井口健二のOn the Production
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2012年02月27日(月) けの汁、別離、きっとここが帰る場所、KOTOKO、シネマ歌舞伎・高野聖、裏切りのサーカス、ファウスト+Oscar,VES

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『けの汁』
つがる市フィルムコミッション製作による33分の短編作品。
昨年5月地元公開され6月の第20回あおもり映画祭で上映さ
れた作品が、「東日本大震災復興支援上映プロジェクト」の
一環として、3月11日に東京芸術学舎・外苑キャンパスで上
映されることになり試写が行われた。
主人公は、高校時代に東京から津軽に転校してきた少年。そ
の少年はちょっとした偶然もあって同級生の女子と付き合う
ようになり、やがて愛を実らせて結婚する。それから30年ほ
どが経った祭りの日、都会に出ていた1人娘が恋人を連れて
帰ってくる。
そんな娘たちのため地元料理の「けの汁」を作って饗う主人
公だったが、そんな主人公の姿に、娘は何か不思議な雰囲気
があるとつぶやいている。

主演は、青森出身フォーク歌手の三上寛と、2007〜2009年の
「中学生日記」で最年少の先生役を務めたという浜丘麻矢。
他に元青森放送アナウンサーの経歴もある2006年『暗いとこ
ろで待ち合わせ』などの小林あずさ、2004年『仮面ライダー
剣』などの天野浩成、2004年12月紹介『カナリア』の石田法
嗣らが脇を固めている。
脚本と監督は、2008年12月紹介『トミカヒーロー/レスキュ
ーフォース』の後番組『レスキューファイアー』の監督や昨
年5月紹介『デンデラ』の助監督なども務めた千村利光。
お話は有り勝ちという感じのものではあるが、三上の朴訥と
した感じや浜丘の結構ピュアな感じもそれなりに良い雰囲気
で捉えられていた。また登場する馬っこ祭りというものも興
味深かった。
全体として端折るべきところはちゃんと端折って、純粋な物
語だけが際立つように丁寧に描かれている。33分の上映時間
にしてはしっかり物語が描かれている点にも感心したところ
だ。
なお題名の「けの汁」は、大根、人参、ごぼう、わらび、ふ
き、ずんだ(大豆)、凍り豆腐、こんにゃくなどの具沢山の
椀もので、謂れはいろいろあるようだが中々美味しそうに見
えるものだった。

『別離』“جدایی نادر از سیمین‎ Jodái-e Náder az Simin”
昨年のベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞と、男優賞、女
優賞の3冠を独占した他、すでに世界の74冠に輝いているア
スガー・ファルハディ監督作品。今年のアカデミー賞では外
国語映画部門と脚本賞部門の候補にもなっている。
主人公は家族と共に海外移住の準備を進めている主婦。しか
し夫には介護の必要な父親がいて、彼女は離婚も考えなくて
はならなくなる。そして夫も離婚は了承するが、1人娘の養
育権を巡って対立が始まる。
それでも取り敢えず妻が別居を始めた一家では、父親の介護
のために人を雇わなくてはならなくなるが…。伝を頼って来
て貰った女性の仕事は彼女の夫には内緒だった。しかも信心
深い女性は老人と言えども男性の裸体を観ることができなか
った。
そんな様々な制約の中で発生したちょっとした手違いが、や
がて2つの家族を巻き込んだ大きな騒動へと発展して行く。
社会情勢や宗教上の問題など、我々の生活とはかけ離れた部
分も多い作品ではあるが、同じ地球上にこのような生活を送
っている人々が現にいることを忘れてはいけない、そんなこ
とを思わさせてくれる作品ではあった。
しかしその一方で男尊女卑や他人との争いなどには、それが
人間の本性を現しているような感じもしていろいろ考えてし
まう部分も多い作品だった。これらは必ずしも宗教に絡んで
の問題だけではない。
その一方で、このような国でも女性の立場は向上しているこ
とも伺わせる作品ではある。しかもそれが本国でも大ヒット
して、アカデミー賞の国代表に選ばれているのは素晴らしい
ものだが、その陰で監督が国内でかなりのバッシングを受け
たことも事実のようだ。

主演は、イラクの名匠・故アリ・ハタミ監督の娘でモントリ
オール世界映画祭での受賞経験などもあるレイラ・ハタミ。
他はファルハディ監督の前作などにも出演している常連俳優
たちが共演。また両親の間で揺れる娘役では、監督の実の娘
のサリナ・ファルハディがデビューを飾っている。

『きっとここが帰る場所』“This Must Be the Place”
2008年ベルリン国際映画祭審査員賞を『イル・ディーヴォ』
で受賞したパオロ・ソレンティーノ監督が、その際の審査員
長だったショーン・ペンを主演に迎えて描いた作品。
主人公はアイルランドで暮らす元パンク・ロッカー。彼はあ
る事情から音楽活動を止め、以後は女性消防士の妻に支えら
れてほぼ隠遁生活を続けている。しかし街を出歩くときのフ
ァッションは、今もロッカー時代のままだ。
そんな彼の周囲には、ロッカー時代からの追っかけの少女や
プロデューサーとしての再起を画策するプロモーターなども
いたが、彼自身が重い腰を上げる切っ掛けにはなりそうもな
い。しかしそんな彼に行動を起こさなければならない事情が
訪れる。
それは危篤状態になった父親の想いにも拠るものだったが、
こうしてアメリカの地に舞い戻った主人公の不思議な旅が開
始される。それは彼自身のアイデンティティーを求める旅で
もあった。

監督は、2008年の受賞式後のパーティでペンに受賞作を激賞
され、一緒に仕事をしたいと言われたのだそうだ。しかし本
当に実現するとは思えず、それでも書き上げたシナリオをペ
ンに送り気長に待つつもりでいたら、何と1日も待たずに返
事が届いたのだそうだ。
その作品は、2008年5月紹介のショーン・ペン監督作品『イ
ントゥ・ザ・ワイルド』にも通じる感じのするちょっとシュ
ールなところもあるロード・ムーヴィで、ペンもこれならや
り易かっただろうと思わせるものだ。
しかも最近の流行り風なところもあるから、これなら出資者
も募りやすいという感じのものでもあった。ただしこの流行
りの部分は僕には最近食傷気味ではあったが、本作では全体
の醸し出すシュールな雰囲気が僕にも心地良く感じられる作
品だった。

共演は、オスカー女優で2011年7月紹介『トランス・フォー
マーズ』などのフランシス・マクドーマンド、同年12月紹介
『ペントハウス』などのジャド・ハーシュ、それに新人のイ
ヴ・フーソン。
また元トーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンが音楽を
担当し、自身の役で出演しているのも話題になりそうだ。

『KOTOKO』
2010年3月紹介『鉄男 THE BULLET MAN』などの塚本晋也監
督の最新作で、沖縄県出身のアーティストのcoccoを主演に
迎え、昨年のベネチア国際映画祭で先鋭的な作品を選出する
オリゾンティ部門に出品されて日本映画では初の部門グラン
プリを受賞した作品。
主人公は都会に暮らすシングルマザー。ところがある日、街
で行き交う人が2重に見えるようになり、その一方が自分を
襲ってくる幻覚に捉らわれるようになる。そして騒ぎを引き
起こした結果は、子供を故郷に住む姉に預けさせられること
になる。
しかしその後は彼女のことを一途に思う男性に巡り会うこと
で、2重に見えていた世界も1つに纏まり、生活態度も落ち
着いて行く。そして故郷の沖縄で暮らす子供に会いに行くこ
とも許されるが…

共演は塚本晋也。監督は過去の作品でも一部のシーンに出演
していることはあったが、今回は本格的な主人公の相手役と
して、かなりの登場シーンでアクションなどもたっぷりと演
じてみせている。
なおクレジットでは、coccoは企画・原案・主演・美術・音
楽となっており、一方の塚本は、企画・製作・監督・脚本・
撮影・編集・出演とされている。この原案と脚本の関係がど
のようなものかは不明だが、発端の人が2重に見えるという
発想は中々のものだ。
これに対して中盤のスプラッター風の展開は有り勝ちのよう
にも感じるが、ここでも若い女性の心理面という形で一本筋
が通っており、今までの塚本作品では何となくこの辺で破綻
を感じていたような部分にも纏まりが感じられた。
因に海外では「様々なジャンルを超越した作品」というよう
な評価も観られたが、それは一面では纏まりの無さと紙一重
のような感じもする。しかし本作は主人公の存在がかなりし
っかりと描かれており、その点では以前の作品より理解のし
易さも感じられた。
これは本作が主演者coccoの原案に基づくものであり、他人
の意見を監督が受け入れた結果であるのかも知れない。この
点で今回のコラボレーションは成功と言えそうだ。それがフ
ァンの目にどのように写るかは、これからの公開を待たねば
ならないところだが。


『シネマ歌舞伎・高野聖』
今年最初に紹介した『天守物語/海神別荘』に続く、泉鏡花
+坂東玉三郎による幻想舞台を「シネマ歌舞伎」で公開する
3作目。先の2作は鏡花の戯曲を演じたものだが、本作は鏡
花の原作小説から新たに玉三郎自身が脚色して舞台化した作
品だ。
物語の舞台は、飛騨から信州に抜ける山路。その道を辿って
きた修業僧はどちらも松本に繋がるという追分で、一方の新
道は水に漬かっているが安全で、他方の旧道は道程は短いが
いろいろな危険が待ち構えていると教えられる。
しかしある事情から旧道を選ばざるを得なかった修業僧は蛇
や蛭に難渋しながらも何とか峠の一軒家に辿り着く。そこに
は、美しい女と女が養っているらしい男が暮らしており、さ
らに出入りの老人の姿があった。
そして一夜の宿を願い出た修業僧を女は快く迎えてくれるの
だが…

出演は、女の役に玉三郎、修業僧を中村獅童、老人役に中村
歌六。舞台は昨年2月に博多座で撮影されたものだが、通常
のシネマ歌舞伎のように公演舞台の撮影ではなく、公演後の
舞台上にカメラも設置して別撮りされているものだ。
これは同時上映される特別映像によると、極小のものが極大
に通じるという鏡花の思想に沿ったものだそうで、細かい仕
種なども明確に伝えたいという玉三郎の意向によったものの
ようだ。それに沿って今回は野外ロケのシーンなども挿入さ
れている。
ただ僕としては、前半の回り舞台を使った場面転換などは大
写しでも観たかったもので、そこがアップショット中心なの
は少し残念な感じもした。とは言え、獅童や歌六がかなりの
長台詞を蕩々と語るシーンなどは見所にもなっている。
それに何より、鏡花の幻想シーンが見事に再現されている点
も堪能できる作品だった。
なお本作は3月17日から全国公開となるが、その後4月14日
からは東京築地の東劇で、3作品の追加上映と1995年劇場公
開された坂東玉三郎監督、宮沢りえ出演による映画版『天守
物語』の特別上映も行われるとのことで、鏡花の舞台を存分
に堪能できそうだ。
因に『シネマ歌舞伎』の入場料は2000円の入れ替え制だが、
『映画天守物語』は1000円の特別料金で観られるようだ。

『裏切りのサーカス』“Tinker, Tailor, Soldier, Spy”
元英国諜報部員とされる作家ジョン・ル・カレが1974年に発
表した原作を、ル・カレ自身の製作総指揮により映画化した
作品。主人公のスマイリーを演じたゲイリー・オールドマン
がアカデミー賞主演男優賞の候補になっている。
原作の発表当時の1973年を背景に、熾烈な闇の戦いを繰り広
げる英国情報部とソ連の諜報機関の姿が描かれる。そしてそ
こでは英国情報部の中枢に20年以上も潜り込んでいたという
2重スパイ<もぐら>を叩き出す作戦が展開される。
まあ2重スパイものは、誰が敵で誰が味方かも判らないのだ
から話は複雑。しかも物語は時間軸を入れ替えて描くから、
これは1回観たぐらいでは理解はできない。しかし本作では
1970年代の風景や雰囲気なども満喫でき、それだけでも満足
できる作品になっていた。
大体この原作は、1979年にイギリスBBCで全7回のミニシ
リーズで映像化されていて、その時には300分以上の時間が
掛けられていたのだから、それを128分に凝縮しただけでも
大変なものだ。
従って物語はかなりシンプルにされているはずだが、それで
も複雑怪奇なスパイの内幕が感じられるのは、それだけ丁寧
に脚色されているということなのだろう。観ていてそんな満
足感も得られる作品だった。

共演は、昨年1月紹介の『英国王のスピーチ』でオスカーを
受賞したコリン・ファース。他に、昨年11月紹介『インモー
タルズ』などのジョン・ハート、今年1月紹介『マリリン・
7日間の恋』などのトビー・ジョーンズ、今年1月紹介『第
九軍団のワシ』に出演のマーク・ストロングらが脇を固めて
いる。
監督は、昨年5月紹介『モールス』のオリジナルの『僕のエ
リ200歳の少女』を手掛けたスウェーデンの俊英トーマス・
アルフレッドスン。
脚本は、2010年6月紹介『ヤギと男と男と壁と』などのピー
ター・ストローハンと、ストローハンの夫人で本作の執筆後
に急逝したブリジット・オコナー。本作のクレジットは彼女
に捧げられていたようだ。

『ファウスト』“Faust”
2008年10月紹介『チェチェンへ/アレクサンドラの旅』など
のアレクサンドル・ソクーロフ監督の最新作で、昨年ヴェネ
チア国際映画祭でグランプリの金獅子賞を受賞した作品。
ゲーテの原作に基づく作品だが、映画の巻頭には「自由な解
釈による」との但し書きが添えられて、原作にはあまり縛ら
れない映画化とされている。とは言え人工生命体「ホムンク
ルス」などはちゃんと登場しているものだ。
ではあるのだけれど、壮大なファンタシーを期待して行くと
多少思惑外れの感じはしてしまうところで、メフィトフェレ
スは高利貸しの姿のままだし、特に超自然的な能力を発揮す
るわけでもない。
でもまあ作品の全体に流れる雰囲気はこれは見事なもので、
金獅子賞の受賞も頷けるものだ。ギリシャ神話の世界は登場
しないが、これがゲーテの描いた「ファウスト」の真髄とい
うところなのだろう。

脚本は、ソクーロフ監督とロシアとドイツの文化交流が専門
の文化史研究家のマリーナ・コレノワ、それに全ロシア国立
映画大学脚本科で教鞭を取っているユーリー・アラボフ。彼
らは1999年『モレク神』でカンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞
している。
出演は、2009年のアメリカアカデミー賞で外国語映画部門に
ノミネートされたオーストリア映画“Revanche”に出演のヨ
ハネス・ツァイラー、ロシア出身の俳優・ダンサーのアント
ン・アダシンスキー、ロシア出身でドイツで活躍しているイ
ゾルダ・ディシャウク。
他に、昨年7月紹介『ミケランジェロの暗号』などのゲオル
ク・フリードリッヒ、2008年9月紹介『そして、私たちは愛
に帰る』で全米映画批評家協会賞助演女優賞を受賞したハン
ナ・シグラらが脇を固めている。
また撮影は、2001年『アメリ』や2008年『ハリー・ポッター
と謎のプリンス』などでアカデミー賞候補になったブリュノ
・デルボネル。因に現在は、ティム・バートン監督、ジョニ
ー・デップ主演による往年のTVシリーズ“Dark Shadows”
の映画化を手掛けているようだ。
        *         *
 日本時間27日に発表された今年のアカデミー賞は、昨日紹
介の『アーチスト』が作品、監督、主演男優の主要3部門に
加えて衣裳、作曲の5部門を制し、昨年12月紹介『ヒューゴ
の不思議な発明』は美術、撮影、音響編集、録音、視覚効果
の受賞で、同じく5部門は制したものの、主要部門の受賞は
ならなかった。
 その他の作品では2月紹介『マーガレット・サッチャー/
鉄の女の涙』が主演女優とメイクアップの2部門を受賞。メ
イクアップは映画紹介の時にも述べたようにイギリス同士の
争いだったが、スーパーヴァイザーを務めている人は格上な
のかな。
 後は1部門ずつの受賞で、昨年11月紹介『人生はビギナー
ズ』が助演男優、今年1月紹介『ヘルプ・心をつなぐストー
リー』が助演女優、昨年7月紹介『ランゴ』が長編アニメー
ション、今年1月紹介『ファミリー・ツリー』が脚色、次回
紹介予定の『ミッドナイト・イン・パリ』が脚本、今年1月
紹介『ドラゴン・タトゥーの女』が編集、今回紹介『別離』
が外国語映画、そして歌曲部門は“The Muppets”が受賞し
た。
 他は、長編ドキュメンタリー部門が“Undefeated”、短編
ドキュメンタリー部門が“Saving Face”、短編アニメーシ
ョン部門が“The Fantastic Flying Books of Mr. Morris
Lessmore”、短編実写部門が“The Shore”という作品の受
賞になった。
 事実上、ドキュメンタリーと短編を除く殆どの作品はこの
ページで紹介することができていたもので、これはページの
執筆者としても嬉しいところだ。まあ個人的には、『ヒュー
ゴ』には11部門制覇も期待したし、主演女優賞はミシェル・
ウィリアムスも期待だったが、その辺は仕方がないところだ
ろう。
 ただ作品賞は、去年がイギリス映画、今年はフランス映画
の受賞になった訳で、アメリカのアカデミー賞がこれで良い
のか…という気分にはなってしまったが。
        *         *
 それから以前の紹介ではページの関係で端折ってしまった
VES賞も、少し細かく紹介しておこう。その結果は、
 VFX主導映画のVFX賞が、“Rise of the Planet of
the Apes”
 VFX主導でない映画のVFX賞が、『ヒューゴの不思議
な発明』
 長編アニメーション賞は『ランゴ』
 実写映画におけるアニメーションキャラクター賞は“Rise
of the Planet of the Apes”のCaesar
 アニメーション映画におけるアニメーションキャラクター
賞は『ランゴ』のランゴ
 実写映画における背景賞は『トランスフォーマー』の155
Wacker Drive
 アニメーション映画における背景賞は『ランゴ』のMain
Street Dirt
 実写映画におけるヴァーチャル撮影賞は『ヒューゴの不思
議な発明』
 アニメーション映画におけるヴァーチャル撮影賞は『ラン
ゴ』
 実写映画におけるモデル賞は『トランスフォーマー』の
Driller
 実写映画における合成賞は『キャプテン・アメリカ/ザ・
ファースト・アベンジャー』
となった。
 ということで、アニメーション関連を『ランゴ』が独占し
た他は、“Rise of the Planet of the Apes”と『ヒューゴ
の不思議な発明』『トランスフォーマーズ』『キャプテン・
アメリカ』が実写映画部門の各賞を分け合うことになったも
のだが、この結果を受けたアカデミー賞は、長編アニメーシ
ョン賞が『ランゴ』、視覚効果賞は『ヒューゴの不思議な発
明』ということで、これはまあ納得できる結果というところ
だろう。            (この項2月28日更新)


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