| 2012年05月27日(日) |
NAVY S、ヤクザみたいな恋人、SHERLOCK、そして友よ、ロマンチック・ヘブン、ディーパー・シェイド、SEX&禅、ビッグ・ボーイ、コナン |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『NAVY SEALS』“Act of Valor” アメリカ海軍特殊部隊Navy Sealsの活動に関るフィクション の脚本を、現役の隊員たちに演じさせて映像化したという前 代未聞の作品。 その物語は中東での自爆テロに始まり、CIAエージェント の救出作戦など特殊部隊の活躍が描かれる。また一方で金属 探知を擦り抜ける自爆装置を開発した武器商人やメキシコか ら米国潜入を目指すテロ集団などの行動も描いて行く。そし てテロを未然に防ぐ特殊部隊の活動が描かれる。 物語はフィクションだが、隊員たちの行動は各シチュエーシ ョンでの訓練の一貫とも言えるもので、テロリストの潜む集 落への襲撃や地下トンネルでの攻防などが、正しく実戦さな がらに描かれている。 その他、原子力潜水艦の浮上シーンやヘリから吊り降ろされ る戦闘舟艇など、過去には実物が撮影されたことのない兵器 や装備も登場。因に飛び交う銃弾は全て実弾とのことだ。 ただし夜間のパラシュート降下シーンは、実際には深夜の真 っ暗闇の中でも行われるが、本作では撮影のため少し明るく なった夜明けに時間を変更してもらったそうだ。 また襲撃シーンでは、隊員たちにシチュエーションのみを提 示して、そこから彼らが作戦を練り上げ、その計画に沿って カメラの配置などを定めて撮影が行われたものもあるとのこ とだ。 製作と監督は2006年6月紹介『ダスト・トゥ・グローリー』 などのマイク・マッコイとスコット・ワウ。2人は2007年に 米海軍を描いた短編ドキュメンタリーを発表し、その実績を 買われて本作に抜擢されたようだ。 脚本は2007年3月紹介『300』などのカート・ジョンスタ ッド。また1990年『レッド・オクトーバーを追え』などジャ ック・ライアンシリーズの原作者トム・クランシーが企画協 力者として名を連ねている。 なお主要なキャストは現役の兵士だが、その他の政府関係者 やテロリスト、武器商人などの配役では、主にテレビで活躍 の俳優たちが脇を固めていたようだ。
『僕のヤクザみたいな恋人』“내 깡패같은 애인” 『怪しい隣人たち』“수상한 이웃들” 5月26日から6月15日まで東京新宿K'sシネマで開催される 「真!韓国映画祭2012」で上映の13作品の中から、標記2作 品の試写を鑑賞した。 前者は、地方の大学を出てソウルの会社に勤めたものの程な くして勤務先が倒産し田舎には帰れない女性と、幹部の身替 りで刑務所に入りはしたが一向うだつは上がらい三流ヤクザ の男が主人公。偶然隣り同士になった2人の唯では済まない 交流が描かれる。 脚本と監督は、本作で青龍賞新人監督賞に輝いたキム・グァ ンシク。出演は2011年10月紹介『人喰猪、公民館襲撃す!』 などのチョン・ユミと、2009年『TSUNAMI-ツナミ-』などの パク・チュンフン。 後者は、地方新聞社の編集部が舞台に、一癖も二癖もある記 者連中の日々の行動が描かれる。それぞれのエピソードはサ ブタイトルも付されて独立しているが、相互に繋がりもある というちょっと凝った構成で、かなりブラックなユーモアも 込められている。 脚本・監督のヤン・ヨンチョルは1997年に『朴対朴』という 作品があって以来の監督作だそうだが、ミュージックヴィデ オやCMでは受賞歴もある人のようだ。また出演者には主に 舞台やテレビの俳優が起用されているようだ。 両作ともコメディの範ちゅうに入る作品だが、いずれも多少 特殊なシチュエーションで、自分から共感して笑えるという 感じではなかった。ただまあそれなりにニヤリとする感じの 笑いはちりばめられていたものだ。 特に後者では、途中に挟まれるタクシー運転手のエピソード が捻りもあって面白く感じられたものだが。実はこのエピソ ードだけが編集部内の話ではなく、多少浮いている感じなの は残念なところと言えそうだ。 もっともこのエピソードでも話の展開がかなり強引で、その 辺が自分で共感できなかった原因でもあるかな。とは言えそ ういった笑いを好む人がいることも確かなようで、これは案 外日本でも評価はされそうな感じの作品ではあった。 なお、この2作はすでに映画祭の初日に上映されているが、 映画祭の会期中には各作品でそれぞれ5〜6回程度の上映が あるようだ。
『SHERLOCK』“Sherlock” 2010年にイギリスで製作された「シャーロック・ホームズが 現代に生きていたら」という設定による各話約90分のミニシ リーズ。その第1話〜第3話がDVDリリースされることに なり、第1話の試写と第2話、第3話はサンプルDVDで提 供された。 試写された第1話の副題は「ピンク色の研究」“A Study in Pink”。「緋色じゃないの?」と突っ込みたくなるが、取り 敢えず物語ではホームズとジョン・ワトスンの出会いなどが 描かれる。 そして事件は、一見自殺と思われる事件を発端に連続殺人事 件の謎が推理される。ただし背景は現代で、ホームズはスマ ートフォンやインターネット、eメールなどを駆使して事件 に挑んで行く。 一方のワトスンは、アフガニスタン帰りの軍医で杖を突いて いるが、実は負傷は脚ではなく心因性だなど、物語は原作と 着かす離れずの感じ。それにホームズは名探偵というより変 人で、この辺は2010年1月紹介『シャーロック・ホームズ』 とも上手く重なっていた。 出演は、ホームズ役に2007年12月紹介『つぐない』や、昨年 12月紹介『戦火の馬』、今年2月紹介『裏切りのサーカス』 などのベネディクト・カンバーバッチ。彼は来年公開予定の “The Hobbit”の第2作や“Star Trek”の続編にも出てい るようだ。 そしてワトスン役には、今年12月から公開“The Hobbit”の 2部作で主人公ビルボ・バギンズを演じているマーティン・ フリーマン。2005年7月紹介『銀河ヒッチハイク・ガイド』 の主演でも知られる俳優がホームズに振り回される。 なお、DVDでは同時に、密室殺人に挑む「死を呼ぶ暗号」 “The Blind Banker”と、宿敵からの挑戦を受けて立つ「大 いなるゲーム」“The Great Game”がリリースされる。 本シリーズでは、最初からモリアーティやマイクロフトが登 場するなど、シャーロキアンにはどうなの…?という感じは あるが、原作の全体を踏まえた作品ということでは、これも ありというところだろう。 なお本作では、イギリスアカデミー賞のテレビ部門でフリー マンが助演男優賞を受賞するなど好評を呼び、本国では今年 1月からシーズン2(3作品)の放映も開始。その副題は“A Scandal in Belgravia”“The Hounds of Baskerville”と “The Reichenback Fall”だそうだ。
『そして友よ、静かに死ね』“Les Lyonnais” 6月21日〜24日に東京有楽町朝日ホールほかにて開催される 「フランス映画祭2012」での上映作品の1本。 2006年10月紹介『あるいは裏切りという名の犬』などのオリ ヴィエ・マルシャル監督による最新作で、元警察官という異 色の経歴を持つ監督が、1970年代に起きた実際の事件に基づ いて描いたフィルムノアール。 物語は、1960年代と1970年代、それとその25年後という3つ の時代を背景にし、幼い頃から兄弟のようにして育ち、共に 悪事も働いてきた2人の男の友情と、それに伴う苦難の生涯 が描かれる。 開幕は現代に近い時代、初老の主人公は孫の洗礼式に出席し ている。ところがそこに、幼い頃からの親友が逮捕されたと の報が入る。その主人公は悪事からは足を洗って久しいが、 親友はまだその渦中にいたようだ。 そして組織ともトラブルを抱える親友には、刑務所に入ると 命が危ないとの危惧もあった。そこで親友の奪還を考える主 人公だったが、それは彼と親友の長年に渡る友情を検証する ことにもなる。 1960年代、小学校に転校してきたロマの主人公を快く迎えた のはその親友だけだった。そして1970年代、リヨンに集まっ た男たちは、ドゴール政権の抑圧政策の下でギャング団とし て生き残る術を見いだす。 映画の中で主人公がロマであることは明示されるが、その親 友もロマかどうかは最後まで解からなかった。しかし被差別 民であるロマの男たちの辿る人生が、壮絶かつ切なくも描か れた作品だ。 出演は、2007年2月紹介『輝ける女たち』などのジェラール ・ランヴァンと、2011年11月紹介『ラスト・アサシン』など のチェッキー・カリョ。 なお本作は、今年9月に東京・銀座テアトルシネマほかでの 日本公開も決定しているものだ。
『ロマンチック・ヘブン』“로맨틱헤븐” 5月26日から6月15日まで東京新宿K'sシネマで開催される 「真!韓国映画祭2012」で上映の13作品の中から、本作はD VDを借りて鑑賞した。 映画は、幾つかの物語が並行するアンサンブル劇の構成で、 その始まりは天国で聴く音楽のCDを手に入れたタクシー運 転手の話。彼には入院中の祖父がいるが、その祖父はアルツ ハイマーを発症。祖母ではない初恋の女性の名を呼び続けて いる。 次は骨髄移植を待つ母親のいる女性の話。移植の血液型の合 致するドナーが見つかるが、そのドナーは殺人容疑で逃亡中 だった。そこで逃亡犯を追う刑事らに接近した彼女は徐々に 捜査に加わって行く。 そして妻に先立たれた弁護士の話。彼は妻が病室に持って行 ったハンドバッグを探しているが、妻の思い出の詰まったそ のバッグが何故か見つからない。そして彼の許には、検事時 代に冤罪で刑務所に送ってしまった男も現れる。 これらのエピソードに、タクシー運転手が乗せた占い師の老 婆の話や、天国の作り主なども現れて、現世と天国を舞台に した、神様が創造の7日目に作ったあるものを巡る物語が展 開されて行く。 監督は、2006年8月紹介『トンマッコルへようこそ』などの 製作・脚本家で、2010年5月紹介『グッドモーニング・プレ ジデント』などのチャン・ジン。今までの作品と同様、物語 の設定ははかなり奇抜だが、そこに見事な人間味とユーモア を織り込んでいる。 出演は、2001年『火山高』などのキム・スロ、ドラマ『コー ヒープリンス1号店』などのキム・ドンウク、CMで人気の キム・ジウォン、『グッドモーニング・プレジデント』など のイ・スンジェ。 先に紹介した日本映画『スープ』とも似た世界観だが、物語 の展開の上手さでは本作品の方が多少優れているかな。特に 単純な3幕ものにせずに、並行して進む複数の物語が最後に 収斂して行く気持ちの良さは、アンサンブル劇の醍醐味とい う感じもした。 これこそが映画を本当に判っている人の作品かも知れない。
『ディーパー・シェイド・ブルー』 “A Deeper Shade of Blue” サーフィン及びサーフボードの歴史を紹介するドキュメンタ リー作品。1975年の“Tubular Swells”以来多数のサーフィ ン映画を発表しているジャック・マッコイ監督作品で、本作 は昨年のサンタバーバラ国際映画祭でプレミア上映されてい るようだ。 作品は全11章に分けられ、そこではハワイの古代史からサー フボードの開発史。また著名サーファーの名鑑みたいなもの や、ビッグ・ウェーブに挑んだ歴史。それに未来的な最新ボ ードの紹介まで、正に総合雑誌的なサーフィンの紹介が行わ れている。 この内容は、プレス資料に添えられた文章によるとサーフィ ンに詳しい人には一方的な見方とする批判もあるようだが、 僕のようなサーフィンを知らないものには実に判りやすく楽 しめる作品だった。 そしてその中には、前回紹介『プリンセス・カイウラニ』の 王女が、ハワイ文化におけるサーフィン再興の立て役者とし て紹介されていたり、また名鑑では、3月紹介『ソウル・サ ーファー』のベサニー・ハミルトンがチラリと写っているの も楽しめた。 さらに1960年代のサーフィンブームの背景として、1959年サ ンドラ・ディー主演“Gidget”やサリー・フィールド主演の 同作テレビシリーズが紹介されていたのも映画ファンとして は嬉しかったところだ。 それに名だたるプロサーファーたちの妙技やチューブを抜け る爽快感など、いずれにしても初心者がその歴史から現状、 さらに将来までのサーフィンを学ぶには格好と言えそうな作 品だ。 なお本作の配給会社では、この他に少女サーファーの成長を 描いた『ファースト・ラブ』“First Love”などの公開も予 定している。
『3D SEX&禅』“肉蒲団之極楽宝鑑” 1991年にも映画化のある「中国三大奇書」と呼ばれる原作の 3Dによる再映画化。昨年公開の香港では、『アバター』を 超える歴代首位の初日興収記録を樹立したそうだ。 物語は清王朝の頃、学者の主人公は名家の女性に一目惚れし 結婚するが、夫婦の夜の営みでは何故か満足が得られない。 そして徐々に愛情も薄れていった主人公は、友人に誘われて とある秘密の館に足を踏み入れる。そこは男女が官能に酔い 痴れる場所だった。 その館で自らの性の未熟さを知った主人公は様々な達人たち の手解きを受け、ついには自らの身体も改造し性の快楽を極 限まで体感する。しかしその時、館や主人公にも危機が迫っ ていた。そんな中で主人公が知り得た究極の愛の姿とは… 主演は、京都府出身の葉山豪。休暇中の台湾旅行でスカウト され、2005年1月紹介『香港国際警察』や、2009年2月紹介 『新宿インシデント』などにも出演の日本人俳優が大抜擢さ れている。 他にロシア映画などにも主演の香港女優レニー・ラン、日本 のAV女優で2010年7月紹介『GARO THE MOVIE』などにも出 演の原紗央莉、同じくAV女優の周防ゆきこ、香港ポップシ ンガーのビニー・ルイ、2004年10月紹介『カンフー・ハッス ル』のティン・カイマンらが脇を固めている。 原の艶技を2作連続で3Dで観られることになったが、その 部分で3Dの効果がどれだけあったかというと、まだまだ工 夫の余地はある感じがした。それは風景やセットの立体感が 優先では何となく物足りないものだ。 最近は日活ロマンポルノの再上映もあったが、ポルノ映画の 映像表現には10年1日の感じが付き纏う。ポルノは所詮その 程度て良いというのも理解はするが、3Dポルノも日本では 1973年公開の“The Stewardesses”(邦題:淫魔)など連綿 とある。その辺も検証して何か新規性のある作品も観てみた いものだ。
『ビッグ・ボーイズ/しあわせの鳥を探して』 “The Big Year” 毎年アメリカを舞台に繰り広げられるアメリカ探鳥協会主催 の大イヴェントBig Yearを題材にしたジャック・ブラック、 オーウェン・ウィルスン、スティーヴ・マーティン共演によ るハート(バード)フルコメディ。 ブラックが演じるのは、アメリカに生息する全ての鳥の鳴き 声が聞き分けられるという男性。バツ1で父親からも冷たい 目で観られている彼が、密かにBig Yearの1位の座を目指す 決心を固めるところから物語は始まる。 その彼のライヴァルとなるのは、ウィルスン演じる現在の記 録保持者と、マーティン扮する自ら起業した会社をリタイア しようとしている社長。1人は自分の威信に掛け、もう1人 は財力にものを言わせて新記録樹立を目指す。 そんな2人に挟まれて、主人公は金も時間もない身の上だっ たが…。年齢も社会的地位も異なる3人が、それぞれの立場 に応じた彼ら自身の問題を抱えつつ、同じ目的に向かって競 い合う。 1人がちょっと嫌みで対する2人が共闘するなどの展開は正 に定番だが、それが−29度のカナダ北部ユーコン準州から、 酷暑44度のフロリダ州キーズまで、全米100箇所にも及ぶロ ケ撮影と、CGIも駆使した野鳥との遭遇などの素晴らしい 映像と共に描かれる。 それはもう野鳥ファンではなくても目を見張るような見事な 世界が展開されていた。 作品は、1998年に実際に3人のバーダー(と呼ぶようだ)に よって競われたThe Big Yearのルポルタージュを原作として いるが、映画の巻頭には「作品は実話に基づくが、物語はフ ィクションである」とのテロップが掲げられていた。 上記の3人以外にもブライアン・デネー、アンジェリカ・ヒ ューストン、ラシダ・ジョーンズ、ロザムンド・パイク、ダ イアン・ウィースト、ジョベス・ウィリアムスらの豪華な脇 役陣も注目の作品。 原作は、「コロンバイン乱射事件」報道のリードライターと して2000年ピュリッツァー賞を受賞しているマーク・オブマ シック、脚本は1986年『薔薇の名前』にも名前を連ねている ハワード・フランクリン、監督は2006年『プラダを着た女』 などのデイヴィッド・フランケルが担当。また本作は俳優の ベン・スティラーが製作総指揮を務めている。
『コナン・ザ・バーバリアン』“Conan the Barbarian” ロバート・E・ハワード原作ヒロイック・ファンタシーの映 画化。同じ原作からは1982年と1984年にアーノルド・シュワ ルツネッガー主演による映画化があるが、本作はその1作目 と同じ原題を持つreboot作だ。 物語の背景は、アトランティスが滅亡してから現代に繋がる 歴史が始まるまでの空白の時代。その時代はまだ妖術が力を 持ち、暗黒の力を支配しようと歴代の王たちが競い合う時代 だった。 そんな時代の中で、戦場に倒れた女剣士の命と引き換えにコ ナンは誕生する。しかし族長である父親の厳しい鍛練の許に 育てられたコナンは、今度は父親の命と引き換えに窮地を脱 することになる。 そして長じたコナンは父親に非業の死をもたらした仇敵を捜 し、自らが率いる義勇海賊と共に旅していたが…。ある日、 遂にその手掛かりを得る。 その仇敵は妖術を操る娘と共に古代の秘術の復活を目指して おり、その最後の鍵は古代人の純血を引く1人の女性。そし てその女性を巡ってコナンは妖術を駆使する父娘との戦いに 肉弾戦で挑んで行く。 主演は、ハワイ出身TVドラマ『スターゲイト:アトランテ ィス』で人気のジェイスン・モモア。共演は2009年『スター トレック』に出演のレイチェル・ニコルズ、2011年7月紹介 『デビルクエスト』などのロン・パールマン。 さらに2009年『アバター』に出演のスティーヴン・ラング、 2007年7月紹介『プラネット・テラー』などのローズ・マッ ゴーワン、日本でも人気の格闘家ボブ・サップなどが脇を固 めている。 脚本は、2005年11月紹介『サウンド・オブ・サンダー』など のトーマス・ディーン・ドネリーとジョシュア・オッペンハ イマー。監督は、2007年『悪魔のいけにえ』や、2009年には 『13日の金曜日』のリメイクも手掛けたマーカス・ニスペ ルが担当した。 ジョン・ミリウスが監督した1982年作では、日系人俳優マコ 岩松が演じる魔法使いなどの登場はあるものの、全体的には シュワルツネッガーの名前ばかりが印象に残っている。特に クライマックスの戦いはアレレという感じがしたものだ。 それに対し今回の作品は、CGI−VFXの進歩による背景 やアクションの展開もバランス良く、万人に楽しめる作品に なっている。ただし、血みどろの古代の戦いがさらにリアル になっており、その結果、日本公開での鑑賞制限はR-15+が 指定された。
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