井口健二のOn the Production
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2011年02月13日(日) ザ・ライト、キラー・インサイド・ミー、ミスター・ノーバディ、素晴らしい一日、ミス・ギャングスター、高校デビュー+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『ザ・ライト[エクソシストの真実]』“The Rite”
キリスト教の総本山ヴァチカンに実在するというエクソシス
ト養成講座に参加した神学生の実話に基づく作品。
主人公は、葬儀社を営む父の許で育ってきた若者。幼い頃か
ら父を手伝い技術も身に付けた主人公だったが、父の跡を継
いで葬儀社を営むことには躊躇いがあった。そこで主人公は
神学校に進み、そこでの学業も済ませて卒業の日も間近にな
る。
ところが彼には、卒業後の進路である司祭になる気持ちはな
かった。それは進学が故郷を出るため口実であり、彼自身は
自分に信仰心がないと思っていたからだ。そんな彼に指導教
官だった神父がヴァチカンのエクソシスト講座を受けること
を勧める。
こうしてローマにやってきた主人公だったが、講座に出席し
ても懐疑的な彼の言動は他の生徒に混乱を与えるばかり。そ
してそんな彼に対して教官の神父は、ルーカス神父の許を訪
ねることを命じる。
その神父は正統ではない儀式を行うことから異端のエクソシ
ストとも呼ばれていた。しかしそのルーカス神父の許に来て
も、行われる儀式や訪れる人々の現す症状に疑問を抱き続け
る主人公だったが…。

主人公の神学生役には舞台出身のコリン・オドノヒューが扮
し、その主人公にエクソシストの真実を見せる神父役をアン
ソニー・ホプキンスが演じている。
他に彼らを取材するジャーナリスト役で、2002年11月4日付
東京国際映画祭(後)で紹介『シティ・オブ・ゴッド』や、
2007年12月紹介『アイ・アム・レジェンド』などに出演のブ
ラジル人女優アリーシー・ブラガ。
また『ハリー・ポッター』シリーズのドビーの声優でも知ら
れるトビー・ジョーンズ、同シリーズの最終章に登場すると
いうキアラン・ハインズ、さらにルトガー・ハウアーらが脇
を固めている。
ヴァチカン大学での講義も受けたマット・パグリオの原作に
基づく脚本は、『ナルニア国物語/第3章』の脚本も執筆し
たマイクル・ペトローニが執筆。この脚本からスウェーデン
出身で、2003年のアカデミー賞外国語映画部門にノミネート
された“Ondskan”(英題名:Evil)などのミカエル・ハフ
ストロームが監督した。
正直に言ってキリスト教の話だから僕らにはなかなかピンと
来ないが、1973年の大ヒット映画でも有名な悪魔払いの実話
が観られるものだ。なお近年その悪魔払いの需要が急増し、
アメリカにも4人の公式エクソシストがいると映画の最後に
記載されていた。

『キラー・インサイド・ミー』“The Killer Inside Me”
1973年に映画化された『ゲッタウェイ』や、1991年『グリフ
ターズ』などの原作者ジム・トムプスンが1952年に発表した
犯罪小説の映画化。
スタンリー・クーブリック監督が1956年『現金に体を張れ』
や1957年『突撃』の脚本で協力を求めたノアール作家の原作
に、2004年5月紹介『CODE46』などのマイクル・ウィ
ンターボトム監督が挑戦した。
1950年代の西テキサスの田舎町での出来事。石油の採掘で振
興するその町で、1人の娼婦が仕事を始める。しかし住民が
それを訴え、保安官補の主人公が実態を調べに行くが、客と
思って準備を始めた女は、保安官と聞いて態度を豹変、彼に
平手を張る。
ところが、その衝撃は彼の身体の奥に秘められた感情を再現
し、彼は女に襲い掛かって女もそれを受け止めてしまう。こ
うして2人の関係は始まったが、その女の許には彼の幼馴染
みで町の権力者である建設業者の息子も出入りしていた。
一方、息子の行状に手を焼いた権力者は女との関係を切らせ
ることを主人公に依頼。さらに主人公の耳には、兄と慕った
男性の事故死がその権力者の謀略だったとの情報が入ってく
る。そこで主人公は女と共に復讐の策略を巡らすが…
殺人が殺人を呼ぶ連鎖反応。それは普通の犯罪ドラマのよう
にも観えるが、本作に描かれた犯罪の連鎖はそんなに簡単に
片づけられるものではなさそうだ。身体の中に潜む暴力的な
殺人鬼の願望。それが見事に映像化されている。
なお原作ではもっと克明に犯罪者の心理などが説明されてい
るようだが、それは1952年発表の作品でのこと。今の時代に
はこの映像だけで充分に観客にもその心理は理解されるだろ
う。監督はその辺も巧みに作品を描いているものだ。
そしてその底流に流れるのは、主人公たちの異状だが真実の
愛の姿。それが見事に一点に集約されて描かれていた。

主演は、2007年12月紹介『ジェシー・ジェームズの暗殺』で
オスカー助演賞候補になったケイシー・アフレック。その相
手役に、ジェシカ・アルバ、ケイト・ハドスン。さらにサイ
モン・ベイカー、ビル・プルマン、ネッド・ビーティ、イラ
イアス・コティーズらが脇を固めている。
余りに哀しいが、最後に少しだけほっとするところもある、
そんな感じの作品だ。


『ミスター・ノーバディ』“Mr.Nobody”
1991年のデビュー作『トト・ザ・ヒーロー』がカンヌ国際映
画祭でカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞、1996年の第2
作『八日目』では同映画祭で主演男優2人にダブル受賞をも
たらしたベルギー出身のジャコ・ヴァン・ドルマル監督によ
る13年ぶりの第3作。
その新作には製作費50億円が投じられ、しかもその物語は、
発端を2092年におく完全なSFドラマだった。
科学の進歩で人は死ぬことがなくなった約80年後の世界。そ
んな世界の中で主人公は、科学の恩恵が間に合わず、118歳
で最後の死者となる運命になった老人。その死は世界中の注
目を浴び、病室の窓の外には取材カメラが飛び交っていた。
ところが老人は、自らは34歳だと主張し、そこから後の記憶
はないと言い張っている。そして潜入してきた記者のインタ
ヴューや医師の治療のための催眠術などで徐々に主人公の過
去が明らかにされて行くが…
それは3人の女性との関係がパラレルワールドで展開される
摩訶不思議な物語だった。そんな中で主人公は、女性たちの
愛に苦しみ、悲惨な生活や裕福な生活、またその一方で、冷
凍睡眠による火星への旅に飛び立ったりもする。
映画の中には「バタフライ・エフェクト」という言葉が何回
か出てきて、それは本来の意味でも使われているが、僕らに
は2005年3月紹介の同名のSF映画を思い出すところだ。そ
う正にこの作品はその再話のような作品にもなっている。
過去の選択が生み出す結果。それが本作では3人の女性の誰
を選んだかによって様々に変化して行く。裕福だが愛のない
家庭。貧しく苦しいが愛情の尽きない家庭。そして毅然とし
て貫き通す愛。主人公はそんな愛の世界を渡り歩く。

主演は2007年9月紹介『チャプター27』などのジャレッド
・レト。共演は2008年3月紹介『アウェイ・フロム・ハー』
では監督としても評価されたサラ・ポーリー、さらにダイア
ン・クルガーと、2005年7月紹介『真夜中のピアニスト』な
どのリン・ダン・ファン。
他にリス・エヴァンスらが脇を固めている。
僕にはSF的な興味も大きかったが、そこに展開される愛の
物語は誰にでも起こりそうな身近なもので、正にSFの設定
で成立する素晴らしい人間のドラマが描かれていた。それに
火星へ飛ぶ宇宙船の内部や火星上陸の様子などは、ちょっと
驚くくらいに見事に作られていた。


『素晴らしい一日』“멋진 하루”
2007年12月に紹介した『アドリブ・ナイト』の平安寿子原作
と、イ・ユンギ監督が再び組んだ作品。前回紹介の時にもす
でに題名の挙がっていた作品が2008年に製作され、ようやく
日本でも公開されることになった。
物語の始まりは競馬場。1人の女がそこで仲間と蔓んでいた
男に1年前に貸した金を返せと詰め寄る。それに対して男は
時間をくれと懇願するが、女は執拗で結局男は金を工面しな
ければならなくなる。
そして女の車に同乗した男はとある会社の女社長を訪ね、難
なく女社長から相当額の金をせしめ女に手渡す。その後も男
は女の車で町中を走り回り、次々に金を造り出して行く。そ
の様子に最初は唖然としていた女だったが…
男のしていることはどう見ても怪しい。しかし女も1年前に
はそんな男を信じて大金を貸したはずなのだ。そして男は、
女には口から先の出任せにしか聞こえない、スペインでマッ
コリの店を開くという夢を語り出す。

主演は、2008年4月紹介『シークレット・サンシャイン』で
カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞したチョン・ドヨンと、
昨年6月紹介『パラレルライフ』などのハ・ジョウン。他に
2008年8月紹介『6年目も恋愛中』のキム・ヘオン、『アド
リブ・ナイト』にも出演のキム・ジュンギ、キム・ンミンら
が脇を固めている。
男は生来の詐欺師なのかな、でも相手が困るほどの金は引き
出していないようだし、取り立てに来た女だって、それほど
その金が必要なようにも見えない。多分、女の取り立ては自
分のプライドのためなのだろう。従って詐欺罪も成立しない
かも知れない。
いつも夢見がちで大言壮語を繰り返している。でも何処か憎
めなくて、「この男となら夢を共有してもいいかな、仮にそ
れが失敗に終っても」みたいなことを、相手に感じさせてし
まうのだろう。
作品の宣伝には、「リアル・ファンタジー」と書かれている
が、ある意味矛盾するそんな言葉も許してしまえるような作
品だった。


『ミス・ギャングスター』“육혈포강도단”
『素晴らしい一日』にも出演のキム・ヘオン、昨年10月紹介
『ハーモニー』などのナ・ムニ、2006年9月紹介『家門の危
機』などのキム・スミという韓国映画界における3大お母さ
ん女優が共演するアクション作品。
3人は独居だったり、母子家庭だったり、息子一家との同居
だったりと境遇は様々だが、それでも何とか頑張っている。
そして3人協力のある方法で金をこつこつと貯め、3人一緒
に豪華なハワイ旅行を楽しみたいと計画していた。
しかしようやく資金が貯まり、旅行会社にも申し込みを済ま
せて、後は銀行からその費用の振込をするだけという時、訪
れた銀行が強盗に襲われ、カウンターに置いた金を奪われて
しまう。しかも振込手続きは未了で銀行側は保障できないと
いう。
この状況に警察は犯人を捕まえるから待てと言うが、3人に
はその時間が待てなかった。そこである方法で犯人の居そう
な場所を突き止めた3人は、自分たちだけが知る手掛かりで
犯人を見つけるが…
結局金を取り戻せなった3人は、自分たちも同じ方法で銀行
から金を奪い返そうと考え、その準備を開始、ついに実行に
移す。
元々はドイツ映画のオリジナルがあるようだが、その原作か
ら国情などを合わせ、特に行き場のない老人という現実的な
社会問題を背景にしてドラマが作られている。それに加えて
オートバイのアクションなども満載の作品だ。

共演はイム・チャンジョン。俳優で歌手こなすというマルチ
タレントが計画に巻き込まれる犯人役を好演している。脚本
と監督はカン・ヒョジン。2001年に大ヒットした『花嫁はギ
ャングスター』の脚本も手掛けたという新鋭監督の長編映画
第2作とのことだ。
因に本作は、韓国では昨年公開されて『アリス・イン・ワン
ダーランド』『シャッター・アイランド』『グリーン・ゾー
ン』『タイタンの戦い』などを押さえ大ヒット記録したそう
だ。
痛快と言い切るには多少重いところもあるが、テーマの持つ
社会性などが本国では評価されたのかも知れない。その辺の
バランスも良く作られた作品だ。


『高校デビュー』
別冊「マーガレット」連載、河原和音原作の少女コミックス
からの映画化。
中学時代をソフトボールのエースピッチャーとして一筋に過
ごしてきた少女が、高校入学を機に恋愛をしたいと思い込む
が、服装なども何処かセンスのずれる彼女に声を掛けてくれ
る男子は皆無だった。
そこで彼女は、偶然知り合ったモテ男の男子に、彼には恋愛
感情を抱かないことを条件として、モテ女になるためのコー
チを依頼することに。これにモテ男の妹や仲間の男子などが
加わって、彼女の恋愛指南が始まるが…

主演は、昨年5月紹介『君が踊る夏』などの溝端淳平と本作
が映画デビューの大野いと。
共演は、2009年『仮面ライダーW』の菅田将暉、2008年『炎
神戦隊ゴーオンジャー』の逢沢りな、2009年ミスター慶應グ
ランプリの古川雄輝、AKB48の宮澤佐江。他に、塚地武
雅、温水洋一らが登場する。
監督は2008年8月紹介『ハンサム★スーツ』の英勉、脚本は
2009年8月紹介『大洗にも星はふるなり』では監督も務めた
福田雄一。どちらも日本映画のコメディでは及第点を付けた
2人が初顔合せしている。
案内状に舞台挨拶付きと記載された試写を観に行ったが、一
般観客も招待された会場は、溝端、菅田、宮澤らのファンで
ぎっしり、挨拶中は彼らの一挙手一投足ごとに大歓声という
感じだった。
そんな中では、舞台挨拶もデビューという大野の初々しさが
一際目立ったが、それが本編の中では見事な弾け振りに唖然
呆然。この落差は『グリーン・デスティニー』の舞台挨拶で
観たチャン・ツィイー以来かと思わせるものがあった。
それが女優の特性かとも思えるが、そんな大野を和ませよう
とする溝端らの気遣いや、何より会場を埋めた女性ファンた
ちの暖かさにも心地よさを感じさせてくれた完成披露試写会
だった。

なお、本作の4月1日の公開に先立つ3月4日からは、同じ
スタッフ・キャストによる「デビュー直前集中講座」と称す
るスピンオフドラマも、携帯向けのLISMOチャンネルで配信
されるようだ。
        *         *
 今回は少しスペースがあるので、製作ニュースも少し詳細
に。まずは、2012年12月公開が予定されている“Superman”
の製作が公式に発表された。
 この計画に関しては、2010年10月17日付で監督にザック・
スナイダーの起用が決ったことを報告したが、今回はさらに
来年クリスマスの公開が確定したことと、主人公にイギリス
人俳優ヘンリー・ケイヴィルの配役が発表された。因にこの
俳優は、Showtimeで放送された“The Tudors”というシリー
ズではヘンリー8世の異母兄弟役として注目されている他、
今年11月11日に全米公開されるターセム・シン監督の3Dギ
リシャ神話アクション“Immortals”にはトップネームで出
演している。なおこの作品には、ジョン・ハートやミッキー
・ロークも共演しているようだ。
 そしてさらに、本作で女性の主人公の登場が発表され、そ
の配役に、昨年パラマウントから公開の“She's Out of My
League”で注目されたアリス・イヴ、『ナショナル・トレジ
ャー』シリーズなどのダイアン・クルガー、2009年11月紹介
『サロゲート』などのロザムンド・パイクらの候補者が報告
されている。ただしこの役柄はロイス・レーンではないとの
ことだ。
 この中から誰の起用が発表されるかも興味津々だが、デイ
ヴィッド・ゴイヤーの脚本の許、クリストファー・ノーラン
が製作を務めるこの作品で、一体どのような新展開が生まれ
るのか、その点が一番興味を引くところだ。撮影は今年夏に
開始の予定とされている。
        *         *
 お次は、昨年11月7日付でも報告したジョニー・デップ製
作・主演、ティム・バートン監督による“Dark Shadows”に
関して、2006年11月紹介『カジノ・ロワイヤル』でボンドの
相手役を務めたエヴァ・グリーンの出演が交渉されているよ
うだ。
 この作品には先にジャッキー・アール・ヘイリーと新人の
ベラ・ハートコートの出演も発表されているが、今回グリー
ンが交渉されている役柄は女性の主役とのことで、デップ扮
するバーナバス・コリンズにも匹敵する役柄のようだ。因に
ハートコートに関しては、コリンズの恋人でウェイトレスの
ヴィクトリアとの紹介もされている。
 なお脚本は、昨年3月7日付で報告したティム・バートン
製作“Abraham Lincoln: Vampire Hunter”の原作者セス・
グラハム=スミスが執筆したもので、こちらも一体のような
作品になるのか全く不明だが、製作会社のワーナーの発表で
は撮影は数ヶ月以内に開始されるとのことだ。ただし公開の
期日などはまだ未定となっている。
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 何となくリメイクっぽい話題が多いが、次の2つは本格的
なリメイクで、まずは昨年5月30日付で監督の離脱を報告し
た“Fantastic Voyage”のリメイクに、2006年、09年の『ナ
イト・ミュージアム』シリーズを手掛けたショウン・レヴィ
監督の起用が発表された。
 因にシリーズ2作を大ヒットさせたレヴィ監督の起用は、
僕らの目には異論のないところだが、実はの2作はヒットは
したものの評論家筋の評価はあまり芳しくないとのことで、
製作会社のフォックスにはその辺がネックになっていたよう
だ。従って今回の起用はレヴィ監督にとっても正念場になり
そうで、3Dへの初挑戦も含めて頑張ってもらいたいのだ。
 なおレヴィ監督には、その前に昨年5月16日付で報告した
“Real Steel”という未来ロボット物の作品が撮影完了、編
集段階に入っており、まずはその成果から観たいものだ。
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 もう一本リメイクは、こちらは昨年5月30日付で報告した
“Logan's Run”について、主演に前々回紹介『ブルー・バ
レンタイン』のライアン・ゴズリングの起用が発表された。
 ただし以前の報告ではカール・ラインシュという監督名が
挙がっていたが、これは決定ではなかったようで、現状では
主演が決って監督がいないという状況になっているようだ。
しかし、実は製作者のジョール・シルヴァとアキヴァ・ゴー
ルズマンが共に親交の在るニコラス・ウィンディング・レフ
ンという監督が、撮影完了したばかりの“Drive”という作
品でゴズリングと組んだばかりで、これはそのままの監督・
主演で実現するのでは、という観測も出されている。
 なお脚本は、2003年6月16日紹介『28日後...』などのア
レックス・ガーランドの物が継続されているようだ。
        *         *
 最後に1月30日付で報告したピーター・ジャクスン監督の
入院・手術に関連して“The Hobbit”の撮影が3月21日に開
始されることが報告された。
 因に当初の計画では、撮影は2月中に開始されるとなって
いたものだが、今回の報告によると日付は、俳優のスケジュ
ールなどによって決ったとのこと。監督の入院のせいとはさ
れていなかった。でもまあいずれにしても現時点での1カ月
程度の遅れは製作中に充分吸収できそうだ。
 そして、この発表と共にジャクスン監督からは、「多少の
遅れは在ったが準備は再び順調に進んでおり、今我々は非常
に興奮している」との発表が添えられていた。
 公開は、2012年12月と13年12月に、2作連続でワーナーを
通じて行われる。


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井口健二