき、T野先生に餌をもらっていたようです。

今回T野先生に見たかどうか聞けば、皆さんが心配しなくても良かったのに、てっきり前と同じように、どこかに行っていると思っていました。≫

ということで今日も既にT野先生に餌をもらっているコロンは出てこなかったとみえる。他の猫たちは空腹でなくとも挨拶をするために出てくるのだが、ワカメ、かりん、花子など強いメス猫は別としても、さくらたち弱いメス猫たちはオス猫に苛められるのが嫌で居所を移してしまうことが多い。小桃もラッキーもそうしていなくなってしまった。

メス猫同士も仲が良いということは決してなくて、さくらは小桃を苛めていたし、花子とさくらも相性がよくない。何とかならぬか。


2004年05月26日(水) さくら、新黒欠席。2週間ぶりの缶詰の日

午後7時35分出発。缶詰11個入りバッグと1,5L入りのペットボトル入り餌バッグ(カメラ、携帯も)を抱えているので非常に重い。

「山手猫階段」に近づくと昨日と同じようにゲンキがガニマタでトコトコやって来て出迎えてくれる。ハイシローがいて踊り場にはポオ、山からはワカメと昨日と全く同じパターン。しかも今日はコロンがいる!

庭園餌場を掃き2枚重ねの新聞紙を2箇所に敷く。まず500grのカリカリを与えておき、缶切りで缶詰をまず5個開ける。先週は雨だったので缶詰は2週間ぶりだ。猫たちは奪い合って食べている。更に5個開ける。

本館やボイラー室上の校舎の窓には灯りが煌々と点っている。教職員の帰宅時間にも当たっているのか缶詰を開けている私の後ろを複数のバイクや車が通り過ぎて行った。

11匹の猫たちは今日もよく食べる。モリモリ食べてくれると嬉しい。コロンは食べ終わると本館方向へ行ってしまった。

今日は猫たちの食べるスピードが速く、食べ終わるとさっさと散ってしまい、ワカメ、かりん、ゲンキくらいしか残っていない。新聞紙を片付けカリカリの残りをいつもの場所2箇所に盛っておく。

コロンが気になるので、立ち上がると、植え込みの向こうの切り株の上に座っていた。近くに兄のハイシローがいる。コロンを一撫でしてから餌場に戻り、ワカメにマッサージする。ワカメはドラ声を張り上げてで嬉しがる。

ふと振り向くと母親の声を聞きつけてコロンが近くの植え込みからこっちを見ている。コロンを呼ぶとやって来て甘える。ワカメの身体にくっつけてあげるとワカメはコロンの頭を丁寧に舐めている。コロンは母親の懐に頭をスリスリして可愛い光景だ。この光景を毎日見たい。

かりんもナデナデしてあげる。さて、丁度いい時間になった筈だ。引き上げよう。ワカメとコロンは並んで見送ってくれる。茶々は途中の植え込みに潜んでいる。かりんは踊り場まで従いてきたが「山手猫階段」を駆け上がって行った。


2004年05月25日(火) さくら、コロン、新黒欠席。プリンスに面会

午前11時半、J先生と一緒に犬山動物病院へプリンスの面会に行く。奥のケージ部屋には18歳だというロシアンブルーMIXの預かり猫がいた。懐っこい猫で甘え声を出している。が、我々は待機して鳴いているプリンスを可愛がってあげなくては。ごめんね、ロシアンブルーちゃん。

プリンスの表情は先週と変わらないが身体は確実に痩せてきている。J先生と代わる代わる膝に乗せて可愛がる。

しばらくすると院長が点滴の道具を持ってやってきた。プリンスはJ先生の膝に乗ったまま点滴だ。撫でられて点滴を受けながらもゴロゴロ咽喉を鳴らしている。400CC注入する。たちまち重量が増え、右腕がぼってりと膨らんだ。

院長の話では点滴をしても食欲がなく、缶詰は辛うじて口にするがカリカリはもう全く食べないという。腎臓機能の数値も更に悪くなっている。只、身体が悪い数値に慣れ、今すぐどうこうということはないらしいが、徐々に弱ってきているのが見て取れる。

疲れたのか、ケージに戻る素振りを見せたがやはり出てきてJ先生の足元で香箱を作って座る。

抱き上げると膝の上で丸くなる。両手で支えているとプリンスはそのうちウトウトし始めた。殆ど眠っている。やはりこの狭いケージ部屋にいる方が陽光降り注ぐ待合室よりも落ち着けるらしい。

そうこうするうち午後1時を過ぎた。そろそろ引き上げよう。一応次回の面会は来週の火曜日にするが、プリンスの状態を見てもっと頻繁にすることもありうる。プリンスの入院費を支払い、山手猫用のフロントラインを購入する。

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午後7時35分出発。学院への道路を渡るとゲンキが迎えに出て来た。「山手猫階段」には数匹の猫たちがいる。ホウキを持って庭園餌場へ。コロンは来ていない。がっかりだ。猫たちは10匹。さくらも今日で2週間現れない。

みんなよく食べる。800grくらい出したかな。タニーとポオの目やにを取る。

道路に面した側の植え込みの下草がすべて刈り取られてしまったので、道路側の一部がよく見える。白っぽい猫がいるがトニーかなあ。通行人も見えるが猫には興味がないようだ。

昨日の写真に写っていた水容器が緑色なのにショックを受けた。汚いではないか!水でゆすぐだけではきれいにならないのか。庭園灯は十分に明るいが水容器が緑色になっているのには全く気付かなかった。M浦さんは水容器を毎日取り替える。私もそうしよう。

持参した新しい容器2個と取り替える。これから暑くなる日が多くなるので水の量も増やす。重いが1,5L入りのペットボトル持参にする。

新聞紙を片付けようとするとタニーやかりんが来てまた食べ始める。石段に腰を下ろしてワカメを可愛がりながら猫たちが食べ終わるのを待つ。かりんも顔の回りを撫でてくれと要求する。昨日から私の手を両前足で挟み甘噛みするようになった。以前は爪が出て引っかかれたりしたものだったが、昨日からは爪を全く出さない。

さあ、新聞紙を片付けよう。2箇所のカリカリは全部で100grくらいか。ゲンキが食べている。

時計を見ると8時25分。今日はちょっと早いが引き上げよう。ゲンキ、ワカメ、かりん、ハイシローを餌場に残して池の方へ戻りかけると茶々がいた。「山手猫階段」踊り場へ出ようとするとタニーが鳴いている。バーをまたいでから振り返るとタニーはもうどこにもいない。

気候のよい夜なので夜行性の猫たちはこれから存分に遊ぶのだろう。


2004年05月24日(月) コロン10日ぶりに現る!さくら、新黒欠席。キジー出席

午後6時半頃、J先生から弾んだ声で電話がかかってきた。たった今コロンが目の前で餌をねだって鳴いているという!全然痩せておらずきれいだという。一体全体どこでどうしていたのやら?話しているうちにワカメやかりんも集まってきたらしい。

コロンのことを誰よりも心配していたM浦さんに即電話してみる。S井は今手が離せないが、たった今のことだからすぐに本館前へ駆けつければコロンに会えるよと告げるが、プロ野球のダイエー戦に夢中になっていたM浦さんは駆けつけないという。

午後7時半近くになり、やっと手が空いたので山手へ出かける。9時頃になあるともしかしたら雷雨に見舞われるかも、という予報も気になる。

「山手猫階段」ではゲンキ、ハイシロー、ポオなどが待ち構えている。みんなを連れて庭園餌場に行く。餌場の正面の坂道で教員らしき若い男性が数人集まって話している。帰宅途中のようだ。構わず敷石をホウキで掃く。刈り取った後、放置してあった草を片付けたらしく、敷石には土がいっぱい。

昨日のOM先生も自転車であっという間に通り過ぎていった。若い一団が去った後、薄緑Yシャツを来た男性教員が通りかかりお互いに目礼する。

コロンがいるので私は大喜び。2週間ぶりだ。が、13日にM浦さんがコロンに会っているので10日間くらい姿を消していたことになる。

トニーとコロンが変な具合に鉢合わせし、驚いたトニーがコロンをひっぱたいてしまった。コロンの毛が束になって宙に舞う。コロンはギャッと鳴いて横の植え込みに逃げ込んだ。

「コロン!コロン!」と呼び続けると出て来た。カリカリを与え、写真を撮るとこれまでは全く平気だったストロボを嫌って逃げ出す。それでも何とか数枚撮ったし、コロンもしっかり食べた。なるほど全然痩せもやつれもしていない。強いて言えば、目つきが少々鋭くなったかな。

今日は、さくらと新黒を除き全員集合だ。さくらはどうしたのだろう?

脇の植え込みでじっとしていたコロンは、以前そのままに、母親のワカメが私に甘えているのを見ると傍にやってきてワカメに甘える。コロンがワカメにスリスリし、ワカメも久々に戻って来た娘の頭を優しく舐める。その姿があんまり可愛らしかったのでまた写真を撮ると、コロンの機嫌を損ねてしまった。逆側の植え込みでこっちにお尻を向けてじっとしている。

キジーもやって来た。キジーのために特別に下の段でカリカリをあげることはもうせず、食べたかったら餌場に上がっておいで。それが分かったのか、しばらくして上がってきて新聞紙の上のカリカリを食べ始める。キジーの写真も撮る。

みんなが食べている間に、ボイラー室前に昨夜置いておいた水容器を引き上げかたがた外観の写真を撮ることにする。今夜は1匹も従いてこない。

餌場に戻ると殆どの猫たちは立ち去っておらず、キジーも食べ続けている。ポオ、ゲンキ、コロン、ワカメ、かりん、トニー、タニーを順ぐりに可愛がる。

さて、みんな餌から離れたので新聞紙を片付け2箇所にカリカリを集めておく。するとまた猫たちは食べだすのだ。もう1時間もこうしている。さてそろそろ引き上げよう。ワカメにバイバイしながらホウキを手にその場を離れる。誰も従いて来ない。よしよし。庭園で遊んでいなさい。

今日の写真はアップしておいた。


2004年05月23日(日) コロン、さくら、バニー、新黒欠席

午後までは何とかもった空模様も6時過ぎには崩れ出した。天気予報通りだ。雨がひどくならないうちに山手へ行こうと思うのだが、夕方は丁度忙しい時間帯だ、出発は7時15分になってしまった。

外へ出ると雨は殆ど降っていない。かといって傘をささずにいると濡れてしまう。山手階段にはいつもよりたくさんの猫たちが待機していた。それでも大体の猫は大木の下とか、雨のかからぬところで待っているのだが、ポオときたら踊り場の石垣の前で雨に濡れるのも構わずじっと座っている。

大木の下で!と猫たちは言っているようだが、ここは通行人が多いのでダメ。学院内の雨天餌場に連れて行く。猫たちの数が多いので新聞紙を2枚広げる。数えると9匹。やはりコロン、さくら、新黒が欠席。そして今日はバニーも。バニーは北門でM浦さんにもらったかな。

茶々がまた隣の猫にいじわるして他の猫たちも逃げたりしている。水容器をセットしたり私が動き回っただけでも猫たちはビクビクしたりして落ち着かない。思いついて写真を撮ってみる。

猫たちを可愛がっていると、本館の方から若い男性二人の大きな話し声が近づいてくる。巻き舌でガラの悪い若者のような話し方なので猫たちに危害を加えられたら困るなあと思っていたら、自転車を引いた若者が二人現れて猫たちと私を見て驚いている。数匹の猫たちは散らばって雨の中へ逃げてしまった。

「学院の方ですか?」と尋ねると『そうです』と若者たち。毛糸の帽子を被り今時の若者の格好なので「生徒さん?」と重ねて尋ねると『いえ、一応教員です。』とのこと。私は「山手ネコロジー」の者だと名乗る。晴天には庭園で給餌しているが、雨天にはここなのだと説明しておく。

関西訛りの新人英語教員のOM先生は「ネコロジーの実態を見てしまった・・・」などと言っている。自転車をここに置きたいのだとか。新聞紙をずらし自転車を置くスペースを作る。そういえば時々ここに自転車が置いてあったし、それに乗って坂道を下っていく若者の姿を見たこともある。

OM先生の話では一昨日、グランドへの道あたりで、雨がひどく降っている中、ニャーニャー激しく鳴いていた猫がいて可哀相だったとか。どんな猫だったかと問うとそこにいたポオのような柄の猫だったという。

とにかく「よろしくお願いします。」と言っておく。OM先生もとても丁寧に応対してくれた。「山手ネコロジー」のシンパになってくれると嬉しいのだが。

猫たちは満腹になったようなので新聞紙を片付ける。今日は猫たち、たっぷり500grは食べた。残りはいつものように1箇所にまとめておく。食べ終わっても7匹は私がそこにいる限りじっとしているのだが、後ろ髪を引かれつつ雨天餌場を後にする。またゲンキが飛び出して従いて来た。濡れるのに。正門のあたりで諦めたようだ。


2004年05月22日(土) コロン、さくら、新黒欠席

午後は小雨が降っていたが夜に入って止んだ。午後8時10分前に出発。山手に差し掛かるとゲンキが大声で鳴きながら出て来た。他の猫はいない。多分M浦さんがもう来ているのだろう。ゲンキと一緒に庭園に入ると餌場のあたりに人影と猫たちが見える。

一足先に到着したM浦さんがいつもより1段下の敷石に新聞紙を沢山敷きカリカリを与えようとしているところだった。私が昨日引き上げた分も足し、持参のウェットフードも出す。猫たちはコロン、さくらを除く10匹が集合している。

学院北側ではチビトラたちはK下さんがもう給餌したとみえ、出てこなかったそうだ。M浦さんが公園のジジなど北側の猫たちに給餌するのは8時ごろだが、その頃バニーがよく現れるという。その後、私がいる庭園餌場に来るので、大して食べないことが多いのだな。

M浦さんは「山手猫階段」の上の方へコロンとさくらを探しに行ったが大分経ってから空しく戻って来た。もうこれで10日以上彼女らの姿を見ていない。心配だがどうしようもない。

コロンやさくらは勿論またひょっこり現れる可能性大だが、新黒はどうも、あの12日にお別れを言ったような気がしてならない。3日間ほど全く食べなかったというだけで、とても元気そうだった新黒が何故「お別れ」なのか全く腑に落ちない。

然し、あんなに缶詰好きだった新黒が、戻ってきてから3回あった「缶詰の日」に全然缶詰を食べなかったことを思い出す。が、食事時にじっとしていたのは最後の12日だけで、その前日までは「ちょうだい!ちょうだい!」とカリカリをみんなに与える私の後を従いて回っていた。が、いざ与えると殆ど食べなかったので心配にはなっていたのだが。

M浦さんが「短い間(2年強)だったけど、妙に印象に残る猫だったね。」といろいろなエピソードを思い出して語る。去年の夏ごろにはM浦さんを慕って従いて回り、初めて鳴き声を聞いたのもあの頃だった。一昨年の秋にはちょっと苦労して捕獲・去勢手術に持ち込んだ。大暴れしていたがリリース後姿を消したものの、3日後には何事もなかったような顔をして小桃の餌場で私(つまり餌)を待っていたものだった。

こう書いているが、やっぱり永久に消えてしまったとは信じられない。まだ10日しか経っていないのだからまた現れるのを待ってみよう。何故か新黒は不死身だというような気がする。

本館の方からこちらへ駆けてくる茶白猫をM浦さんが発見!バニーか?ここにいる。それでは茶々か?茶々もいる。きっとパーキーだ。カリカリの容器を掴んで近づくとやっぱりパーキーだった。可愛い顔をしてこちらを見ている。敷石の上にカリカリを置くとワカメがいじわるをしてわざわざそれを食べ始める。

ワカメを抱き上げて離そうとすると喚いてもがく。存分にいじわるをさせろとお冠だ。他の猫たちも続々とやって来る。これはいかん。餌場に引き上げてパーキーが自由に餌を食べられるようにと、放っておく。

しばらくしてM浦さんが覗きに行くとワカメが食べているという。上の植え込みでパーキーは待機している。カリカリを入れた容器を持って近づくとすっ飛んで逃げてしまった。

ボイラー室前に駐車しているトラックの陰に隠れたのでそこへ容器を持っていって置いておく。一瞬パーキーの全身を見たM浦さんが言うにはすごく痩せているらしい。殆ど餌にありついていないのだろうか?

パーキーはその餌を食べていたらしいがゲンキに追われてしまったようだ。パーキーを目の敵にしているバニーが追って行き、猫2匹の叫び声が聞こえてきた。長く続いている。バニーがパーキーをいじめているのだ。かわいそうに。守ってやりたいが人馴れしていないので偶に出てきてもなかなか給餌できない。餌場に残したカリカリに後でありついていることを期待しよう。

今夜も2箇所に残りのカリカリを盛っておく。さて、解散しようとしていると後ろを濃い色の車が通って行った。

8時前には負けていた阪神・巨人戦の行方を気にしながらM浦さんは帰って行く。(阪神は逆転勝利した。)


2004年05月21日(金) コロン、さくら、花子、ハイシロー、新黒欠席

テレビ東京の「ポチたま」を見てから、午後8時に山手へ出発。「山手猫階段」を上がって行っても猫が1匹も出て来ない。庭園へのバーをまたぎながらニャーオ!と呼びかけると茶々とワカメが出て来た。他の猫たちも何匹か駆け寄ってきた。

ホウキを手に庭園餌場に向かう。新聞紙を2枚縦に敷き、その上にカリカリ500grを出す。猫たちはたった7匹。おかしいなあ。持参したウェットフードをポオにあげる。みんな懸命に食べているので、その間にボイラー室前の雨天餌場へ水容器を引き上げに行く。

カリカリは勿論1粒もなく、水容器は無事だった。見るとワカメが従いて来ている。ワカメと共に餌場に戻る。茶々は早々に餌場から離れ脇の植え込みでじっとしている。

バニー、トニー、タニーは少ししか食べずにウロウロしている。バニーは一旦去ってまた戻ってきたが同じカリカリなので本館の方へ行く。トニーは後ろの道路で寝そべっている。

みんな満足したようなので、新聞紙を片付けるが大分残っている。小さな蟻も出ていることだし、あまり沢山は残さないことにする。片付けるとゲンキとかりんが食べ始める。かりんはある程度食べ、甘えた後は本館側へ去って行った。

ワカメは単に甘えて私の傍にいるだけのようだ。2箇所のカリカリはそれぞれ茶々とゲンキが食べている。ワカメに別れを告げて引き上げる。

「山手猫階段」の踊り場に出てから改めて周りを見渡して驚いた。行きには全く気付かなかったのだが、いつぞやの夜と同じようにカリカリが辺り一面にばら撒かれている。どうしてさっきは気付かなかったのだろう。

踊り場の右手、門扉側に小さい石垣が設えてある。その周りは最も土砂が溜まりやすい場所だ。その石垣のぐるりにカリカリが散乱している。勿論床は掃除もされていない。さすがに一番土砂が溜まっているコーナーは昨日の雨で濡れているのでそこにはカリカリがまかれてはいなかったが、先日にはそこにもたっぷりあった。

先日と同じく掃きとってしまおうかと思ったが、すぐ後にM浦さんが来るので彼女にも見てもらおうとそのままにしておいた。

******

夜遅くM浦さんに電話してみると、彼女が午後10時頃行った時には踊り場のカリカリは10粒くらいしか残っていなかったそうだ。かりんがそれを食べようとするので取り上げて捨ててしまったとか。

新黒が「プリンス猫階段」にも戻っておらず、12日を最後にもう出て来ないことを告げる。突然戻ってきて急にゴロニャン猫になったことが不思議だ、お世話になったお礼を言いに戻って来たのではないかと二人でしんみりする。どんなに見た目は元気でも、食べられなくなっていたということは具合が悪かったに違いないと言い合う。失踪後もう10日になるが、またひょっこり出てきてくれればどんなに嬉しいことか。

コロンとさくらをもう長い間、見ていないと私が言うと、M浦さん、俄かに心配になり明日は8時ごろ餌場に行くと言う。外猫たちの不在を心配するのは本当に切ない。


2004年05月20日(木) コロン、さくら、バニー、ハイシロー、トニー、ポオ、新黒欠席

沖縄付近に停滞している台風のせいで今日も1日雨だ。午後8時前に出発。一応「山手猫階段」を上がってみる。さすがに誰も出て来ない。門扉横付近は狭いので傘を畳んでバーを乗り越える。庭園内に入ってからニャーニャーと猫たちを呼びながら歩いているとゲンキが飛び出してきた。次いでワカメと茶々も。

急いでボイラー室前へ行く。途中で花子も加わり、タニーも雨天餌場(ボイラー室前)に飛び込む。かりんもやって来た。全部で6匹。

昨日と同じく新聞紙を1枚拡げてその上にカリカリを500gr空ける。ゲンキと茶々があんまり食べない。昼間にもらったのだろう。

水容器は昨日のまんま。昨日のは余りにも小さいのでもう少し大きいものと取り替える。

茶々は今夜もいじわるで食べている花子の頭を叩いて追い払ってしまった。タニーは怖がって近づかない。

かと思うと戻って来た花子と茶々は鼻を突き合わせて挨拶したりしている。

花子はいつものように逃げたり戻ったりして食べていたが、そのうちに雨の中に出て行った。濡れるのに慌てる風もなくこちらを振り返ったり立ち止ったりしている。そして駐車中の紺色のセフィーロの下にもぐりこんだ。このセフィーロは昨日も同じ場所に駐車していた。まるで全く動かしていないように見える。

猫たちの背中を拭いたり可愛がったりするためにずーっとしゃがんでいたら脚がしびれてしまった。立つと猫たちがニャーと下から鳴いてナデナデをせがむ。私がスペース内を歩き回ると猫たちも食べるのを止めて従いてくる。

向こうの方で寛いでいたゲンキを見つけた茶々は何を思ったか襲い掛かる構えをしている。ゲンキは戦う前からお腹を見せて降参している。なのに襲われてしまい外へ飛び出したが、私のいる方へやってきて雨天餌場に上がってきた。かわいそうに。

茶々は私に撫でろといい、ご要望に応えて撫でると噛み付いたり引っ掻いたりする。勿論、経験上うまくかわして傷を負うようなことはないが、茶々は気が立っているのか?甘えッコで可愛い猫なのに。家猫になるなら1匹飼いがいいだろう。

このスペースの端っこにベンチなどがあれば最高なのだが。見映えのよい木製ベンチでその下に猫たちがさりげなくもぐりこめるような造りをそれとは分からぬように造る・・・ここは真っ白な空間なので大理石様のベンチなら更に目立たないか・・などと想像が膨らむ。

この6匹以外にはもう来ないようだ。時計を見ると8時42分。やはり50分近くを過ごしている。カリカリを1箇所に片付け、猫たちに「ママは帰るよ」と一声掛けて後は振り返らずサッと雨天餌場を出る。

あの雨天餌場のスペースは雨もかからないし、暑くも寒くもなく猫にとって丁度いい空間だ。私がいると猫たちにとってリビングルームのような感じになるのか、思い思いに寛いで安心し切っている。が、私が立ち去った後ではすぐにどこかへ行ってしまうのだろうなあ。雨の日にもちゃんと過ごせる場所があるのならいいのだが。


2004年05月19日(水) コロン、さくら、バニー、ワカメ、ゲンキ、新黒欠席

沖縄あたりに台風接近とやらで雨が降っている。大した降りではないが低気圧が近づくと途端に頭痛がするのが文字通り「頭痛の種」だ。午後7時半に山手へ向かう。1匹もいない「山手猫階段」を上がっていると茶々が出て来た。そしてポオと花子も。

庭園を通り、猫たちが濡れるのを少しでも減らそうとボイラー室前へ急ぐ。猫たちが先に飛び込む。向かって右側が全く雨が降り込まずいい場所だということを先日確認したので、そこに新聞紙を1枚拡げる。猫は茶々、花子、タニー、ポオのたった4匹。猫たちの背中をタオルで拭くがさほど濡れてはいない。

汚いペットボトルが落ちているので片付けて持ち帰ることにする。ストローの入っていた筒状のセロファン紙も落ちている。

小さな水容器に水を入れて置く。他の猫が来ないかと顔を出すとあんまり降っていないように見えたが結構濡れてしまう。

どこかからトニーが飛び込んできた。さほど濡れてはいない。

タニーと茶々が甘えるので可愛がっていると、本館の方からやって来たらしいハイシローが顔を覗かせ上がってきた。ハイシローの身体も拭く。十分に食べると甘えだした。顔を見ると両目からピンク色の目やにが流れ出している。拭いてやりたいがハイシローは怒りんぼなので素直には拭かせてくれないだろう。

頭を撫で、隙をみてさっと目を拭くがまだまだ取れない。何度か繰り返していると怒り出し、傍にいたトニーに襲い掛かっている。トニーは雨の中へ出て行ってしまった。目の前に停まっているトラックの下ではなく、遠くへ走り去ったようだ。

しばらくしてやはり本館の方からだろう、かりんが顔を覗かせ上がってきた。かなり濡れている。食べている間せっせと身体を拭く。

雨はどんどんひどくなる。6匹の猫たちは食べ終わって思い思いに寛いでいる。雨の日には真っ直ぐここへ来て私が来るのを待っていればよいのに。

7匹で500grくらい。少し余ったカリカリは残しておく。時計を見ると8時半を過ぎている。ここに50分間くらいいたことになる。猫たちと過ごしていると50分なんてすぐだ。この後猫たちがどうするのか分からないが、私も立ち去ることにする。

庭園を通らず真っ直ぐ下の道路から正門へ出る。かなりの降りだ。びしょ濡れになって帰宅。

7匹でも出てくるのだからやっぱり雨の日にも給餌しなくては。小桃が下の駐車場にいたころは雨の日にも欠かさず行ってRV車の下で小桃と新黒に給餌したものだった。去年の今頃はまだ生きていた。雨の時には小桃だけ或いは新黒だけという日もあった。毎日あの駐車場を見下ろす道路を通って山手へ行くのだから小桃のことを思わない日はない。最近では新黒のことも。


2004年05月18日(火) コロン、さくら、かりん、新黒欠席。プリンスに面会

今日もJ先生と二人、犬山動物病院へプリンスの面会に行く。駐車場は空いていたのでラッキー!と言い合いながらしばらく車の中で連絡事項を話している間に相次いで犬連れの女性が3人、病院内に入って行く。最後に来た犬は相当高齢で脚もガニマタになりあちこち具合が悪そうだ。かわいそう。

我々も院内に入り、院長が出て来たときに処置室に滑り込み奥のケージ置き場に行く。プリンスは我々の気配を察して大歓迎してくれる。ニャッ!ニャッ!と甘え鳴きする。先回よりも甘えて自分から膝に乗ろうとさえする。

嬉しいがいつもと違う態度というのには何かしら不安を覚える。見た目には先週とちっとも変わらないが写真を撮ることにする。J先生の膝に乗ってスリスリゴロゴロするプリンスはとっても可愛い。

しばらくすると院長が現れて、昨日の点滴はかなり漏れ出してうまく体内に入らなかったとか。そこで体調は悪いのだという。そんな風にも見受けられないが・・

可愛がりながらお喋りをしていると、患者はすべて帰ったらしく院長が「待合室に」と言ってくれる。J先生がプリンスを抱え上げ、私の顔がたまたま眼前に来たからか、プリンスはギャッ!とものすごい声を上げる。

一体どうしたのかワケが分からないが、よく考えるとプリンスは顔を覗き込まれたりするのが大嫌いなのだ。院長も私もJ先生も鋭いパンチを食らっている。

仕切りなおして私がプリンスを後ろからすくい上げ、待合室に運ぶ。どうも自分の狭い縄張りから出ると不安なようでプリンスは落ち着かない。腰を落として情けない格好をする。プリンスが可哀相なので、処置室へのドアを開けるとプリンスは一目散に自分のケージ内に逃げ戻ってしまった。

可哀相なので次回からは待合室に連れ出すのは止めてプリンスの縄張り内でのみ面会することにした。それに不安感を与えるとプリンスを疲れさせてしまう。いつまで生きてくれるか分からないが、できるだけ心穏やかに暮らさせてやりたい。

院長を慕っているし、清潔な広いケージには東側からの光も差すし、ここはいいところだ。今となっては、先住猫がたくさん居る家に無理やり連れて行き、体力を消耗させるよりは、プリンスの終の棲家としてはここの方が良いと思う。

*******

午後8時過ぎに山手に向かう。ポオ、ゲンキ、茶々などが待ちかねていた。私が階段を上がっていくと猫たちがニャーニャー鳴きながら集まってくる。上から通行人が降りて来たが、誰の目にも私が餌やりさんだということが明らかだ。

猫たちを引き連れて庭園内餌場へ。今日も時折強い風が吹くので敷石を丁寧に掃いてカリカリを直置きする。みんなよく食べる。猫たちは9匹。コロン、さくら、かりん、新黒が欠席だ。

水を替え、猫たちが食べ散らかしたカリカリを片付ける。700grくらい食べたかな。みんな甘えるし、出席の山手猫たちには変わりなし。ポオ、ゲンキ、タニーの目やにを拭く。

餌場の横にタバコの吸殻が落ちている。勿論拾うが、誰だ?!こんな場所で喫煙、ポイ捨てする奴は?!

食べ終わった猫たちは遠くへは行かずに遊んでいるようだ。食べているワカメとゲンキを残して踊り場近くまで行くとタニーがいてニャーニャー鳴く。鳴いて挨拶しただけでまたどこかへ走り去った。花子が餌場と踊り場の往復を何度もするのは日課だ。

さて、帰途、道路をよく見てみるとタバコのポイ捨ては非常に多い。けしからん!


2004年05月17日(月) コロン、さくら、新黒欠席。キジー出席

昨夜は早く行きすぎたかと思い、今夜は午後7時半出発。正門前にはショベルカーの一部のような工具がデンと陣取っている。

「山手猫階段」を見上げると茶々、ゲンキ、ポオの新三羽烏が出てきて甘える。階段を上がり、踊り場まで行くとたくさんの猫たちが出て来た。

餌場に行きホウキで敷石を掃こうとして辺りをよく見ると草が刈り取られている。学院内道路に面した植え込みの中の草も刈られているが猫ハウス側は手付かずだ。

掃いている間、猫たちはおとなしく待っている。キジーも来て仲間のような顔をして待っている。カリカリを500gr出す。食べている猫たちはキジーを入れて10匹。コロン、さくら、ハイシロー、新黒がいない。

キジーは1段下に置いたカリカリにありついていたが、上にも上がってきた。大分距離が縮まってきてそれは喜ばしいが、花子の尻尾を嗅ぎ、花子が逃げてしまうと後を追っていってしまった。もう十分に食べたし花子と遊んでいるのだろう。花子は永遠の少女でオス猫たちのあしらいがうまい。

水容器は無事だったが草刈りのためゴミがいっぱい浮いている。きれいにして水を入れ替える。タニーとポオ、ゲンキの目やにを拭く。ワカメとかりんを可愛がる。

ん?どこかで猫の鳴き声がする?気のせいか新黒の声のような・・・去年の夏、新黒の鳴き声を初めて聞いた時には、ニャッ、ニャッというような鳴き方やニャーと、とっても可愛い声を出していた。それが山手に戻ってきてからはちょっとくぐもったような声でニャーと小さく鳴いていた。

そのくぐもったような鳴き声がしたような・・と思っていると別の方向から可愛い鳴き声が聞こえたような・・・猫たちも一斉にそちらを向くから私の空耳ではないように思うのだが。然し新黒は勿論現れない。

余ったカリカリを2箇所にまとめ帰ることにする。ワカメとゲンキがそれぞれのカリカリの山を食べている間に立ち去る。

踊り場に出るとハイシローが出て来た。餌場に行こうとせず私にねだるので仕方なく門扉側の階段の隅を手ボウキで掃いてカリカリをこんもり盛るとパリポリ食べ始めた。ここだと下からは殆ど見えない。

*****

S内さんの掲示板への書き込みによると、新黒は勿論「プリンス猫階段」へ戻ってはおらず、ノンちゃんまでが度々体調を崩しているという。現在は左目がひどく腫れているらしい。何者か(動物or人間?)に攻撃されたに違いない。あそこも、下のいたち川からオス猫などが上がってきているかもしれないし、M上さんによればアライグマが荒らしているともいう。

ノンちゃんと2匹だけの平和な餌場を荒らされるようになり、新黒は山手へ戻ってきていたのかもしれない。それならずーっといてほしかったなあ。まあまだ5日だからまた出てくるかもしれないし。コロンとさくらの姿も私は長い間見ていない。

S内さんも言っているが外猫にしている限り、我々餌やりが猫たちと接するのは1日にせいぜい1時間。その時間に猫が出てきてくれなければお手上げなのだ。あとの23時間の間に外猫たちがどんな目に遭っているのか全く窺い知ることができない。かといって全員家猫にしてあげるわけにはいかないし、外猫の世話は全く「哀愁漂う作業」だ。


2004年05月16日(日) コロン、さくら、バニー、タニー、トニー、新黒欠席

夕方雨が上がった。また降りだすといけないので早く行きたい。午後7時近くになってやっと辺りが暗くなってきた。すぐに出かける。

正門前、「山手猫階段」側には→の表示板が置いてある。いよいよ新校舎建設工事が始まるようだ。

階段には1匹も猫の姿が見えないが踊り場まで上がっていくとようやくゲンキやポオ、茶々、ワカメが出て来た。でも少ない。ニャーオ!ニャーオ!と呼びかけながら庭園に入るが猫たちは出て来ない。

草木は濡れているが敷石は何とか乾いている。新聞紙2枚を敷きカリカリを出す。何と、茶々、ゲンキ、ポオ、ワカメの4匹しかいない。しばらくしてハイシローと花子が加わった。それでもたったの6匹だ。6匹にしてはそこそこ食べる。雨の日曜日とあって余り餌にはありつけなかったか。

水を替え、昨日と同じく敷石に座って猫たちの食べる姿を眺める。敷石通路を大きな黒猫がこちらに向かってくる。クロだ。途中で植え込みに入り私の真横辺りの茂みからこちらを覗いている。ワカメが低く唸ったが、かりんと違って襲いかかって追い立てるようなことはしない。

どうせ他の猫たちが邪魔をするし、クロにはわざわざあげることをしない。私が去った後に余った餌を食べるだろう。

しばらくしてクロが私の後ろ側に出て来た。じっと座っているのだが、今度はゲンキが承知しない。追い立てられたクロは駐車中の車の下に入ってしまった。

あんまり他の猫たちが出て来ないので、本館側の庭園の方へニャーオ!ニャーオ!と呼びかけながら探してみるが反応なし。ゲンキだけが従いて来るが他の猫たちは知らん顔して餌場で食べていたり寛いでいたり。

クロも車の下に陣取ったまま出て来ない。

ハイシローが私に寄りかかって座っている。見ると左目から目やにが流れ出している。ティッシュでさっとそのあたりを拭くが狙いは外れた。ハイシローは気性が荒いのでしつこくはできない。忽ち引っ掻かれてしまう。

昨日と同じく左側に息子のハイシロー、右側に母親のワカメが座る。両手で撫でて可愛がる。

新聞紙を片付けて2箇所にカリカリの山を作っておく。今日も500grだ。食べはぐれた猫たちはこれを食べてもいいし、10時近くになればM浦さんもやって来る。

立ち去ろうとしたその時、本館側からかりんがやって来てすぐにカリカリを食べ始めた。時計を見ると7時50分。ま、こんなものかな。

努めていろいろなことを考えないようにしていたので、新黒に関して昨日よりは寂寥感が薄らいだように思っていたが、立ち去りながら敷石を振り返るとやっぱり寂しい。私が帰る時にはいつも餌場から踊り場まで従いて来ていたが、11日には敷石の途中まで。最後の12日には全く動かず振り返る私をじーっと見つめていた。あの日は本当に動かなかった。踊り場まで迎えに来ることもなくじーっとして餌場にいたのだった。そしてその後、大好きなM浦さんが来た時にはもう出てこなかったという。

それにしてもいくら食べなかったといっても、ちっとも具合が悪そうではなかったのだ。被毛の手触りはちょっとネトッとして、ワカメのようにサラサラしてはいなかったが、見た目には全然変なところはなかった。只、前日までは私の後を従いて回っていたのに、あの日には生気がないというか、置物のように動かないのが気になった。全く何がどうなっているのかサッパリ分からないが、ノワールの時のことを思うと「御礼を言いに来た」のかなあ、とも思ってしまう。


2004年05月15日(土) コロン、さくら、かりん、トニー、新黒欠席

今夜は出発が午後8時15分になってしまった。山手へ行くと正門脇の石垣の上にポオとゲンキがいた。階段にも2〜3匹のシルエットが見える。階段を上がりながら新黒が飛び出して来ないかと微かに期待するがその気配もない。

私を餌場に先導するワカメを見ていると、新黒とワカメ、同じ柄で2匹私を餌場まで先導した日のことを思い出す。

今夜は風もなく暖かい。ホウキで掃いてから新聞紙2枚を敷きカリカリ500grを出す。数えると猫たちは8匹。コロン、さくら、かりん、トニー、新黒の5匹がいない。

水を替え、石段に腰を下ろして猫たちが食べるのを見守る。新黒のことをあれこれ考えていると何故だか涙がポロポロ流れる。また出てくると信じたいのだが、そうではない予感も否定しがたい。半年の不在(「プリンス猫階段」へ行ってしまった。)の後山手に戻ってきてたった18日でまた姿を消してしまった。

タニーを可愛がっているとワカメが戻ってきて岩の上に座っている。呼ぶと傍にやって来た。右手でワカメ、左手でタニーを可愛がる。腰掛けている私の左側にハイシローが寄りかかっている。少し食べてから私の右側に寄りかかるワカメ。この母子で狛犬のように私を挟んで座っている。とっても平和な光景だが、私はしょんぼりしている。

新聞紙を片付け、カリカリの山を2つ作るとゲンキがまた食べ始めた。もうひとつの山にはタニーが張り付く。今夜は滞在時間が短いようだが、もう帰ることにする。30分強もいただろうか。



2004年05月14日(金) コロン、さくら、新黒欠席

8時ちょっと前に出発する。夜空は何だか薄明るい。「山手猫階段」の石垣にはゲンキがいて歓迎してくれる。ポオや茶々も待っていた。新黒は待っているだろうか?と期待しながら庭園内に入る。

餌場の方から駆け寄ってくる黒っぽい猫がいる!新黒であってほしいと願ったが、体型が違うのですぐにそれがキジーだと分かった。餌やりさんに駆け寄る素振りを見せるなんてキジーもずい分慣れてきたものだ。それはそれで何だか嬉しいが。

アレッ?またホウキが所定の位置にない。先日放置されていた場所(山手猫の墓所の近く)を見に行くとあった!無造作に投げ出されている。生徒がチャンバラごっこでもしたのか?

餌場に行くが新黒は出て来ない。風が強く新聞紙が敷けないのでホウキで丁寧に敷石を掃きカリカリを直置きする。トニー、コロン、さくら、新黒がいない。500gr出しておき、ボイラー室前に行く。昨夜の水容器を引き上げようと思ったのだが、今日は何故か容器は無くなっていた。カリカリは勿論ひとかけらもない。

餌場の水容器が1個しかないのでもう1個足しておく。キジーはかなり近くまで来ている。私の目の前で食べていた花子の尻尾を嗅ごうとして花子に逃げられている。私と目が合うとバツが悪そうにコソコソとその場を離れる。

キジーは少し離れては戻ってきて、餌場の2段ほど下の敷石で寛いでいる。また横の植え込みに入ったりして庭園から立ち去らない。

新黒が現れないかと虚しくじーっと待つ。ゲンキとポオが2匹集まって植え込み内を凝視している。その先に新黒がうずくまっているのでは?と覗きに行くと、キジーがいるのだった。

キジーが植え込みから出てきてからも、今度は違う方向に2匹の視線が釘付けになっている。再び見に行くと植え込みの中にうずくまっているのは茶々だった。その辺りに投げ捨てられたプラスチック容器を発見。拾っておく。

S内さんからの報告によれば、新黒は4月25日山手に戻って以来、全く「プリンス猫階段」で給餌は受けていないとのこと。M上さんによれば「狐色の猫」に追われたという。

戻ってすぐも食欲不振であったが、5月9日からは全く餌を食べなかった。然し痩せこけていたわけでもなく一見元気そうだったし、さほど心配していなかったのだが、一昨日は余りにも動かないので何だか不安になったのだった。

数日前、食べはしないのだが口を動かして食べたそうな素振りは見せていた。体調不良で食べられなくなったのだろうか?然し、目やにもかなり減り、以前よりずいぶんきれいになっていたのだ。

が、連れ帰ることも出来ないし、外猫でいる限りこうやって心配することしか出来ないのがもどかしい。すっかり可愛くなって戻って来た新黒に2年前に逝ったノワールの面影がかぶさって仕方がない。

だが早々と悲観したりせずに、山手なり「プリンス猫階段」なりに新黒が再び現れるの待ってみよう。

散らばったカリカリを集めていると一旦は立ち去ったタニーやバニーが戻ってきてまた食べ始める。本館の方の車の下に白っぽい猫が見える。トニーか?呼ぶと気が付いてニャーニャー返事をしながら駆け寄ってきた。トニーはほっそりしている。

ふと横を見るとやはり一旦は去っていたワカメがいる。抱っこして餌場に連れ戻すとまた食べ始める。ハイシロー、かりん、タニー、バニーが甘えるが新黒が出て来ないので何だか気が抜ける。いつまでも待っているわけにもいかないので腰を上げる。コロンとさくらの姿も数日間見ていない。

「山手猫階段」踊り場のM浦さんの水容器のそばに紙で折った箱が落ちている。生徒がカリカリの容器にしたのかな?それも片付けておく。


2004年05月13日(木) コロン、さくら、新黒欠席

今日は朝から出かけるので昨夜M浦さんに電話して早めの給餌をお願いしておいた。

午後7時過ぎ、自宅へ向かって歩いていると雨が降り出した。風も強い。これでは、ボイラー室前を雨天時餌場に利用しないM浦さんは困ってしまうだろう。歩きながら電話し、雨が降っている旨告げる。彼女も8時ごろには行くつもりをしていたと言うので、帰宅後改めて電話することに。

結局、いつも通り私が早めに行くことにしたが、猫たちの様子を話しているうちに時間が経ち、出発したのは結局8時半ごろになってしまった。

小雨だが強風のせいで結構濡れる。「山手猫階段」に行くとハイシローが「遅いじゃん!」と大声で鳴く。大木の木陰はさほど濡れていないがやはり、庭園内に入りボイラー室前に行く。コロン、さくら、新黒を除く10匹が来た。新聞紙を広げてみたが風でまくれ上がって使いものにならない。床は風がホウキとなって丁寧に掃かれたようにきれいだ。500grくらい食べただろうか。花子はすぐに駆け去ってしまった。

ポオひとり背中がびしょ濡れだ。「山手猫階段」の踊り場の真ん中で長時間私を待っていたのだろう。木の下へ行けば濡れないのに。タオルで背中を拭いておく。これから梅雨に向かうので猫たちのことを考えると毎年のこととはいえ憂鬱だ。

階段の下は少し隙間があり雨風が吹き込む。本館寄りのコーナーが一番雨がかからない。そこには自転車が置いてある。次回はそこにしよう。

水容器を置くと茶々やかりんが飲んでいる。いつものように残ったカリカリは集めて階段下奥のスペースに置いておく。猫たちが思い出したようにパリポリと食べている。

私がいると5〜6匹はそこから動かない。突然ガードマンが現れたので「こんばんわ!」と挨拶するとそれには返事せず『あー!ビックリした!』足元の猫たちを眺めて『・・猫ちゃん・・』といいながらボイラー室のドアをチェックしてから正門を閉めに行ってしまった。

先日のもっと大雨の日には新黒が初めてここにやって来たのに、今日は待てどくらせど現れない。

先ほどのM浦さんとの電話では、昨夜、私が9時頃に後ろ髪を引かれつつ何度も新黒を振り返りながら帰宅した後、M浦さんが9時半過ぎに「山手猫階段」に来た時には新黒は出てこなかったそうだ。何だか胸騒ぎがする。やはり新黒は体調が悪いのではなかろうか。

S内さんやM上さんに電話して新黒が「プリンス猫階段」で食事をしているかどうか尋ねてみよう。もししていないとすれば、4日間何も食べていないことになる。

コロンは昨夜、食べはしなかったが、M浦さんの時間に出てきたそうだ。さくらはまた数日間来ないがどうしているだろうか?


2004年05月12日(水) コロン、さくら欠席。新黒は今日も食べない

早めに行くと学院内外はまだ騒がしいようなので、少し遅め、午後8時前に出発。いつもの荷物に加え缶詰を13個持っているので重い。足取りも重くヨロヨロと歩いていると学院からバイクや車が相次いで出てくるのが見える。

「山手猫階段」ではまずゲンキがお出迎え。ポオも駆け下りてきた。庭園に入るとワカメや花子も出て来たが新黒は出て来ない。昨日全く食べなかったのでちょっと心配だ。と思っていたら餌場の横の植え込みから出て来た。

新聞紙2枚重ねを2枚分敷く。先にカリカリを広げておいてゆっくりと缶詰をまず5個開ける。新黒は餌場の上の段で私の横にじっと座っている。開けた缶詰は新聞紙の上に分ける。花子は新聞紙から離れて上の段でウロウロ。花子を抱えて新聞紙の前に連れて行こうとするのだが、スルリと逃げて捕まらない。

新黒用に別の良質な缶詰を開けたが彼は匂いが嗅いだだけでそっぽを向く。一応彼の前に置いておいたらいつの間にか花子が食べている。新黒の身体に缶を押し付けてパクパク。新黒以外に9匹いるのであと4個開ける。

水容器を見ると1個が転がっており、内側に細かく砕いた卵(ゆで卵?)の殻がたくさんへばりついている。学院内で猫へのこういうイヤガラセは止めて欲しいなあ。その容器は捨てるべく引き上げ、別の容器を置く。

じっとしている新黒を撫でる。藪蚊に襲われので痒くてたまらない。新黒は置物のようにじっとしてチンマリと座ったままだ。顔や咽喉も撫でて可愛がる。草のところへ行きクンクンしたと思ったらまだ戻ってきてじっと座っている。

新聞紙を片付けていると正門から入ってきた車が坂を上がってきて私の背後の駐車スペースに停まった。ガサゴソする音が聞こえるが、片付け終わって顔を上げるともう誰も見えない。このワゴン車は私が正門前に着いた時に丁度正門から出て来た車だ。

2箇所に大きな山を作っているとハイシローがやって来た。お腹はずい分膨れている。だが、カリカリの山から缶詰の部分だけを巧みに探し出し食べてしまった。ゲンキも食べているが彼の胴体もかなり膨れている。もう十分に食べたようだ。

最後まで来なかったのは今夜もコロンとさくらだ。コロンは図書館付近に行っているらしい。さくらはどこにいるのか全く分からないが、大丈夫だろう。

いつの間にか猫たちは新黒だけを残して全員いなくなってしまった。全然食べない新黒を残して行くのは気がかりだが、別に具合が悪そうでもないので「また明日。バイバイ」と話しかけ立ち去ることにする。新黒はそこから全く動かずじっと見送っている。何だか気がかりで振り返ってみるとやはりじっとこちらを見つめたまま固まっている。途中ハイシローが出て来たが追って来ることはなかった。


2004年05月11日(火) コロン、さくら欠席。クロ現る。プリンスに面会

毎週火曜日午前11時半からJ先生とS井がプリンスに面会をしている。今日も招じ入れられて奥のケージ室に向かうとプリンスは我々の気配を察してニャッ!ニャッ!と可愛く鳴いている。ケージから出てきてスリスリする。

代わる代わる撫でたり抱っこしたりしながらJ先生と積もる話をする。プリンスは変わりないが、しばらくすると疲れたのかケージに入ってちょっと休んでいる。やはりかなりの量の水を飲む。

かなりの時間そこにいたがやっと待合室が空いたので、お天気も良いことだし明るい待合室でプリンスを陽に当てることにした。プリンスはやはり広いところに出るとちょっと居心地が悪そうだ。

ドアの向こうの診察室で院長が器具の音をさせたり歩く足音を聞くと、プリンスは急にドアを頭で押して中に入ってしまった。「先生が恋しくて追って行きましたよ。」と院長に言いながら我々もプリンスを追うとプリンスはケージに向かってまっしぐら。トイレの砂を掻く音が聞こえる。水をたくさん飲んだのでおしっこがしたかったようだ。

ケージの中からニャッ!ニャッ!と鳴いて呼びかけている。もう1時にもなってしまったので失礼することに。また来週。

*****

午後7時半、山手へ向かう。学院入り口へ抜ける道路はずーっと上まで渋滞している。こんな状態を見たのは初めてだ。さっき横横道路で事故があったとニュースで告げていたから、そのあおりか?正門側へ左折すれば抜け道があると思い込んだ車が2台、左折して行った。さて、どうするつもりかと、その後から私がそちらへ曲がって行くと、抜けられないことを知った2台はUターンして、停車している。

「山手猫階段」の下にはハイシローとゲンキがいてニャーニャーとうるさく鳴く。庭園内に入り、新聞紙を敷きカリカリを与えてから猫の数を数えるとあらら8匹しかいない。今日は夏日だったから昼間に出てきて先生や生徒たちに貰ったのだろう。

然し、新黒は昨日と同じく全く食べずにじっとしている。途中でトニー、タニー、バニーがそれぞれ違う方向からやって来た。それほど食べずに、しばらくしてまた消えてしまった。タニーの涙目は本当にひどい。ティッシュで毎夜、拭いているがとても間に合わない。

到着時には本館の灯りが煌々と点いていたが段々と消灯されている。そして後ろを徒歩、自転車、バイク、車の教職員が通り過ぎる。マーチくらいの大きさの車が通り過ぎてからバックで戻って来た。そしてすぐまた行ってしまった。きっと怪しい人影(私)と猫たちのことを確認しに戻って来たのだろう。そして「山手ネコロジー」が餌やりをしていることが分かり安心して行ってしまったものとみえる。

学院の奥の方から例のだみ声の赤ちゃんのようなうるさい鳴き声が聞こえてきた。クロだな。もう1匹の声は誰だろう?わざわざ見に行くと他の猫たちも従いてくるので止めた。

しばらくしてクロがやって来た。するとゲンキが唸り声を上げる。かりんも威嚇する。クロは全く平気でこちらにやって来た。そこでかりん、ゲンキがクロに飛び掛った。ギャギャギャッ!と三つ巴の喚き声が響き渡り、クロが横の植え込みに飛び込んだらそこにはワカメがいた。ワカメもギャーッと鳴いてクロを撃退。クロはすごすごと本館の方へ歩き去った。

しばらく前までは誰も怒っていなかったのに、このところのクロの嫌われ方はすごいな。

正門前の方も車の音や人の声がうるさい。あの渋滞のせいかな?

新聞紙のカリカリを片付けていると新黒が傍にやって来て甘える。カリカリを食べようとするのだが口に入らない。やっと1粒だけ口にした。どうしたんだろう?昨日、今日は全く食べない。顔の周りを撫でて可愛がっているとゴロゴロ咽喉を鳴らし、ゴロリと横になる。お腹はぺちゃんこだが、さくらほどではない。弱っているとかそういう風では全然ない。

しばらくしゃがみこんで新黒を可愛がっていたらかりんやポオも甘えたくてやって来た。ゲンキまでがスリスリしに来る。いつまでもこうしていたいがそうもいかない。

立ち上がると脚が痺れてしまっていた。ソロリソロリと踊り場へ向かうと池の傍に茶々と花子がいた。後ろからは猫たちがゆっくり従いて来るのが見える。が、踊り場までは来なかった。外猫の世話はどうしても「哀愁」のようなものがつきまとう。


2004年05月10日(月) 13匹全員集合、キジー出席、クロも現る

今日もスッキリしない天気だ。天候の回復具合を見ながら、フロントラインの小分けをする。午後8時を大分過ぎてから山手へ向かう。雨こそ止んでいるが外はじっとりと湿気ていて風も強い。

「山手猫階段」は一見シーンとしているが、ゆっくりと上がっていくと猫たちが現れた。キジーもしっかり待機していてトットコ庭園餌場に向かう。

風はあるが、敷石が軽く濡れているので新聞紙を敷くとうまい具合に張り付いて剥がれない。キジーと新黒が新聞紙のテーブルにつくことが出来ないので銘々皿に入れて下の段に置くと勿論他の猫たちがやって来て横取りする。それでもキジーはありつくことができるだろう。

新黒は私の傍から離れない。猫たちが食べている間にぼんのくぼにフロントラインのショットをしたい。注射器の先端のゴムキャップを外し猫の後ろからピュッ!バッグと猫たちの間を往復する度、新黒が従いて回る。新黒にもしてあげるから待ちなさい。

トニーとさくらが来ていない。飲み水を替え、昨日の水容器を引き上げにボイラー室前に行く。残しておいたカリカリは早朝にカラスがきれいに平らげるせいか跡形もない。水容器には体長5ミリくらいの真っ黒のカエルの赤ちゃんのようなものが泳いでいた。生徒がイタズラしたかな?水は脇のマンホールに空ける。

ここへも猫たちは従いて来る。トニーが喚きながら現れてボイラー室前に行こうとする。今日は違うんだよ。こっち、こっちと呼び寄せる。

食べ始めたトニーにもフロントラインを投与する。トニーのお腹がかなり濡れているのでタオルで拭いてやる。キジーは食べ終わったのか、2段下の敷石で寛いでいる。池の方には花子が見える。

新聞紙を片付け始めるとキジーもいなくなった。新黒は私の周りをウロウロするだけで全く食べない。お腹を触ってみると昨日より遙かに丸くなっている。「プリンス猫階段」で食べてきたのかな。それで満腹ならいいのだが。

新黒は庭園の奥へ入っていく。きっとトイレだろう。しばらくして戻って来た。

庭園内にガサゴソ音がしてさくらが飛び出して来た。みんな食べ終わってさくらだけだからゆっくり食べられる。さくらは何故か食べる速度がものすごく遅い。だから時間をかけても小食なのだ。さくらにも勿論フロントライン投与する。これで13匹全員投与できた。

脇の植え込みに向かってかりんが猛烈に唸っている。見るとクロが来ている。然しかりんのこの怒り方は尋常ではない。耳が寝て背中を高くしてまるでチータが闘争態勢に入ったようだ。

一応クロにもカリカリをあげようと近寄って行くと、クロは坂道を横切って本館前の庭園へ行く。私が行くものだから他の猫たちもゾロゾロ。敷石の上にカリカリを盛るとワカメが出てきて食べ始めた。

クロは餌にありつくどころかゲンキにも追われる。かりんも追っていく。本館近くですごい唸り合いが始まった。ゲンキ、かりんvsクロだ。確かに、こんな大声を上げていてはいくら学院内とはいえ好感は持たれないなあ。見掛け倒しのゲンキは早々に退散し、闘い終わったかりんが毛を逆立てて出て来た。縄張りからクロを徹底的に追い出そうとしているようだ。

一昨日、茶々とクロがやはりこの近くで大声を上げて喧嘩していたとM浦さんから報告があった。いつの間にかクロは山手猫に毛嫌いされるようになっている。かりんの怒り方はすごい。つい先日までは何でもなかったのに。

クロは他に餌場があるので餌を特別にはあげないようにしようか。それとも早急に捕獲・去勢を試みるか。失敗すると2度と捕獲器には入らなくなるので慎重にしなければならない。山手猫たちは全員簡単に捕獲できたので懐かない猫に対してはちょっと不安だ。

さて、餌場に戻るとさくらがひとり黙々と食べていた。その割には減っていない。他の猫たちが戻ってくると気が散るようだ。もっと食べさせようと身体を撫でて安心させる。殆どの猫たちがクロの喧嘩を見物しに行っていたようで、三々五々帰ってきた。

さくらも食べ終わって駆け去ってしまい、一応みんな満腹のようだ。帰るとするか。9時19分になっているのにガードマンは通らなかった。正門は開いているのかな。

新黒は敷石の途中まで従いて来たが諦めて立ち止った。すぐにM浦さんが来るだろう。


2004年05月09日(日) 雨の中、給餌。5匹欠席。

遅くなると増々雨がひどくなるというので、午後7時に出発。霧雨が降っている。勿論「山手猫階段」には1匹もいないが庭園内に入ると鳴き声が聞こえ、茶々とワカメが出て来た。そこからボイラー室まで行く間にかなり濡れてしまう。茶々は先回りしている。

ボイラー室に着くとゲンキ、花子、コロンもすぐにやって来た。たった5匹だが、新聞紙を広げて給餌する。食べている猫たちの背中をタオルで拭く。いつものことだが茶々が一番ひどく濡れている。久々のコロンは甘えてくれる。可愛い。が、コロンの左耳にはダニイボが出来ている。植え込みにじっとしている間にマダニにやられたようだ。

猫たちに構っていると新黒が目の前の雨の中にいる。ボイラー室前のこの場所は初めてなので警戒してなかなか一段を上がってこない。どんどん濡れるので早く上がって欲しいが焦りは禁物だ。

目の前にカリカリを置くとやっと上がってきた。濡れた被毛を拭いてやりたいがまだ警戒しているのでまずこの場所に慣らせないと。

その間に他の猫たちとも遊ぶ。新黒がやっと寛ぎ始め、タオルで拭いてあげると気持良さそうにしている。そのうちに目の前でゴロリと横になりお腹を見せる。大分痩せてきている。お腹はぺちゃんこだが、あまり食べない。この分では「プリンス猫階段」へは、もう行っていないのではないか。

かりんが駆け込んできた。身体を拭きカリカリを食べさせる。しばらくしてニャーニャー大声で鳴きながらトニーがやって来た。びしょ濡れだ。まず拭かないと。フガフガ言いながらカリカリにむしゃぶりついていたがその割には食べない。トニーもマダニに寄生されている。早急にフロントライン投与をしないと。

もうずい分長い間、この場所にいる。私が立ち去ると猫たちが従いて来るだろうから、ここで十分に食べさせたいと思うとしばし滞在するしかない。

目の前に駐車しているトラックのタイヤの陰にはワカメがいるはずだ。しばらくしてトニーがトラックの下に入った。コロンはいなくなっている。時計を見るともう8時24分。ずい分長くこうしている。然し1晩中いるわけにもいかないので、引き上げることにする。茶々が従いて出て来た。多分かりんも出て来ただろう。

後ろを振り返らずずんずん庭園内を通って「山手猫階段」踊り場へ出る。もしかしたら、タニーやさくら、ハイシローなどがいるかもしれないと思ったが、今夜の雨では乾いている場所がないのでさすがにいなかった。

然し、茶々が正門前の石垣の上でじっとしている。早くどこか雨のかからないところにいかないと。

が、大人の外猫たちは少々濡れるのは割と平気、というか平気にならざるをえないのだろう。私が居合わせた時だけ被毛を拭いても焼け石に水だな。

今日は日曜日だが数匹は日中に餌をもらったのだろう。


2004年05月08日(土) 1週間ぶりにコロン登場!

毎月第2土曜日の夜には、S井の所属する或る団体の定例会が行われるので午後6時前に家を出て菊名の横浜北YMCAへ行く。この日には帰りが当然遅くなるので山手猫への早目の給餌は他の人(殆どM浦さん)にお願いしている。

さて、6時ごろに若竹山手のU野さん宅の前を通ると、一番下にボスミケ、その上に娘の牛若、近くにアニー、ガレージ内にタビーと4匹が一斉に南側を向き餌やりさんを待っている。目の前を通る私には目もくれない。毎回のことだが、呆れたアニー、タビーだ。

6時10分発の電車に乗ろうと急いでいると、ファミリーマート前の歩道でM浦さんの息子さんとすれ違った。しばらく行くと今度はM浦さんが歩いてきた。私は急ぐので会釈だけして駅への道をまっしぐら。

菊名での用事を終え、帰りの電車に乗っていた午後10時前、全く珍しく携帯が鳴り出るとM浦さんからだった。私の携帯番号を知っている人も少なく滅多に電話も鳴らないのでこのところ、しつこいアナウンスにも拘わらず携帯をマナーモードにしていなかった。

マナーモードといえば、優先席付近で電源をONにしているのはよくないが、然しひっそりと電話で用件のみ話すのは構わないと私は思う。電話でなく声高に喋る人々は多いし、電車内の迷惑といえば、もっと他に傍若無人な振舞いがたくさんある。

で、M浦さんの用件は「コロンが出て来た!」というものだった。それだけ聞いて、帰宅後、電話することにした。

駅からの帰り道、また若竹山手を通っていると、逆方向から三毛猫が上がってきた。M浦さんが以前、三毛猫が2匹並んでいるのを見た、というので、もしかしたら、ボスミケではない三毛猫か?と後戻りしながら外灯の薄暗い灯りで確かめようとしたがよく分からなかった。

その三毛猫はちょっと歩いては落ち葉でお尻を擦り付けながらU野さん宅ガレージ方向に向かう。お尻を擦り付ける行動は亡き家猫ファビが毎日やっていた動作なので、もしかしたらこの三毛猫も排便困難の気があるのかと心配になる。

そうやって私が三毛猫にいたく関心を示していると、公園の植え込みからタビーが出て来た。話しかけたりせず、その場を離れたが、タビーは夜にはこの辺りで遊んでいるようだ。

帰宅し、一段落してからM浦さんに電話する。コロンは心もち痩せていたようだが元気でよく食べたという。

山手に出没するようになったクロは「山手スカイウォーク」の下で茶々と派手な喧嘩をしていたそうだ。

クロは北門側でチビトラを追いかけているらしく、チビトラ保護者のM浦さんはクロに対して怒っている。クロがいるとチビトラが逃げてしまって餌を食べられないのだとか。そのうち捕獲して去勢してしまおう。


2004年05月07日(金) コロン欠席。新黒、キジー出席

テレビ東京の「ポチたま」を見てから午後8時、山手へ出発。正門前にはライトはすべて消えているがエンジンがかかっている車が停まっている。排気ガスが充満して臭い。

石垣の上のハイシローの歓呼の声に迎えられ階段を上がる。猫たちはゾロゾロ。庭園餌場に向かう私をタキシード姿のワカメと新黒が先導する。ワカメは腹部が横に張り出して相当太っている。全体の大きさは新黒と同じくらいだが、新黒の方が遙かにスマートだ。

結構風があるので、新聞紙を敷くのは止めて床を念入りに掃く。上の段もキジーやクロが来た時のため掃いていると男性教員が通りかかった。挨拶を交わす。

まずカリカリを500gr分与える。コロンだけが欠席で新黒はいつも通り。これからは新黒はもう山手に戻って来たものとして数に入れることにする。上の段で持参したウェット療法食を広げるとみんなが寄ってきたがこれはおいしくないのか、喜ばない。

キジーもやって来たので下の段にカリカリを盛るがポオに取られてしまった。さくらは傍の石の上に座っている。もっと食べたいのだろう。さくらを抱きかかえてカリカリを食べさせる。

本館に近いところに駐車している車の下に白っぽい猫が見える。かりんだろう。しばらくしてやっと我々に気付いたのか、一目散に駆けてきた。さほど空腹ではないようだが、さくらと並んで食べ始めた。

そこへ本館から誰かがまた坂道を降りて来た。猫たちを構っていて顔を上げないでいたら、近づいてきたその人影はJ先生だった。8時過ぎまで残業お疲れさま。コロンがまだ現れない旨、告げると校内ネコロジーのメンバーにコロンの写真を見せて見かけたら知らせてくれるよう頼んでくれたそうだ。

キジーの盛り声らしき絶叫が聞こえる。しばらくよもやま話をしてJ先生は帰って行った。これからご家族の夕食の支度だそうだ。お子さんたち、きっとお腹がぺこぺこに違いない。ご苦労さまです。

さて、満腹の山手猫たちは散ってしまってゲンキ、タニー、かりん、新黒、ハイシローしか残っていない。でも他の猫たちも結構近くにいるのだ。新黒とハイシローはまだ食べている。さて引き上げるとするか。

コロンちゃん、今日で1週間行方不明だ。最長2週間いなかったから気長に待つことにしよう。

明日夜は私、S井は帰りが遅くなるのでM浦さんに早めに給餌に来てくれるよう頼んだ。なので「つれづれ日記」は明日お休み。


2004年05月06日(木) コロン欠席。新黒、キジー出席。M浦さんに出会う

今夜も8時を過ぎてしまった。「山手猫階段」は昨日と打って変わってきれいにお掃除されている。が、猫が1匹も出て来ない。ニャーニャーと呼んでみても来ない。ホウキを持って庭園餌場に行くと猫がいっぱい。M浦さんがしゃがみこんでいる。

聞けば、北門側公園のジジに餌やりに出たところ、最近山手に出入りしているクロが公園にいたという。ジジと間違えて呼んでみたがどうも態度が違う。よくよく見ればクロだった。学院北門内で給餌し、そのことを私に告げるため正門側へやって来たのだという。

新黒を入れて12匹分には手持ちのカリカリが足りず、困っていたところへ私が現れたというわけ。勿論カリカリをたくさん出して猫たちに与える。

北門側公園はM浦家のすぐ下なので、彼女は毎日8時ごろに一旦ジジへの給餌をする。その時にチビトラやクロチがいれば北門内へ誘導して給餌する。その後9時半も過ぎたころ、「山手猫階段」を通って正門側に来る。私の給餌時に食べそびれた猫などがいれば給餌。それが日課だ。

今夜はコロンを除き全員集合したので、もうこれで正門側には来ない。彼女が「山手猫階段」踊り場の水を替えに行くと猫たちゾロゾロと後を追う。

キジーがやって来た。いつものことだが、他の猫がキジーへの給餌を邪魔する。餌場の南側にカリカリを置けば、かりんやバニーが張り付き、北側に置けばポオと新黒が張り付く。新黒を抱え上げ餌場に戻す。新黒はよく鳴くようになった。私の前でゴロンと横になったりもする。

薄着で出て来たM浦さんは寒さに耐えかねて戻っていった。餌場ではしばらくかりん、ポオ、ゲンキ、タニー、新黒の相手をする。キジーや花子は向こうへ行ったり戻ってきたり。M浦さんの分も入れて700grくらい食べただろうか。後に100grくらい残しておく。

さて、帰ろうとすると新黒が先導する。池のあたりに花子がいた。ハイシローと新黒が「山手猫階段」の踊り場まで従いて来てそこで立ち止る。新黒は毎夜、M浦さんが来るまで待っているらしいが、今夜はもう来ないよ。


2004年05月05日(水) コロン、ハイシロー欠席。新黒、キジー出席

8時を過ぎてしまったが、今日は「子供の日」なので山手猫たちにもご馳走缶詰をあげることにする。

「山手猫階段」の踊り場にはポオだけがぽつねんと座っていた。ゲンキもやって来た。庭園へ入ろうとするとぞろぞろ猫たちが出て来た。

餌場でゆっくりと缶詰を開ける。5個開けたところで新聞紙2枚敷きのトレイの上に空ける。山手猫は10匹と新黒だ。新黒には別のところで家猫の療法食缶詰の残りを上げる。家猫は汁を舐めるだけだからこれがたっぷりある。缶詰はあと4個開ける。カリカリも400grくらい出す。

みんなが食べている間に水を替え、昨日置いておいた水容器を引き上げにボイラー室前に行く。階段下に置いたカリカリは一粒もないが水容器にはまだたっぷり水が入っていた。かりんが従いて来ていたが餌場に戻るように促す。

みんな満腹になったらしく、段々といなくなり残ったのはゲンキと新黒、タニーのみ。ゲンキとタニーのお腹は丸々しているがいつまでもダラダラと食べている。新黒もそうだ。

新聞紙を片付け、いつものようにカリカリの山を2箇所作っておく。荷物を纏めているところへキジーがやって来た。たっぷり残っているので丁度よかった。キジーが早速カリカリの山に向かうと新黒が唸って、食べもしないカリカリの山の前から退かない。パリポリと食べるふりまでしている。

キジーは諦めてもうひとつの小さなカリカリの山に取り付いている。ポオもゲンキも新黒も捨てられたりしてどこからか流れてきた猫なのに、新顔には一丁前に威嚇するんだ。食べ物は豊富にあるのに。

それにしてもコロンはまた不在が5日にもなる。コロンはしばしば長期間出て来ないことがあるがやはり心配になる。


2004年05月04日(火) コロン、ハイシロー、トニー欠席。プリンスに面会

結構風が吹き荒れているが、J先生と一緒に午前11時半、犬山動物病院へプリンスの面会に行く。連休中ではあるが駐車場は2台とも塞がっており、次々と患者さんが来る。少し離れたところに路駐する。

待合室で待つことしばし、呼ばれて奥のケージ置き場に行くと、ミニチュアダックスと黒のラブラドールレトリーバー老犬、それに先週にもいたアメショーが入っている。やはり連休なので預かりが多いようだ。

ケージから出たプリンスが黒ラブの前を通ると黒ラブは唸って怒っている。犬がケージから出られないことが分かっているのかプリンスは怯むことなく全く平気な顔をしている。

しばらく膝に乗せて可愛がっていると、診察室の方が一段落ついたのか院長が顔を出し、待合室に行ってもいいと言う。プリンスは待合室ではどうも落ち着かないようでケージ室に舞い戻ろうとするので、ドアをきちんと閉めておいた。

院長の話では上段の狭いケージから下段の倍の広さに移った時も広すぎて落ち着かなかったという。(私がなるべく広いケージに入れてあげてほしいとお願いしていたからか。やはりゆったりとした広さのところがいいと思うが。顔の横にトイレがあるのは可哀相だ。)

プリンスは先週と見た目には殆ど変わらないが軽くなったような気がする。診察室で体重を計るときっちり4,3kgだった。やはり一頃よりは大分痩せた。

先週と同じく待合室で点滴をする。おとなしいものだ。J先生とプリンスの両側から撫でて可愛がる。

そうこうしているうちに12時半を過ぎた。また来週同じ時間に面会に来ることを約束して病院を辞す。

J先生と別れ、DIYのアクトへ山手猫の食料買出しに行く。特売をやっているのだ。先日は大混雑のビッグサムへも特売品を買いに行った。

*********

午後からは強風に加えて小雨も降り出した。夜遅くなるともっと降るかもしれないので7時前、山手へ行くことにする。

「山手猫階段」には1匹も見えないが、踊り場まで行くと、ワカメを始め数匹出て来た。今日は、ボイラー室前へ行く。猫は、ワカメ、花子、ポオ、ゲンキ、茶々の5匹のみ。風が強く新聞紙を敷けないので床を掃きカリカリを置く。みんな思ったほどは食べないような気がするが500gr全部出した。さほど濡れていないがみんなの背中を拭く。

他の猫を呼ぼうと私が立ち上がるとワカメが従いて来る。食べていればいいのに。飲み水も用意する。

バニーがけたたましく鳴きながらやって来た。相当濡れているので背中を拭く。ある程度食べるといつの間にかいなくなってしまった。

小雨が降っているのに、ポオもゲンキも外へ出ている。しばらくするとボイラー室前に駐車しているトラックの下に入った。茶々にいじわるされたワカメも一旦外へ出たが雨がかかるので、やはりトラックの下でしゃがんでいる。

坂道の下の方に駐車中の車の下に白っぽい猫が飛び込んだ。ハイシローかなあ?そちらに向かって「ニャーオ!ニャーオ!」と呼びかけるが気付かない。しばらくしてやっと分かったらしく、一目散に駆けてきた猫はかりんだった。かなり濡れているので背中をタオルで拭いてやる。

食べている茶々、ポオ、かりんを残して立ち去ると、かりんは食べるのを止めて従いて来た。庭園に差し掛かると新黒が出て来た。新黒もボイラー室前へ導こうとしたがノロノロしているので、止めて庭園餌場に行く。水容器が転がっているので、一応水を入れて所定の場所に置いておく。

敷石は濡れているが上の方を食べればいいと思い、カリカリを盛ると花子がまたやって来た。もう1箇所にもこんもり。かりんは食べずに見ている。食べている新黒、花子を残して「山手猫階段」の踊り場に出る。

M浦さんの水容器もどこかへ吹き飛んでしまっている。階段を下りかかると下の石垣でニャーニャー鳴き声が。ハイシローかと思ったらタニーだった。

踊り場の山側は意外と濡れていない。石垣の上にカリカリを盛るとタニーはフガフガ言いながら食べ始めた。そこへもう1匹、石垣を上がってきた。なんと、さくらだった。さくらにも食べさせる。ガツガツ食べ始めたがタニーのすぐ傍なのが嫌なのか逃げようとするので押さえておいて食べさせる。

もう1kg全部出してしまった。さくらは彼女にしては結構食べて、いつものようにすぐに立ち去ることなく甘えている。タニーも殆ど食べてしまってから盛んに甘える。

そこへ上から白っぽい猫が降りて来た。ハイシローか?もうカリカリがないよ。どうしよう?と思っていたらかりんだった。単に甘えに来ただけだった。こんな日にはみんな特に甘えたいだろうに。いつまでもそうしているわけにもいかず、本当に後ろ髪を引かれつつ立ち去る。

何とか雨の日にもゆっくり給餌したり可愛がったり出来る空間を持つことが出来ないだろうか?毎日の給餌は猫たちの生命線だし我々の基本だ。

今や名実共に「名門校」となった学院だ。名物「山手猫」たちの屋根つき食堂や保護室などについて考慮してくれても名声が上がりこそすれ落ちることはないと思うのだが。それを学院当局にどのように持ちかけるかが問題だ。

そういうことを考えながら自宅のドアを開けると、元野良の家猫シルビアがぬくぬくした顔をしてお出迎えだ。ちょっとした運で、シルビアは家猫になり、さくらたちは外猫だ。しばし考え込む。


2004年05月03日(月) コロン欠席。新黒、クロ、パーキー出席。

8時ごろ山手に向かう。道路を渡るとすぐにゲンキとトニーがニャーニャー言って迎えてくれる。ポオもやって来た。今夜は待ちかねていたようだ。「山手猫階段」へ曲がるともう猫たちがいっぱい。

庭園餌場へ行く。新黒を入れて10匹だ。バニー、かりん、コロンがいない。さくらはこのところよく来ているので安心する。一見痩せているようには見えないのだが、抱き上げると軽いし、下腹部はいつもぺっちゃんこだ。

新黒は私の周りをウロウロしている。一生懸命食べるというふうではない。ガツガツ食べないという点ではどの山手猫もそうだ。さほどおいしくないのかも。ポオとタニーの目やにを取る。

あら!北門へ行ってしまったとばかり思っていたクロがやって来た。クロに餌をあげようとしても他の猫たちが邪魔をするので大変だ。離れたところにカリカリの山を作っておいたのをやっとクロが気付いた。

それを食べ終わったクロがまだ物欲しそうにしているので、もっとあげようとしたのだが、池の方へ去ってしまった。

その辺りから猫の叫び声が聞こえる。見に行くと(新黒が付いて来ている)ハイシローがいて、奥の方にクロの後姿が見える。ハイシローにいじめられたのかなあ?

餌場に戻ると猫たちはいなくなっている。が、私が戻ったので猫たちも現れる。かりんもやって来た。

ある程度食べ終わった猫たちが水を飲んだり歩き回ったりしていたが、植え込みに入ったポオの動きがおかしい。アッ!パーキーが来ている。

容器にカリカリをたっぷりと入れ、植え込みの中からこちらを見ているパーキーに合図してその場を離れる。かりんがそれを食べようとするので抱きかかえて餌場に戻す。勿論新黒も従いてきている。

バニーがけたたましく鳴きながらやってきた。このカリカリは気に入らないのか「もっとおいしいのを寄越せ!」と頭突きしながらうるさく要求する。ありませんよ!贅沢ものめが!

カリカリは800grくらい出しただろうか。片付けることにする。新黒はゴロスリ猫になったはずなのに、彼の足元のカリカリを集めているといきなり私の手に噛みつきパンチする。驚いて「イタイッ!」と言うとその声に反応してフギャーッ!と威嚇する。呆れた。これでは家猫だったはずはないなあ。

然し、何かの弾みでそんな態度を取ってしまったことを反省するかのように、前にも増してゴロゴロスリスリする。私の靴に寄りかかってチビトラみたいにゴロンと横になる。手の傷も一瞬痛かったが、全然大したことはなく手当ての必要もない。

また池の方の植え込みあたりから赤ちゃんの鳴き声のような、猫の叫び声が聞こえる。見るとハイシローはここにいる。いじめられているのではなく、もしかしたらクロが盛り声を上げているのかもしれない。

ポオが口の回りをペロペロと舐めながら出て来た。アッ!パーキーの餌を取ってしまったのでは?

さっき容器を置いたところを見に行くと餌は殆ど減っていないしパーキーの姿も見えない。可哀相に。パーキーは小さいから他の猫たちに追い払われるのだなあ。でも写真を撮ったころにはそこそこ大丈夫だったのに。特にバニーが自分とそっくりの柄のパーキーを目の敵にしているし、ポオも案外いじわるする。

さて、片付けて引き上げるとするか。勿論新黒は従いてくる。かりんとタニーも従いて来たが、「山手猫階段」の踊り場まで。

クロは丸々しているから他に本来の餌場があるに違いないが、パーキーが気にかかる。小さいとはいえ成猫だから勿論、他に本来の餌場があるのだとは思うが、最近ここに捨てられたのだとしたら、かわいそうだ。


2004年05月02日(日) コロン欠席。新黒、キジー出席

午後8時10分前に出発。昨日よりちょっと冷えるが風がないので助かる。「山手猫階段」への曲がり角の石垣の上にはいつものようにハイシローがいて私の姿を見て大声で鳴く。すると猫たちが四方八方から駆けつけてくる。新黒もキジーもいる。

庭園餌場へ。ホウキで掃いた後、新聞紙2枚を敷く。いつもよりちょっと空腹のようだ。さくらもかりんも来ている。ウロウロしているキジーには本館寄りの敷石の上にカリカリを置く。これもいつものようにゲンキやバニーに横取りされるが、山手猫たちは大して食べずにすぐに離れるから十分キジーの口に入る。

新黒もキジーの分を食べようとするので思わず抱き上げ違うところへ移動させる。初めて新黒を抱き上げたがおとなしい。よくぞここまで慣れたものだ。もしかしたずーっと以前は飼い猫だったのでは?とさえ思わせる豹変ぶりだ。尻尾の先は千切れかかっているし、耳もボロボロ。過酷な猫生を送ってきたのだなあ。可哀相に。

トニーは先日、目の淵にマダニの血イボみたいなものが出来ており、むしり取ったのだが、今日はよく見るとヒゲの付け根に同じようなイボが出来ている。むしり取ろうとしたが失敗した。近々フロントライン投与をしなければ。

さくらが餌場を離れて石の上に座っている。抱き上げるとものすごく軽い。もう一度カリカリの前に座らせ、撫でながら食べさせる。いつもそうなのだが、お腹がぺちゃんこだ。

ポオとタニーの目やにを取る。ワカメはあんまり構ってあげるヒマがなかったせいか、いつの間にか姿を消している。さくらもとっくにいなくなっている。

一応1kg全部出し猫たちの食べっぷりを見る。まあまあ食べている。水も昨日のが大分残っているが勿論取り替える。

新黒は少し食べては水を飲んでいる。今日はよく飲む。プリンスのように腎臓を悪くしていないといいのだが。

猫たちはもう殆どが食べ終えて、三々五々寛いだりしている。と、猫の鋭い叫び声が聞こえてきた。見ると、茶々、ハイシロー、ゲンキのいじめっこトリオはここにいる。すると花子とさくらかな?

新黒とかりんだけが最後まで残った。新聞紙を片付けていると、トニー、タニー、ゲンキなどが戻って来た。13匹で900grくらいの消費かな。少し引き上げ、少々残しておく。

クロは来なかった。きっとライバルの少ない北門へ行ってしまったのだろう。チビトラはクロを見ても怒らなかったというし。M浦さんの話によれば、ジジがチビトラを追いかけるので、チビトラはジジを見ると怒るのだそうだ。クロは身体は大きいがおとなしくて攻撃をしないし。


2004年05月01日(土) さくら、コロン、トニー欠席。新黒出席

昨日猫ハウス1号、2号にかけたビニールカバーを外す為、今夜6時半にM浦さんと「山手猫階段」の踊り場で待ち合わせた。

外はまだ十分に明るい。元・小桃の餌場(駐車場)を見下ろす道路を歩いていると、ガードレールの内側に新黒が座っている。私の姿を見て一旦は逃げようとしたが、声を聞いて私だと分かったのか、改めて従いて来た。

が、新黒が道路をゆっくりと斜め横断しているところへ車がやって来た。まだ明るいので新黒の姿も運転者にはっきりと見えただろうが、夜だと撥ねられてしまうよ。

M浦さんはまだ来ていない。上から元気そうな散歩のご老人が降りて来たが、猫たちが私の回りに集まっているのをじーっと見ながら通り過ぎる。

通行人が猫好きか嫌いか分からないので、もうこういうところをあんまり見られたくない。門扉寄りのところをホウキで掃いているとM浦さんがやって来た。7匹来ているので、銘々皿にカリカリを盛って与える。

そのままにしておいて庭園内に入る。昨日写真を撮り忘れたのでポリ袋にくるまれたハウスを撮影しておく。M浦さんにポリ手袋をはめてもらいハウスのビニールを撤去してもらう。そこへかりんが現れた。

庭園内に来た猫たちの為に少々のカリカリを置いておく。日参しているクロはこの時間だとまだ来ていないし。

階段の踊り場に戻ると猫たちは1匹もおらず銘々皿のカリカリも大分残っている。我々が戻って来たのを見て、猫たちも戻って来た。

さくら、コロン、トニーが来ていないがカリカリを置いておくし、今夜の給餌はこれでお終い。M浦さんも、今夜はもう来ないと言う。帰りに北門でチビトラたちに給餌したいからと、学院内を通り抜けて帰るという。

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帰宅してすぐにM浦さんから電話がかかってきた。あの後、北門の内側ではチビトラとクロチが待機していたそうだ。2匹に給餌していると、北側の池のあたりから黒猫が出ていた。M浦さん、てっきり公園のジジだと思い込み、「ジジ、ジジ!」と呼ぶが全く反応がない。いぶかりながらよく見ると、庭園餌場で私が給餌していたクロだった。クロはちょっと離れてやらないと食べないのでカリカリを置いて帰ってきたところだと言う。

そういえば、昨日のクロは食後、本館前の坂道で寝そべった後、本館前庭園の方へ消えて行った。それから学院内を探索しながら北門側へ行ったのかもしれない。


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