| 2026年03月29日(日) |
トランジット・イン・フラミンゴ、私の聖なるインド、月の犬、(3月30日更新)ザ・ブライド! |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※ ※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『トランジット・イン・フラミンゴ』 1997年生まれ、2022年の監督作品で東京学生映画祭、なら国 際映画祭などのグランプリを受賞している堀内友貴監督が、 なら国際映画祭での受賞で得た映画プロジェクトの権利にて 制作した2024年の作品。 訳ありでその地にいることになった女性が、ふと街角で小型 の冷蔵庫を背負った女性と遭遇し、通り掛りの男性も巻き込 んで真偽不明の目標のため田園地帯を彷徨する様子を描いた ロードムーヴィ。 1人目の女性は男と暮らすべくやってきたものの男に置き去 りにされ、2人目の女性はその地の出身という親友が遺した 言葉を信じてフラミンゴを探している。そして男性はその土 地を離れられないまま今まで暮してきた。 そんな3人がそれぞれの現在地を探して田園地帯を彷徨って 行く。 出演は2024年1月紹介『ペナルティループ』などの山下リオ と、2024年12月紹介『恋脳Experiment』などの祷キララ。そ れに2018年7月29日付題名紹介『止められるか、俺たちを』 などの細川岳。 さらに三浦誠己、田中隆三らが脇を固める他、2023年12月紹 介『雨降って、ジ・エンド。』などの古川琴音が声の出演を している。 映画の製作では河�鹹照�がエグゼクティブプロデューサーを 務めている他、奈良県とロケ地の宇陀市が製作を助成。また 劇中の音楽をシンガーソングライターの工藤祐次郎が手掛け ている。 本作の制作では奈良県での撮影という縛りはあったようで、 その点では2025年11月紹介『Good Luck』に似た感じにはな っているかな。でもまあ観光映画に振らかったのは監督の考 え方だろう。 そこにさらにいろいろな人間模様を描き込んできたのも監督 の思惑だろうが、そのエピソードの積み重ねをあっさり切り 捨ててしまうのも監督の持ち味と言えるのかもしれない。こ のやり方はそれなりに面白くも感じられた。 それと劇中にかなりファンタスティックな描写があるは、こ れも監督の狙いなのかな。これを構えず入れてくるのも凄い と思わせてくれたところだ。次はこのファンタスティックな 面でも勝負して欲しいとも思った。 公開は5月15日より、東京地区は新宿武蔵野館、墨田区菊川 の映画館Stranger他にて全国順次ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社NAKACHIKA PICTURESの招待で試 写を観て投稿するものです。
『私の聖なるインド』“Land of My Dreams” 2019年12月にインドのナレンドラ・モディ政権が制定した市 民権改正法を巡ってニューデリー南部のシャヒーン・バーグ で繰り広げられた 100日以上に及ぶ抗議活動の模様を描いた ドキュメンタリー。 元々インドの宗教では、約80%のヒンドゥー教徒に対して、 およそ14%のイスラム教徒、2.3%のキリスト教徒、1.7%の シク教徒、0.7%の仏教徒、0.4%のジャイナ教徒などが存在 していた。 そんな中で2014年に発足したモディ政権は、2019年5月に再 選されて第2次政権となるやヒンドゥー至上主義の色彩を強 め、同年12月に市民権改正法を成立させる。そこでは明らか にイスラム教徒の排除が目的とされていた。 これに対してニューデリー郊外でイスラム教徒の学生が多く 通うジャミア・ミリア・イスラミック大学で改正法への反対 運動が始まるが直ちに警察が介入して鎮圧。そこではイスラ ム教徒が狙い撃ちで検挙されていた。 そしてその動きに対してジャヒーン・バーグでは、生徒の母 親を含むイスラム教徒の女性たちによる座り込みが始まる。 それは焚火を炊いて道路を封鎖するも、彼女たちの行動は全 くの無抵抗だった。 この行動に対してイスラム教徒だけでない宗派を超えた人々 が賛同し、徐々にその行動は広がって行った。 監督はジェンダー視点の作品を手掛けるインディペンデント 映画作家のノウシーン・ハーン。反対運動の拠点となった大 学の出身という監督が母校を訪ねた時に事件は始まったとい うことで、正に当事者目線での作品になっている。 インドで無抵抗主義というとマハトマ・ガンジーの時代から お家芸という感じでもあるが、最終的に座り込みは2020年の COVID-19によるパンデミックによって強制排除されたという ことで、それは仕方のないことだろう。 しかし2024年の選挙では第3次モディ政権は発足したものの 支持率は過半数を下回ったということで、人々の目は確実に 開かされたと言えそうだ。そんな民衆運動の有るべき姿が描 かれた作品とも言える。 本作は2023年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で観客賞を 受賞しているが、特に今の日本の情勢では共感は呼びやすい 作品と言えそうだ。 公開は6月6日より、東京地区は渋谷のユーロスペース他に て全国順次ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社きろくびとの招待で試写を観て 投稿するものです。
『月の犬』 2013年9月紹介『僕たちの高原ホテル』などの横井健司監督 が、自らの脚本で描いたジャパニーズ・ノワールとも称され る作品。 主人公は反社会で実力を持っていたものの、長く連れ添った 妻を病に気付かず失い、その失意で極道の世界を離れた男。 そんな男が見知らぬ土地に流れ着く。そこで男はふと一軒の クラブに入店するが…。 その店で法外な料金を請求された男は顔色も変えずにそれを 支払い、その様子を見ていた店の女店主は男に自分に似た匂 いをかぎ取る。そして女店主はその男を雇い入れ、店で働か させることにする。 一方、その女店主は裏で別の違法な商売も行っており、その 手伝いを店の女性に頼んでいたが、その女性が心を病んでし まったことからその仕事を主人公に任せることにする。しか しそれが物語を動かすことになってしまう。 出演は2024年9月紹介『海の沈黙』などの萩原聖人、2009年 7月紹介『わたし出すわ』などの黒谷友香、2024年2月紹介 『帰ってきたあぶない刑事』などの深水元基。 他にやべきょうすけ、中村映里子、大後寿々花、原日出子、 寺島進。そして子役の渋谷そらじらが脇を固めている。 日本映画でも反社会や極道を描いた作品はいろいろあったと 思うが、本作の物語はかなりダークで、行われている犯罪も 鬼畜と言えるもの。しかも救いがあるとも思えない。正にノ ワールという感じの作品になっている。 それを特に主役の3人がしっかりと演じているのも見事と言 える作品。それにしてもかなりひどい展開の物語だが、一方 これが現実にも起こりうるというのは震撼としてしまう作品 でもあった。 同じ監督の以前に紹介した作品はかなりほんわかとしたもの だったが、この落差は本心なのかな。いやはやすごい作品を 作ってきたものだ。これは次の作品にも期待を抱かざるを得 ないところだろう。 注目に値する監督がまた一人誕生した感じだ。 公開は4月26日より、東京地区はシネマート新宿他にて全国 順次ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社渋谷プロダクションの招待で試 写を観て投稿するものです。
(2026年3月30日更新) 『ザ・ブライド!』“The Bride!” 2003年6月紹介『セクレタリー』などの俳優マギー・ギレン ホールが脚本・監督を手掛けて、1935年ユニヴァーサル製作 のホラー映画に挑んだワーナーブラザーズ製作の作品。 1930年代のシカゴを背景に、社会進出を目指していた女性が 男性社会に翻弄されて憤死。ところがそこに世界を彷徨い歩 いていたフランケンシュタインの怪物が現れ、伴侶を求める 怪物は女性科学者の力を借りて彼女を復活させる。 こうして復活したブライドだったが、怪物との邂逅は社会か ら排斥され、ボニーとクライドのような逃避行を余儀なくさ れる。しかしそんな彼女の行動が女性社会の中でムーヴメン トを起こして行く…。 出演は2025年公開の『ハムネット』で第98回アカデミー賞🄬 主演女優賞を受賞したジェシー・バックリー。正に旬な女優 が奇抜な役柄を見事にこなしている。 共演は2008年7月紹介『ダークナイト』などのクリスチャン ・ベール。さらにピーター・サースガード、アネット・ベニ ング、ジェイク・ギレンホール、ペネロペ・クルスら、多彩 な顔ぶれが脇を固めている。 昨年はNetflix 版の『フランケンシュタイン』が日本では配 信前に劇場公開もされて、その作品はメアリー・シェリーの 原作を見事に映像化したものだったが、本作は映画オリジナ ルの続編に対するリブート版。 しかし作品は新作の跡も巧みに追いながら全く新たな物語を 紡ぎ出している。因に本作では原作者としてのシェリーの名 前はクレジットされていないそうで、その辺の意識も高い作 品のようだ。 とは言えギレンホールの脚本は1935年ユニヴァーサル版への リスペクトもたっぷりで、特に主演者の一人二役とそれが劇 中で一役に纏まる展開には、見事と言うしかない感動を覚え た。そして背景が1930年代というのも泣ける。 ギレンホール自身は過去には政治的発言などで物議を醸した こともある人だが、そんな見識が本作でもしっかりと描かれ ている。しかもそれを無邪気を装って描いているのも強かと 言いたくなる作品だった。 公開は4月3日より全国ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社東和ピクチャーズの招待で試写 を観て投稿するものです。
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