| 2026年03月22日(日) |
殺手#4(キラー・ナンバー4)、鬼の花嫁、“EPiC: Elvis Presley in Concert”(原題)、悲しくて美しい世界/THIS IS SPARKLEHORSE |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※ ※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『殺手#4(キラー・ナンバー4)』“殺手#4” 近年復調の兆しを見せる香港アクションと、2021年に話題を 呼んだ『ベイビーわるきゅーれ』の製作陣がタッグを組んだ 日本が主な舞台のアクション作品。 主人公は香港が拠点の組織で#4と呼ばれる殺し屋。そんな 主人公に日本で報酬1億円の仕事が依頼される。そこで主人 公は来日し、窓口となるラーメン屋に指示された標的を難な く仕留めるが…。 そこで主人公の前に現れたのは依頼主だという若い女。彼女 は依頼の目的は弟を殺された仇討と告げ、さらに3人の殺し を申し入れる。しかし彼女は1億円の半額しか支払っておら ず、持ち金はないとも告げる。 これに対して組織は72時間の猶予で残りの支払いを要求し、 主人公には彼女の監視を命じる。そこで彼女は主人公の手を 借りて残りの3人の殺害と共にそこから金を強奪する計画を 表明。果たしてその計画の先行きは? 出演は香港のヴァラエティ番組などで人気を博し、ファッシ ョンモデルや歌手などとしても活動するジェフリー・ガイ。 2017年6月18日付題名紹介『幼な子われらに生まれ』で映画 デビューし、近年は大河ドラマなどにも出演の南沙良。 他にダニエル・ホン、森優理斗、根岸拓哉、チュー・パクヒ ム、ローザ・マリア・ベラスコ、与座重理久、佳久創、脇知 弘、田代良徳、和田庵、遠藤雄弥、草川拓弥。さらに斎藤工 竹中直人らが脇を固めている。 脚本と監督はアメリカ留学の後に俳優としてダンテ・ラム、 ジョニー・トー監督作品などに出演し、本作で監督デビュー を飾ったリョウン・コイイン。 脚本監修を『ベイビー…』などの阪元裕吾が手掛け、アクシ ョン監督は2017年2月26日付題名紹介『破裏拳ポリマー』な どの坂本浩一が勤めている。またエグゼクティブプロデュー サーには『ベイビー…』などの鈴木祐介が名を連ねている。 香港アクションと日本アクションの合体が狙い目の作品と思 うが、トリッキーなカンフーアクションというよりはチャン バラから相撲まで、いろいろな日本アクションが鏤められた 作品と言う感じかな。それはそれなりの作品だ。 ただまあお話は少し弱いかな。特に女性が依頼する動機があ まりに個人的過ぎて、これで香港の殺し屋組織と日本のヤク ザ組織が対決するというのは無理がある。ここは彼女の動機 にもっと大げさなものが欲しかったところだ。 まあ、こんな動機に#4が乗っかるというところが面白いか もしれないが、それでももう少し捻りというかアイデアは欲 しかった感じがした。監督デビュー作ではこんなものかもし れないが…。次の作品に注目しよう。 公開は4月3日より、東京地区は新宿バルト9他にて全国ロ ードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社ライツキューブの招待で試写を 観て投稿するものです。
『鬼の花嫁』 King & Prince の永瀬廉と2022年5月紹介『ALIVEHOON アラ イブフーン』などの吉川愛W主演で、2020年10月に第1巻が 発行され、以降第9巻まで出版されてコミカライズもされて いるクレハ原作・ライトノベルシリーズの実写映画化。 背景はあやかしと呼ばれる妖怪と人間が共存する世界。まあ どちらかというと特殊能力を持つあやかしの方が支配階級の ようだ。そんな世界で1人目の主人公は、最強のあやかしと される鬼族の若き当主。 そしてもう1人は平凡な人間の女子大生。そんな彼女の妹が 狐族の当主に見初められたことから彼女の一家の生活は一変 し一気に上級階級となる。しかしそれに反比例して彼女自身 は疎まれるばかり。 ところが…。 共演は2025年8月紹介『ストロベリームーン』などの伊藤健 太郎、2025年12月紹介『この本を盗む者は』などの片岡凜。 さらに兵頭功海、白本彩奈、田辺桃子、谷原七音、尾美とし のり、眞島秀和、陽月華、橋本淳。そして嶋田久作、尾野真 千子らが脇を固めている。 脚本は2018年『ヌヌ子の聖★戦』などの濱田真和。監督は、 2016年のサスペンススリラー『クリーピー 偽りの隣人』の 脚本を黒澤清監督と共に手掛けた池田千尋が担当している。 また主題歌をKing & Prince が担当している。 物語の前半は『シンデレラ』を髣髴とさせる展開だが、主人 公が見初められてメデタシメッデタシとなるはずのところか らが本作の面白さだろう。しかも最後に思わぬ落とし穴も待 ち構えている。 原作を読んでいないのでこの映画化が9巻刊行の内のどれく らいまで到達しているのか判らないが、当然この先の物語は あるはずで、CGI多用の鬼族の生活ぶりもなかなかだし、 これは続編の映画化を期待したくなるものだ。 公開ぎりぎりの試写会も満席だったし、これは上手くヒット してくれることを祈りたい。永瀬ファンの動員を期待したく なるものだ。 公開は3月27日より全国ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社松竹の招待で試写を観て投稿す るものです。
“EPiC: Elvis Presley in Concert”(原題) 2022年に伝記映画『エルヴィス』を発表したバズ・ラーマン 監督が、その制作の際に発掘した60時間に及ぶとされる映像 や音声をリストアし、最高のテクニックで再編集して偉大な 歌手の在りし日を蘇らせた作品。 作品では、1970年代初頭ラスヴェガスで行われたコンサート とそのリハーサル風景の映像を中心に幼少期やデビュー当時 の映像、さらにはそれらについて語るインタヴューの音源な ども交えて多角的な描き方で綴られている。 その中で過去の部分に関しては、同時代を生きてきた自分と しては知っている内容も多かったが、改めてエド・サリヴァ ン・ショウの裏話を本人の解説で観るのは新鮮さも感じるも のでもあった。しかもその映像の鮮明さは見事と言える。 その一方で、リハーサル風景では恐らく初めて観る楽曲の歌 唱などもあって、これは貴重な体験と言える。特にザ・ビー トルズの名曲を振りも交えて歌っている様子は、お互いのリ スペクトも感じられる素晴らしいものだった。 出演はエルヴィス・プレスリー。もちろんバックバンドやコ ーラス、さらにエド・サリヴァンや客席とバックステージで のサミー・デイヴィスJrの姿なども映るが、あくまで添え物 で出演者と言えるのはプレスリーのみだ。 またバズ・ラーマンは製作・監督に加えて音楽製作総指揮と もクレジットされている。 発掘された映像と音声は別々の媒体に収められていたものも 多く、映像の鮮明なリストアと共に音声の慎重なリップシン クなども行われている。それらの作業には2年以上が掛けら れたそうだ。 その中でも見事なのは“Polk Salad Annie”。ここでは2つ のコンサートシーンとリハーサル風景が登場するが、プレス リーの声はもちろんバックバンドの演奏などが微妙に異なっ ている。それが見事に一体化されているのだ。 ここで映像の編集はフレームの切り替えで監督の思い通りに 可能だが、それに音声を合わせるのは至難。それを見事にや ってのけているのには、技術の素晴らしさよりもそのシーン への思い入れが感じられたものだ。 そんな正に愛情のこもった作品に思えた。プレスリーファン だけでなく、全ての音楽ファンへの贈り物と言える作品。特 に大型画面での没入感を体験したい作品だ。 邦題及び公開日は、試写の時点で決まってはいるが情報解禁 前とされており、今回の紹介では割愛させていただきます。 なおこの紹介文は、配給会社パルコの招待で試写を観て投稿 するものです。
『悲しくて美しい世界/THIS IS SPARKLEHORSE』 “This Is Sparklehorse” 1995年にアルバムデビューし、2010年に中心アーチストの自 死によって幕を閉じたアメリカ出身のロックバンドを描いた ドキュメンタリー。 バンドはマーク・リンカスを中心に結成され、デビューアル バムを発表した翌年には人気バンド=レディオヘッズのオー プニングアクトに選ばれて欧州ツアーに帯同するなど着実に 実績を上げて行く。 しかしそのツアー中、リンカスはアルコールや薬物の過剰摂 取で倒れ、一命は取り留めるものの後遺症に悩まされ続ける ことになる。それでも2001年に発表された3rdアルバムでは トム・ウエイツらとのコラボなど活動は旺盛だった。 ところが2006年に製作された4thアルバムが完成されたもの のお蔵入りとなり、その抗議活動などを繰り広げたものの大 きな挫折を味わうことになる。そして2010年に自死。4thア ルバムはその半年後に発売された。 出演はアーチスト本人のアーカイブの他に、バンドのメムバ ーやアーチストの家族、それにアルバムにコラボレーターと して参加していたという映画監督のデイヴィッド・リンチが かなりの時間を割いて証言している。 脚本とナレーションは生前のアーチストと親交のあったシン ガーソングライターのアンジェラ・フェイ=マーティン。 製作と監督はアート・ドキュメンタリーやツアーの記録映像 などを手掛けるアレックス・クロートンと、社会派ドキュメ ンタリストのボビー・ダスが共同で担当している。 音楽は詳しくないのでこのバンドについても不知だったが、 試写会にはバンドのファンの人も多く来ていたようで、中で も配給会社の挨拶が「バンドが好きでこの作品の配給を手掛 けることにした」というのは感動した。 とは言うもののバンドを知らなかった者としては、よくある アーチストの苦悩という感じかな。もちろんその苦悩の深さ は理解できるが、扱いが表層的でその内面には迫れていない 感じもした。 結局亡くなった人の内面は計り知れないものであって、それ を共有することはなかなか難しい。ただしその業績に触れる ことはできる訳で、その点ではスパークルホースと言うバン ドを知れたことには感謝したい作品だ。 それにしても配給会社の名前の由来がここにあったことは、 意外だった。 公開は4月24日より、東京地区はヒューマントラストシネマ 渋谷、新宿K's cinema、アップリンク吉祥寺他にて全国順次 ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社ブライトホース・フィルムの招 待で試写を観て投稿するものです。
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