井口健二のOn the Production
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2008年01月01日(火) 第150回

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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 明けましておめでとうございます。
 年初に個人的な話で恐縮ですが、実は昨年末に勤務先を退
職し、しばらくはフリーで映画中心の生活を満喫することに
なりそうです。そこで、今まで遅れ気味だった製作ニュース
の更新も出来るだけ1日、15日の定期に行うようにし、また
映画紹介は、毎週日曜日に週報の形で更新したいと思ってい
ます。出来る限り頑張りますので、これからもよろしくお願
いいたします。
        *         *
 では、新年最初のニュースは、この待望の話題から。
 “Lord of the Rings”を巡るピーター・ジャクスンと、
配給会社ニューラインの裁判が最終的に決着し、“LOTR”の
前日譚となる“The Hobbit”(ホビットの冒険)の映画化が
正式に発表された。しかもこの映画化には、1977年に同作の
アニメ版を手掛けたMGMが共同製作で参加、万全の体制で
の製作が進められそうだ。
 なお映画化は、ビルボ・バギンズが「指輪」を手に入れる
までを描いたJRR・トールキンの原作と、さらにそこから
発展させて、ジャクスンらが検討した『旅の仲間』までを繋
ぐ新たな物語が作られ、これらの物語がそれぞれ実写で2本
同時に製作される。また撮影は2009年に開始され、2010年、
2011年の連続公開が予定されている(一時は、3部作という
情報もあったが、今のところは2部作になるようだ)。
 ただし、ジャクスン自身が監督を手掛けるかという点はか
なり微妙で、実は現在製作中の“The Lovely Bones”が完了
するまでは具体的には動けないという事情もあるようだが、
その後にはスティーヴン・スピルバーグと共同でコミックス
を映画化する“The Adventure of Tintin”の計画も進んで
いて、スケジュールは満杯の状態。
 このため『ホビット』の監督は他人に任せる可能性が高い
とのことで、その監督には、以前にも紹介した『スパイダー
マン』のサム・ライミが最有力候補として取り沙汰されてい
る。因にライミ監督は、以前インタヴューで、「ジャクスン
が監督するなら、それに越したことはない」とも発言してい
るが、やれるならやりたいという意志表明も行っており、製
作者たちも替えるならライミしかないという意見のようだ。
さてどうなるのだろうか。
 映画の配給は、アメリカ国内ニューライン、海外はMGM
という振り分けになるようだ。
        *         *
 ところで、ジャクスンとスピルバーグが進めている“The
Adventures of Tintin”の製作では、原作のキャラクターの
イメージを壊さないために、フルディジタルの3Dアニメー
ションによる映画化が発表されているが、そのためのモーシ
ョンキャプチャーを行う演技者として、アンディ・サーキス
の出演契約が発表されている。
 サーキスは、“LOTR”でゴラム=スメアゴルを演じ、さら
にジャクスン監督版“King Kong”でもコングの動きを担当
した人だが、今回の契約では、Tintin以外の1または複数の
役柄を演じるとされている。つまり、主人公Tintinのモーシ
ョンキャプチャーには別の俳優が起用されるようだが、サー
キスにも複数本の出演契約がされているとのことで、3部作
が予定されているシリーズに繰り返し登場する役柄の配役と
なりそうだ。
 なお撮影は、最初の1本が2008年9月に開始の予定で、ジ
ャクスンとスピルバーグはキャスリーン・ケネディと共に製
作も担当し、それぞれが少なくとも1本を監督するとなって
いる。撮影は、ジャクスン主宰のニュージーランドのVFX
工房Wetaディジタルで行われ、製作会社はドリームワー
クス、配給はパラマウントが担当する。
        *         *
 一方、『ホビット』の監督にも取り沙汰されているサム・
ライミ監督に関しては、次回作の“Drag Me to Hell”で、
久々に彼のルーツであるホラー映画のジャンルに戻って来る
ことが発表された。
 この作品の内容は、超常現象を扱ったものとしか報告され
ていなかったが、実は兄のアイヴァンとの共同で執筆された
脚本は、1992年の“Evil Dead 3”(キャプテン・スーパー
マーケット)の頃にすでに完成されていたものとのことで、
元々は“The Curse”という題名の付けられた“Evil Dead”
シリーズにも繋がる恐怖満載の作品だそうだ。
 因に監督は、自らの主宰でゴーストハウスというジャンル
映画プロダクションを設立して、アメリカ版の『呪怨』シリ
ーズや、パン兄弟監督の『ゴースト・ハウス』なども手掛け
ているが、今回は初めてそのプロダクションで「ライミ監督
作品」が製作されることになる。
 またゴーストハウス社では、スティーヴ・ナイルズ原作・
脚本、デイヴィッド・スレイド監督、ジョッシュ・ハートネ
ット主演によるコミックスの映画化“30 Days of Noght”が
2007年10月に全米公開された他、ライミ監督の出世作となっ
た1981年“Evil Dead”(死霊のはらわた)のリメイクを準
備中とのことだ。
 なお、今回報告された作品の撮影は、2008年早期に予定さ
れているが、配給会社は未定とのこと。そして監督は、この
作品の後に“The Hobbit”に入る体制を整えているとの証言
も報告されていた。
        *         *
 ここからは、少しだけ一般映画の情報を紹介する。
 まずは前々回にブラッド・ピットの降板(ラッセル・クロ
ウが代演する)を報告した“State of Play”から、さらに
エドワード・ノートンも離脱することが発表された。
 その理由に関しては、ノートンが自ら製作も担当している
コメディ作品“Leaves of Grass”の撮影が重なったためと
発表されているが、ユニヴァーサルが親友のピットを訴える
としたことも原因ではないかと噂されているようだ。
 そしてその代役には、ベン・アフレックが発表された。ア
フレックは、『ハリウッドランド』にジョージ・リーヴス役
で主演した後は、初監督作品の“Gone Baby Gone”を手掛け
ていたために少し間が開いていたが、すでに脇役作品1本に
出演し、実現すれば主演復帰作となるものだ。
 一方、先に降板したピットには、テレンス・マリック監督
作品“Tree of Life”への出演が噂されている。この作品で
ピットは、先に降板したヒース・レジャーへの代演となる。
因にピットは、“State…”での出演料は2000万ドルだった
が、“Tree…”では金額が明記されていないそうだ。ただし
この計画では、共演のショーン・ペンが、ガス・ヴァン・サ
ント監督の“Harvey Milk”にも関っていて、どちらを撮る
かという状況もある。
 まさに玉突き状態という感じだが、いずれにしても脚本家
に続いて、夏には俳優(SAG)、監督(DGA)の参戦も
予定されるストライキのお陰で映画の都は大混乱のようだ。
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 お次はテレビからの映画化で、1983−87年にジョージ・ペ
パード主演で製作されたアクションシリーズ“The A-Team”
(特攻野郎Aチーム)の映画版がジョン・シングルトン監督
で進められることになった。
 オリジナルは、ヴェトナム戦争を背景に、極秘の特殊任務
に従事する多彩なメンバーの活躍を描いたもの。そして今回
の映画化では、オリジナルでMr.Tが演じた副主人公のBA役
に、監督のデビュー作『ボーイズ'ン・ザ・フッド』に主演
したアイス・キューブの出演も噂されている。
 また物語も、ヴェトナム戦争からイラク戦争を背景にした
ものにアップデイトされ、石油の利権を巡っての特殊任務が
遂行されることになるようだ。製作は、オリジナルも手掛け
たスティーヴン・J・キャネルが担当している。製作会社は
フォックス。ただし会社としては夏のSAG/DGAのスト
ライキ前の計画進行はないとしているものだ。
 ところがこの発表に伴って、前々回紹介したSFスリラー
“Executive Order: Six”からのシングルトン監督の離脱も
報告されたようだ。“Executive…”の撮影は、2008年初旬
となっていたもので、それなら今回の計画とはぶつからない
はずだが、これは一体どうしたことだろうか?
        *         *
 ダコタ・ファニングの次回作で、クイーン・ラティファ、
ソフィー・オコネド、ジェニファー・ハドソンとの共演が発
表された。
 この作品は、2002年に発表されたスー・モンク・キッド原
作の小説“The Secret Life of Bees”を映画化するもの。
物語は、1964年のサウスカロライナを舞台に、幼くして母親
を亡くした14歳の主人公が、父親との確執からハドソン演じ
る家政婦と共に家出を決意する。そして助けを求めて養蜂家
の3姉妹と出会い、そこでいろいろな出来事の中、成長して
行く姿が描かれるというものだ。この養蜂家の3姉妹役に、
ラティファ、オコネドと、歌手のアリシア・キーズの出演が
予定されている。
 ジーナ・プライス=バイスウッドの脚色・監督で、撮影は
1月9日に開始される。なお第146回で紹介したファニング
姉妹共演の“My Sister's Keeper”の撮影は、2月に開始の
予定になっている。
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 ヨーロッパ発の情報で、コンスタンティン・コスタ=ガヴ
ラス監督が、1969年の『Z』以来となる母国ギリシャでの映
画製作を発表した。
 作品は“Eden Is West”と題されているもので、内容は、
EU諸国の中で苦しい生活を続けている違法入国者に関する
ものということだ。脚本はコスタ=ガヴラスと、彼の長年の
協力者のジャン=クロード・グルンバーグが執筆。こちらも
長年の相棒のパトリック・ブロシエルの撮影監督で、撮影は
3月に開始される。
 コスタ=ガヴラスの作品では、2005年の“Le Couperet”
(斧)が同年のフランス映画祭横浜で上映されているようだ
が、『Z』などは自分の映画経験の中でも大きな位置を占め
ているもので、今回の作品が話題となって日本でも正式に上
映されることを期待したいものだ。
        *         *
 第148回で脚本家ストライキによる頓挫を報告したトム・
クルーズ主演、コロムビア作品“Edwin A.Salt”について、
俳優監督のピーター・バーグが監督を引き継いで、計画通り
実現する可能性が出てきた。
 この作品は、第140回でも紹介したようにCIAの係官が
上司から二重スパイと疑われ、身の潔白を証明するために自
らの家族関係を再構築しなければならなくなるというお話。
『リクルート』などのカート・ウィマーの脚本で、クルーズ
はタイトルロールのCIA係官を演じるものだ。
 そして監督に名前の挙がったバーグは、2003年にドウェイ
ン“ザ・ロック”ジョンスンが主演した『ランダウン』など
の監督で知られるが、実は俳優としてもテレビの『シカゴ・
ホープ』で5年間に渡ってレギュラーを務めるなど活躍して
いる人。今回の起用ではクルーズを監督するのはもちろん初
めてだが、2004年の『コラテラル』と、新作の“Lions for
Lambs”では俳優として共演もしており、その点では気心の
知れた人材からの起用と言えそうだ。
 なおバーグ監督は、ウィル・スミスの主演で、6月公開予
定の“Hancock”という作品をコロムビアで撮り終えたとこ
ろだが、実はこの作品は、第21回などで紹介した“Tonight,
He Comes”がいろいろ変遷の末に実現したもの。零落れたス
ーパーヒーローを描くこの作品は、最近You Tubeに予告編が
公開されたが、それを観るとかなり面白そうだ。今回報告の
監督が決まると、そのポストプロダクションとの並行作業も
予想されることになるが、同じスタジオでならそれもやりや
すいと考えられ、実現を期待したいところだ。
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 というところで、ここからはSF/ファンタシー系の情報
を紹介するが、最初の話題はもう1本ピーター・バーグ監督
で、1984年にデヴィッド・リンチの監督で映画化されたフラ
ンク・ハーバート原作“Dune”(砂の惑星)のリメイクが、
バーグの監督で進められることになったようだ。
 この計画は、実は昨年の10月頃から噂には上っていたもの
だが、今回はバーグ監督が自らインタヴューの中で認めたも
ので、その発言によると「ストライキがなければ、今頃は脚
色の作業に掛かっているところだ」とのことだ。
 1984年版は、ファンの間での評価は高かったが、興行的な
成功は得られなかったもので、その後にテレビでのミニシリ
ーズ化などもされているが、原作の壮大なスケールは、やは
り映画館の大スクリーンで観たいという意見も強いものだ。
そして今回のバーグ監督の発言では、「(自分は)リンチ作
品の大ファン」とも話しており、リンチ版のイメージを踏襲
した作品が期待できそうだ。
 因に1984年版では、VFXなどへの不満も聞かれたものだ
が、現在のディジタル技術を持ってすれば、それも存分なも
のが期待できる。現状は脚本も完成してはいない状況だが、
バーグ監督は“Edwin…”に続けてリメイクに取り掛かりた
いとしているもので、成功すればこれまた壮大なシリーズと
なる作品を期待したい。
        *         *
 ここからは続報で、3月15日の撮影開始が予定されている
McG監督、クリスチャン・ベール主演による“Terminator
Salvation: The Future Bigins”に関して、3部作が予定さ
れている新シリーズの第2作以降には、アーノルド・シュワ
ルツェネッガーの出演が期待できそうだとのことだ。
 これは製作者の1人のモリッツ・ボーマンが雑誌のインタ
ヴューに答えているものだが、まず物語について、実は新作
シナリオのラスト6〜7ページは、まだ製作に参加している
スタッフにも公開されていないのだそうで、そこでは第2作
以降に続く重大な秘密が明らかにされ、さらに映画はクリフ
ハンガーの状態で終ることになるようだ。
 そして第2作以降では、タイムトラヴェルが前のシリーズ
以上に重要なテーマとされ、全世界を支配しようとするコン
ピュータ=スカイネットとの闘いが時間軸も絡めて展開され
るとのことだ。従ってそこには、当然シュワルツェネッガー
によるターミネーターが登場することになる、これは物語の
構築上避けられないとしている。
 一方、その出演の可能性については、「アーノルドは常に
我々に協力的だし、彼には他にも重要な仕事のあることは確
かだが、それが出演の障害になるというものではない」との
ことで、結局出演が確定している訳ではないが、シリーズと
しては出演がないと成立しない、だから何としても出演を勝
ち取りたいという意向のようだ。
 まあ、政務に支障がなければ、日本の県知事だってテレビ
のヴァラエティ番組に出ている訳だから、アメリカの州知事
が映画に出られないことはないと思われるが、果たして出演
は叶うものかどうか。もちろんその前に映画のヒットが条件
にはなるものだが…。
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 2004年10月1日付第72回で紹介のヘンリー・セリック監督
“Coraline”について、その一部の映像がYou Tubeサイトの
“Coraline Sneak Preview”などで公開されている。
 作品はヒューゴー賞受賞作家のニール・ゲイマンが2002年
に発表した児童書の映画化で、物語は、主人公の少女が引っ
越してきた新しい家の秘密の扉を潜り抜けると、そこには別
世界が開けていて、その世界で彼女はヒロインになる資質を
備えていたというもの。そしてこの主人公の声を、ダコタ・
ファニングが演じることになっている。
 因に、公開された映像に登場のキャラクターはかなり大人
びた感じだが、1994年生まれのダコタも14歳になっている訳
で、そろそろ子役は妹に譲って、本人はこんな感じになりた
いのかなというところだ。
 なお他の声の出演者では、『シュレック3』でフック船長
を演じたイアン・マクシェーン、『デスパレートな妻たち』
のテリ・ハッチャーも登場するようだ。製作会社はフォーカ
ス。アメリカでの公開は2008年中に予定されている。
        *         *
 2005年5月15日付第111回で紹介した1981年レイ・ハリー
ハウゼン特撮作品“Clash of the Titans”(タイタンの闘
い)のリメイクについて、2003年『リーグ・オブ・レジェン
ド』を手掛けたスティーヴン・ノリントンの監督で進められ
ることが発表された。
 オリジナルは、ローレンス・オリヴィエのゼウス、クレア
・ブルームのヘラ、ウルスラ・アンドレスのアフロディーテ
などの豪華キャストでも話題を呼んだ作品だが、興行的には
成功しなかった。その作品のリメイクとなるものだが、今回
は脚本に、以前に紹介したトラヴィス・ビーチャムに加え、
何とローレンス・カスダンがリライトを担当しているとのこ
とで、『レイダース/失われた聖櫃』の手腕がどのように活
かされるか期待したいところだ。
 因に、カスダンがリライトを担当するのは、リー・ブラケ
ットの遺作を完成させた『帝国の逆襲』以来のことになるそ
うだが、それだけの魅力がこの作品にあるのならそれは期待
したいところだ。製作会社はワーナー。撮影は2008年に開始
され、公開は2010年に予定されている。
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 ゲームの映画化で、ナムコが発売している“Tekken”(鉄
拳)が、2004年『アナコンダ2』などのドワイト・リトル監
督で進められることが発表された。
 因にリトル監督は、最近はテレビで活躍していたようで、
その中には『プリズン・ブレイク』や『24』も含まれてい
る。しかし元々は1992年ブランドン・リー主演の『ラピッド
・ファイアー』なども手掛けており、今回のような近未来を
舞台にした格闘技アクションには向いていると言えそうだ。
脚本は『ラピッド・ファイアー』や、1997年の『スポーン』
なども手掛けたアラン・マッケルロイが担当している。
 製作会社は、『ゴースト・ライダー』なども手掛けたクリ
スタル・スカイ。撮影は2月4日開始の予定とのことだ。
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 最後は、昨年も新年第1回で報告したアカデミー賞VFX
部門の予備候補を紹介しておこう。
 まず、予備候補に挙げられたのは、原題のアルファべット
順に、『ベオウルフ』『ボーン・アルティメイタム』“Evan
Almighty”『ライラの冒険/黄金の羅針盤』『ハリー・ポッ
ターと不死鳥の騎士団』『アイ・アム・レジェンド』『ダイ
ハード4.0』『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者
の日記』『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エン
ド』『レミーのおいしいレストラン』『スパイダーマン3』
『サンシャイン2057』『300』『トランスフォーマー』、
そして『ウォーター・ホース』の15本。
 今回は、『ベオウルフ』『レミーのおいしいレストラン』
のアニメーション2本がVFX賞の候補になったことが特徴
とのことだが、それだけアニメーションの力が増してきたと
いうことでもあるようだ。しかしこれによって、『魔法にか
けられて』『ファンタスティック・フォー/銀河の危機』な
どがこの時点で落選と決まってしまったもので、その点に関
しては疑問をはさむ声も上がっている。
 基本的に、この時点で15本に絞るというのも変な話だが、
実はこの後にアカデミーVFX部門の会員が15本を全部観て
まず7作品に絞り、さらにそこから最終候補の3本を選ぶと
いう段取りだそうで、その手順のためにはここで15本に絞る
ことが必要だということだが…いずれにしても公にならない
ところでの落選というのは不満も湧きそうなものだ。
 因に、今年度のVFX部門の会員は264人、最終的な投票
権を持つアカデミー会員数は5829名だそうだ。


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井口健二