| 2011年05月15日(日) |
日輪の遺産、酔拳、チョン・ウチ、ヤバい経済学、エッセンシャル・キリング、デンデラ、POTC生命の泉+Terminator |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『日輪の遺産』 2006年8月紹介『地下鉄(メトロ)に乗って』などの浅田次郎 の原作から、2006年9月紹介『出口のない海』や2007年4月 紹介『夕凪の町 桜の国』などを手掛けた佐々部清が監督し た第2次大戦末期における軍部の謎に挑んだ作品。 プロローグは2011年3月、卒業式を迎えたその女学校の正門 横には、終戦直前に勤労奉仕先で殉死した生徒と先生の追悼 碑が建てられている。その碑に参ってから式場に向かう老夫 妻。その式の最中、夫は「真柴さんから命令を解除された」 と言い残し亡くなる。 そして1945年8月10日、近衛師団参謀室では連合軍から突き つけられたポツダム宣言に対する論議が繰り返されていた。 その中で少し距離を置く真柴少佐の許に、「余人に知られず 陸軍省大臣室へ出頭せよ」との電話が架かる。 その大臣室にはもう1人、大蔵省から東部軍経理部に出向中 の小泉中尉がおり、2人に極秘の任務が与えられる。それは 敗戦を覚悟した軍上層部からの、山下将軍がフィリピンより 持ち帰った財宝を、戦後復興の資金として秘匿せよというも のだった。 こうして任務に従事した2人の下には、実戦の経験も豊富な 望月曹長が配属され、さらに勤労奉仕で動員された20人の幼 気な少女たちと引率の先生と共に、「決號榴弾」と記された 木箱を地下壕に運び込むその任務は遂行されて行くが… 当時の額で900億、現在なら200兆円とも言われる山下財宝。 その行方は、戦後何度も大型詐欺の手口の一つとして話題に なったものだが、その筋書きの一つが軍部によって秘匿され たという内容で、この物語もそれに基づいている。 ただし、さすが浅田次郎の筆になると、その秘話は見事に感 動的な物語へ昇華していた。しかもそれが反戦の色も濃く、 その一方で軍人の英雄的な行動も描く。確かに愚かな部分も ありはするが、それらが人間の行動として巧みに描かれてい た。 出演は、3人の軍人役で界雅人、福士誠治、中村獅童。生徒 の級長役に森迫永衣、先生役にユウスケ・サンタマリア。他 に八千草薫、麻生久美子、塩谷瞬、北見敏之、八名信夫。さ らにミッキー・カーチス、柴俊夫、麿赤兒らが脇を固めてい る。 またダグラス・マッカーサー役は、2006年2月紹介『ニュー ・ワールド』などに出演のハリウッド俳優ジョン・サヴェー ジが演じていた。 なお原作者によると、本作と『地下鉄…』は双子の兄弟のよ うな作品なのだそうで、原作にはそれを繋ぐシーンもあるそ うだが、映画化ではカットされていたようだ。 ただ、物語として主人公たちの行動は理解できるが、それ以 外の部分で秘密が保てたかどうか、その点では多少甘いよう にも感じられた。でももし本当にあったら、今の時代にこそ 必要な資金のようにも思えるものだが…
『酔拳』“蘇乞兒” ジャッキー・チェンが主演した1978年『ドランクモンキー/ 酔拳』でも知られる中国・清朝末期の広東省に実在した武術 家の生涯を、1978年作の監督で『マトリックス』などの武術 指導でも知られるユエン・ウーピン監督が描いた作品。 時代は1861年、清朝に仕える蘇燦は敵に捕われた親王の救出 で武勲を立て、知事職に推挙される。しかし武道に精進した い蘇はその栄誉を共に育った義兄の袁烈に譲り、自らは実父 の道場に戻って武道の鍛練に励んでいた。 ところが袁は、実は蘇の父親が倒した武術家の息子であり、 やがて袁は自らの実父も染まった五毒邪拳という邪悪な拳法 を習得して養父に襲いかかる。そして養父を倒した後は蘇燦 にも拳を向け、蘇を激流にたたき落とす。 その蘇は、後を追って激流に身を投じた妻によって一命を取 り留め、山に住む女医の力で袁から受けた毒素も取り除かれ る。しかし、袁に破れたことが痛手となった蘇は、妻が造る 酒に酔い痴れ、人格も変貌して行った。 そんなある日、蘇は山中で仙人と武神に出会い、彼らと共に 再び武術の道を進み始めたと妻に話す。ところが蘇の言葉を 信じられない妻は、単身、袁に拉致された息子の救出に向か ってしまう。そしてその後を追った蘇は… 原題は「物乞いの蘇」という意味で、蘇燦に付けられた別名 とされる。そして映画では、前半で蘇が酔拳を会得するまで が描かれ、後半では「物乞いの蘇」としての活躍を描く2部 構成の作品になっている。 さらにその前半は、VFXも多用された正に伝説という感じ のファンタスティックな作品に仕上げられており、後半では ある程度リアルな格闘技としての酔拳が披露される。しかも それが、10分と間隔を置かないアクションの連続で描かれて いるものだ。 物語は2部構成である分、多少連続性に欠ける感じもしてし まうが、VFXあり、CGIあり、ワイアーありのアクショ ンシーンは、それぞれ存分に楽しめる。ただまあ、ジャッキ ー作品のような身体を張った感じが薄れるのは致し方ないと ころもあるが。 出演は、2003年5月紹介『ブルー・エンカウンター』に出演 していたチウ・マンチェク、昨年6月紹介『北京の自転車』 などのジョウ・シュン、昨年11月紹介『MAD探偵』などの アンディ・オン。 さらに、ミシェル・ヨー、ジェイ・チョウ、デイヴィッド・ キャラダインら国際的に活躍する俳優が顔を揃えているのは ウーピン監督のお陰と言えそうだ。因に、2009年バンコクで 客死したキャラダインは、本作が遺作の1本となっている。 なお本作の香港での公開の際は、蘇と武神の戦いのシーンが 3Dになっていたそうだが、僕の観た試写は2Dで上映され ていた。日本公開がどうなるのか不明だが、できたら3D版 も観てみたいものだ。
『チョン・ウチ〜時空道士』“田禹治/전우치” 500年前の朝鮮時代に実在したとされる道士チョン・ウチ。 韓国の古典英雄小説にも描かれるその道士を現代に甦らせ、 妖怪との壮絶な闘いを描いたアクション作品。 物語の発端は500年前。天の牢獄に妖怪を封じようとした仙 人たちの策略が手違いで失敗し、妖怪が地上に放たれる。そ こでその責任を取るべく地上に降り立った3人の仙人は、地 上の道士ファダムの手を借りて妖怪の捕獲に奔走する。 一方、高名な道士チョングァンの不肖の弟子チョン・ウチが 妖怪の力を封じる神秘の笛を手に入れる。ところがその笛の 力はファダムが人間でないことを明らかにし、ファダムは笛 を手に入れようとチョングァンを殺害、その罪をチョン・ウ チに被せる。 このためチョン・ウチは仙人たちによって掛け軸に封じられ ることになるが、その瞬間、彼は笛の一部をファダムから奪 い返し、そのまま掛け軸の中に封じられてしまう。そしてそ の封印は500年間は解かれないものだった。 時代は変って500年後の現代、不老不死の3人の仙人は姿を 変えて今も地上に暮らしていたが、その彼らの前に再び妖怪 が姿を現わす。そこで3人の仙人はチョン・ウチの封印を解 き、妖怪退治を手伝わせようとするのだが… 元々性格が無邪気なチョン・ウチは現代に来ても羽を伸ばす ばかり、さらに500年前に巡り会った女にそっくりな女性を 見つけて言い寄り始め、そこにファダムも甦ってくる。 主演は、昨年8月紹介『義兄弟』などのカン・ドンウォン。 甘いマスクで日本でも人気の韓流スターが、本作ではコミカ ルな演技から壮絶なアクションまで、その魅力を存分に発揮 しているものだ。 共演は、2005年9月紹介『ビッグ・スウィンドル』などのキ ム・ユンソク、2008年8月紹介『ハピネス』などのイム・ス ジョン、それに昨年10月紹介『黒く濁る村』などのユ・ヘジ ン。監督は『ビッグ・スウィンドル』のチェ・ドンフンが手 掛けている。 物語は、500年前と現代の2部構成のものだが、その両方を 略等分に描いており、お陰で上映時間も2時間16分の長尺。 ただ、そこまで描く必要があったかというと…。ここは、も う少しどちらかに集中した方が良かったかな。そんな感じも する作品だった。 でもアクションは見事で、それは観ていて飽きさせないもの になっていた。
『ヤバい経済学』“Freakonmics” シカゴ大学の経済学部の教授スティーヴン・D・レヴィット と、ジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーが2005年 に発表したノンフィクション本に基づき、昨年11月に紹介し た『ビン・ラディンを探せ』のモーガン・スパーロックや、 同『ジーザス・キャンプ』のハイディ・ユーディング&レイ チェル・グレイディらが映像化した作品。 原作本は見ていないが、世間で定説とされるいろいろな事象 を統計などを使って検証しているもののようだ。ただしそれ をincentive(誘因)という経済用語で括っているのが学者 らしいところのようで、本作でもその誘因を探すことが中心 に描かれている。 そして本作では、命名がその子供の将来に影響するか(スパ ーロック監督)、日本の大相撲の八百長問題(2006年『エン ロン』などのアレックス・ギブニー監督)、1990年代以降の アメリカの犯罪発生率減少(ユージーン・ジャレキ監督)、 懸賞金で高校生の学力は上がるか?(ユーディングら監督) などが検証される。 この他に、レヴィットとダブナーの掛け合いのようなインタ ヴューといろいろな小ネタが、本作の製作総指揮者でもある セス・ゴードンの監督で挿入されている。 ただまあ、全体が93分の作品で、その中でこれだけのテーマ を扱っているのだからそれぞれはかなり駆け足というか、そ れほど深く追求されているものではなく、大体は原作本をそ のまま映像化しているだけのもののようだ。 という中で、大相撲の八百長問題が比較的チャンとしたドキ ュメンタリーになっているのは面白いところで、これが今春 の事件発覚の前に映像化されていた点は認められるべき作品 だろう。 といってもこれも、週刊ポストの記事を書いたジャーナリス トらへのインタヴューや、それぞれのアーカイブ映像が中心 だから、さほどドキュメンタリーとして優れている訳ではな いが、事前に勝率からそれを予言している辺りは面白いと言 えば面白かった。 それにこの映像などは、少なくとも今春の事件発覚以降に日 本のマスコミがもっと取り上げているべきものだが、そんな ものは観た記憶が無いのも、本作のいう誘因の一つかとも思 えるところだ。 ただし本作によると、アメリカの報道でも米軍の行為は「厳 しい取り調べ」で、同じことを中国軍がやると「拷問」にな るそうだから、所詮マスコミというのはそんなものなのだろ う。次には是非とも、福島原発と計画停電の問題を検証して もらいたいものだ。
『エッセンシャル・キリング』“Essential Killing” 昨年の東京国際映画祭で上映された作品で、その時にも鑑賞 しているが、一般公開が決まり改めて試写が行われた。 アフガニスタンの荒涼とした砂漠の上空をヘリコプターが飛 行中、その眼下でアメリカ人に対する襲撃事件が発生。襲っ たアラブ人と見られる男は、ヘリコプターや地上軍の追跡に よって拘束される。 拘束された男は厳しい拷問を受け、やがて目隠しのまま別の 場所に移送。ところがその移送中に起きた偶然の事故で男は 逃亡に成功してしまう。しかし彼が置かれたのは雪深い森の 中。故郷の砂漠とは全く違う環境の中で壮絶なサヴァイヴァ ル劇が始まる。 上映時間は83分の作品だが、その間の男は全くの無言。周囲 では英語やアラビア語やポーランド語なども聞こえるが、男 には初め聴覚が一時的に失われているなどの設定もあって、 一切の台詞が排されている。 先に書いたように本作は映画祭でも観ているが、何本も纏め て観る映画祭ではそれぞれの作品の印象は薄れがちだ。その 中で本作はサヴァイヴァルの壮絶さは記憶されたが、展開が 偶然に拠り過ぎているなど物語の印象が薄い感じがした。 しかし今回、作品を見直していて物語としてもなかなか巧み に感じられたものだ。もちろんそれは偶然が支配している面 は強いが、民俗や宗教などが巧みにあしらわれることで、崇 高な男の生き様のような観え方もしてきた。 脚本と監督は、2009年7月紹介『アンナと過ごした4日間』 などのポーランドの名匠イエジー・スコリモフスキ。前作も 会話の少ない作品だったが、本作ではさらにそれが究極に至 っている感じのものだ。 主演はヴィンセント・ギャロ。アメリカの俳優だが両親はシ チリア移民とのことで、風貌なども本作にはピッタリの感じ だ。共演は2007年11月紹介『潜水服は蝶の夢を見る』などの エマニュエル・セニエ。 なお、映画に登場しているCIAの対テロ収容施設は、ヨー ロッパに実在するとされるが公式には一切認知されていない もの。またポーランド政府は、CIA機の発着も一切感知し ていないとするが、欧州議会では周知の事実だそうだ。
『デンデラ』 2001年のメフィスト賞受賞作家で、2007年の三島由紀夫賞を 史上最年少で受賞したという佐藤友哉が、2009年に発表した 小説の映画化。 各地に残る姥捨て伝説を基に、山に捨てられた老婆たちのそ の後を描いた物語。 主人公のカユは71歳になった日に雪深い山の祠の前に置き去 りにされる。そして極楽浄土に行けると目を瞑るが、ふと気 が付くとカユは小屋の中で藁に包まれていた。 そこは山の祠のさらに奥の村人も足を踏み入れない土地で、 そこに今年で100歳になるメイが、山に捨てられてから30年 掛けて作り上げてきた老婆だけの社会が成り立っていた。そ れは貧しくも平等な社会。そんな老婆たちの社会にカユも迎 えられたのだ。 そのメイは30年前に山に捨てられた恨みを忘れず、いつの日 か村に復讐することを願っていた。そこにやってきたカユは 丁度50人目の参加者となり、メイは村への復讐に必要な人数 は揃ったと考え作戦を練り始める。そこには復讐に反対する グループも存在したが。 姥捨てが実際に行われていたという歴史的な記録は残されて いないそうだが、老人の持つ知恵を大事にしようという教え がこのような伝説の根底にはあるようだ。本作の老婆たちが 雪山で生き延びているのもそんな知恵のお陰ということなの だろう。そしてそこから新たな物語が紡ぎ出されて行く。 出演は、浅丘ルリ子、草笛光子、倍賞美津子、山本陽子、山 口果林、白川和子、山口美也子、角替和枝、田根楽子、赤座 美代子。何とも錚々たる女優陣という感じだが、この女優た ちがボロを身に纏い、顔は老人の特殊メイクで大熱演を繰り 広げている。 脚本と監督は、映画監督今村昌平の長男で2006年『暗いとこ ろで待ち合わせ』などの天願大介。『暗いところで…』も乙 一原作のファンタスティックな部分のある作品だったが、本 作もある種のユートピア物のようなファンタシーの香りがす る物語だ。 しかしその物語を天願監督は、山形県庄内映画村に降り積も る現実の雪と女優陣のリアルな演技で、かなり骨太な作品に 仕上げている。これが1980年生まれの原作者に対する1959年 生まれの監督からの回答なのかもしれない。これは見事な映 画化と言えるものだ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』 “Pirates of the Caribbearn: On Stranger Tides” ディズニーランドの人気アトラクションから誕生した2003年 〜2007年公開シリーズの第4弾。といっても前の3作は3部 作として完結しており、本作からはジャック・スパロー船長 の新たな冒険が始まるものだ。 物語の発端はスペイン。永遠の命をもたらすとされる“生命 の泉”を探す途上で命を落とした探検家ポンセ・デ・レオン の残した200年前の航海日誌が発見され、スペイン国王はそ の伝説の泉を探すべく海軍の派遣を命じる。 一方、イギリスのロンドンでは、スパローの名で裁判に掛け られ、絞首刑を言い渡されそうになっていた昔の仲間ギブス を、スパローが策略によって裁判所から救出する。が、詰め が甘く今度はスパロー本人が国王ジョージ2世の前に引き出 されてしまう。 しかもそこにいたのはスパローの宿敵バルボッサ。今やバル ボッサは国王に忠誠を誓った公賊となっており、国王はスペ インに先んじて“生命の泉”を発見することを命じていた。 そしてかつてその場所に行ったことがあるというスパローに 協力が強制される。 しかしそこも辛くも脱出したスパローは、自分の名前が騙ら れているらしいロンドンの海賊の溜まり場「船長の娘」に赴 き、そこでかつての恋人アンジェリカと巡り会うが、彼女は 妖術使う海賊黒ひげと共に“生命の泉”を探す航海の準備を 進めていた。 斯くして“生命の泉”を巡るスペイン軍、バルボッサ、黒ひ げ三つ巴の闘いが始まり、スパローは否応なくそれに巻き込 まれることになる。 出演は、スパロー船長役のジョニー・デップ、バルボッサ役 のジョフリー・ラッシュ、それにギブス役のケヴィン・マク ナリーが前シリーズから引き続き登場し、前作に登場したも う1人も再度出演している。 これに対する新たな登場人物では、アンジェリカ役にペネロ ペ・クルス、また黒ひげ役には2008年9月紹介『デス・レー ス』にも出演のゴールデン・グローブ賞受賞俳優イアン・マ クシェーンが扮している。 さらに前シリーズで人気を得たオーリー、キーラの若いカッ プルに代っては、フランスの新星アストリッド・ベルジェ= フリスペとイギリス出身のサム・フランクリンが抜擢されて おり、彼らに続けるか…というところだ。 脚本は前シリーズに引き続いてテッド・エリオット、テリー ・ロッシオのコンビが担当。ただし今回は、事前の情報でテ ィム・パワーズの原作小説からキャラクターを入れ替えたも のとされていたが、クレジットではsuggestionという表記に なっていたようだ。 監督は、オスカー作品賞受賞作『シカゴ』などを手掛けたロ ブ・マーシャル。前作までのゴア・ヴァビンスキーに代って の登板だが、作品の眼目ともいえる剣戟などのアクションが ちょっと弱いのは残念かな。もう少しその辺にアイデアが欲 しかった感じはした。 なお、作品は前シリーズと同様にエンドロールの後にもう一 齣あるので席は立たないように。それからロンドンのシーン の中にジュディ・ディンチが出演していたようで、これも次 回への伏線なのかな。 * * 最後に製作ニュースは一つだけ。 今年1月紹介『トゥルー・グリット』の製作総指揮を勤め たミーガン・エリスンが率いるアンナプルナという製作会社 から、“Terminator”の続編2本の映画化権を契約したこと が報告された。 この権利については昨年2月28日付でパシフィカーという 会社が獲得したことを報告したが、今回の契約はその会社と 結ばれたもの。そしてこの契約にはタレントエージェンシー のCAAが関っていて、そのCAAではすでにアーノルド・ シュワルツェネッガーとの主演契約も結んでおり、さらに監 督には、2009年7月紹介『ワイルド・スピードMAX』など のジャスティン・リンの起用も決まっているとのことだ。 ただしお話がどうなるかは全く公表されていないもので、 果たして2009年5月紹介『ターミネーター4』との関係がど うなるか、続報が気になるところだ。
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