サッカー観戦日記

2017年03月20日(月) 奈良県1部リーグ 一条−奈良北 郡山−法隆寺国際 香芝−橿原

奈良県1部リーグはプリンスに昇格した奈良育英を除く奈良県最強の高校生年代10チームが参加するリーグ戦で、近年の奈良県の充実に大きく貢献している。つまりかつては奈良育英と一条の2強が圧倒的に強かった時代から一変し、第2集団も全国で通用するレベルにまで引き上げた。年間18試合の総当たりで揉まれたチームが2強を突き崩し、多様性に溢れた奈良県の高校生年代を作りつつある。一条は頭角を現したときはバックラインを押し上げ、フラットな4−4−2によるプレスからのショートカウンターが攻め切るスタイルで、当時の奈良県に求められていた高度に戦術重視のサッカーだったと思うが、多様性に溢れた奈良県の中学生年代からすると、2強がともに堅守から素早く攻め切るスタイルだったので、高確率で全国に行けるにもかかわらず、進路としては魅力の少ない県になってしまい、他府県に人材が流出するようになってしまった。しかし近年一条は大きく方向性を変え、4−3−3で繋ぐサッカーを志向し始める。まだ繋ぐサッカーの理想には程遠いだろうが、成功したチームには難しい、自らを変革する姿勢を打ち出すことには尊敬の念を禁じ得ない。成功体験は保守的になり変革を阻害するものだから。


奈良県1部リーグ
10時 郡山総合庁舎グラウンド クレー 晴
一条高校−奈良北高校

一条           奈良北
−四番−−十四−−二三− −−−八番−−九番−−−
−−−十番−−十一−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−−十五−−−−− 十八−十番−−六番−七番
九番−五番−−三番−十二 四番−五番−−二番−三番
−−−−−一番−−−−− −−−−−十二−−−−−

試合開始直後から一条が攻め込む。3分、23番の左シュートで先制。1−0.一条は165番が抜群のキープ力で危険な位置で失わず散らせる。危機察知能力も素晴らしい。5番は当たりに強く、声もよく出る。それも具体的指示と味方に気迫を伝える声と両方出せており、キャプテンマークは確認できなかったが、見事なリーダーぶりである。10番は技巧を誇り、トリッキーなプレーも見せ、不用意にボールを失うこともあるが、なかなか魅力的な選手である。かつての堅守速攻の一条なら、こういうミスする選手は使われなかっただろうが、ミスを恐れないスタイルに変えるあたり、前田先生は並の指導者ではない。奈良北もバランスを保ちつつ大きな問題はないサッカーを貫くが、中心選手の10番が楽にボールを持たせてもらえず、攻撃面ではカウンターをなかなか繰り出せず、耐えて流れが来るのを待っている印象。その判断は間違っていない。29分、一条4番→13番。左サイドバックに入り、9番が左ウイングへ。奈良北も9番→11番。33分、一条、右クロスを23番ヘッド、正面。決定機。43分、一条、右クロスに正面に飛び込んだ10番がヘッド、左隅に決まり2−0。前半は2―0で終了。

ハーフタイムで一条11番→6番。インサイドハーフ。23番→7番。右ウイング。開始早々奈良北は前からのプレスに行き、戸惑ったか一条GKミスキックで奪われるが事なきを得た。しかし48分(後半3分)、またも一条GKパスミスを奪い、奈良北誰か?が決めて2−1。一気に流れが来た奈良北が押し込み、54分、左クロスに一条がハンドしてしまい、PK。奈良北10番が緩いキックで右隅を狙うが完全に読まれ、一条GK1番キャッチ。完全にプレッシャーに負けてしまった感じ。このプレーで再び一条GKが自信を取り戻す。13分、59分と一条がクロスから形を作り、61分奈良北9番→17番。4−2−3−1のプランBに変更する。

奈良北
−−−−−八番−−−−− 
−十一−−十番−−十七− 
−−−六番−−七番−−− 
四番−五番−−二番−三番 
−−−−−十二−−−−− 

63分、奈良北、右FKに正面8番ボレー、超決定機も一条GK好反応、足で防ぐ。これで完全に流れが一条になった。そして73分、一条、右から崩し7番が決める。3−1。奈良北が落胆するのが手に取るように分かった。78分には一条の右クロスを10番流し込み4−1。この後GKを含め一条は次々と選手交代、逃げ切る。4−1で試合終了。

奈良北はPK失敗があまりに痛かった。あの時間帯は一気に逆転も狙えたが、PKを自信をもって蹴られなかったのが痛い。点差ほど力の差はないし、これはもう自信の差としか言いようがない。一条は不安定だったが、シーズンが進むと改善されるだろう。ただコーチングは全員しっかりしていたが、苦しい時に味方を鼓舞する声は5番からしか聞こえず、もう少し「声の責任」を分かち合いたい。奈良北とは絶対に勝てるような力関係にないのだから、悪い流れのときにどう耐えるのかは大切だ。



第2試合の郡山はかなり極端のサッカーをする。つまり自陣から徹底的にショートパスを繋ぎドリブルを交えた細かいサッカーで崩しにかかる。こういうサッカーは得てして批判されるものだが、奈良県にはこういう極北に振れた技巧的で楽しいサッカーは必要だと思う。法隆寺国際はプリンスリーグの経験がある。こちらもコンスタントに強い。

奈良県1部リーグ
12時 郡山総合庁舎グラウンド クレー 晴
郡山高校−法隆寺国際高校

郡山           法隆寺国際
−−−三三−−四−−−− −−−−−−十一−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−十番−−−−−−
三一−九十−−五五−七七 十六−七番−−六番−八番
二八−三七−−三九−三四 四番−五番−−三番−二番
−−−−−五一−−−−− −−−−−二一−−−−−

法隆寺国際はレフティ10番にボールを集め、10番も下がって受けて起点になる。フリーキックも担当、強いボールも蹴れる。10番を活かしきるスタイルだ。対する郡山は90番が左足で組み立て、31番は積極性が目立つ。13分、郡山、右CKで90番の左足にファーに走り込んだ31番がヘッドで叩き込み1−0。郡山はベンチから「勇気持っていこう」との声が。確かに後方で繋ぐには勇気がいるし、郡山のテーマと言えばテーマだ。20分、法隆寺国際、7番が右から仕掛け、ペナ手前で倒され、FK。右45度22m、法隆寺国際10番が左足で左上に強烈なシュート、郡山GK好反応で弾くもこぼれを法隆寺国際6番か8番が押し込む。1−1。24分、郡山31番、左CKゲットして55番右足で蹴る。逸機。30分、郡山スルーパス、GKの位置を見て、左寄り31番ループを決め2−1。素早い好判断。42分、法隆寺国際、スルーパスに16番が左から突破しシュートもサイドネット。決定機。郡山もレフティー33番がドリブルシュートはキャッチされる。前半2―1で終了。

前半シュート数7(6)対4(3)、CK数4対0、GK数0対3、オフサイド数0対1、クロス数0対1、ファウル数4対5、FK数1対1、ただし法隆寺国際10番のキックは脅威なので壁を作らない、カウントしない位置からでも危険だ。枠内シュート率の高い精度の高い前半。

後半開始。法隆寺国際ベンチ「足出すな、我慢、我慢」と指示。郡山の細かいタッチのドリブルに対し下手にファウルすると危険な位置でのFKになってしまう。58分、法隆寺国際10番のFK、CKも逸機。郡山34番→87番。そのまま右サイドバック。法隆寺国際も11番→17番。11番はフォアチェック頑張っていた。後半は法隆寺国際が積極的に突っかけ、郡山が次々にファウルを犯し、10番の左足が飛んでくる苦しい状況になる。しかし粘り強く跳ね返し続け、勇気をもって繋ぎ、なかなかいいハート。シュートにも身体を投げ出し、枠内に飛ばさせない。結局郡山はファウル12にも上る相手FKを耐えきり、2−1で勝利した。

後半シュート数3(1)対5(1)、CK数1対2、GK数5対6、クロス数3対0、ファウル数12対2、FK数1対4。

結果はどっちに転んでも不思議ではなかった。郡山は魅惑のパスサッカーを見せてくれたし、法隆寺国際は10番の才能を活かしきるスタイルで健闘した。双方伸びしろは十分ある。郡山は毎年ながら繋ぐサッカーがどこまで完成するか、連携を高められるか。法隆寺国際は10番が引いたときに受け手がどういう動きを見せるか。セットプレーの工夫はこれからだろう。今後とも楽しみ。




第3試合の香芝は奈良県の「第2集団」では筆頭格である。すでに全国でも十分通用するレベルに達している。昨年までの優秀なコーチが抜けたという点が気がかりではあるが、JFAの指針そのもののような、無理なくつなぐサッカーは奈良県では最も標準的でバランスが取れている。対する橿原は近年頭角を現し、力だけならすでに十分全国を狙える高校である。あとは強豪たる自覚とか欲望・執念といったものが身につけば、ギリギリの勝負をものにすることができるだろう。



奈良県1部リーグ
香芝高校−橿原高校
3月20日 14時 郡山総合庁舎グラウンド クレー 晴


香芝           橿原
−−−四番−−十七−−− −−−二三−−十五−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
十一−二二−−七番−十番 二二−七番−−十番−八番
三番−十三−−五番−九番 十四−二番−−三番−六番
−−−−−十二−−−−− −−−−−一番−−−−−

立ち上がりから香芝は確実にパスを繋いでいく。全員が連動してパスコースを作っていき、無理なくフリーの味方を使い、無理なら戻して作り直し、詰まっても無理に突っかけたりせず、クロスや無理なシュートもない。まさに自然体のサッカーである。これに対し橿原は局面で激しく潰しに行き、なかなか戦えている。3番は屈強で激しく当たり、10番はいい判断から素早いパスがある。香芝では長身17番を軸に、10番はいい飛び込みと味方のためのスペースを空けて5番はノーリスクでクレバーな守備。とにかく香芝は攻守にサボらず、守備面でのリスク管理もしっかりしていて、橿原にカウンターを許さない。橿原としては耐えて流れが来るのを待つのみ。とにかく香芝に楽をさせるな、という方針がしっかりしており、双方妥協点上での実戦的な戦い方である。13分、香芝、4番左寄りを突破、左クロスに17番ボレー、左に外れる。決定機。22分、橿原、右CK。これに対し香芝はいつもながらゾーンで守り橿原8番苦しい体勢でヘッド、上に外れる。28分香芝、スルーパスに10番抜け、橿原GKを外すが左シュートは死に体で右に外れる。決定機。34分、香芝11番、正面35mFK、5番が落とし10番シュートに行くが橿原もよくついてブロック。36分、香芝、早い攻め、10番の右クロスに真ん中でフリーで詰めるが、橿原DF、ニアでオウンゴール?香芝1−0。メンタルゲームをよく粘っていた橿原にとっては痛い失点。38分、香芝、17番→15番が左ハーフ、11番FW。3番の左クロスを11番落とし10番ボレーもセーブ。決定機。結局前半は1−0で香芝リード。しかし決して楽でない内容だ。

前半シュート数7(2)対2(1)、CK数1対0、GK数3対8、オフサイド数3対0、クロス数7対1、ファウル数4対5。前半の内容を簡潔に説明すると、決して都会とは言えない香芝だが、都会的でスタイリッシュなサッカー。常にバランスを保ち攻守に無理なく、労を惜しまない洗練されたスタイルだ。典型的な強者のサッカー。対する橿原は各選手が責任を自覚し、決してサボらず局面で負けず、じっと流れが来るまで耐えている精神力を感じさせるサッカー。しっかり食らいついていけば、橿原が苦しい時は香芝も苦しい。実戦的なサッカーだ。

後半開始。橿原は14番に変えてボランチが入ったようだが確認できず。22番が左サイドバックに、10番が左ハーフに。後半も回す香芝に対し橿原もデュエルで自由を与えず、徐々に香芝のフォローが遅くなると潰すシーンも目立つ。56分、香芝11番→8番。61分、香芝、右決定的クロスを橿原、何とか跳ね返す。19分、23分と香芝、7番の精度の高いキックは橿原何とか跳ね返す。ちなみに香芝のCKの守り方はゾーン。こんなところまでスタイリッシュだ。更に香芝正面30mFK、7番の右足は逸機。橿原8番→11番。FW。23番→9番。

橿原
−−−十一−−−−−−−
−−−−−−−九番−−−
十番−七番−−四番−十三
二二−二番−−三番−六番
−−−−−一番−−−−− 

80分、橿原、放り込みを香芝GK弾く。右CKに、これを10番ヘッド。ブロックあって左CKへ。決定機。82分、橿原22番→5番。ボランチに入り、7番がCB、3番が左サイドバックに回る。9番は左ハーフ、10番はシャドーを目まぐるしく変わる。

橿原
−−−−十一−−−−−− 
−−−−−−−十番−−− 
九番−四番−−五番−十三 
三番−二番−−七番−六番 
−−−−−一番−−−−− 

香芝は守備に比重を移すが、常にカウンターは狙っている。74分、香芝10番から」11番へスルーパス、右クロスにニアで届かず。いい形。85分、橿原カウンターから13番へ、シュートは上に外れる。決定機。終了間際にも11番が突っ込むがノーファウルで止められる。結局1−0で香芝が逃げ切った。

双方持ち味を出したいい勝負だったと思う。橿原は精神的にタフで、押されている中でも冷静に勝機をうかがった。これは本気で全国を狙う自覚が芽生えたかな?と思った。この日の内容なら順調に成長すれば問題ない。局面で戦えていたが、前半から潰せる強度が身につけば楽しみ。香芝は楽に勝てるに越したことはないが、こういう1−0か2−0くらいで勝つスタイルを目指しているのではないだろうか?後半押されるシーンがあることも織り込み済みでできるだけ相手を振り回し、自らも労を惜しまない、最も基本に忠実なサッカーだ。奈良では他に例を見ない路線で、なかなか魅力的。「かっこよく勝つ」という美学が感じられる。



2017年03月18日(土) 滋賀県1部リーグ 立命館守山−草津東B 比叡山−水口 水口東−伊吹

滋賀県リーグ1部がこの日開幕。第1試合の立命館守山はレベルの高い地区にあって近年強化しているし、山本悠樹のいた草津東を高校選手権予選で破ったこともある。新興チームの中では特に注目校だ。

滋賀県1部リーグ
立命館守山高校−草津東高校B
10時 ビッグレイクA 人工芝 晴


立命館守山        草津東B
−−−二三−−九六−−− −−−四七−−六番−−−
−−−−−十六−−−−− −−−−−−−−−−−−
−二一−−八三−−四六− 五番−七番−−二番−四番
四七−九七−−六七−三三 三番−三四−−六五−十一
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

立ち上がり、入りは圧倒的に草津東Bがいい。というより、立命館守山の試合勘が無いように見えた。局面で戦えていなくて、上手いけど技術が発揮できていないというか。96番は身体を張り23番は技巧を見せ、21番もタイミングよく飛び出し、83番は巧みに散らす。しかし草津東Bは下級生と思われる2番が強い身体を使い何度も奪い、一気に飛び出す。なぜBチームなのかわからない逸材だ。6番はいいフォアチェックを見せつつ裏を狙う。4番は快速サイドアタッカー。中盤のデュエルで草津東Bが上回るため、技巧的な立命館守山が潰されるシーンが目立つ。明らかにいいものを持っているが、トップ下ゲームメーカー16番のところを狙われている。草津東は大きな展開も交え、サイドバックも上がるが、立命館守山はやや細かい。11分、草津東B6番がフォアチェックで奪い突っ込むもカット。このプレーで立命館守山は後方での繋ぎが減ったように見えた。17分、立命館守山巧みなパスワークで、草津東Bハンド。右FK。しかし21番の右足はカットされる。26分、草津東B4番突破から切り返し左足シュートは正面。直後にも7番カットインから6番へ、トラップミス。6番は頑張る選手。どこにでも顔を出し、すば抜けた存在ではないのに目立つ。435分、4番高速右突破からクロスを真ん中5番トラップから巧みなターン。シュートは右に外れる。決定機。43分には草津東B猛攻からこぼれを5番ミドル、上に外れる。決定機。48分(ロスタイム3分)、草津東は中盤で持ち、立命館守山の守備が甘いところを7番スルーパス、47番に通りGKと1対1を流し込む。0−1。前半終了。

ハーフタイムで立命館守山21番?→14番。左ハーフ。96番が右ハーフに回り、46番FWに。96番は技巧派ながら身体を張れる選手で前線で効いていたが、突破力を活かす意図?46番に裏に走ってほしい?しかし後半もペース変わらず。草津東Bは5番もいいタテ突破を見せ始め、インサイドもアウトサイドも制圧する。61分、立命館守山83番→81番がCBに。97番がボランチに。どう見ても83番は中心選手に見えるしケガもないようだが。これもテストか?64分、草津東5番、6番→56番(右ハーフ)、61番(FW)。二人ともよく走った選手を代えた。67分、立命館守山、またも中盤が弱くなった時間帯に草津東Bスルーパスに61番、斜めに走り込み、またもGKと1対1を流し込む。0−2。この後双方交代をするが大勢変わらず勝負あり。結局草津東Bが0−2で勝利した。

立命館守山はリーグ戦に照準を合わせてないのか、不出来だったと思う。技巧的なサッカーしたいのに出来なかった感じ。バックラインは地味ながらも堅かったが、中盤を空けてしまっては決定的なスルーパスを通されてしまう。草津東Bは強豪の自覚というか、局面で戦い、全力を尽くせていた。サイドと6番がよく走り、インサイドは完全制圧。2番はいい選手。プリンスで観たい。というか、全体にBチームにいることを納得していない選手の集団という印象。




滋賀県1部リーグ
比叡山高校−水口高校
3月18日 ビッグレイクA ピッチ人工芝 晴

比叡山          水口
−−−九番−−十番−−− −−−三十−−四四−−−
七番−−−−−−−−十一 −−−−−−−−−−−−
−−−六番−−八番−−− 十八−十七−−四八−四九
二二−四番−−五番−三番 四七−六十−−四五−三六
−−−−−一番−−−−− −−−−−誰々−−−−−

水口のGKは背番号が判別しづらい色で特定できなかった。こういう部分はしっかりしてほしいのだが。

さて、比叡山は前コーチの時代はクレバーなサッカーだったんのだが、野性的なチームに変貌している。つまり身体を激しく当て、守備時はカバーをあまり考えず迫力ある突っ込みで寄せ、どんどん奪いに来る。背景にあるのは裏を狙われるよりも相手に前を向かれる方が怖いという考え方であろう。そしてボールを奪えばシンプルに仕掛ける。数的優位が出来るのを待って、という考え方ではなく、シンプルに攻め切るスタイルである。対する水口は前線からCBまで、相手が突っ込んでくるとトラップ一発でかわせる技巧の持ち主揃いである。中体連出身者が大半のはずだが、さすが「サッカーの街・水口」である。非常にアグレッシブな比叡山を水口がいなすという展開。しかし9分、比叡山が左サイドバック2番の上がりから10番落とし左寄りの11番が流し込み先制!。比叡山はCB5番が激しい守備で前に強く、2番のクロスやセットプレー精度が高い。4番はカバーが早い。6番は周囲が見えていて、相手の逆を突き、隙あらばスルスルっとスペースを突くドリブルでの持ち上がりもある。8番はシンプルな捌きが素晴らしい。前線は傑出した選手こそいないが、仕掛ける姿勢が迫力を生む。対して比叡山は30番がタメを作りキック精度も高く、新年度の10番?こちらも傑出した選手はいないが、一人一人のレベルが高く、しかも安易なクリアがなく丁寧に繋ぎなかなか楽しい。21分、水口、左45度30mFK、47番の右足は合わず。31分、比叡山8番カットから9番へスルーパスも水口36番見事なスライディングタックルで止める。直後に比叡山10番フォアチェックでラフプレー。正直退場も覚悟したが警告で済む。10番は気迫十分だが自制できないタイプなのかな?責任感が強いあまり暴走するのは若い選手にはよくあること。37分、比叡山11番に対し、水口47番ノーファウルで奪う。上手い。40分、水口、左80度27mFK。47番のキックは合わず。42分には水口も左70度20mFKの絶好のチャンス。2番(左足)、5番(右足)が構え2番のシュートはバーを叩き下に落ちるがゴールインならず。結局前半は1−0で比叡山リード。

前半シュート数6(2)対2(1)、CK数5対2、GK数6対2、オフサイド数1対0、クロス数2対3、ファウル数8対7、FK数1対3。フィニッシュまで行けていた比叡山がやや押し気味といったところか。しかし水口の持ち味は出せており、なかなかの好勝負だ。

後半開始。いきなり水口が押し込む。48分、右クロスのこぼれを44番ワントラップボレー右に外れる。決定機。49分、水口、右CKで30番の右足に48番ボレー、上に外れる。決定機。55分、水口、44番カットから49番へ展開し右クロス、18番突っ込むが触れず。決定機。比叡山も11分、11番の右クロスを10番合わせて上に外れる。決定機。58分、水口49番→63番。比叡山6番→16番。6番は中心選手だと思うが走力がないのかも。同じボランチに入る。64分、比叡山11番→13番。58分、水口、47番の左クロスに44番左足ボレーシュート、上に外れる。この辺りから比叡山の激しい寄せが弱まり、水口のクラッキたちが巧みにかわすシーンが目立ってくる。というか、比叡山は行けるところまで飛ばして終盤粘るというゲームプランか?逆に水口は1対1を制し、ドリブルでリズムをつかんでいれば、終盤に自分たちの時間が来るというゲームプランか?比叡山の1点リードだけは誤算だったと思うが、許容範囲内だろう。この辺りから30番のキープ力が目立ってくる。78分、比叡山9番→17番。82分、水口、右CK、30番のキックに18番ヘッドはバー!超決定機。こういう時のお約束として、カウンターから比叡山10番が流し込み2−0。決めなきゃ決められるというサッカーの掟だ。85分にも水口18番のキープから17番シュートはバー。比叡山も13番がオフサイドをかいくぐり突っ込むが決められず。超決定機。結局2−0で比叡山が勝利。

後半シュート数3対8、CK数1対4、GK数5対6、クロス数4対3、ファウル数5対6、FK数1対2。

まあ一言でいえば、決定力。決めるべき時に比叡山は決めて水口は決められなかった。とは言え水口もシュート精度は悪くなかった。勝負は時の運だ。方向性はおそらく悪くない。今年の滋賀県でもトップクラスを間違いなく争うであろう両校の死闘だった。後半押している時間帯に水口が決めていれば結果は逆になってもおかしくなかった。互角の激戦だったと思う。





第3試合に登場する水口東は長らく水口では水口高校に次ぐナンバー2高校だったが、野洲高校に山本先生が転任したあと、しばらく低迷して最近復活してきた。近年は水口に並ぶ、というよりむしろ逆転した感すらある。対する伊吹もコンスタントに強い高校だ。


滋賀県1部リーグ
水口東高校−伊吹高校
3月18日 14時 ビッグレイクA ピッチ人工芝 晴

水口東          伊吹
−−−−−五五−−−−− −−−六八−−二二−−−
六一−−−七三−−−七八 −−−−−−−−−−−−
−−−五二−−五九−−− 七八−四十−−二十−十三
五三−七十−−六十−五七 八十−二八−−九十−十七
−−−−−五一−−−−− −−−−−七六−−−−−

立ち上がりから水口東は徹底的にサイドアタック。水口地区ならではの確実なテクニックを活かしサイドを攻略し、クロスを入れまくる。5分、7分と右クロスが合わないが、8分、右クロスに73番ハーフボレー、上に外れる。決定機。57番のオーバーラップが実に効いているし、78番は単独突破も57番を活かすプレーも出来る。52番は配球しつつ飛び出せるし、61番はサイドを伺いつつ中に飛び出す。73番はぺース格?これは水口東のゴールは時間の問題かと思った。しかし12分、水口東GK51番のミスキックを拾った伊吹13番が冷静にループ、バーを叩く。決定機。水口東13番は最小限の技術を最大限の習熟度で身につけている。要するに基本がしっかりしていて視野も広くブロックドリブルもある。華麗さはないが、実戦的な中田英寿みたいなタイプ。左CB28番はレフティでロングフィードがあり、しかも右足でも大きく展開し、高さもある程度あり、守備もしっかりしている。というか、だからこそ水口東が有効な左サイドアタックを繰り出せないのだろう。25分、伊吹17番ミドルは外れる。決定機。徐々に伊吹がタテの突進力を武器にペースをつかみ始める。水口東は声が出ていて、52番から修正の声が飛ぶ。やや水口東が慎重になり、意図的に膠着させた?もしそうならば試合巧者でもある。前半0−0で終了。

前半シュート数2対4、CK数0対2、GK数4対5、オフサイドなし、クロス数5対4、ファウル数2対4、FK数1対0。

後半開始。再び水口東がサイドアタック開始。バックパスをカットした78番が切れ込む。右CKゲット。後半の水口東は左からも攻める。ピッチを幅広く使うさまはまさに「水口のヒガシ」である。ただしクロス精度が低く、サイドを個人でも連携でも攻略しているのに、こうも精度が低いとなれば、とにかく数多く撃つしかない。65分、右サイドを崩し59番シュートは正面。決定機。伊吹もタテに速い攻めから左サイドバック80番が裏を取るがシュートは外れる。68分には22番が裏を取るがオフサイド。伊吹は13番が中に入るようになり、セカンドトップ的なポジションでタテの迫力が増している。72分、伊吹のバックラインでのキープに水口東がプレス、55番が奪い、左の52番へ、丁寧に流し込み1−0と水口東先制。伊吹、右クロスに13番右シュート、決定機。右に外れる。水口東、78番→33番をトップ下、73番が右ハーフに。走るだけ走って交代という当初からのゲームプラン?73分、伊吹68番→27番。センターバックに入り、28番が左ハーフに。28番は前線に上げてパワープレーでもいいと思うが、左足の精度に賭けた?しかし、サイドでいい形で持てず、時間が進んでいく。タテ突破も徐々に消えていき、逆にゴールキックミスから水口東55番が決定機を迎えるなど、水口東が確実に勝つサッカーにシフトし、結局逃げ切った。

水口東のサイド攻撃は滋賀県ナンバー1ではないだろうか?ただしクロス精度が低いままだと、押しながら決め切れず、勝負を落とすこともあるので、とにかく精度アップが課題だろう。伊吹は中心選手の能力を活かしきるサッカー。CB28番と右ハーフ13番は上のレベルでもやれる選手。今後が楽しみだ。



2017年03月12日(日) 雑文・北九州スタジアム グランドオープン探訪記

ここ数年サッカー(球技)スタジアムの完成・こけら落としが続いている。一昨年の南長野や昨年の吹田市立スタジアム、そして今回の北九州スタジアム(ミクニワールドスタジアム)。今年は今治のこけら落としもあるが、おそらく行けない。新スタジアムのこけら落としには極力足を運びたい。南長野や吹田には足を運んだ。無論全国には圧倒的にサッカースタジアムが足りず、だからこそ高確率で新サッカースタジアムのこけら落としに行けるのだが。野球場や陸上競技場は税金で作っても良いが、サッカースタジアム(球技場)を税金で建てる発想が足りないのは確かだ。サッカースタジアムだけは税金の無駄遣いと主張する整合性に欠ける意見の持ち主は常にいる。いつか国体開会式しか満員にならない国体陸上競技場建設をやめてJ1規格のサッカースタジアムで国体開会式を行う時代が来るようにサッカー界も働きかけなければ。千葉国体では野球場が開会式会場だし、今後の福井国体でも陸上競技場ではなく、開会式の候補に球技場のテクノポートも挙がったくらいだ。南長野(現長野Uスタジアム)や吹田市立サッカー場のこけら落としには行った。北九州も「こけら落とし」という形ではラグビーの試合だが、グランドオープンということで、各種開会イベントはこの日に行なわれる。

行きは大阪南港から新門司港へ夜間12時間半運行する名門大洋フェリー。ここで「名門」と名乗っているのは、「名門校」などの名門をおこがましく名乗っているのではなく、もとは「名古屋」と「門司」を結んでいたため、頭文字をとって「名門」なのである。それと大洋フェリーが合併して名門大洋フェリーとなった。5時出航。8千円弱の2等洋室を確保した。2等船室はもっと安いが、雑魚寝は苦手なので、簡易ベッドで寝ることにした。知人との旅だが、知人は雑魚寝を選んだ。夕食は船内でバイキング方式。1500円ばかりかかるが、新鮮な料理を食べられる。売店には北九州土産も売っていたが、行きには買わない。インスタントラーメンも売っていて、お湯もあるが、極力バランスを取れた食事を摂る主義なのだ。一晩ぐっすり寝て、早朝5時30分に新門司港到着。すぐ降りてシャトルバスに乗り込み門司駅(約20分)を経由して小倉駅(約40分)に6時20分到着。

その日はチケットが無料配布される。スタジアム近くの展示場で8時半から配布開始、ということで、小倉駅からまっすぐ向かう。行き過ぎてしまったが、警備員に尋ねて戻り、前に50人ほどすでに列ができている。とは言え、希望のメインスタンド1階の中央部からやや外れた脇の席狙いだ。寒い中カイロを出して耐える。9時半には展示場の入り口がオープンになり、中で待機できるようになる。待機列も止まって、トイレにも行けるようになる。目の前の机にはすでにスタッフが着席待機している。10か所くらい受付がある。8時半になり、一気にチケット配布。知人と同じブースに行き、自由席で一番いい場所のチケットゲットに成功。道を渡ってスタジアムの入場待機列に並ぶ。列の作り方が拙く、私たちは横から3列目の待機列最前方に並ばされるが、明らかに隣の列に後方のほうが早い。スタッフが列を作り方に慣れてない。9時半に50番目とは到底言い難い順番で入場した。S席。知人は途中でチケットを落とし、入場に手間取り、結局見つからなかったが、何とか入れてもらった。席を確保すると、朝から寒かったので、さっそく北九州名物の肉うどんを買いに行く。讃岐うどんが有名だが、日本にうどんが伝来したのは福岡県が初で、福岡市はラーメンの勢力下に落ちたが、北九州にはまだうどん文化がある。10時から「グランドオープン」の式典が行われる。音大出身5人組ヴォーカルユニットのライブで君が代や北九州市歌を歌う。Jリーグの村井チェアマンや北九州市長、市議会副議長、国会議員、スポンサーの要人などが待ち、あいさつやテープカットが行われ、正式の開場となる。仮オープンにはラグビーのゲームが開催されたが、この日が本番である。そして要人退席後、再び5人組ヴォーカルユニットのライブが始まる。20分ほどで終了。クラシックメインだった。11時半から地元の中学と北筑高校吹奏楽部のマーチングパフォーマンスが始まる。中学のほうはコンクール全国常連らしい。とは言え、昨年末からマーチングの全国金賞常連の京都橘や、コンクールの全国金賞常連の大阪桐蔭の定期演奏会を聴いていると、どうしても厳しく聴こえる。コンクールやマーチングで全国金賞常連の福岡の精華女子が来れば、また違ったのだろうが。フォーメーションもイマイチそろってなかったし、曲も「銀河鉄道999」など、大阪桐蔭定期演奏会と重なってしまう。

そこで外に出て、広場で主にJ2クラブのスタジアムグルメの出店がある。北九州がまさかJ3降格など予想だにしていないうちに企画が進んだのだろう。鹿児島ユナイテッドの奄美鶏飯(けいはん)を買う。700円。汁が良くかかっていて鶏も美味しい。観戦時は基本食事抜きだが、2時間前だしいいだろう。そしてスタンドに戻り、様子をうかがう。メイン1階はほぼ満席。ホームゴール裏も1階は埋まっているが、2階は空いている。アウェイゴール裏にアウェイサポーターはあまり入れないことになっている。それでも秋田から客が来ている。開場式では「ブラウブリッツ秋田」を言い間違えていた。フットボール的には難しいネーミングじゃないはずだが。ブラウなんてバルサの「イムノ」にもブラウグラナ(青とエンジ)という歌詞があるから、フットボールファンなら知っているだろうし、ブリッツもそう難しい言葉じゃない。バックスタンドはなるほど低く、その向こうに海があり、すぐにボールが出そうだ。海に落ちたら困るので、ボートが用意されているらしい。この間子供たちがピッチ内に大挙して入り、遊んでいる。

やがて13時前になり、子どもたちもピッチから出て、J3モードに。ゲームは観戦ノートつけてないので大雑把に。秋田は昨年までの間瀬さんのスタイルの高速パスワークに加え、杉山新監督が3−4−2−1のコンテがチェルシーでやっている3バックによるプレッシングを導入。戦術的に面白い。高速パスワークがシーズン進むにつれて落ちていくのか、逆に成熟するのか、杉山新監督の腕の見せ所だ。杉山さんはかつての強豪・高槻南高校OBだが高槻南高校は旧島上高校と統廃合して槻の木高校になっている。対するギラヴァンツ北九州は4−4−2のプレッシングを狙っているのだろうが、中盤が激しい守備を見せず、中途半端である。原田監督が長崎ユース時代に見せたスタイルはファウルをいとわない激しい守備だったが、浸透していない印象。ゲームは前半1−1、後半は互いに攻撃的なカードを切り、引き分けになりにくい展開ながらも、北九州が警告の一枚ももらわずに秋田のパスとカウンターを受け止めきれない。結局1−1で引き分け。レフェリーの力量も十分だったし、順当な結果だろう。観客は2階席まで埋まり、J3新記録の14935人が入った。

帰路、混雑が予想され、急がなかったが、小倉駅まで距離が短く、心配していたら意外に混み合わず、小倉駅に到着。帰る客が順調に捌けるというのは大きい。駅では土産物店も駅員もギラヴァンツのシャツを着ていて、その中から羊羹と辛口ヒヨコ煎餅を買う。帰りのひかりまで待ち、一気に帰る。

北九州のスタジアムは過不足のないよくできたスタジアムだった。そしてスムーズに帰れる便利さ。これは今後地方のスタジアムの基準になるのでは?フクアリの流れを汲んだ、1万5千人〜2万人規模の街なかスタジアム。売店はやや足りないが、外の公園も使い勝手もよい。南長野も篠ノ井駅から徒歩圏内で過不足なかったが、こちらは街なかスタジアムであり、街の賑わいにも大いに貢献するだろう。小倉駅の土産物や飲食店街が充実すれば、何も言うことがない。



2017年03月04日(土) 兵庫県1部リーグ V神戸B−姫路 2部リーグ センアーノ神戸−県伊丹

兵庫県1部リーグ
ヴィッセル神戸U−18B−エストレラ姫路U−18
3月4日 9時15分 いぶき 人工芝 晴

V神戸          姫路
−三七−−三六−−二四− −−−−−−−二七−−−
−−十五−−−−二三−− −−−七番−−−−−−−
−−−−−十八−−−−− 十五−十番−−三八−二十
三五−十九−−二二−十六 六番−五一−−五三−五四
−−−−−十二−−−−− −−−−−十二−−−−−

立ち上がりからV神戸Bはパスを繋いで支配しようとするが、姫路の中盤の守備がよく、次々にカットされる。姫路はCBキャプテン51番が的確な指示を出しつつ、味方の闘争心を引き出し、しかもV神戸B、FW陣が引いて受けようとしてもラインブレイクして前で潰すのでV神戸Bは起点を作れず、前線・中盤共に姫路の守備が優っている。51番は頭が良く、たぶん高校の成績良さそう。51番が上がっても53番が声で味方をコントロールし、守備的LB6番(キヤマ)を自重させ、常にバックラインで数的優位を保っている。10番(ヒカル)は右利きだが、両足で裏を狙ったり、シンプルに捌いたり展開のパスを出し、中盤をコントロール。俊敏な38番(タイチ)はタッチの細かいドリブラーで囲まれても失わないし、どんどん突破に行く。15番(タクマ)は運動量豊富に左をアップダウンし、トップ脇レフティー7番は引いて受けて仕掛けたり、決定的な仕事ができる。27番(タカヤ)は懸命なフォアチェックが光る。6分、姫路、右に出たボールを20番切り返し左足シュートが鮮やかに決まり0−1。V神戸Bは右SB16番が常に上がるタイミングをうかがい、エース格の15番が自分で仕掛けようとする意識が高いが、囲まれてしまう。8分、V神戸Bは右CKで35番がファーでヘッド、外れる。決定機。15番は裏にボールを出し始めるが、姫路が全部オフサイドにする。24分、V神戸B15番、コントロールミドルはバー。決定機。28分、姫路、左で受けた38番がクロス、DFのマークを巧みに外した7番がワントラップ左足シュート。0−2。30分には姫路の右CK、7番が左足で直接狙うがセーブ。38分、V神戸B右クロスに15番合わせるがセーブ。40分、姫路の中盤のパスを23番カット、裏へだし36番決める。1−2。40分ハーフの前半終了。1−2。

後半開始。姫路のドリブルが冴えてくる。46分、7番、加速するドリブルからシュートは正面。直後にも10番カットから右の20番へ、トラップミスも決定的な形になりかけた。54分、V神戸B、右パスを36番シュートはセーブ。36番はリアルストライカー・タイプ?58分、姫路15番→44番。スタミナ切れ。44番もよく走る選手。62分、姫路44番の左クロス、ファーで20番シュートはペナ内ハンド。ちなみに警告は出ず。故意じゃなかったという判定か。このPKを7番が決めて1−3。70分、V神戸Bのバックラインでのパスを姫路7番カット、左に持ち替えシュートはサイドネット。姫路54番→3番(テッペイ)32分、V神戸B15番ミドル、外れる。76分にはV神戸B36番シュート、姫路GKナイスセーブ決定機。ロスタイム、姫路53番→39番。結局姫路が1−3で順当に勝利を収めた。

神戸は15番や23番(ユウマ)などが攻守に頑張り、36番という点取り屋もいたが、基本的にポゼッションできないと勝てないチームなので、姫路のプレスに大苦戦した。

姫路はタレント揃い。バックラインの安定感があるので、どこが相手でも戦えるだろう。クラブユース選手権で全国に行く力は十分ある。




クラブユース選手権の関西5枠のうち、Jユース4つを除く残り1枠を獲得してきたのは専用練習場を持つセンアーノである。近年はジュニアが素晴らしく、今年度は夏のフットサルと冬の少年サッカーの2大会ともに全国制覇という活躍ぶりである。旧ライオスの不祥事からのクラブ移行からある程度時間が立ち、昨シーズンは県1部リーグまで登ってきたが、まずまずの成績ながら1年で2部に降格。数年前まではプリンスも狙えるくらいの戦力で、クラブユース選手権でも健闘していたのだが…。2部では当然優勝候補だと思われるが、とにかく戦力を確認する。県伊丹もJリーガーを輩出していて、激しい守備で慣らす。

兵庫県2部リーグ
センアーノ神戸ユース−県立伊丹高校
3月4日 11時00分 いぶき 人工芝 晴



センアーノ        県伊丹
−−−二十−−四九−−− −−−四五−−九番−−−
−−−十九−−二三−−− −−−−−−−−−−−−
十一−−−十四−−−二六 十六−十番−−四八−二三
−−三番−十八−四八−− 六番−四番−−二三−七番
−−−−−十二−−−−− −−−−−十二−−−−−

センアーノは近年の戦術トレンドである3バックによるプレッシングを導入しているが、イマイチ機能していない。選手たちの戦術理解がまだ不足しているのに加え、県伊丹が中盤を省略して蹴ってくるチームで、サイドから徹底的にアーリークロスを狙ってくるチームで、戦術的意図を外されているのが大きい。センアーノは専用の人工芝グラウンドを持つだけあって、個人の蹴る止めるがしっかりしていてコンタクトへの強さは相変わらず。フォアリベロと言っていい、14番は相手陣深くまで飛び出すなど、かなりの自由が与えられている。23番と11番はいいタイミングで引いて受けたり、中盤で組み立てたり、飛び出したりとクレバーである。18番は気の利く左利きリベロである。県伊丹4番は長身でゲームを作りつつ、前に出て潰せてキックもいいキャプテン。結局センアーノはプレスにならず、後方から組み立てるスタイルになるが、個々の能力で優っていることと、おそらく本命は松のクラブユース選手権で今はチーム作りの段階であることから焦りは観られない。18分、センアーノ、19番が引いて受け、23番が上がり目でパスを受け、左に展開、11番からクロスが26番に合い、1−0。センアーノは個人で打開できるので、大きな展開でサイドが1対1になると極めて有利である。27分、11番が1対1を突破、クロスに19番ヘッド外れる。決定機。36分には県伊丹、右FKに20番合わせるが正面。結局前半は1−0でセンアーノリード。正直力の差は感じたし、県伊丹の蹴って走るサッカーは後半持たないと思ったが、最少失点で済んでいるうちはどうなるか分からない。

ハーフタイム、センアーノ49番→15番、20番→27番。11番の左クロスに27番合わせ、いきなり決まり2−0。5分、センアーノのクリーンシュート、県伊丹GKナイスセーブ。決定機。センアーノは15番が右ウイング、26番がFW。センアーノ、左クロスにいいタイミングでの飛び出しに23番、中で空くがシュートは上に外れる。51分(後半11分)センアーノ19番→27番。12分、センアーノ、27番はフリーで抜け出しパス、26番スルーして15番決める。3−0。センアーノ11番→16番が右SBに入り48番が左サイドバックの4バックに変更。58分、18番の右クロスを26番流し込み4−0。直後にはまぐれかもしれないが23番がブレ球ミドル。35分、県伊丹16番→50番。鼻血。結局後半は終始押したままセンアーノが4−0で圧勝した。

センアーノは一昨々年、一昨年がプリンスレベルの戦力だったが、不祥事の影響からまだ下部リーグだった。念願の県1部リーグに上がった昨年度は例年より戦力が落ちていた。今年は十分1部昇格を狙えるだろうから、そこからがプリンスへの挑戦だ。今年は個々の能力が高い。力強いブロックドリブルは健在。シュートも大胆に撃っている。こちらもクラブユース選手権が本命だろう。



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T.K. [MAIL]