つれづれ日記
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2002年08月31日(土) 今日も大忙し

一昨日の夜、伸二の里親さん宅に預けた「濃い三毛」は伸二とも、そのお家ともうまくいくかに見えた。ところが友好的にお腹を見せて転がった伸二に対し、カーッ!ファーッ!と威嚇し、伸二もすっかり萎縮してしまったとか。そうして夜通し、窓をガリガリやって出せ出せと泣き喚いていたとか。伸二も一緒になって負けじと鳴き、里親さん宅は阿鼻叫喚。里親さんは2晩、一睡も出来ずにSOS。

これはいかんとお迎えに行くことにした。今朝は去勢手術を受けさせていたアニーのお迎えの為、午前11時に正門前でM浦さんと待ち合わせをしていた。ひとまず犬山動物病院へ。アニーの血液検査結果はエイズ陰性。白血病は擬陽性。今のところは大丈夫そうだが、将来的には何ともいえないそうだ。ちょっとガックリ。

山手の餌場に戻り、アニーに食事をさせる。モリモリ食べ、元の場所に戻れて喜んでいた。一旦、我が家へ戻り、濃い三毛をお迎えに行く。里親さん宅に入ると濃い三毛は和室の壁に立てかけた座卓の陰に蹲っていた。M浦さんが覗くと威嚇した。濃い三毛のそんな姿を見たことがなかったM浦さんはビックリ仰天。

我々のことがわかった濃い三毛は落ち着きを取り戻し、寛ぎ始めた。我々には甘え伸び伸びしているが、里親さんだけだとなじみがないので、障子を破ったりして暴れ、いじけていたそうだ。伸二もいじけていたが、段々側へ寄って来た。が、里親さんにもゴロゴロ言わず、里親さんが濃い三毛を抱くと伸二は大パニックを起こすそうだ。早くも額にストレス禿げを作っている。こりゃだめだ。

玄関へ行こうとすると濃い三毛は一緒に来ようとはしない。少々でもこの家に馴染んだのか?そして初めて猫トイレに入った。見ると健康そうな大きなウンチをしている。ウンチを済ませるとまた奥へ行ってしまったが、キャリーに入れて里親さん宅を辞す。里親さんは涙ぐんでいた。気にしないようにいくら言っても自分を責めている。

ひとまず我が家に連れて来た。5匹の猫たちが平気ならば、一時預かりをしても良いと思ったのだ。濃い三毛の方は隠れたりすることなく、居間の窓辺で寛いでいる。牛乳は飲んだがフードは食べない。思いがけず我が家で一番おチビのトムが唸り激しく威嚇する。が、トムは迫力がないらしく濃い三毛は全く関心を示さない。出て来たミーシャにも興奮したトムは威嚇する。ミーシャはトムのおでこを優しく舐めてなだめている。

シルビアも驚いて固まっている。ファビもコソコソしている。ファビは猫に人気があるので、ファビを見た濃い三毛はファビを追う仕草をする。ファビは逃げてしまった。ロミは別室で寝ていたので全く気付いていなかった。そのうちトムは嘔吐しそうになってきた。

M浦さんが預かってほしいといえば少し置いてもいいと思ったが、トムの様子などを見たM浦さんは山手に戻す事を決意。M浦さんが一番濃い三毛のことを気にしているのだから、2匹しかいない彼女の家に一時預かりをするのが良いと思うが、それはいやだと言う。結局我が家には1時間ほどいただけで、山手へ戻る。車からキャリーを降ろしているとゲンキが出て来た。濃い三毛もゲンキが嫌いなので、ゲンキには缶詰フードをあげて、気を逸らし、その間に「山手スカイウォーク」のてっぺんに行く。

濃い三毛が消えてしまう前にM浦さん、しっかり食べさせようとするがやはり食が細い。食後、のんびりと階段を降り、横の小山の垂直の斜面を登ったり伸び伸びしている。やはり1年以上過ごした場所なので落ち着くのか。ワカメや小桃のようにしっかり食べてどこも怪我などしなければ安心なのだが。濃い三毛は一昨日の段階で3,2kgあり、さして痩せているというわけではない。

「濃い三毛」ではあまりにも「そのまんま」なのでちゃんとした名前を考えようということになった。里親さん宅では、「はな」ちゃんという名をつけてもらっていたが、「山手ネコロジー」には「花子」がいるので他の名前がいい。M浦さんは「なでしこ」「すずらん」など楚々とした名前を言うが、呼びにくい。結局大衆的なところで「さくら」ということになった。すると「白三毛」にもいい名前をつけなければ。不妊手術を受けさせ術後、1週間自宅で面倒をみたM浦さんに任せよう。

私に任せるとアニーにそっくりで声が汚くやかましいので「バニー」にしてみたり、果ては「トニー」「タニー」なんて名前にしてしまう。アニーにしても死んだ茶白猫にそっくりなので「茶白兄」と呼んでいたのが、M浦さんの提唱でアニーに昇格したのだ。模様が灰色と白なので「ハイシロー」。新顔の黒猫なので「新黒」。「濃い三毛」よりひどいがもう定着している。

濃い三毛に構いながら餌場に降りてくると今朝放したばかりのアニーが出て来て甘える。ワカメも出て来た。フードを与える。するとM浦さんが何やら叫びながら上から降りて来た。トニーがついて来ている。丁度いい。夜、捕獲に出直さず、今捕まえてしまおう。捕獲器を車から持って来て、餌で釣りお尻を押して捕獲器に押し込む。アニーと同じく、出口が塞がれたことに気付き愕然とするトニー。もう他人事なので平然と捕獲器にもたれかかるアニー。

さっさと搬入に取り掛かる。4時半頃、病院に着いたが込んでいた。殆ど何も食べていないので今夜手術をしてくれるそうだ。そこで明朝お迎えだ。今日も丸1日、「山手ネコロジー」のことで忙殺された。疲れた。


2002年08月29日(木) アニーを捕獲・去勢手術へ

午後4時に犬山動物病院に電話して、午後7時ごろからオス猫の捕獲に入る旨、告げた。その際、首の後ろの傷が悪化しているという「濃い三毛」も病院に連れて行くことにした。

お目当ての茶白猫たちは「山手スカイウォーク」のてっぺんで、M浦さんが給餌にやって来るのを待っている。日没後、正門側から上がっていくと餌場あたりで待機している猫たちが「山手スカイウォーク」のてっぺんまでついてきてしまう。そうなると捕獲作業は難航が予想される。

そこで、M浦さんのLマンション側から車で「山手スカイウォーク」の北側のふもとにつけることにした。6時半頃出発すると、6時40分にはもう着いてしまった。そこからケータイでM浦さんに電話する。夕闇はどんどん濃くなってくる。「こんな早い時間には出て来ないのでは・・」とブツブツ言うM浦さんと、捕獲器やらキャリーやらの荷物を持っててっぺんまで行く。もう汗だくだ。

てっぺんに着いても、猫は出て来ない。しばらく待つとどこかで猫の争う声が。姿は見えない。犬山動物病院に電話して、9時頃にならないと猫は出て来ないようだと告げ、搬入を待っててもらうことにする。出直そうとしたその時、猫が2匹、踊りこんで来た。ライトで照らすとアニーと白三毛だった。M浦さんはタニーが濃い三毛を追いまわしていたのを数回目撃したので、是非タニーを捕まえたいという。

とりあえず、アニーと白三毛にカリカリを与えているとプリンスとバニー、トニーもやって来た。濃い三毛も来た。みんなに食べさせて、濃い三毛をキャリーに入れる。おとなしく入っている。タニーは来ないので、お尻を押してアニーを捕獲器に入れた。アニーは捕獲器に入れられると急に不安になったらしく、落ち着かない。バニーは捕獲器に寄りかかって寛いでいる。

まだ7時半ごろのはずだ。犬山動物病院に電話してこれから直行すると告げる。てっぺんから車まででかいアニーの入った捕獲器を抱えて「山手スカイウォーク」を下る。どうしても揺れるのでアニーは鳴いて怯えている。車に乗せると少しおとなしくなった。濃い三毛は全然動じない。アニーが鳴くと返事をしている。

診察室の床に捕獲器を置く。アニーはハァハァいって息が荒い。瞳孔も開き、口も開いている。よほど怯えているようだ。暴れるとか攻撃するとかいうことは全くない。その模様を写真に撮ったのに、手違いで削除してしまったらしい。

濃い三毛の傷はどうやら、エキソシストのように首を1回転させて自分でかさぶたを舐め取ってしまったらしい。他の猫にやられたのではなく何かの皮膚病ではないかと院長は言う。それも移るようなものではないそうだ。濃い三毛は診察室でもすっかり寛いでゴロゴロ言っている。その場で濃い三毛の血液検査をお願いする。

M浦さんが濃い三毛を仰向けにして抱き、首のあたりから採血してもらう。非常におとなしい。5分ほど待って直ちに結果が出る。エイズも白血病も陰性だった。潜伏期間があるので、あくまでも2ヶ月前の値ですよ、と院長は念を押すが他の猫との接触を嫌う濃い三毛のことだ。ほぼ大丈夫だろう。採血の前に蚤を1匹発見。

アニーをお願いして病院を出る。J先生のところに寄ってもう1台の捕獲器をもらうことにする。2台1組で購入したのだが、1台をある人に売ることにしたのだ。J先生宅の近くから電話するがずーっとお話中だ。シビレを切らしたM浦さんが先生宅を直撃。しばらくして先生とM浦さんが階段から降りて来た。見上げると先生のお嬢さんが部屋の窓辺にポパイを乗せて見せてくれている。元気そうだ。

お嬢さんも降りて来たので、車の中にいる濃い三毛を見てもらうことにする。濃い三毛はとても人懐こい。痩せているとはいっても3,2kgある。大丈夫だ。捕獲器を受取って出発。

M浦さんはずーっと濃い三毛のことを心配している。以前は餌場に毎晩姿を現していたが、ゲンキに追われたのか「山手スカイウォーク」のてっぺんに行ってしまった。そこでも食欲旺盛な茶白4兄弟に餌を取られるので、M浦さんは食が細く食べるのが遅い濃い三毛が食べ終わるまでずっと付き添っているという。脚を怪我していたり、何かと心配なのだ。濃い三毛は去年の夏ごろ突然、現れたという。人懐こいし、家猫が捨てられたのかもしれない。秋にM浦さんが不妊手術を受けさせ、術後1週間自宅で療養させたのだ。最後の日には布団にウンチされたそうだが。。。。。・°°・/(=>_<=)ヽ・°°・。。。。

伸二の里親さんが、伸二のおともだちにと、メスの仔猫を欲しがっていることは知っていた。他所からもらったりせず、「山手ネコロジー」から貰ってほしいと釘を刺しておいたのだが、いかんせん、「山手ネコロジー」には仔猫などもういない。
今日の昼間にも里親さんとそんな話をしたばかりだった。濃い三毛の話もし、HPでの写真も見せておいた。

そのことが頭にあったので、丁度、濃い三毛を車に乗せているし、検査結果も陰性だ。このまま外に戻すにはしのびない。9時を過ぎていたが、里親さん宅のドアチャイムを鳴らす。出て来てもらって車の中でお見合いをしてもらう。濃い三毛は小さめだしいかにも楚々として愛らしい。首の怪我もあるし、とにかくお試し飼いしてもらうことになった。購入した塗り薬もお渡しする。玄関から覗くと、濃い三毛は居間のテーブルの下にちょこなんと座ってこっちを見ている。驚いた。まるで、ずーっとそこの飼い猫であるかのような落ち着きぶりだ。

濃い三毛は一年間、外猫として頑張ってきたがもう限界だったのだろう。犬山動物病院の診察台の上でも寛いでいたのは、とにかく屋内に居たかったのだろう。里親さん宅では早速「はな」ちゃんという名前をつけてもらっている。

我々は、その後「山手ネコロジー」の餌場に行き、猫たちに給餌だ。たくさん集まって来たが、もう満腹のようだ。缶詰8個で足りた。後からハイシローがせっせと食べていたが。3時間前「山手スカイウォーク」のてっぺんで食べていたプリンスがまた来ている。さすがに缶詰も残している。M浦さんは缶詰を2個持って小桃の駐車場へ、小桃と「新黒」の給餌に行った。

餌場を片付け、車を出す。ゲンキと茶々が見送ってくれるが危ないなあ。駐車場に車を置き、帰宅するともう11時近かった。クタクタに疲れた。アニーのお迎えは土曜日の朝だ。そしてその夜にはまた1匹捕獲する予定だ。


2002年08月27日(火) M本氏、報告書作りに苦労する

朝10時頃、ポパイの不調を心配したM本氏から電話がかかってきた。心配といっても、J先生が心を尽くして対処してくださっているので、我々は見守るしかないのではないか、と言っておいた。

午後3時前、ピンポ〜ンと鳴り、誰かと思ったらM本氏だった。近所の三毛ちゃんハウスの写真を撮り、その後の報告をワードで作ったといって持参。どうやって送ろうか、というのだが、以前のワードでの報告書はメール添付だったから同じように、と言っておく。

午後8時過ぎピンポ〜ン。またもやM本氏だった。ワードで制作したものを送ったらやたらと時間がかかった上、なにやら英語のメールが来たので、我が家には届いていないのでは?という。印刷された英語のメールを読んでみると果たしてサーバー送信容量を遥かに越えているので、何個かに分けて送るように、とのお知らせだった。分けて送るようにする、と言って頭を捻りながらM本氏は帰って行った。

中区の飲食店経営の女主人(63!?)が午前5時半頃、駐車場で猫の餌やりをしていたところ、強盗に襲われ持っていた5万円を奪われたという事件があったそうだ。東京の読者、M島ちゃんが掲示板に書いて、警告してくれている。それにしまちゃんが意見を述べ、日頃、閑古鳥が鳴いている、「山手ネコロジー」掲示板は珍しく強盗の話題で大賑わい。エエこっちゃ。

横浜の餌やりさん、襲われる!というと「山手ネコロジー」も横浜だ、大変!お気をつけあそばせ、ということになったらしい。

中区末吉町の飲食店というとかなり中心部の盛り場の雰囲気ですなあ。翻って「山手ネコロジー」の本拠地は、中区山手町とは何の関係もない栄区上郷町にある。栄区といい、上郷町といい、さもさも田舎っぽい名称ではないか。期待を裏切らぬ田舎ですとも。

強盗ではなく、学院内には痴漢がしばしば出るのだ。中・高生女子を狙ったヤツもいるし、夜分には学院内を通り抜ける若い女性を狙った痴漢が出没するらしい(終日通行禁止ではあるが)。先日は学院関係者ではない、単なる通行人の女性から警察に被害届が出されたとか。

2週間ほど前、M浦さんが餌やりの為、「山手スカイウォーク」から「山手猫階段」の餌場へ降りて来ると、刑事が2人、張り込みをしていたそうだ。ということは、学院内に痴漢が頻々と出没しているのか?

Y沢さんも、「山手スカイウォーク」を通って来るM浦さんのことを心配していたが、「山手スカイウォーク」は鼻をつままれても分からぬほどの暗闇だ。殆ど人は通らない。強盗や痴漢が、いつ通るとも分からない通行人(それもうら若き女性)を薮蚊に食われながら何時間も待っているとは思えない。数時間待って、サラリーマンが2人くらい通るのが関の山だ。
で、「山手スカイウォーク」なんかをライト片手に通るのはM浦さんくらいのものだから98%くらいは大丈夫だろう。

私もエプロン姿でコロコロキャリーを引いて歩く姿はどう見てもお掃除のおばさんだ。(以前はホウキをキャリーにくくりつけていた)。変な時間に変な場所を道具を引いて歩くお掃除のおばさん、これこそすご〜く怪しい。強盗も思わず引いてしまうのではないか?!


2002年08月25日(日) 濃い三毛、首の後ろ側に怪我!

大量缶詰おばさんとしては、原則、日曜日と木曜日に餌やりに行く事にした。その他は必要に応じて随時。

9時過ぎに家を出発。「プリンス猫階段」へ向かっていると7号棟の端から2番目の入口の前あたりに黒っぽい塊が見える。目をこらすとコロちゃんだった。どうしたんだろう?S内さんちで少し遊ばせてもらってたのかな?危ないので片手抱きしていつもの場所まで移動させる。顔をライトで照らすと、目薬を差されると思ったのか(そのつもりだったが)慌ててS内家の車の下にもぐりこんだ。そうそう、その方が安全だ。勿論、水も満タンになっているし、食べ残しのカリカリもある。

小桃の駐車場へ向かう。道路上から覗くと、小桃が私を見つけてニャーニャー派手に鳴きながら駆け上がって来る。私がグルリと回って駐車場に降りる頃には、小桃の声を聞きつけた茶々、ゲンキ、スミオの3羽烏が飛び出して来て、私よりも早く待機している。その騒ぎを聞きつけて「新黒」もやって来た。

我が家の猫たちの食べ残しやら、缶詰を開けたものやら、5匹の猫たちに与えてから「山手猫階段」へ向かう。中腹の餌場にはカリカリの残りがあった。蟻がいっぱいたかっている。新聞紙を2箇所に広げて、まずタッパーに入れた缶詰8個分を空ける。何故か、プリンスは遠慮している。

違う缶詰を開けていると、上からM浦さんがやって来て、濃い三毛が、怪我をしているという。ライトで照らしてみると、首の真後ろの毛がごっそり抜けて、皮も剥け、体液が滲み出している。一部化膿しているようでもある。濃い三毛は入院させてもごはんを食べないので、抗生物質を与えて様子を見ることにした。濃い三毛に抗生物質を与えるため新たに缶詰を開けると、上に居住している茶白4兄弟がうるさい。下からゲンキやポオ、ハイシロー、白三毛なども上がってきて賑やかだ。結局残りの缶詰3缶も開ける。

首の真後ろの傷ということは、発情したオス猫に首根っこを噛まれて、押さえつけられた可能性が高い。M浦家の2匹はいずれもオス猫なので、そういう姿を目撃したことがないらしいが、我が家では、去勢済みのファビが毎日、不妊済みのシルビアの首根っこを噛んで背中に乗っかっている。そしてシルビアの首根っこには軽くかさぶたが出来ている。

M浦さんは、こんな時期に発情しないと思っていたらしいが、外猫といえども栄養満点の猫たち、年がら年中発情している可能性がある。去勢していないオス猫は茶白4兄弟、ポオ、年寄りだが大奥の殿様のようだったタビーとプリンスだって、濃い三毛を襲っていないとも限らない。そして「新黒」もいる。

この事実に、早急な去勢手術を渋っていたM浦さんも慌てている。早速、茶白4兄弟の捕獲開始だ。明日、犬山動物病院に電話して病院側の都合を訊かなければ。

濃い三毛は後ろ足の肉球も擦りむいたような痕があり、足指の間が裂けたようになっている。自分でどこか石垣からズリ落ちたとかそういう傷ならいいが。人間による虐待ではないと思うのだが。

中腹の餌場に戻ると、新聞紙は舐めたようにきれいになっている。そこへカナヘビのような細い小さい蛇が現れ、猫たちがいたぶっている。蛇が大嫌いなM浦さんはキャーキャー大騒ぎ。仕方なく新聞紙を丸めて、私がその蛇を溝に落とした。もう猫たちは追いかけない。M浦さん、栃木の田舎出身なのに騒ぎ過ぎだよ。大きなガマ蛙なら素手で掴めるのに。

帰りにまたM浦さんと小桃の駐車場へ寄る。茶々とゲンキが従いてきた。ゲンキが大嫌いな小桃は上がってこようとせずゲンキを睨みつけている。目薬の嫌いなゲンキをうまく押さえつけてピュッ。成功、成功。

帰宅すると11時少し前。今日も汗だくになった。やはり缶詰15個分くらいを消費する。栄養満点にさせるから、オス猫どもが年がら年中発情するのだ、とM浦さんに怒られる。/(=〃_ _)ショボ~ン 


2002年08月23日(金) 「山手ネコロジー」のホウキ

「山手猫階段」中腹の餌場をきれいに保つため、「山手ネコロジー」のシールを貼ったホウキとチリトリを5月から柵にぶら下げて常備している。汚れていると感じたら、餌やりに来た者が思い思いに掃除している。M本氏は特に熱心に掃除してくれている。

先週のある雨模様の夜、雨を避けてM浦さんが階段下で給餌するため、その辺りをホウキで掃いた。そしてホウキを排水溝に置いたまま、戻すのを忘れてしまっていた。次の夜、探したがみつからなかったという。昨夜、その話を聞いて強力なライトで照らしてみたがやはりみつからなかった。

餌場に、乾燥してバラバラになった餌のカスのようなものが結構大量に落ちていて、何だろう?と訝っていたら、M浦さんが言うのには、それは大きな犬糞で、一昨日には相当臭っていたとのこと。ホウキはなかったが、新聞紙とチリトリで掬い取り掃除した。犬の飼い主の中にはマナーが悪いのが結構いる。何年か前、スミオが身体に犬の糞をつけていたという。

一方、M本氏もホウキが紛失していたので、今日の昼間に自宅からホウキを持参し、わざわざ掃除に来たそうだ。するとさすが昼間はよく見えて、排水溝に落ちているホウキを発見。安心して思う存分、清掃に腕を振るってくれたそうだ。

たとえ100円のホウキでも紛失とは気分が悪い、とM浦さんと語っていたが、M本氏も同じ思いだったようだ。「ホウキ見つかる!」というメールをくれていた。
それを開いたのがもう夜中の12時だったが、M浦さんに電話してみた。

すると彼女は今日、既に100円ショップでホウキを購入し、餌場に持って行ったそうだ。ホウキがあったので、私が持ってきたのかと思っていたそうだ。用事はすぐに済んだが、つい話が弾んでしまった。今夜は、9時過ぎに彼女が給餌のために家を出た時には雨が止んでいたが、途中で降り出し結局びしょ濡れになったとか。それでもプリンスを除き猫たちは全員集合したそうだ。

山手猫たちはこうして多くの善意に守られている。

昼間、犬山動物病院へ行った。ポパイの入院費の支払いを済ませ(いつもながら驚くほど格安にしてくれている)里親さん募集のポスターを貼らせてもらう。J先生が作成した「山手ネコロジー」のパンフも10部ほど受付に置かせてもらった。

午後、郵便受けに配布されたタウン紙「週間すまいる情報」に先日頼んでおいたポパイの里親さん募集の記事が出た。今回は紙面のスペースの都合か、写真は載せてくれていない。M浦さんに指摘されて「さしあげます」欄をよく見れば、港南区のボランティアさん、A山さんも「仔猫いろいろさしあげます」の記事を載せている。仔猫かあ・・5歳のFIVキャリアのポパイには手強いライバルだなあ。が、J先生宅でも、最初のショックからは大部立ち直り、冷静に情報を集めたりした結果、キャリアだというだけではそれほど恐ろしい病気でもないことが分かってきたようだ。そのままJ先生宅に長期ご滞在という可能性も大だ。


2002年08月22日(木) 全く久々に給餌に

明日は雨模様だというし、今日は給餌に行くつもりだった。午後8時40分頃に家を出発。まず「プリンス猫階段」へ。車の間を懐中電灯で照らすが猫はいない。水もきれい。車止めの上にカリカリが少々。階段の方を見ると誰かが腰掛けている。見ると膝の上には猫らしきものが。S内さんがコロちゃんを抱っこしているのだった。お互いに初めまして!のご挨拶。M浦さんが何度も言っていたように、S内さんは夜目にもほっそりした美人だった。

S内さんの膝の上のコロちゃんに目薬を差すとコロちゃん、気を悪くしてどこかへ行ってしまった。ノワールの思い出話など、結構長時間あれこれ喋っているとS内さんのケータイが鳴った。それをしおに餌やりに出発する。「プリンス猫階段」の猫たちが毒殺される前、何匹もが群れていた中に片目の見えないノワールが混じっていたことをS内さんは知っていたという。みちよさんと私はノワールのほんの一部しか知らなかったようだ。だが私にとってはノワールは、私が外猫に関るようになった原点だ。

小桃の駐車場には「新黒」も小桃も待機していた。たっぷりの缶詰を与える。水容器は空っぽだったので注いでおく。「山手猫階段」へ向かうと忽ち猫たちが駆け寄って来た。丁度入って来た車は徐行したからよかったが危ないところだった。

階段は汚れていたが、箒が紛失している。持参の新聞紙を広げ、その上にたっぷり缶詰フードを置く。みんな群がってハグハグ食べる。タビー、プリンス、ポオ、スミオ、ワカメ、パンダ、ゲンキ、花子、濃い三毛、白三毛、ハイシロー、茶々、コロン、アニーが居た。バニー、トニー、タニーの茶白猫3兄弟はスカイウォークのてっぺんから降りてこない。

そうこうしているうちに、Y沢さんの車がやって来た。猫たち満腹かと思いきや、またY沢さんから貰っている。茶々は横で食べているプリンスに手を出しながらだ。「新黒」も物足りなかったのかやって来た。ここでは吹いたりせずしおらしい。またごはんを貰っている。が、カリカリを除けて缶詰だけ食べている。新聞紙を見ると少し残っている。それを「新黒」にあげると黙々と食べ始めた。

Y沢さんと話していると10時半も過ぎてからM浦さんがやって来た。私は水を持参していたのだが、きれいな容器がなかったので、M浦さんの到着を待っていたのだ。途中勝っていた阪神は逆転負けしてしまったらしい。M浦さんは公園の方の猫たちに8時頃、一旦給餌をすませてから、改めてこちらへ出直して来るそうだ。

茶白猫3兄弟はM浦さんと共にやって来て、まだ食べたがっている。Y沢さんも私も残りの餌を全部放出する。今日は缶詰14個以上を開けた。茶白猫たちはよく食べるというが、痩せている。茶々などはコロコロしている。やはり甘えん坊猫は圧倒的にオス猫が多い。メス猫たちは触らせない。あんまり甘える猫には本当に後ろ髪を引かれる。

M浦さんと一緒に小桃の駐車場へ行き、置いて行った容器を引き上げる。小桃は虐待に遭ったらしき心の傷も癒えたのか、出て来て愛嬌を振りまいている。それでも触られるのは嫌いだ。振り向くと茶々が居る。この子も本当に甘えん坊だ。

すべて終了して帰宅するともう11時半になっていた。涼しくなって助かるが、少々疲れた。猫たちの元気な姿に接して嬉しかった。

ポパイはJ先生宅で益々可愛がられているようだ。「ポパイ便り」を参照されたい。「山手ネコロジー」の表紙を飾る猫たちはすべて居なくなってしまった。キーちゃん、ポパイ共に幸せな家猫となったのだが、アレックスは今春より姿が見えなくなっているらしい。我々、夜の「山手猫階段」の餌やりたちはみな、パンダのことをアレックスだと勘違いしていた。私はアレックスには、2年前の秋にあの写真を撮った日に1度会ったきりだ。


2002年08月21日(水) 給餌に行っていないと・・

「山手ネコロジー」つれづれ日記に書く事がない。

大量缶詰おばさん(私のこと)は少し身を引く事にしたのだが、そうなると猫たちの様子が分からない。何か異変があれば、皆勤のメンバーがすぐに知らせてくれることになっているが、何だか寂しい。

昨日も今日も駅からの帰り道、「山手猫階段」を通ってみようかと思ったがあいにく餌の手持ちがなかったのでやめた。これから気候も良くなるので、昼間にもパトロールがてらちょくちょく行ってみようかな。

広大な慶應大学の日吉キャンパスには沢山の捨て猫がいるそうだ。餌やりさんと大学側との間で紆余曲折の末、愛護団体がローラー作戦で不妊・去勢手術を施し、現在は餌やりボランティアは大手を振って出入りできるそうだ。

この話を聞いた時、是非、見学・取材・視察をしたいと思った。日吉の有力ボランティアさんに連絡し快諾を得たので、「山手ネコロジー」のメンバー有志が9月21日夕にお邪魔することになった。実際の餌やりに同行取材し、その後は会合を持つ。

慶應のような先進例は☆☆学院に関してもきっと役に立つ。報告書をまとめるつもりだ。


2002年08月18日(日) 台風接近

午後7時前にピンポ〜ンが鳴って、誰かと思えばM本氏だった。雨が止んだのでちょっと早いが餌やりに来たという。「山手猫階段」から外れたところにいるラッキーも小桃にも、「プリンス猫階段」のコロにも給餌済みだとのこと。明日は所用で出かけるので餌やりをよろしくとのことだった。明日の空模様はどうだろうか。

コロちゃんは帰って来たS内さんを見つけて嬉しさのあまり小声ながらもニャ〜と鳴いたとか。私は彼女の声はグフグフ・フガフガしか聞いたことがない。ファー・シャーのノワールがみちよさんに向けて餌を催促してニャ〜と甘えて鈴を転がすような可愛い声で鳴いたのを2年前に1度だけ聞いたことがある。みちよさんは何度も聞いていたが。それだけノワールにとってみちよさんは特別な存在だったのだろう。

ポパイも「山手猫階段」では殆ど鳴かなかったが、J先生宅では甘え切って鳴きまくっているらしい。我々が病院に面会に行った時もよく鳴いていたが病院のスタッフに対しては甘えはするが鳴いてはいなかったらしい。

それにしても伸二の鳴き声はすさまじかった。あんまりうるさいので傷つけられたのだと私は信じている。が、病院では怯えてウンでもスンでもなかった。現在は里親さん宅で安心し切って本来の大声で鳴いているそうだ。


2002年08月17日(土) 「プリンス猫階段」

午後8時に「プリンス猫階段」へ行ってみると、コロちゃんだけがいた。満腹の様子だ。「新黒」はいない。懐中電灯で辺りを照らすとカリカリと小さく切ったちくわがたっぷり。細かい蟻がいっぱいたかっている。水だけ替える。コロちゃんに飲ませようとしたが飲まない。

コロちゃんの顔を照らすとやはり涙目だ。目薬を持参しているので、捕まえて無理やり両目にピュッ。

小桃の駐車場に行ってみる。上から見ると小桃らしき姿が見えるが以前のようにニャニャニャと鳴きながら駆け上がっては来ない。警戒はしているが奥の餌場に行くと駆け寄って来た。缶詰好きの小桃は大缶1個分くらいをあっという間に平らげてしまった。

「新黒」はやはり姿を現さない。週末なので、もうたっぷり貰ったのだろうか。手持ちはレトルトパック1袋とカリカリが少々だけだったので「山手猫階段」には行かなかった。週末には単発の餌やりさんも多いのだ。小桃の駐車場にいた間、誰も「山手猫階段」からやって来なかった。スミオ、茶々、ゲンキなどが来ればレトルトをあげようと思っていたが。

帰りにも「プリンス猫階段」を回ったが「新黒」はおらず、コロちゃんが階段上で寝転んでいた。抱っこは暑くて夏の間はパスだ。

お出かけ中だったS内さんは今夜遅くにでもご帰還かな。コロちゃんが喜ぶことだろう。お留守中、コロちゃんも「新黒」も元気でしたよ。


2002年08月16日(金) ポパイの心配は続くが・・

一夜明けたJ先生宅ではポパイ、生意気にもケージを嫌がり、出せ出せと騒いでいたとか。嬉しいJ先生からの【ポパイ便り】が届いた。早速ページを作ってHPにアップした。何でもかんでもアップしてしまうので油断も隙もあったものではないが、嬉しいことは是非、記録しておきたい。

それによれば、J先生の母上の友人宅では複数のFIVキャリア猫を飼っているそうだが、その中の最長老は何と20歳だとか!ポパイも室内飼いを続ければ、あと10年も夢ではない。なんとも希望の持てる話ではないか!

反響のほどは予測がつかないが、伸二の時と同じくタウン紙「週間すまいる情報」に写真添付で掲載依頼のメールを送った。このタウン紙は目を通す人がとても多く少々希望を持っているのだが。まず最初は近場から里親探しを始める。その後はまたゆっくり考えよう。ひとまずJ先生宅というベストな一時預かり先があるのだから。

午後雷が鳴っていたと思ったら、知らぬ間に雨になっていた。7時半ごろ雨が止んだので、「プリンス猫階段」へは8時前に行った。コロと「新黒」はちゃんと居た。
また雨が降るといけないので、缶詰フードをたっぷり容器に入れて行った。車の下に入れるとコロちゃんが来て食べ始めた。「新黒」は昨日のようにコロと一緒に食べずに少し離れてウロウロしている。私に自分専用の餌をくれろ!と目と態度で訴えている。今日は1度しかシャーしないがノワール2世だな、これじゃ。

小桃の駐車場では別々にあげるもんね。でもここではコロと頭を寄せ合って食べるものだと思い込んでいた。コロは全部は食べないので、「新黒」には一緒に食べないのなら待つように言い聞かせる。やはりここではコロが女王様なのだ。食べ終わってコロを見ると、涙目だ。嫌がるのを無理やりティッシュで拭く。コロちゃん、ムッとして道路を渡り、小学校の中へと消えて行った。

軽自動車のタイヤでコロちゃんは爪とぎをしていたが、タイヤには大したダメージはないのだろうか?


2002年08月15日(木) 第3回「山手ネコロジー」会議開催

ポパイの処遇について緊急に会合をもつ必要があった。
8月7日(水)に入院させ、翌日ポパイがFIVに感染していることがJ先生に告げられた。虐待と思われる傷を負ったポパイを何が何でも家に引き取ろうというお嬢さんの固い決意に動かされ、難しい先住猫がいるもののJ先生家ではポパイを迎え入れる準備を始めていたところだった。

悲報を聞き、まだ小5のお嬢さんはポパイがすぐにでも死んでしまうのでは、と思い込み泣き続けた。そうではないことを説明し、J先生は里親さんがみつかるまでお嬢さんの部屋でポパイを厳重隔離して預かる事を決意。

J先生家は、失意のうちにかねてより予定していた沖縄旅行に10日〜14日まで出かけたが、帰宅翌日の今日、午前10時より我が家で会合を持った。

結局、J先生宅で一時預かりをしてくれるということで実際にはもう話し合う事柄もなくなっていた。山手に戻すということになると、いろいろと心残りで問題も残る。ポパイを戻さないのであれば、他の猫たちの検査も今のところ慌ててする必要はない。

メンバー一同、猫談義に花が咲き、12時ごろにはお開きにするつもりがどんどん時間が経ち、1時半にはM本氏が空腹を訴える。J先生の沖縄みやげのお菓子をつまみ麦茶を飲む。それからも話は尽きず、結局解散したのは3時近くになっていた。次回はサンドイッチなど軽食も用意しよう。

ポパイの入院費の支払いは「山手ネコロジー」の会計からするので、私が改めて行くことにした。入院費の支払いといえば、モモコと伸二の中間入院費を支払いに行った6月20日、伸二と面会したりしていたので手間取ってしまい、雨の中ノワールを散々待たせたらしく、車で餌場へ向かっている時、諦めて「プリンス猫階段」へ向かっていたノワールに会ったことを鮮やかに思い出した。あのとき長時間雨に打たれたのがノワールの症状を決定的に悪化させたのではないかと今でも悔やんでいるのだ。

午後8時に「プリンス猫階段」へ行く。コロちゃんと「新黒」が待っていた。カリカリもなかったが、今朝M本氏は我が家へ来る前にコロちゃんの給餌をしてくれている。「新黒」は相変わらず、険悪な顔をしてファーッと吹くが、こんな風になったのはここ2ヶ月くらいのものだ。人間に苛められたのだろうか?可能性は高い。

カリカリを混ぜた缶詰をラップで包んできた。ラップを広げるが風でまくれ上がって食べ難い。仕方なくラップを取り、地面に直接置いた。懐中電灯でよく照らすと地面は汚れている。明日は箒を持参しよう。一山の餌をコロと「新黒」が仲良く食べている。やはりコロが優勢だ。が、彼女はいっぺんに大量には食べない。替えてきれいになった水を早速飲んでいる。

昨日の大鉢と紙箱はまだそのまま置いてある。別に汚いわけではないので、そのままにしておく。

J先生から9時22分にメールが入り、もうポパイを家に連れて来ているとのこと。M浦さんの世話で、共通の知人から大型ケージも譲り受けている。幸せそうなポパイの写真も添付されてあったので、早速ページをアップする。


2002年08月14日(水) 久々に「プリンス猫階段」へ給餌に

いつも「プリンス猫階段」でコロちゃんと「新黒」に給餌してくれているS内さんがお盆休みで今日から4日間お出かけだ。留守中の給餌を依頼されている。8時頃に行ってみる。途中、ノワールの餌場を通るが未練がましく懐中電灯で照らす。

S内さんの言った通り、コロちゃんも「新黒」も待ち構えている。コロちゃんにも「新黒」にもまずカリカリを与える。コロちゃんは食べ始めたが、「新黒」は「おばちゃんは缶詰持ってんだろ?早く出せよ!」とファー!シャー!の構え。それでは、と持参した家猫の食べ残しを出していると、コロちゃんもカリカリを食べるのを止めてやって来た。

そこへ後ろから「こんばんわ!」の声が。M本夫妻だ。もうラッキー、「山手猫階段」、小桃への給餌を済ませたとのこと。彼らも缶詰をねだっていたが、ないと分かると仕方なくカリカリを食べていたとか。贅沢になっていかんな。(私が張本人ではあるが)

「プリンス猫階段」ではコロちゃんがボスだ。コロちゃんがモリモリ食べ、「新黒」も遠慮がちに一緒に缶詰フードを食べている。持参したレトルトも空ける。コロちゃんはたくさんは食べない。彼女が残したカリカリも缶詰フードの上に置く。「新黒」もカリカリを少々残している。立ち去らず、車の下で寛いでいる。相変わらず、涙目で目やにが出ている。コロちゃんの目はきれいになった。ひところよりスマートになってもいる。

お茶碗の水を替えるとコロちゃん、水を飲みだした。見ると側に空き箱があり、その中に瀬戸物の鉢が入っている。もう汚れてしまった水が入っている。M本夫人が水を捨てる。昨日か今日、誰かが派手に餌やりをしてくれた模様だ。7号棟にコロちゃんファンがいることは知っているが詳しくは分からない。

M本夫妻は散歩を続け、下の方の野良ちゃんたちに給餌するという。途中で分かれて帰宅する。

休暇中のJ先生のケータイに夕方メールを送っておいたら返信が来た。ポパイを巡る緊急会合は明日、我が家で行うことになった。議題などはHPのメニューページにアップしておいた。S木みちよさんは多額のカンパを私に託して実家や夫君の単身赴任先へと旅立って行った。ので欠席。ご近所のシンパさんの飛び入り出席はウェルカムである。


2002年08月12日(月) やっぱりポパイのこと

ポパイのことではいろいろとご心配頂いている。
J先生は現在休暇中で連絡が取れないが、出来れば15日(木)に緊急の会合を持ちたい。只、集まるだけではその場ですぐに名案が浮かぶ筈もない。

みんなそもそも猫免疫不全(通称猫エイズ、FIV)なるものが実際にはどういうものか分からず、「エイズ」という病名に恐れおののいている感もある。J先生も私もそれぞれネットなどで調べたが、身近に患猫を見たことがないのでいまいち実感も湧かない。(もしかしたら晩年のノワールがそうだったかもしれないが・・)

今後のポパイの処遇についてどのような選択肢があるのか考えてみる。
大きく分けて
1)まず里親さんを探す。
2)里親さんが見つからない場合、元の場所に戻す。

1)の場合は、条件として
  a.1匹飼い
  b.近場であること
もし先住猫が既に同じFIVウィルスのキャリアだったなら、理論的には、混ぜて飼うことも可能ではないか?院長に訊いてみよう。

2)の場合は、もしポパイのみがFIVウィルスに感染していて、他の猫は陰性であることも想定できる。そういう場合にはやはりあそこには戻せないのではないか。戻すには、他の猫も感染しているということが条件になる。院長も提案しているが、3匹ほど検査してみてそのうちの2〜3匹感染しているようであれば、山手猫の感染率は高いとみなされる。そういう事実があるとしても、検査などして猫に苦痛と恐怖を与えつつ、それを白日の元に曝すのには耐えられない、反対だとM浦さんは言うが、ここはひとつ冷静に考えて、どうするのがポパイにも他の猫たちにも良いのか見極める必要がある。

院長は検査薬代の実費のみでこのサンプリング検査をしてくれるという。が、麻酔をかけるとなると麻酔代が高いのだそうだ。そこで考えついた。まだ去勢していないオス猫が数匹いるので、去勢手術の際に検査もしてもらえば手間も省け、検査薬代のみ余分にかかるだけだ。

辛いので、更に詳しくはまたこれから考えるが、これまでに私が考えついたことは大体上記のようなことだ。J先生親子はどうしたいのか、その辺もよく相談してみなければ。


2002年08月11日(日) ポパイに面会

犬山動物病院の診療時間は午後7時までなので、その後ゆっくりポパイに面会しようと、午後7時に病院の前でM本氏と待ち合わせをすることにした。そのため6時50分に学院正門前でM浦さんをピックアップ。

私が車をつけた時には、石垣の上にゲンキのみが背中を向けて寝そべっていた。「山手猫階段」の上からM浦さんが降りてくる頃には、ハイシローやスミオも集まって来た。花子も小桃の駐車場方面からやって来た。スカイウォ−クのてっぺんの茶猫4兄弟と濃い三毛の給餌はもう済ませたそうだが、下の猫たちへの給餌は後だ。

病院へ行ってみると、玄関の扉も中ドアも全開になっている。消毒でもしたのかな。M浦さんが診察室をノックして覗くとワンちゃんの診察中だった。7時を過ぎてもまた別のワンちゃんを連れた夫婦が駆け込んで来た。M浦さんと外で待っていると7時半近いのに今度は鳥篭を抱えた親子がやって来た。犬山動物病院は大繁盛だ。

7時の約束だったが、その頃になってやっとM本氏が現れた。それからもポパイに面会できるまでずい分外で待った。ジョギングの中年女性がひっきりなしに通りかかる。犬の散歩も盛んだ。

やっと患者がいなくなり、助手に呼ばれて入るとポパイが寛いでいた。傷2箇所もすっかり乾いて膿も吸収されたようだ。もうあと少しで治りそうだ。たった4日の入院で、ずいぶんきれいになっている。鼻水も全く出ていない。盛んに我々に甘える。院長にもスリスリ。別室で大型犬、小型犬が吠えているが全く動じない。誰に対しても物怖じせず、人見知りせず食欲もあり悠然としている。

J先生親子は木、金と朝夕2回、合計2時間づつくらい面会していたそうだ。先生一家は今ごろ、家族旅行の真っ最中だが、お嬢さんは全く楽しめなかったのではないか。可哀相に。

我々はほんの15分ほど居ただけで失礼する。ポパイの元気な姿を見てホッとした。やはりポパイは家猫になるべき猫なのだ。みんな、しみじみそう再確認する。

その足でM本氏共々「山手猫階段」へ戻る。猫たちへの給餌だ。私が持参した缶詰を12個開ける。が、猫たち、群がった割には食べっぷりが悪い。新聞紙を広げて10個分を空ける。2個はM浦さんが小桃の駐車場へ持って行った。小桃は居たが「新黒」は居なかったとのこと。

M本氏持参の牛乳を水で薄めて与える。プリンスはよほど牛乳が好きなのか、全部飲んでしまう。その場に居たのはその他に、スミオ、パンダ、ワカメ、タビー、花子、白三毛、濃い三毛、ハイシロー、ポオ、茶々、バニー、アニー。

M本氏はラッキーに給餌しようと工房の方へ行くがいないらしい。戻って来て、せっせと階段を掃除してくれている。一段落するともう9時だ。そこへY沢氏の車がやって来た。もう満腹のはずの猫たち、Y沢さんの餌にまた群がっている。呆れた。我々がそこに居合わせなければ、Y沢さん、猫たちが空腹だと勘違いしてしまうだろう。

コロンがいないとM浦さん、また気にしているが、Y沢さんは昨日も見た、と話しているところへ当のコロンがやって来た。そしてひとしきりY沢さんの餌を食べる。ポパイの悲劇について少々話し合うが、困った、困ったというばかりで良い知恵も浮かばない。

9時40分になりひとまず解散することにする。こんなに可愛い猫たちの何匹かも免疫不全ウィルスのキャリアかもしれないと思うと不憫で一同胸が締め付けられる思いだ。15日あたりに会合を予定しているが、その場でじっくり話し合おう。


2002年08月10日(土) ポパイのことで頭が一杯

殆ど夢など見ることなく(見ているのだろうが全く覚えていない)朝までグッスリの私だが、今朝は夢を見ていた。もうはっきりは覚えていないが、山手の猫(スミオだがどの猫だかも覚えていない)に何かの理由で血液検査を施し、何にも感染していないことが判明して喜んでいる、というような夢だった。

連日、面会に行っていたJ先生が院長から聞いた話では、「他の猫たちも感染していたら、外に戻しても良い」ということだが、キャリアだというだけで現在、とても健康そうな猫ならともかく、発症してはいないものの傷を負って鼻風邪も引いているポパイを戸外に戻すにはしのびない。

昨夜、餌やりの帰りにうちへ寄ってくれたM浦さんは、懸命に思案した末、荒唐無稽な珍案を編み出し語ってくれた。M浦家には、山手猫のミュウとフクがいる。奇しくもフクはポパイの兄弟猫だと思われる。そういう先住猫がいるのでキャリアのポパイは引き取れないが、J先生宅の先住猫、コスモスちゃん(難しいアメショー)を預かることは可能だ。J先生宅ではコスモスちゃんをM浦さんに預けて、安心してポパイを引き取ってほしい。ポパイが数年後、天に召されたらコスモスちゃんを戻す、というちょっと実現不可能な珍案だ。

珍案ではあるが、みんな何とかならないかと頭を悩ませているのだ。笑えない。ポパイを家庭で世話すれば寿命は延びると思うが外に戻せば、発症の時期は早まるだろう。

思えばノワールも猫エイズか猫白血病に感染していたのかもしれない。猫エイズは5歳を過ぎたオス猫キャリアに発症が多いとあった。我々は気付かなかったが、多分春頃に発症し、6月の寒い長梅雨でいっぺんに循環器、呼吸器、内臓がやられてしまったのかもしれない。

M本さんの話では近頃、山手猫たちがカリカリを喜んで食べなくなったという。缶詰を出すと飛びついてくるらしい。また私が持って行くような安物の缶詰と違って高いおいしい缶詰を少々持参したとのこと。食いつきが悪いと毎日の給餌の楽しみがなくなってM本さんはがっかりしている。

私が缶詰を与えていたのは元々は病気の猫用に、餌に薬を混ぜるためだった。決してM本氏たち、先輩餌やりさんのお株を奪うつもりはなかった。贅沢をさせるな、とM浦さんにも釘を刺されているので、餌やりはたま〜にしか行かないことにした。それでも猫たちは私のことを「缶詰のおばちゃん」だとよく知っていて駆け寄って来る。が、猫たち、確かに近頃は満腹のことが多い。

そういう時には遊んであげると猫たち、とても喜ぶ。あそこの飽食した猫たちは食事より一歩進んで、可愛がってもらいたいのだ。

M本氏も、猫たちが食べない時には話し掛けながら身体を撫でてあげると人気を博すこと間違いない。昼間に牛乳を持参したりパトロールしてくれたり、M本氏の貢献は大きい。

明日はみんなでポパイの面会に行くつもりだ。


2002年08月08日(木) 愛しのポパイは・・

「山手ネコロジー」HPに「悲劇の貴公子・ポパイ」と題してページをアップしたが、昨日の喜びから一転、絶望の淵に突き落とされた気分だ。

外猫の間では猫白血病や猫免疫不全などが蔓延しているとは聞いていた。しかし外部から隔絶された感のある「山手猫階段」のような猫のパラダイスに免疫不全の感染猫が出ようとは。しかもあの優しい看板息子のポパイが。

数日前、職員寮の方の畑でアライグマらしき動物をM本氏が目撃している。以前、新聞で読んだのだが、捨てられたペットのアライグマが鎌倉などで野生化し繁殖している。そしてそうしたアライグマにも免疫不全が蔓延しているとか。ポパイはそういう動物に噛まれたのか?

猫免疫不全ウィルス陽性と出ても大切に1匹飼いをするならば何ら問題はない。多頭飼いの中に混ぜられないのだけが問題だ。多くの愛猫家がやむを得ず、混ぜて飼ってもいる。

我が家は保護猫ばかり5匹いるがいずれも検査をせず持ち込まれた猫たちばかりだ。また仔猫のうちは検査が出来ない。最も怪しいファビの検査を今年2月にしたが、白血病、免疫不全共に陰性だった。偶々陰性だったが、それまでに2年以上、他の猫たちと混ぜて暮らしていたのだから、もし陽性だという結果が出ても、だからといって放り出すわけにはいかない。そういう意味では我が家では既に飼っている猫の検査は意味がなかったのだが。

ポパイは愛しいが、感染していなくても狭い我が家に6匹目は無理だ。が、田舎の大きな一軒家であれば1部屋をポパイ専用にすることも出来るのに。

これから「山手ネコロジー」のメンバー一同、鳩首会議してポパイの里親さん探しをしなければならない。


2002年08月07日(水) ポパイ、保養と検査を兼ねて入院へ

J先生に、7月13日に出したメールに返信がないまま昨日まで過ぎた。ご家族の病気や多忙、或いはPCのトラブルなどで音信不通になっているのかと訝りつつ日にちが過ぎた。ポパイのことを知らせたくて、昨夜メールしておいたところ、今朝すぐに返信が入っていた。やはりメール機能のトラブルで7月13日の私のメールは見ていないという。

ポパイへの投薬のため、午後2時半にM浦さんと約束していると書いておいたらJ先生、小5のお嬢さん、Tちゃんと一緒に我々より先に到着していた。夏休みに入り、早朝に給餌しているので、猫たちはおらず毎朝ゲンキしか見ていないとか。久々にポパイを見てポパイファンのTちゃんは怪我にショックを受けている。

前々からTちゃんは、ポパイを家で飼いたいと主張していたが、先住猫が難しい猫なので、なかなか家族の同意が得られないでいた。が、今回、虐待と思われる怪我を負っていることから、どうしてもTちゃん、保護したくなり頑張っている。

さて、ポパイの患部を見てみると、患部は広がり新たに膿を内蔵していると思われる大きなしこりが出来ている。食欲もあまりなく、どうも心配だ。Tちゃん家に引き取られるなら先住猫もいることだし、この怪我を治療がてら検査なども受け、ゆっくり入院するのが良いと私は主張。そうと決まったら一刻も早い方が良い。今日は休診日だが、急患はいつでも受け付けている。

J先生にケータイで犬山動物病院に電話をかけてもらう。搬入OKだと言うのでポパイを捕まえ、ケージに入れてみんなで一路、犬山動物病院へ。

J先生だけだと思っていたらしい院長は我々がドヤドヤと診察室に入って行ったのでちょっとビックリしていた。さて、みんなでポパイを押さえつけ、院長が注射器で膿を吸い出すが、ポパイは渾身の力を振り絞って暴れる。診察台から飛び降りて隅っこに寝そべってしまった。疲労困憊したようだ。

耳の中も汚れているので、ポパイは耳掃除が好きだということを知っているM浦さんが優しく綿棒で耳掃除をしてやる。

犬山動物病院は現在満杯で、大型犬なども吠えていたがこれ以上、危険がいっぱいの戸外に置くには忍びないということで皆の意見は一致した。明日からちょくちょくTちゃんが面会に来る事になった。

先住猫コスモスちゃんがいるので、ネックはこの猫とお父さんだ。どうやって説得しようかと車の中でも策を練る。最初はポパイをTちゃんの部屋で隔離して飼うことにする。小さいケージは我が家にあるので貸してあげることが出来るが、一応大きいケージを見にお店に行ってみるとJ先生は言っていた。

正門前まで送り届けてもらい、ポオ、ゲンキ、プリンスに給餌する。しばらく話した後、J先生母子とはそこで別れる。

M浦さんと小桃の駐車場へ行ってみると小桃が駆け寄って来た。ガツガツ食べる。脇腹の抜け毛も大分回復してきた。やはり誰かに引っこ抜かれたのだろうか?ポパイの傷と同じような場所だけに不吉な感じがする。写真を撮りながら観察するが何となくビクビクしていて以前のようなノビノビ感がない。そういえばニャニャニャ・・と鳴きながら出て来ていたのに、全く鳴かない。そうやって出て来て、ヒドイ目に遭ったのか?写真は「小桃の受難」と題してHPにアップした。

夜、M浦さんから電話があり、以前、学院の事務をしていたW辺さんが未使用の大型ケージをJ先生に貸してくれるという。J先生とW辺さんはお互いによく知っているので、直接やり取りをしてもらうことにした。W辺さんを全く知らない私が間に入る事もないだろう。

それにしても、ポパイのことは以前から心配でならなかったが、J先生宅に貰われるのならこんなに安心なことはない。M浦さんともども大喜びしている。ポパイの入院、治療、検査費用は「山手ネコロジー」が負担する。(現在高では当然足りないのでメンバーで費用を出し合う。)


2002年08月06日(火) 伸二の里親さん宅訪問

かねてよりの約束通り、M浦さん、S木さんと共に伸二の里親さん宅を訪問した。伸二は?と見ると不意の来客に慌てふためき、洗面所に隠れてしまった。何度か抱っこしてリビングに連れ出すがその都度、洗面所に戻ってしまう。写真を撮るのにも失敗してしまった。又の機会に里親さんからきれいな写真を送ってもらうことにする。

里親さん宅は午前中に引き上げ、我が家でいつものように茶月の宅配寿司を取って昼食にする。2時半になり、ポパイの投薬に向かう。それからの様子は、HP内、「ポパイの受難」と「出来事」で。
http://members15.tsukaeru.net/necology/popeyejunan.htm


2002年08月05日(月) ポパイを病院へ

M浦さんと明朝9時に学院正門前で待ち合わせてポパイを病院に連れて行く約束をしていたが、今日午後4時以降、時間が出来たのでM浦さんに電話してみた。が、留守電になっていた。4時頃からおつかいに出たのかもしれないと思い、ひとりでポパイを連れて行くことにしてその旨、再度、M浦さんの留守電に録音する。

4時半でも外はまだまだ陽が高く暑い。正門前ではスミオが昼寝をしていた。他の猫は目に入らない。まず職員駐車場へ行きポパイを探すがいない。「山手猫階段」へ引き返すとスミオが目を覚まして、世にも甘ったるい声を出して従いて来た。中段の餌場から学院内を除くとポオが寝ているのが見えた。ふと側の門柱を見上げるとその上にポパイが居た。嫌がるポパイを無理やりキャリーの中へ押し込む。

バーをまたごうと足を上げた拍子にまとわりつくスミオの頭を直撃。慌てて逃げて行った。ごめん、ごめん。騒ぎを聞きつけてポオもやって来た。鳴いて暴れるポパイを入れたキャリーを運ぶ私は猫さらいのおばさんに見えたのかもしれない。通りすがった近隣のおじさんがいぶかしがっている。そこで一応説明しておいた。

ポパイはあんなに無防備に正門付近でお腹を見せて転がっていたのに、2日間姿を消していたり、職員駐車場にいたり、今日はちょっと奥まった門柱の上にいた。何か虐待にでも遭ったのだろうか。捕獲、運搬の時もキャリーの扉に体当たりしてポパイらしくない暴れ方だった。キチンとセットしてあったペットシーツもメチャクチャにしている。

病院では、傷は大したことはないと言われる。診察台の上で撫でさするとゴロゴロ喉を鳴らしている。体重は4,8kg。ポパイはエリザベスカラーを着けられ、私が身体を押さえる。院長が膿を搾り出すとよほど痛いのか嫌がって暴れる。注射も皮が固いとかで暴れるのをなだめながら2度に分けてする。力持ちのポパイはエリザベスカラーをむしり取ってしまった。

すべてが終るとおとなしいポパイに戻り、キャリーにも自分から入った。シロップの薬と目薬で〆て3千円支払う。どの猫もそうだが、帰りはポパイ、かなりおとなしくなった。正門前に車を付けるとスミオも茶々も駆け寄って来た。ポパイを放す。キャリーから飛び出すということはなく、扉を開けてもじっとしている。

茶々の顔をよく見ると夜には全く分からなかったが両目とも目やにだらけだ。早速、目薬を差す。嫌がってはいたが逃げたりはしない。ティッシュでしっかりと拭き取ると一時的にはきれいになったが目の縁は真っ赤だ。ゲンキにも差したいが彼は「目薬」と言った途端、或いは、M浦さんと目配せしてゲンキに迫るとすっ飛んで逃げるからなかなか難しい。

穏やかなスミオの鼻筋にも引っかかれた痕があった。懐中電灯の灯りだけが頼りの夜の給餌時には細かいことが分からない。時々夕方など明るいうちに猫たちの様子を見てみるべきだと思った。が、昼間出て来る猫はほんの一部だ。


2002年08月04日(日) ポパイ怪我をする!

夕方、M浦さんから電話があった。ポパイの脇腹の毛が抜けて化膿しているようだという。様子を見るため夜9時半に「山手猫階段」で落ち合う事にした。

M浦さんは今日、「毛玉」に餌やりをしているらしいLマンション3号棟のK林さんが花に水遣りをしているところに行き合わせた。K林さんの足元には「毛玉」がべったりと寄り添っていたそうだ。以前から接触をためらっていたM浦さんだが思い切って話し掛けてみるといろいろな事実が分かった。

「毛玉」はもう8年も前に4号棟のS藤さんによって不妊手術を施されていたという。何という事だ!M浦さんはこれまで猫好きでも何でもない4号棟のY田さんから無責任なデタラメを吹き込まれ、すっかり信じ込んでいたという。

これまで仔猫を産んでいたのは「毛玉」ではなく、1月にM浦さんが捕獲し不妊手術後、五反田へ里子に行った白黒猫だったらしい。その白黒猫のことも、居なくなったのでK林さんらは心配していたという。

M浦さんは昨年、餌やりだけして不妊・去勢手術を施さない人々はけしからん、として管理組合にその旨、申し入れたそうだ。ところがこのことは「野良猫に餌をやらないで下さい」という全くお門違いの張り紙となって各階段にお触れが回った格好になってしまった。そこでI口氏は餌やりを止めてしまい、K林さんたちは肩身の狭い思いをしたようだ。

いろいろマズイこともあったようだが、M浦さんが思い切ってK林さんに声かけをしてくれて良かった。これでLマンションの猫たちは安泰だ。誰か、ではなくはっきりと世話人は誰だか判明したのだから。

午後9時過ぎに家を出て「プリンス猫階段」へ回る。コロちゃんは階段上で寝そべっていた。水もたっぷり。空容器も転がっている。カリカリもたっぷりある。ちょっとだけ撫でて「山手猫階段」へ急ぐ。小桃の駐車場の上を通ったが夕方M浦さんが既に給餌したせいか出て来ない。

「山手猫階段」では猫たちは出て来たが、それほど空腹の様子はない。見るとカリカリがたくさん残っている。雷が鳴り、雨もポツポツ降って来た。そこで階段下の木陰で給餌。缶詰5個入りのタッパを開ける。食いつきはよくない。スミオには別のタッパを開けるが、少し食べて向こうへ行ってしまった。プリンスがすましているので、残りをもって行く。花子も少し嗅いだだけで階段の上で寛いでいる。

問題のポパイの脇腹をよく見ると、何かで突き刺したような傷が化膿している。カラスにつつかれたか?それとも心ない人間の仕業か?いずれにしても病院へ行って化膿止めの薬を処方してもらわなければ。明日は朝から1日中予定が入っているが出来れば明日夕か、遅くとも明後日の朝には病院へ連れて行く。

小桃の右目も変になっているという。小桃の脇腹の禿げも気になるし。外猫は危険がいっぱいだ。

小桃の駐車場へ2人で行き、呼ぶが小桃はいない。「新黒」はさっさと待機している。缶詰フードをたっぷり与える。カリカリは除けて缶詰ばかり食べる。みんな贅沢になってきた。「新黒」の身体はツヤツヤしているがやはり両目とも涙目だ。そこへゲンキもやって来た。ゲンキにも目薬を、と言った途端1メートルほど吹っ飛んで逃げた。

帰る時、道路をノソノソ渡るゲンキをM浦さんが「危ない!早く渡れ!」と蹴飛ばしたらギャンッ!と叫んだ。M浦さん、なかなか手荒い。


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