| 2012年04月15日(日) |
苦役列車、ジョルダーニ家、グレイヴ・E、ジョイフル♪ノイズ、彼女について知ることのすべて、ブライズM、王朝の陰謀、白い指+Carrie |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『苦役列車』 第144回(2010年下期)芥川賞を受賞した西村賢太原作小説 の映画化。 主人公は、港で日雇いの荷役労働者として働く男性。ある日 彼は、職場に向かう集合バスの中で、専門学校に入学し上京 してきたという同い年の若者と出会う。そして何となく気の 合った2人は、一緒に酒を飲む仲になる。 そんな主人公は、古本屋でアルバイトをしながら大学に通っ ているという苦学生の女性に目を付けていたが、若者の仲立 ちで彼女と友達になることができる。そして3人で海に行っ たりするようになるが… 主人公の背景にはいろいろなものがあって、それが徐々に明 らかになって行く。 今回の試写はほぼ内覧だったようで、プレス資料もほとんど 用意されていなかった。そのため原作者の経歴などはネット で検索したが、この物語の背景部分がほぼ実生活に基づいて いるようで、そのことに衝撃を受けた。 そんな衝撃的な背景を持つ物語だが、それは特に嫌みに感じ ることもなく、普通とは言えないかも知れないけれどさぼど の違和感もなく、丁寧な演出で1980年代後半の青春映画とし て見事に映像化されていた。 主演は2008年4月紹介『百万円と苦虫女』などの森山未來。 なお森山の前作『陸の魚』は内容的な部分でこのサイトには アップしなかったが、森山の演技は優れていると感じてはい たものだ。 共演は、2011年12月紹介『きつつきと雨』などの高良健吾と AKB 48の卒業を発表した前田敦子。高良の爽やか振りは健在 で森山の欝々とした感じと好対照を演じている。また前田は 難しい役柄ではなかったが良い感じに演じていた。 脚本は2011年9月紹介『女の河童』などのいまおかしんじ。 監督は同年3月紹介『マイ・バック・ページ』などの山下敦 弘が担当している。 1976年生まれの監督の演出は、1944年生まれ原作者の前作の 時は、1949年生まれの僕には何処か違和感があったが、本作 の原作者は1967年生まれで脚本家も1965年生まれということ では、時代感覚もうまく捉えられていた感じだった。 そんな時代の青春が丁寧に描かれた作品と言えそうだ。
『ジョルダーニ家の人々』“Le cose che restano” 2005年6月紹介『輝ける青春』のサンドロ・ペトラリアとス テファノ・ルッリの脚本による現代イタリアを背景にした家 族の物語。なお脚本家には『輝ける青春』の前に“La vita che verra”という1960年までが背景の作品があり、本作で 3部作の完結となるようだ。 物語の中心はローマに暮らす夫婦と3男1女の一家。長男は 外交関係の公務員で紛争地帯に派遣されている。長女は結婚 しているが心理関係の医療に従事し、いろいろな心に悩みを 抱える人たちのケアに当っている。 その長女が妊娠し、長男の帰国も重なって一家は集まること になる。そこには建築家を目指す学生の次男や天真爛漫な末 弟の姿もあった。しかしその末弟が事故で帰らぬ人となる。 そして一家の崩壊が始まる。 そこでは悲嘆に暮れたまま施設に収容を余儀なくされる母親 や、そんな妻を尻目に不倫を続ける父親。また優秀なのに自 分の将来に不安を抱く次男、ある事情を抱えている長男。 さらには、長女の患者で戦場からの帰還者や、イラクからの 難民の女性などの物語が添えられ、一家を巡る現代を反映し たドラマが展開されて行く。 『輝ける青春』は上映時間366分におよぶ大作の映画だった が、本作はさらに399分の上映時間で、実は本国では100分づ つ4回のミニシリーズでテレビ放送されたもののようだ。因 に3部作の1作目もミニシリーズと記録されている。 という作品だが、『輝ける青春』を期待して行くと、第1部 のメロドラマ的な展開に唖然とさせられた。しかしその後に は、イタリアが関っている国際紛争の問題や、難民問題、さ らにそこに巣くう社会問題なども描かれ、さすがという感じ の作品になっていた。 また家族の老齢化の問題なども描かれ、むしろ今の日本人に は、本作の方が『輝ける青春』より判り易いだろうとは思わ れる作品だ。特に次男が再開発に関る孤児院の跡地に描かれ る問題は心に響くものがあった。 出演者は、イタリアのテレビで活躍する俳優が中心のようだ が、中には2010年2月紹介『ドン・ジョヴァンニ』に出演の ロレンツォ・バルッチとエンニオ・ファンタスティキーニ、 2010年9月紹介『シチリア!シチリア!』に主演のフランチ ェスコ・シャンナらが脇を固めている。 監督は、ヴェネチア映画祭の出品歴などがあるジャンルカ・ マリア・ダヴァレッリが担当した。
『グレイヴ・エンカウンターズ』“Grave Encounters” 「墓場の遭遇」と題された超常現象の真相を探る番組のスタ ッフが遭遇したという設定のPOVによるフェイクドキュメ ンタリー。 その調査の対象は1895年から1960年まで運営されていたとい う精神病院跡の廃虚。そこでは精神医学の発達する以前にか なり過激な治療も行われていたという。そして1940年代には ロボトミー手術も頻繁に行われていたようだ。 さらにそのロボトミー手術を率先していた医師が、反抗した 患者グループに惨殺される事件も発生したという。そんな廃 虚に24時間の予定で撮影隊が入り、要所に定点カメラも設置 し、さらに手持ちカメラで撮影が開始される。そして惨劇が 始まる。 映画では、プロローグにプロデューサーと称する男性が登場 し、局に送られてきたヴィデオだという解説が付けられる。 しかもその第6回だと言うのだが…。 僕の映画を観る時の態度としては、基本的に物語の整合性が 気になる質と言える。その目で観ていると、本作のような作 品はかなり気分が退いてしまうものだ。それは例えば番組と して編集されているという設定なのに、途中でやらせが暴露 されているとか。 また、局にヴィデオが送られてきたのなら定点カメラのヴィ デオの回収などの経緯もあるはずだが、本作ではその辺もウ ヤムヤにされたまま。これは2月紹介『アポロ18』もそう だったが、その辺の詰めの甘さは感じてしまうところだ。 因に、僕の中では評価の高い『●REC』でも回収の経緯は 示されないが、あの作品では最初から番組などという説明も されないもので、その辺を割り切っているところがうまいと も言える。 つまりわざわざプロローグを付けているところが考えの浅さ でもあるし、その辺が詰めの甘さとも言える。それに、上記 のやらせの暴露などは単なる思いつきの最たるところとも言 えるものだ。 ただし本作では、上記の点を除けば恐怖シーンの演出などは 比較的しっかりと作られていた感じで、特に挿入されるアー カイヴ映像などは良く出来ていた。またVFXなどもそれな りに巧みだった感じだ。 その辺では、こちらはサイトにはアップしなかったが、昨年 8月頃に試写の行われた“The Speak”などよりはしっかり していた。ただし8月の作品ではヴィデオ回収の経緯はちゃ んとしていたが。 脚本と監督はザ・ヴィシャス・ブラザース。彼らはミュージ ックヴィデオ出身のようで、その片割れは、過去にYouTube で削除されるまでに300万アクセスを記録したという問題映 像の制作者だそうだ。
『ジョイフル♪ノイズ』“Joyful Noise” 2003年2月紹介『シカゴ』でオスカーにノミネートのクイー ン・ラティファと、1980年公開『9時から5時まで』などの ドリー・パートンの共演によるゴスペルコーラスを主題にし た音楽映画。 背景は現代。ジョージア州の小さな町パカショーは不況の中 で衰退していた。そんな町の唯一の希望は町の教会の賛美歌 コーラスが全国大会で優勝すること。しかしその夢はいつも 州大会までで、コーラス団の存亡も取り沙汰されている。 そんな中で長年コーラスの指導をしてきた町の実力者の男性 が亡くなる。そしてコーラス団の指導は前指導者の妻ではな く、アスペルガー症候群の息子を抱える女性に託される。 その新指導者にはリードも務められる娘がいて、一方の前指 導者の未亡人の許に都会で暮らしていた孫の青年が帰ってく る。そして2人の若者はコーラス団の改革を志すが、新指導 者は伝統的なゴスペルに固執していた。 共演は、2008年12月紹介『ザ・クリーナー』に出演のキキ・ パーマー、ブロードウェイの“Bonnie and Clyde”にクライ ド役で出演中のジェレミー・ジョーダン。 他に2010年4月紹介『小さな命が呼ぶとき』などのコーニー ・B・バンス、2009年6月紹介『キャデラック・レコード』 などのデクスター・ダーデン。さらにカントリーソングの殿 堂入りも果たしているクリス・クリストファースンらが脇を 固めている。 なお挿入される歌曲は、伝統的なゴスペルからスティービー ・ワンダーやマイクル・ジャクスンまで、様々なアレンジで 多彩な楽曲が披露される。またドリー・パートンは、本作の ために新曲も書き下ろしているそうだ。 ゴスペルコーラスであるから、宗教的な背景も色濃い作品だ が、それは別としてコーラス物として充分に楽しめた。それ にいまさら肌の色を超えたでもないのだろうが、若いカップ ルの、それなりに障害もあるラヴストーリーも楽しめたもの だ。 それにしても、1946年生まれのパートンが、1970年生まれの ラティファを相手に歌いまくるシーンは圧巻だった。
『彼女について知ることのすべて』 佐藤正午の原作小説の映画化。その脚本と監督は2009年8月 紹介『行旅死亡人』などの井土紀州が手掛けた。因に井土監 督は瀬々敬久監督のピンク映画にも参加しており、本作では エロス・ノワールというコピーも付けられている。 主人公は実家暮らしの教職員。一応将来を約束した同僚教員 もいて、親の車で彼女を迎えに行き、一緒に買い物をして半 同棲のような生活を楽しんでいる。ところがある日、買い物 に来たスーパーの喫煙所で1人の女性と話したことから運命 が動き始める。 そこに出てきた婚約者はその女性の高校時代の同級生と言う が、その態度は女性を嫌っていることが明白だった。そんな ことにも興味を持った主人公は、偶然友人が女性の務める病 院に入院していたこともあって、その女性に接近して行く。 その結末は… まあ、単純に言って男の下心が主人公を泥沼に引き摺り込ん でいくような物語で、しかも映画では多少単純化され過ぎて いる感じもするが、それなりにありそうな男女の姿が描かれ ていたようだ。 出演は、2010年9月紹介『海炭市叙景』などの三浦誠己と、 元TBS「王様のブランチ」のレポーター(といってももう 14年も昔のようだ)の笹峯愛。笹峯はスクリーンデビューと なっている。 他に、2008年12月紹介『ラーメン・ガール』などの朴昭煕。 2010年5月紹介『結び目』などの赤澤ムック、2010年12月紹 介『学校をつくろう』などの中村憲刀、『行旅死亡人』にも 出演の長宗我部陽子らが脇を固めている。 拳銃の不法所持では学校の先生は懲戒免職を免れないように も感じるが、まあ最近の教育現場は甘くなっているのかな。 それとも拳銃を湖に投げ捨てて証拠が上がらなかったのかも 知れないが、倫理的にはどうかなとは思ってしまう。これは まあ話の本筋ではないが。 出演者はスター級ではないがそこそこ実力者と見做せる顔ぶ れで、その中で笹峯の艶技は頑張っていたと言えるのかな。 ただその演出は1970年代のロマンポルノとあまり変っておら ず、その辺はもう少し目新しさも欲しい感じではあった。
『ブライズメイズ』“Bridesmaids” 2010年2月紹介『ローラーガールズ・ダイアリー』にも出演 していたSNL出身の女優クリスティン・ウィグが、主演と オスカーにもノミネートの脚本と製作も務めた女性の本音? 映画。 主人公は、長年の夢だったケーキ屋を開業したものの敢え無 く休業に追い込まれてしまった女性。そんな女性が幼馴染み の結婚式で式を取り仕切るmaid of honorに選ばれ、自らの 境遇にも合わせた質素な式を目指すのだが…、幼馴染みは成 り上がりのセレブだった。 そして一緒にbridesmaidsに選ばれた中にはセレブのお友達 もいて、bachelorette partyの行き先や結婚式の運営などで 熾烈な主導権争いが勃発する。そんな中で主人公の精神状態 はどんどん落ち込んで行き… 「女同士の親友なんて有り得ない」というのは、男女のどち らが言い出した言葉か知らないが、本作はそんな中から生ま れる真の友情や主人公の再生などが描かれた作品になってい る。これこそが女性の本音と言えるのかな。 それにしても、ウッグの脚本は男性の目からは唖然とするよ うな下ネタの満載で、本作はそのテーマから2011年5月紹介 『ハングオーバー!!』とも比較されるが、R指定の同作を上 回る怪作になっている。因に本作もアメリカではR指定の作 品だ。 共演は、2011年1月紹介『お家をさがそう』などのマーヤ・ ルドルフ、同年6月紹介『インシディアス』などのローズ・ バーン、2003年1月紹介『ホワイト・オランダー』に出演の メリッサ・マッカーシー。 他に2009年8月紹介『パイレーツ・ロック』に出演のクリス ・オダウド、2010年3月紹介『アリス・イン・ワンダーラン ド』などのマット・ルーカス。それに2011年8月紹介『ラブ &ドラッグ』にも出演し本作が遺作になったジル・クレイバ ーグらが脇を固めている。 監督はテレビ『ザ・オフィス』シリーズでエミー賞監督賞に ノミネートされたポール・フェイグ。製作は2008年11月紹介 『無ケーカクの命中男』などの監督のジャド・アパトーが担 当した。 なお本作のエピソードは、共同製作と共同脚本を手掛けたア ニー・ムモーロの実体験に基づくものだそうだ。
『王朝の陰謀』“狄仁杰之通天帝国” 日本ではハヤカワ・ポケミスなどで紹介されているオランダ の作家ロバート・ファン・ヒューリックの小説「ディー判事 シリーズ」でも知られる中国唐代に実在した宰相・狄仁傑を 主人公にしたかなりファンタスティックな作品。 元々この主人公に関しては、清代に作者不明で「狄公案」と いう物語も出版されているとのことで、中国版「シャーロッ ク・ホームズ」とも称され、中国ではかなり人気の高い人物 のようだ。 そして本作の物語は、紀元689年の唐王朝の時代。都・洛陽 では天にも届く巨大な仏像「通天仏」の建立が進んでいた。 ところがそれを視察に来た高官の人体が突然発火するという 怪事件が発生。しかも同様の事件が連続する。 これに対し時の執政者・則天武后は信頼する国師のお告げを 聞き、お告げに従った武后は政権を非難して投獄されていた ディー判事を呼び戻す。そして事件解決の任に当らせるが、 それには監視役として武后の側近のチンアルと司法官のペイ も伴われていた。 こうして武后に任じられた3人は怪事件の謎に挑むが…。そ れは王朝を巡って武后の政敵など様々な陰謀が渦巻くものだ った。 因に狄仁傑は、史実でも仕えていた武則天が仏教に溺れない よう、大仏の建立を中止させたことがあるそうだ。また狄仁 傑自身が武則天からは「国老」と呼ばれていたそうで、物語 はその辺も踏まえて作られているようだ。 出演は、アディ・ラウ、2011年10月紹介『1911』などの リー・ビンビン、2008年10月紹介『戦場のレクイエム』など のダン・チャオ。さらに2004年9月紹介『2046』などの カリーナ・ラウ、2011年3月紹介『孫文の義士団』などのレ オン・カーフェイらが脇を固めている。 監督は、2005年9月紹介『セブンソード』などのツイ・ハー ク。本作では1991年『天地黎明/ワンス・アポン・ア・タイ ム・イン・チャイナ』以来となる2度目の香港電影金像賞の 監督賞を受賞している。 物語では洛陽の地下に構築された冥府のような暗黒世界も登 場し、ファンタシーと呼んでも良いような展開が用意されて いる。そしてその中で、サモ・ハンが武術指導を担当した見 事なアクションも描かれるものだ。
『白い指の戯れ』 『花芯の刺青 熟れた壷』 すでに2回4本を紹介している日活創立100周年記念企画で 上映される作品群の中から、今回は1972年村川透監督作品と 1976年小沼勝監督作品の試写が行われた。 村川監督の前者は、東京の渋谷や新宿を舞台にした集団スリ 団と関りを持つようになった女性が主人公の物語。喫茶店で 声を掛けられた男性と付き合い始めた主人公が、徐々にその 組織に取り込まれて行く姿が描かれる。 主演は本作がデビュー作の伊佐山ひろ子。それにミュージシ ャンとしても人気の高かった荒木一郎。因に本作は、荒木が 1969年に強制猥褻致傷の容疑で逮捕身柄送検(不起訴)され て以降の作品となっている。 映画では渋谷駅前の六本木通りと明治通りの角に建つ喫茶店 が何度も登場し、その窓からは渋谷パンテオンの入った東急 文化会館や、東邦生命ビル(現・渋谷クロスタワー)の工事 現場の見えるのが懐かしかった。 また新宿の紀伊国屋書店内で撮影された万引きのシーンなど もあって、当時はこんな撮影も可能だったのだと改めて感心 もした。さらに映画には1970年以降の若者の往き所のない苛 立ちようなものも描かれ、その時代を生きた自分には懐かし さ以上のものが感じられた。 小沼監督の後者は、東京下町を舞台にした紙人形師の女性と その娘の愛憎劇で、娘が知り合った男性を巡って母親と娘が 艶技を繰り広げる。そしてそれが女性の全身を彩る刺青の図 柄へと繋がって行く。 出演は、谷ナオミ、北川たか子、花柳幻舟。そして彫り師役 を蟹江敬三が演じている。 なおこの作品では、歌舞伎役者による船乗り込みのシーンが 登場し、その場所は隅田川のように見えたが、本作が製作さ れた1976年当時に東京でこのようなことが行われていたとは 知らなかった。 船乗り込みは元々は関西の歌舞伎の行事で、道頓堀を中心に 1979年、52年振りに復活したその1回目には小松左京氏も乗 り込んだものだ。それがその3年前に東京で行われていたよ うなのだが…。できたらこの詳細も知りたくなった。 試写会は今回までだが、5月12日からの一般公開では紹介し た6本を含む全32本が上映される。その中では、製作当時に は過激な暴力描写などで公開が中止された曾根中生監督作品 『白昼女狩り』の本邦初公開も行われるとのことだ。 * * MGMが、1976年に公開したスティーヴン・キング原作の ホラー作品『キャリー』“Carrie”のリメイクを計画し、そ の主演に2011年5月紹介『モールス』などのクロエ・グレー ス・モレッツが発表されている。 オリジナルは、ブライアン・デ・パルマの監督で、主人公 キャリー役のシシー・スペイセクを一躍スターの座に押し上 げたものだが、当時のスペイセクは27歳、それが高校3年生 を演じていたのは演技力も抜群の感じだった。 それに対して今回のモレッツは1997年生まれ、今夏に予定 の撮影時でも15歳で、高校3年生というにはまだ若い感じだ が、果たしてどのような物語が展開されるのか、興味津々の 作品になりそうだ。 脚本は、テレビ『グリー』などのロベルト・アギーレ=サ カーサ。監督には1999年『ボーイズ・ドント・クライ』など のキムバリー・ピアースの起用が発表されている。 全米公開は2013年3月15日からソニーの配給で行われる。
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