空虚。
しずく。



 スカーレット。

優しい声が、心に染み入る。

「♪離さない、優しく、抱きしめるだけで〜・・・」


これで、三日連続殺人の夢だ。

自分でもビックリするぐらい、激しく激昂してた。

一人を皮切りに、手当たり次第殺してた。

いつもの無機質な感じじゃなくて、

感情的で人間的で、理由があって・・・。

憎しみと、悲しみと。

台詞まで、はっきり覚えてる。

「もうたくさんだ!
 あんたを殺さなきゃ、
 私は一生あんたに捕らわれ続けるんだ!
 死ね!」

・・・ドラマみたいな、台詞だ。と思った。


目覚めた時に、現実と混同したのも覚えてる。

ああ、やってしまった。・・・と。


「♪何もかも、忘れていられるよ〜・・・」

人前だとか、そんなのを感じる余裕は無くて、

ただ、抑えなきゃと、必死になってみても。

何もないから、肌に爪を立てるくらいしかなくて。

泣きそうになるのに、涙も出ない。

苦しくて、苦しいのに、声も出ない。

喉を鳴らして、唾を飲み込んで、

以前ならそれで、「大丈夫」と言えたのに。

浮かんでくる妄想を一個ずつふりはらっても、

蛆虫のようにあとからあとからわいてきて、

余計にイライラするのに、やっぱり何も言えなくて。

「なんとか、なんとか・・・」

って、思っているうちに、どうにかなんとかなった。

だけど、安堵はできなかった。

そんな余裕なんか、無かった。


・・・「何かに」逃げる以外に、もう道はないのかな・・・。


"誰にも言えずに 夢見ていた"
"くずれ落ちそうな 言葉さえ"
"ありのまま すべて ぶつけても"
"君は微笑むかなあ・・・"

(スカーレット/スピッツ)

2002年07月20日(土)
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