| 2001年11月28日(水) |
■法形の相関関係−３ |
■ 法形の相関関係はこれで終了します。ちょっと長くなりましたか？
□１．対構えからの、逆手、逆足による上段中段への無理筋攻撃(危険度Ｃランク)の法形。
Ａ．構えを変えないまま、さらに閉じて受ける。
�〃�対拳反撃法：押さえ閂投げ（外）の半月掛け手受けと突き。半月返し掬い首投げの二手目、下受け熊手突き。応用（内受け突き、下受け段突き、外受け段突き、外受け突きなど）有り。
��拳対蹴り反撃法：小手投げの下受け蹴り。応用（外受け蹴り、内受け蹴り/順手受けなど）有り。
��蹴り対拳反撃法：現状では無い。既存の法形か基本技から応用か(？)
�そ海蠡仆海衄新睨 Щ姐膩�横転身蹴り（Ａ）。蹴り天一の掬い受けと蹴り。
＊蹴り天一は蹴りに対する投げであるが、反撃が蹴りとなるのでここに入れる。
Ｂ．構えを変え無理筋にして、閉じて受ける。
�〃�対拳反撃法：外押し受け突き。応用有り。
��拳対蹴り反撃法：現状では無い。既存の法形か基本技から応用か(？)
��蹴り対拳反撃法：現状ではない。既存の法形か基本技から応用か(？)
�そ海蠡仆海衄新睨 Щ姐膩�横転身蹴り（Ｂ）。
□２．開き構えからの、順手、順足による上段中段への無理筋攻撃(危険度Ｄランク)の法形。
Ａ．構えを変えないまま、さらに閉じて受ける。
�〃�対拳反撃法：白蓮拳千鳥返し。三日月返し。水月返し。天地拳第二相対の打ち上げ受け突き。
��拳対蹴り反撃法：天王拳などの受け各種。外押し受け。義和拳相対の仁王受け蹴り。
��蹴り対拳反撃法：現状ではない。既存の法形か基本技から応用か(？)
�そ海蠡仆海衄新睨 Ц従�ではない。既存の法形か基本技から応用か(？)
Ｂ．構えを変え、無理筋にして（結果）閉じて受ける。
�〃�対拳反撃法：現状ではない。既存の法形か基本技から応用か(？)
��拳対蹴り反撃法：天地拳第一相対の払い受け蹴り。
��蹴り対拳反撃法：払い受け段突き。
�そ海蠡仆海衄新睨 Р蔀癖屬掘Ｃ翆癖屬掘ＪГぜ�け蹴り。
以上のように分類をしていくつかの問題点が浮かび上がって来ました。気付くことがあると思います。
■ 法形に関する疑問点や、問題と思われる点を箇条書きします。すべてには及びませんことをお断りします。
●１．順突きと逆突きの裏に出た場合の安全度(？)について説明します。蹴り天一があるように逆突きの場合、まだ、回し蹴りなどの攻撃が予想されるのに対し、順突きで裏を取られると、反撃が極めて容易ではありません。よって、順突き攻撃の裏に出ることが一番安全と考えます。
●２．上中突きに小手投げは対構えからでは？ 半月返しからの方が整合性があります。ただし、順手受け、逆手受けからの逆技は大いに研究されるべきでしょう。
●３．これに関連したもう一つの問題があります。内受け、下受け、払い受けには体捌きにより二種類の受け方が存在するからです。判りやすい例で言えば、外受けは少林寺拳法の場合、引き払うが如く受け、いわゆる空手のように、逆に開く(？)外受けは指導されません。しかし、上記の受けにはこの制約がない為に、問題が生じます。
払い受け地二の逆突き、これを逆手で開身して受けるか、この場合一呼吸置いた力が蓄えられた突きとなり、振り身して受ければ瞬間的な“対の先”、同時的な反撃になります。
逆天一の場合、開身をすれば、直線的な二撃目は極めて危険な受けとなりますが、振り身であれば、安全となります。ただし、鈎突きを狙われますが…。
天地拳第一の相対形、中段突きを体を戻し気味(表現が難しい)に受けると、正面を向いて危険であり、また裏を攻撃し辛くなり疑問です。これは正面から入ってくる二撃目の逆突きを、体を狭めて受ける/順蹴りを蹴りやすくする体勢をとれば、結果、裏がガラ空きとなり、鈎突きが成立します。ただし、上中二連突きからの小手投げには逆開身(？)した方がやり易いですか…。
●４．法形の攻撃法、反撃法をみれば、ある程度、意味/原意が推察できるでしょう。私が何故このように法形の分類にこだわるのかと言いますと、一部に法形の価値を認識できない拳士が存在するからです。で、結果、乱捕り(私の認識するものとは別物の)に走り、少林寺拳法修行の意義を見失っていることを憂うからです。
●５．私の道院生には、ナイフで頚部をハスラれて、「あと１ｍｍ深かったら、君、命が危なかったよ！」といわれた者や、彼は暗闇の中、反り身受けでこれをかわしました。
真夜中、車のトラブルから、逃げることが出来ず、大男と格闘になり、馬乗りになって「参った！」と言わせた者や、彼は仏骨固めを用いたとのことでした。別れ際、「あんた、強いね！」と誉められ(？)はしましたが、どちらも紙一重の非常に危険な場面でした…。彼等は真面目に修行していましたが、別に、乱捕り一天張りの拳士ではありませんでした。
私に関してともかくとして、お亡くなりになりました、仙台中央道院の故太田達雄先生（元警視正）が学生時代の私に、「…乱捕りなんて実際には何の役にも立たない。むしろ生兵法で、それこそ大怪我をした者の方が多い。学生が乱捕りをして強くなったなどと思うのは、とんでもないことだ！」と憂いておられたことが、３０年経った今でも思い出されます…。
他にも鉄パイプで頭を殴られた時、咄嗟に上受けしたとか、なにより、海上保安官の生徒達や、知人の麻薬取締官が少林寺拳法の有効性を認めています。
護身的に、まず安心して修行できるよう。またその際、不足や未整理があればみんなで補えば良いと考え、法形の益々の充実を願い、まとめてみました。
本分類は私なりの試みであり、「相関」と表現しましたのは、法形は護身に直結する形であり、同時に発想を豊かに法形を修行しようとする意味があります。
●６．我左の白蓮構え、ないし一字構え。彼右構えの順回し蹴り攻撃は、以前も述べているように無理筋攻撃です。下段返し、中段返し、払い受け段突き、払い受け蹴りは体変換をしながら極めて当然に門を閉じ、素早い反撃を可能にして、無理筋攻撃を咎めます。
●７．開き構えの順突きは速いからでしょうか、体変換をするのは難しく、直接に裏を取っています。
●８．剛法法形の基本形は五花拳に関連する前段の形を、難度の順から提示すれば良いでしょう。
一応、ここまでで締めます。これは長くなりましたので、他日、加筆、修正すると思います。
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