doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 Medeski Martin And Wood 青山円形劇場公演

東京・渋谷の青山円形劇場で、ジャズ系ジャム・バンドの最重要グループであるMedeski Martin And Wood(略称MMW)のライヴを観る。
通常はオルガン・トリオ編成でライヴを行うMMWだが、今回の日本ツアーでは本日のみピアノ・トリオによる2アコースティック・セット&観客300人限定のライヴとなった。

MMWの属性の一つであるオルガン・トリオの時のようなグルーヴをピアノ・トリオでどこまで出せるのか、一抹の不安を抱きながらライヴに臨んだのだが、さすがはMMW。彼らならではのグルーヴと、フリー・インプロヴィゼーション中心の高度でユニークな演奏を両立させた見事なライヴを披露してくれた(1stセットが約70分、2ndセットが約80分)。ピアノ・トリオでのライヴ盤『Tonic』(1998年録音)の頃よりも随分と進化しているようで、ジャズとかジャム・バンドでは括りきれない演奏のカッ飛び方も相変わらず面白かった。
ちなみに、私が確保した席は、ステージまで約1m、MMWの3人まではせいぜい3〜5mという至近距離だったので、時にセシル・テイラーばりにピアノを打楽器のように弾くジョン・メデスキ(p)の両手の動きや、ビリー・マーティン(ds)が操るコップや音の出る縫いぐるみも含んだ様々なリズム楽器、そしてクリス・ウッド(b)のウッド・ベースの細かな傷までもよく見えてしまう最高の場所だった。
→[追記] この日のライヴは、何千ものMMWのライヴを観てきたマネージャーや各メディアで絶賛された。私は、止むを得ない事情による睡眠不足および疲労した状態でMMWのライヴを観ることになってしまい、案の定、ライヴの最中、何度も睡魔に襲われてしまった。MMWの演奏をしっかりと受け止め、堪能したとは言い難く、非常に残念。←[追記]

ところで、現在制作中というMMWの2年ぶりの新作は、ダスト・ブラザーズのジョン・キングがプロデューサーだそうで、ベックやミシェル・ンデゲオチェロがヴォーカルで参加するかもしれないらしい。
また、ジョン・メデスキは、ミシェル・ンデゲオチェロ、デヴィッド・フュージンスキ(個性派凄腕ギタリスト)、ボストンの女性ドラマーがメンバーの新グループを結成する計画があるそうだ。


左はMMWのアルバムのお薦め2作品『The Dropper』(2000年発表)と『Electric Tonic』(1998年録音のライヴ盤)。『Electric Tonic』はMMWのオフィシャルHPでの通販オンリーだが、ディスクユニオン新宿&渋谷店でも売っている。

MMWのオフィシャルHP

2004年01月23日(金)
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