| 2025年07月06日(日) |
ChaO、ザ・フー:キッズ・アー・オールライト |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※ ※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『ChaO』 2006年11月紹介『鉄コン筋クリート』や2023年9月紹介『火 の鳥エデンの花』などSTUDIO4℃のアニメーション制作で、 2025年アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティ ション部門で準グランプリの審査員賞を受賞した作品。 物語の設定は人魚と人間が共存している世界。そんな世界で 主人公は一介のサラリーマンだったが、ある日突然、人魚の お姫様から求婚され、それは人間と人魚の関係を良好にする ものとして世間から大歓迎される。 しかし主人公にはなぜ自分が人魚姫に見初められたかも判ら ないまま…。とは言え周囲の勢いに乗せられて結婚すること になるのだが。その結婚生活は人間と人魚の文化の違いが象 徴されるようなものになってしまう。 それでも人魚姫の純粋さに惹かれて行くようになった主人公 は、人魚姫と自分2人のためのある決断を下すことになる。 監督はSTUDIO4℃の『バットマン:ゴッサムナイト』(2008) などを手掛けて本作が初長編監督となる青木康浩。 声の出演は、いずれも俳優の鈴鹿央士と山田杏奈。他に山里 亮太、シシド・カフカ、梅原裕一郎、三宅健太。さらに太田 駿静、土屋アンナ、くっきー!らが声優を務めている。 またオリジナルの主題歌を倖田來未が担当している。なお倖 田は以前に彼女の楽曲で青木監督とコラボレーションしたこ とがあり、その繋がりでの起用のようだ。 さらに劇伴音楽は村松崇継が担当してガムランなどを使った アジアンテイストの楽曲を提供している。 物語はディズニーアニメでも知られるアンデルセン童話をモ ティーフにしているが、繋がりはあるものの展開される物語 自体はほぼオリジナルと言える。そしてそれは現代にも通じ るものになっている。 特に異文化との交流という点ではかなり鋭い指摘にも感じる もので、こういうことが主張されることにも作品の価値が感 じられた。キャラクターの特異性もさることながら、この辺 が他社とは一線を画するものになっているのだろう。 また声優の中で山里は第一声で彼と判るものだが、『鉄コン 筋クリート』では蒼井優が声優を行っており、その辺の繋が りも感じさせるものになっている。 公開は8月15日より全国ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社東映の招待で試写を観て投稿す るものです。
『ザ・フー:キッズ・アー・オールライト』 “The Who: The Kids Are Alright” 1975年の映画『トミー』でも知られるイギリスのロックバン ドの姿を1979年の時点で描いたドキュメンタリー。当時は日 本未公開だった作品が、バンドのデビュー60周年を記念して HDレストア版で本邦初公開される。 映画は彼らの代表曲とも言える「マイ・ジェネレイション」 で始まるが、その演奏中にアンプに仕掛けられた火薬が爆発 するなどかなり過激な演奏風景となる。因に映像は1967年の テレビのコメディ番組からだそうだ。 こんな始り方で1964年のバンドの創成期から映画制作時まで の様々なパフォーマンスや、インタヴューなどのアーカイヴ 映像が巧みな編集で綴られて行く。そして極め付きは1978年 5月にこの作品のために行われたスタジオライヴ。 これは1979年に他界するドラムスのキース・ムーンが最後の 死力を尽くしたもので、そのキースを囲む素晴らしい演奏が 繰り広げられている。そしてキースは映画の完成を待たずに 逝ったものだ それにしても演奏の映像は見事な過激っぷりで、アンプは火 を噴くはギターは叩きつけられるは、さらにドラムもばらば らに飛ばされる。昔の日本のロカビリーも過激と言われたが それを上回る衝撃だった。 そんな中で『トミー』からは「ピンボールの魔術師」と「シ ー・ミー、フィール・ミー」が演奏されるが、1976年の日本 公開時に観ている自分としてはその懐かしさも横溢したもの だ。そして今観るとその先見さにも感動した。 因に『トミー』を監督したケン・ラッセルも本作に登場して かなり過激なアジテーションを行っているが、これが何故か 本作の出演者クレジットには不記載。著名な映画データベー スのImdbでも別掲となっていた。(理由は不明) なお編集は時系列ではなく、バンドの歴史を描くものではな いが、彼らのパフォーマンスは存分に楽しめる作品になって いる。またすべての歌詞に日本語の字幕が付いているのも嬉 しいものだ。 出演はザ・フーのロジャー・ダルトリー、ジョン・エントウ ィッスル、キース・ムーン、ピート・タウンゼント。さらに リンゴ・スター。司会者のスティーブ・マーティン、トミー ・スマサーズらも登場する。 公開は9月26日より、東京地区は角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、池袋HUMAX シネマズ、UPLINK吉祥寺他にて 全国順次ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社オンリー・ハーツの招待で試写 を観て投稿するものです。
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