空虚。
しずく。



 愛しすぎて。

「愛しすぎて」

過去をしのぶひとときさえ 胸にやどる想い 色づき

今の時間 モノクロームに染め上げていく

空と海が近いところ 夜と朝が重なるとき

君は僕の腕の中で涙こぼした


時が過ぎて 今さらなんて わかってるけど

これからも 君の手のぬくもりが忘れられずに


愛しすぎて もう 戻れなくて

愛しすぎて 震えてた手に

愛しすぎて ぬくもりだけが

愛しすぎて


君の好きな言葉ならば 今も言える ひとつ残らず

僕の名前 そこにあると 信じたいけど

波が運ぶ木切れたちは 岸に着けず漂うだけ

もしも今があの時なら ・・・愛しすぎて


人はいつも終わった恋に夢を見るけど

この胸の炎はまだくすぶり


遠い所にいる君のもとに

呼び返す 僕の声は

繰り返す 僕の声は

何処にいるの

今の君のもとに 思いを 想いを 伝えたくて


愛しすぎて 引き戻せなくて

愛しすぎて 触れ合えた手に

愛しすぎて やさしさだけが

愛しすぎて 愛しすぎて


愛しすぎて もう 戻れなくて

愛しすぎて 震えてた手に

愛しすぎて ぬくもりだけが

愛しすぎて 愛しすぎて


作曲/RYOJI YANAGIMAN
作詞/RYOJI 小山内舞

唄 CHEMISTRY


********************

やっと、気付いたよ。

だけど、どうしても認めたくなかった。


君が、僕の"苦しみ"だってこと。



愛してた。

生命を賭けて。

僕の、すべてをかけて。


だけど・・・いつしか僕は・・・。

愛しすぎてた。


君の全てが欲しくなって。

君に触れる全てのものに憎しみを抱いた。

自分の事を棚に上げて、君まで憎もうとした。


「側に居れるだけでよかった。」

あの頃の、純粋な気持ちは、

・・・僕にはもう、残ってない。


もう、愛なんかじゃないね・・・。

ただの、"意地"だ。


自分の気持ちが、重い。

自分の気持ちが、痛い。

自分の気持ちが、苦しい。


・・・すべての原因は、君で、

・・・すべての原因は、僕だよ。


「終わらせよう。」


もう、幻想に傷付きたくない。

もう、こんな汚れた気持ちで君を想いたくない。

もう、君を困らせたくない。


君を、憎みたくない。


だから僕は、・・・消した。



なのに、また・・・僕は泣こうとしたんだ。

君の、痛みで。


透明なしずくの代わりに、と僕が選んだもの。


・・・刃は、簡単に腕を裂いた。


君は、馬鹿だと罵ってくれるかなぁ?


だけど、泣くよりずっと・・・楽だと思ったんだ。

これも、けして落ち着くわけじゃないけど・・・。



僕が終わる時、君にだけは言葉を遺そうと思ったよ。

君の頭の片隅でいい、僕を残して欲しかったから。


けど、今は違う。


知らないで欲しい。

僕が、終わったこと。


今まで、ずっと僕の自己満足だったんだ。

それなのに「最後だけは」なんて、ムシが良すぎるだろう?


きっと君が、最初で最後だ。

僕がこんなに、想いを抱いた人は。


「・・・ありがとう。ばいばい。」


僕の、"すべて"だった・・・君へ。

2002年05月04日(土)
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