空虚。
しずく。



 止まない雨・晴れない空。

駅のホーム。
新快速の到着を告げる放送。
二列に並んで到着を待つサラリーマンや学生。

立ち上がり、ホームの端。

列車が到着する寸前に、瞳を閉じ。

身を投げた。


はずなのに。

私はベンチに座っている。


何度、繰り返しても。

瞳を開けたら、見えるのはさっきと同じ風景。


「・・・夢?」


これで、何度目だろう。

次に開けた瞳に映ったのは、天井だった。



雨音。稲妻。

それは、止むどころか一層強さを増して。

暗い空に、走る閃光。

耳を劈く落雷音。


だからか。

こんな、夢を見たのは。


上体を起こして、ため息をつく。

が。

安らぐまもなく、流れ込む映像。


・・・まただ。


耳を塞ぎ、瞳を閉じる。

無駄な抵抗。


もう嫌だ、もう嫌だ、もう嫌だ!!


誰かの、高笑い。

また、首に触れる、手。


絞める。

絞められる?


胃の内容物を吐き戻す瞬間、手は離れる。

咳き込んで、涙の浮かんだ目元を拭う。

「泣けるじゃない。」


また、絞める。


繰り返し、繰り返し。


いい加減、意識が朦朧としてくる。


映像のリピート。
声。
名前。


・・・訳がわからない。



うるさい位の雨音の中。

涙と涎で汚れた顔を拭いて。


心で、泣いた。

2002年05月26日(日)
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