テレビの特集でライオンの五つ子の成長物語を密着取材していました。 多摩動物園のライオン舎は出来るだけ自然に近い状態で飼育環境をつくっています。そこで五つ子が産まれました。 問題はライオンのおっぱいは4つしかないということでした。動物は自分のおっぱいが決まっていますから、一匹あぶれるのです。トシと名付けられた、そのかわいそうなライオンのこどもは、どんどんやせていきました。見かねた飼育係の方が、動物用のミルクを使って専用のミルクの配合をし、トシに飲ませたところ、一気に飲み干してしまいました。その後トシだけ専用ミルクで五つ子ライオンはすくすくと育っていきました。 3か月たちました。いよいよお披露目の時期です。説明によると、これはとても大切で危険な瞬間のようです。こどもライオンたちが大人ライオンたちに仲間として受け入れてもらえるかどうかがかかっており、場合によっては命を落とすこともあるようです。いよいよその日が来て、係りの方々がかたずを飲みながら見守っている中、五つ子ライオンは広場に放たれました。嬉しいことに全員無事に受け入れられて遊びは締め、園内バスの観客へのお披露目も無事済んで飼育係の方々のホッとした様子が映し出されていました。ところが数日後、五つ子のうち一匹が大けがをしているとの連絡がバスの運転手さんから入ります。なんとあのミルクで育てられたトシでした。メグという雌ライオンに突進され腰を噛まれたのです。トシは病院で手当を受けましたが2日目に亡くなってしまいました。 その後飼育係の方の様々な努力と工夫があり、残った4匹は1年後すっかり成長してメグからも受け入れられるのですが、見ていた私は、噛まれたのがミルクで育った子だけだったのが、どうも気になって仕方ありませんでした。
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