井口健二のOn the Production
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2010年07月18日(日) 神様ヘルプ、シークレット、花と蛇3、七瀬ふたたび、ルイーサ、nude、魔法使いの弟子、コップ・アウト+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『神様ヘルプ!』
2009年夏に公演された穴吹一朗の原作による舞台劇「Tower
of Sugar」の映画化。廃校をお化け屋敷に作り替えてアミュ
ーズメント化を計画している企画会社のスタッフと、その廃
校で25年前に起きた惨劇の被害者たちの霊魂が交錯する。
物語の舞台は「佐藤学園」、25年前の惨劇で廃校に追い込ま
れた学校だが、事件の犯人は未だに行方不明とされていた。
その校舎を使ってお化け屋敷のアミューズメント化が計画さ
れ、その企画のためのプランナーなどが乗り込んでくる。
さらに少し遅れて企画会社の担当者の女性とその上司が現場
にやってくるが、彼女には何か特別な思いがあるようだ。そ
して校舎のお化け屋敷化が進む中、広告写真の撮影モデルに
呼ばれた制服姿の男女の内の2人が校内を探検し始める。
一方、2人の刑事が現在進行中の連続殺人の捜査でその廃校
を訪れていた。またそこには他にも紛れ込んでいる人物がい
て…。やがてその場所で、25年前の惨劇が再現され始める。
その惨劇は、さらに時代を遡る怨念が引き起こしたものだっ
た。
死者の霊魂が観られる能力者のお話というと、1990年『ゴー
スト』や1999年『シックス・センス』など、お手軽なファン
タシーのジャンルとして数多くの映画化がされているが、本
作もその流れを汲む作品と言える。
ただしこのジャンルは、霊魂が見える見えないの辻褄合わせ
が重要で、『シックス・センス』ではそれを確認するための
リピーターが増えたとも言われているものだが…。その辺で
本作はかなり微妙だったようにも感じた。
試写会は1回しか観られなかったので確認できていないが、
特に霊魂は見えないはずの上司の振舞いなどはちゃんと辻褄
が合っていたのだろうか。
それは兎も角、お話の展開自体は制服姿の男女の行動など、
それなりで悪くはないと思うのだが…。一部の役者のお定ま
りのようなギャグは本作で必要だったか否か。その俳優が悪
いとは思わないが、それしか演出できない監督のセンスは疑
問に感じた。

出演は、2008年6月紹介『ギララの逆襲』などの加藤和樹、
2009年7月紹介『悪夢のエレベーター』などの佐津川愛美、
今年3月紹介『ソフトボーイ』などの賀来賢人、前回紹介の
『GARO』などの小西遼生。他に、佐藤めぐみ、キムラ緑
子、佐藤二郎などが脇を固めている。
また主題歌は、1985年チェッカーズの同名の楽曲を加藤和樹
がカヴァーしたもので、これも物語のヒントになっていたよ
うだ。

『シークレット』“시크릿”
昨年5月紹介『セブンデイズ』の脚本を手掛けて青龍映画賞
脚本賞候補などに挙げられたユン・ジェグが監督デビューを
飾った作品。
『セブンデイズ』に続いて、誰かを救うことをテーマとした
“saving”4部作の第2部を成すものだそうで、この後には
ホラーテイストの『マイ・フレンド』、SFテイストの『マ
イ・アース』という作品が続くそうだ。
本作の主人公は、警察で重要犯罪捜査班に所属する刑事。彼
は同僚刑事の行き過ぎを告発するほどの不正を許さぬ熱血漢
だったが、彼自身には自分が運転していた車の事故で愛娘を
死なせてしまったという重荷がのしかかっていた。
そんな主人公が、闇組織のナンバー2の男が殺された殺人現
場で目にしたのは、その朝の別れしなに彼の妻が付けていた
イヤリングと妻の服に付いていたボタン。それにグラスに付
けられた彼の妻が付けていたのと同じ色の口紅の跡だった。
そこで鑑識班が到着する前に咄嗟にそれらの証拠品をポケッ
トに入れ、グラスを始末することにも成功した主人公だった
が、そこにはさらに目撃者も登場してしまう。しかも何故か
一部が消去された防犯ヴィデオなど妻に不利な証拠は次々挙
がってくるが…
そんな中で、妻を信じて真相の究明に邁進する刑事の姿が描
かれる…と書くと、何だかただの熱血刑事もののようだが、
本作の物語はそんなに単純ではない。前作『セブンデイズ』
もそうだったが、犯人の真の狙いがどこにあるのかなど、そ
の複雑さは見事だ。

出演は刑事夫妻役にチャ・スンウォン、ソン・ユナ。他に、
2008年8月紹介『ファン・ジニ』などのリュ・スンニョン、
今年2月紹介『飛べ、ペンギン!』などのパク・ウォンサン
らが脇を固めている。
新人監督のデビュー作の手腕は、手堅くまとめられている感
じだが、さらにスタッフでは、撮影に2008年『チェイサー』
のイ・ソンジェ、編集に昨年11月紹介『作戦』のシン・ミン
ギョンらのベテランが参加。しっかりと脇を支えているよう
だ。
最初から最後まで緊張感に溢れた見事な作品で、続くホラー
と、SFテイストの作品も期待したくなった。

『花と蛇3』
団鬼六が1961年から発表を続けたSM小説の映画化。1974年
の日活作品からでは8作目の映画化となるものだが、東映製
作では2003年、2005年の杉本彩主演作に続く第3作となって
いる。東映の前2作は試写状を貰えなかったが、今回は送ら
れてきたので観に行った。
本作の主演は、元グラビアアイドルで昨年ストリッパーとし
てのステージデビューが話題になった小向美奈子。この順番
でエロティックな映画への主演は本人的には成功過程という
ことなのかな。
その映画は、物語は…というほどのものはあまりなくて、策
略でとある男のものにならざるを得なかった主人公が、その
男の別荘に拉致され、そこに住まう男女によって「調教」さ
れて行く姿が描かれる。
実は物語では、最初に主人公の前の夫の会社の乗っ取りなど
の話があって、それが最後の落ちに繋がって行く。しかし、
観客の方がそれに目を留めるかどうか。そんな話はなくても
ただ小向を含む女優たちの裸や調教シーンが観られれば良い
という作品ではある。
でもお話をよく観ると、落ちはそれなりに面白いものにもな
っているのだが…

共演は日野正平、本宮泰風。それにテレビ『星獣戦隊ギンガ
マン』の悪女役水谷ケイ、今年2月紹介『後ろから前から』
に出演していた琴乃、現役読者モデルの小松崎真理らが体当
たりの調教シーンを演じている。
監督は、テレビ『あぶない刑事』などを手掛けその劇場版も
担当した成田裕介。脚本は、1996年『岸和田少年愚連隊』や
2007年7月紹介『夢のまにまに』などの我妻正義が担当して
いる。
ということで本編の紹介は以上だが、本作の見所はそれだけ
ではなくて、実はエンディングクレジットに添えられた緊縛
の映像が見事だった。この映像は前2作に登場した緊縛師の
有末剛が手掛けているということだが、ロープや太い竹竿を
使って小向を吊り上げたシーンの数々は見事なもの。
僕は以前に招待されたパーティで、緊縛師によるパフォーマ
ンスを生で観た経験があるが、これはこれで一種の芸術に近
いものにもなっているようだ。その芸術性という意味でも、
ここに登場する映像は注目に値した。できればこれを本編中
でも観たかったものだ。

『七瀬ふたたび』
1972年〜1977年に単行本3冊が出版されている「火田七瀬」
シリーズ第2部の映画化。原作者筒井康隆の作家生活50周年
記念映画。
筒井原作の映画化では『時をかける少女』がアニメ版を含め
て4回あるが、『七瀬』が劇場用に映画化されるのは今回が
初めてのようだ。ただしテレビでは、『七瀬』が4回、他に
『家族八景』が2回と自主映画作品もあるそうで、火田七瀬
の映像化は8回目になる。
もっとも『時かけ』の方も、テレビまで含めると8回になる
ようだが。
そして火田七瀬を演じる女優は、多岐川裕美、水野真紀、渡
辺由紀、蓮佛美沙子、堀ちえみ、及び自主映画作品と来て、
今回の芦名星が7代目。因に多岐川は少年ドラマシリーズと
『芝生は緑(家族八景)』で2度演じている。
その芦名は、2007年11月紹介『シルク』や、2009年2月紹介
『鴨川ホルモー』などにも出演しているが、7人の中では正
にNo.1のクールビューティという感じで、最も原作に近いと
して原作者もお気に入りのようだ。
という『七瀬ふたたび』の初の映画化だが、物語は原作の特
に後半を中心にまとめられており、七瀬らの能力を使うこと
に対する葛藤など、正にSFファンが観たいところを映画化
してくれたという感じの作品だ。それが一般の観客にどのよ
うに理解されるか…、多少心配なくらいにSFファン向けに
作られている。

脚本は、2008年7月紹介『攻殻機動隊』や平成版『ガメラ』
シリーズなどの伊藤和典。監督は、1986年『星空のむこうの
国』や2007年12月紹介『東京少女』の小中和哉。なお2人に
よる企画は10年以上も前からあったそうで、正に日本SF映
画の中心の2人が渾身の力で作った作品になっている。
共演は佐藤江梨子、田中圭、前田愛、ダンテ・カーヴァー、
今井悠貴。他に平泉成、吉田栄作らが出演。
物語の発端となる列車の脱線転覆シーンなどのVFXも丁寧
に描かれ、さらにテレパシーの表現などにも工夫が凝らされ
ている。ただ、原作に忠実な展開はかなり暗い影を持ってい
るもので、その辺がどう作用するか。

一般公開は10月2日からの予定だ。

『ルイーサ』“Luisa”
長年、猫と一緒の1人暮らしだった初老の女性が、ふとした
切っ掛けから社会の波に翻弄される姿を描いたアルゼンチン
の作品。
主人公のルイーサは、毎朝、夜も明けぬ時刻に飼い猫のティ
ノに起こされ、黒い服装に身を包み早朝の路線バスで職場に
向かう。そこは霊園、そこには(1943-1978)(1971-1978)
と記された彼女の家族の墓標もある。
そして午後3時半までの霊園での仕事が終わると、彼女は大
女優の家に行き、そこで掃除やお茶の用意などの家事と、女
優の話し相手や女優が居ない間の留守番の仕事もしているよ
うだ。そんな日々がもう30年近くも続いたある日。
その朝はティノが起しに来なかった。そして赤い靴箱を抱え
て彼女が出勤すると、霊園は事業刷新で彼女の仕事は無くな
ると通告される。また女優の家では、芸能界を引退して田舎
に引っ越すので仕事が無いとも言われてしまう。
さらにペットの火葬を依頼しようとすると、費用は300ペソ
と教えられ、貯金もほとんど無く退職金も出なかった彼女に
は、その費用を捻出することができなかった。そこで、取り
敢えずはティノの遺体を冷凍庫に仕舞って、彼女は行動を開
始するが…
今まではバス通勤で、地下鉄の乗り方も知らなかったような
女性に世間の荒波は容赦なく襲いかかってくる。そんな中で
も彼女は荒波に立ち向かって行こうとする。

僕も、一昨年に長年努めた勤務先から突然馘を言い渡された
経験者だが、アルゼンチンの経済もあまり良いとは聞かない
し、これは本当に大変なことなのだろう。とは言え、この主
人公のやることもかなり飛んでいて、それが可笑しさを醸し
出す作品だ。
出演は、ブエノスアイレス出身の舞台女優でスペインやヨー
ロッパでも受賞しているというレノール・マンソと、カナダ
生まれのジャン・ピエール・レゲラス。素晴らしい演技を見
せるレゲラスは本作が遺作だそうだ。
監督は、ドキュメンタリー出身で本作が長編デビュー作のゴ
ンサロ・カルサーダ。映像にはちょっとファンタスティック
なところもあり興味を引かれた。なお、劇中ブエノスアイレ
スの地下鉄がかなり出てくるが、残念ながら丸の内線塗装の
車両は観られなかった。

『nude』
昨年12月紹介『ランニング・オン・エンプティ』などに出演
の女優みひろが執筆し、講談社から書籍出版された同名の自
伝的小説からの映画化。今年5月にも『結び目』という作品
を紹介している小沼雄一監督の作品で、小沼監督には今年は
他にもう1本あるようだ。
新潟から高卒で恋人共に上京した女性が、女優を目指して頑
張る内にAV女優の道へと足を踏み込んで行く。そんな主人
公は、最初はAVには出演しないと決めていたが、仕事が中
途半端と言われ決意を固める。
昨年の一時期アルバイトしていた先では、この人の作品も観
ているのかな。何せ大半はクレジットも付いていない作品ば
かりだったので判らないが、AV界ではかなりのブランドだ
った人らしい。
そんな若い女性の姿が描かれるものだが、彼女の進路に関し
ての親友や恋人との確執などは有り勝ちなものと言える。で
もこれが、彼女の自伝であり実話に基づくということが本作
の強みだろう。
そんなある意味壮絶な人生ではあるが、彼女自身が常に前向
きで、目標に向かって突き進んで行く姿が同世代の人たちに
は共感を呼んだのだろうし、人間はここまで頑張れるのだと
いうことを伝えられたのなら、それはそれで価値のあること
だ。
ただまあ、みひろ本人が自分の娘と同い年ということでは、
父親の立場としていはいろいろ考えてしまうところもあるの
だが。

出演は、2007年11月紹介『シルク』や今年6月紹介『アウト
レイジ』にも出演していた渡辺奈緒子。「月刊渡辺奈緒子」
なんていう本も出しているから、裸はOKのようだが、さす
がにAVシーンがNGだったようだ。
試写会の舞台挨拶では、そんなAVシーンの撮影の裏話など
も披露されていたが、原作者のみひろ本人が同席している場
所ではかなり微妙な感じもした。みひろ本人はその間も屈託
なく笑顔を見せていたものだが…
共演は、2009年8月紹介『海と夕日と彼女の涙』や昨年9月
紹介『悪夢のエレベーター』などの佐津川愛美。他に、光石
研、永山たかし、山本浩司らが出演している。

『魔法使いの弟子』“The Sorcerer's Apprentice”
1940年に発表されたディズニー/シリーシンフォニーの集大
成『ファンタジア』の中で、その中心をなすとも言えるゲー
テ原作、ポール・デュカス作曲によるミッキー・マウス主演
のアニメーションにインスパイアされた実写作品。
物語の発端は、西暦740年。偉大な魔法使いマーリンが、世
界征服を企む邪悪な魔女モルガナに殺される。しかし、マー
リンの弟子の魔女ヴェロニカが身を挺してその野望を阻止、
2人の魔女はそのまま人形の中に封じ込められる。
以来千数百年、元は共にマーリンの弟子だったバルサザール
とホルヴァートは、マーリニアンズとモルガニアンズに袂を
別ち、それぞれがヴェロニカとモルガナを解放すべくその協
力者となる弟子を探す旅を続けていた。
そしてバルサザールは、ついに現代のニューヨークの街で、
その素質を持つ少年を見付け出すのだが、そのとき襲ってき
たホルヴァートがそれを妨害。それまでは機知に富んだ少年
だった主人公は、その常識では有り得ない体験を周囲に話し
たことで…。
それから10年。少年は物理学の素養で大学教授の助手となっ
てテスラコイルの研究に没頭していた。そんなある日、彼は
少年の頃に好きだった女性が大学の講義を聴きに来ているの
を発見して声をかける。しかし、そこにバルサザールとホル
ヴァートも再び姿を現す。
その間にいろいろと細かいエピソードもあって、現代ニュー
ヨークの街を背景に、少年の初恋の彼女も巻き込んでの壮絶
な魔法合戦が開始される。

出演は、ニコラス・ケイジ、アルフレッド・モリナ、モニカ
・ベルッチ。また2008年11月紹介『無ケーカクの的中男』な
どに出演のジェイ・バルチェルと2007年11月紹介『ディセン
バー・ボーイズ』に出演のテリーサ・パーマーが若いカップ
ルを演じている。
劇中には、ちゃんとアニメーションの再現シーンもあり、そ
こではデュカスの楽曲も流れてくる。ただしアニメーション
ほど派手々々ではないが、その分はテスラコイルの再現や、
魔法使い同士の対決シーンで補われている感じだ。

脚本は、1998年『マイティ・ジョー』などのローレンス・コ
ナーとマーク・ローゼンタール。監督は『ナショナル・トレ
ジャー』のジョン・タートルトーブ。製作もジェリー・ブラ
ッカイマーで、主演のケイジと併せてトリオが復活している
作品だ。

『コップ・アウト 刑事した奴ら』“Cop Out”
ブルース・ウィリスと、2006年3月紹介した『ロンゲスト・
ヤード』などに出演のトレーシー・モーガン共演で、ニュー
ヨーク・ブルックリンの警察署に勤める凸凹刑事コンビを描
いたアクション・コメディ。
コンビを組んで9年目を迎えた白人刑事のジムと黒人刑事の
ポール。今日の取り調べではいつもと違ってポールが悪役、
ジムが善役で容疑者に向かうが、ポールの質問は刑事映画の
ぱくりばかり、それでも麻薬ルートを突き止めて2人はその
張り込みに向かう。
ところがポールは最愛の妻の浮気が心配で家に電話を掛けて
ばかり、その間に麻薬ルートの仲介人が殺され、元締めに繋
がる運び屋の男には逃げられてしまう。しかもそのルートは
麻薬課が2カ月の潜入捜査で突き止めたばかりだった。
そんな訳で刑事は停職、バッジも取り上げられた2人だった
が、ジムには別れた妻の許にいる娘の結婚式が間近で、実の
父親としてその費用を捻出する必要があった。そこでジムは
父親の形見のレア物スポーツカードを売る決意を固めるが…
そこを窃盗団に襲われ、カードも強奪されてしまう。このピ
ンチに2人は処分を無視して捜査を開始し窃盗団を突き止め
…。後は大体が想像通りの展開となるが、その間をヒット映
画の台詞のパロディ満載で綴って行くという作品だ。

監督は、2001年発表の脚本・監督作品『ジェイ&サイレント
・ボブ 帝国の逆襲』などで評判の高いケヴィン・スミス。
ただし本作の脚本は、エミー賞などにもノミネート経験のあ
るロブ&マーク・カレンが製作総指揮と共に担当している。
共演は、2002年の『ザ・リング』などのアダム・ブロディ、
2000年『隣のヒットマン』などのケヴィン・ポラック、2006
年『ナチョ・リブレ』などのアナ・デ・ラ・レゲラ、それに
2000年『ファイナル・デスティネーション』などのショーン
・ウィリアム・スコット。
ギャグにはかなりくどいところもあるし、その点では典型的
なアメリカン・コメディという感じの作品。でもまあそれに
填れば相応に笑えるし、何より映画ファン向けのパロディと
いうかオマージュというか、そんな部分は結構楽しめる作品
だった。
        *         *
 今回は、映画の紹介が多かったので、製作ニュースは1つ
だけ。
 今年5月9日付で紹介したワーナー+IMaxリストにも登場
したジョニー・デップ主演“Dark Shadows”の映画化に、脚
本家の名前が発表された。その名前は、今年3月7日付で紹
介したティム・バートンが計画を進める“Abraham Lincoln:
Vampire Hunter”の原作者のセス・グラハム=スミス。作家
は自作の脚色も契約しているが、今回はテレビシリーズから
の新たな物語の構築も進めることになりそうだ。
 なお、本作の公開日などはまだ公式には発表されていない
が、上記のリストに従えば2013年中の公開が確定のようだ。
ティム・バートンの監督もありそうかな?


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井口健二