空虚。
しずく。



 無題 五。

風邪を引いた。

喉が痛い、身体がだるい。

けれどどうしても眠る気がしない。

部屋のあちこちから変な気配を感じる。眠れない。


ぽてん、と倒れたまま、額に手を当てる。

さして熱くない。

「・・・平気かな?」

起き上がろうとすれば、世界が暗転した。

「うみゅ。」

あきらめて、横になる。

こういう体勢は、あまり好きじゃない。

いろんなものが頭の中を駆け巡ってしまうもの。


普段の自分を知ってるだけに、

風邪に弱った自分というのは嫌いだ。

妙に甘えるし、子供っぽくなるし。


「・・・気持ち悪。」


我ながら、と苦笑した。


ふに、と自分の胸をいじる。

・・・昔から、寂しくなったらいじってたっけ。

やーらかくて気持ちいいもん。

あの人の胸も暖かかったなあ・・・。


熱は自分を素直にさせるらしい。

でも、行動に責任を持ってはくれない。


だから、こんな自分を好きにはなれない。


容姿がこうだから。なんて所詮言い訳なんだけれど。

私はやっぱり、怖い。

自分が独りだからこういうことが出来るのであって。

もし、他人がいたならこんな自分は絶対に出せないと思う。

それは、家族もそうだし、友人もそうだ。


・・・そろそろ、止めておこう。

いつもの自分の文章じゃ、ないな。


ある意味冷静に見つめられているけど。

明日、読み返してみれば私はどう思うだろうか。


きっと、記憶の片隅にも、残っていないだろうから。

2002年06月11日(火)
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