井口健二のOn the Production
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2012年03月04日(日) 虹色ほたる、宇宙戦艦ヤマト2199、ミッドナイト・イン・パリ、私の叔父さん、ソウル・サーファー、ベイビーズ、ロボット+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『虹色ほたる』
インターネットのホームページに連載していた小説が評判を
呼んでデビューしたという小説家川口雅幸のデビュー作を、
テレビアニメ『ワンピース』のシリーズディレクターなどを
務める宇田鋼之介監督がアニメーション化した作品。
主人公は、小学校の高学年くらいの男子。その少年が山間の
ダムを臨む森に昆虫採集にやってくるところから物語は始ま
る。しかし父親に教えられたらしい採集の方法は、少年には
中々上手く行かないようだ。
そんなとき不思議な老人に出会った少年は持参の飲物を分け
与えるが、やがて帰ろうとした少年は、老人が予告した出水
に巻き込まれてしまう。そして失神した少年がふと目を覚ま
すと、そこは谷間に村落の広がる山の中腹だった。
しかも従兄弟と自称する少女の家に招じ入れられた少年は、
そこが1977年と知り、再び現れた老人からは現代に戻す手続
きが済むまで、その場所に留まるよう言われてしまう。こう
して少年には思いがけない1977年の夏休みが始まる。
それは、昆虫採集に打ち上げ花火、夜店、夏祭り、友情、そ
して淡い初恋など、現代では体験できないような素晴らしい
日々だったが…。やがてその場所に隠された秘密が明らかに
なって行く。
1977年というと、アメリカでは『スター・ウォーズ』が公開
された年で、自分的にはそれほど大昔という感じではないの
だけれど、世の中はこんなに変わってしまったのだというこ
と改めて感じてしまう作品だった。
確かに当時の生活はこんな感じだったのかもしれない。それ
が現代とは掛け離れて違って見えるのは、その時代を体験し
てきた者には、その間に失ったものを考えると、何とも遣る
瀬無い感じもしてしまった。

脚本は、2007年4月紹介『夕凪の街、桜の国』や2009年5月
紹介『刺青/匂ひ月のごとく』などの国井桂。また、音楽を
松任谷正隆、主題歌を松任谷由実が担当している。
ただ物語の展開では、少年の父親と少女の遭遇した出来事の
関係が明確でなく、これでは被害者のはずの少年の父親が加
害者にも見えてしまう。また結末も時代設定をもう少し明白
にしないと、これだけでは観客の多くにその意味が伝わらな
い感じがした。
でもまあ、最近の日本のアニメーションではこんな感じの作
品が多いから、これはこれで良いのかも知れないが、やはり
物語は明確に伝えて欲しいとは感じてしまうところだ。


『宇宙戦艦ヤマト2199』
1974年放送されたテレビアニメの第1作がオリジナルと同じ
全26話の構成でリメイクされ、その第1話、第2話が第1章
として4月7日より全国10館の映画館でイヴェント上映され
る。その試写が行われた。
1974年のオリジナルの第1話は、その年の8月に開催された
SFフェスティバルの会場でも上映され、その時の観客席の
興奮ぶりは結構鮮明に憶えている。しかし本放送は日曜日の
夜、しかも裏番組が実写の特撮もので、個人的にはあまり注
目することはなかった。
しかし作品はその後に高い評価を呼び、今では日本のアニメ
ブームの先駆者とも呼ばれているようだが、上記の理由で僕
自身にはあまり思い入れがある訳ではない。このため以前に
はどちらかというと批判的なコメントをしていたこともあっ
たものだ。
そんな作品だが、今回見直してみると、物語的には若者の成
長を描いたsagaであり、内容的にはあるものを捜すquestで
あって、これらは1974年の放送当時より、今の方が理解され
やすいのではないかとも思えるものだ。
ただし、以前のブームの頃にも気になった好戦的で戦争を是
とする思想テーマ的なところは変わっておらず、その点には
今回も辟易させられた。でもこれは単にオリジナルを踏襲し
ているだけであって、今の制作者たちに特別な考えなどはな
いのだろう。
その物語はオリジナルと殆ど変わっておらず、当時は拙速で
言葉の足りなかった部分が、今回はちゃんと埋められている
感じだ。ただ、戦艦大和を母体とする意味などはオリジナル
の方がちゃんと説明されていたような気がしたが、覚え違い
だろうか。

いずれにしても、総監督を務める出渕裕を始めとする今回の
クリエーターたちが最大のリスペクトを払って本作のリメイ
クに当っていることは間違いない。それはエンドクレジット
に宮武一貴や加藤直之の名前がある辺りでも感じられた。
なおシリーズは各25分で上記のように全26話で構成され、上
記した第1章の公開後は、4話ずつを6章に分けて順次イヴ
ェント上映(第2章は6月30日公開)する計画。テレビ放送
はその計画の終了後の2013年以降に考えているとのことだ。

『ミッドナイト・イン・パリ』“Midnight in Paris”
先週受賞式の行われたアメリカアカデミー賞で、ウッディ・
アレンが脚本賞と監督賞の候補になり、1987年の『ハンナと
その姉妹』以来の脚本賞に輝いた作品。
主人公はアメリカではそこそこの人気もある脚本家。しかし
彼自身の夢は小説家になること。そんな主人公が、婚約者と
その両親と共にパリに観光にやってくる。そして一目でその
街が好きになった主人公は、ここが自分の居場所だとの感覚
を抱く。
そんなある夜、街を1人彷徨った主人公がとある街角で午前
0時の鐘の音を聞いたとき。彼の目前に現れたのはピカピカ
に磨かれた箱形のプジョー。その乗客たちからパーティに誘
われた主人公は、そこで思いも寄らない体験に遭遇する。
登場するのは、コール・ポーター、ゼルダ&スコット・フィ
ッツジェラルド、ジョセフィン・ベイカー、ファン・ベルモ
ンテ、アーネスト・ヘミングウェー、ガートルード・スタイ
ン、パブロ・ピカソ、ジューナ・バーンズ、サルバドール・
ダリ。
さらに、ルイス・ブニュエル、マン・レイ、T・S・エリオ
ット、アンリ・マティス、アンリ・ド・トゥルーズ=ローレ
ック、ポール・ゴーギャン、エドガー・ドガ。そして1人の
女性の登場が彼に重大な決意を促す。

アレン自身は、脚本家及び映画俳優としてデビューを飾った
1965年『何かいいことないか小猫チャン』の撮影でパリを訪
れた際に、この街に魅了されたのだという。それはちょうど
本作の主人公と同じ気分だったようだ。
しかし多くの映画の関係者がそのままパリに留まったのに対
して、ニューヨークっ子の彼は帰国してしまった。そのこと
を今でも悔いているのだそうだ。そんなアレンのパリに対す
る尽きせぬ想いが素敵なファンタシーになって観客に提示さ
れている。
出演は、主人公を2010年12月紹介『幸せの始まりは』などの
オーウェン・ウィスンが演じる他、キャシー・ベイツ、エイ
ドリアン・ブロディ、カーラ・ブーニ、マリオン・コティヤ
ール、レイチェル・マクアダムス、マイクル・シーンらが共
演。
まさに珠玉のパリ賛歌という感じの作品だが、そこに甘辛い
人生への教訓が含まれているのも、ウディ・アレンならでは
のものだ。

『私の叔父さん』
2006年12月紹介『棚の隅』の原作者・連城三紀彦が直木賞を
受賞した短編集「恋文」に収められた作品の映画化。叔父と
姪という世間的には禁忌とされる恋愛を巡って18年の歳月が
様々な想いを描いて行く。
物語の発端は現代。主人公はカメラマンとして活躍する中年
の独身男性。その男性の家に彼の姉の孫で男性の孫姪に当る
少女が大学受験のため逗留した最後の日、少女は主人公に向
かって「叔父さん、母さんのことが好きだったでしょう。証
拠もある」と言い出す。
その証拠とされる5枚の写真に隠されていた秘密とは…そし
てその少女が取った意外な行動は…。主人公の胸に18年前の
日々が去来し、その想いは主人公にとある決断を求めること
になる。
犯罪(道ならぬ恋がそうであるかどうかは別にして)の起き
ないミステリーといった感じの作品。主人公の胸に去来する
想いや写真に秘められた想いの謎解きが、物語を巧みに彩っ
て観客をぐいぐいと引っ張って行く。
原作を含む短編集は1984年の直木賞を受賞したもので、その
作品がほぼ30年を経て映画化された。しかしその作品は決し
て古さを感じさせるものではなく、多少のノスタルジーを感
じさせながら切ない物語が展開される。

主演は、2010年2月紹介『誘拐ラプソディー』などの高橋克
典。共演は、2008年3月紹介『受験のシンデレラ』などの寺
島咲。他に、長谷川初範、鶴見辰吾、松原智恵子、新人の松
本望らが脇を固めている。
脚本と監督は2002年『竜二Forever』などの細野辰興。細野
監督と主演の高橋は2002年の作品を撮った際に次回作の約束
をし、以来10年を掛けて実現した作品ということだが、その
10年が熟成をもたらしたとでも言えそうな作品だ。
特に現在と18年前を演じ分ける高橋と、その18年の歳月を映
像化した監督の演出も巧みに感じられる作品だった。

『ソウル・サーファー』“Soul Surfer”
2003年10月、1990年生まれ13歳の少女サーファーが練習中に
サメに襲われて片腕を失う。しかし少女はその事故から僅か
2カ月後には海に戻り、全米規模の大会にも出場した。そん
な少女サーファーの姿を描いた実話に基づく作品。
正直には片腕の少女サーファーの姿を想像すると、それは流
行り言葉で言うとキモイ感じがした。その一方で、上記の話
は衝撃的ではあるけれど普通に美談な訳だし、そこに隠され
た真実だってそれほど期待できそうにない。
それこそ、日本映画によくあるお涙頂戴にされたら目も当て
られなくなってしまいそうなお話だ。したがって試写を観に
行くには多少の思い切りが必要だった。しかし観終えたとき
の満足感は、最近ではあまり感じていなかったものだ。
それは、例えば事故が起きてから病院に搬送されるまでの緊
迫感など、矢継ぎ早の演出の巧みさなどは『ER』などの参
考があるとは言え見事なもので、さらに主人公自身の転機と
なるシーンの描き方も納得できるものになっていた。
しかもそれが実話ベースとは思えないほど感動的で完璧なも
のなのだ。これにはこの転機を彼女に与えた周囲の人たちの
存在もあるのだが、そんな環境の素晴らしさも見事に描かれ
ていた。

主演は、2007年12月紹介『テラビシアにかける橋』などのア
ナソフィア・ロブ、母親役を2002年11月紹介『スコルピオン
の恋まじない』などのヘレン・ハント、父親役を2003年4月
紹介『エデンより彼方に』などのデニス・クエイド。
他には、2006年8月紹介『もしも昨日が選べたら』などのロ
レイン・ニコルスン、2003年『ピーター・パン』では主役を
演じたジェレミー・アンプター、カントリー歌手のキャリー
・アンダーウッドらが脇を固めている。
脚本、監督、製作は、2006年にオハフ島が舞台の少女プロサ
ーファーを主人公にしたTVシリーズ“Beyond the Break”
なども手掛けているショーン・マクナマラ。なお脚本には、
他に10人ほどが絡んでいたようだ。

『ベイビーズ』“Bébé(s)”
2009年4月にアメリカ、ナミビア、モンゴル、日本の4カ国
でそれぞれ誕生した4人の赤ん坊が、各自歩み始めるまでの
約1年間を追ったドキュメンタリー。
言葉も喋らず、2足歩行もしない赤ん坊というのは、言って
みれば小動物と同じようなもので、それは愛らしいのが当然
の被写体ということになる。それを写した本作は、正直ずる
い作品だろう。
しかも作品はナレーションを一切排し、字幕も名前と地名だ
けで余分の情報は殆どなし、そして映像では、赤ん坊の寝顔
や愛らしい仕種や、少し大きくなってからは兄弟や同じ位の
他の赤ん坊と遊ぶ姿などが描かれている。それはもう子育て
経験した者や、周囲で赤ん坊に接したことのある者には堪ら
ない映像が綴られているものだ。
因に余分な情報が殆ど提供されないのは、映像を観ただけで
観客に何かを感じてほしいという監督の意図によるのだが、
作品を観る限りにおいては、何というか可愛らしさ先に立っ
て、それだけで終ってしまいそうな感じだ。
とは言え、アメリカと日本に対するナミビアとモンゴルは、
明らかに生活のレヴェルが異なっているもので、その辺がこ
の作品を観ていて何かを感じるとすれば、それは充分に感じ
ることはできた。
ただし会場で配られたプレス資料を観ると、ナミビアの子供
はこの出演によって医者に診てもらうことが出来。また出演
料は将来の子供のために取って置かれるとのことで、それは
彼の人生を変えてしまうものかも知れない。
そんな重要な情報を映画だけでは知ることができない。それ
も不思議な作品と言える。もちろん通常の作品であっても、
状況を知っているか否かで評価が一変してしまうようなもの
もあるのだから、それはそれもありということなのだろう。
赤ん坊と言えば最近インターネット上で怪しげな対話をする
赤ん坊の画像が話題になっていたが、その画像は僕の目から
するとかなりグロテスクで不快感のあるものだった。それに
比べると本作はさすがに子供たちを飛び切り可愛く捉えてい
る。
それを観るだけでも価値のある作品と言えそうだ。考えれば
いろいろなことも浮かんでくるが、それ以上のとやかくは言
えない感じの作品でもある。


『ロボット』“எந்திரன”
昨年の東京国際映画祭に『ラジニカーントのロボット(仮)』
の題名で出品された作品が、今度は一般公開されることにな
り試写が行われた。
ただし映画祭での上映時間は170分だったものが、今回上映
されたのは139分に再編集されている。この短縮は日本の興
行事情によるもののようだが、その事情は制作者側にも了承
されていることがプレス資料にも謳われていた。
物語は近未来のロボット開発に関るもので、中心となるのは
新たな「神経回路」を開発したロボット研究者。その回路を
組み込んで開発したアンドロイド型ロボットは、ほぼ完璧な
働きをするようだ。
そして研究者は、そのロボットの実用化の承認を政府機関に
申請するのだが、その機関は彼のライヴァルである教授に牛
耳られており、その教授は難癖を付けて承認を妨害する。し
かもその教授は「神経回路」の秘密も狙っていた。
斯くして研究者と教授の確執のドラマが展開され、そこに研
究者の婚約者の話などが絡まり、さらに研究者とそっくりの
風貌を持つロボットによる、人間技では不可能な大活躍のア
クションが繰り広げられる。
上記の短縮の具体的な内容は、映画祭での上映を観ていない
ので定かではないが、本作を観る限りは物語の展開に問題は
感じられなかった。ただしSFファンとしては本筋に関係な
いような部分の拘わりも気になるものだ。
上映された中でも「アシモフの3原則」への言及なども観ら
れたが、他にどんなエピソードがあったのか気になる。因に
本作の一般公開が成功したら、完全版の公開も可能になると
のことなので、それには期待したいものだ。

主演は、1998年『ムトゥ踊るマハラジャ』などのラジニカー
ント。共演は元ミス・ワールド第1位で、1999年『ミモラ−
心のままに』などのアイシュワリヤー・ラーイ。インド映画
らしく2人が踊るシーンもふんだんに登場する。
最近ハリウッド映画のVFXでもクレジットにインドの会社
の名前がよく登場するが、本作の成立にはそんな背景もあり
そうだ。しかしアクションシーンなどは多少そのVFXに頼
り過ぎな感じもして、この辺はリアルか荒唐かのメリハリが
欲しい感じもした。

とは言え今は本作をヒットさせて、完全版の日本公開に繋げ
たいものだ。
        *         *
 今回は少しページを残したので、制作ニュースをいくつか
お伝えしたい。
 まずは、何度かお伝えしているピーター・ジャクスン監督
の“The Hobbit”に関してProduction Videoが公開されてい
る。(http://www.facebook.com/PeterJacksonNZ?ref=ts)
 それによると、2部作の撮影は127日を掛けて行われてお
り、これは『LOTR』の全3部作の撮影期間が133日だっ
たのに比べて長くなっているようだ。それについて監督は、
「前の時より皆10歳も年を取ったからね」とのことだが、撮
影開始直前の監督の入院などもあったから、それなりに慎重
に進めらているのかも知れない。
 ただし映像を観る限りは、かなりの山岳地帯での撮影など
も行われているようで、監督も元気そうな姿で登場している
から、撮影は順調に行われているのだろう。このまま製作が
進んで、今年12月14日の第1部“The Hobbit: Unexpected
Journey”と、来年12月13日の第2部“The Hobbit: There
and Back Again”の公開は間違いなさそうだ。
 それにしてもこのProduction Videoはすでに第6回になっ
ているものだが、ジャクスン監督のVideoで思い出すのは、
2005年『キング・コング』の撮影中の4月1日に公開された
“The Son of Kong”の撮影を開始したという映像。そこで
は、シナリオの表紙から絵コンテ、さらに俳優たちが登場す
る撮影風景まであるという凝りに凝ったものが配信されてい
た。今回のProduction Videoを観ていて、ふと今年もそんな
「作品」も期待したくなった。
        *         *
 お次は“The Day of the Triffids”。実はこの情報につ
いては2010年10月3日付でも一度報告しているものだが、今
回は新たに製作会社として、サム・ライミ監督主宰のGhost
House Picturesの参加が発表されている。
 因に前回の報告では、製作者は『トランスフォーマーズ』
のドン・マーフィの名前が挙がっていたものだが、それに加
えてサム・ライミが協力するとのことだ。そして前回の報告
では、3Dでの製作が謳われていたものだが、その後のドン
・マーフィには昨夏の『DSM』の成功からも期待が高まる
ところで、そこにさらにライミの協力は正に鬼に金棒という
感じだろう。
 また今回は、ニール・クロスという脚本家の起用も発表さ
れており、製作準備は着実に進められているようだ。なおこ
の脚本家はBBCで3シーズン目を迎える“Luther”という
人気シリーズを手掛けており、さらにギレルモ・デル・トロ
の製作でジェシカ・チャスティンが主演する“Mama”という
ホラー作品も担当し、Variety紙が選ぶ「注目すべき10人の
脚本家」の1人にも名前が挙げられている俊英のようだ。
        *         *
 最後は続編の計画で、1986年トニー・スコット監督、トム
・クルーズ主演『トップ・ガン』の続編“Top Gun 2”の脚
本に、2010年11月紹介『ザ・タウン』のピーター・クレイグ
の起用が発表されている。 実は、この計画も昨年10月頃に
第1報が伝えられていたものだが、その時には別の脚本家の
名前が挙げられていた。ところがその脚本家が一向に執筆に
着手せず、やむなく新たな脚本家の採用が決まったというこ
とだ。
 なお続編にはスコット監督とクルーズの参加も期待されて
いるものだが、その正式発表はまだのようだ。
 もう1本、今年のアカデミー賞で主題歌賞に輝いた『ザ・
マペッツ』“The Muppets”にも続編の計画が発表されてい
る。
 この作品は日本では5月に公開予定のようだが、マペッツ
と人間が共存している世界を描いているそうで、かなりファ
ンタスティックな内容のようだ。配給元のディズニーではす
でに情報の発信も開始しており、試写も近々始まるようなの
で、試写を観たらまた報告することにしよう。


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井口健二