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■ ループ。
行き着く場所はいつも同じ。 考える事は、かつて一度思い悩んだ事。 浮かぶのは何度と見た幻覚。
いっそ気が狂ってしまえれば。
そう思い、何度笑ったんだろう。
それをさせてくれないのは・・・"義務感"という、鎖。
する事がないから、腕を切った。 当たり前のように血は流れたけれど。 それには、意味がない。
する事を思い巡らせた。 何もなかった。 また、腕を切った。
それは、暇つぶし。
壁に寄りかかって、座る。
何も考えていない。何も考えられない。
側のカッターを投げる。 綺麗な放物線を描いて、布団の上に落ちた。 携帯電話のデータを消していく。 何故か、叩き壊したい衝動に襲われた。
床に、落とす。
画面は、あの人の―――
下から、誰かの呼ぶ声が聞こえる。
呼んでいるのは、"弟"
データを引き出して、"姉"をセットアップする。
下に降りると、"母"に話し掛けられる。
今度は、"娘"
用事が終わった。 部屋に戻る。
何のデータもなくなる。
音楽にあわせて、声をだす。"歌う"
愛を謳った歌に、自分を重ね、 痛みを謳った歌に、苦笑した。
終わらない。
「終われない」
終わらせたい。
「終わらせられない」
ループ。
2002年05月10日(金)
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