| 2010年08月22日(日) |
食べて祈って恋をして、三国志、遠距離恋愛、アブラクサスの祭、脇役物語+製作ニュース |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※ ※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※ ※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『食べて、祈って、恋をして』“Eat Pray Love” ニューヨーク在住ジャーナリストのエリザベス・ギルバート が2006年に発表して、世界の40カ国以上で翻訳、総売り上げ 700万部のベストセラーになった自伝的小説の映画化。 結婚8年目で30歳を迎え、平穏な暮らしの中でふと自分の望 んでいたのがそんな暮らしではないことを感じた女性ジャー ナリストが、離婚してイタリア、インド、バリ島を巡る旅に 出発。その旅の中で自分を発見して行く姿が描かれる。 ひと頃、日本でも話題になった自分捜しの旅。人間誰しもが やりたいと思っていながら、そう簡単に実践できるものでは ない。それを実践した女性の、しかも実話に基づく物語だか ら、これはもう憧れ以外の何物でもない作品だ。 ただ傍目からすると、この自由さを認められるのも、彼女の 職業がジャーナリストという特殊なものであるなど、多少は 一般人と異なるからであって、その辺がちょっと悔しい思い もしてしまう。 でも、もしかしたらそれは自分に多少の勇気がなかったせい でもあって、やろうと思えば出来たのかな。今にすれば、そ う思ったこと自体が夢になってしまっているが、そんな勇気 をちょっとだけ発揮した人の物語でもあるのだろう。 そんな共感が、この作品の観客層を支えているようにも感じ られた。そして映画は、その観客層が満足するように、主人 公が辿る旅をそれぞれの現地ロケーションで再現し、主人公 の旅を観客も実感できるように作られている。 出演はジュリア・ロバーツ。そんな彼女の旅に、ジェームズ ・フランコ、リチャード・ジェンキンス、ビリー・クラダッ プ、ハビエル・バルデムらが彩りを添えて行く。他にヴィオ ラ・デイヴィスらが共演。 監督は、2006年に“Running with Scissors”という作品を 発表しているライアン・マーフィ。ジャーナリスト出身で、 1998年にホラー・コメディの脚本が売れて映画界入りしたと のことだが、以後の活動はテレビが中心で映画は上記の作品 以来の2作目となっている。 そんな監督に、世界を股に駆けた撮影の行われる本作への起 用は冒険のようにも感じるが、彼が脚本・監督・製作総指揮 を務める“Nip/Tuck”“Glee”というテレビシリーズでの実 績がかなり評価されているようだ。 ニューヨークでの恋の顛末の後、イタリアでは食に開眼し、 インドでの瞑想。そしてバリ島の大自然と…それらが主人公 の心の変化と共に丁寧に描かれていた。さあジュリアと一緒 に旅に出よう、そんな気分にさせてくれる作品だ。
『三国志/第8話・第9話』“三国志” 中国で製作開始から6年を掛けて完成され、本国で今年5月 に放送開始された全95話(各話45分)に及ぶ歴史ドラマシリ ーズが、日本ではDVDでの紹介となり、10月にレンタル開 始、12月に前編第42話までが販売される。その内の第8話、 第9話の試写が行われた。 『三国志』というと最近ではジョン・ウー監督の『レッド・ クリフ』が日本でも大ヒットを記録したが、これは本シリー ズでは第33話から第42話までの10話だけのお話。物語の全体 はその10倍にもなる壮大なものだ。 という『三国志』の全貌がこの秋から日本でも紹介されるこ とになる訳だが、試写が行われたのはまだ序章の「群雄割拠 の時代」を背景としたもので、後漢の存亡を巡っての董卓と 呂布、それに貂蝉と王允の物語が上映された。 その物語は、天子を戴く傲慢な支配者董卓とその義理の息子 で将軍の呂布。信頼の厚い2人の仲を裂くため、朝廷の重臣 王允が、こちらも義理の娘の貂蝉を使った謀略を仕掛けると いうもの。愛国のため自らを犠牲にする人たちの厳しい人間 ドラマが展開される。 物語の全体では、この前に曹操による董卓暗殺未遂事件や、 劉備、関羽、張飛らが参加する反董卓軍の動きなどもあるよ うだが、試写の行われた2話では、それとは別の朝廷内での 出来事が綴られる。それは謀略のため嘘で嘘を塗り固める壮 絶なものだ。 出演は、呂布役に日本でも『仮面ライダー555』や、NHK ドラマ「上海タイフーン」などに出ていたピーター・ホー、 貂蝉役に2001年日本公開の『山の郵便配達』に出演の後、日 本で歌手デビューしているチェン・ハオ。他に、中国台湾の 俳優たちが大挙出演している。 『レッド・クリフ』や2008年11月紹介『三国志』などでは、 戦略や戦闘に明け暮れている物語の印象を受けるが、今回の 2話は正に人間ドラマ。謀略や策略、それらが真心の愛と愛 国の板挟みになる舞姫貂蝉を中心に描かれる。 ただし、全95話の全体では当然戦闘シーンも多数描かれてい るようで、それは現在も中国人民解放軍空軍政治部電視芸術 中心の役職にあるガオ・シーシー監督の許、延べ15万人のエ キストラ(人民解放軍)と1万頭の乗馬を駆使して、さらに “LOTR”に参加した中国人VFXスタッフらによる壮大 な戦闘絵巻きが繰り広げられているものだ。 因に、試写会の案内には35分の特別映像のDVDが添えられ ていたが、そこに収録された戦闘シーンは見事に凄まじいも のだった。 試写会ではシリーズの全体を観られた訳ではないが、そのス ケールには圧倒されたし、物語としては今まで描かれること の少なかった人間模様が描かれているのも面白そうだ。
『遠距離恋愛/彼女の決断』“Going the Distance” ドリュー・バリモアとジャスティン・ロング共演で、ニュー ヨークとサンフランシスコ、時差3時間のアメリカ大陸の東 と西に暮らす男女の恋愛を描いた作品。 バリモア扮するエリンはサンフランシスコ在住。30代を迎え てジャーナリストを目指し、ニューヨークの新聞社に夏休み の研修に来ている。その滞在期間は後6週間。一方のロング 扮するギャレットはニューヨークのレコード会社に務める駆 け出しの業界人だ。 そんなギャレットが何度目かの失恋をし、男友達2人とバー で傷心を癒していたとき、研修先で厳しい評価を受けたエリ ンがそのバーに入ってくる。そしてちょっとレトロなゲーム 機の前で遭遇した2人は意気投合、6週間限定の恋愛ごっこ をスタートさせる。 ところが6週間後、2人の気持ちは本気になり、それでもエ リンはサンフランシスコへ。こうして遠距離恋愛が始まり、 2人は高価な航空券や、時差で電話のタイミングも合わせら れない不自由さを感じながらも順調に愛を育てて行くが…。 就職や転職、人生の一大転機を迎えている2人に本当に必要 なものは、夢、それとも愛? そのどちらを選ぶか、決断の 時が迫ってくる。日本より何倍も広い国土のアメリカで、3 時間の時差を乗り越えた恋愛の結末は… 共演者には、主にテレビで活躍しているチャーリー・デイ、 ジェイスン・サダキス、クリスティナ・アップルゲイトらが 顔を揃えている。 製作は、『セブンティーン・アゲイン』のアダム・シャンク マンと、『ザ・ラスト・ソング』のジェニファー・ギブゴッ ト、それに『ヘアスプレー』のギャレット・グラント。正に 現代ハリウッド映画の担い手が集まっての作品だ。 監督は、1999年“On the Ropes”という作品でアカデミー賞 長編ドキュメンタリー部門にノミネートされているナネット ・バーンスタイン。フィクション映画の監督は初めてだそう だが、名うての俳優たちを相手に見事にその実力を発揮して いる。脚本は新人のジェフ・ラテュリップ。 携帯電話や電子メール、コミュニケーションの手段はいろい ろ増えていても、本当の愛は一緒にいなければ育たない? 遠距離恋愛の実践者が670万人とも言われるアメリカで、今 までの映画にはなかった、新たな形式の現代恋愛事情が描か れた。
『アブラクサスの祭』 現役住職で芥川賞受賞作家の玄侑宋久による原作小説からの 映画化で、ミュージシャンのスネオヘアーが主演する音楽を テーマにした作品。 主人公は、田舎町の田園に囲まれた寺で住職の手伝いをして いる通いの僧侶。実直な性格でいろいろな悩みを抱えている ようだが、その発露が思うように見出せない。そんな中で彼 は、以前にはCDを出したこともある音楽が自分の道である ことに気付く。 その考えには住職やその妻も理解を示し、檀家の人の紹介で Liveを開く会場も決まるのだが、その準備が進む内にも彼の 周囲の状況はいろいろ変化をし続ける。そして彼の悩みもよ り深くなって行く。その一方で、彼の行動に反対する人たち も現れ始め… 僧侶と音楽という組み合わせで、それに反対運動が起こると いう展開では、これは在来りな懐かしバンドものかなと思い きや、さすがに芥川賞受賞者の原作というのは、一味も二味 も違っていた。 それは普遍性のあるテーマかと言われると、ちょっと違うか なと思う部分はあるけれど、主人公の抱える問題は解決方法 は違っても現代人の多くが抱えているものだろう。そしてそ の解決方法は主人公のように自分自身で見付け出さなければ いけないのだ。 そんな現代人の抱える問題に、ある種の解決の糸口を見付け てくれるような、そんな感じもする作品だった。 共演はともさかりえ、小林薫、本上まなみ、ほっしゃん。、 それに『仮面ライダーディケイド』などの村井良太。 監督は、東京藝術大学大学院映像研究科の監督領域第一期生 という加藤直輝、脚本は2008年3月紹介『休暇』などの佐向 大。因に脚本家は、昨年12月紹介『ランニング・オン・エン プティ』の監督でもあるが、どの作品も人間の悩みを的確に 描いている感じのものだ。 なお劇中には、スネオヘアーのかなりハードな演奏シーンな どもあり、ファンにはそれもお楽しみと言う感じの作品だ。 それから題名の「アブラクサス」とは、善も悪も引っ括めた 神の名前だそうで、呪文の「アブラカダブラ」の語源とも言 われるものだそうだ。
『脇役物語』 元国連難民高等弁務官・緒方貞子女史の息子で、2006年の短 編『不老長寿』などで評価されている緒方篤が原案・脚本・ 製作・監督を務めた長編デビュー作品。その『不老長寿』に 出演していたベテラン脇役・益岡徹を主演に据えて脇役俳優 の人生が描かれる。 主人公は、番宣広告に小さく写真が載るくらいには売れてい る脇役専門の俳優。父親は高名な劇作家だが、彼はそんな父 を利用はせず自らの役者人生を歩んでいる。そんな彼には現 在、ウディ・アレン作品を日本でリメイクする計画での主演 の話があったが… ある日、彼はふとした切っ掛けで女優の卵と付き合うように なるが、ブロードウェイ留学を夢見る彼女は何事にも積極的 で、彼の父親にも気に入られてしまう。その一方で、彼は代 議士の妻の不倫相手に間違われ、代議士の差し金で主演の話 も消えそうになる。 このため彼は、代議士の妻との不倫疑惑を解かなければなら なくなって…という、半分シリアス、半分ドタバタなドラマ が、それなりのバランスを持って繰り広げられて行く。 共演は永作博美、津川雅彦、松坂慶子。この他、柄本明、前 田愛、佐藤蛾次郎、柄本佑、イーデス・ハンソン、角替和枝 らが脇を固めている。 試写の後で監督とのQ&Aがあって、そこでウディ・アレン のリメイクには何を想定しているか訊いてみた。その答えは 「『タロットカード殺人事件』でスカーレット・ヨハンソン が演じていた役」とのことだったが、そこに益岡徹の主演は ちょっとおかしな感じだ。 僕は、もっと初期の『ボギー!俺も男だ』のような、アレン 自身が主演している作品の方が本作にはマッチしているよう に思えたが、どうだろうか。少なくとも女性が主人公の作品 ではないと思うのだが。 まあそれは別として、物語の全体は悪くはないと思えるが、 途中の代議士宅を訪れる際に銃に模したものを構えるという のは…? ドタバタの部分を強調したいのは理解するが、現 実及び常識からあまりかけ離れるのは本作では適切でないよ うにも感じた。 それからもう一点、巻頭近くのシーンで家を出てきた主人公 が手に持っていたペットボトルをほぼ逆さにして飲み切って いるシーンがあるのに、続きのシーンでは同じボトルから普 通に飲んでいるように観える。些細なことだが、こんなこと も気になるものだ。 * * 製作ニュースは多少余裕があるので、インディペンデント の情報から。 昨年8月に『PUSH−光と闇の超能力者』という、ちょ っと不思議な感覚の作品を紹介しているポール・マクギガン 監督の次回作に“Tomorrow”というタイムトラヴェルものの 作品が計画され、その主演に、監督とは2006年11月に紹介の 『ラッキーナンバー7』でも組んだことのあるジョッシュ・ ハートネットの起用が発表されている。 物語は、家族を殺された主人公がその事実を消すためにタ イムトラヴェルを試みるが、その行動が新たな罠に主人公を 引き摺り込んでしまう…というもの。この概要だけ読むと、 2005年3月紹介『バタフライ・エフェクト』に共通する匂い を感じるが、そこからの捻りはいろいろ作れるものだ。そこ にハートネットの主演ならさらに期待もできる。 因にハートネットは、2004年の“Wicker Park”(邦題: ホワイトライズ)でもマクギガン監督と組んでおり、本作が 実現すれば3回目になるとのこと。同じ俳優との顔合せは、 バートン=デップの例を挙げるまでもなく、映画製作ではい ろいろ良い効果がありそうで、そこにも期待したい。 監督の作品は、2003年4月紹介『ギャングスター・ナンバ ー1』以来、どれも相当に不思議な感覚の映画ばかりだが、 今回はSFの中でも王道のタイムトラヴェルということで、 ますます楽しみになるところだ。 * * 続いては、日本のマンガ/アニメーションを海外で映画化 する情報が2つほど届いているので紹介しておこう。 まずは、1980年代にそのアメコミ調の画風などから人気を 博していた寺沢武一原作『コブラ』を、2008年5月1日付の 第158回などで紹介した“Piranha”の3Dリメイクが全米公 開されたばかりのアレクサンドル・アジャの監督で実写映画 化する計画が報告されている。 2006年6月紹介『ハイテンション』などのフランス人監督 は、その後は『サランドラ』のリメイクや『ミラーズ』など の作品でハリウッドに進出。最新作の“Piranha”は、先週 金曜日に全米公開され、3D映画のハンデ(上映劇場が限定 される)を負いながらも、初日の興行がtop 5に入るなど評 価も良好なようだ。 そのアジャ監督が、小学生だった80年代後半は、ちょうど フランスなどのヨーロッパのテレビ局で、アニメーションの “Cobra: The Space Pirate”が放送されていた頃だったの だそうで、その放送日にアジャ少年は学校から走って帰って テレビを点け、それを観るのが大好きだったとのことだ。 またアジャ自身は、「当時のヨーロッパで周囲の人たちに は『スター・ウォーズ』があるだけだったが、僕と脚本執筆 でのパートナーのグレゴリー・レヴァサールには、『SW』 と『コブラ』があったのさ」と当時の思い出を語って、自分 への影響の大きさを説明していた。 ただしこの計画は、報道の時点では原作者の了承がまだ得 られていないようで、アジャは何とか寺沢を説得して映画化 を行えるようにしたいと希望を語っていたものだ。もっとも これだけの発言をするのは、それなりの勝算があってのこと だろうとは思われるが… 一方、原作に関しては、日本でもここ数年に亘ってOVA やテレビシリーズの再製作など再評価が進んでいるようで、 その中で海外に映画化権を認めるのもいろいろ柵はありそう だが、アジャ監督なら現時点では悪い選択とも思えないし、 何とか実現してほしいものだ。 なおアジャ監督は、本作の製作に関しては3Dでの撮影を 考えているようで、「3DとSFは最高の組み合わせだと考 えている。だから出来るだけ早く脚本の執筆を始めたいし、 『アバター』や『スタートレック』のようなクリーチャーの デザイン、新しい世界の構築に一刻も早く取り掛かりたいん だ」と語るなど、かなり入れ込みモードのようだった。 因に物語は、左腕にサイコガンと呼ばれる武器の仕込まれ た身体で銀河中にその名を轟かせた「海賊コブラ」が、銀河 パトロールはもとより海賊ギルドからも賞金を賭けられる身 となり、一旦は自分の記憶も消して身を隠すが、ふとしたこ とからそれが甦って、再び冒険を繰り広げるというもの。主 人公はほぼ不死身で、登場する女性たちは皆セクシーという エンターテインメント性の高い作りになっている。 それをアジャ監督がどのように料理するかも楽しみだ。 * * そしてもう1本の情報は、3D+SF映画『アバター』を 大成功させたジェームズ・キャメロン監督に関するもので、 以前から何度も紹介している“Battle Angel Alita”につい て、監督自身はまだ断念してはいないとのことだ。 この原作は、日本では1990年〜95年に雑誌連載された木城 ゆきと原作の『銃夢』という作品が、海外版出版時に上記の 英語題名とされたもので、その際に主人公の名前もAlitaに 変更されているものだ。 その主人公は、投棄されたスクラップの山の中から再生さ れた記憶を失った少女型戦闘サイボーグという設定で、その 主人公がいろいろな強敵と戦う物語が展開される。そしてそ の戦いの度に彼女の脳裏に過去の記憶が甦ってくるが、それ は彼女たちの暮らす未来社会の根底を揺るがすものになって 行く、というお話のようだ。 その実写映画化に関しては、2004年頃からキャメロン監督 が進めていることを公言していたものだが、監督にはその後 『アバター』の企画が進められるなどで遅れが生じていた。 その計画に関して今回は“Avatar Special Edition”の公 開を前にしたインタヴューの中で回答したもので、それによ ると、「計画は今も進行中だ。あの作品はまだ僕のレーダー の中にある。脚本は『アバター』に着手する前に書き上げて おり、僕の最も愛するストーリーだ。原作は有名なものでは ないが、それを皆さんにお観せしたいのだ。だが僕は無限の 時間を持っている訳ではないんだ。」とのことだ。 つまり、キャメロン自身はやりたいが、周りの状況がそれ を許してくれないということで、実際キャメロンには、すで に“Avatar 2”の計画がスタートしているし、実在のフリー ・ダイヴァーを描く“The Dive”の計画も進められている状 況では、あまり有名でない作品の映画化は、キャメロンとい えども進め難いというのが本音のようだ。 それなら、他の監督に脚本を渡して、キャメロン自身は製 作で参加すれば良いという意見もあるようだが、それ以上に 愛している作品なら、それも難しいということなのだろう。 今回はとりあえず計画は消えていないということで報告がさ れていたものだ。 * * 最後に昨年8月30日付で紹介したほくほく線のイヴェント 列車ゆめぞら号に機会があってまた乗ってきた。 ところが今回は、デッキ部分の照明が明るくて、肝心の映 像を充分に楽しめなかった。いろいろな乗客からの注文もあ るのだろうが、デッキ部分からの光が入らないようにするな ど、もう少し工夫をしてほしいものだ。これではせっかくの 映像がもったいない感じがした。
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