| 2017年07月02日(日) |
東京喰種 トーキョーグール、新感染 ファイナル・エクスプレス |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『東京喰種 トーキョーグール』 石田スイ原作、「週刊ヤングジャンプ」連載のコミックで、 既にアニメ化もされている作品の実写映画化。 地球上の食物連鎖で頂点に立つとされる人類。しかし古来よ りその人類を食料とする存在がいた。その存在=喰種(グー ル)に対して人類は様々な対抗策をとって来たが…。その結 末はまだ見えていない。 そんな中、主人公はグールに襲われるが、突発事故で重傷を 負いながら救出される。そして同じ事故で死亡した女性の臓 器を移植されるが、その女性はグールだった。このため臓器 を移植された主人公は半グールになってしまう。 こうしてグールの世界に迷い込んだ主人公は、そこで様々な グールたちと出会い、その苦悩を知ることになる。そして少 しでも人類への危害を減らそうとするグループとも巡り会う が…。 一方、グールの抹殺を図る人類側の組織では、グールの生来 の武器を入手し、それをグールへの対抗策として活用しよう としていた。そして3つの武器を手に入れた2人の捜査員が 主人公らに迫って来る。 出演は、2016年6月紹介『MARS ただ、君を愛してる』 などの窪田正孝と、2015年2月紹介『振り子』などの清水富 美加。他に劇団EXILEの鈴木伸之、子役の桜田ひより。さら に蒼井優、大泉洋、村井國夫、白石隼也、相田翔子、佐々木 希、前野朋哉、ダンカン、岩松了らが脇を固めている。 監督は多くのCMやミュージックビデオを手掛けてきた萩原 健太郎。脚本は、2015年『天空の蜂』などの楠野一郎が担当 した。 原作は読んでいないが、作品の世界観みたいなものはしっか りと描かれているように感じた。またグールが繰り出す武器 やそれを利用した人間側の武器などの造形やVFXも良く描 けていると言える。この辺は日本映画でもなかなかやれるよ うになってきたものだ。 ただ、人間関係などには原作を知らないと判り辛いところも あり、原作の読者でない者には多少ハードルが高いかな。で もまあ本作だけでも流れは理解できるし、それに加えて原作 のファンが喜ぶ仕掛けは中々巧みな作品とも言えそうだ。 上記の共演者の中にはこの出番だけ…? というような人も おり、原作にはもっと多くのエピソードもあるようで、当然 本作にも続編は考慮されているのだろうが。撮影後の出来事 がどう影響するか、その辺も気になる作品だ。 公開は7月29日より、全国ロードショウとなる。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』“부산행” 韓国高速鉄道(KTX)の全面協力を受けて製作された鉄道 パニック作品。 物語の舞台はソウルを早朝に出発してプサンに向かう列車。 その列車に、プサンに住む別居中の妻の許に娘を送って行く ビジネスマン父子や、臨月間近の妻を連れたちょっと粗暴な 夫。さらには高校野球のチームなどが乗り込む。 そして定刻発車の間際に、傷を負ってよれよれの男女が乗り 込んできた。その男性はトイレに隠れるが、女性は通路に倒 れたまま列車は出発する。すると少し経って起き上がった女 性が周囲の人間に噛みつき始める。 その女性は人間を凶暴化させるウィルスに感染しており、時 速300�劼納請�する車内はパニックに襲われる。しかし街中 にもそのウィルスは蔓延していた。斯くして国内で唯一平静 が保たれているとされるプサンに向って列車は進むが…。 出演は、2012年7月紹介『トガニ 幼き瞳の告発』などのコ ン・ユ、2015年12月紹介『コインロッカーの女』などの子役 のキム・スアン。他に2012年3月紹介『ミッドナイトFM』 などのマ・ドンソク、『トガニ』などのチョン・ユミらが脇 を固めている。 脚本は2013年『ファイ 悪魔に育てられた少年』などのパク ・チュソク。監督は社会派アニメーション作家として知られ 本作で実写長編デビューとなるヨン・サンホ。なお同監督で 本作の前日譚となる長編アニメーション『ソウル・ステーシ ョン パンデミック』も近日日本公開予定になっている。 所謂ゾンビものとされる作品だが、ジョージ・A・ロメロ型 ではなく、『バイオハザード』系と言える作品だ。基本走り 回るゾンビは好きではないが、『バイオハザード』系はそれ とは別物。そして本作はその中でも最速と言える。何たって 新幹線に乗っているのだ。 その新幹線は、JRでは絶対に協力不可と思われるが、韓国 では全面協力で、車内撮影は基より、映画の後半では建設中 と思われる路線上での撮影なども敢行されている。映画に対 する支援体制の充実も感心させられる作品だ。 それにしても走る密室というシチュエーションが巧みに活か された作品で、様々な設定などにも無理がなく、特に感染者 の中をすり抜けて行くサスペンスや、当然感染者を乗せたま ま終点に行ってはならない展開など、正しく一級品と言える エンターテインメントになっている。 公開は9月1日より、東京は新宿ピカデリーほかにて、全国 ロードショウとなる。
この週は他に 『わたしたち』“우리들” (小学生の女児を主人公に、友情や苛め、嫉妬、裏切りなど 感情の縺れと葛藤の中で成長して行く姿を描いた韓国映画。 学校ではいつもひとりぼっちだった11歳の少女は、夏休みに 引っ越してきた転校生と親しくなる。しかし新学期が始まる と変化が訪れる。何処の国に行っても子供の抱える問題は共 通するのだろう。本作は昨年の東京フィルメックスで上映さ れ観客賞を受賞しているもので、作品の普遍性が日本の観客 にも理解されたようだ。本作が長編デビューのユン・ガウン 監督は、2008年4月紹介『シークレット・サンシャイン』な どのイ・チャンドンの愛弟子だそうで、問題意識もしっかり 持った作品に仕上げられている。公開は9月、東京はYEBISU GARDEN CINEMA他で、全国順次ロードショウ。) 『50年後のボクたちは』“Tschick” (ドイツ国内で220万部以上を売り上げたという児童文学の ベストセラーを、2010年11月紹介『ソウル・キッチン』など のファティ・アキンが映画化。家で問題を抱える主人公と、 ロシアから来た変わり者の転校生。学校で浮いた存在の2人 が夏休みにおんぼろ車で旅に出る。時代背景は2016年だが、 『スタンド・バイ・ミー』のドイツ版といった感じかな。旅 先で起きるいろいろな出来事が、連れになった女性との淡い 恋心など少年たちを成長させて行く物語。これ現代なの? という部分もあるが、50年後に思いを馳せる気持ちが『スタ ンド…』とは違った情感を与えてくれる。公開は9月16日よ り、東京はヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国順次 ロードショウ。) 『いつも心はジャイアント』“Jatten” (難病を患いながらも懸命に生きる青年を主人公にしたスウ ェーデン発のヒューマンドラマ。頭蓋骨が変形する病と紹介 されるが、映画を長く観てきた者には、1980年デヴィッド・ リンチ監督の『エレファント・マン』が思い浮かぶ。多分同 じ病なのだろうが、描かれる差別や憐れみを超えた友情は、 いつの時代にも変わらない。本作ではそこにペタンクという 球技を絡めて感動的に盛り上げるが、その競技のルールを知 らない自分としては多少戸惑いも生じたかな? ただしこの 競技は以前に日本のテレビドラマにも登場したそうで、知ら ない方が悪いのかもしれないが…。本国の映画賞では作品賞 など3冠に輝いたそうだ。公開は8月19日より、東京は新宿 シネマカリテ他にて全国順次ロードショウ。) 『オラファー・エリアソン視覚と知覚』 “Olafur Eliasson: Space Is Process” (デンマーク生まれでベルリンに居住するアイスランドの芸 術家が2008年に1550万ドルを費やして4か月間ニューヨーク 市で行ったインスタレーションと呼ばれる芸術について記録 したドキュメンタリー。芸術家の作品は日本でも金沢21世紀 美術館などに展示があるようだが、インスタレーション芸術 はその場で体験しないと理解し辛いものだ。本作に登場する 「ウォーターフォールズ」にしても、恐らく現地でそれを観 た人にはいろいろ感慨も湧くのだろうが、そうでない者には 何とも評価の糸口も見つからない感じだった。かと言って芸 術家に一方的な芸術論を繰り広げられても困ってしまうとこ ろだが…。公開は8月5日より、東京はアップリンク渋谷、 横浜ジャック&ベティ他にて、全国順次ロードショウ。) 『心が叫びたがってるんだ。』 (2013年8月紹介『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らな い』と同じ監督長井龍雪、脚本岡田磨里、キャラクターデザ イン田中将賀が再結集した2015年公開アニメーションを実写 映画化した作品。2015年の作品も試写で観ているが、2013年 作品と同様の違和感があり、ここでの紹介は割愛した。その 作品の実写版だが、実写の効果なのか違和感は解消されてい た。物語は家庭内の出来事で言葉を失った少女と、彼女を支 えて祭りを成功させようとする学友たちを描き、特にクライ マックスの緊張感が巧みに演出されて感動に繋がっていた。 出演はジャニーズ「Sexy Zone」の中島健人、NHK朝ドラ の芳根京子。他に石井杏奈、寛一郎。公開は7月22日より、 東京はTOHOシネマズ日本橋他にて、全国ロードショウ。) 『サーミの血』“Sameblod” (2016年11月4日付「東京国際映画祭」で紹介、審査員特別 賞および最優秀女優賞を受賞した作品の日本公開が決まり、 再度試写を見学した。映画祭では予備知識なしで観てしまう が、今回は2度目でもあり、その分の理解は進んだ。その中 で映画祭ではサーミ人の風貌が様々なことも気になったが、 映画の中に混血が進んでいることを伺わせる台詞があり、そ れ自体が差別の結果であるような雰囲気も伝わってきた。因 に映画祭では当初監督の来日が危ぶまれ、その後もそそくさ を帰国してしまったが、その理由が「トナカイの世話に追わ れている」というのも理解できたところだ。公開は9月16日 より、東京はアップリンク渋谷、横浜ジャック&ベティ他に て、全国順次ロードショウ。) 『笑う故郷』“El ciudadano ilustre” (2016年ベネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したコメ ディドラマ。故郷のアルゼンチンを離れスペインで暮らして いた作家がノーベル文学賞を受賞し、故郷の街の名誉市民に 推挙されて故郷に凱旋することになる。しかし彼の作品の多 くは故郷の街を舞台にしたものであり、街の住人には様々な 思いがあった。小説家の友人は多いが、これはある意味作家 アルアルなのかな。物語は過去にもありそうな展開だが、特 に独裁政権や市民革命が繰り返された国では、その根は深く なりそうだ。政治色は薄いがそんな民間の思惑が巧みに描き 込まれた作品だ。因に映画はスペインとアルゼンチンの合作 で製作されている。公開は9月16日より、東京は岩波ホール 他にて、全国順次ロードショウ。) 『もうろうをいきる』 (題名は漢字で書けば『盲聾を生きる』となるのだろうが、 目も見えず耳も聞こえない人たちが日本には推定14000人も いるのだそうだ。その人たちの生活やその人たちを支援する 活動を描いたドキュメンタリー。自分が生まれ育った町には 盲学校と聾学校があったので、そういう人たちを見る機会は 多かったし、そのせいか今でもその類のドキュメンタリーは 率先して観るようにしているつもりだが、その両方が重なっ ている状況は考えるだけでも胸が詰まる思いがする。でもそ の人たちの懸命に生きる姿を見ると、その支援の輪は広げた いと思うし、この映画でその輪が広がることを願うものだ。 公開は8月26日より、東京はポレポレ東中野他にて、全国順 次ロードショウ。) 『スキップ・トレース』“Skiptrace” (2017年6月4日付題名紹介『レイルロード・タイガー』に 続くジャッキー・チェン主演作で、監督にレニー・ハーリン を招いたアクション作品。チェンが演じるのは香港警察のベ テラン刑事。殉死した先輩刑事の遺児の成長を見守りながら 任務を遂行しているが、黒社会との繋がりは警察内部にも蔓 延っている。そんな折、ちょっとした捜査ミスから彼は現場 を外されるが…。チェンの原案に基づく作品で、元はジェッ ト・リーとの共演も想定されていたそうだ。その代わりの共 演者は2011年2月紹介『ジャッカス3D』などのジョニー・ ノックスヴィル。華麗とは言い難いがかなり過酷なスタント もあるようだ。シベリアから中国縦断のロケも敢行されてい る。公開は9月1日より、全国ロードショウ。) 『関ケ原』 (2011年12月紹介『わが母の記』などの原田眞人脚色・監督 で、司馬遼太郎原作歴史小説を映画化した作品。時は1600年 9月15日、現在の滋賀県と岐阜県の県境に近い場所で起きた 天下分け目の決戦。そこに至る歴史の流れとその戦況を主に 西軍石田三成の視点で描く。それは豊臣秀吉を巡るの徳川家 康と三成の確執を描いて行くものだ。出演は岡田准一、役所 広司、有村架純、平岳大、東出昌大。他に伊藤歩、キムラ緑 子、滝藤賢一、中越典子、壇蜜、西岡徳馬、松山ケンイチ、 麿赤児らが脇を固めている。原田監督は2015年『日本のいち ばん長い日』でも歴史を描いて好評を得ており、昨今怪しげ な時代劇が横行している中では安心して観ていられる監督と 言えそうだ。公開は8月26日より、全国ロードショウ。) 『スパイダーマン:ホームカミング』 “Spider-Man: Homecoming” (情報解禁前のため割愛) を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
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