井口健二のOn the Production
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2010年09月05日(日) ロストパラダイス・イン・トーキョー、ロビン・フッド、信さん、バイオハザードIV、デイブレイカー、エクリプス+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『ロストパラダイス・イン・トーキョー』
実績の上がらないマンション営業の男性とアキバアイドルで
風俗嬢の女性。そんな東京の片隅にいるであろう男女の姿を
描いた作品。
主人公の幹生は、父親が亡くなって知的障害者の兄実生を自
分のアパートに引き取らなくてはならなくなる。そしてその
兄の性処理のため、幹生はデリヘル嬢を手配する。やってき
たのはマリンと称する女性。彼女はアキバアイドルとしても
活動していた。
そのマリンは、兄弟の様子に何かを感じたのか、何くれとな
く2人の生活に加わってくるようになる。一方、彼女はアキ
バアイドルとしてドキュメンタリー作家の取材を受けていた
が、その取材も彼らの生活に影響を与えて行く。
アキバアイドルの風俗嬢とマンションの営業、ある種の東京
の顔とも言える彼らが、都会の片隅で、1人でしか生きられ
ない、でも1人だけでは生きられない、そんなディレンマに
も似た状況を過ごしている。
都会で1人暮らしをしている若者の多くは孤独だと思う。そ
んな孤独な生活の中に知的障害者の兄が入ってくる。しかし
主人公は、最初は兄を彼らの父親が死ぬ迄していたように、
部屋に閉じ込めて世間の目に触れないようにしてしまう。
ところが、そこに風俗嬢が呼ばれたことで世間との繋がりが
発生し、彼らの生活に新たな変化が訪れる。それは放ってお
いても何時かはそうなったことなのかも知れないが、そこに
は何かの切っ掛けが必要だったのだろうし、その切っ掛けは
そう簡単に得られるものでもない。
他人とのコミュニケーションの上手くできない若者たちがも
がき苦しんでいる。そんな若者の心情が巧みに描かれた作品
とも言えそうだ。

出演は、昨年12月紹介『ランニング・オブ・エンプティ』な
どの小林且弥、2008年12月紹介『ラーメンガール』に出てい
たというウダタカキ、それに新進の舞台女優で昨年6月紹介
『童貞放浪記』にも出ていたという内田慈。また奥田瑛二が
キーとなる役で出演している。
監督は、若松孝二、行定勲などの作品に参加し、本作が長編
デビューとなる白石和彌。脚本は、監督と今年1月紹介した
『ソラニン』の高橋泉が共同で執筆している。
なお本作は、昨年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で受賞し
ている他、ロッテルダム、釜山、ドバイなどの国際映画祭に
正式出品されたそうだ。

『ロビン・フッド』“Robin Hood”
2000年度のアカデミー主演男優賞を受賞した『グラディエー
ター』以来、ラッセル・クロウ主演、リドリー・スコット監
督による5度目のコラボレーションとなる作品。
最近では2006年『プロヴァンスの贈りもの』、 07年『アメリ
カン・ギャングスター』、08年『ワールド・オブ・ライズ』
と立て続けにコンビを組んでいる2人の新作は、『グラディ
エーター』ほど昔ではないが、13世紀初頭のイギリスが舞台
の時代劇になった。
物語の発端は1199年。十字軍遠征からの帰路にあったイギリ
スのリチャード獅子心王がフランスで戦死する。この状況に
遠征軍に弓手として参加していたロビンは、いち早く軍を抜
け出し仲間と共にイギリスを目指す。
ところがその行路で、ロビンらは王冠の早期帰還を目指した
騎士団がフランス軍に襲われる現場に遭遇、王冠をフランス
軍から奪還すると共に、騎士団を率いて瀕死の重傷を負った
ノッティンガム領主の息子からは、1本の剣を父の許に届け
てくれと託される。
こうして王冠と共に帰国したロビンは、領主の息子に代って
ジョン失地王の載冠を目撃、その後にノッティンガム領主に
剣を送り届けるが、そこでは思いもかけぬ展開がロビンを待
ち受けていた。
こうして、イギリス−フランス間の戦いやジョン王と北部領
主たちとの対立、さらにマグナカルタ(大憲章)の起草など
の英国史を踏まえながら、マリアンとの出会いや、リトル・
ジョンら仲間たちの参集などロビン・フッド伝説の前日譚が
描かれる。
ロビンが十字軍帰りという設定は、1991年のケヴィン・コス
ナー主演、ケヴィン・レイノルズ監督作品でも描かれていた
が、今回はさらにイングランド国内の状況も取り込んでより
史実に近い物語に仕立てられた。
といってもロビン・フッドは元々が架空の人物ではあるが、
そこにジョン王、イザベラ、ウィリアム・マーシャルなどの
実在の人物を配して、特にマグナカルタとの関わりなどが巧
みに描かれている。

脚本は、1997年『L.A.コンフィデンシャル』でアカデミー
脚色賞受賞、他に『ミスティック・リバー』や『グリーン・
ゾーン』なども手掛けるブライアン・ヘルゲランド。自ら監
督した『ROCK YOU!』でも中世イギリスを描いた脚本家が、
今回も巧みな時代劇を生み出した。
共演はケイト・ブランシェット、ウイリアム・ハート、マッ
クス・フォン・シドー。また、昨年2月紹介のフランス映画
『美しい人』に主演していたレア・セドゥーがフランス国王
の姪イザベラ役で出演している。

『信さん−炭坑町のセレナーデ』
昭和30、40年代の九州福岡の炭坑町を舞台にした太宰治賞受
賞作家・辻内智貴による原作からの映画化作品。
主人公の守は、都会での結婚生活に破れた母親と共に炭坑町
に引っ越して来た。その町は母親の故郷でそこで母親は洋裁
店を開店する。そしてその町には、朝鮮人の家族や炭塵で胸
を病んだ採炭夫の一家などがいて、皆が寄り添うように暮ら
していた。
そんな町で守は小学校に通い始めるが、ある日、悪餓鬼に絡
まれているところを採炭夫の一家の息子に救われる。収入の
乏しいその一家で、息子の信一(信さん)はいつも給食費の
盗難などの疑いをかけられていたが、それでも彼は雄々しく
生きていた。
そんな切っ掛けで信さんとの友情を深めた守は、母親から注
がれる愛情の許、信さんやその仲間たちとの日々を過ごして
行くが、やがて石炭産業の斜陽化など社会の荒波が彼らの生
活を脅かし始める。そして…
昭和30、40年代は僕も義務教育を受けていた時分で、多分こ
の映画の主人公たちとあまり変らない世代なのだろう。僕自
身は関東にいたから環境などは異なるが、この映画に描かれ
るエピソードの多くは正に実時間で見聞きした出来事に相当
するものだ。
その意味でこの作品にはノスタルジーというか、こんな大変
な時代を生きてきたのだという感慨も湧いてくる。カラーテ
レビやクーラーもなくて生活の水準自体が今ほど豊かではな
かった時代の物語だ。
過ぎ去ってみれば何ということもないことかもしれないが、
その時代にいたら正しく一所懸命に生きなければならなかっ
た。そんな時代の片隅にいた人々の喜びや哀しみが丁寧に描
き出されている。

出演は、守役に池松壮亮、信一役に石田卓也、守の母親役に
小雪。他に、柄本時生、光石研、村上淳、中尾ミエ、岸辺一
徳、大竹しのぶらが共演。この内の池松、光石、中尾は福岡
県の出身で地元の方言もお手のものだったようだ。
また監督の平山秀幸も福岡県の出身で、監督にとっても満を
持しての作品のようだ。脚本は、平山監督とは1998年『愛を
乞うひと』でも協力した鄭義信が執筆している。
なお撮影には、「九州・山口の近代化産業遺産群」として世
界遺産への登録も進められている現存の炭鉱や炭住の跡が使
用されており、ほとんどのシーンの背景は、VFXではない
実写のようだ。

『バイオハザードIVアフターライフ』
             “Resident Evil: Afterlife”
2002年にスタートしたカプコンのヴィデオゲームを原作とし
た映画化シリーズが第4作を迎えた。
そのシリーズ第4作は、オリジナルのゲームを生み出した日
本の東京渋谷から開幕する。そこはバイオハザード禍の発症
の場所でもあったようだ。そしてその場所には、元凶アンブ
レラ社の一大拠点が所在し、その中枢へのアリスの襲撃が物
語の始まりとなる。
その襲撃を終えたアリスは、前作の最後に示された安息の場
所とされるアルカディアの地点を訪れる。しかし、そこには
半ば記憶を失ったクレアがいるだけだった。そこでクレアと
共に再び南下したアリスは、ロサンゼルスの刑務所に立てこ
もった人々と合流する。
そのアンデッドに取り囲まれた刑務所の屋上から観える港に
は、アルカディアという船名の書かれた巨大な船体が浮かん
でいた。果たしてアリスたちはアンデッドの群れを突破し、
その船に辿り着くことができるのか…?

第1作の監督で、その後2作は脚本と製作に回っていたポー
ル・WS・アンダースンが、本作では監督に復帰。『アバタ
ー』で開発された最新の3Dカメラを使って、2Dからのコ
ンバートではないフル3Dでの製作が行われている。
因にこの3D撮影は、試写の翌日に行われた記者会見での発
言によると、「従来なら距離を置いたパンチでもカメラアン
グルの工夫で当っているように観せられたが、3Dでは誤魔
化しが利かない」のだそうで、実際に出演者が指を骨折する
などかなり厳しかったようだ。
出演は、主演のミラ・ジョヴォヴィッチ、前作に引き続いて
のアリ・ラーター、それに本作から『プリズン・ブレイク』
で人気のウェントワース・ミラーが参加している。
他には、2008年8月紹介『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』
などのショーン・ロバーツ、昨年11月紹介『サロゲート』に
出演のボリス・コジョー、またシリーズ第2作に登場して注
目されたシエナ・ギロリー扮するジル・ヴァレンタインも再
登場していた。
なお、上記記者会見でのジョヴォヴィッチの発言では、「シ
リーズが第13作を迎えても出演していたい」とのこと、また
現在妊娠中のラーターも、「次世代に引き継げるくらい頑張
りたい」とのことで、シリーズはまだまだ続きそうだ。
またファンならニヤリのミラーの初登場シーンには、脚本を
読んだ本人も嬉しくなったそうだ。


『デイブレイカー』“Daybreaker”
人類のヴァンパイア化が進んで真正な人間の数が極端に減少
したら、人間の生き血しか食料のないヴァンパイアはどうす
ればいいのか…。吸血鬼映画が次々公開される中で、正に新
機軸の作品が登場した。
物語は、すでに人間の数が“絶滅危惧種”と言われるまでに
減少した2019年が舞台。主人公はそんなヴァンパイア化した
世界でも人間の心を持ち、生き血の摂取は最小限に留めなが
ら食料用の代用血液の研究を続けている科学者。
その一方で彼の勤める会社は、兵士を雇って野に隠れた人間
を捕獲し、飼育して生き血を絞ってヴァンパイアに供給する
事業の元締めでもあった。しかし捕獲される人間の数も減少
し、生き血の供給が枯渇する日も近づいていた。
そんなある日、主人公は逃亡する人間を援助したことから人
間グループの接触を受ける。そこにはヴァンパイアから人間
に戻ったと称する男がいて、その復帰のメカニズムを科学者
の彼に研究してほしいと依頼してきたのだ。
そして自らも人間に戻りたいと願う主人公はその研究に協力
することになるが…
太陽光に当ると燃え尽きて灰になってしまうヴァンパイアが
昼間も行動できるようにするためのいろいろなアイテムなど
のギミックや、ヴァンパイアなのに人間に協力する政治家な
どの政治風刺的なものも含めて、いろいろな要素の盛り込ま
れた作品だ。

脚本と監督は、2003年に自主製作で“Undead”という作品を
発表しているマイクル&ピーター・スピエリッグ兄弟。その
作品が17の映画祭で上映されるなど評判を呼び、アメリカ/
カナダの配給を手掛けたライオンズ・ゲート社と契約して本
作が実現された。
そして製作された本作には、主演に1997年『ガタカ』などの
イーサン・ホーク、共演者にはウィレム・デフォー、サム・
ニールらのベテランを招いて、しっかりとした作品が作られ
ている。
人間に戻る方法やその後の展開などには、もう少し丁寧な説
明をして欲しかった感じもするが、SFファンなら納得でき
る範囲だろうし、それなりの捻りもあって面白く観ることが
できた。宣伝もSFアクションスリラーで押してくれるよう
で、11月の公開が楽しみだ。


『エクリプス/トワイライト・サーガ』“Eclipse”
昨年1月に紹介した『トワイライト−初恋−』に続くシリー
ズの第3弾。実は第2弾の『ニュームーン』も昨年公開され
ているが、その際には試写が行われず紹介ができなかった。
そこで今回は、前2作のDVDも添付されて試写状が届いた
ものだ。
物語は、第1作でヴァンパイア族のエドワードとの恋に落ち
た少女ベラが、彼からは吸血鬼にすることを拒絶されたまま
その恋を育んで行く。しかし吸血鬼はモンスターと自戒する
エドワードは彼女を置いて去ってしまう。
そして第2作では、彼女の幼馴染みでヴァンパイアとは対立
するオオカミ族の若者ジェイコブが彼女に恋心を打ち明ける
が、ベラの気持ちは変ることがなく、やがて彼女の許にエド
ワードも戻って来るという展開だった。
そして第3作では、ベラのために恋人を殺されたと思い込む
凶悪な吸血鬼のヴィクトリアが、ベラへの復讐のために新た
なヴァンパイア軍団を生み出すと言う展開で、ベラを守るた
めにはエドワードたちにも新たな結束が必要になって…と進
んで行く。

元々の原作が少女小説ということでお話はかなり甘目なもの
だが、そんなお話でも相当にハードなアクションと、CGI
も使ったVFXをちりばめれば、とにかく観られる作品には
なっているものだ。
特にフィル・ティペットのスタジオが手掛けたオオカミ族の
CGIは、主人公らとの大きさの対比も良くて、さすがに動
物ものには手慣れている感じがした。そしてそれらが絡むア
クションシーンもかなりの出来映えだった。
出演は、クリステン・スチュアワート、ロバート・パティン
ソン、テイラー・ロートナーらのレギュラーに加えて、前作
から登場のダコタ・ファニングや、本作からはブライス・ダ
ラス・ハワードも参加して、正にハリウッドの若手の競演と
いう感じになってきた。
監督は、昨年6月紹介『30デイズ・ナイト』などのデイヴ
ィッド・スレイド。前作とは多少異なる雰囲気の作品だが、
ヴァンパイアのテーマは同じということで、スピード感溢れ
るアクションを今回も見事に演出している。
因にシリーズ最終章となる“Breaking Dawn”の製作には、
2005年5月紹介『愛についてのキンゼイ・レポート』などの
ビル・コンドン監督の契約が発表され、2011年、12年の2年
連続=2部作の公開予定で準備が進められているようだ。
        *         *
 今回の製作ニュースは、少し前に何度か話題にしたこの人
の新たな情報から。
 2005年11月1日付の第98回では“Monstrous Memoirs of a
Mighty McFearless”と、翌年11月1日付第122回でも別の計
画を紹介した新人作家のアーメット・ザッパと、2004年11月
紹介のドリームワークス・アニメーション作品『シャーク・
テイル』などの脚本家マイクル・ウィルスンの2人が共同で
執筆した“Monster Witness Relocatin Program”という脚
本に対して、ディズニーがその映画化権の獲得を発表した。
 と言っても、具体的な内容に関しては現在は全く秘密にさ
れているものだが、それ以前のザッパの傾向からすればその
内容がファンタシーであることは間違いないだろう。そして
この映画化に、ウィル・スミスのオーヴァブロック・エンタ
ーテインメントが参加、『ベスト・キッド』のジェイデン・
スミス主演による映画化の可能性が高いとのことだ。
 ザッパの作品では、先に契約された“Monstrous…”も幼
い兄妹が主人公とされていたが、本作もその流れからは離れ
ていないようだ。そこにスミスが参加すると今後の動きも早
そうだが、ここで勢いを付けて“Monstrous…”の映画化も
早く実現してほしいものだ。
        *         *
 後は続編の話題まとめて紹介しておこう。
 その1本目は、今年7月25日付で少しだけ触れたワーナー
製作“Clash of the Titans 2”に関して、監督に来年3月
コロムビアから“Battle: Los Angeles”が公開されるジョ
ナサン・レイベスマンと契約したことが発表された。この続
編に関しては、主演のサム・ウォーシントンがペルセウスを
再演することは期待されているが、監督のルイス・ルテリエ
の降板は報告されていたもので、今回の監督発表で製作準備
も進み始めそうだ。因に今回の製作は、3Dカメラを用いた
フル3Dで行われる予定だそうだ。
 続いては、今年6月6日付でも報告した“Journey to the
Center of the Earth”の続編に関して、“Journey 2: The
Mysterious Island”という題名とドウェイン・ジョンスン
の共演が発表されている。この計画に関しては、前作に主演
したブレンダン・フレーザーの降板が報告されていたものだ
が、共演のジョッシュ・ハッチャースンの再登板は発表され
ており、今回は別の叔父さんと冒険することになりそうだ。
それにしても題名は…、物語はヴェルヌの原作に緩やかに基
づくとされている。
 お次は、8月20日に全米公開された“Piranha 3D”にも続
編の計画が発表されている。因にこの作品は1978年に始まっ
たシリーズの最新作という位置付けになっているそうで、と
いうことは次は第4作になるのかな。ただし、こちらもアレ
クサンドル・アジャ監督の降板は決まっているようで、後は
エリザベス・シュー、ヴィング・レーム、リチャード・ドレ
イファス、クリストファー・ロイドらの名前が並ぶキャスト
がどれだけ戻ってくるかになりそうだ。3Dでの製作は継続
される。
 トム・クルーズとパラマウントの確執が注目されたシリー
ズ第4作となる“Mission: Impossible IV”に関して、主演
するクルーズの相手役として、『ハート・ロッカー』でオス
カー候補も勝ち取ったジェレミー・レンナーの登場が発表さ
れた。この計画では、パラマウント側が思い切った若返り策
を採るのではないかという情報もあったようだが、とりあえ
ずは安定路線で進められることになったようだ。なお『3』
を監督したJ・J・エイブラムスは今回は製作に下がり、監
督には今年5月9日付でも報告したようにアニメーション監
督ブラッド・バードの起用が発表されている。全米公開日は
2011年12月11日に決定されたようだ。
 最後にもう1本、2001年から03年に3本製作された“Spy
Kids”の第4作が計画され、前作からはアレクサ・ヴェガ、
カーラ・グギノの再演と、新たにジェシカ・アルバの出演が
噂されている。ただしアントニオ・バンデラスとダリル・サ
バラの情報はなく、第4作は女性中心の物語になりそうだ。
脚本と監督はロベルト・ロドリゲス。第4作には“All the
Time in the World”という副題も付けられていて、タイム
トラヴェルの絡むお話になるようだ。主演のヴェガは1988年
生まれ、いまさらキッズとはちょっと言えない年齢になって
いるが、主人公は主人公として頑張ってもらいたいものだ。
因に今回情報のないサバラは、2012年公開予定のディズニー
の超大作“John Cater of Mars”に原作者エドガー・ライス
・バローズ役で出演している。


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井口健二