| 2016年08月21日(日) |
闇金ウシジマくんザ・ファイナル、スーパー歌舞伎��:ワンピース |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『闇金ウシジマくんザ・ファイナル』 2012年6月紹介作でスタートした映画版シリーズの第4作に して最終章。 2011年の小学館漫画賞を受賞した真鍋昌平原作の実写映画化 で、本作に関連しては2010年10月スタートのテレビ深夜ドラ マ化もされている。そのドラマシリーズのSeason 3が7月に 放送されたのに併せて、7月末週題名紹介した『Part 3』と 本作が劇場公開されるものだ。 出資法により上限金利が29.2%に定められている中で、10日 で5割という、文字通り法外な利息で貸金を行う闇金業者。 しかしそこは銀行などからは金の借りられない人たちの最後 の砦であり、一方、その高金利でも返済のめどが立つ特殊な 業界人の集まる所にもなっている。 そんな闇金の世界を背景に、社会の底辺に生きる人たちや、 その人たちを食い物にする連中。あるいは詐欺まがいの手段 で金を集めようとする連中が、様々な金にまつわる物語を展 開する。そして本作では、主人公丑嶋らの中学生時代からの 因縁の物語が絡み付く。 そこには、貧困ビジネスと称される借金の返済を名目に過酷 な労働を強いる職場や、過重債務の解消を語りながら藁をも 掴む債務者を食い物にする悪徳弁護士などが登場し、丑島ら の仕事を根幹から揺るがせようとする。そしてその裏には、 丑島の中学時代からの宿敵が潜んでいた。 出演は、山田孝之、綾野剛、やべきょうすけ、崎本大海のレ ギュラー陣に加えて、最上もが、高橋メアリージュン、マキ タスポーツの準レギュラー。さらに本作では永山絢斗、真飛 聖、安藤政信、太賀、八嶋智人らがゲスト出演。 また、オーディションで発掘された狩野見恭兵、2016年6月 紹介『貞子vs伽椰子』などの玉城ティナらが、丑島らの中学 生時代を演じている。 因に7月末週に題名紹介の『Part 3』には、本郷奏多、乃木 坂46白石麻衣、筧美和子、山田裕貴、前野朋哉、浜野謙太、 藤森慎吾、児嶋一哉、大杉連、筧美和子らがゲスト出演して いた。 製作、脚本、監督は4作通じて山口雅俊。また脚本には4作 通じて福間正浩も名を連ねている。 映画の最後には「闇金優は違法です。」というテロップが掲 示され、その他にも劇中で描かれる様々な違法行為に対する 注意喚起が行われる。そんな危ない内容を描いた作品だが、 一方でそれは現実に即したものでもあり、今の日本社会が赤 裸々に描かれた作品でもある。 そしてそこに描かれる丑島らの行為は、非道ではあるが一つ の信念(拠り所)に従ったものであり、一概には否定できな い物に描かれている。そしてそれが、僕にはある種の共感も 覚える作品になっていた。 『ザ・ファイナル』と銘打たれた本作だが、いつかまた続き が観たい、そんな気分にもさせてくれる作品だ。 公開は、『Part 3』が9月22日より、『ザ・ファイナル』は 10月22日から全国ロードショウとなる。
『スーパー歌舞伎��:ワンピース』 2016年7月10日題名紹介の『ONE PIECE FILM GOLD』に続い て、同じく尾田栄一郎の原作を市川猿之助率いる「スーパー 歌舞伎」で上演した作品。その舞台が2012年2月紹介『高野 聖』などと同じ「シネマ歌舞伎」として上映される。 財宝を求めて旅を続けていたルフィたち麦わらの一味は船の 修理のためとある島に立ち寄る。ところがそこは違法な奴隷 商人の島で、しかも道案内をしてくれた人魚が商人に誘拐さ れて市場で競りに掛けられてしまう。 それでも金を払って穏便に人魚を取り戻そうとした一味だっ たが、そこに横やりが入り戦いが始まってしまう。そしてル フィらは跳ね飛ばされて散り散りに。そんな中でルフィは、 兄と慕ったエースが捕えられ処刑されるという話を聞く。 そこでルフィはエースが囚われた監獄の島に潜入し、救出を 目論むのだったが…。因にこの物語は、原作の中で「サバイ バルの海 超新星編」の掉尾となる「頂上戦争編」に基づく ものになっている。 出演は猿之助以下、市川一門と歌舞伎界の役者たちの他に、 2015年7月紹介『TNGパトレイバー首都決戦』などの福士 誠治、大衆演劇の嘉島典俊、元劇団夢の遊眠社の浅野和之ら が脇を固めている。 脚本と演出は、「スーパー歌舞伎」を長年に亙って手掛けて いる横内謙介、演出は猿之助との共同で、さらに先代の猿翁 がスーパーバイザーとして名を連ねている。 作品では、巻頭にルフィらの物語の来歴がナレーションで解 説されており、それはまあ仕方のないところだろう。ただ上 映時間を2時間以下にしたかったのか、途中でもほぼ1つの エピソードがカットされてナレーション説明となっており、 その辺は少し残念な気もした。 でも題材の関係でお子様の来場も考えると、このエピソード のカットは仕方ないのかな。まさか歌舞伎の舞台でそれほど 濃密なものが描かれたとも思えないが。 その一方で見得や台詞回しなどは歌舞伎の演出がしっかりと 残されていて、それは大げさであったり滑稽であったりもす るが、普通の映画やドラマとは違う世界を味あわせてくれる 感じもするものだ。 ただし舞台装置や衣装など全体的にはかなりポップな雰囲気 に作られていて、特に群舞のシーンなどは歌舞伎というより 「劇団☆新感線」を観ているのかと思うほどだった。 そしてさらに多量の水を使用した立ち回りやそれに続く宙乗 りのシーンなどは、観客席も巻き込んだ素晴らしい演出で、 その迫力にも圧倒された。他にも巨大な造形物やプロジェク ションマッピングなど、これは生の舞台も観たくなる。 その意味ではスーパー歌舞伎の宣伝の効果も大きそうだ。 公開は10月22日より、東京は東劇。新宿ピカデリー他にて、 全国ロードショウとなる。
この週は他に 『種まく旅人 夢のつぎ木』 (2012年1月22日紹介『みのりの茶』で始まったシリーズの 第3作。実は2015年に『くにうみの郷』という作品も観せて 貰ったが紹介は割愛してしまった。ただ前2作は伝統農法的 なものが背景だったが、本作は人々の繋がりの話でテーマが 少し変ったかな。それも今では失われたのかもしれないが。 公開は10月22日より岡山先行の後、全国ロードショウ。) 『アズミ・ハルコは行方不明』 (山内マリコ著(幻冬舎刊)の小説を、2011年12月紹介『アフ ロ田中』などの松居大悟が蒼井優を主演に迎えて映画化。一 女性の失踪を中心にその前後の状況が並行して描かれる。こ の出版社の作品はエピソードの羅列ばかりでストーリーが希 薄のことが多い。本作も同様。それが受けているらしいが。 公開は12月に新宿武蔵野館他で予定。) 『華麗なるリベンジ』“검사외전” (2016年5月1日題名紹介『ヒマラヤ』などのファン・ジョ ンミンと、2012年1月紹介『超能力者』などのカン・ドンウ ォンの初共演で、韓国法曹界の闇を描いた作品。嵌められた 元検事が法律を盾に復讐する話だが、主役の2人が全く善人 でないところが上手い。コメディタッチも巧み。公開は11月 12日よりシネマート新宿他で、全国順次ロードショウ。) 『ブルーに生まれついて』“Born to Be Blue” (2015年11月1日付「東京国際映画祭」では原題で紹介した 作品。実は映画祭の時は多少引き気味だった作品だが、観直 すとそれなりに主人公の哀しみも伝わってきた。ただし名声 のある人物の実話の映画化では、これが限界かと思うシーン もある。もっとシビアに描くべきだとも思える。公開は11月 26日より角川シネマ新宿他で、全国順次ロードショウ。) 『オケ老人』 (連続テレビ小説『ごちそうさん』の主演でブレイクした杏 が映画初主演を飾った作品。演奏会で感激して楽団への入団 を希望したものの、間違ってよく似た名前の別の素人楽団に 入ってしまうという有り勝ちな物語だが、そこからの展開が 案外良く出来ていた。原作は2010年6月紹介『ちょんまげぷ りん』の荒木源。公開は11月11日より全国ロードショウ。) 『イタズラなKissハイスクール編』 (累計発行部数3500万部とされる、女性に絶大な人気を誇る コミックスの映画化。筆者が男性の立場では何とも言えない 物語だが、女性には正に「胸キュン」のようだ。なお本作を 第1作としてすでに第2作は撮影済み、続けて第3作以降も 次々製作の予定だそうだ。本作の公開は11月25日より、全国 ロードショウとなる。) 『奇蹟がくれた数式』“The Man Who Knew Infinity” (20世紀初頭のケンブリッジを舞台に、数学の世界で数々の 偉業を残したインド人数学者ラマヌジャンの姿を描いた実話 に基づく作品。数学者の映画は2002年3月紹介『ビューティ フル・マインド』から昨年の『イミテーション・ゲーム』ま でいろいろあるが、映画人の興味を引くのかな。公開は10月 22日より角川シネマ新宿他で、全国順次ロードショウ。) 『ハート・オブ・ドッグ 犬が教えてくれた人生の練習』 “Heart of a Dog” (ミュージシャンで2010年2月紹介『アーサーと魔王マルタ ザールの逆襲』の出演者でもあり、2013年に他界したルー・ リードの未亡人が、夫の生前から製作を進めていたムーヴィ エッセイのようなドキュメンタリー。2人の愛犬を中心に、 様々な社会現象が語られる。公開は10月より、渋谷イメージ フォーラム他で、全国順次ロードショウとなる。) を観たが全部は紹介できなかった。申し訳ない。
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