| 2012年04月08日(日) |
バトルシップ、君への誓い、バッド・ティーチャー、紙兎ロペ、屋根裏部屋のマリアたち、ワンドゥギ、ムサン日記、タイタンの逆襲 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『バトルシップ』“Battleship” 実は3月22日に試写を観ていたが、日本が世界に先駆けての 公開のため、ユニヴァーサル本社からの要請で情報の露出が 抑制され、こんなに面白い作品なのに何も語れないフラスト レーションにも苛まれていた作品。その禁止令がようやく解 除された。 物語の発端は数年前、NASAの研究者が意外に近いところ に生物の可能性のある惑星を発見し、ハワイ島の通信基地か ら特別に設計された強力な通信衛星を使って、惑星に向けた 友好のメッセージが送信される。 それから数年後、ハワイ島沖の海域では日本の自衛隊艦船も 参加する環太平洋合同演習(=Rimpac)が実施されていた。 その最中、演習海域に宇宙からの飛来物が着水し、合同演習 の司令官はその近くにいた日米の駆逐艦3隻を調査に向かわ せる。 ところが突然その飛来物が発したシールドによってハワイ島 を含む海域が封鎖され、その内部には日米の駆逐艦3隻のみ が取り残される。そして飛来物からは巨大な爆雷や車輪状の 攻撃機が次々に繰り出され、日米の駆逐艦に襲いかかる。 こうしてシールド内の3隻は、この強大な敵に日米共同で立 ち向かうことになるが…。その指揮官の間にはそれ以前から の確執もあった。 出演は、日本では同日公開される『ジョン・カーター』にも 主演のテイラー・キッチュが米駆逐艦の副艦長を演じ、対す る自衛艦々長役には、2011年5月紹介『マイティ・ソー』な どの浅野忠信が扮している。 他にリーアム・ニースン、2011年12月紹介『メランコリア』 などのアレクサンダー・スカルスガルド。さらにモデル出身 のブルックリン・デッカー、歌手のリアーナらが共演。 脚本は、2010年12月紹介『RED』などのエリック&ジョン ・ハーバー。監督は、2008年7月紹介『ハンコック』などの ピーター・バーグが担当した。 映画の展開はとにかく面白い。それはかなり無茶なシーンも あって、突っ込みどころも満載なのだが、それがすべて許し てしまえるほどの正しくエンターテインメント、大人も子供 も楽しめる作品になっている。 また、日本のコミックスやアニメにオマージュを捧げている ようなシーンも多数あって、それは物語の舞台がパールハー バーであることも含めて、日本に向けた敬意の現れのように も感じられた。そこで日米の俳優が共演しているものだ。 因に題名は「戦艦」の意味になるが、現在世界中に戦艦と呼 ばれる艦船は存在しないのだそうだ。それでも題名通りの展 開になるところが本作の素晴らしさだと、一緒に試写を観た 兵器オタクの友人が話してくれた。 また敵が繰り出す車輪状の攻撃機は、実は本作の原作となる ハスボロ社のゲーム盤で使用されるピンの頭を模しているの だそうで、その辺のこだわりなども知れば知るほど面白くな る作品のようだ。 そして本作のプロモーションでは、4月2日に米軍横須賀基 地に入港中の原子力空母ジョージ・ワシントンの飛行甲板上 での監督とキャストによる記者会見が開催された。この会見 への出席には事前の登録とパスポートも必要という特別なも のだったが、僕は幸い昨年のタイ遠征の際に作ったパスポー トが功を奏して参加することができた。 その会見では、海軍オタクを自称する監督から、「荒唐無稽 な話でも兵士の動きなどには不自然さのない演出を心掛けた た」との発言もあり、その辺の心遣いが映画の良好な雰囲気 に繋がっていることも再確認できたものだ。 また会見場への行き帰りに通った艦内動線の傍には、映画で よく観る海図に艦船の模型を並べた作戦室があったり、巨大 なジョージ・ワシントンの頭部彫刻の飾られたハンガーベイ があったりして、それらを垣間見ることもできた。 それにしても艦内は、巨大な船体にも関らず階段などは考え ていた以上に狭くて急な造りで、機材を抱えたカメラマンた ちは昇降にかなり苦労させられていたようだ。そんな艦内に 入れたことも貴重な体験になった。この機会を与えてくれた 関係者には感謝したい。 映画の日本公開は4月13日から。1カ月遅れのアメリカ公開 では、コカコーラ社が全社挙げてのプロモーションでバック アップするとのことで、この春最大の話題作になることは間 違いない。その作品が、日本では一早く観られるものだ。
『君への誓い』“The Vow” 交通事故で自分との関係の記憶を失った妻を取り戻すため、 あらゆる努力を傾注した夫の姿を描く実話に基づく作品。 物語の始まりで、愛し合って結婚した2人は雪道の車内で将 来の相談をしている。そんな2人の乗った乗用車に大型車が 追突し、妻はフロントガラスに激突して脳に障害を負ってし まう。そして意識不明の状態から目覚めた妻は夫との関係の 記憶を失っていた。 しかも妻は、家出して一人暮しを始めた両親との確執も記憶 しておらず、さらに彼女の方から振ったはずの元婚約者との 経緯も覚えていなかった。そのため両親の許を訪ねたり、元 婚約者にも会いに行ってしまう妻に対して、夫はなす術も失 ってしまうが… アルツハイマー型の記憶喪失の話は何本か観ているが、こち らはもっと根元的な記憶喪失のお話。ただし夫を忘れて別れ た元婚約者に頼ってしまう話などは、2005年7月紹介『私の 頭の中の消しゴム』にも出てきたものだ。 しかし本作は、そんな中にいつか記憶を取り戻すかもしてな いという希望の持てるところが、ハリウッド的とも言える作 品になっている。 出演は、妻役に『シャーロック・ホームズ』のアイリーン・ バトラー役と言うより、本作の関連では2004年11月紹介『き みに読む物語』のレイチェル・マクアダムス。夫役には今年 1月紹介『第九軍団のワシ』などのチャニング・テイタムが 扮している。 他に、2度のオスカーに輝くジェシカ・ラング、2010年9月 紹介『デイブレイカー』などのサム・ニール、『アンダーワ ールド』シリーズなどのスコット・スピードマンらが共演。 監督は、2009年テレビドラマ『グレイ・ガーデンズ』でラン グにエミー賞主演女優賞をもたらしたマイクル・スーシー。 脚本は、2009年4月紹介『そんな彼なら捨てちゃえば?』な どのアビー・コーンとマーク・シルヴァースタインが担当。
『バッド・ティーチャー』“Bad Teacher” キャメロン・ディアスが、周囲に居たらかなり迷惑な反面教 師を演じる教育問題がテーマのドラマ作品。 主人公は、とある公立中学に現れた女教師。しかし彼女は、 教師としての自覚は0で、頭にあるのは玉の輿に乗ることだ け。そして授業は、初日から生徒にヴィデオ鑑賞だけという 手抜きのし放題だ。 そんな彼女の当面の目的は豊胸手術。その費用の捻出のため 生徒の募金をくすねたりしていた彼女は、やがて州内テスト でクラスが1位になったら特別ボーナスが支給されることを 知る。そこで彼女が取った手段は… 何しろ服装は淫らだし、喋れば顰蹙を買うような発言を連発 する。さらにやっていることは、犯罪すれすれというかむし ろ犯罪そのもの。そんな「悪徳教師」をディアスが小気味よ く演じている。 共演は、2010年10月紹介『ソーシャル・ネットワーク』など のジャスティン・ティンバーレイク、2008年11月紹介『無ケ ーカクの的中男』などのジェイスン・シーゲル。さらに昨年 9月紹介『私だけのハッピーエンディング』などのルーシー ・パンチ、テレビの人気番組『ザ・オフィス』のフィリス・ スミスらが脇を固めている。 脚本は、『ザ・オフィス』のプロデュースも務めたジーン・ スタブニツキーとリー・アイゼンバーグ。監督は、ローレン ス・カスダンの息子のジェイク・カスダンが担当。 教育委員会に観せたら間違いなく100%俗悪映画の烙印だろ うが、現場の教師に観せたら…意外と共感も得られるものか も知れない。そんな正に教育現場の本音が描かれている感じ の作品でもある。 僕自身も最初の内はオイオイという感じで観ていたが、最後 には主人公に拍手を贈りたくもなった。そんな下手をすれば 反感を買ってしまうような主人公を、ディアスが絶妙のバラ ンスで演じていた。
『紙兎ロペ』 『三丁目の夕日』などの制作会社のROBOTと映画館チェーン のTOHOシネマズの共同企画「GIFT MOVIE PROJECT」の第1弾 として、2009年〜2011年に全国のTOHOシネマズで上映された ショートアニメーションシリーズの長編劇場版。 下町を舞台に、シリーズでは映画館に着くまでのてんやわん やを綴っているという主人公のペーパークラフト兎ロペと、 その兄貴分の栗鼠のアキラ先輩が、夏休み最後の1日を巡っ て大冒険を繰り広げる。 その日は朝から学校のプールに侵入し、ラジオ体操にも参加 した2匹だったが、突然アキラ先輩が夏休みの宿題で一番手 間の掛かる自由研究に着手していないことを思い出す。しか もアキラ先輩は、壊してしまった姉貴のピアスをその日の内 に直すことも厳命されていた。 そんな2匹は、まずは自由研究としてツチノコの捕獲を目指 すことにするのだが、その途中で宝石の付いたピアスも入手 してしまう。しかしそれは彼らを大変な冒険に巻き込むこと になる。 とまあお話は在来りなものだし、キャラクターもペーパーク ラフトというアイデアは面白いが、アニメーションがCGI ならもっと克明にもできるはずで、特に優れているという感 じではない。 しかし本作の魅力はそこにあるのではなく、ロペとアキラ先 輩の何とも言えない掛け合いが、いわゆる漫才調でもなく、 子供同士の自然な会話という感じで、そのムードが懐かしい というか堪らないものになっていた。 でも多分実際の子供はこんな会話はしないのだろうが、その 雰囲気が何ともほのぼのとして良い感じなのだ。それにアク ションの絡むギャグもなかなか秀逸だった。 僕自身は最寄りのシネコンがユナイテッドシネマズなので、 本作のオリジナルのショートアニメーションは観たことがな かったが、このムードでしかも映画館に行こうという内容が 上映されたら、映画の鑑賞前には気分が良いだろうとは想像 できたものだ。 声優は、ロペ、アキラ先輩などメインのキャラクターは監督 でもある内山勇士が1人で演じており、他にAKB48の篠 田麻里子、ふかわりょう、バカリズムなどがゲスト出演して いた。因に篠田はシリーズにも出演していたそうだ。 脚本と監督は、内山と「星新一ショートショート劇場」など の青池良輔。その他に内山はキャラクターデザインと声を担 当し、青池はアニメーション演出とアートディレクションを 担当している。
『屋根裏部屋のマリアたち』“Les femmes du 6ème étage” パリのアパルトマンを舞台に、その地上階に暮らす富裕層の 主人と、屋根裏部屋に住むスペインから出稼ぎに来ているメ イドたちの交流を描いたヒューマンドラマ。 物語の時代は1962年。主人公は祖父が創業した証券会社を運 営する金融マンの男性。その主人公はパリのアパルトマンに 妻と共に暮らしていたが、少し前まで女主人として君臨して いた姑が亡くなり、妻はその痕跡を消そうと躍起になってい るところだ。 そして結婚以前からいたフランス人メイドを追い出し、その 後釜にスペインから来たばかりの若い女性を雇い入れる。そ の女性は同じ建物の屋根裏部屋に、他の出稼ぎのメイドたち と共に暮らしていた。 そんなある日、母親の部屋を片づけていた妻は、夫に家財を 屋根裏部屋に運んでくれるよう依頼する。そして初めて屋根 裏部屋に足を踏み入れた主人公は、そこにいたメイドたちの 暮らしに目を見張る。 当時のフランスは、アルジェリア戦争が終結し、パリには隣 国スペインからフランコ政権の弾圧を逃れた人々が多数流入 していた。しかしブルジョアの主人公たちにはそのような認 識は薄く、その常識がメイドたちによって覆されて行く。 そんな時代背景も持った作品だが、映画自体は堅苦しいもの ではなく、会社経営などにストレス一杯の主人公が、ふと体 験したメイドたちの大らかな生活振りに感動し、自分自身を 取り戻して行く。そんな素敵なヒューマンドラマが、ユーモ アもたっぷりに描かれていた。 出演は、主人公の金融マン役にフランソワ・オゾン監督の新 作などにも出演しているファブリス・ルキーニ。 他に、2010年7月紹介『プチ・ニコラ』などのサンドリーヌ ・キベルラン、2004年3月紹介『dot the i』などのナタリ ア・ベルベケ、2007年2月紹介『ボルベール』などのカルメ ン・マウラらが脇を固めている。 脚本と監督は、脚本家・俳優としても実績のあるフィリップ ・ル・ゲイが担当した。
『ワンドゥギ』“완득이” 韓国チャンヒ青少年文学賞を受賞し、70万部を売り上げるベ ストセラーになったキム・リョリョン原作小説の映画化。 主人公は18歳の高校生。父親は身体に障害を持つキャバレー 芸人だが、仕事場だったキャバレーが潰れ、同居の「叔父」 と共に行商の仕事に出掛ける。そして家に残された主人公に は近所に住む担任の男子教師が何かとちょっかいを出す。 その教師は、学校でも主人公の家庭環境を暴くなど目障りな 存在だったが、やがて主人公も知らなかった母親の所在を教 えるなど、さらに深く主人公の生活に立ち入ってくる。 そんな主人公の周囲には、優等生の女子学生やいつも主人公 を怒鳴りつける近所の親父や、その妹の武侠小説作家や、さ らに主人公が通い始めたキックボクシングジムの連中などが いて、貧しくて苦しいけれど、何処か夢や希望の見える物語 が綴られる。 出演は、2009年1月紹介『アンティーク』などのユ・アイン と、昨年5月紹介『チョン・ウチ』などのキム・ユンソク。 他に、2010年8月紹介『義兄弟』に出演のパク・スヨンとイ ・ジャスミン。 また、2010年10月紹介『黒く濁る村』などのキム・サンホ、 2008年4月紹介『シークレット・サンシャイン』などのパク ・ヒョンジュ。さらに新進女優のカン・ピョルらが脇を固め ている。 脚本と監督は、2002年チャ・テヒョン主演『永遠の片思い』 でデビューしたイ・ハン。普遍的な題材をユニークな視点で 描くとされる監督の本作は4作目となるものだ。 なお本作は、韓国では2011年10月に公開され、350万人を動 員する大ヒットを記録したもの。日本では、東京は4月28日 から新宿武蔵野館にて、後日紹介する『ちりも積もればロマ ンス』との2作連続で「ときめき☆花美男パラダイス」と題 して公開される。 まあ、主演のユは以前からイケメンとされているようだが、 物語は「パラダイス」と呼ぶには多少厳しい現実も描かれて いる。でも主人公の暮らす環境は、厳しい中にも素敵な友情 などに恵まれ、これはこれでパラダイスかなとも思える作品 だった。
『ムサン日記〜白い犬』“무산일기” 韓国内にすでに2万人以上が暮らしているとされる北朝鮮か らの脱北者の生活振りを描いた作品。 主人公は脱北して1年目の男性。脱北者が収容される「ハナ 院」での適応訓練は終了したものの、まだ「身辺安全」と称 する地元警察による監視は付いている状態だ。そして監視役 の刑事には仕事の斡旋などもしては貰えるが、差別もあって その生活は厳しい。 そんな中で主人公はポスター貼りとビラ配りの仕事から、や がてカラオケ店でも働くようになる。その店は主人公が訪れ たキリスト教会で賛美歌のコーラス隊にいた女性が店長を務 めていた。そしてその女性に好意を持つ主人公だったが… 一緒に住んでいた脱北者の兄貴分の男が故郷への闇送金でト ラブルに巻き込まれ、その累は主人公にも及びそうになる。 そんな主人公の傍には、街で拾ったチンド犬とプンサン犬の ミックスの白い犬が寄り添っていた。 最初の内は世間との付き合いも避けている主人公が徐々にそ の生活を変えて行く。しかしそれは自分自身を失ってしまう かも知れない悲しさに溢れたものだ。そんな決断に主人公は 迫られて行く。 かなり厳しい最後のシーンは、それが主人公の選んだ道を示 しているようだ。それは彼が捨ててしまったものの大きさを ヒシヒシと感じさせるものにもなっていた。そしてそれは到 底ハッピーエンドとは言えなかった。 製作・脚本・監督・主演はパク・ジョンボム。物語は、脱北 者の友人の姿にインスパイアされたものとのことで、その友 人の境遇が物語には色濃く反映されているようだ。その思い が集約された結末とも言える。 共演は、2010年11月紹介『戦火の中へ』などのチン・ヨンウ クと、2010年『ポエトリー』などのカン・ウンジン。因に本 作は韓国では2010年の公開で、本作の演技によりカンの『ポ エトリー』への出演が決ったそうだ。 始めは英雄視された脱北者も2万人を超えると関心も薄れ、 政府の支援などの負担も大きくなる。そんな脱北者の生活振 りは韓国でも知られていないことが多かったそうで、本作に よってその実態が明らかにされた面もあるようだ。
『タイタンの逆襲』“Wrath of the Titans” 2010年4月紹介『タイタンの戦い』の続編。前作に登場した ペルセウス役のサム・ワーシントン、ゼウス役のリーアム・ ニースン、ハデス役のレイフ・ファインズ。さらにポセイド ン役のダニー・ヒューストンらが再結集し、ギリシャ神話の 世界が再訪される。 物語の背景は前作から数年後の時代。前作の戦いに勝利した ペルセウスは、人間界に留まり漁師としての暮らしを続けて いた。その間には妻を亡くし、1人息子を男手1つで育てて いたようだ。そして息子には戦士の道は歩ませないようにも していた。 ところが冥界の王ハデスが再び力を増し、今回はゼウスの息 子アレスも加担してかつてゼウスらが封じたクロノスの再興 が目論まれる。この事態にゼウスはペルセウスの許を訪れ、 神々と協力して戦うことを頼むのだが… やがてアレスらによってゼウスが捕えられ、冥界の牢獄の前 に繋がれたゼウスからはクロノスを復活する力が奪われて行 く。そしてキメラが人間界を襲い始め、ペルセウスには父ゼ ウス救出の天命が与えられる。 共演は、アンドロメダ役に2009年12月紹介『サロゲート』な どのロザムンド・パイク。またアレス役に2008年2月紹介の 『バンテージ・ポイント』や12月紹介『チェ28歳の革命』 などに出演のエドガー・ラミレス。 さらに『POTC』などのビル・ナイ、2010年4月紹介『プ リンス・オブ・ペルシャ』などに出演のトビー・ケベル、そ して新作『ホビット』にも出演のジョン・ベルらが脇を固め ている。 監督は、2011年3月紹介『世界侵略:ロサンゼルス決戦』な どのジョナサン・リーベスマン。2010年12月紹介『かぞくは じめました』などのグレッグ・バーランティの原案に基づく 脚本は、新人のダン・マゾーと2011年4月紹介『赤ずきん』 などのデイヴィッド・レスリー・ジョンスンが担当した。 前半のキメラの襲撃シーンなどは、CGIだが正しくハリー ハウゼンを髣髴とさせる演出になっており、クライマックス のクロノスの動きにもハリーハウゼンが感じられた。ハリー ハウゼンが続編を作っていたら正しくこうなっていただろう と思わせる作品だ。 なお本作にもブーボーはちゃんと「出演」しているが、もし 第3作があったら彼にももっと活躍して欲しいものだ。
|