doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 Jimmy Scott

ジャズ・バラード・シンガーのジミー・スコットが、4/29(金)〜5/8(日)にブルーノート各店で来日公演を行う。
約1年9ヶ月前の2003年7月の来日を最後に、ジミー・スコットの来日公演は、年齢(現在79歳)や健康面などから今後ないかもしれないと思っていただけに喜ばしい限りだ。今回も観客の魂を揺さぶるステージとなるよう期待している。

4/29(金)〜30(土)大阪ブルーノート、5/2(月)〜3(火)ブルーノート東京、5/5(木)福岡ブルーノート、5/7(土)〜8(日)名古屋ブルーノート

ところで、ジミー・スコットの作品の中から代表作&お薦めCDを厳選して挙げてみた。

『Everybody's Somebody's Fool』(1999年発売, 左の画像の上)
ジミー・スコットのソロ・キャリア最初期の1950年と1952年録音のコンピレーション盤。ジミー・スコットの代表曲の一つで、今でもライヴで必ず歌われるタイトル曲「Everybody's Somebody's Fool」を収録。
『Falling In Love Is Wonderful』(2002年発売, Rhino Handmade, 左の画像の右下)、『Falling In Love Is Wonderful』(2003年発売, Rhino, 左の画像の左下)
1963年の発売直前、契約の問題で回収されてしまった「幻の名盤」。当時、ヴォーカリストとして絶頂期を迎えていたジミー・スコットの「天使の歌声」が堪能できる。レイ・チャールズがスーパーバイザーを担当し、ピアノも全編に渡って弾いている。2002年にRhino Handmadeから7,500枚の限定盤として発売され、翌年Rhinoからの一般発売も実現した(表ジャケットはオリジナルから別の物に差し替えられている)。

『The Source』(2000年発売, 右の画像の左上)
1969年に録音され、翌年発売。だが、1963年の『Falling In Love Is Wonderful』の時と同じく、サヴォイ・レコードの社長ハーマン・ルビンスキーの横槍により回収されてしまった幻の傑作。
『Lost And Found』(1993年発売, 同右上)
1972年録音の未発表5曲と、1969年録音の『The Source』から5曲収録したコンピレーション盤。ジミーはヴォーカリストとして1969&72年も依然として絶頂期にあり、『Falling In Love Is Wonderful』での歌声に比べ、深みも増している。『The Source』の中でもベストと言える4曲「Day By Day」、「Unchained Melody」、「Sometimes I Feel Like A Motherless Child」、「Exodus」が選曲されている点も文句なし。
『All The Way』(1992年発表, 同左下)
ジミー・スコットの作品の中では、個人的には『Lost And Found』とともに恐らく一番聴いているCD。音楽界から長年姿を消していたジミー・スコットの復活作。プロデュースはトミー・リピューマ。ジミー・スコット66歳頃の録音で、生きるに難き者の心を優しく包み込むようなアルバムに仕上がっている。日本盤CDは、『ツイン・ピークス』の最終章にジミー・スコットが出演した際歌った「Sycamore Trees」を追加収録。
『Holding Back The Years』(1998年発表, 同右下)
ジョン・レノン、シンプリー・レッド、エルヴィス・コステロ、ブライアン・フェリー、プリンス作の曲などをカヴァーした異色作。アルバム中盤からエンディングへと到る流れが見事で、そのハイライトとなるエルトン・ジョン作のカヴァー「Sorry Seems To Be The Hardest Word」は、聴き手の胸を打つ絶唱である。『All The Way』とともに、1992年の復活以降の代表作。

なお、ジミー・スコットのライヴ盤としては、2001年10月の東京・赤坂公演を収録した『Unchained Melody』(2002年発表, 画像の左)と、2003年7月東京・赤坂で録音された『All Of Me - Jimmy Scott "Live In Tokyo"』(2003年発表, 同右)が代表的。
1951年に録音されたLittle Jimmy Scott, The Paul Gayten Bandの『Regal Records: Live In New Orleans』(1991年発売)は、オーディエンス録音のブート並みに音質が悪く、ジミー・スコットのマニア向けである。

2005年03月04日(金)
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