| 2013年03月30日(土) |
監禁探偵、タニタ…食堂、17歳のエンディングN、私は王である、ライジングD、燃える仏像人間、きっとうまくいく、ソラから来た転校生 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『監禁探偵』 ゲームファンには1994年『かまいたちの夜』の作者としても 著名なミステリー作家・我孫子武丸が、2011年にシナリオを 手掛けた漫画原作の映画化。 とあるアパートに住む男が、向かいのマンションのベランダ をカメラの望遠レンズ越しに覗いていると、突然その視野に 部屋に住む女性が襲われているシーンが目撃される。そこで 男はアパートを飛び出して、ベランダからその部屋に辿り着 くが、そこには女性の遺体が転がっていた。 しかも男がウロウロしている内に別の女性が現れる。そこで 男は、その女性を失神させて自分の部屋に連れ戻り、ベッド に縛り付けて様子を伺うことにするのだが。目覚めた女性は 男に、6時間以内に真犯人を割り出さないと事件が発覚し、 男が犯人と疑われる状況を示唆する。 このため男は、自室の中から真犯人を見つけ出す推理を始め なくてはならなくなる。こうして男は拉致した女性の協力も 得て、ネットなどの情報源を駆使して徐々に事件の真相へと 近付いて行くが… 発端は明らかに、1954年のヒッチコック監督作品でも有名な ウィリアム・アイリッシュ原作『裏窓』で、原作では怪我で 動けない主人公がやむを得ず現場に向かうシチュエーション なども巧みに取り入れて、全体がオマージュのような作品に もなっている。 しかしそこからの物語は全く別個の展開を見せ、それは見事 な作品。しかもその間の主人公らの行動などにも、なかなか 細やかな工夫の施されて、その演出なども結構楽しめる作品 だった。 出演は、2010年2月紹介『RAILWAYS』などの三浦貴大と、連 続テレビ小説『純と愛』でヒロインを演じた夏菜。事実上の 密室劇で出演者もほぼこの2人だけという作品だが、特に夏 菜のヒロイン像は儲け役の感じがした。 監督は、舞台俳優の出身でCMやミュージッククリップなど を手掛け、2004年『ボン・ボヤージュ!』という作品で監督 デビューしている及川拓郎。 また脚本を2008年1月紹介『Sweet Rain 死神の精度』や、 『RAILWAYS』も手掛けた小林弘利が担当。全1巻の原作だけ では上映時間的に不足だった物語にプロットを追加して、脚 本を完成させているようだ。 超大作という作品ではないが、今年期待の若手の男優女優を W主演に据えてなかなか面白い作品になっていた。
『体脂肪計タニタの社員食堂』 2010年の出版で、488万部を売り上げたというベストセラー 料理レシピ本の映画化。 映画化の企画は、2011年10月30日付「東京国際映画祭」で紹 介した『キツツキと雨』などの春藤忠温プロデューサーが立 案したもの。しかも春藤が株式会社タニタの広報担当に接触 すると、「企業イメージより、エンタテインメントにして欲 しい」と言われ、このような作品になったそうだ。 その物語は、ワンマン社長が病に倒れ、不甲斐ない2代目が 指揮を執ることになるが、会社は業績不振で新製品の体脂肪 計のキャンペーンの成功が命運を握っている。そこで自らも 肥満な2代目は社員食堂を1人の栄養士に任せ、社員のダイ エットをキャンペーンの柱とするが… ダイエットの必要条件や、困難を乗り越えるシーンなども描 かれ、ダイエットブームにも乗った物語が展開される。 脚本は放送作家の田中大祐が執筆し、監督を2010年2月紹介 『てぃだかんかん』などの李闘士男が担当。 出演は、2012年2月紹介『ももへの手紙』で声優を務めてい た優香。実は彼女の映画主演デビュー作は観ていたが、この ページで紹介しなかった。今回はその作品とは監督も違って 紹介できる作品になっている。 ただし、その作品と本作にも似たシーンがあって、この人は そういうイメージなのだなあとは感じられたものだ。 他に、2011年1月紹介『婚前特急』などの浜野謙太、2006年 5月紹介『ハチミツとクローバー』などの宮崎吐夢、2008年 8月紹介『花は散れども』などの小林きな子、そして草刈正 雄らが脇を固めている。さらに話題の壇蜜も出演している。 その一方で、本作の本来の主役である料理は、2006年1月紹 介『かもめ食堂』以来、数多くの映画作品に登場する料理を 手掛けてきたフードスタイリストの飯島奈美が担当。原作の レシピに従った美味しそうな料理を紹介している。 最初にフィクションですと明記されるが、会社の上層部をお ちょくったような部分もあって、それを許す会社の度量にも 感心する。しかも会社名は実名だし、会社の玄関口などは現 地ロケのようにも見え、会社は全面協力のようだ。 ただし、映画の全体は前向きな作品で、そのメッセージ性も しっかりと出ている。どのような観客層がいるのか今一つ掴 めない作品だが、美味そうな料理も沢山見られるし、それで ハッピーになれること間違いなしの作品だ。
『17歳のエンディングノート』“Now Is Good” ダコタ・ファニングの主演で、17歳で余命を宣告された女性 の姿を描いた作品。 実は昨年、若い知人をガンで亡くして、この作品を冷静に観 ていられるか不安だった。その知人は最後まで何も知らされ ずに逝ってしまったが、本作の主人公は自らの選択で死期を 迎える。そのどちらが良かったのかも考えさせられた。 本作の主人公は17歳の少女。彼女は血液のガンに冒され、現 在行っている抗ガン治療を続けても大人になるまでは生きら れないことを知る。そこで彼女は治療をやめ、余命の9ヶ月 を精一杯生きることを選択する。 こうして抗ガン剤を入れるチューブも引き抜いた主人公は、 残りの9ヶ月で一生分を経験するための「TO DO リスト」を 作成する。そしてそのリストを実行し始めるが…。そこには 普通の少女が考えるある項目だけはなかった。 死期を悟った主人公がリストを作って、それを実行するとい う作品は、2003年8月紹介『死ぬまでにしたい10のこと』 や、2008年3月紹介『最高の人生の見つけ方』など、今まで にもいろいろあったと思うが、本作は特に切ない。 僕自身は、さらにそれを現実的に受け止める状況だったとも 言える。しかし作品は単純なお涙頂戴で描くことはせず、む しろそんな状況にもめげない主人公の強さを描いて、その姿 が残される者への贈り物であるような作品だった。 従って僕は、鑑賞中は涙することも少なく、温かい気持ちで 作品を観終えることができた。 物語はイギリスの文学賞を受賞したジェニー・ダウンハムの ベストセラー原作に基づくもので、脚本と監督は、昨年10月 紹介『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の脚本を手 掛けたオル・パーカー。自身の監督は2作目のものだ。 共演は、2011年12月紹介『戦火の馬』で映画デビューを飾っ たジェレミー・アーヴァイン。2011年の監督デビュー作『思 秋期』では各地の映画祭を席巻したパディ・コンシダイン。 2010年1月紹介『17歳の肖像』などのオリヴィア・ウィリ アムズ。2010年11月紹介『月に囚われた男』に出ていたとい うカヤ・スコデラリオらが脇を固めている。 因にファニングは、以前に妹エルとの共演で同じような役柄 をオファーされたが蹴ったことがあり、今回は満を持しての 挑戦かもしれない。撮影はロンドンとブライトンで行われ、 ファニングのセリフはイギリス風のアクセントになっている そうだ。
『私は王である!』“나는 왕이로소이다” 現代に続くハングル文字の制定でも知られ、現行の紙幣の肖 像画にもなっていて、韓国史上で最も偉大な国王と言われる 世宗大王の誕生を描いた歴史ドラマ。 西暦1418年。国王の太宗は、王位継承者である長男・譲寧の 度重なる問題行動を案じ、三男・忠寧に王位継承者の地位を 与える。そして太宗は反対する重臣らを排除して決定を推し 進めるが、何より反対したのは忠寧本人だった。 何故なら忠寧は読書をこよなく愛し博識ではあったが、身の 回りのことは護衛たち任せの温室育ち。自分一人では何も出 来ず、自らが王位に就いても、政治のことなど何もできない と確信していたのだ。 そこで王になりたくない忠寧は宮殿からの逃亡を図るが、飛 び出したところで若い男とぶつかり男を昏倒させてしまう。 するとその男は忠寧と瓜二つで、咄嗟に忠寧は衣服を交換。 衛兵らはその男を宮殿に連れ戻す。 こうして自由の身となった忠寧だが、衣服を交換した相手は 奴婢で、忠寧には過酷な奴婢の生活が待っていた。しかしそ の暮らしの中で自らの知識によって人を助けたり、民衆の苦 しい生活ぶりを目撃した忠寧は… 物語の全体はマーク・トウェインの「王子と乞食」を思い出 させるが、それよりも韓国映画では昨年12月紹介『王になっ た男』との類似点も指摘できるところだ。ただし本作の本国 公開は昨年8月で、9月公開の先紹介作に先行している。 また本作にはユーモアも多く表現されて、先紹介作のシビア な内容とは差異もあり、どちらも甲乙付け難い作品になって いる。因に先紹介作では、異なるヴァージョンのエンディン グが「CJEJチャンネル」で期間限定公開されたようだ。 出演は、2009年1月紹介『アンティーク』などのチュ・ジフ ン。チュは、2010年2月から1年9ヶ月間の兵役を終えての 復帰作で、コミカルな演技は初とのことだ。 他に2012年『ヨンガシ』などのイ・ハニ、2011年『ロマンテ ィック・ヘブン』などのイム・ウォンヒとキム・スロ、そし てドラマで活躍のキム・ソヒョンらが脇を固めている。 監督は、過去にはコメディ作品を多く発表しているチャン・ ギュソン。監督初の時代劇は5年ぶりの作品だそうだ。 また撮影は韓国全土で行われており、国宝に指定されている 歴史的建造物の宮殿などもカメラに収められている。
『ライジング・ドラゴン』“十二生肖” ジャッキー・チェンの製作、脚本、監督、主演による最後の アクション超大作とされている作品。 1954年生まれのチェンは今年59歳。長年香港アクション映画 を牽引してきたチェンも流石に限界を感じたのか、アクショ ン映画からの引退を表明したのは、2011年10月紹介『1911』 の来日記者会見の席だったと記憶している。 その時に、最後のアクション作品は「十二支」を題材にした ものだと発言し、その作品が本作だった。その最後の作品で チェンが演じるのは、骨董品専門の窃盗団のリーダー。ある 資産家の手先となって、世界中の美術品を盗んでいる。 そして今回資産家から命じられたのは、アヘン戦争時に清王 朝の迎賓館・円明園より持ち出された十二支のブロンズ像。 すでに幾つかは発見され資産家のものとなっており、残りを 発見し回収する契約を結ぶのだが… そこに、アヘン戦争に従軍した将校の末裔や、盗まれた国宝 の返還運動を行っている古美術専門の学生などが絡んで、パ リ、南太平洋、そして中国本土などを股にかけた大冒険が繰 り広げられる。 さらにそこにはトレジャーハンターのライヴァルも登場し、 格闘技から危機一髪の脱出劇まで様々なアクションが描かれ る。それも全身がローラーブレードのスーツによる疾走や、 スカイダイヴィングなど多種多様のものだ。 と言うことで、正にアクションてんこ盛り、サーヴィス精神 満載の映画になっている。そのアクションを見るとまだやれ そうな気もするが、チェンのプロ根性がそれを許さないとい うことなのだろう。 共演は、2010年11月紹介『戦火の中へ』などの韓国人俳優の クォン・サンウと、北京体育大学卒業、テコンドー55kg級の 女子チャンピオンで映画初出演のジャン・ランシン。 さらに2010年4月紹介『パリより愛をこめて』などでスタン トマンを務めるアラー・サフィ、2009年11月紹介『2012』な どのオリヴァー・プラットらが脇を固めている。 物語は、『インディ・ジョーンズ』から『ナショナル・トレ ジャー』、『ミッション:インポッシブル』、『POTC』など がごった混ぜの感じで、それがまたほとんどシーンの羅列だ から、全体的には落ち着きもないし、大味な感じもする。 でもこれがジャッキー・チェンがやり続けてきたことなのだ し、彼の集大成ということでは間違いなしの作品と言える。 チェンの最後の勇姿を目に焼き付けておきたいものだ。
『燃える仏像人間』 1986年京都府生まれ、京都嵯峨芸術大学卒業という新人クリ エーターの宇治茶(漫画作家としてのペンネームだそうだ) が脚本、監督、作画、撮影を務めるデビュー作。 物語の背景は仏像窃盗団が暗躍する京都。主人公の紅子は実 家である寺の仏像を盗まれ、その際に両親も惨殺され天涯孤 独の身となる。そのため彼女は両親と旧知だった僧侶の寺に 引き取られるが、そこで窃盗団の犯行を聞かされる。 その手口は物質転送装置使うという。しかもその転送に巻き 込まれた生物は仏像と融合し、怪奇な仏像人間になってしま うというのだ。そして紅子は両親を殺された復讐心に燃える のだが…。 作品は劇メーションと称される切り絵を動かして撮影された もので、手法としてはチープ感も漂うが、アーチストの個性 を出す目的では効果のあるものだ。ただ演出などはもう少し 工夫できる部分もあったとは思えた。 声優と一部出演は人気声優の井口裕香。他に寺田農。実相寺 昭雄監督夫人の原知佐子、今年2月紹介『セデック・バレ』 にも出ていた北岡龍貴、物まね芸人のレイバー佐藤、芸人の 渡辺裕薫らが脇を固めている。 監督のプロフィールによると好きな本は「幼年期の終わり」 だそうだが、この手法でもっとストレートなSF作品も作れ るのかな、出来たら観てみたいものだ。好きな漫画が楳図か ずおと諸星大二郎なのは頷ける。 ただし本作の内容的には、1986年にデヴィッド・クローネン バーグがリメイクしたジョルジュ・ランジュラン原作『ザ・ フライ』が元になっていると思われるが、その辺りの名前が 出てこないのは何故なのだろうか。 切り絵を動かすアニメーションでは、手塚治虫がシリーズの 制作を始める前に単発で発表した『鉄腕アトム』なども思い 出されるが、その辺も監督は知っているのかな。現在の日本 アニメの第1歩だった手法の再現とも言えるものだ。 物語的には、さすが京都育ちという感じのひねりもあるし、 それなりの作品にはなっていた。今回はそれを劇メーション という形で完成させているが、この先どのような方向に進ん で行くかも注目したいところだ。
『きっと、うまくいく』“थ्री इडीयट्स” 2月紹介『タイガー・伝説のスパイ』3月紹介『闇の帝王』 『命ある限り』に続く「ボリウッド4」の4本目。2009年に 公開されてインド映画史上のNo.1に輝いているという作品。 物語は、インドの名門工科大学ICEに入学した3人の新入 生を中心に進められる。その内の1人ランチョーは優秀な生 徒で、先輩などの嫌がらせもさらりとかわし、その後で強烈 な仕返しをしてみせたりもする。 そんな3人は、嫌味な学長やゴマすりの留学生、さらには学 長の美しい娘らと共に、人生の理想と現実との間に彷徨いな がらも青春を謳歌して行く。その中では彼らの行状に手を焼 いた学長が、放校処分を決めたりもするが…。 そして卒業から10年後、彼らの内の2人はランチョーが街に 帰ってくるとの知らせに、旅行もキャンセルして大学の屋上 にやってくる。ところがやってきたのは嫌味だった留学生、 彼はランチョーとの賭けに勝ったと言う。 そして留学生が調べたランチョーの実家を訪ねた彼らは、そ こで驚愕の事実を知ることになる。 インド映画では普通のこととは言え全体は3時間近い大作。 その前半は学生生活を描いた見事な青春グラフィティーで、 これは今回の「ボリウッド4」の中では異色だが、それも巧 みに描かれた素晴らしい作品だった。 そして映画の後半で明かされるランチョーの実像は、僕自身 が団塊の世代で親の期待を背負って工学系の大学に進んだ者 としては、正に身につまされる思いがした。日本の現状は不 知だが、韓国やインドではこれが今の現実なのだろう。 そんな、僕にとっては懐かしく青春時代を思い出させてくれ る作品になっていた。 出演は、2001年にアメリカアカデミー賞外国語映画部門にノ ミネートされた『ラガーン』などのアーミル・カーン、『闇 の帝王』の前作『DON 過去を消された男』などに出ているカ リーナ・カプール。監督はインド映画でハートウォーミング な作品が人気を得ているというラージクマール・ヒラニ。 なお本作は、No.1に輝くインドだけでなく台湾、韓国、中国 でも公開されて好評を得ており、日本では2010年の「したま ちコメディ映画祭in台東」でも上映されたそうだ。 因に、映画の中に出てくる宇宙ペンと鉛筆のエピソードは、 工学部出身の僕としては事前に知っている事柄だったが、そ の事実関係がちゃんと説明されているのも嬉しかった。
『ソラから来た転校生』『ネコヤドのハルとアキ』 ともさかりえや蒼井優、金子ノブアキらが所属する芸能プロ ダクション・イトーカンパニー製作による中編作品と、同作 を監督した近藤勇一が同じ主演者で先に制作した短編作品が 併映で公開される。 中編作品の『ソラから来た転校生』は天使もの。天界に暮ら す天使が、地上で行方不明になった仲間を探しに来るが、そ こで天使は、天界では禁断の友情と恋愛の感情を知ってしま う。果たして天使は仲間を探し出せるか、そして感情を知っ てしまった天使の運命は… 物語は少女趣味丸出しのものだが、それなりに筋は通ってい たし、結末には意外性もあって上手く纏められている感じが した。 出演は、イトーカンパニー・グループのリセに所属する星名 利華と溝口恵。また『テニスの王子様』系の桑野晃輔と西島 顕人。さらに昨年12月紹介『さよならドビュッシー』に出て いた相楽樹、元アナウンサーの山村美智(旧名:美智子)ら が脇を固めている。 短編作品の『ネコヤドのハルとアキ』は、同じく星名利華と 溝口恵が、同じ男子を好きと言ったために気まずくなってし まった2人の少女を演じる。そしてその1人の引越しが決ま り、2人の仲を小さな人形が取り持つ過程が描かれる。 作品は、栃木県鹿沼市の観光PR用に製作されたもので、少 女たちの行動を通して鹿沼の名勝なども紹介されるという構 成。それがそつなく描かれる上に、小さな人形の活躍が見事 なVFXで描かれていてそれにも感心した。 因に両作を監督した近藤勇一は、GIRAFFILMという個人屋号 でも活動しており、そこでは映像制作の他、CGやVFXも 制作。また映画学校でその方面の講演も行っている。確かに 今回の映像を観ると相当の実力者のようだ。 さらに監督は、『好夏』(スイカと読ませるらしい)という 短編シリーズも発表して、その作品はゆうばり国際ファンタ スティック映画祭で上映されている。作品は7作あるようだ が、最近のものにはVFXも使われているようで、その作品 も観たくなった。 海外では、2011年6月紹介『モンスターズ』などのように、 ほとんど個人で見事なVFX映画を作り上げる人も出ている が、日本のレヴェルがどの辺にあるのか。それを知るために も注目しておきたい作品だ。
|