doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 ウルトラヴォックス

パンク/ジャーマン・ロック、ロキシー・ミュージック、デヴィッド・ボウイなどの影響が見て取れる英国のエレクトロニック系ロック・バンドで、ニュー・ウェイヴの先駆けとなったジョン・フォックス率いるウルトラヴォックス。彼らが1978年に発表したテクノポップの名盤の誉れが高い3rdアルバム『Systems Of Romance』の日本盤が、「2004年リマスター」「ボーナス・トラック1曲」追加で3/24に発売された。以前の『Systems Of Romance』のCDは音質に不満があったが、ようやくまともな音で聴けるようになったこともあり、最近このリマスター盤をよく聴いている。
一方、リーダーのジョン・フォックス脱退後、リッチ・キッズやヴィサージ、シン・リジィ(ツアー中に失踪・脱退したゲイリー・ムーアの代役ギタリスト)でも知られるミッジ・ユーロをフロントマンとして迎えて制作された第二期ウルトラヴォックスの傑作『Vienna』(1980年発表, 2000年発売のリマスターEU盤)も聴き直している。

ところで、私がウルトラヴォックスを聴きだしたのは、御多分に漏れず、1981年頃放映されたファッション・デザイナーの三宅一生がヘリコプターに乗って登場するサントリー・ウイスキー角瓶のテレビCMがきっかけだった。大きな反響を呼んだこのCMに使われた曲で、日本でのみシングルカットされたウルトラヴォックスの「New Europeans」(『Vienna』収録)の冒頭は、映像との相乗効果もあってか、洋楽初心者だった私に強烈な印象を与えたものだ。
これ以降の私は、数回のウルトラヴォックスのライヴとミッジ・ユーロのソロとしての初来日公演を観に行ったり、生まれて初めてのアナログ・ブートとしてウルトラヴォックスのライヴ盤を購入するなど、『Lament』(1984年発表)までのウルトラヴォックスの熱心なファンであった。

ちなみに、坂本龍一が持参したウルトラヴォックスの『Systems Of Romance』を聴いた細野晴臣は、制作中だったY.M.O.の2ndアルバム『Solid State Survivor』のベースを録音し直したらしい。Y.M.O.の『BGM』収録の「Cue」は、第二期ウルトラヴォックスのシングルB面曲「Passionate Reply」を大いに参考にしているのもファンには有名だ。

2004年04月02日(金)
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