| 2011年06月19日(日) |
AVN、ザ・ウォード、モンスターズ、天国の日々、men's egg、スーパー8、スリー・デイズ+Thor記者会見 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『AVN』 Sushi-Typhoonと題されたアメリカでの公開を念頭に置いて 製作されたアクション映画シリーズの1本。2008年8月紹介 『東京残酷警察』のTokyo-Shockと同様のコンセプトで、今 回は4本の作品が製作された。 物語は題名の通り、Alien vs. Ninjaの闘いを描いたもの。 背景は戦国時代、伊賀忍者の一団が城攻めの任務を終えて里 への帰還を急いでいたその時、彼らの頭上を巨大な火の玉が 通過し、里の近くに落下するのを目撃する。 そこで帰還の前に下忍頭の命を受けた別動隊と合流した彼ら は、ひとまずその落下地点を目指すことになるが。そんな彼 らを、高速で移動しながら手足や尻尾を自在に操って攻撃す るエイリアンが襲い始める。 それでも団体戦では何とか数体を倒した忍者たちだったが、 仲間の1人が手負いのエイリアンに拉致され連れ去られてし まう。そしてそのエイリアンの体液の跡を追った忍者たちが 観たものは… オリジナルの『エイリアン』のコンセプトを適当にパクリな がら、そこに忍者のギミックやチャンバラのアクションを盛 り込んで、とにかく80分の上映時間を徹底的に楽しませてく れる作品になっている。 そのアクションもCGIなどふんだんに使用しているから、 本当に映画は監督の思いのままのものが描けるようになって きたのだと、着ぐるみやミニチュアの時代を知っている者と しては感慨にも浸ってしまった。 出演は、2010年『SP革命篇』などの三元雅芸、2008年3月 紹介『休暇』などの柏原収史、2010年5月紹介『おのぼり物 語』などの肘井美佳。因に肘井は、2009年にアメリカで製作 された“Ninja”という作品にも出演していたようだ。 監督は、2003年『巌流島』などの千葉誠治。本作主演の3人 は、それぞれ千葉監督が最近手掛けた忍者映画の出演者でも ある。またアクション監督を今年公開『GANTZ』2作なども 手掛けた下村勇二が担当している。 さらに本作は、今年1月紹介『ブラック・スワン』などを手 掛けたハリウッドの大手製作会社フェニックス・ピクチャー ズとリメイクの契約がなされたとのことで、本シリーズの目 標の一つが達成されたようだ。 なお、Sushi-Typhoonでは、この他に 『HELLDRIVER』(監督:西村喜廣、出演:原裕美子、しいな えいひ、波岡一喜) 『極道兵器』(監督:山口雄大/坂口拓、出演:坂口拓、鶴 見辰吾、黒川芽以) 『DEADBALL』(監督:山口雄大、出演:坂口拓、星野真理、 田山涼成) の作品が、同時公開されることになっている。
『ザ・ウォード』“The Ward” 1979年の『ハロウィン』や81年『ニューヨーク1997』、82年 『遊星からの物体X』、88年『ゼイリブ』などのジョン・カ ーペンター監督による2001年『ゴースト・オブ・マーズ』以 来となる約10年ぶりの最新作。 舞台は1959年の精神病院。主人公は放火の現行犯で捕まった 若い女性。彼女は警察ではなくその病院に運ばれてくる。そ の病院には隔離病棟があって、そこには先に4人の若い女性 が収容されていた。そして主人公は今まで別の女性がいたら しい部屋に入れられる。 しかし主人公にはそこに収容されたことが納得できず、徐々 に仲間を作りながら反抗と脱走の計画を練り始める。一方、 その病院では先進的とされる精神病の治療が行われており、 その治療を受けた患者は全治したとして病棟には戻ってこな かったが…。 病院が行う謎の治療法を巡って主人公の周囲にも異常な事件 が起こり始める。 2010年『シャッターアイランド』や今年4月紹介『エンジェ ル・ウォーズ』でも1950年代に行われていた精神病治療の話 が出てきたが、本作でもその辺が背景になっている。ただし 本作ではその部分に相当の捻りが加えられたものだが… 出演は、2010年5月紹介『ゾンビランド』などのアンバー・ ハード、昨年10月紹介『ウッドストックがやってくる』に出 演のメイミー・ガマー、昨年10月紹介『キック★アス』に出 演のリンジー・フォンセカ。 さらに2008年3月紹介『Mr.ブルックス』に出演のダニエレ ・パナベイカー、それに新人のローラ・リー。また、2002年 4月紹介『アトランティスのこころ』などのミカ・ブーレム が久しぶりに観られた。 内容的にはサイキック・ホラーで、『遊星からの物体X』の ようなVFX満載の作品から考えると、カーペンターも円熟 したかなという感じもするが、ショッカー演出などの冴えは 衰えていない感じがした。 それに何とも若い女優たちを見事に揃えてくれたのも嬉しい ところ。それは内容的に同列とは行かないが、1999年『17歳 のカルテ』を思い出させてくれたものだ。
『モンスターズ/地球外生命体』“Monsters” 総製作費1万5000ドル(約130万円)で作られたというモン スター映画。本作の監督には2012年公開予定“Godzilla”の リメイクに起用が噂されている。 発端は、NASAが打ち上げた地球外生命体調査のための探 査機。探査機はその採取に成功するが、帰還の際に機体が大 破。破片がメキシコの北部地帯に散蒔かれてしまう。 それから6年、探査機の破片に付着していた地球外生命体が 成長を始め、巨大生物が次々に誕生してメキシコ北部は危険 地帯になってしまう。それに対してアメリカは国境線に巨大 な防壁を建設してその侵入を防いでいたが… 主人公は、メキシコ側の危険地帯との境界線近くで取材中の カメラマン。その漸く現地に辿り着いた主人公に思わぬ命令 が本社から届く。それは社長の令嬢がその地で足止めされて おり、それを救出してアメリカに送り届けろというもの。 その命令に取材時間が奪われると最初は渋った主人公だった が、本社には逆らえず令嬢をアメリカ行きのフェリーが出る 海岸線まで送る約束はする。しかしその旅は思わぬ障害続き となり、主人公は令嬢を陸路でアメリカまで送らなければな らなくなる。それは危険地帯を抜ける125kmの行程だった。 と言うことで、彼らは巨大モンスターに襲われた危険地帯を 進んで行くことになるが、発生から6年も経つと人々の暮ら しも順応し、危険と隣り合わせながらもそこを離れることが できずに留まっている人々も多くいる。 そんな人々の異様な生活ぶりなどが、廃虚と化した町の姿と 共に描かれて行く。 それにしても、廃虚の一部は実際の災害の跡で撮影されてい るのかとも思えるが、そこに動き回る怪獣の姿や攻撃武器、 さらに巨大な防壁やフェンスなどがCGIで合成され、それ らが見事な映像で描かれている。 実際にこれが130万円で作られたとは思えないほどのものだ が、監督は自宅でパソコンに向かって1人でこつこつと作り 上げたのだそうで、その才能と努力には敬服するしかない。 他にも驚くような映像が次々に登場していた。 物語的には、主人公の危機感が薄過ぎるようにも感じられる が、6年も経つとこんなものかな。まあ原発が大爆発しても 3カ月で危機感が薄れている日本人も変わりないから、実際 こんなものになってしまうのかも知れない。 出演は主にテレビで活躍しているスクート・マジュナリーと ホイットニー・エイブル。実生活でもパートナーという2人 が、殆どアドリブという会話シーンなどに良い効果を出して いる。その他は大半が現地で調達された素人だそうだ。 そして脚本、監督、撮影、視覚効果などを1人で行ったのは ギャレス・エドワーズ。1975年生まれ、BBCやDiscovery チャンネルなどでVFXのクリエーターを務めた後、Sci-Fi チャンネルのコンテスト番組に応募。グランプリを獲得して 本作が実現した。 なお、物語がハッピーエンドだと思った人は注意力が無さ過 ぎなので映画を良く観てほしいものだ。
『天国の日々』“Days of Heaven” 前々回紹介『ツリー・オブ・ライフ』でカンヌ国際映画祭の 最高賞パルム・ドールを獲得したテレンス・マリック監督に よる1978年カンヌ監督賞を受賞した作品。 物語の背景は第1次世界大戦が始まった頃のアメリカ・テキ サス。ローンスター旗のたなびく農場に彼らはやってくる。 彼らは兄と妹2人という触れ込みだったが、兄と下の妹は実 の兄妹だが間の女性とは血の繋がりはない。 その兄はシカゴの鉄工場で働いていたが、労働待遇の悪さに 切れて事件を起こし、妹と一緒に流浪しながらその間に女性 も加わったようだ。しかし殆どその日暮らしの生活は辛苦に 満ちたものだった。 それでも仲睦まじい3人は、農場での小麦の収穫期だけの季 節労働者としてやってくるのだが、そこでその女性を若き農 場主が見初めることになる。そして「兄と妹も一緒に暮らせ るのなら」と承諾した彼女は農場主と結婚し、3人には天国 の日々が始まるが… その後の物語はほぼ想像の付くような展開になるが、そのド ラマが大草原に建つ邸宅や、蒸気機関の農業トラクターなど 見事に再現された当時の風景の中で、息詰まるような演出で 繰り広げられて行く。 出演は、兄役に当時29歳のリチャード・ギア、農場主役には 2005年8月紹介『ステルス』などのサム・シェパード、農場 主が見初める女性役に2008年“The Accidental Husband”な どのブルック・アダムズ、そしてナレーターでもある妹役に 本作で見出されたリンダ・マンズ。 マリック監督のデビュー作『地獄の逃避行』(Badlands)は テレビ放映で鑑賞したが、すでにアメリカン・ニューシネマ を見慣れていた目にはあまりピンとは来なかった。そして本 作以後の1998年『シン・レッド・ライン』、2006年2月紹介 『ニュー・ワールド』も、大作としては認めるものの今一つ という感覚は否めなかった。 しかし本作は、前々回紹介した『ツリー・オブ・ライフ』と 明らかに対になるもので、これは絶対に併せて観る必要があ る作品と感じる。この作品に描かれた自然の営みや人間の姿 の描写が新作の根底にあることは間違いない。新作を理解す るために本作は欠かせないものだ。
『men's egg/Drummers』 シブヤ系男子(ギャル男)が活躍する男性向けファッション 雑誌men's eggから誕生した青春コメディ作品。 主人公は、町の伝統行事「観月祭」を取り仕切る神社の一人 息子。自分の人生は貧乏くじの引き通しと将来に夢も希望も ない主人公に、突然神主の父親が倒れ、今年の祭りの仕切り をお前に任せるとの話が舞い込む。 これに対して幼い頃から「観月祭」の目玉となる和太鼓によ る神楽を特訓されていた主人公は、戸惑いながらもその仕事 を引き受けるのだが、そこには祭りの実施権を狙う近所の寺 の住職が何やら陰謀を企んでいるようだった。 そして、例年の和太鼓奏者のグループに出演を依頼した主人 公は何故か断られ、このため止むなく和太鼓奏者を募集して 新たに特訓することになるのだが…。そこに何故か主人公に 親しく話し掛けるギャル男が現れる。 こうしてギャル男とその仲間たちによる和太鼓訓練が開始さ れる。つまり、物語はありがちな青春ドラマという感じで、 本作ではその素材が和太鼓ということになるものだが、実は この和太鼓の演奏シーンが予想以上に良かった。 実際、映像で打楽器の演奏のタイミングを合わせるのはかな り難しくて、特にバチを高く振り上げる和太鼓ではそれを合 わせるのは至難の業と言える。ところがこの作品では、後半 の演奏シーンのそれが見事に決まっていた。 これは作品の規模から考えても監督の演出と出演者の特訓の 賜物としか考えられないが、これは本当に一見の価値のある ものに仕上がっていた。とかく日本の映画ではこの辺が蔑ろ にされることが多いが、本作のこれは見事なものだ。 出演は、神主の息子役に今年2月紹介『高校デビュー』など の古川雄輝、その妹役に2006年6月紹介『夜のピクニック』 などの高部あい、そしてギャル男のリーダー役に2008年6月 紹介『愛流通センター』などの前田公輝。 他に坂口拓、入来茉里、永島敏行、板尾創路らが脇を固め、 さらに雑誌モデルのギャル男、ギャルの面々が映画デビュー を飾っている。 脚本は、2009年11月紹介『板尾創路の脱獄王』などの増本庄 一郎と2008年11月紹介『プライド』などの高橋美幸。時間経 過の説明などに多少の問題はあるが、この素材でこの展開は 上手く纏めていると言えそうだ。 そして監督は、2005年4月紹介『魁!!クロマティ高校』など の山口雄大。今週は何と監督作品を3本も観てしまったが、 本作でちょっとほっとした。本人的にこの手の題材がどうな のかは判らないが、特に演奏シーンの演出は見事と言えるも のだ。
『スーパー8』“Super 8” 2009年『スター・トレック』のJ.J.エイブラムス監督と、 製作のスティーヴン・スピルバーグがタッグを組んだハート ウォーミング・ファンタシー作品。 物語の背景は、スリーマイル島の原発事故が起きた1979年の こと。主人公の少年たちはコンテストに応募するための8ミ リ映画の製作をしていた。ところが無人駅でのロケ撮影の最 中、その駅を通りかかった貨物列車が脱線、転覆、爆発する 事故に遭遇する。 そして辛く難を逃れた少年たちは、事故の原因が自分たちの 通う学校の教師であったことを知り、しかもその教師からは すぐにその場を離れないと、少年たち自身や彼らの家族の生 命も危険に晒されると忠告される。 そのため事故現場からは逃げ去った少年たちだったが、やが て彼らの住む町に軍隊が到着し、何やら怪しげな調査を開始 する。しかも少年たちが撮影した8ミリフィルムには尋常で はないものが写されていた。 「エリア51」絡みの話という情報は事前に伝わっていて、 一部には『E.T.』のリメイクという噂もあった作品だが、 完成された作品は『E.T.』と『未知との遭遇』の中間と言 えるような感じのものになっていた。 それは、例えば主人公の少年の家が父子家庭(『E.T.』の 主人公の家は母子家庭)であったり、少年たちが移動手段に 自転車を使っているなど、『E.T.』との共通点は容易に見 つけられるものだが、その一方で軍隊の登場などは『未知と の遭遇』を思わせた。 いずれにしても、1977年『未知との遭遇』と82年『E.T.』 の間の1979年が物語の背景というのは、それらが意識されて いることは間違いないだろう。しかも製作のスピルバーグは エイブラムスが書いた脚本にも相当にアイデアを提供してい るようだ。 そして物語は、スピルバーグが再び『E.T.』と『未知との 遭遇』に挑戦したら、きっとこんなものになっただろうと思 わせる作品になっていた。しかもそこにエイブラムス独自の 外連がたっぷりと注ぎ込まれているものだ。 少年たちの配役には、本作がデビューのジョエル・コートニ ーとライリー・グリフィス、多数の短編映画に出演している ライアン・リー、2007年3月紹介『ハリウッドランド』など のザック・ミルズ、テレビで活躍のガブリエル・バッソ。 それに2007年1月紹介『バベル』などのエル・ファニング。 因にファニングは、今まではダコタの妹として観てきたが、 本作では見事にティーンエイジャーの少女という感じで、さ らに劇中の8ミリ映画で演じる女性の役には驚かされる演技 力を見せてくれた。 6月24日の日本公開で宣伝期間は短いが、公開されればこの 夏の最大の話題作になること間違いなしと思われる作品。な おプレス資料にはSF超大作と銘打たれていた。
『スリー・デイズ』“The Next Three Days” 2009年12月に紹介のフランス映画『すべた彼女のために』の ハリウッドリメイク。前の紹介の時にも書いたが、このリメ イクを、2005年11月紹介『クラッシュ』などのポール・ハギ スが脚色監督している。 主人公は2年制大学の教授。ある日突然妻が殺人容疑で逮捕 され、裁判の結果は状況証拠や目撃証言などで有罪で、懲役 30年の刑に処せられてしまう。それは2人の間の幼い息子が 大人になってしまう年月だ。 これに対する妻の主張は、彼女が現場付近でぶつかった物取 りによる犯行で、彼女はその直後に現場に行ったが死体には 気付かず車に乗ってしまった…というもの。その主張を信じ る夫は手を尽くすが、控訴も棄却されてしまう。 そんな夫が考えた究極の方策は…妻を脱獄させ、家族3人で 海外に逃亡することだった。そしてあらゆる手段を駆使して その目的に邁進して行くが…。 フランス映画のオリジナルは版98分の作品だが、リメイクの アメリカ版は2時間2分、さらに日本上映版は2時間14分の 作品になっている。 その長くなった分は、まず主人公側の手立てや計画が克明に なっているのと、警察側の動きが詳細になっているようだ。 そのためオリジナルでは多少判り難かった部分も本作では納 得できるように説明されていた。 主演はラッセル・クロウ。ハギスがまず彼の主演を想定して 脚本を執筆したとのことで、妻を想う夫の心情の演じ方など 正に填り役という感じだ。 そしてオリジナルではダイアン・クルガーが演じていた妻役 には、2009年4月紹介『ブッシュ』などのエリザベス・バン クス。さらに2人の息子役には、前回紹介“Insidious”に 出演のタイ・シンプキンスが扮している。 他に、リーアム・ニースン、ブライアン・デネー、昨年12月 紹介『トロン:レガシー』に出演のオリヴィア・ワイルド、 2002年11月紹介『24アワー・パーティ・ピープル』などの レニー・ジェームズらが脇を固めている。 オリジナルの行間をとことん埋めている感じの作品。しかし 演出がそれを冗漫にせず、特に後半の計画を実行して行く間 の緊迫感は、尋常でないテンションで描かれている。サスペ ンスとしても見事な作品だ。 * * 今回は、7月2日の『マイティ・ソー』“Thor”公開に合 わせて、同作に出演した日本人俳優・浅野忠信の記者会見が 行われ、質問もしたのでその報告をさせてもらう。因にこの 会見は、現在ロンドンで行われている映画(“47 Ronin”と 思われる)の撮影の合間を縫って帰国し行われたものだ。 その会見では、最初にテスラ・コイルによる雷光が壇上で 実演され、それに合わせて浅野が登場する演出が施された。 実はこの装置は、僕は以前に横浜で行われた世界SF大会で も観ているが、その時は自分の出番との関係で実演は見逃し ており、今回は初めて実際にスパークの飛ぶ様を観ることが できたものだ。 その後に浅野の挨拶と、ケネス・ブラナー監督のヴィデオ コメントが場内に流されたが、その中では浅野が現場で「タ ッド」と呼ばれていたことが判明。ブラナー監督が親しげに 「タッド」と呼びかける様子は観ていて感動的だった。 そして僕は、浅野が“Battleship”“47 Ronin”と続けて ハリウッド資本の作品に出ていることを指摘して、その手応 えはあるかと聞いてみた。しかしその答えは、「それらが公 開され、評価を聞くまでは手応えと言える状態ではない」と のことで、あくまで謙虚に結果を待っている風だった。 また併せて、今後は軸足を海外に置くのかとも聞いたが、 「自分は日本映画で育てられたので、今後も日本映画にも出 続けたい」との回答で、これも謙虚な回答だった。 ただし浅野は、実は祖父がアメリカ人で、子供の頃からア メリカで何かをしたいという気持ちは持っていたとのこと。 今回は撮影の合間に初めて祖父の墓にも参ったとのことで、 アメリカ映画への思いはかなり強いものがありそうだった。 以上、記者会見の報告でした。
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