※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『ブラックハット』“Blackhat” 2009年9月紹介『パブリック・エネミーズ』などのマイクル ・マン監督が、同作以来6年ぶりに劇場映画のメガフォンを 取った作品。 中国香港の原子力発電所の制御システムとアメリカ先物市場 の情報システムが連続してハッキングされ、人的及び経済的 に甚大な被害が発生する。しかしサイバーテロとみられるこ の事件で、政治的な声明や要求は一切なされなかった。 この事態に中国情報部はMITを卒業した捜査官を担当者に 任命。2つの事件が同じスパイウェアによって起こされたこ とを突き止めた捜査官はFBIに共同捜査を申し入れ、シス テムエンジニアの妹と共に渡米する。 そこで捜査官はとんでもない要求を行う。それはIT犯罪で 服役中のハッカーの男を捜査班に招くことだった。その男は 捜査官のMIT時代の学友で、事件に使用されたスパイウェ アは2人が学生時代に開発したものだったのだ。 こうして仮釈放された男は足首に発信機を付けられ、連邦保 安官の監視付きで捜査に加わる。ところがインターネットを 巧みに利用する犯人は容易に尻尾を掴ませない。しかも通信 の傍受が判明し、主人公らは独自の捜査を強いられる。 果たして犯人の真の狙いは? そして事件は東南アジアへと 繋がって行く。この様な物語が、ハッキングのヴィジュアル 化や崩壊した原発などのCGI−VFXと現地ロケ、さらに 主人公らが巻き込まれるアクションと共に展開される。 出演は、2007年『ラスト、コーション』のワン・リーホンと タン・ウェイ。それに2011年5月紹介『マイティ・ソー』な どのクリス・ヘムスワース。さらに2008年12月紹介『ダウト −あるカトリック学校で−』などのヴィオラ・デイヴィスら が脇を固めている。 評論家の中には、ハッカーvsハッカーの頭脳戦を期待した 人もいたようだが、主人公たちがアクションに巻き込まれて 行く過程に無理はなく、リーホンとヘムスワースのアクショ ンも問題なく楽しめた。 大体マン監督というのは、2006年7月紹介『マイアミ・バイ ス』を企画監督したような人なのだから、物語がアクション に流れるのは当然の成り行きとも言える。そしてそのアクシ ョンが本作でも華麗に決められている。 脚本は、2013年Variety紙の10人の脚本家に選ばれたという モーガン・デイヴィス・フォール。編集に、2012年2月紹介 『SHAME-シェイム-』などのジョー・ウォーカーと、『PO TC』シリーズを手掛けるスティーヴン・リスキンの2人が 当っているのも肝と言えそうだ。 公開は5月8日から、全国ロードショウが予定されている。
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