井口健二のOn the Production
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2010年08月08日(日) 名前のない女たち、半次郎、超強台風、ヌードの夜、蛮幽鬼、武士の家計簿、玄牝+製作ニュース・他

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『名前のない女たち』
渋谷でスカウトされた女性がAV業界で生きて行く姿を描い
た中村淳彦著ノンフィクションの映画化。
主人公は小さな建設会社で事務職の女性。口うるさい母親の
許の母子家庭で育ったせいかちょっと根暗で、男友達もなく
勤務先でも浮いた感じだ。そんな女性が、ふと降り立った渋
谷の街頭でスカウトマンに声を掛けられる。
その男は言葉巧みに彼女の気を引き、その誘いに乗った女は
AV業界に足を踏み入れることに…。そんな彼女は最初こそ
戸惑いもあったが、自らのキャラクターを作り上げたときか
ら、過去から脱皮したように積極的になって行く。
しかし業界の常として内容は次第にエスカレートし、ついに
は主演女優が自殺してしまうような過酷な作品もオファーさ
れるようになる。こんな彼女の姿に、同僚のAV女優との交
流や彼女のファンとなったオタクの行動なども絡めて物語が
進んで行く。

出演は新人の安井紀絵と、2008年7月紹介『真木栗の穴』な
どに出演の佐久間麻由。それに今年1月紹介『BOX袴田事
件』などの新井浩文、2008年2月紹介『ねこのひげ』などの
渡辺真起子、昨年7月紹介『白日夢』などの鳥肌実、2008年
8月紹介『キズモモ』などの河合龍之介等が共演している。
監督は2006年1月紹介『刺青』などの佐藤寿保。
前々回にみひろ原作の『nude』を紹介したばかりだが、
また良く似た題材の作品が登場した。映画にとってAVは正
直目の上の瘤のようにも思えるが、それを題材にするとは、
それだけAV業界の動きが目立ってきていると言うことなの
かな。
ただ、先に紹介した作品が一応はメイジャーっぽい作りで、
内容的にも多少綺麗ごとのようにも観えたのに対して、本作
はインディペンデントの手触りで、絵作りなどもそれなりの
感じがした。特に後半は、シュールな雰囲気やスプラッター
調のシーンなど、インディペンデンスの臭気がプンプンする
作品だ。

なお、映画宣伝のキャッチコピーは、「生きているふり、や
めた。」というもの、それが作品のテーマとも言える。また
主題歌に戸川純1990年の楽曲「バージンブルース」がフィー
チャーされていた。

『半次郎』
日本最後の内戦と言われる官軍と薩摩軍による西南戦争で、
西郷隆盛の側近として戦い戦死した薩摩藩士・中村半次郎の
生涯を描いた作品。
半次郎は薩摩藩の下級武士の家に生まれ、薩摩に伝わる武道
自顕流の使い手として頭角を現し、京に上る西郷吉之助(後
の隆盛)には直接同行を志願、大久保一蔵(後の利道)らに
自顕流の腕を披露して彼らの側近となる。
そして京都では長州藩や新選組との闘争で活躍、維新後は桐
野利秋と名告って陸軍少将にも任じられる。しかし明治6年
の政変による西郷隆盛の下野に伴って辞職して帰郷、やがて
西郷らと共に西南戦争を戦う。
これに、京都での豪商の娘さととの仄かな恋心や、東京での
愛人藤との暮らしなどのエピソードが加わるが、全体的には
西南戦争のスペクタクルシーンを中心とした映画の描き方と
なっている。
中村半次郎と言えば、幕末の京都で人斬り半次郎の異名でも
知られるが、実際に彼は戦争以外で人を切ったのは唯1人、
それも正当な理由が有ってのことだそうだ。映画ではその辺
のエピソードも取り込んで、半次郎の真の姿を描こうとして
いるものだ。
因に真の半次郎の姿は、豪放磊落な人柄で若い志士たちをよ
く纏め、彼らからも慕われていたということのようだ。ただ
まあ、映画ではさとが女1人で戦場に赴くなど、ちょっと首
を傾げたくなるシーンも登場したものだが。

主演は、鹿児島県出身で自らジゲン流の使い手でもある榎木
孝明。榎木は本作の企画者として映画の実現に尽力もしてい
る。共演は、EXILEのAKIRA、2008年12月紹介『カフー
を待ちわびて』などの白石美帆。
他に、津田寛治、坂上忍、雛形あきこ、竜雷太らが脇を固め
ている。また西郷隆盛役は、一般公募で選ばれた人が演じて
いるそうだ。
監督は、2006年12月紹介『長州ファイブ』も手掛けている五
十嵐匠。監督本人は青森県の出身のようだが、薩長両方の維
新の偉人たちを演出したというのも珍しいことだろう。

『超強台風(仮題)』“超強台風”
2008年の東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、
マスコミ向けの事前試写で大受けだった作品が日本公開され
ることになり、再度試写が行われたので報告する。実は、こ
の年は個人的な事情で映画祭の報告が全くできなかったもの
で、その中で本作を紹介しそびったことは大いに気になって
いた。それができることも嬉しいものだ。
ただし事前試写で大受けだったとは言うものの、これがコン
ペティション出品なの?とは驚いた作品だったが、結構好き
者ばかりが揃った試写会では、終るなり「懐かしい特撮だっ
たねえ」とか、「昭和の味だね」なんて声が聞かれた。
物語の舞台は、中国沿岸部の浙江省温州市。低地帯には経済
特区を目指す高層ビル群の建設も進められている台湾海峡よ
り少し北に位置するその都市を、「藍鯨」と命名された未曾
有の勢力を持った台風が襲う可能性が出てくる。
そこでまず市長には、市民に避難勧告を出すか否かの決断を
迫られる。そこには、避難を勧告することによる経済的な損
害の大きさを指摘する反対意見も提示される。しかし市長は
人命優先と避難勧告を発令するが…
迷走しながらもどんどん勢力を強める台風に、市長以下の市
のスタッフや警察、軍隊、それに気象学者らが振り回され、
その中での台風への準備のあり方が問われて行く。そこには
常に市長の決断が求められるものだ。
しかもこの市長は八面六臂、問題が生じたところには自ら出
動してしまうから話が面白くなる。何しろこの市長は、台風
が直撃する低地の漁港で貧弱な避難所に漁民たちと共に閉じ
込められてしまうのだから。
その上その避難所には、波に浚われた自動車や陸に打ち上げ
られた漁船、それに…などが襲い掛かってくる。
その一方で、医師が不在で研修医だけの離島の診療所で、妊
婦が研修医の手に負えない難産になったり、次から次へ難題
が持ち上がり、市長はそれらの難題にも対処をしなければな
らなくなる。
実はその地域では、1956年に4000人を越す犠牲者を出す台風
災害が起きており、それが市長の決断にも繋がっているのだ
が、その辺の歴史的な話も織り込みながら、たった93分の映
画に良くもまあこれだけのエピソードを詰め込んだと思う物
語が展開される。
その上、その台風災害を描くのがミニチュアワークによる特
撮。これが上記の「懐かしい」の発言にも繋がるのだが、C
GI全盛のこの時代に、よくもここまで手間を掛けたと思わ
れる見事なミニチュア特撮が展開される。
もちろん水の動きなどには大きさが出てしまうし、それは最
近のCGIVFXを見慣れた観客には物足りないかも知れな
いが、正に水の恐ろしさを描き切るにはこのミニチュアの方
がふさわしい、そんな感じも抱かされた。

出演は、主に本土のテレビで活躍している男優ウー・ガン、
2008年8月紹介『初恋の思い出』に出演の女優ソン・シャオ
イン、それに研修医役で愛らしい演技を見せるリウ・シャオ
ウェイは監督の奥さんだそうだ。
その監督のフォン・シャオニンには、映画祭でのティーチ・
イン情報によると、以前に『大気圏消失』という作品も発表
しているそうで、本作も地球温暖化などの環境破壊への警鐘
として描いているとのことだ。
登場するミニチュアにはレトロな感じもしてしまうが、それ
も映画の楽しみという感じもするし、かなり荒唐無稽な展開
の中にもちょっと心の隙間を突かれてしまう部分も有って、
再見すると1度目より深い思いのする作品だった。

『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』
1980、90年代に『天使のはらわた』シリーズで人気を博した
劇画作家出身の石井隆監督が、1993年に発表した映画作品の
『ヌードの夜』から17年ぶりに製作された続編。竹中直人が
前作と同じ何でも代行屋の紅次郎を演じる。
物語は、保険金詐欺が発覚し相手の男を殺してしまった母親
と娘2人の一家が、その男を解体して富士の樹海に捨てたの
が発端。ところが一緒に男のロレックスを投棄してしまい、
見付かれば製造番号から足が着くと考えて末娘がそれを探す
羽目に陥る。
そこで末娘は紅に一緒に探すことを依頼するが、末娘が負傷
して同行しなかった日に紅は血塗れのロレックスを発見。そ
の様子に疑問を感じた紅は、そのロレックスを知り合いの女
性刑事の安斎に調査してもらう。
その後、紅は安斎から戻されたロレックスを末娘に渡し、そ
の仕事は完了する。ところが末娘は、続けて昔世話になった
女性を探してくれと紅に依頼。そしてその依頼は、紅を怪し
げな裏の世界へと導いて行く。
一方、ロレックスに付着していたのが人肉との報告を受けた
安斎は、密かに紅に携帯電話を持たせ、彼の動向を監視し始
めるが…
紅は前作でも女の情に絆されて殺人の濡れ衣を着せられそう
になるが、本作でもその展開はほぼ同じ。ただし前作の経験
から紅の方も多少は考えを巡らせているのだが…、それでも
巻き込まれてしまうのが、紅=男のサガという捉え方のよう
だ。

出演は、末娘役にグラビアアイドルの佐藤寛子が扮する他、
過去の石井作品でヒロインを務めた大竹しのぶと井上晴美が
母親役と姉役を演じている。特に佐藤は、題名通りの体当た
りの演技を見せている。他に宍戸錠、津田寛治、旧真中瞳の
東風万智子らが共演。
脚本は10年ほど前に完成していたのだそうで、その脚本を竹
中に送ったが、なかなか応えてもらえなかったそうだ。それ
が約10年目に竹中側からコンタクトがあり、同時に角川映画
のプロデューサーが興味を持って製作が実現したとのこと。
石井監督にとっては正に念願の映画化になったようだ。
それから、これは物語には直接関係しないが、映画の中でチ
ラリと映る調書で紅の本籍地が神奈川県平塚市になっていて
びっくり。監督は宮城県出身のはずだが、何でそんな住所を
選んだんだろう?


『蛮幽鬼』
昨年12月紹介『蜉蝣峠』と同じ「劇団☆新感線」によるゲキ
×シネ作品。本業は双葉社の編集者という劇団座付作家中島
かずきによる脚本から、劇団主宰のいのうえひでのりが演出
した舞台をHD撮影により再現している。
10年間、異国の監獄島に囚われていた男が脱獄に成功する。
目指すは自分を陥れた男たちへの復讐。その思いを胸に帰国
した男を待っていたのは、国の中枢で権力を揮う自分を陥れ
た男たちの姿と、唯一つの希望だった昔の婚約者が国王の妃
となっていた姿だった。
こうして陥れた男たちだけでなく、昔の婚約者や国王、国家
をも復讐の対象とした壮絶な男の復讐劇が開幕する。
これに、主人公を助けるいつも笑顔のまま人を殺す希代の殺
し屋や、主人公と行動を供にする南の島の王女、さらに国家
の体制を左右する宗教の存在や国の中枢での権力争いなどの
要素が絡まって、壮大なスケールの物語が展開される。
いや、物語の発端では単純な復讐劇かと思って観ていると、
劇の後半ではこれが国の問題にまで発展し、さらに真に陰謀
を図った者の存在など、驚くほど壮大な物語になって行く。
そして…結末には思わず胸を打たれてしまった。

主演は、本作で作品賞と共に演劇雑誌の2009年度チャートで
第1位に輝いたという上川隆也。共演は稲森いずみ、大衆演
劇の早乙女太一、それに堺雅人。他に橋本じゅん、高田聖子
ら「劇団☆新感線」のメムバーが脇を固めている。
以前の『蜉蝣峠』では群舞の迫力が見事だったが、本作の見
所は壮絶な殺陣。これも一種の群舞ではあるが、かなり高速
の剣戟シーンには目を見張った。特に堺の、いつも笑顔のま
まの殺陣と言うのも、表情が変えられないのはかなりの苦労
が有ったと思われる。それがゲキ×シネでは大画面のアップ
で観られるのだ。
ただこの種の演劇では常にあることだが、挿入されるアドリ
ブの時事ネタというのが撮影から数ヶ月も経つとかなりきつ
くなるもので、僕はそこで興を削がれた。ただし同じ客席に
いた演劇ファンらしい人たちには受けていたようで、この辺
をどう判断するか…。
少なくとも記録された映像はこの先の何10年も上映される訳
で、その歴史的価値をどのように捉えるかも難しい問題にな
りそうだ。


『武士の家計簿』
幕末から明治維新、そして新政府成立の混乱期にあって、加
賀藩御算用者だった猪山家に残された詳細な家計簿を基に、
当時の下級武士の生活を再現した歴史ドラマ。
御算用者とは、藩の会計を管理する主計官のような役職。百
万石と言われた加賀藩ではその数約150人が日々算盤を片手
にその任に当たっていた。しかし刀の代りに算盤を手にする
その職は、武士の間ではどちらかと言うと蔑まれる役職だっ
たようだ。
そんな中で猪山家は、代々御算用者を務め、特に幕末期には
江戸屋敷の御算用者も兼任しての功績から70石の知行(領地)
を拝領するなど、それなりの家柄を保っていた。しかし武士
の体面や天保の大飢饉などの影響で猪山家の財政は逼迫。つ
いには年収の2倍の借財を持つにいたってしまう。しかもそ
の利息は年1割8分と現代のサラ金並だった。
という事態に猪山家では家族会議を開き、家財を売って借財
を減らすことを決め、武士の体面を捨てて財政の立直しを図
る。そして詳細な入拂帳(家計簿)が付けられることになる。
その家計簿は天保年間から明治中期までが現存しているそう
だ。
そんな家計簿を基に再現された下級武士の生活。そこには、
苦しい中でも暖かい彼らの生活、無駄を省く工夫などが見え
てくる。

という物語が、磯田道史の原作から2008年『GOTH』など
の柏田道夫の脚色、森田芳光監督により映画化されている。
出演は、堺雅人、仲間由紀恵、松坂慶子、西村雅彦、草笛光
子、中村雅俊。
物語の基になっているのは家計簿だけだが、猪山家は明治政
府でも海軍の主計監を務めるなど混乱期を堅実に生き抜いた
一家のようだ。そんな一家の生活ぶりが丁寧に再現されてい
る。
また映画では、加賀友禅屋加賀蒔絵、金沢漆器、九谷焼など
加賀藩の伝統工芸品が画面に彩りを添え、特に友禅染めの川
洗いのシーンなどは美しく描かれていた。またその友禅の技
が物語のキーの一つになっているのも素敵だった。
それに五珠算盤が使われている様子や、鶴亀算や円周算など
の算術を記した書物がチラリと写るのも楽しめた。


『玄牝』
2007年のカンヌ国際映画祭に出品された『殯の森』がパルム
ドールに次ぐグランプリを獲得した河瀬直美監督による出産
をテーマにしたドキュメンタリー。河瀬監督には2006年にも
自らの出産をテーマにした『垂乳女』という作品があり、そ
れに続く作品のようだ。
愛知県にある吉村医院という産院にカメラを持ち込み、そこ
で出産の準備をする女性たちの姿が記録されている。その中
には、夫が行方不明になっているという女性や、定期検診で
胎児の心音が消えていたという女性、出産予定日を過ぎた女
性なども登場する。
僕自身が家内が妊娠したときにはラマーズ法による自然分娩
を採用し、お産の学校に同行して学んだり、上の子の時には
出産の立ち会いも経験した者で、その点では興味を持って作
品を鑑賞した。
その吉村病院では、自然分娩を前提として、妊婦には薪割り
や壁拭きなどの古典労働を奨励し、その力によって自然な出
産が行われるように指導しているとのことだ。その一方で妊
婦同士の意見交換なども行われる。そんな様子が撮影されて
いる。
ただし、上記のように出産について学んだ目から見ると、出
産で痛みを訴える妊婦になぜ合理的な無痛のための呼吸法を
採用していないのか疑問に感じたし、さらには吉村医師が平
然と産褥死は神の意志と言い放っているのにも驚かされた。
もちろんどんなに手を尽くしても不慮の死はあるものだが、
それを迎える前から肯定するは全く理解ができない。正に、
『孤高のメス』で「目の前で救える命を救わないのは罪」と
しているのと対極で、このような医者には掛りたくないとい
う感じもした。
正直には、作品の全体で神という言葉が繰り返されるなど宗
教じみたところがあって、宗教というのは信仰している人に
は都合が良いが、それを周囲から見るとばかばかしいと言う
か哀れさも感じる。そんな感じもする作品だった。
まあ鰯の頭も信心で、それを信じるならそれでも良いが、最
後は救急車で別の病院に搬送しなければならないような場所
に自分の家族は預けたくない。そんな感じが、僕がこの作品
を観ての結論だったようだ。
少なくとも、いくら自然のままとは言え、薄暗い灯火の下で
の出産は不測の事態を招来する恐れがあるし、幼い子供の出
産の立ち会いには僕は賛成しない。それに作品的には、前半
に登場した女性たちと後半のエピソードとの繋がりが、1人
以外で不明確のように感じられた。

        *         *
 今回の製作ニュースは、何か状況がよく判らなくないが、
MGMから1963−65年に放送されたSFアンソロジー“The
Outer Limits”の映画版を製作するとの発表が行われた。
 同様のアンソロジーでは“Twilight Zone”が、1985年に
スピルバーグらによって映画版を作られ、今もそのリメイク
の計画もあるようだが、“The Outer Limits”についても、
テレビでリメイクシリーズが製作されるなど、人気を保持し
ている作品だ。
 その作品に今回は、『ソウ』シリーズを手掛けたパトリッ
ク・メルトン、マーカス・ダンスタンとの脚本の契約が発表
されたもので、今年の秋以降にその製作に向けた準備が開始
されるとのことだ。
 それにしてもMGMは、現在も資産売却のオークションの
期限が再々延長されて、現在は9月までとなっているようだ
が、それに対して今回の計画ではライオンズゲイトやスパイ
グラス、サミットなどのプロダクションに呼びかけて資金を
調達しているとのことで、かなりの綱渡りで会社運営が行わ
れているようだ。
 今回の作品がしっかりと製作されることを期待したい。
        *         *
 最後に、実は前回の記事を少し修正しているが、前回紹介
の「青春H」シリーズで、製作担当の円谷エンタープライズ
というのは、あの円谷プロダクションとは関係のない別会社
とのご指摘をいただいた。
 それで、記事自体を書き直そうかとも思ったが、以前にも
何回か同様の紹介をした記憶もあり、それをいまから訂正し
ても意味がないように思える。そこで、ここに事実だけ記載
して個々の訂正は行わないことにした。手抜きのようではあ
るが、検索だけでは見つからない記事もあり、全てに対処で
きる保障もないので、以後は気を付けることにして、これで
ご容赦お願いします。


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井口健二